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【発明の名称】 電子部品のリードフォーミング構造
【発明者】 【氏名】山内 俊哉
【住所又は居所】東京都千代田区九段北一丁目13番5号 三菱電機エンジニアリング株式会社内

【氏名】間嶋 和宏
【住所又は居所】東京都千代田区九段北一丁目13番5号 三菱電機エンジニアリング株式会社内

【要約】 【課題】電子部品の正規取付け位置への実装を確実に行える電子部品のリードフォーミング構造を提供する。

【解決手段】この発明の電子部品のリードフォーミング構造においては、基板7の挿入穴群9には、1つの電子部品1に対応しかつこの電子部品1のリード線群5の中心線(中央)Bを基準として非対称位置に配列した挿入穴群9が含まれている。基板7の複数の挿入穴群9は、異なる種類の電子部品1ごとに異なる非対称位置に配列されてもよく、1つの電子部品1に対応しかつこの電子部品1のリード線群5の中心線(中央)Bを基準として対称位置に配列された挿入穴群9が含まれてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品のリード線群が基板の挿入穴群内に実装されて構成される電子部品のリードフォーミング構造において、前記挿入穴群は、前記1つの電子部品に対応しかつ該電子部品のリード線群の中央を基準として非対称位置に配列した挿入穴群を含むことを特徴とする電子部品のリードフォーミング構造。
【請求項2】
基板に複数の挿入穴群を形成し、該複数の挿入穴群を、異なる電子部品ごとに異なる非対称位置に配列したことを特徴とする請求項1記載の電子部品のリードフォーミング構造。
【請求項3】
複数の挿入穴群は、1つの電子部品に対応しかつ該電子部品のリード線群の中央を基準として対称位置に配列した挿入穴群を含むことを特徴とする請求項2記載の電子部品のリードフォーミング構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばドランジスタ等の電子部品を基板上の所定位置に実装して構成される電子部品のリードフォーミング構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子部品のリードフォーミング構造としては、電子部品の複数のリード線(以下、リード線群という)を、基板に電子部品に対して横一列か、あるいは千鳥状に形成された複数の挿入穴(以下、挿入穴群という)内に実装する構成が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3参照)。いずれの文献に開示された挿入穴群も、これらに実装される電子部品のリード線群の中心線を基準として左右対称に形成されている。
【0003】
また、一つの基板内に複数の挿入穴群を形成して複数のリードフォーミング構造を構成する場合には、複数個の電子部品を複数の挿入穴群にそれぞれ実装する作業が必要となる。ところが、電子部品には、略同一の外形形状を有していても、それぞれ特性が異なるものが多数存在する。このような電子部品を正確に識別するためには、電子部品の外面に表示された型番名を確認するしかない。しかし、この型番名は非常に小さく(文字高さ2mm以下)記載され、その色合いも不鮮明であるため、作業者の肉眼では判読が非常に困難である。実際に、実装を担当する作業者は、小さな電子部品の外面に小さく表示された型番名を頼りにして所望の電子部品を探し出す必要があり、さらに、挿入穴群中の挿入穴がどれも同一の対称位置に配列されている場合には、これらの挿入穴群から、探し当てた電子部品が正規に実装されるべき挿入穴群を探し出す必要もある。
【0004】
このような実装作業では、電子部品と挿入穴群との正規の組み合わせを探し出さなければならないため、場合によっては、実装すべき電子部品を正規の挿入穴群以外の挿入穴群に実装してしまうという誤挿入の発生を招くおそれがあった。誤挿入の場合には、当然に、製品の動作不良という重大な事態を引き起こすことになる。
【0005】
【特許文献1】特開昭56−98896号公報(第4図)
【特許文献2】特開昭61−187299号公報(第1図)
【特許文献3】特開平5−251877号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、従来の電子部品のリードフォーミング構造における欠点を克服するためになされたもので、その目的とするところは、電子部品の正規取付け位置への実装を確実に行える電子部品のリードフォーミング構造を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る電子部品のリードフォーミング構造は、電子部品のリード線群が基板の挿入穴群内に実装されて構成される電子部品のリードフォーミング構造において、上記挿入穴群が、1つの電子部品に対応しかつこの電子部品のリード線群の中央を基準として非対称位置に配列した挿入穴群を含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、電子部品のリード線群が基板の挿入穴群内に実装されて構成される電子部品のリードフォーミング構造において、上記挿入穴群に、1つの電子部品に対応しかつこの電子部品のリード線群の中央を基準として非対称位置に配列した挿入穴群を含めるように構成したので、実装しようとする電子部品に1対1で対応する所望の挿入穴群を例えば複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品を正規の取付け位置としての挿入穴群に正確に取り付けることができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間での誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による電子部品のリードフォーミング構造を構成する電子部品の外部構造を示す図であって、図1(a)はリードフォーミング前の電子部品の平面図であり、図1(b)は図1(a)の側面図であり、図2は図1に示した電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、図2(a)は電子部品の平面図であり、図2(b)は基板を断面で示した電子部品の側面図であり、図3は図2に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【0010】
電子部品1は、例えばトランジスタや集積回路(IC)チップ等の公知部品であり、函状の部品本体3と、この部品本体3の一面からリード引出し方向(矢印A方向)に沿って直線的に延在するリード線群5とから概略構成されている。リード線群5は、3本のリード線5a、5bおよび5cから構成されており、この実施の形態1においては全てのリード線5a、5bおよび5cが同一の長さを有している。なお、この実施の形態1においては、便宜的に3本のリード線を有する電子部品を用いて説明するものとし、この点については他の実施の形態においても同様とする。
【0011】
基板7は、図2(b)および図3に示すように、電子部品1のリード線群5に対応する挿入穴群9が形成されている。この実施の形態1における挿入穴群9は、リード線5a、5bおよび5cの挿入を受け入れる挿入穴9a、9bおよび9cから構成されている。挿入穴9aは電子部品1から最も近くに形成され、挿入穴9bは電子部品1から最も遠くに形成され、挿入穴9cは挿入穴9aと挿入穴9bとの間に形成されている。従って、挿入穴9a、9bおよび9cは、電子部品1のリード線群5の中心線(中央)Bを基準として非対称の位置に配列されており、この挿入穴群9の非対称配列は電子部品1の種類、例えば型番名(図示せず)に直接対応する識別標識として機能する(第1の識別機能)。なお、図3における1aは、基板7の上面7a上に配置される電子部品1の配置位置を明示するための破線印刷領域である。
【0012】
基板7の挿入穴群9内には、基板7の上面7a上に配設された電子部品1のリード線群5がこれらにそれぞれ対応する挿入穴位置に応じた箇所で約90度に折り曲げられた状態にしてから、挿入される。リード線5a、5bおよび5cの折り曲げられた先端部分は、それぞれ折り曲げ位置が異なるため、その折り曲げ位置の異なるリード線5a、5bおよび5cの組み合わせは、その電子部品1を視覚的に確認するための識別標識として機能する(第2の識別機能)。さらに、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して下面7b側に突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3もそれぞれ異なることになる(L1>L3>L2)。この異なる長さの組み合わせは、他の組み合わせと比較することで、上記挿入穴群9の非対称配列による第1の識別機能と同様に、基板7の下面7b側から見る場合に、その裏側(上面7a)に実装された電子部品1を特定するための識別標識として機能する(第3の識別機能)。
【0013】
なお、この実施の形態1においては、リード取付け方向(矢印C方向)と上記リード引出し方向(矢印A方向)とが一致せずに異なっており、この点については、以下の実施の形態2から実施の形態4までにおいても同様である。
【0014】
次に実装方法について説明する。
まず、複数の電子部品1を用意する。この電子部品1のリード線5a、5bおよび5cは、事前に、当該電子部品の識別標識として機能する基板7における挿入穴群9の非対称配列に合わせて、それぞれ折り曲げておく。次に、このようにして準備した電子部品1の中から上記第1の識別機能および第2の識別機能を利用して特定の電子部品1を選択し、かつ、この電子部品1を識別するための挿入穴群9の非対称配列位置を探し出し、両者の関係が正規なものであるかを確認する。次に、図2(b)に示すように、基板7の上面7a上に形成された所定の破線印刷領域1aに電子部品1を配置すると共に、リード線5a、5bおよび5cの折り曲げられた先端部分をこれらに対応する挿入穴9a、9bおよび9c内に挿入する。次に、挿入穴群9を構成する挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線の先端部分の長さL1、L2およびL3の組み合わせによる第3の識別機能を利用して、下面7b側において上面7a側に実装された電子部品1の種類(型番名)を特定することで、突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分と基板7の下面7b上の配線等との正規の関係を確認し、ハンダ等により電気的に接続して、その電子部品1の実装を完了する。
【0015】
以上のように、この実施の形態1によれば、基板7の挿入穴群に、1つの電子部品1に対応しかつこの電子部品1のリード線群5の中心線Bを基準として非対称位置に配列した挿入穴群9を含めるように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品1に1対1で対応する所望の挿入穴群9を例えば複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に実装することができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間で従来発生していた誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【0016】
この実施の形態1によれば、電子部品1のリード線5a、5bおよび5cを同一の長さに設定しかつ電子部品1からの挿入穴9a、9bおよび9cの形成位置をそれぞれ異ならせるように構成したので、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3の組み合わせに、第3の識別機能を持たせることができ、これにより基板7の下面7b側からの電子部品1の特定を容易に行うことができ、ハンダ等による電気接続作業を確実に行うことができるという効果がある。
【0017】
なお、この実施の形態1では、リード線群5を基板7の挿入穴群9の位置に合わせて事前に折り曲げた電子部品1を用意してからリードフォーミングを行うように構成したが、フィードフォーミングの直前にリード線群5を折り曲げるように構成してもよい。
【0018】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、図4(a)は電子部品の平面図であり、図4(b)は基板を断面で示した電子部品の側面図であり、図5は図4に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。なお、この実施の形態2における構成要素のうち、実施の形態1における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0019】
この実施の形態2の特徴は、実施の形態1における挿入穴群9の配列構成とは異なる配列構成を有する挿入穴群9を基板7に形成した点にある。すなわち、この実施の形態2では、図5に示すように、挿入穴9aが電子部品1から最も遠くに形成され、挿入穴9bおよび挿入穴9cが電子部品1から最も近くに形成されている。従って、この実施の形態2においても、挿入穴9a、9bおよび9cが電子部品1のリード線群5の中心線Bを基準として非対称の位置に配列されているため、この非対称配列による第1の識別機能を備えており、また、折り曲げ位置の異なるリード線5a、5bおよび5cの組み合わせによる第2の識別機能をも備えている。さらに、この実施の形態2では、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して下面7b側に突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3がL2=L3>L1という関係になっているため、上記長さL1、L2およびL3の組み合わせによる第3の識別機能を備えている。
【0020】
以上のように、この実施の形態2によれば、実施の形態1の場合と同様に、基板7の挿入穴群に、1つの電子部品1に対応しかつこの電子部品1のリード線群5の中心線Bを基準として非対称位置に配列した挿入穴群9を含めるように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品1に1対1で対応する所望の挿入穴群9を例えば複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に実装することができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間で従来発生していた誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【0021】
この実施の形態2によれば、実施の形態1の場合と同様に、電子部品1のリード線5a、5bおよび5cを同一の長さに設定しかつ電子部品1からの挿入穴9a、9bおよび9cの形成位置をそれぞれ異ならせるように構成したので、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3の組み合わせに、第3の識別機能を持たせることができ、これにより基板7の下面7b側からの電子部品1の特定を容易に行うことができ、ハンダ等による電気接続作業を確実に行うことができるという効果がある。
【0022】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、図6(a)は電子部品の平面図であり、図6(b)は基板を断面で示した電子部品の側面図であり、図7は図6に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。なお、この実施の形態3における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0023】
この実施の形態3の特徴は、実施の形態1等における挿入穴群9の配列構成と異なる配列構成を有する挿入穴群9を基板7に形成した点にある。すなわち、この実施の形態3では、図7に示すように、挿入穴9aが電子部品1から最も遠くに形成され、挿入穴9cが電子部品1から最も近くに形成され、挿入穴9bが挿入穴9aと挿入穴9cとの間に形成されている。従って、この実施の形態3においても、挿入穴9a、9bおよび9cが電子部品1のリード線群5の中心線Bを基準として非対称の位置に配列されており、この非対称配列による第1の識別機能を備えており、また、折り曲げ位置の異なるリード線5a、5bおよび5cの組み合わせによる第2の識別機能をも備えている。さらに、この実施の形態3では、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して下面7b側に突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3がL3>L2>L1という関係になっているため、上記長さL1、L2およびL3の組み合わせによる第3の識別機能を備えている。
【0024】
以上のように、この実施の形態3によれば、実施の形態1または実施の形態2と同様に、基板7の挿入穴群に、1つの電子部品1に対応しかつこの電子部品1のリード線群5の中心線Bを基準として非対称位置に配列した挿入穴群9を含めるように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品1に1対1で対応する所望の挿入穴群9を例えば複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に取り付けることができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間での誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【0025】
この実施の形態3によれば、実施の形態1または実施の形態2と同様に、電子部品1のリード線5a、5bおよび5cを同一の長さに設定しかつ電子部品1からの挿入穴9a、9bおよび9cの形成位置をそれぞれ異ならせるように構成したので、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3の組み合わせに、第3の識別機能を持たせることができ、これにより基板7の下面7b側からの電子部品1の特定を容易に行うことができ、ハンダ等による電気接続作業を確実に行うことができるという効果がある。
【0026】
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)における基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。なお、この実施の形態4における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0027】
この実施の形態4の特徴は、基板7に複数の挿入穴群9を形成する場合において、これら複数の挿入穴群を、異なる種類の電子部品1ごとに異なる非対称位置に配列した点にある。すなわち、この実施の形態4における基板7には、実施の形態1乃至実施の形態3における各挿入穴群9がそれぞれ形成されている。また、この実施の形態4では、上記3種類の挿入穴群9の他に、横一列の対称位置に配列した従来の挿入穴群9も併せて形成されている。各挿入穴群9の近傍に形成された各破線印刷領域1aには、略同一の外形形状を有しているが、その特性を異にする電子部品1がそれぞれ配置されるように構成されている。
【0028】
以上のように、この実施の形態4によれば、基板7に複数の挿入穴群9を形成する場合において、これら複数の挿入穴群を、異なる種類の電子部品1ごとに異なる非対称位置に配列するように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品1に1対1で対応する所望の挿入穴群9を複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に実装することができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間で従来発生していた誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【0029】
この実施の形態4によれば、複数の挿入穴群9に、横一列の対称位置に配列された従来の挿入穴群9を含めるように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品に1対1で対応する対称位置に配列された従来の挿入穴群9を他の非対称位置に配列された挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより当該電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に実装することができるという効果がある。
【0030】
この実施の形態4によれば、複数の挿入穴群9に、横一列の対称位置に配列された従来の挿入穴群9を含めるように構成したので、従来の挿入穴群9を構成する挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さがいずれも同一であっても、他の非対称位置に配列された挿入穴群9を貫通して突き出たリード線群5の先端部分の長さの組み合わせとの識別が可能となるため、第3の識別機能により、基板7の下面7b側からの電子部品1の特定を容易に行うことができ、ハンダ等による電気接続作業を確実に行うことができるという効果がある。
【0031】
実施の形態5.
図9はこの発明の実施の形態5による電子部品のリードフォーミング構造を構成する電子部品の外部構造を示す図であって、図9(a)はリードフォーミング前の電子部品の平面図であり、図9(b)は(a)の側面図であり、図10は図9に示した電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、図10(a)は電子部品の平面図であり、図10(b)は(a)の側面図であり、図11は図10に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図であり、図12は図10(b)の変形例を示す側面図である。なお、この実施の形態5における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0032】
この実施の形態5の特徴は、実施の形態1乃至実施の形態4と異なり、図10(b)に示すように、リード引出し方向(矢印A方向)に沿ってリード取付け方向が設定されており、リード引出し方向に対して基板7が交差(例えば直交)している場合において、電子部品1のリード線群5の中央部分を通る中心面(中央)Dを基準として非対称位置に挿入穴群9を配列した点にある。すなわち、図11に示すように、挿入穴9cは、基板7の下面7bから見た電子部品1の位置を示す破線印刷領域1a内に収まる位置に形成されており、中央の挿入穴9bは破線印刷領域1aより下側の位置に形成されており、挿入穴9aは破線印刷領域1aよりも下側でかつ挿入穴9bと9cとの間の位置に形成されている。このような挿入穴群9の配列位置に合わせるように、図10(b)に示すように、リード線5cは部品本体3から直線的に引き出された状態のまま、基板7の挿入穴9c内に挿入され、リード線5bは部品本体3から引き出され、その途中で折り曲げられ、最終的にリード引出し方向に戻された状態で挿入穴9b内に挿入され、リード線5aは部品本体3から引き出され、その途中でリード線5bよりも小さい角度で折り曲げられ、最終的にリード引出し方向に戻された状態で挿入穴9a内に挿入されるように構成されている。
【0033】
この実施の形態5においても、挿入穴群9の非対称配列に、電子部品1の種類に直接対応する第1の識別機能を持たせることが可能であり、折り曲げ位置の異なるリード線5a、5bおよび5cの組み合わせに、その電子部品1を視覚的に確認するための第2の識別機能を持たせることが可能であり、挿入穴群9を構成する挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3の組み合わせ(L3>L2>L1)に、第3の識別機能を持たせることが可能である。
【0034】
以上のように、この実施の形態5によれば、基板7の挿入穴群に、1つの電子部品1に対応しかつこの電子部品1のリード線群5の中心面Dを基準として非対称位置に配列した挿入穴群9を含めるように構成したので、第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品1に1対1で対応する所望の挿入穴群9を例えば複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に実装することができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間で従来発生していた誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【0035】
この実施の形態5によれば、電子部品1のリード線5a、5bおよび5cを同一の長さに設定しかつ電子部品1からの挿入穴9a、9bおよび9cの形成位置をそれぞれ異ならせるように構成したので、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3の組み合わせによる第3の識別機能により、基板7の下面7b側からの電子部品1の特定を容易に行うことができ、ハンダ等による電気接続作業を確実に行うことができるという効果がある。
【0036】
なお、この実施の形態5では、電子部品1のリード線5cを図10(b)に示すように、直線状のままとしたが、図12に示すように、他のリード線5aよりも小さい角度で途中を折り曲げてもよい。この場合においても、この実施の形態5と同様の効果がある。
【0037】
また、この実施の形態5では、リード引出し方向(矢印A方向)に沿ってリード取付け方向を設定するように構成したが、この点については、以下の実施の形態6から実施の形態8までにおいても同様である。
【0038】
実施の形態6.
図13はこの発明の実施の形態6による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、図13(a)は電子部品の平面図であり、図13(b)は(a)の側面図であり、図14は図13に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図であり、図15は図13(b)の変形例を示す側面図である。なお、この実施の形態6における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0039】
この実施の形態6の特徴は、実施の形態5における挿入穴群9の配列構成とは異なる配列構成を有する挿入穴群9を基板7に形成した点にある。すなわち、この実施の形態6では、図14に示すように、挿入穴9aおよび9bが基板7の下面7bから見た電子部品1の位置を示す破線印刷領域1a内に収まる位置に形成されており、挿入穴9cが破線印刷領域1aよりも下側位置に形成されている。従って、この実施の形態6においても、挿入穴9a、9bおよび9cが電子部品1のリード線群5の中心面Dを基準として非対称の位置に配列されているため、この非対称配列による第1の識別機能を備えており、また、この非対称配列に伴って折り曲げ位置が異なるリード線5a、5bおよび5cの組み合わせによる第2の識別機能をも備えている。さらに、この実施の形態6では、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して下面7b側に突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3がL1=L2>L3という関係になっているため、上記長さL1、L2およびL3の組み合わせによる第3の識別機能を備えている。
【0040】
以上のように、この実施の形態6によれば、実施の形態5と同様に、基板7の挿入穴群に、1つの電子部品1に対応しかつこの電子部品1のリード線群5の中心線Bを基準として非対称位置に配列した挿入穴群9を含めるように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品1に1対1で対応する所望の挿入穴群9を例えば複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に取り付けることができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間での誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【0041】
この実施の形態6によれば、実施の形態5と同様に、電子部品1のリード線5a、5bおよび5cを同一の長さに設定しかつ電子部品1からの挿入穴9a、9bおよび9cの形成位置をそれぞれ異ならせるように構成したので、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3の組み合わせ(L1=L2>L3)に、第3の識別機能を持たせることができ、これにより基板7の下面7b側からの電子部品1の特定を容易に行うことができ、ハンダ等による電気接続作業を確実に行うことができるという効果がある。
【0042】
なお、この実施の形態6では、電子部品1のリード線5aおよび5bを図13(b)に示すように、直線状のままとしたが、図15に示すように、他のリード線5cよりも小さい角度で途中を折り曲げるように構成してもよい。この場合においても、この実施の形態6と同様の効果がある。
【0043】
実施の形態7.
図16はこの発明の実施の形態7による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、図16(a)は電子部品の平面図であり、図16(b)は(a)の側面図であり、図17は図16に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図であり、図18は図16(b)の変形例を示す側面図である。なお、この実施の形態7における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0044】
この実施の形態7の特徴は、実施の形態5または実施の形態6における挿入穴群9の配列構成と異なる配列構成を有する挿入穴群9を基板7に形成した点にある。すなわち、この実施の形態7では、図17に示すように、挿入穴9cが基板7の下面7bから見た電子部品1の位置を示す破線印刷領域1a内に収まる位置に形成されており、挿入穴9aが破線印刷領域1aよりも下側位置に形成されており、挿入穴9bが挿入穴9aと9cとの間の位置に形成されている。従って、この実施の形態7においても、挿入穴9a、9bおよび9cが電子部品1のリード線群5の中心面Dを基準として非対称の位置に配列されているため、この非対称配列による第1の識別機能を備えており、また、この非対称配列に伴って折り曲げ位置が異なるリード線5a、5bおよび5cの組み合わせによる第2の識別機能をも備えている。さらに、この実施の形態7では、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して下面7b側に突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3がL3>L2>L1という関係になっているため、上記長さL1、L2およびL3の組み合わせによる第3の識別機能を備えている。
【0045】
以上のように、この実施の形態7によれば、実施の形態5または実施の形態6と同様に、基板7の挿入穴群に、1つの電子部品1に対応しかつこの電子部品1のリード線群5の中心線Bを基準として非対称位置に配列した挿入穴群9を含めるように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品1に1対1で対応する所望の挿入穴群9を例えば複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に取り付けることができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間での誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【0046】
この実施の形態7によれば、実施の形態5または実施の形態6と同様に、電子部品1のリード線5a、5bおよび5cを同一の長さに設定しかつ電子部品1からの挿入穴9a、9bおよび9cの形成位置をそれぞれ異ならせるように構成したので、挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さL1、L2およびL3の組み合わせ(L3>L2>L1)に、第3の識別機能を持たせることができ、これにより基板7の下面7b側からの電子部品1の特定を容易に行うことができ、ハンダ等による電気接続作業を確実に行うことができるという効果がある。
【0047】
なお、この実施の形態7では、電子部品1のリード線5cを図16(b)に示すように、直線状のままとしたが、図18に示すように、他のリード線5aおよび5bのように途中で折り曲げるように構成してもよい。この場合においても、この実施の形態7と同様の効果がある。
【0048】
実施の形態8.
図19はこの発明の実施の形態8による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)における基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。なお、この実施の形態8における構成要素のうち、実施の形態1等における構成要素と共通するものについては同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0049】
この実施の形態8の特徴は、基板7に複数の挿入穴群9を形成する場合において、これら複数の挿入穴群を、異なる種類の電子部品1ごとに異なる非対称位置に配列した点にある。すなわち、この実施の形態8における基板7には、実施の形態5乃至実施の形態7における各挿入穴群9がそれぞれ形成されている。また、この実施の形態8では、上記3種類の挿入穴群9の他に、横一列および千鳥状の対称位置に配列した従来の挿入穴群9も併せて形成されており、全ての挿入穴群9は横並びに配列されている。各挿入穴群9の近傍に形成された各破線印刷領域1aには、略同一の外形形状を有しているが、その特性を異にする電子部品1がそれぞれ配置されるように構成されている。
【0050】
以上のように、この実施の形態8によれば、基板7に複数の挿入穴群9を形成する場合において、これら複数の挿入穴群を、異なる種類の電子部品1ごとに異なる非対称位置に配列するように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品1に1対1で対応する所望の挿入穴群9を複数の挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に実装することができ、互いに対応関係にない電子部品のリード線群と基板の挿入穴群との間で従来発生していた誤挿入を確実に防止することができるという効果がある。
【0051】
この実施の形態8によれば、複数の挿入穴群9に、横一列および千鳥状の対称位置に配列された従来の挿入穴群9を含めるように構成したので、上記第1の識別機能および第2の識別機能により、実装しようとする電子部品に1対1で対応する対称位置に配列された従来の挿入穴群9を他の非対称位置に配列された挿入穴群の中から的確にかつ容易に探し出すことができ、これにより当該電子部品1を正規の取付け位置としての挿入穴群9に正確に実装することができるという効果がある。
【0052】
この実施の形態8によれば、複数の挿入穴群9に、横一列および千鳥状の対称位置に配列された従来の挿入穴群9を含めるように構成したので、従来の挿入穴群9を構成する挿入穴9a、9bおよび9cを貫通して基板7の下面7b側から突き出たリード線5a、5bおよび5cの先端部分の長さがいずれも同一であっても、他の非対称位置に配列された挿入穴群9を貫通して突き出たリード線群5の先端部分の長さの組み合わせとの識別が可能となるため、第3の識別機能により、基板7の下面7b側からの電子部品1の特定を容易に行うことができ、ハンダ等による電気接続作業を確実に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】この発明の実施の形態1による電子部品のリードフォーミング構造を構成する電子部品の外部構造を示す図であって、(a)はリードフォーミング前の電子部品の平面図であり、(b)は(a)の側面図である。
【図2】図1に示した電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、(a)は電子部品の平面図であり、(b)は基板を断面で示した電子部品の側面図である。
【図3】図2に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【図4】この発明の実施の形態2による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、(a)は電子部品の平面図であり、(b)は基板を断面で示した電子部品の側面図である。
【図5】図4に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【図6】この発明の実施の形態3による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、(a)は電子部品の平面図であり、(b)は基板を断面で示した電子部品の側面図である。
【図7】図6に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【図8】この発明の実施の形態4による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)における基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【図9】この発明の実施の形態5による電子部品のリードフォーミング構造を構成する電子部品の外部構造を示す図であって、(a)はリードフォーミング前の電子部品の平面図であり、(b)は(a)の側面図である。
【図10】図9に示した電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、(a)は電子部品の平面図であり、(b)は(a)の側面図である。
【図11】図10に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【図12】図10(b)の変形例を示す側面図である。
【図13】この発明の実施の形態6による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、(a)は電子部品の平面図であり、(b)は(a)の側面図である。
【図14】図13に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【図15】図13(b)の変形例を示す側面図である。
【図16】この発明の実施の形態7による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)を示す図であって、(a)は電子部品の平面図であり、(b)は(a)の側面図である。
【図17】図16に示した電子部品のリードフォーミング構造を構成する基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【図18】図16(b)の変形例を示す側面図である。
【図19】この発明の実施の形態8による電子部品のリードフォーミング構造(リードフォーミング後の状態)における基板に配列された挿入穴群の配列を示す平面図である。
【符号の説明】
【0054】
1 電子部品、1a 破線印刷領域、3 部品本体、5 リード線群、5a リード線、5b リード線、5c リード線、7 基板、9 挿入穴群、9a 挿入穴、9b 挿入穴、9c 挿入穴。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号
【出願日】 平成16年1月23日(2004.1.23)
【代理人】 【識別番号】100066474
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭

【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延

【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭

【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音

【公開番号】 特開2005−209945(P2005−209945A)
【公開日】 平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願番号】 特願2004−15940(P2004−15940)