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【発明の名称】 部品切れ予告方法、部品切れ予告実行用プログラム、部品切れ予告装置、及び部品実装システム
【発明者】 【氏名】國分 和彦
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【要約】 【課題】部品切れを発生させず従来に比べて生産効率を向上させ、さらに作業者における作業効率の向上を図ることができる、部品切れ予告方法、該部品切れ予告方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、部品切れ予告装置、及び部品実装システムを提供する。

【解決手段】部品切れ予告決定部111を備え、従来全く考慮していなかった部品補充条件、さらに部品補充作業における作業性も考慮して部品補充を行う順序を求め、該部品補充順序に従い部品切れを予告するようにした。よって、従来に比べてより高精度に部品補充順序を決定できることから、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板(5)に実装される電子部品(2)を供給するそれぞれの部品供給装置(1)における部品切れを予告する部品切れ予告方法であって、
それぞれの上記部品供給装置における部品実装中に変化する部品消費情報(124a)をサンプリング時間毎に取得し、
上記取得した部品消費情報に基づいて部品切れが発生するまでの部品切れ時間(Zt)を上記部品供給装置毎に求め、
上記部品切れ時間を元にして部品補充順序を決定するとき、上記電子部品の補充作業に関する情報であり上記部品供給装置毎に設定されている部品補充条件情報(123a)を考慮して部品補充順序を決定し、
上記部品補充順序に基づき部品切れを予告する、
ことを特徴とする部品切れ予告方法。
【請求項2】
上記部品切れ時間を求めた後、上記部品補充順序を決定する前に、求めた上記部品切れ時間から、部品切れ準勧告用の時間である第1設定時間以内(Y)でありかつ部品切れ勧告用時間である第2設定時間(X)を超える部品切れ時間を抽出し、該抽出された部品切れ時間を有する部品供給装置について上記部品補充順序を決定する、請求項1記載の部品切れ予告方法。
【請求項3】
上記抽出された部品切れ時間を元に上記部品補充順序を決定した後、該部品補充順序に従い部品補充を行うとしたときの部品補充時点での各部品供給装置における仮の部品残数である部品仮残数(Zc)を、上記部品補充条件情報に含まれる部品補充作業時間(C)に基づきそれぞれ求める、請求項2記載の部品切れ予告方法。
【請求項4】
上記部品仮残数を求めた後、さらに、上記部品補充作業に関係する作業性を考慮して上記部品補充順序を更新する、請求項3記載の部品切れ予告方法。
【請求項5】
上記作業性の考慮では、上記部品補充条件情報に含まれかつ上記部品供給装置毎に設定されおり上記部品補充作業を行い得る最大の部品残数である最大部品残数(Zh)と、上記部品仮残数との比較を上記部品供給装置毎に行う、請求項4記載の部品切れ予告方法。
【請求項6】
上記最大部品残数と上記部品仮残数との比較の結果、上記部品仮残数が上記最大部品残数以上である部品供給装置については上記最大部品残数との比較動作対象から除外する、請求項5記載の部品切れ予告方法。
【請求項7】
上記除外後、上記部品補充順序の更新を行い、該更新部品補充順序に従い更新された更新部品仮残数(Zcn)を求める、請求項6記載の部品切れ予告方法。
【請求項8】
上記更新部品仮残数が上記最大部品残数未満であるときには、さらに、上記部品補充条件情報に含まれかつ上記部品供給装置毎に設定されおり部品補充作業に最低限必要となる部品残数である最小部品残数(Zl)と、上記更新部品仮残数との比較を上記部品供給装置毎に行う、請求項7記載の部品切れ予告方法。
【請求項9】
上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較の結果、上記更新部品仮残数が上記最小部品残数未満である部品交換要部品供給装置(1−R)が存在するときには、上記更新部品補充順序の範囲で上記部品交換要部品供給装置よりも部品補充順位が早い部品供給装置の内から、上記部品切れ時間が最大である最大部品供給装置(1−M)を上記最大部品残数との比較動作対象から除外する、請求項8記載の部品切れ予告方法。
【請求項10】
上記更新部品仮残数が上記最小部品残数以上となり上記部品交換要部品供給装置が不存在となるまで、上記最大部品残数と上記更新部品仮残数との比較、及び上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較を繰り返す、請求項9記載の部品切れ予告方法。
【請求項11】
上記部品切れ時間が上記第2設定時間以下である部品供給装置が存在するときには、当該部品供給装置を有する設備に対して実装動作停止を警告する、請求項2から10のいずれかに記載の部品切れ予告方法。
【請求項12】
上記サンプリング時間は、実装動作状態に応じて可変である、請求項1から11のいずれかに記載の部品切れ予告方法。
【請求項13】
回路基板(5)に実装される電子部品(2)を供給するそれぞれの部品供給装置(1)における部品切れを予告する部品切れ予告方法をコンピュータに実行させるための部品切れ予告プログラムであって、
それぞれの上記部品供給装置における部品実装中に変化する部品消費情報(124a)をサンプリング時間毎に取得する手順と、
上記取得した部品消費情報に基づいて部品切れが発生するまでの部品切れ時間(Zt)を上記部品供給装置毎に求める手順と、
上記部品切れ時間を元にして部品補充順序を決定するとき、上記電子部品の補充作業に関する情報であり上記部品供給装置毎に設定されている部品補充条件情報(123a)を考慮して部品補充順序を決定する手順と、
上記部品補充順序に基づき部品切れを予告する手順と、
をコンピュータに実行させるための部品切れ予告プログラム。
【請求項14】
上記部品切れ時間を求めた後、上記部品補充順序を決定する前に、求めた上記部品切れ時間から、部品切れ準勧告用の時間である第1設定時間以内(Y)でありかつ部品切れ勧告用時間である第2設定時間(X)を超える部品切れ時間を抽出する手順をさらに備える、請求項13記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項15】
上記抽出された部品切れ時間を元に上記部品補充順序を決定した後、該部品補充順序に従い部品補充を行うとしたときの部品補充時点での各部品供給装置における仮の部品残数である部品仮残数(Zc)を、上記部品補充条件情報に含まれる部品補充作業時間(C)に基づきそれぞれ求める手順をさらに備えた、請求項14記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項16】
上記部品仮残数を求めた後、さらに、上記部品補充作業に関係する作業性を考慮して上記部品補充順序を更新する手順をさらに備えた、請求項15記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項17】
上記作業性の考慮では、上記部品補充条件情報に含まれかつ上記部品供給装置毎に設定されおり上記部品補充作業を行い得る最大の部品残数である最大部品残数(Zh)と、上記部品仮残数との比較を上記部品供給装置毎に行う手順を有する、請求項16記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項18】
上記最大部品残数と上記部品仮残数との比較の結果、上記部品仮残数が上記最大部品残数以上である部品供給装置については上記最大部品残数との比較動作対象から除外する手順を有する、請求項17記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項19】
上記除外後、上記部品補充順序の更新を行い、該更新部品補充順序に従い更新された更新部品仮残数(Zcn)を求める手順を有する、請求項18記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項20】
上記更新部品仮残数が上記最大部品残数未満であるときには、さらに、上記部品補充条件情報に含まれかつ上記部品供給装置毎に設定されおり部品補充作業に最低限必要となる部品残数である最小部品残数(Zl)と、上記更新部品仮残数との比較を上記部品供給装置毎に行う手順を有する、請求項19記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項21】
上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較の結果、上記更新部品仮残数が上記最小部品残数未満である部品交換要部品供給装置(1−R)が存在するときには、上記更新部品補充順序の範囲で上記部品交換要部品供給装置よりも部品補充順位が早い部品供給装置の内から、上記部品切れ時間が最大である最大部品供給装置(1−M)を上記最大部品残数との比較動作対象から除外する手順を有する、請求項20記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項22】
上記更新部品仮残数が上記最小部品残数以上となり上記部品交換要部品供給装置が不存在となるまで、上記最大部品残数と上記更新部品仮残数との比較、及び上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較を繰り返す手順を有する、請求項21記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項23】
上記部品切れ時間が上記第2設定時間以下である部品供給装置が存在するときには、当該部品供給装置を有する設備に対して実装動作停止を警告する手順をさらに有する、請求項14から22のいずれかに記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項24】
上記サンプリング時間は、実装動作状態に応じて可変とする手順をさらに備えた、請求項13から23のいずれかに記載の部品切れ予告プログラム。
【請求項25】
回路基板(5)に実装される電子部品(2)を供給するそれぞれの部品供給装置(1)における部品切れを予告する部品切れ予告装置であって、
それぞれの上記部品供給装置における部品実装中に変化する部品消費情報(124a)を、上記部品供給装置を備えた部品実装装置(200)からサンプリング時間毎にサンプリングする入力装置(130)と、
それぞれの上記部品供給装置へ投入された上記電子部品の投入数情報である部品投入数情報(121a)、1枚の上記回路基板に実装される上記電子部品の種類及び数量に関する情報である部品構成マスタ情報(122a)、及び上記部品消費情報が供給され、これらの情報に基づいて部品切れが発生するまでの部品切れ時間(Zt)を上記部品供給装置毎に求め、かつ上記電子部品の補充作業に関する情報であり上記部品供給装置毎に設定されている部品補充条件情報(123a)が供給され、求めた上記部品切れ時間を元にして上記部品補充条件情報を考慮して部品切れが生じる部品供給装置を決定する予告決定部(111)と、
を備えたことを特徴とする部品切れ予告装置。
【請求項26】
上記予告決定部は、さらに、上記部品切れ時間を求めた後、上記部品補充順序を決定する前に、求めた上記部品切れ時間から、部品切れ準勧告用の時間である第1設定時間以内(Y)でありかつ部品切れ勧告用時間である第2設定時間(X)を超える部品切れ時間を抽出し、該抽出された部品切れ時間を有する部品供給装置について上記部品補充順序を決定する、請求項25記載の部品切れ予告装置。
【請求項27】
上記予告決定部は、さらに、上記抽出された部品切れ時間を元に上記部品補充順序を決定した後、該部品補充順序に従い部品補充を行うとしたときの部品補充時点での各部品供給装置における仮の部品残数である部品仮残数(Zc)を、上記部品補充条件情報に含まれる部品補充作業時間(C)に基づきそれぞれ求める、請求項26記載の部品切れ予告装置。
【請求項28】
上記予告決定部は、さらに、上記部品仮残数を求めた後、さらに、上記部品補充作業に関係する作業性を考慮して上記部品補充順序を更新する、請求項27記載の部品切れ予告装置。
【請求項29】
上記部品補充条件情報を格納する部品補充条件情報格納部(123)を備え、該部品補充条件情報格納部は、上記部品供給装置毎に設定されおり上記部品補充作業を行い得る最大の部品残数である最大部品残数(Zh)をさらに格納し、上記予告決定部は、さらに、上記最大部品残数と上記部品仮残数との比較を上記部品供給装置毎に行う、請求項28記載の部品切れ予告装置。
【請求項30】
上記予告決定部は、上記最大部品残数と上記部品仮残数との比較の結果、上記部品仮残数が上記最大部品残数以上である部品供給装置については上記最大部品残数との比較動作対象から除外する、請求項29記載の部品切れ予告装置。
【請求項31】
上記予告決定部は、上記除外後、上記部品補充順序の更新を行い、該更新部品補充順序に従い更新された更新部品仮残数(Zcn)を求める、請求項30記載の部品切れ予告装置。
【請求項32】
上記部品補充条件情報を格納する部品補充条件情報格納部(123)を備え、該部品補充条件情報格納部は、上記部品供給装置毎に設定されおり部品補充作業に最低限必要となる部品残数である最小部品残数(Zl)をさらに格納し、上記予告決定部は、上記更新部品仮残数が上記最大部品残数未満であるときには、さらに、上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較を上記部品供給装置毎に行う、請求項31記載の部品切れ予告装置。
【請求項33】
上記予告決定部は、上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較の結果、上記更新部品仮残数が上記最小部品残数未満である部品交換要部品供給装置(1−R)が存在するときには、上記更新部品補充順序の範囲で上記部品交換要部品供給装置よりも部品補充順位が早い部品供給装置の内から、上記部品切れ時間が最大である最大部品供給装置(1−M)を上記最大部品残数との比較動作対象から除外する、請求項32記載の部品切れ予告装置。
【請求項34】
上記予告決定部は、上記更新部品仮残数が上記最小部品残数以上となり上記部品交換要部品供給装置が不存在となるまで、上記最大部品残数と上記更新部品仮残数との比較、及び上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較を繰り返す、請求項33記載の部品切れ予告装置。
【請求項35】
上記予告決定部は、上記部品切れ時間が上記第2設定時間以下である部品供給装置が存在するときには、当該部品供給装置を有する設備に対して実装動作停止を警告する、請求項26から34のいずれかに記載の部品切れ予告装置。
【請求項36】
上記入力装置は、上記サンプリング時間を実装動作状態に応じて可変とする、請求項25から35のいずれかに記載の部品切れ予告装置。
【請求項37】
上記部品供給装置は、上記電子部品を格納したテープ(3)を巻回したリール(4)を備え該リールから上記テープを繰り出すことで部品供給を行うパーツカセットタイプである、請求項25から36のいずれかに記載の部品切れ予告装置。
【請求項38】
回路基板(5)に実装される電子部品(2)を供給するそれぞれの部品供給装置(1)を有し、上記回路基板へ上記電子部品の実装を行う部品実装装置(200)と、
上記部品実装装置に接続され、上記部品実装装置から供給される部品消費情報に基づいて上記部品供給装置における部品切れの予告を行う、請求項25から37のいずれかに記載の部品切れ予告装置(101)と、
を備えたことを特徴とする部品実装システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板の製造現場における部品実装工程の材料管理に係り、回路基板に実装される電子部品の部品切れを予告する部品切れ予告方法、該部品切れ予告方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、上記部品切れ予告方法を実行する部品切れ予告装置、及び該部品切れ予告装置を備えた部品実装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、製造業の各生産工程においては、24時間の高効率稼動で生産する必要性がより一層高くなっている。中でも源泉工程である実装工程では、部品供給装置における部品切れに伴う部品補給に要する設備停止時間を削減するため、オペレータによる常時監視体制を引いている。ここで、上記部品供給装置は、図12に示すように、一定間隔にて列状に電子部品2を収納したテープ3を巻回したリール4から上記テープ3を繰り出すことで電子部品2の供給を行う、いわゆるパーツカセットが相当し、図13に示すように部品実装機10には複数の部品供給装置1が並設されている。このような部品供給装置1では、上記テープ残量が少なくなってきたとき、つまり部品切れが近づいてきたときには、作業者により、残量少のテープの終端に新テープの先端をつなぎ合わせる作業、つまり部品補充作業が行われる。このような部品補充作業により、部品実装機10は部品切れを発生することなく、連続的に稼動可能となる。一方、テープ終端まで部品供給を行ってしまったときには、実装動作は停止せざるを得ず、部品交換として上記リール4の交換が行われる。
したがって、部品実装機10を連続的に稼動させ回路基板の生産効率を向上させるためには、各部品供給装置1における部品切れを予測し作業者に注意を促すことが重要となる。
【0003】
以下に従来の部品切れ予告の手法について、従来の部品切れ予告装置の概略構成を示す図14を参照して説明する。図14において、従来の部品切れ予告装置20は、大きく分けて、中央演算処理装置21、記憶装置22、第1入力装置23、表示装置24、第2入力装置29を備える。記憶装置22には、第1入力装置23から入力され部品供給装置1への電子部品投入数を部品供給装置毎に登録した部品投入情報26、製品としての回路基板を作製するに当たり該回路基板に実装される電子部品の種類及び数量を登録した部品構成マスタ情報27、及び第2入力装置29から入力され当該部品実装機10において1枚の回路基板を作製に当たり消費される電子部品の消費量情報を登録した部品消費情報28が格納されている。上記中央演算処理装置21には、上述の、部品投入情報26、部品構成マスタ情報27、及び部品消費情報28が供給される部品切れ予告計算手段25が備わり、該部品切れ予告計算手段25は、以下に説明するように、部品供給装置1毎に部品切れが発生する時刻を計算する。上記表示装置24は、部品切れ予告計算手段25にて算出された計算結果に基づいて部品切れが発生する部品供給装置1、及び該部品供給装置1を備えた部品実装機10を可視的に表示する。
【0004】
以上のように構成された従来の部品切れ予告装置20の動作について以下に説明する。まず、部品実装機10への材料部品の初期投入数を第1入力装置23より部品投入情報26として記憶装置22に登録する。尚、部品投入情報26には、部品投入日時、部品切れ予告計算に必要な製品品番情報、投入先設備、Z軸番号、投入数量等が含まれる。ここで上記Z軸番号とは、部品実装機に備わる上記パーツフィーダのような部品供給装置の配列順を表す番号であり各部品供給装置へ一義的に付番されている。
部品切れ予告計算手段25は、部品投入情報26に含まれる投入日時、投入数を参考として、部品消費情報28に含まれる、1枚の回路基板を作製するに当たり消費される電子部品の消費量情報と、部品構成マスタ情報27に含まれる回路基板に実装される部品種類及びその員数とを乗じることで、部品供給装置1毎に部品切れが発生する予告時間を決定する。
さらに、部品切れ予告計算手段25は、求めた部品実装機別及びZ軸番号別の部品切れ予告時間に基づいて、部品実装機別を無視し、単純に部品切れ予告時間のみにて上記Z軸番号、即ち各部品供給装置を並び変えることで、どの部品実装機10における、どの部品供給装置1から順番に部品切れが発生するかを決定することができる。
【特許文献1】特開2002-164697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の部品切れ予告装置20では、上述のように部品切れ予告時刻を一度計算した後は、その結果を表示装置24へ表示するだけであり、上記計算後において、部品実装機10の生産の遅れや進みに基づく各部品の消費量や消費時間を考慮して再計算し、部品切れ予告時刻を更新することは、部品実装機10と部品切れ予告装置20との通信手段の通信速度が遅かったこともあり、なされていなかった。
【0006】
又、従来では上述のように、単に部品切れ予告時刻のみに基づいて、どの部品供給装置から順番に部品切れが発生するかを決定するだけである。しかし、実際には、部品補充に要する時間は、部品種に応じて各部品供給装置で異なることから、部品切れ予告を行うには部品補充作業時間の長短を考慮する必要がある。さらには、1枚の回路基板を作製するに当たり各部品供給装置から供給される部品数が異なることから、テープをつなぐタイミングをも考慮する必要がある。即ち、1枚の回路基板に対して供給部品数が多い部品供給装置については部品供給速度が速いことから、早めに部品補充作業を開始する必要があるが、上述のように部品供給を行うテープ3はリール4に巻回されており、部品補充作業開始が早過ぎると、テープ終端は未だリール4内に巻回された状態であり、補充作業は行うことができない。一方、部品補充作業開始が遅過ぎると、部品切れ発生までに部品補充作業を終了することができなくなる。このように部品供給数に応じた部品補充タイミングをも考慮する必要がある。
【0007】
従来では、上述の、部品切れ予告時刻の更新作業や、部品補充作業時間の長短や、部品補充タイミングを考慮せずに部品切れ予告を行っていたことから、最初に計算された部品切れ予告時刻と、実際に部品切れが発生する時刻とにずれが生じたり、計算された部品切れ予告順序によれば上位に順位づけされていることから部品補充を行おうとしても、上述のようにテープ終端が未だリール4に巻回された状態で部品補充が行えない事態や、一方、部品補充順位が下位であっても1枚の回路基板に対する使用員数が大きいため、部品補充順位が上位のものよりも先に部品補充作業を要する部品残数に達してしまい、設備停止を招く事態となる場合が発生していた。よって、従来の部品切れ予告時刻は、あくまでも目安程度でしかなかった。又、熟練の作業者であれば、従来の上記部品切れ予告時刻を参考とした上で経験等に基づき、設備停止を招かないように部品補充作業を行うことも可能であるが、上述したように24時間生産を行う場合等、常に熟練作業者が作業するとは限らず、部品切れによる設備停止を招きかねない。このように、従来の部品切れ予告装置及び方法は、不十分なもので必ずしも生産効率の向上に寄与しているとは言えなかった。
【0008】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、部品切れを発生させず従来に比べて生産効率を向上させ、さらに作業者における作業効率の向上を図ることができる、部品切れ予告方法、該部品切れ予告方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、上記部品切れ予告方法を実行する部品切れ予告装置、及び該部品切れ予告装置を備えた部品実装システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の第1態様の部品切れ予告方法は、回路基板に実装される電子部品を供給するそれぞれの部品供給装置における部品切れを予告する部品切れ予告方法であって、
それぞれの上記部品供給装置における部品実装中に変化する部品消費情報をサンプリング時間毎に取得し、
上記取得した部品消費情報に基づいて部品切れが発生するまでの部品切れ時間を上記部品供給装置毎に求め、
上記部品切れ時間を元にして部品補充順序を決定するとき、上記電子部品の補充作業に関する情報であり上記部品供給装置毎に設定されている部品補充条件情報を考慮して部品補充順序を決定し、
上記部品補充順序に基づき部品切れを予告する、
ことを特徴とする。
【0010】
又、上記部品切れ時間を求めた後、上記部品補充順序を決定する前に、求めた上記部品切れ時間から、部品切れ準勧告用の時間である第1設定時間以内でありかつ部品切れ勧告用時間である第2設定時間を超える部品切れ時間を抽出し、該抽出された部品切れ時間を有する部品供給装置について上記部品補充順序を決定するようにしてもよい。
【0011】
又、上記抽出された部品切れ時間を元に上記部品補充順序を決定した後、該部品補充順序に従い部品補充を行うとしたときの部品補充時点での各部品供給装置における仮の部品残数である部品仮残数を、上記部品補充条件情報に含まれる部品補充作業時間に基づきそれぞれ求めるようにしてもよい。
【0012】
又、上記部品仮残数を求めた後、さらに、上記部品補充作業に関係する作業性を考慮して上記部品補充順序を更新するようにしてもよい。
【0013】
又、上記作業性の考慮では、上記部品補充条件情報に含まれかつ上記部品供給装置毎に設定されおり上記部品補充作業を行い得る最大の部品残数である最大部品残数と、上記部品仮残数との比較を上記部品供給装置毎に行うようにしてもよい。
【0014】
又、上記最大部品残数と上記部品仮残数との比較の結果、上記部品仮残数が上記最大部品残数以上である部品供給装置については上記最大部品残数との比較動作対象から除外するようにしてもよい。
【0015】
又、上記除外後、上記部品補充順序の更新を行い、該更新部品補充順序に従い更新された更新部品仮残数を求めるようにしてもよい。
【0016】
又、上記更新部品仮残数が上記最大部品残数未満であるときには、さらに、上記部品補充条件情報に含まれかつ上記部品供給装置毎に設定されおり部品補充作業に最低限必要となる部品残数である最小部品残数と、上記更新部品仮残数との比較を上記部品供給装置毎に行うようにしてもよい。
【0017】
又、上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較の結果、上記更新部品仮残数が上記最小部品残数未満である部品交換要部品供給装置が存在するときには、上記更新部品補充順序の範囲で上記部品交換要部品供給装置よりも部品補充順位が早い部品供給装置の内から、上記部品切れ時間が最大である最大部品供給装置を上記最大部品残数との比較動作対象から除外するようにしてもよい。
【0018】
又、上記更新部品仮残数が上記最小部品残数以上となり上記部品交換要部品供給装置が不存在となるまで、上記最大部品残数と上記更新部品仮残数との比較、及び上記最小部品残数と上記更新部品仮残数との比較を繰り返すようにしてもよい。
【0019】
又、上記部品切れ時間が上記第2設定時間以下である部品供給装置が存在するときには、当該部品供給装置を有する設備に対して実装動作停止を警告するようにしてもよい。
【0020】
又、上記サンプリング時間は、実装動作状態に応じて可変であるようにしてもよい。
【0021】
さらに本発明の第2態様の部品切れ予告プログラムは、回路基板に実装される電子部品を供給するそれぞれの部品供給装置における部品切れを予告する部品切れ予告方法をコンピュータに実行させるための部品切れ予告プログラムであって、
それぞれの上記部品供給装置における部品実装中に変化する部品消費情報をサンプリング時間毎に取得する手順と、
上記取得した部品消費情報に基づいて部品切れが発生するまでの部品切れ時間を上記部品供給装置毎に求める手順と、
上記部品切れ時間を元にして部品補充順序を決定するとき、上記電子部品の補充作業に関する情報であり上記部品供給装置毎に設定されている部品補充条件情報を考慮して部品補充順序を決定する手順と、
上記部品補充順序に基づき部品切れを予告する手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0022】
さらに本発明の第3態様の部品切れ予告装置は、回路基板に実装される電子部品を供給するそれぞれの部品供給装置における部品切れを予告する部品切れ予告装置であって、
それぞれの上記部品供給装置における部品実装中に変化する部品消費情報を、上記部品供給装置を備えた部品実装装置からサンプリング時間毎にサンプリングする入力装置と、
それぞれの上記部品供給装置へ投入された上記電子部品の投入数情報である部品投入数情報、1枚の上記回路基板に実装される上記電子部品の種類及び数量に関する情報である部品構成マスタ情報、及び上記部品消費情報が供給され、これらの情報に基づいて部品切れが発生するまでの部品切れ時間を上記部品供給装置毎に求め、かつ上記電子部品の補充作業に関する情報であり上記部品供給装置毎に設定されている部品補充条件情報が供給され、求めた上記部品切れ時間を元にして上記部品補充条件情報を考慮して部品切れが生じる部品供給装置を決定する予告決定部と、
を備えたことを特徴とする。
【0023】
さらに本発明の第4態様の部品実装システムは、回路基板に実装される電子部品を供給するそれぞれの部品供給装置を有し上記回路基板へ上記電子部品の実装を行う部品実装装置と、
上記部品実装装置に接続され上記部品実装装置から供給される部品消費情報に基づいて上記部品供給装置における部品切れの予告を行う、上記第3態様の部品切れ予告装置と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の第1態様の部品切れ予告方法、第2態様の部品切れ予告プログラム、第3態様の部品切れ予告装置、及び第4態様の部品実装システムによれば以下の効果を奏することができる。即ち、入力装置を備え、部品実装開始後、部品実装中に時々刻々変化する各部品供給装置における部品消費情報を取得し、該部品消費情報に基づいて部品切れ時間を上記部品供給装置毎に求める。よって、従来のように1回のみ取得した部品消費情報に基づいて部品切れ時間を求めるのに比べて、部品実装中における各部品供給装置の部品供給の状態を反映して部品切れ時間を求めることができることから、従来に比して高精度に部品切れ時間を求めることができる。従って、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上を図ることができ、これにより、作業者は、例えば設備の常時監視業務より開放され付帯業務等に従事する事ができ、作業者における作業負担の軽減と作業効率の向上を図ることができる。
又、各部品供給装置からは種々の電子部品が供給されることから、部品切れが近づいたときの部品補充作業に要する時間も各部品供給装置にて相違する。従来の部品切れ予告では、上記部品補充作業時間は全く考慮されていなかった。これに対し、本発明の上記各態様では、部品補充条件情報を部品供給装置毎に設定しておき、部品切れ予告順序を求めるときには、上記部品補充条件情報を考慮して部品補充を行う順序を求め、該部品補充順序に従い部品切れを予告するようにした。よって、従来に比べてより高精度に部品補充順序を決定できることから、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0025】
又、部品切れ準勧告用の時間である第1設定時間を設けることで、部品切れ予告を必要とする対象の部品供給装置を絞り込むことができる。さらに、部品補充作業では対処できず部品交換作業を要する部品残数となった部品供給装置が存在するときに設備停止を警告するための第2設定時間を設けることで、部品切れ予告を必要とする対象の部品供給装置をさらに絞り込むことができる。よって、上記第2設定時間を超え上記第1設定時間以内の部品切れ時間を有する部品供給装置を対象に部品切れ予告を実行することで、より高速に部品切れ予告を実行することができる。
【0026】
さらに、従来では全く考慮されていなかった、上記部品補充作業に関する作業性をも考慮して部品補充順序を求めるようにした。即ち、部品供給装置へ部品補充を行う場合、部品補充に適切な期間が存在する。即ち、過剰に部品残数が多いときや、既に部品補充が不可能な程に部品残数が少ないときには、部品補充の作業性は著しく低下し部品補充や部品交換に多大な時間を費やし、例えばその間に他の部品供給装置で部品切れが発生し設備の停止を引き起こす等の可能性も生じる。よって、部品補充作業における作業性を考慮して部品切れ予告を行うことは非常に重要なことである。そこでさらに上記作業性を考慮することで、従来に比べてより高精度に部品補充順序を決定でき、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減できる。よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0027】
又、求めた部品補充順序に従い部品補充作業を行っている間にも各部品供給装置は部品供給を続行しているので、一旦、部品補充順序を求めた後も各部品供給装置における部品残数は変化している。よって、上記作業性を考慮する際にも、求めた部品補充順序に従い部品補充作業を行ったと仮定した場合における仮の部品残数を部品供給装置毎に求める。このように部品仮残数を求めることで、従来に比べてより高精度に部品補充順序を決定できることから、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0028】
上記作業性考慮の一つとして、部品残数が過剰に多い場合を考慮するようにした。つまり部品供給装置毎に設定されており部品補充作業を行い得る最大の部品残数である最大部品残数と、上記部品仮残数との比較を行う。そして該比較の結果、上記部品仮残数が上記最大部品残数以上であるとき、つまり上述の部品残数が過剰に多いときには、この時点では未だ部品補充を要しないことから、上記部品仮残数を有する部品供給装置を比較動作対象から外す。これにより、部品切れ予告を必要とする母数集団の削減を図ることができ、より高速に部品切れ予告を実行することが可能となる。
さらに、上述のようにして削減された母数集団において、部品補充順序を再度求め、部品補充順序を更新し、該更新部品補充順序に従い更新された更新部品仮残数を求める。このように部品補充順序を更新することで、従来に比べてより高精度に部品補充順序を決定できることから、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0029】
さらに又、上述の最大部品残数を考慮した上で、さらに上記作業性考慮の一つとして、部品交換が不可能な程に部品残数が少ない場合を考慮する。つまり、部品供給装置毎に設定されており部品補充作業に最低限必要となる部品残数である最小部品残数と、上記更新部品仮残数との比較を行う。そして該比較の結果、上記更新部品仮残数が上記最小部品残数未満である、つまり緊急に部品補充が必要な部品交換要部品供給装置が存在するときには、更新された部品補充順序の範囲で、上記部品交換要部品供給装置よりも部品補充順序が早い部品供給装置の内から、部品切れ時間が最大である最大部品供給装置を上記最大部品残数との比較動作対象から除外する。これにより、部品切れ予告を必要とする母数集団の削減を図ることができ、より高速に部品切れ予告を実行することが可能となる。
【0030】
さらに、上述のように上記最大部品供給装置を除外した新たな母数集団について、再び、上述の最大部品残数と更新部品仮残数との比較、及び上記最小部品残数と更新部品仮残数との比較を、上記部品交換要部品供給装置が存在しなくなるまで繰り返す。このようにして部品補充順序をさらに更新することで、従来に比べてより高精度に部品補充順序を決定できることから、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0031】
又、部品切れ時間が上記第2設定時間以下である部品供給装置が存在する場合、つまり部品残数が上記最小部品残数未満となり設備停止寸前の場合には、設備停止の警告を発する。これにより作業者に対して少しでも早く部品補充又は部品交換を促すことができる。よって、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0032】
又、上記サンプリング時間を可変とすることで、部品実装装置の実装動作状況に応じて部品切れ予告を行う時間を調整することができ、よって、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明の実施形態である、部品切れ予告方法、部品切れ予告プログラム、部品切れ予告装置、及び部品実装システムについて、図を参照しながら以下に説明する。ここで、上記部品切れ予告プログラムは、上記部品切れ予告方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであり、上記部品切れ予告装置は、上記部品切れ予告方法を実行する装置であり、上記部品実装システムは、上記部品切れ予告装置を備えた実装システムである。又、各図において、同じ構成部分については同じ符号を付している。
【0034】
まず、上記部品切れ予告装置について説明する。
図1に示すように、部品切れ予告装置101は、部品実装装置において回路基板に実装される電子部品を供給するそれぞれの部品供給装置における部品切れを予告する装置であり、基本的な構成部分として、制御装置110と、記憶装置120と、第3入力装置130とを備え、本実施形態ではさらに読込装置140を備えている。
上記制御装置110は、本実施形態において特徴的構成部分の一つであり当該部品切れ予告装置101における、詳細後述する部品切れ予告動作の制御を行う部分であり、具体的には例えばパーソナルコンピュータ等に備わるCPUに相当する。該制御装置110は、ブロック図を用いて機能的に説明すると、予告決定部111を有し、該予告決定部111をさらに機能的に説明すると、抽出部112、決定部113、及び比較部114に大別される。さらに上記決定部113は、機能的に説明すると部品切れ時間決定部113a及び残数決定部113bに分けられ、上記比較部114は、機能的に説明すると第1、第2比較部114a、114bに分けられる。これらの抽出部112、部品切れ時間決定部113a、残数決定部113b、及び第1〜第2比較部114a〜114bについては、後述の部品切れ予告動作説明において説明する。尚、これらの各機能部112、113a、113b、114a、114bは、後述の部品切れ予告動作説明において便宜上記すものであり、本実施形態では、上述の各機能を実行する個々の構成部分を設けた構成は採っておらず、制御装置110の予告決定部111にて上記予告プログラム125aに従い処理される。
【0035】
又、制御装置110は、当該部品切れ予告装置101外に設けられた表示装置150と接続され、上記部品切れ予告動作にて求められた結果を表示装置150へ可視的に表示させる。本実施形態において表示装置150は、作業者が携帯可能な端末又は音声装置である。このように直接作業者の携帯端末等へ部品切れ予告情報を転送することで、リアルタイムな情報提供が実現できる。
【0036】
上記記憶装置120も、具体的には上記パーソナルコンピュータに備わり、部品投入情報格納部121、部品構成マスタ情報格納部122、部品補充条件情報格納部123、部品消費情報格納部124、及び予告プログラム格納部125の各格納部分を有する。記憶装置120は制御装置110と接続され、記憶装置120内の格納情報は、制御装置110の制御により、部品切れ予告動作実行のため制御装置110へ供給される。上記部品投入情報格納部121は、例えば部品実装機等に備わる第1入力装置23から供給される、それぞれの部品供給装置に投入された電子部品の数量に関する部品投入情報121aを格納する部分である。このような部品投入情報121aは、本実施形態では例えば、投入する部品に添付された材料情報ラベルに基づいて入力される。該材料情報ラベルの情報は、該ラベルに記載のバーコードを読むことで容易に入力可能である。上記部品投入情報121aには、部品投入日時、部品切れ予告決定に必要な製品品番情報、投入先設備、Z軸No、投入数量などが含まれる。上記部品構成マスタ情報格納部122は、1枚の回路基板に実装される電子部品の種類及びその員数に関する部品構成マスタ情報122aを格納する部分である。又、部品構成マスタ情報122aには、1枚の回路基板を作製するに要する時間である生産タクト情報が含まれる。上記部品補充条件情報格納部123は、本実施形態において特徴的構成部分の一つであり、部品供給装置における部品補充作業に関する情報であり部品供給装置毎に設定されており部品切れ予告順序を求めるときに考慮される部品補充条件情報123aを格納する部分である。該部品補充条件情報123aとして、本実施形態では、部品補充作業に要する時間である部品補充作業用時間C、最大部品残数Zh、及び最小部品残数Zlが相当する。上記部品消費情報格納部124は、本実施形態において特徴的構成部分の一つであり、部品実装動作開始後、時々刻々に変化する各部品供給装置における部品消費情報124aを格納する部分である。上記予告プログラム格納部125は、当該部品切れ予告装置101にて実行する部品切れ予告動作を制御するためのプログラム125aを格納する部分である。
【0037】
上記第3入力装置130は、本実施形態において特徴的構成部分の一つであり、本実施形態では、部品実装装置200と当該第3入力装置130との間に設けられた情報収集装置300に接続される。尚、複数の部品実装装置200が設けられているときには、情報収集装置300にはそれら複数の部品実装装置200が接続される。又、第3入力装置130は、制御装置110にて動作制御される。部品実装装置200と情報収集装置300、及び情報収集装置300と当該第3入力装置130とは、それぞれLAN回線にて接続され、情報収集装置300は、例えば30秒から1分間隔等にて、各部品供給装置における上記部品消費情報を部品実装装置200から取得する。よって本実施形態では、第3入力装置130は、適宜なサンプリング時間毎にて、例えば5分間隔にて、情報収集装置300内の情報ファイルにアクセスして上記部品消費情報124aを取得する。そして取得した部品消費情報124aを、上述した部品消費情報格納部124へ送出し格納させる。
【0038】
本実施形態では、上述のようにLAN回線にて部品実装装置200と部品切れ予告装置101とを接続していることから、従来に比べて高速にデータ通信が可能である。又、上記サンプリング時間は、部品実装装置200における実装動作状態に応じて、即ち、例えば非常に順調に実装動作が進行しているときには上記サンプリング時間を比較的長めに設定可能であり、一方、何らかの原因で実装動作が頻繁に停止するようなときには上記サンプリング時間を短めに設定することができる。
尚、本実施形態では上述のように情報収集装置300は、当該部品切れ予告装置101とは別個に設けているが、第3入力装置130に含めて構成することも可能である。
【0039】
上記読込装置140は、上記予告プログラム格納部125に接続され、制御装置110にて動作制御される。後述する部品切れ予告方法をコンピュータに実行させるための部品切れ予告プログラムを記録した、例えばCD−ROMやフロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体141が読込装置140に装填され、読込装置140は、部品切れ予告プログラムを読み出し予告プログラム格納部125に格納する。尚、記録媒体141によらず、予告プログラム格納部125に上記部品切れ予告プログラムを予め記憶しておく場合には、読込装置140は、省略して構成することもできる。
【0040】
次に上記部品実装装置200について、図2を参照して簡単に説明する。尚、部品実装装置200は、一つの形態例を示すもので、部品実装装置の構成を図2に示す構成に限定するものではない。
部品実装装置200は、装置中央部分に設けられX軸方向に沿って回路基板5を搬送する基板搬送装置201と、Y軸方向における装置両端部においてX軸方向に沿って配列された複数の部品供給装置1と、部品供給装置1から電子部品2を例えば吸着にて保持する例えばノズルにてなる部品保持部材202aを有する部品保持ヘッド202と、上記部品保持ヘッド202が取り付けられ該部品保持ヘッド202を基板搬送装置201の上方でX軸及びY軸方向に移動可能とするX,Y−ロボット203と、当該部品実装装置200の実装動作制御を行う制御部204とを備える。又、上述した部品切れ予告装置101を備えることもできる。図2には、部品切れ予告装置101を内蔵した場合を図示しているが、本実施形態では部品切れ予告装置101は部品実装装置200とは別設された構成であり、該構成に基づいて説明している。
尚、本実施形態では上記部品供給装置1は、既に図12を参照し説明したいわゆるパーツフィーダタイプのものを例に採るが、該タイプに限定されるものではなく、例えば、格子状に電子部品を配列したトレイから部品供給を行うタイプ等の部品供給装置であってもよい。
又、各部品供給装置1には、配列順に沿って各部品供給装置に対して一義的にZ軸番号が付番されている。
【0041】
このように構成される部品実装装置200では概略以下のようにして部品実装動作が実行される。まず、基板搬送装置201にて回路基板5が搬入される。一方、X,Y−ロボット203にて部品保持ヘッド202は、所望種類の電子部品2を供給する部品供給装置1の上方に位置決めされた後、部品保持部材202aを下降して部品供給装置1から電子部品2を保持する。部品保持後、X,Y−ロボット203にて部品保持ヘッド202は回路基板5における部品実装位置の上方に位置決めされ、部品保持部材202aを再び下降させることで保持している電子部品2を上記部品実装位置へ実装する。このような動作を繰り返すことで、1枚の回路基板5に、規定の種類の電子部品2を規定の数量にて実装し、1枚の回路基板を完成させる。部品実装後の回路基板5は、基板搬送装置201にて搬出される。
このように実装動作を実行することで各部品供給装置1からは1枚の回路基板5を完成するのに必要な員数ずつ電子部品2が減っていく。
【0042】
又、上述した部品切れ予告装置101、部品実装装置200、及び情報収集装置300にて部品実装システム400が構成される。尚、複数の部品実装装置200が存在するときには、上述したように情報収集装置300に複数の部品供給装置200−1〜200−nが接続される構成となる。
【0043】
以上説明した構成において、部品実装システム400の動作、とりわけ部品切れ予告装置101の動作、つまり部品切れ予告方法について図を参照して以下に説明する。尚、上述したように、上記部品切れ予告方法は、予告プログラム格納部125に格納されている予告プログラム125aに従い、制御装置110にて制御されて実行される。又、以下の説明では、部品実装システム400は複数の部品実装装置200を備え、各部品実装装置200には複数の部品供給装置1が備わっているものとする。
【0044】
部品実装動作の開始前において、第1入力装置23から部品投入情報格納部121へ各部品供給装置1における部品投入情報121aが供給される。部品投入情報121aとは、上述したように、部品投入日時、部品切れ予告決定に必要な製品品番情報、投入先設備、Z軸No、投入数量等の情報である。又、部品構成マスタ情報格納部122には、部品構成マスタ情報122aが予め格納される。部品構成マスタ情報122aとは、上述したように、1枚の回路基板に実装される電子部品の種類及びその員数に関する情報であり、上述のように、1枚の回路基板を作製するに要する時間である生産タクト情報が含まれる。さらに又、部品補充条件情報格納部123には、部品補充条件情報123aに含まれる部品補充作業時間Cが予め格納される。部品補充作業時間Cとは、上述したように、部品供給装置に部品補充作業を行うために要する時間であり部品供給装置毎に設定される情報である。
【0045】
部品実装開始後、部品実装中において、情報収集装置300は、例えば約0.5〜1分毎に、各部品実装装置200から、各部品実装装置200に備わる部品供給装置1毎の部品消費数を収集し、前回収集時における部品消費数と今回収集時における部品消費数との差に該当する部品の消費差分数を求める。尚、該部品消費差分数が部品消費情報124aに該当する。第3入力装置130は、サンプリング時間毎に、例えば約5分毎に、情報収集装置300にアクセスし、上記部品消費差分数つまり部品消費情報124aを各部品供給装置1別に取得する。尚、上述のように情報収集装置300の情報収集タイミングと、第3入力装置130によるサンプリング時間とが異なるときには、第3入力装置130が取得する部品消費情報124aは、情報収集装置300が有する差分数を、部品供給装置1別に積算したものとなる。又、取得した部品消費差分数つまり部品消費情報124aは、第3入力装置130から部品消費情報格納部124に供給され格納される。
【0046】
図3のステップ(図ではSにて示す)101では、機能的に説明すると制御装置110の予告決定部111は、部品消費情報格納部124から上記部品消費情報124aを、及び部品構成マスタ情報格納部122から上記部品構成マスタ情報122aをそれぞれ読み出す。次のステップ102では、予告決定部111の残数決定部113bは、部品投入情報格納部121から上記部品投入情報121aを読み出した後、部品投入情報121a内の部品投入数から部品消費情報124aを減算して、部品供給装置1における現時点での部品残数Zvを求める。上述のように各部品実装装置200における全ての部品供給装置1における部品消費情報124a及び部品投入情報121aが取得されているので、上記部品残数Zvは、各部品実装装置200における全ての部品供給装置1毎に求められる。尚、以下の説明においても、特筆しない限り、各部品実装装置200についてそのステップにおいて対象となる部品供給装置1毎に、そのステップで説明する各データが得られる。
【0047】
次のステップ103では、ステップ102以後に、部品の補充又は交換がなされたか否かを全ての部品供給装置1毎に判断する。上記補充や交換がない場合には、次のステップ105に進む。一方、上記補充や交換がなされた場合には、ステップ104にて、上記部品残数Zvを、部品投入数に置き換え、上記ステップ105に進む。上述したように本実施形態では部品供給装置1として、電子部品2を収納したテープ3をリール4に巻回したいわゆるパーツフィーダを例に採っている。よって、本実施形態において上記部品補充とは、テープ3の終端に新たなテープ3の先端を接続する動作を行うことを指し、上記部品交換とは、使用していた旧リール4を取り外し新リール4に取り替える動作を行うことを指す。
【0048】
ステップ105では、部品切れ時間決定部113aは、次回の部品切れが発生するまでの残時間である部品切れ時間Ztを、各部品実装装置200の部品供給装置1毎に求める。具体的には、部品切れ時間決定部113aは、上記ステップ102で得られた部品残数Zvを、上記部品構成マスタ情報122a内の1枚の回路基板に実装される電子部品の員数で除しさらに上記部品構成マスタ情報122a内の生産タクト情報を乗算することで、部品切れ時間Ztを求める。
ステップ106では、予告決定部111は、ステップ105にて求めた各部品供給装置1毎の部品切れ時間Ztを参照して、部品切れ時間Ztの短いものから長いものに向かって、部品実装装置200順でさらに部品供給装置1の順に、データ上での配列を行う。該配列状態の概念図を図7に示す。図7では、部品実装装置200は3台を想定し、A,B,Cは各部品実装装置200を表し、部品切れ時間Ztが0〜1分の間には、部品実装装置A,部品実装装置B,部品実装装置Cにて部品補充を要する部品供給装置1が発生し、1〜2分の間では部品実装装置Bにて部品補充を要する部品供給装置1が発生する想定を図示している。又、より短い部品切れ時間Ztを有する部品供給装置1を備えた部品実装装置200をより下段に図示している。即ち、部品切れ時間Ztが0〜1分の間では、部品実装装置Aが最も早く部品補充を要する部品供給装置1を有し、部品実装装置B,部品実装装置Cの順に部品切れ時間Ztが長くなる。例えば、部品実装装置Aでは部品切れ時間Ztが20秒の部品供給装置1を有し、部品実装装置Bでは部品切れ時間Ztが40秒、及び80秒の各部品供給装置1を有し、部品実装装置Cでは部品切れ時間Ztが55秒の部品供給装置1を有する。
尚、本実施形態では、部品切れ時間Ztが後述の第2設定時間X以下であるデータについては、部品実装装置200順でさらに部品供給装置1の順に配列を行うように規定していることから、制御装置110から上記表示装置150に送出される部品切れ予告情報では、上記第2設定時間X以下の上記0〜2分間のデータに関して、「A,B,B,C」の順で表示装置150に表示がなされる。
複数の部品実装装置200を備えた部品実装システム400の全体を把握する観点から、上述のように部品切れ予告の順序を部品実装装置200毎に表示することで、作業者は、部品実装システム400における部品実装装置200の配列順の内、例えば作業者の現在位置との関係でどの部品実装装置200から優先的に部品補充を行えばより有効かを判断することが可能となる。
【0049】
次のステップ107では、ステップ105で求めた全ての部品供給装置1における各部品切れ時間Ztを対象として、予告決定部111の抽出部112は、部品切れ準勧告用の時間である第1設定時間Y以下の部品切れ時間である全ての部品切れ時間Zt−1を抽出する。これらの部品切れ時間Zt−1を有する部品供給装置1は、部品補充が必要な供給装置であることから、部品切れ時間Zt−1についてはステップ109における検討対象となる。一方、第1設定時間Yを超える部品切れ時間Ztについては、この時点では部品補充を行う必要がないことから、ステップ108にて、当該部品切れ時間Ztを有する部品供給装置1−1を部品切れ予告対象から除外する。上記抽出動作及び除外動作により、予告検討対象となる母数集団の削減を図り、予告処理をより高速に実行することが可能となる。
【0050】
次のステップ109では、抽出部112は、上記部品切れ時間Zt−1の内、さらに部品切れ勧告用時間である第2設定時間X以下の部品切れ時間である全ての部品切れ時間Zt−2を抽出する。このような部品切れ時間Zt−2を有する部品供給装置1−2は、部品補充作業を緊急に行う必要のある供給装置である。よって、部品切れ時間Zt−2が抽出されたときには、このまま実装動作を続行すると設備つまり当該部品供給装置1−2を備える部品実装装置200の動作停止を招くことになる。よって、ステップ109では、部品切れ時間Zt−2が抽出されたときには、上記表示装置150に対して警告表示を行う。該警告表示では、複数の部品切れ時間Zt−2が抽出されたときには、これらの部品切れ時間に対応する部品供給装置1を備えた部品実装装置200の内、当該部品実装システム400において先頭に配置されている部品実装装置を先頭に表示し、以下、該当する部品実装装置200について、当該部品実装システム400における部品実装装置200の配列順に従い表示する。当該配列順が同じであるときには、各部品切れ時間Zt−2に対応する部品供給装置1の上記Z軸番号順に表示し、さらに、各部品切れ時間Zt−2を表示する。
【0051】
ステップ109にて上記第2設定時間を設けることで、部品切れ予告を必要とする対象の部品供給装置をさらに絞り込むことができる。よって、上記第2設定時間を超え上記第1設定時間以内の部品切れ時間を有する部品供給装置を対象に部品切れ予告を実行することで、より高速に部品切れ予告を実行することができる。又、ステップ109にて上記警告を発することで、作業者に対して少しでも早く部品補充を促すことができる。よって、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0052】
次のステップ110では、上述の、部品切れ時間Zt−2を有する部品供給装置1−2について、さらに、各部品供給装置1−2の部品残数Zvが、最小部品残数Zl未満である部品残数を抽出する。最小部品残数Zlを使用した抽出動作は、本実施形態における特徴的動作の一つであり、部品補充条件情報123aを考慮して部品補充順序を決定する動作の一つに相当する。
上記最小部品残数Zlとは、部品供給装置毎に設定されており部品補充作業に最低限必要となる部品残数である。尚、最小部品残数Zl未満の残数抽出は、予告決定部111の第2比較部114bにて実行され、最小部品残数Zlは部品補充条件情報格納部123から読み出される。上記最小部品残数Zl未満である部品供給装置1−3は、部品補充作業は行うことができない程度まで電子部品2が供給されてしまった供給装置に該当する。よって、最小部品残数Zl未満である部品供給装置1−3が抽出されたときには、当該部品供給装置1−3を有する部品実装装置200に対して、予告決定部111は設備停止指示の警告を発する。該設備停止指示により、作業者は、例えば、該当設備を停止して該当の部品供給装置1の部品交換を行うことになる。
このように設備停止用の残数管理を行うことで、作業者に対して緊急の部品交換が必要であることを知らせることができる。よって、たとえ設備が停止した場合であっても、設備停止時間を短縮することができ、生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0053】
次のステップ111では、上述のステップ109及びステップ110の条件に該当しなかった情報、つまり上記第2設定時間を超え上記第1設定時間以内の部品切れ時間の情報を、抽出部112にて抽出する。尚、抽出されなかった情報、つまりステップ109にて警告対象となったもの、及びステップ110にて設備停止指示対象となったものについては、上述したように既に警告等を受けているので、ステップ112にて、部品切れ予告の対象から除外する。
このように、第2設定時間を超え上記第1設定時間以内の部品切れ時間を有する部品供給装置1−4を対象に部品切れ予告を実行することで、より高速に部品切れ予告を実行することができる。
ステップ111における上記抽出動作にて抽出された部品切れ時間情報に基づき、表示装置150には、以下の優先順位に従い表示がなされる。即ち、まず部品切れ時間について、短いものから順に配列される。もし部品切れ時間が同一であるときには、部品実装システム400における部品実装装置200の配列順に従い先頭から配列する。さらに同一設備において同一であるときには、当該部品実装装置200における部品供給装置1の上記Z軸番号に従い若い順に配列する。
【0054】
以下に説明するステップ113からステップ120では、ステップ111にて抽出された部品切れ時間情報を有する部品供給装置1−4に対して部品補充作業を行うときの、該作業に関係する作業性をさらに考慮して部品切れ予告を実行していく。
具体的に説明すると、ステップ111にて求まった部品切れ予告の順番に従い、作業者は、該当する部品供給装置1に対して部品補充を行っていくが、例えば、部品切れ予告第1位の部品供給装置1に対して部品補充を行っている間にも、他の部品供給装置1は、部品供給を続行しており、各部品残数は刻々変化する。そこで、まずステップ113では、ステップ111にて抽出された部品切れ時間情報を対象として、ステップ111にて抽出された部品供給装置1−4における部品切れ予告の順番に従い部品補充を実行した場合、対象となる各部品供給装置1において部品補充がなされる時点における部品残数である部品仮残数Zcを、予告決定部111の残数決定部113bにて求める。求め方としては、ステップ102で求めた部品残数Zvから、部品補充実行までに消費された部品数を減算して求める。該消費部品数は以下のように求められる。例えば部品切れ予告順位が第3位である部品供給装置Rを例に採ると、当該部品供給装置Rにて部品補充が実行されるまでの間に、部品切れ予告順位が第1位及び第2位の部品供給装置P、Qについて部品補充がなされている。よって、これら部品供給装置P、Qの2台において要した部品補充作業時間Cを求め、該時間を上記生産タクトで除算して、当該部品供給装置Rにて部品補充が実行されるまでの間に作製される回路基板数を求める。そして該回路基板数に、当該部品供給装置Rが基板1枚当たりに供給する部品数である員数を乗算することで、当該部品供給装置Rの上記消費部品数を求める。そして、最初の部品残数Zvから上記消費部品数を減算することで、上記部品仮残数Zcが求まる。ここで、上記部品補充作業時間Cは、部品補充条件情報格納部123に格納されており部品供給装置1毎に読み出され使用される。
上記部品補充作業時間Cを使用した部品残数決定動作は、本実施形態における特徴的動作の一つであり、部品補充条件情報123aを考慮して部品補充順序を決定する動作の一つに相当する。
【0055】
次のステップ114及びステップ116では、ステップ111にて抽出された部品切れ時間情報を有する各部品供給装置1−4についてステップ113にて求めた部品仮残数Zc毎に、予告決定部111の第1比較部114aは、最大部品残数Zhとの比較を行う。該最大部品残数Zhとは、部品供給装置1毎に設けられており部品補充作業を行う得る最大の部品残数であり、部品補充条件情報格納部123に格納され部品供給装置1毎に読み出され使用される。具体的に説明すると、部品供給装置が例えば上記パーツフィーダである場合、上記リール4から上記テープ3を繰り出すことで部品供給を行うことから、部品補充を行う時点で部品残数が過剰に多いときには、テープ3の終端部分は、未だリール4に巻回されている状態であり、部品補充作業が実行できない。よって、部品補充作業が可能となる最大の部品残数を上記最大部品残数Zhとする。
上記最大部品残数Zhを使用した部品残数決定動作は、本実施形態における特徴的動作の一つであり、部品補充条件情報123aを考慮して部品補充順序を決定する動作の一つに相当する。
上記比較の結果、部品仮残数Zcが最大部品残数Zh以上である部品仮残数については、つまり上述のようにテープ3の終端部分が未だリール4に巻回されている状態である場合については、ステップ115にて最大部品残数Zhとの比較動作から除外する。該除外により、部品切れ予告を必要とする対象をさらに絞り込むことができ、より高速に部品切れ予告を実行することができる。
【0056】
さらに、ステップ114における最大部品残数Zhとの比較動作による上述の除外動作により、比較対象となる母数が変化する。即ち、上記部品仮残数Zcが変化する場合が生じる。よって、上記除外動作が実行される度に、ステップ113に戻り、新たな比較対象となる各部品供給装置1において上記部品仮残数Zcを部品供給装置1毎に再び求め、部品仮残数Zcの更新を行う。尚、このように更新された部品仮残数を更新部品仮残数Zcnとする。
ステップ114、116において、全ての比較対象について、部品仮残数Zc又は上記更新部品仮残数Zcnが最大部品残数Zh未満となるまで、上記除外及び上記更新の動作が続行される。
【0057】
上記部品仮残数Zc又は上記更新部品仮残数Zcnが最大部品残数Zh未満であると判断された情報については、さらに次のステップ117、119にて、上記部品仮残数Zc又は上記更新部品仮残数Zcn毎に、予告決定部111の第2比較部114bは、最小部品残数Zlとの比較を行う。上記最小部品残数Zlを使用した部品残数決定動作は、本実施形態における特徴的動作の一つであり、部品補充条件情報123aを考慮して部品補充順序を決定する動作の一つに相当する。
上記比較動作により、上記部品仮残数Zc又は上記更新部品仮残数Zcnが最小部品残数Zl未満である部品残数情報が見つかったとき、つまり上述のように部品補充を行えない程度まで部品残数が減ってしまい部品交換が必要である部品供給装置である部品交換要部品供給装置1−Rが見つかったときには、ステップ118にて以下のような処理を行う。
【0058】
即ち、ステップ114、116にて求まった、部品仮残数Zc又は上記更新部品仮残数Zcnに基づいた部品切れ予告順序つまり部品補充順序において、上記部品交換要部品供給装置1−Rよりも部品補充順位が早い部品供給装置1の内から、部品仮残数Zc又は上記更新部品仮残数Zcnに対応する部品切れ時間が最大である最大部品供給装置1−Mをステップ114の最大部品残数Zhとの比較動作から除外する。
上記除外動作により、部品切れ予告を必要とする対象をさらに絞り込むことができ、より高速に部品切れ予告を実行することができる。
【0059】
又、ステップ118における除外動作が行われることで母数集団つまり比較対象が変化することから、部品仮残数Zc又は更新部品仮残数Zcnが変化する場合が生じる。よって、ステップ118後、ステップ113に戻り、上記除外後の新たな母数集団に属する全ての部品供給装置について再び部品仮残数を求め、その更新を行い、新たな更新部品仮残数Zcnとする。そして、この新たな更新部品仮残数Zcnに基づいて再びステップ114、116の動作、さらにステップ117の動作を繰り返す。尚、以下の説明では、上記新たな更新部品仮残数Zcnについても「更新部品仮残数Zcn」の用語を使用する。
【0060】
上述のステップ118における除外動作について、図8から図11を参照して具体的に説明する。図8には、当該説明用の一例における諸条件を示している。即ち、本例では、部品実装装置200として部品実装装置A〜Cの3台があり、部品実装装置A、Bには、それぞれ4台ずつ部品供給装置1が備わり、部品実装装置Cには、2台の部品供給装置1が備わる。又、部品切れ予告の順序としては、部品実装装置A、B、Cの順となっているものとする。又、図8には、各部品供給装置1における、「員数」つまり1枚の回路基板を作製するに当たり供給する部品数、上記部品仮残数Zc又は上記更新部品仮残数Zcnに対応する「残数」、該残数において部品切れが発生するまでの「残時間」、上述の最大部品残数に対応する「最大数」、及び上述の最小部品残数に対応する「最小数」が示されている。尚、図示の便宜上、最大部品残数は、部品実装装置Bの第3部品供給装置についてのみ記載し、最小部品残数は部品実装装置Bの第4部品供給装置及び部品実装装置Cの第2部品供給装置についてのみ記載しているが、上述したように、部品供給装置毎に最大部品残数及び最小部品残数が設定されている。
【0061】
このような条件の下、上記ステップ117の比較動作にて、例えば、部品実装装置Bの第4部品供給装置における部品仮残数Zc又は更新部品仮残数Zcnが、当該第4部品供給装置の最小部品残数KK4より小さいと判断されたとする。この場合、ステップ118では以下の動作が実行される。即ち、当該第4部品供給装置よりも部品補充順位が早い部品実装装置及び部品供給装置に該当する範囲から、つまり、部品実装装置Aの第1部品供給装置から第4部品供給装置、及び部品実装装置Bの第1部品供給装置から第3部品供給装置の範囲から、部品切れ時間が最大であるものを抽出部112は選択する。本例では、図9に示すように、上記範囲において部品実装装置Bの第4部品供給装置よりも前の範囲で余裕があり、部品切れ時間が最大である「24分」が選択され、該部品切れ時間「24分」を有する部品実装装置Aの第4部品供給装置が抽出される。よって、当該部品実装装置Aの第4部品供給装置が最大部品残数Zhとの比較動作から除外される。
【0062】
上述のようにステップ118が実行された後、再び、ステップ113〜116の動作が実行され、再びステップ117が実行される。該ステップ117では、図10に示すように、例えば、部品実装装置Cの第2部品供給装置における更新部品仮残数Zcnが、当該第2部品供給装置の最小部品残数LL2より小さいと判断されたとする。よって、ステップ118では、当該部品実装装置Cの第2部品供給装置よりも部品補充順位が早い部品実装装置及び部品供給装置に該当する範囲から、つまり部品実装装置Aの第1部品供給装置から第4部品供給装置、及び部品実装装置Bの第1部品供給装置、第2部品供給装置、第4部品供給装置、部品実装装置Cの第1部品供給装置の範囲から、部品切れ時間が最大であるものを抽出部112は選択する。本例では、図10に示すように、上記範囲において当該部品実装装置Cの第2部品供給装置よりも前の範囲で余裕があり、部品切れ時間が最大である「24分」が選択され、該部品切れ時間「24分」を有する部品実装装置Cの第1部品供給装置が抽出される。よって、当該部品実装装置Cの第1部品供給装置が最大部品残数Zhとの比較動作から除外される。
【0063】
ステップ118の動作後、ステップ119では、全ての更新部品仮残数Zcn又は部品仮残数Zcが、最小部品残数Zl以上となるまで、換言すると上記部品交換要部品供給装置1−Rが存在しなくなるまで、上述のステップ113〜118の動作が繰り返される。そして、全ての更新部品仮残数Zcn又は部品仮残数Zcが、最小部品残数Zl以上となったとき、つまり最終の部品切れ予告順序が求まったときには、ステップ120にて部品切れ予告順序つまり部品補充順序を表示装置150に表示する。上述の例における最終の部品切れ予告順序を図11に示す。以上にて部品切れ予告動作が終了する。
【0064】
以上説明したように本実施形態の部品切れ予告方法によれば、従来全く考慮していなかった部品補充条件情報を部品供給装置毎に設定しておき、部品補充を行う順序を求める際には部品補充条件情報を考慮して部品補充順序を求め、該部品補充順序に従い部品切れを予告するようにした。よって、従来に比べてより高精度に部品補充順序を決定できることから、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【0065】
さらに、上記部品切れ予告方法では、従来では全く考慮されていなかった、上記部品補充作業に関する作業性をさらに考慮して部品補充順序を求めるようにした。上記作業性を考慮することで、従来に比べてより高精度に部品補充順序を決定できることから、従来に比べて部品切れ発生を引き起こすことを低減でき、よって生産効率の向上、及び作業者における作業効率の向上を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の部品切れ予告方法は、電子部品を回路基板へ実装する部品実装装置に備わり上記電子部品の供給を行う部品供給装置における部品切れ予告に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施形態における部品実装システム、及び部品切れ予告装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す部品実装装置を示す斜視図である。
【図3】図1に示す部品切れ予告装置にて実行される部品切れ予告方法の動作を説明するフローチャートである。
【図4】図1に示す部品切れ予告装置にて実行される部品切れ予告方法の動作を説明するフローチャートである。
【図5】図1に示す部品切れ予告装置にて実行される部品切れ予告方法の動作を説明するフローチャートである。
【図6】図1に示す部品切れ予告装置にて実行される部品切れ予告方法の動作を説明するフローチャートである。
【図7】上記部品切れ予告方法にて求められた部品切れ予告順序の一例を説明するための図である。
【図8】上記部品切れ予告方法における動作の一部を具体的に説明するための図である。
【図9】上記部品切れ予告方法における動作の一部を具体的に説明するための図である。
【図10】上記部品切れ予告方法における動作の一部を具体的に説明するための図である。
【図11】上記部品切れ予告方法における動作の一部を具体的に説明するための図である。
【図12】部品供給装置の一例を示す斜視図である。
【図13】従来の部品実装装置を示す斜視図である。
【図14】従来の部品切れ予告装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0068】
1…部品供給装置、2…電子部品、3…テープ、4…リール、5…回路基板、
101…部品切れ予告装置、110…制御装置、111…予告決定部、
121a…部品投入数情報、122a…部品構成マスタ情報、
123…部品補充条件情報格納部、123a…部品補充条件情報、
124a…部品消費情報、130…第3入力装置、
300…情報収集装置、
200…部品実装装置、
400…部品実装システム。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成16年1月23日(2004.1.23)
【代理人】 【識別番号】100086405
【弁理士】
【氏名又は名称】河宮 治

【識別番号】100091524
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 充夫

【公開番号】 特開2005−209919(P2005−209919A)
【公開日】 平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願番号】 特願2004−15550(P2004−15550)