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【発明の名称】 電子機器
【発明者】 【氏名】増井 宏行
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内

【要約】 【課題】筐体に接続された放熱部の温度を使用者が任意に設定することができる電子機器を提供する。

【解決手段】筐体3と係止フック14cは、熱伝導調整手段である熱伝導調整部材4に接触されており、熱伝導調整部材4は、軸を中心にして回動可能な構成となっている。筐体内の熱を外部に効率よく放熱するには、筐体3と熱伝導調整部材4と係止フック14cを伝わる熱伝導率を最も高くすればよく、熱伝導調整部材4を回転させ、熱伝導部材が筐体3と係止フック14cに接触するようにする。また、放熱を最小限に抑えるには、熱伝導率を最も低くすればよく、熱伝導調整部材4を回転させて、断熱部材が筐体3と係止フック14cに接触するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体外部に取付けられ、筐体内部の熱を放熱する放熱部を備える電子機器であって、
前記筐体と、前記放熱部と、該筐体と該放熱部との間に位置して、それぞれに接触して設けられている熱伝導調整手段と、を備え、
前記熱伝導調整手段は、熱伝導部材及び断熱部材からなり、前記筐体と前記放熱部に前記熱伝導部材と前記断熱部材が接触する接触面積を調整することによって、前記放熱部の放熱量を制御することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記熱伝導調整手段は、円柱状を有し、該円柱の一部に扇型の前記熱伝導部材、残りの部分に前記断熱部材を配置し、前記円柱の中心に回転軸を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記放熱部は、ハンドストラップであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内の熱を外部に放熱するための制御を行う電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器の一例として、ビデオカメラレコーダや携帯電話のハンドストラップを有する機器およびノートブック型パソコンがある。例えば、特許文献1に記載されているように、本体部(筐体部)の発熱源から出される熱を表示部に運び表示部からの放熱を可能とする技術が公知となっている。また、ビデオカメラレコーダにおいても、筐体内部の発熱を外部に放熱する手段として、筐体部と熱伝導のよい部材を用いたハンドストラップを接続して熱を外部に放熱することが知られている。
【特許文献1】特開2000−10661号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来の電子機器では、筐体内部の熱を外部に放熱することのみが考量されているので、筐体内部の発熱量が大きい場合や或いは使用状態によって発熱量が大きくなった場合に、例えば、放熱部がハンドストラップとすると、熱くなりすぎて、手に保持できなくなる可能性があった。
【0004】
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みて提案されたもので、外気温度に応じて、筐体に接続された放熱部の温度を使用者が任意に調整することができる電子機器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る電子機器は、上述した課題の解決をするために、以下の特徴点を備えている。
【0006】
本発明に係る電子機器は、筐体外部に取付けられ、筐体内部の熱を放熱する放熱部を備える電子機器であって、前記筐体と、前記放熱部と、該筐体と該放熱部との間に位置して、それぞれに接触して設けられている熱伝導調整手段と、を備え、前記熱伝導調整手段は、熱伝導部材及び断熱部材からなり、前記筐体と前記放熱部に前記熱伝導部材と前記断熱部材が接触する接触面積を調整することによって、前記放熱部の放熱量を制御することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る電子機器は、前記熱伝導調整手段が、円柱状を有し、該円柱の一部に扇型の前記熱伝導部材、残りの部分に前記断熱部材を配置し、前記円柱の中心に回転軸を設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明に係る電子機器は、前記放熱部が、ハンドストラップであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る電子機器は、上述した構成を備えているため、以下の効果を奏することができる。
【0010】
筐体内に発生する熱は、熱伝導調整手段によって放熱量を任意に調整して放熱部に伝達されるので、電子機器の発熱状態と電子機器の使用環境に応じて、該放熱部の温度上昇を任意に調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る電子機器に一実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本実施例を説明するためのビデオカメラの斜視図である。
【0013】
本実施例を説明するためのビデオカメラ1は、光学系を伴うカメラ部11と、カメラ部11で撮像された画像(映像)を取り込み記録或いは再生する記録再生部10とで構成される。記録再生部10には、表示部12が備えられている。また、カメラ部11には、放熱部であるハンドストラップ14aが備えられている。
【0014】
図2は、カメラ部11の断面図である。
【0015】
ハンドストラップ14aは、放熱部の1部である係止フック14c及び14dを用いてカメラ部11に固定されている。筐体3と係止フック14cは、熱伝導調整手段(以下、熱伝導調整部材という)4に接触されており、熱伝導調整部材4は、軸8を中心にして回動可能な状態となっている。
【0016】
通常、筐体3内に、液晶のバックライトや各種モータ部等の熱発生源が散在している。
【0017】
上記熱発生源によって発生された熱は、筐体3から熱伝導調整部材4を介して、係止フック14cに伝わり、さらに、係止フック14c、14dに固定されているハンドストラップ14aに伝わり、外部に放熱される。
【0018】
このように、熱発生源によって発生した熱は、ハンドストラップ14aから外部に放熱することができるが、一方、ハンドストラップ14aは、上記伝達された熱によって、温度が上昇することになる。このような場合、ハンドストラップ14aが熱くなり、ハンドストラップ14aを使用している使用者が、デジタルカメラ1を容易に操作できなくなる恐れや手に保持できなくなる恐れがある場合もある。
【0019】
上記のような状態を防ぐ熱伝導調整部材4の動作について以下に説明する。
【0020】
図3は、熱伝導調整部材4の構成図である。例えば、熱伝導調整部材4は、図3に示すように、円柱状を有している。そして、熱伝導調整部材4は、所定角度(例えば、90°の角度)をもった断面が扇型の熱伝導部材9及び断熱部材10と、回転軸8と、円柱の周囲に鋸型部材7とを備えている。使用者は、鋸型部材7を指で、押し圧力を加えて、回転軸8を中心に熱伝導調整部材4全体を回転させることができる。
【0021】
なお、熱伝導調整部材4の形状は、例えば、直方体の形状を有してもよく、スライドして熱伝導部材9及び断熱部材10の位置を変えるようにしてもよい。
【0022】
また、熱伝導調整部材4は、熱伝導部材9及び断熱部材10が交互に配置されたものであってもよい。
【0023】
熱伝導部材4を回転させることによって、熱伝導部材9又は断熱部材10が筐体3と係止フック14cに接触する位置となるように調整することができる。また、熱伝導部材9又は断熱部材10の位置を調整することによるハンドストラップ14aからの放熱効果については、後述する。
【0024】
ハンドストラップ14aは、係止フック14cを用いず直接、熱伝導調整部材4に接触するようにしてもよい。ハンドストラップ14aおよび係止フック14c、14dは熱伝導のよい材料を用いる。係止フック14c、14dはCuやAl等の金属で形成可能であるが、ハンドストラップ14aは、ループ状に形成され、手が触れた際は感触がよいフレキシブルな部材が要求されるので、内部をCuやAl細線を織り込んだ平板状の熱伝導材をラミネート材などの被覆材14bで保護したもので作られる。ラミネート材は、PE(ポリエチレン)等の熱可塑性樹脂をもちいればよい。
【0025】
下記に、熱伝導部材9と断熱部材10の位置を調整することによるハンドストラップ14aからの放熱効果について説明する。
【0026】
熱発生源の熱を外部に効率よく放熱するには、筐体3と熱伝導調整部材4と係止フック14cを伝わる熱伝導率を最も高くすればよく、熱伝導調整部材4を回転させ、熱伝導部材9が筐体3と係止フック14cに接触するようにする。この時、熱伝導調整部材4の熱伝導部材9は、筐体3と係止フック14cに最大の接触面積で接触することになる。
【0027】
また、逆に、放熱を最小限に抑えるには、熱伝導率を最も低くすればよく、熱伝導調整部材4を回転させ、断熱部材10が筐体3と係止フック14cに接触するようにする。この時、熱伝導調整部材4の熱伝導部材9は、筐体3と係止フック14cに最小の接触面積で接触することになる。
【0028】
以上説明したように、熱伝導調整部材4を回転させて、筐体3と係止フック14cに接触する熱伝導部材9と断熱部材10の接触面積比率を変えることにより、ハンドストラップ14aからの放熱量を変えることが可能となる。従って、使用者は、ハンドストラップ14aを使用して、デジタルカメラ11を操作している場合に、ハンドストラップ14aの温度状態に応じて、熱伝導部材4を回転させて、温度調整を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明を説明するビデオカメラの斜視図である。
【図2】本発明を説明するカメラ部の断面図である。
【図3】本発明の熱伝導調整手段の構成図である。
【符号の説明】
【0030】
1 ビデオカメラ
3 筐体
4 熱伝導調整部材
7 鋸型部材
8 回転軸
9 熱伝導部材
10 断熱部材
11 カメラ部
14 放熱部
14a ハンドストラップ
14b 被覆材
14c、14d 係止フック
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
【出願日】 平成15年11月12日(2003.11.12)
【代理人】 【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介

【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義

【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂

【公開番号】 特開2005−150244(P2005−150244A)
【公開日】 平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願番号】 特願2003−382825(P2003−382825)