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【発明の名称】 プリント配線板およびその製造方法
【発明者】 【氏名】稲谷 裕史
【住所又は居所】千葉県佐倉市六崎1440 株式会社フジクラ佐倉事業所内

【要約】 【課題】ハンダ形成部のハンダを含めたプリント配線板の総厚を薄く保ったまま、ハンダ形成部の容積(ハンダの量)を増大させ、これによりハンダ形成部のハンダの厚みを高精度に制御する。

【解決手段】プリント配線板(1)は、絶縁層(11)の片面に配線パターンをなす導電層(13)を備え、導電層(13)の一部に実装用のハンダ形成部(15)が設けられる。ハンダ形成部(15)の設置箇所の導電層(13)を選択的にエッチングすることで所要の凹所(18)を形成し、この凹所(18)を含めてハンダ形成部(15)にハンダ(23,24)を印刷した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層の片面に配線パターンをなす導電層を備え、当該導電層の一部に実装用のハンダ形成部が設けられるプリント配線板において、
前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を選択的にエッチングすることで所要の凹所を形成し、当該凹所を含めて前記ハンダ形成部にハンダを印刷したことを特徴とするプリント配線板。
【請求項2】
前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を当該導電層の厚さの一部を残してエッチングすることで、前記ハンダ形成部に前記導電層の厚さの大部分に相当する深さの前記凹所を形成したことを特徴とする請求項1記載のプリント配線板。
【請求項3】
前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を当該箇所の周囲の導電層と電気的に接続または非接続のランド部を備えたパターンを用いてエッチングすることで、前記ハンダ形成部に前記ランド部以外の部分の深さが前記導電層の厚さに相当する前記凹所を形成したことを特徴とする請求項1記載のプリント配線板。
【請求項4】
絶縁層の片面に配線パターンをなす導電層を備え、当該導電層の一部に実装用のハンダ形成部が設けられるプリント配線板の製造方法であって、
前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を当該導電層の厚さの一部を残してエッチングする工程と、
前記エッチング工程により形成された前記導電層の厚さの大部分に相当する深さの凹所を含めて、前記ハンダ形成部にスクリーン印刷によりハンダを印刷する工程と、
を有することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項5】
絶縁層の片面に配線パターンをなす導電層を備え、当該導電層の一部に実装用のハンダ形成部が設けられるプリント配線板の製造方法であって、
前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を当該箇所の周囲の導電層と電気的に接続または非接続のランド部を備えたパターンを用いてエッチングする工程と、
前記エッチング工程により形成された前記ランド部以外の部分の深さが前記導電層の厚さに相当する凹所を含めて、前記ハンダ形成部にスクリーン印刷によりハンダを印刷する工程と、
を有することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、各種の電子機器に適用可能なプリント配線板およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、プリント配線板を機器実装するにあたり、近年のFPC(フレキシブルプリント配線板)の機器実装では、コンパクトで高信頼性の確保できる実装技術が求められている。それには、実装用のハンダを含めたFPCの総厚を薄くする必要があり、求められる仕様としてハンダの薄付けが必要となっている。
【0003】
従来の技術では、厚さが5μm〜15μm程度の薄いハンダの形成は、ハンダメッキによって行われる一方、60μmを超える厚いハンダの形成は、ハンダペーストをスクリーン印刷することによって行われている。
【特許文献1】特開平9−307222号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ハンダメッキによるハンダの形成は通常は電解メッキであり、メッキリードが必要である。そのため、プリント配線板上にメッキリードのための余分の面積を必要とすることで、コスト的に不利となる。
【0005】
また、メッキリードが不要な無電解のハンダメッキもあるが、電解メッキ・無電解メッキに拘わらず、メッキ工程自体が、ある程度のメッキ厚を形成するには比較的長い処理時間が必要となるため、高コストとなることが避けられない。
【0006】
そこで、60μmを超える厚いハンダを形成する場合はもちろん、これより薄いハンダを形成する場合にあっても、ハンダペーストをスクリーン印刷することによってハンダ形成を行うことが理想であるということになる。
【0007】
ところが、プリント配線板上のハンダ形成部は、ハンダを形成するための容積(ハンダの量)が少ないため、スクリーン印刷によってハンダを薄付けするには、ハンダの厚み制御が難しいという問題がある。
【0008】
すなわち、スクリーン印刷によって比較的薄いハンダ形成を行うためには、ハンダペーストの粒径を小さくするとともに、印刷版を薄くすることが必要となる。ハンダペーストの小径化と、メタルマスク採用による印刷版の薄型化によって、ある程度の薄さは実現可能である。
【0009】
例えば、ハンダペーストの粒径は通常は38μm程度あり、それ以下の粒径のハンダペーストは非常に高価である。そこで、粒径が38μm程度のハンダペーストを用いて、この粒径より大きい40μm程度の比較的薄いハンダ形成を行うことは理論的には可能である。
【0010】
しかし、プリント配線板上のハンダ形成部の容積(ハンダの量)が少ないことから、実際には、粒径が38μm程度のハンダペーストを用いて厚さ40μm程度の比較的薄いハンダ形成を実現しようとすると、厚み精度が大きくばらついてしまい、ハンダの厚みを高精度に制御することは非常に難しいという問題がある。
【0011】
この発明の課題は、上記従来のもののもつ問題点を排除して、ハンダ形成部のハンダを含めたプリント配線板の総厚を薄く保ったまま、ハンダ形成部の容積(ハンダの量)を増大させ、これによりハンダ形成部のハンダの厚みを高精度に制御することのできるプリント配線板およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、絶縁層の片面に配線パターンをなす導電層を備え、当該導電層の一部に実装用のハンダ形成部が設けられるプリント配線板において、前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を選択的にエッチングすることで所要の凹所を形成し、当該凹所を含めて前記ハンダ形成部にハンダを印刷したプリント配線板である。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を当該導電層の厚さの一部を残してエッチングすることで、前記ハンダ形成部に前記導電層の厚さの大部分に相当する深さの前記凹所を形成したプリント配線板である。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を当該箇所の周囲の導電層と電気的に接続または非接続のランド部を備えたパターンを用いてエッチングすることで、前記ハンダ形成部に前記ランド部以外の部分の深さが前記導電層の厚さに相当する前記凹所を形成したプリント配線板である。
【0015】
請求項4に係る発明は、絶縁層の片面に配線パターンをなす導電層を備え、当該導電層の一部に実装用のハンダ形成部が設けられるプリント配線板の製造方法であって、前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を当該導電層の厚さの一部を残してエッチングする工程と、前記エッチング工程により形成された前記導電層の厚さの大部分に相当する深さの凹所を含めて、前記ハンダ形成部にスクリーン印刷によりハンダを印刷する工程とを有するプリント配線板の製造方法である。
【0016】
請求項5に係る発明は、絶縁層の片面に配線パターンをなす導電層を備え、当該導電層の一部に実装用のハンダ形成部が設けられるプリント配線板の製造方法であって、前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を当該箇所の周囲の導電層と電気的に接続または非接続のランド部を備えたパターンを用いてエッチングする工程と、前記エッチング工程により形成された前記ランド部以外の部分の深さが前記導電層の厚さに相当する凹所を含めて、前記ハンダ形成部にスクリーン印刷によりハンダを印刷する工程とを有するプリント配線板の製造方法である。
【発明の効果】
【0017】
この発明は以上のように、絶縁層の片面に配線パターンをなす導電層を備え、当該導電層の一部に実装用のハンダ形成部が設けられるプリント配線板において、前記ハンダ形成部の設置箇所の前記導電層を選択的にエッチングすることで所要の凹所を形成し、当該凹所を含めて前記ハンダ形成部にハンダを印刷した構成としたので、ハンダ形成部のハンダを含めたプリント配線板の総厚を薄く保ったまま、ハンダ形成部の容積(ハンダの量)を増大させることができ、これによりハンダ形成部のハンダの厚みを高精度に制御することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
図1〜図3は、この発明によるプリント配線板の製造方法の一実施形態を示す工程図であり、図4はその製造方法により作製されたプリント配線板の説明図である。
【0020】
まず、図1(a)に示すように、例えばポリイミドからなるベースフィルム(絶縁層)11の片面に銅箔12が接着された可撓性を有するCCL(片面銅箔付き可撓性基材)10を出発材料として用意する。
【0021】
つぎに、このCCL(片面銅箔付き可撓性基材)10に対し、サブトラクティブ法を用いて銅箔12をエッチングすることで、図1(b)に示すように、配線パターンをなす導電層13を片面に備えた可撓性配線板20を作製する。
【0022】
つぎに、図1(c)に示すように、可撓性配線板20の導電層13側の面に、例えばポリイミドからなる絶縁層に接着剤層を加えたCL(カバーレイ)14を貼り合わせることで、CL貼り合わせ済み可撓性配線板30を作製する。
【0023】
このとき、CL(カバーレイ)14にはハンダ形成部15をあらかじめ開口しておく。また、CL(カバーレイ)14の接着剤層としては、例えば、エポキシ等に代表される熱硬化性の樹脂や、熱可塑性ポリイミドに熱硬化性機能を付与したものを使用することができる。
【0024】
つぎに、図1(d)に示すように、CL貼り合わせ済み可撓性配線板30のCL(カバーレイ)14側の面に、感光性のDF(ドライフィルム)レジスト16を貼り合わせる。
【0025】
つぎに、図2(e)に示すように、ハンダ形成部15の配置パターンに相当するパターンのマスキング17を用いて、レジストパターニングを行う。
【0026】
すなわち、ハンダ形成部15に相当する部分16Aだけが現像され、それ以外は露光されるように光学処理(露光、現像)を行い、ハンダ形成部相当部分16Aのレジストを除去することで、図2(f)に示すように、ハンダ形成部15を開口させる。
【0027】
つぎに、図2(g)に示すように、ハンダ形成部15を選択的にハーフエッチングすることで、凹所18を形成する。すなわち、ハンダ形成部15における導電層13の銅箔厚の一部(1/4〜1/5程度)を残してエッチングすることで、ハンダ形成部15に、導電層13の銅箔厚の大部分(3/4〜4/5程度)に相当する深さの凹所18を形成する。
【0028】
つぎに、図2(h)に示すように、ハンダ形成部15以外に残るレジスト16を剥離する。
【0029】
つぎに、図3(i)に示すように、ハンダ形成部15以外をマスクした印刷版21の上方から、スキージプレート22を用いてハンダペースト23をスクリーン印刷する。
【0030】
これにより、図3(j)に示すように、凹所18を含むハンダ形成部15(すなわち実装用接続部)にスクリーン印刷によってハンダペースト23が充填・配置される。
【0031】
この場合、凹所18を含むハンダ形成部15に充填・配置されるハンダペースト23の上面高さは、CL(カバーレイ)14の表面とほぼ均一高さに形成することができるが、それより上方へある程度盛り上がった高さに形成することもできる。
【0032】
最後に、凹所18を含むハンダ形成部15に充填・配置されたハンダペースト23をリフローすることで、図3(k)に示すように、凹所18を含むハンダ形成部15にハンダ24が形成されたFPC(フレキシブルプリント配線板)が作製される。できあがったプリント配線板(FPC)1を図4に示す。
【0033】
この場合、ハンダ24の周囲が導電層13の銅箔とハンダ結合されるとともに、ハンダ24の底面全体が導電層13の銅箔とハンダ結合されるため、ハンダ24はプリント配線板(FPC)1に強固に結合されることとなる。
【0034】
このプリント配線板(FPC)1において、凹所18を含むハンダ形成部15に形成されたハンダ24の上面は、CL(カバーレイ)14の表面とほぼ均一でもよいが、それより上方へある程度盛り上がっていてもよい。
【0035】
ハンダ24の上面がCL(カバーレイ)14の表面とほぼ均一な場合であっても、ハンダ24の厚さは、CL(カバーレイ)14の厚さに、導電層13の銅箔厚の大部分(3/4〜4/5程度)に相当する凹所18の深さを加えた厚さとなる。
【0036】
例えば、導電層13の銅箔厚が18μm、CL(カバーレイ)14の厚さが20μmとすると、凹所18が無いと仮定した場合、ハンダの上面がCL(カバーレイ)14の表面とほぼ均一であると、ハンダ形成部15のハンダの厚さは20μmしかない。そのため、粒径が38μm程度のハンダペーストを用いて厚さ40μm程度の比較的薄いハンダ形成を実現するには、ハンダの上面がCL(カバーレイ)14の表面から20μm程度盛り上がることになる。
【0037】
しかもこの場合、ハンダ形成部15の容積(ハンダの量)が少ないことから、厚み精度が大きくばらついてしまい、ハンダの厚みを高精度に制御することは非常に難しい。
【0038】
これに対し、ハンダ形成部15に凹所18を備えたプリント配線板(FPC)1の場合は、凹所18を含むハンダ形成部15に形成されたハンダ24の上面が、同様にCL(カバーレイ)14の表面から20μm程度盛り上がると仮定すると、ハンダ24の厚さは凹所18の深さ約14μmを加えた55μm程度となる。
【0039】
粒径が38μm程度のハンダペースト23を用いて厚さ55μm程度の比較的厚いハンダ24を形成することは、とりたてて難しいことではなく、またこの場合は、凹所18を含むハンダ形成部15の容積(ハンダの量)も増大することから、凹所18を含むハンダ形成部15のハンダ24の厚みを高精度に制御することが可能である。
【0040】
しかも、凹所18を含むハンダ形成部15に55μm程度の比較的厚いハンダ24を形成するにも拘わらず、その部分のプリント配線板(FPC)1の総厚は、凹所18が無い場合に40μm程度の比較的薄いハンダ形成を実現するのに必要な最小限の理論値に抑えることができる。そのため、プリント配線板(FPC)1の総厚を、粒径が38μm程度のハンダペースト23を用いてスクリーン印刷する場合のほぼ最小限まで薄くすることが可能である。
【0041】
図5〜図7は、この発明によるプリント配線板の製造方法の他の実施形態を示す工程図であり、図8はその製造方法により作製されたプリント配線板の説明図である。
【0042】
まず、図5(a)に示すように、例えばポリイミドからなるベースフィルム(絶縁層)111の片面に銅箔112が接着された可撓性を有するCCL(片面銅箔付き可撓性基材)110を出発材料として用意する。
【0043】
つぎに、このCCL(片面銅箔付き可撓性基材)110に対し、サブトラクティブ法を用いて銅箔112をエッチングすることで、図5(b)に示すように、配線パターンをなす導電層113を片面に備えた可撓性配線板120を作製する。
【0044】
つぎに、図5(c)に示すように、可撓性配線板120の導電層113側の面に、例えばポリイミドからなる絶縁層に接着剤層を加えたCL(カバーレイ)114を貼り合わせることで、CL貼り合わせ済み可撓性配線板130を作製する。
【0045】
このとき、CL(カバーレイ)114にはハンダ形成部115をあらかじめ開口しておく。また、CL(カバーレイ)114の接着剤層としては、例えば、エポキシ等に代表される熱硬化性の樹脂や、熱可塑性ポリイミドに熱硬化性機能を付与したものを使用することができる。
【0046】
つぎに、図5(d)に示すように、CL貼り合わせ済み可撓性配線板130のCL(カバーレイ)114側の面に、感光性のDF(ドライフィルム)レジスト116を貼り合わせる。
【0047】
つぎに、図6(e)に示すように、後述する適宜のランド部115Aを備えたハンダ形成部115の配置パターンに相当するパターンのマスキング117を用いて、レジストパターニングを行う。
【0048】
すなわち、ランド部115Aを除くハンダ形成部115に相当する部分116Aだけが現像され、それ以外は露光されるように光学処理(露光、現像)を行い、ランド部115Aを除くハンダ形成部相当部分116Aのレジストを除去することで、図6(f)に示すように、ランド部115Aを除くハンダ形成部115を開口させる。
【0049】
つぎに、図6(g)に示すように、ランド部115Aを除くハンダ形成部115を選択的にエッチングすることで、凹所118を形成する。すなわち、ランド部115Aを除くハンダ形成部115における導電層113の銅箔をすべてエッチングすることで、ランド部115Aを除くハンダ形成部115に、導電層113の銅箔厚に相当する深さの凹所118を形成する。
【0050】
つぎに、図6(h)に示すように、ランド部115Aを除くハンダ形成部115以外に残るレジスト116を剥離する。
【0051】
つぎに、図7(i)に示すように、ハンダ形成部115以外をマスクした印刷版121の上方から、スキージプレート122を用いてハンダペースト123をスクリーン印刷する。
【0052】
これにより、図7(j)に示すように、凹所118を含むハンダ形成部115(すなわち実装用接続部)にスクリーン印刷によってハンダペースト123が充填・配置される。
【0053】
この場合、凹所118を含むハンダ形成部115に充填・配置されるハンダペースト123の上面高さは、CL(カバーレイ)114の表面とほぼ均一高さに形成することができるが、それより上方へある程度盛り上がった高さに形成することもできる。
【0054】
最後に、凹所118を含むハンダ形成部115に充填・配置されたハンダペースト123をリフローすることで、図7(k)に示すように、凹所118を含むハンダ形成部115にハンダ124が形成されたFPC(フレキシブルプリント配線板)が作製される。できあがったプリント配線板(FPC)101を図8に示す。
【0055】
この場合、ハンダ124の周囲が導電層113の銅箔とハンダ結合されるとともに、ランド部115Aの銅箔ともハンダ結合されるため、ハンダ124はプリント配線板(FPC)101に強固に結合されることとなる。
【0056】
なお、ランド部115Aは、ハンダ形成部115の空間内で任意の形状とすることが可能であり、また、エッチングによりその高さを導電層113の銅箔厚より薄く形成することも可能である。さらに、ランド部115Aは、ハンダ形成部115の周囲の導電層113と電気的に接続しているものでもよいし、電気的に独立した非接続のものでもよい。
【0057】
このプリント配線板(FPC)101において、凹所118を含むハンダ形成部115に形成されたハンダ124の上面は、CL(カバーレイ)114の表面とほぼ均一でもよいが、それより上方へある程度盛り上がっていてもよい。
【0058】
ハンダ124の上面がCL(カバーレイ)114の表面とほぼ均一な場合であっても、ハンダ124の厚さは、CL(カバーレイ)114の厚さに、導電層113の銅箔厚に相当する凹所118の深さを加えた厚さとなる。
【0059】
例えば、導電層113の銅箔厚が18μm、CL(カバーレイ)114の厚さが20μmとすると、凹所118が無いと仮定した場合、ハンダの上面がCL(カバーレイ)114の表面とほぼ均一であると、ハンダ形成部115のハンダの厚さは20μmしかない。そのため、粒径が38μm程度のハンダペーストを用いて厚さ40μm程度の比較的薄いハンダ形成を実現するには、ハンダの上面がCL(カバーレイ)114の表面から20μm程度盛り上がることになる。
【0060】
しかもこの場合、ハンダ形成部115の容積(ハンダの量)が少ないことから、厚み精度が大きくばらついてしまい、ハンダの厚みを高精度に制御することは非常に難しい。
【0061】
これに対し、ハンダ形成部115に凹所118を備えたプリント配線板(FPC)101の場合は、凹所118を含むハンダ形成部115に形成されたハンダ124の上面が、同様にCL(カバーレイ)114の表面から20μm程度盛り上がると仮定すると、ハンダ124の厚さは凹所118の深さ18μmを加えた60μm弱となる。
【0062】
粒径が38μm程度のハンダペースト123を用いて厚さ60μm弱の比較的厚いハンダ124を形成することは、とりたてて難しいことではなく、またこの場合は、凹所118を含むハンダ形成部115の容積(ハンダの量)も増大することから、凹所118を含むハンダ形成部115のハンダ124の厚みを高精度に制御することが可能である。
【0063】
しかも、凹所118を含むハンダ形成部115に60μm弱の比較的厚いハンダ124を形成するにも拘わらず、その部分のプリント配線板(FPC)101の総厚は、凹所118が無い場合に40μm程度の比較的薄いハンダ形成を実現するのに必要な最小限の理論値に抑えることができる。
【0064】
さらに、この場合は、CL(カバーレイ)114の表面からのハンダ124上面の盛り上がりを20μm以下の例えば15μm程度に抑えることも可能であり、したがって、プリント配線板(FPC)101の総厚を、粒径が38μm程度のハンダペースト123を用いてスクリーン印刷する場合の最小限まで薄くすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】この発明によるプリント配線板の製造方法の一実施形態を示す工程図(1/3)である。
【図2】この発明によるプリント配線板の製造方法の一実施形態を示す工程図(2/3)である。
【図3】この発明によるプリント配線板の製造方法の一実施形態を示す工程図(3/3)である。
【図4】図1〜図3の製造方法により作製されたプリント配線板の説明図である。
【図5】この発明によるプリント配線板の製造方法の他の実施形態を示す工程図(1/3)である。
【図6】この発明によるプリント配線板の製造方法の他の実施形態を示す工程図(2/3)である。
【図7】この発明によるプリント配線板の製造方法の他の実施形態を示す工程図(3/3)である。
【図8】図5〜図7の製造方法により作製されたプリント配線板の説明図である。
【符号の説明】
【0066】
1,101 プリント配線板(FPC)
10,110 CCL(片面銅箔付き可撓性基材)
11,111 ベースフィルム(絶縁層)
12,112 銅箔
13,113 導電層
14,114 CL(カバーレイ)
15,115 ハンダ形成部
115A ランド部
16,116 DF(ドライフィルム)レジスト
16A,116A ハンダ形成部相当部分
17,117 マスキング
18,118 凹所
20,120 可撓性配線板
21,121 印刷版
22,122 スキージプレート
23,123 ハンダペースト
24,124 ハンダ
30,130 CL貼り合わせ済み可撓性配線板
【出願人】 【識別番号】000005186
【氏名又は名称】株式会社フジクラ
【住所又は居所】東京都江東区木場1丁目5番1号
【出願日】 平成16年1月26日(2004.1.26)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和

【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦

【識別番号】100100929
【弁理士】
【氏名又は名称】川又 澄雄

【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一

【公開番号】 特開2005−210022(P2005−210022A)
【公開日】 平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願番号】 特願2004−17498(P2004−17498)