| 【発明の名称】 |
電気機器の筐体構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】安濃 守人 【住所又は居所】福島県郡山市字船場向94番地 株式会社日立コミュニケーションテクノロジー内
|
| 【要約】 |
【課題】筐体本体の組立てに要するねじ部材を少なくし、また、金型製作工数を減少する。
【解決手段】フロントカバー1の裏面に、台座リブ5と位置決め用突起部7とコネクタ位置決め部と圧入ボス部11、12とねじボス部8A、8Bとを設け、リアカバー2の裏面に、押えリブ22、23と圧入ピン部24、25とを設け、位置決め用孔部31に位置決め用突起部7を係合し且つコネクタ位置決め部で外部接続コネクタCを位置決めすることでプリント基板3を位置決めし、圧入ピン部24、25を圧入ボス部11、12に圧入して台座リブ5と押えリブ22、23とでプリント基板3を保持し、共締め用ねじ部材35をリアカバー2のねじ挿入孔18からねじボス部8Aに螺合してフロントカバー1に対してリアカバー2とプリント基板3とを共締めするようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フロントカバーとリアカバーとから構成される筐体本体を有し、この筐体本体内にプリント基板を収容固定するようにした電気機器の筐体構造であって、 前記フロントカバーの裏面に、フロントカバー側プリント基板保持部と、プリント基板位置決め部と、圧入ボス部と、プリント基板共締め用ボス部とを設け、 前記リアカバーの裏面に、このリアカバーの前記フロントカバーへの組立て時に、前記フロントカバー側プリント基板保持部と共に前記プリント基板を保持するリアカバー側プリント基板保持部と、前記圧入ボス部に圧入される圧入ピン部とを設け、 前記プリント基板位置決め部で前記プリント基板を位置決めし、前記圧入ピン部を前記圧入ボス部に圧入して前記フロントカバー側プリント基板保持部と前記リアカバー側プリント基板保持部とで前記プリント基板を保持し、共締め用ねじ部材を前記リアカバー及び前記プリント基板を貫通させて前記プリント基板共締め用ボス部に螺合して前記フロントカバーに対して前記リアカバーと前記プリント基板とを共締めするようにしたことを特徴とする電気機器の筐体構造。 【請求項2】 前記フロントカバー側プリント基板保持部は、前記フロントカバーの裏面に設けられ且つ前記プリント基板の縁部を受ける台座リブで構成してあり、前記リアカバー側プリント基板保持部は、前記リアカバーの裏面に設けられ且つ前記プリント基板の縁部を押える押えリブで構成してあり、前記プリント基板共締め用ボス部はねじ孔を有するねじボス部で構成してあり、前記リアカバーには共締め用ねじ挿入孔が形成してあり、前記プリント基板には固定用孔部が形成してあって、 前記リアカバーの前記フロントカバーへの組立て時に、前記台座リブと前記押えリブとで前記プリント基板を保持し、前記共締め用ねじ部材を、前記共締め用ねじ挿入孔から前記固定用孔部に挿入し前記ねじボス部のねじ孔に螺合することで、前記フロントカバーに対して前記リアカバーと前記プリント基板とを共締めするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電気機器の筐体構造。 【請求項3】 前記プリント基板位置決め部は、前記フロントカバーの裏面に、前記プリント基板に設けた位置決め用孔部に挿入される位置決め用突起部と、前記プリント基板に実装された外部接続コネクタを位置決めするコネクタ位置決め部とを設けて構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気機器の筐体構造。 【請求項4】 前記圧入ボス部に、前記圧入ピン部が圧入する圧入穴を設けて、この圧入穴と前記圧入ピン部とで、この圧入ピン部を塑性変形させながら圧入する際の逃がし代を確保するスペースを形成すようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかの一に記載の電気機器の筐体構造。 【請求項5】 前記圧入ボス部に、前記圧入穴とこの圧入穴と同心のボス側誘込み部とを形成し、前記圧入ピン部に切欠き部とピン側誘込み部とを形成して、前記スペースを前記切欠き部と前記圧入穴とで囲まれた空間で形成し、 前記ピン側誘込み部が前記ボス側誘込み部に案内されて前記ピン部が前記圧入穴に圧入された状態では、前記ピン部の外形部分が圧入により塑性変形して前記空間に広がるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の電気機器の筐体構造。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、情報通信を行う電気機器、その他の電気機器の筐体構造に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来の電気機器の筐体構造としては、電気機器におけるメインシャーシにカバーを取り付けて筐体本体を構成するようにした電気機器の筐体構造において、メインシャーシは左右前後に壁部を有しており、上カバーをメインシャーシに上側から被せてビス止めすると共に、下カバーをメインシャーシの下側から被せてビス止めするようにし、内部に配設するプリント基板等が露出せずに外観が良好であって縦型としても使用することができるものがある(例えば特許文献1)。 【0003】 しかし、特許文献1に記載された電気機器の筐体構造にあっては、上カバーをメインシャーシに上側から被せてビス止めすると共に、下カバーをメインシャーシの下側から被せてビス止めするようにしてあって、筐体本体の組立てにビス(ねじ部材)が多く必要になるという問題点があった。 【0004】 かかる問題点を改善したものとして、図10に示す電気機器装置としての通信機器の筐体構造がある。この筐体構造は、フロントカバー40とリアカバー50とから構成してあり、フロントカバー40の周部41の上側部位41Aには抜き穴42が左右に設けてあり、また、フロントカバー40の裏面の下部にはリアカバー固定用ボス部43が左右に設けてある。 【0005】 また、リアカバー50の周部51の上側部位51Aには鈎爪部52が左右に設けてあり、また、リアカバー50の面部の下部には固定用孔53が左右に設けてある。 【0006】 そして、フロントカバー40の内側のプリント基板搭載部44にプリント基板60をねじ部材45で固着した後に、リアカバー50の鈎爪部52をフロントカバー40の抜き穴42に引掛け、締結用ねじ部材46を固定用孔53に挿入してリアカバー固定用ボス部43に螺合することで、フロントカバー40にリアカバー50を取付けて筐体構造を組立てていた。 【特許文献1】特許公開2000−174477号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、上記した従来の電気機器の筐体構造にあっては、ねじ部材45、46による締結部が多いために、組立て作業工数が多い上に、位置決め構造を別途設ける必要があったし、また、フロントカバー40の周部41に抜き穴42を設け、また、リアカバー50の周部51に鈎爪部52を設けるには、金型にスライドコアを形成する必要があるために、金型製作工数が増大し複雑化する上に、複数個取りが難しくなるため、成形効率が良くないという問題点があった。 【0008】 本発明は、上記した従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、筐体本体の組立てに要するねじ部材を少なくすることができるばかりか、金型にスライドコアを形成する必要がなく、金型製作工数が減少し簡単化する上に、複数個取りが容易になって、成形効率が良くなる電気機器の筐体構造を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記の目的を達成するために、本発明に係る電気機器の筐体構造は、フロントカバーとリアカバーとから構成される筐体本体を有し、この筐体本体内にプリント基板を収容固定するようにした電気機器の筐体構造であって、フロントカバーの裏面に、フロントカバー側プリント基板保持部と、プリント基板位置決め部と、圧入ボス部と、プリント基板共締め用ボス部とを設け、リアカバーの裏面に、このリアカバーのフロントカバーへの組立て時に、フロントカバー側プリント基板保持部と共にプリント基板を保持するリアカバー側プリント基板保持部を設けると共に、圧入ボス部に圧入される圧入ピン部を設け、プリント基板位置決め部でプリント基板を位置決めし、圧入ピン部を圧入ボス部に圧入してフロントカバー側プリント基板保持部とリアカバー側プリント基板保持部とでプリント基板を保持し、共締め用ねじ部材をリアカバー及びプリント基板を貫通させてプリント基板共締め用ボス部に螺合してフロントカバーに対してリアカバーとプリント基板とを共締めするようにしたものである。 【0010】 かかる構成により、フロントカバーに対してリアカバーとプリント基板とを共締めすることで、筐体本体を組み立てることができる。 【0011】 このために、プリント基板を固定するための固定ねじ部材を少なくすることができて、筐体本体の組立てに要するねじ部材を少なくすることができる。また、フロントカバーとリアカバーとを結合するための抜き穴や鈎爪部がなくなって、金型にスライドコアを形成する必要がなくなるために、金型製作工数が減少し簡単化する上に、複数個取りが容易になって、成形効率が良くなる。 【0012】 また、本発明に係る電気機器の筐体構造は、上記した本発明に係る電気機器の筐体構造において、フロントカバー側プリント基板保持部は、フロントカバーの裏面に設けられ且つプリント基板の縁部を受ける台座リブで構成してあり、リアカバー側プリント基板保持部は、リアカバーの裏面に設けられ且つプリント基板の縁部を押える押えリブで構成してあり、プリント基板共締め用ボス部はねじ孔を有するねじボス部で構成してあり、リアカバーには共締め用ねじ挿入孔が形成してあり、プリント基板には固定用孔部が形成してあって、リアカバーのフロントカバーへの組立て時に、台座リブと押えリブとでプリント基板を保持し、共締め用ねじ部材を、共締め用ねじ挿入孔から固定用孔部に挿入し、ねじボス部のねじ孔に螺合することで、フロントカバーに対してリアカバーとプリント基板とを共締めするようにしたものである。 【0013】 かかる構成により、フロントカバーに対してリアカバーとプリント基板とを共締めすることで、筐体本体を組み立てることができる。 【0014】 このために、プリント基板を固定するためのねじ部材を少なくすることができて、筐体本体の組立てに要するねじ部材を少なくすることができる。また、フロントカバーとリアカバーとを結合するための抜き穴や鈎爪部がなくなって、金型にスライドコアを形成する必要がなくなるために、金型製作工数が減少し簡単化する上に、複数個取りが容易になって、成形効率が良くなる。 【0015】 また、本発明に係る電気機器の筐体構造は、上記した本発明に係る電気機器の筐体構造において、プリント基板位置決め部は、フロントカバーの裏面に、プリント基板に設けた位置決め用孔部に係合される位置決め用突起部と、プリント基板に実装された外部接続コネクタを位置決めするコネクタ位置決め部とを設けて構成してある。 【0016】 かかる構成により、位置決め用突起部に位置決め用孔部を係合し、コネクタ位置決め部に外部接続コネクタを位置決めすることにより、ねじ部材を用いることなく、プリント基板をフロントカバーに位置決めすることができる。このために、筐体本体の組立てに要するねじ部材を少なくすることができる。 【0017】 また、本発明に係る電気機器の筐体構造は、上記した本発明に係る電気機器の筐体構造において、圧入ボス部に、圧入ピン部が圧入する圧入穴を設けて、この圧入穴と圧入ピン部とで、この圧入ピン部を塑性変形させながら圧入する際の逃がし代を確保するスペースを形成すようにした。 【0018】 かかる構成により、圧入前では、圧入ピン部の外形部分が圧入穴よりはみ出しているが、これらの外形部分が圧入により塑性変形して、圧入後はスペースに広がるようになる。このように、圧入ピン部を塑性変形させながら圧入する際の逃がし代を確保することにより、圧入抵抗が小さくなるために、治具、工具等を使用することなく容易に圧入することが可能になる。また、同時に、ピン外形寸法のバラツキに対し、安定した圧入力で締結することが可能となる。 【0019】 また、本発明に係る電気機器の筐体構造は、上記した本発明に係る電気機器の筐体構造において、圧入ボス部に、圧入穴とこの圧入穴と同心のボス側誘込み部を形成し、圧入ピン部に切欠き部とピン側誘込み部とを形成して、スペースを切欠き部と圧入穴とで囲まれた空間で形成し、ピン側誘込み部がボス側誘込み部に案内されてピン部が圧入穴に圧入された状態では、ピン部の外形部分が圧入により塑性変形して空間に広がるようにしたものである。 【0020】 かかる構成により、圧入ピン部のピン側誘込み部が圧入ボス部のボス側誘込み部に案内されて、圧入ピン部が圧入穴に圧入される。そして、この場合の圧入穴に対する圧入ピン部の相対関係は、圧入前では、圧入ピン部の外形部分が圧入穴よりはみ出しているが、これらの外形部分が圧入により塑性変形して、圧入後は切欠き部と圧入穴とが成す空間に広がる。 【0021】 このように、圧入ピン部を塑性変形させながら圧入する際の逃がし代を確保することにより、圧入抵抗が小さくなるために、治具、工具等を使用すること無く容易に圧入することが可能となる。また、同時に、ピン外形寸法のバラツキに対し、安定した圧入力にて締結することが可能となる。 【発明の効果】 【0022】 本発明に係る電気機器の筐体構造によれば、フロントカバーに対してリアカバーとプリント基板とを共締めするために、プリント基板を固定するための固定ねじ部材を少なくすることができて、筐体本体の組立てに要するねじ部材を少なくすることができるし、また、フロントカバーとリアカバーとを結合するための抜き穴や鈎爪部がなくなって、金型にスライドコアを形成する必要がなくなるために、金型製作工数が減少し簡単化する上に、複数個取りが容易になって、成形効率が良くなる。 【0023】 また、本発明に係る電気機器の筐体構造によれば、圧入ピン部を塑性変形させながら圧入する際の逃がし代を確保することにより、圧入抵抗が小さくなるために、治具、工具等を使用すること無く容易に圧入することが可能となる。また、同時に、ピン外形寸法のバラツキに対し、安定した圧入力にて締結することが可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0024】 以下、本発明の実施の形態を図1乃至図9を参照して詳述する。 【0025】 図1は本発明に係る筐体構造を備えた電気機器の前面側から見た斜視図、図2は同電気機器の後面側から見た斜視図、図3は同電気機器の後面側から見た分解状態の斜視図である。なお、図面において、前後方向、左右方向及び上下方向を図示のように設定する。 【0026】 電気機器としての通信機器は、図1乃至図3に示すように、筐体本体Aと、この筐体本体A内に収容されたプリント基板3とを備えており、筐体本体Aは、その下部に直立設置用の脚部A−1を、その正面側中央部に照光レンズ部Bを、また、その右側面部に外部接続コネクタCをそれぞれ有している。 【0027】 そして、筐体本体Aはフロントカバー1とリアカバー2とから構成してある。フロントカバー1は、面部1aと、左、右側部1b、1cと、上側部1dと、下部のフロントカバー側脚部1eとを有しており、また、左、右側部1b、1cと上側部1dとフロントカバー側脚部1eとはフロントカバー1の周部1Aを形成している。 【0028】 そして、右側部1cの下部には半円形状のコネクタ表出部1Bが形成してあり、また、図3に示すように、周部1Aには嵌込み用リブ1Cが後方に突出させて形成してあり、嵌込み用リブ1Cはコネクタ表出部1Bの部分で切除してある。 【0029】 フロントカバー1の面部1aの中央部には照光レンズ用窓部4が開口しており、また、フロントカバー側脚部1eの中央部には下方に開口した窓部1Dが形成してあり、この窓部1Dの奥側には、図5に示すように、ブロック状のねじ孔形成部1Eが嵌込み用リブ1Cよりさらに後方に突出させて形成してあり、このねじ孔形成部1Eにはねじ孔1fが形成してある。 【0030】 フロントカバー1の面部1aの裏側(裏面)には、プリント基板3の縁部を受けるフロントカバー側プリント基板保持部である台座リブ5が固着してある。この台座リブ5は、逆コ字形状(図3及び図4ではコ字形状)をなしていて、上、下側部位5a、5bと、これらの上、下側部位5a、5bの左端部を繋ぐ左側部位5cとで構成してあって、この台座リブ5は、その上、下側部位5a、5bが照光レンズ用窓部4の上、下方に位置するようにして配置してあり、上、下側部位5a、5bのそれぞれの右端部は、フロントカバー1の右側部1cの内面に達しており、また、台座リブ5の外面部には複数の補助リブ6が所定の間隔をおいて形成してある。 【0031】 フロントカバー1の面部1aの裏側には、照光レンズ用窓部4の右方に位置させて台座を兼ねたコネクタ位置決め部である位置決め用突起部7が、また、右側部1cの内面側に近接させてプリント基板共締め用ボス部であるねじボス部8Aが、また、図5に示すように、左側部1bの下部の角部に近接させてプリント基板共締め用ボス部であるねじボス部8Bが、さらには、図4に示すように、コネクタ表出部1Bに近接させてコネクタ位置決め部である外部接続コネクタ用挿抜補強リブ9がそれぞれ突設してある。ねじボス部8A、8Bにはそれぞれにねじ孔8aが形成してある。 【0032】 また、フロントカバー1の面部1aの裏側には台座リブ5の上側部位5aの上方に位置させて、台座10と、この台座10を挟んだ左右に位置させて圧入ボス部11、12がそれぞれ突設してある。これらの圧入ボス部11、12には、図7に示すように、円形状の圧入穴13とこの圧入穴13と同心のボス側誘込み部14とが形成してある。 【0033】 また、リアカバー2は、図2及び図3に示すように、面部2aと、左、右側部2b、2cと、上側部2dと、下部のリアカバー側脚部2eとを有しており、また、左、右側部2b、2cと上側部2dとリアカバー側脚部2eとはリアカバー2の周部2Aを形成している。 【0034】 そして、右側部2cの下部には半円形状のコネクタ表出部2Bが形成してあり、また、リアカバー側脚部2eの中央部には、図6に示すように、下方に開口した窓部2Dが形成してあり、この窓部2Dの後側には、図3に示すように、プレート状の挿入孔形成部2Eが形成してあり、この挿入孔形成部2Eには挿入孔2fが形成してある。 【0035】 また、リアカバー2の面部2aには、図3に示すように、その表側に上下方向に沿う隆起部15が形成してあり、この隆起部15の上端側には逆U字形状の壁掛け設置用の引掛け部16が形成してある。 【0036】 また、リアカバー2の面部2aには、左右の盗難防止用のねじ挿入孔17、18が設けてあり、また、リアカバー2の面部2aの裏側には、図6に示すように、ねじ挿入孔17、18を中心に有するボス19、20が突設してある。なお、ねじ挿入孔18は共締め用ねじ挿入孔である。 【0037】 また、リアカバー2の面部2aの裏側には、図6に示すように、ほぼ中央で右寄りの位置にプリント基板3を押えるための押え部21が、また、この押え部21を挟んだ上下に、プリント基板3の縁部を押えるためのリアカバー側プリント基板保持部である押えリブ22、23が形成してあり、押えリブ22、23は、それぞれに切除部22a、23aが設けてある。 【0038】 また、リアカバー2の面部2aの裏側には、その上部の左右に位置させて圧入ピン部24、25が突設してある。これらの圧入ピン部24、25は、図7に示すように、その周部に互いに対向する切欠き部である平坦面部26が形成してあって、二面取り形状にしてあり、また、圧入ピン部24、25の先端部は円弧状のピン側誘込み部27にしてある。 【0039】 プリント基板3は長方形状であって、図4に示すように、その面部には、ねじボス部8Aに対応する固定用孔部30と、位置決め用突起部7に対応する位置決め用孔部31とが形成してあり、また、プリント基板3の前側の実装面には右下に位置させて外部接続コネクタCが実装してある。この外部接続コネクタCには係合溝部32が形成してある。 【0040】 次に、電気機器装置の筐体構造の組立てを説明する。 【0041】 まず、図4に示すように、フロントカバー1に設けた照光レンズ用窓部4に、このフロントカバー1の裏側から照光レンズ34を挿入する。 【0042】 次に、フロントカバー1にプリント基板3を搭載する。すなわち、プリント基板3を補助リブ6をガイドにしてフロントカバー1の裏側に位置させて、このプリント基板3の位置決め用孔部31を位置決め用突起部7に係合させ、さらにプリント基板3に実装されている外部接続コネクタCの係合溝32に外部接続コネクタ補強リブ9を係合してプリント基板3の位置決めを行うと共に、外部接続コネクタCを、その挿抜に対して補強した状態にする。この場合、固定用孔部30がねじボス部8Aに対向するようになる。 【0043】 次に、フロントカバー1の周部1Aの嵌込み用リブ1Cにリアカバー2の周部2Aを嵌めて、フロントカバー1の圧入ボス部11、12にリアカバー2の圧入ピン部24、25を圧入する。 【0044】 この場合、図7に示すように、圧入ボス部11、12には圧入穴13とこの圧入穴13と同心のボス側誘込み部14とが形成してあり、圧入ピン部24、25には、二面取り形状の平坦面部26と円弧状のピン側誘込み部27とが形成してあるために、ピン側誘込み部27がボス側誘込み部14に案内されて、圧入ピン部24、25が圧入穴13に圧入される。 【0045】 そして、この場合の圧入穴13に対する圧入ピン部24、25の相対関係は、圧入前では、図8に示すように、圧入ピン部24、25の外形部分24a、25aが圧入穴13よりはみ出しているが、図9に示すように、これらの外形部分24a、25aが圧入により塑性変形して、圧入後は切欠き部26と圧入穴13とで囲まれた空間であるスペースSに広がるために圧入抵抗は小さくなり、治具を必要としない上、ピン部24、25の外形寸法に多少のバラツキが生じても、圧入抵抗には大きく影響しないようになる。 【0046】 フロントカバー1の圧入ボス部11、12にリアカバー2の圧入ピン部24、25を圧入した状態では、リアカバー2のボス部19がプリント基板3の固定用孔部30に対向し、ボス部20がねじボス部8Bに対向する。また、コネクタ表出部2Bがコネクタ表出部1Bに合致して外部コネクタCを表出させる。また、フロントカバー側脚部1eの後方に突出するブロック状のねじ孔形成部1Eがリアカバー側脚部2eの窓部2Dに嵌合される。また、台座10が隆起部15の上端側の引掛け部16に当接する。 【0047】 次に、図3に示すように、共締め用ねじ部材35をリアカバー2のねじ挿入孔18から固定用孔部30に挿入した後、ねじボス部8Aのねじ孔8aに螺合してフロントカバー1に対してリアカバー2とプリント基板3とを共締めし、ねじ部材36をねじ挿入孔17からねじボス部8Bのねじ孔8aに螺合して、リアカバー2をフロントカバー1に固定する。この場合、リアカバー2のリアカバー側脚部2eがフロントカバー1のフロントカバー脚部1eに合致して、これらで脚部A−1が形成されて筐体本体Aの組立てが完了する。 【0048】 この場合、リアケース2に設けた押えリブ22、23がプリント基板3の縁部を押え、押え部21がプリント基板3の位置決め用孔部31の周囲を押える。このために、プリント基板3全体を強固に固定することができる。 【0049】 上記した本発明の実施の形態によれば、フロントカバー1に対してリアカバー2とプリント基板3とを共締めするために、プリント基板3を固定するための固定ねじ部材を少なくすることができて、筐体本体の組立てに要するねじ部材を少なくすることができるし、また、フロントカバー1とリアカバー2とを結合するための抜き穴や鈎爪部がなくなって、金型にスライドコアを形成する必要がなくなるために、金型製作工数が減少し簡単化する上に、複数個取りが容易になって、成形効率が良くなる。 【0050】 また、圧入ピン部24、25を塑性変形させながら圧入する際の逃がし代を確保することにより、圧入抵抗が小さくなるために、治具、工具等を使用すること無く容易に圧入することが可能となる。また、同時に、ピン外形寸法のバラツキに対し、安定した圧入力にて締結することが可能となる。 【産業上の利用可能性】 【0051】 本発明に係る電気機器の筐体構造は、プリント基板を固定するためのねじ部材を少なくすることができて、筐体本体の組立てに要するねじ部材を少なくすることができるし、また、フロントカバーとリアカバーとを結合するための抜き穴や鈎爪部がなくなって、金型にスライドコアを形成する必要がなくなるために、金型製作工数が減少し簡単化する上に、複数個取りが容易になって、成形効率が良くなるという効果を有し、情報通信を行う電気機器装置、その他の電気機器装置の筐体構造等として有用である。 【図面の簡単な説明】 【0052】 【図1】本発明に係る筐体構造を備えた電気機器の前面側から見た斜視図である。 【図2】同電気機器の後面側から見た斜視図である。 【図3】同電気機器の後面側から見た分解状態の斜視図である。 【図4】同電気機器におけるフロントカバーからプリント基板を分離した状態の斜視図である。 【図5】同フロントカバーの裏面の斜視図である。 【図6】同電気機器におけるリアカバーの裏面の斜視図である。 【図7】同電気機器において圧入ボス部に圧入ピン部を圧入する状態の説明図である。 【図8】圧入前の圧入ボス部と圧入ピン部との相対関係の説明図である。 【図9】圧入後の圧入ボス部と圧入ピン部との相対関係の説明図である。 【図10】従来の筐体本体を有する電気機器の分解状態の斜視図である。 【符号の説明】 【0053】 A 筐体本体 A−1 脚部 B 照光レンズ部 C 外部接続コネクタ 1 フロントカバー 2 リアカバー 3 プリント基板 5 台座リブ(フロントカバー側プリント基板保持部) 7 位置決め用突起部(コネクタ位置決め部) 8A ねじボス部(プリント基板共締め用ボス部) 8B ねじボス部 9 外部接続コネクタ用挿抜補強リブ(コネクタ位置決め部) 11 圧入ボス部 12 圧入ボス部 13 圧入穴 14 ボス側誘込み部 17 ねじ挿入孔 18 ねじ挿入孔(共締め用ねじ挿入孔) 22 押えリブ(リアカバー側プリント基板保持部) 23 押えリブ(リアカバー側プリント基板保持部) 24 圧入ピン部 25 圧入ピン部 26 平坦面部(切欠き部) 27 ピン側誘込み部 30 固定用孔部 31 位置決め用孔部 35 共締め用ねじ部材
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000153465 【氏名又は名称】株式会社日立コミュニケーションテクノロジー 【住所又は居所】東京都品川区南大井六丁目26番3号
|
| 【出願日】 |
平成16年1月19日(2004.1.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083954 【弁理士】 【氏名又は名称】青木 輝夫
|
| 【公開番号】 |
特開2005−203698(P2005−203698A) |
| 【公開日】 |
平成17年7月28日(2005.7.28) |
| 【出願番号】 |
特願2004−10746(P2004−10746) |
|