| 【発明の名称】 |
液循環型冷却装置およびこれを用いた電子機器 |
| 【発明者】 |
【氏名】酒寄 一志 【住所又は居所】東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日立電線株式会社内
【氏名】黒澤 亨 【住所又は居所】東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日立電線株式会社内
【氏名】北嶋 寛規 【住所又は居所】東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日立電線株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】液循環回路の構成を簡素化でき、低コスト化を実現することのできる液循環型冷却装置およびこれを用いた電子機器を提供する。
【解決手段】受熱体9、チューブ10、液循環ポンプ11、放熱器12、およびファン13は、発熱体8を冷却液の循環に基づいて冷却する液循環型冷却装置を形成する。液循環系には放熱器12の内部に一定量の空間を残して冷却液が満たされている。冷却液を受容するリザーブタンクを個別に設けなくても良いため、部品点数を削減でき、そのことによって液循環系の構成を簡素化することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発熱体に接続される受熱体と、前記受熱体から伝熱される熱を放熱する放熱器と、液体を受容するタンクと、前記液体を循環させる駆動手段とを配管を介して接続し、前記配管に前記液を循環させることによって前記発熱体の冷却を行う電子機器等の液循環型冷却装置において、 前記放熱器にコルゲーテッドストレートフィンコアを用いた熱交換器を使用することを特徴とする液循環型冷却装置。 【請求項2】 前記放熱器は、液循環系中の前記液体の温度変化に伴う圧力変化を吸収することを特徴とする請求項1記載の液循環型冷却装置。 【請求項3】 前記放熱器は、ヘッダー、チューブ、フィンからなり、前記ヘッダーが前記液体を貯えるタンクを兼ねることを特徴とする請求項1記載の液循環型冷却装置。 【請求項4】 前記ヘッダーは、複数のヘッダーによって前記タンクを構成することを特徴とする請求項3記載の液循環型冷却装置。 【請求項5】 前記ヘッダーが上下に配置されることを特徴とする請求項3記載の液循環型冷却装置。 【請求項6】 前記ヘッダーが左右に配置されることを特徴とする請求項3記載の液循環型冷却装置。 【請求項7】 前記ヘッダーには液位センサが設けられていることを特徴とする請求項3記載の液循環型冷却装置。 【請求項8】 発熱素子に接続される受熱体と、前記受熱体から伝熱される熱を放熱する放熱器と、液体を受容するタンクと、前記液体を循環させる駆動手段とを配管を介して接続し、前記配管に前記液を循環させることによって前記発熱素子の冷却を行う電子機器において、 前記放熱器にコルゲーテッドストレートフィンコアを用いた熱交換器を使用することを特徴とする電子機器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、発熱体を冷却する液循環型冷却装置およびこれを用いた電子機器に関し、特に、冷却液を伝熱媒体として用いる液循環型冷却装置およびこれを用いたコンピュータ装置に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という。)の高性能化が進んでおり、特に、本体内に収容される中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)等の回路部品や、電源装置の発熱量が増大しており、外部への放熱性向上が望まれている。 【0003】 発熱体の放熱を促すものとして、熱伝導性に優れる金属製のヒートシンクをCPU等の発熱体に設け、このヒートシンクを空冷する冷却装置が知られているが、空冷型の冷却装置は放熱量に応じたヒートシンクの放熱面積を必要とするために装置の大型化を招くという不都合がある。また、近年、パソコンに要求される高速演算処理性や多機能性に伴ってCPUの発熱量は増大する傾向にあり、空冷型の冷却装置では放熱性がほぼ限界に達している。 【0004】 係る放熱性を改善するものとして、冷却液等の伝熱媒体を用いた液循環型冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。 【0005】 図6は、従来の液循環型冷却装置の概略構成図である。液循環型冷却装置20は、受熱体14と、放熱パイプ15と、ポンプ16と、冷媒液Rを受容するタンク17とを有し、放熱パイプ15は、受熱体14、ポンプ16、およびタンク17とを接続して循環回路を形成しており、内部に冷媒液Rが満たされている。受熱体14は、図示しないCPUが発する熱を受熱するように取り付けられている。 【0006】 この液循環型冷却装置20は、ポンプ16を駆動することによって循環回路に冷媒液Rを循環させることにより、受熱体14から冷媒液Rに伝熱された熱を放熱パイプ15で放熱する。 【0007】 タンク17は、各部材の接続部や部材表面からの透水等を考慮し、系の保有水量を一定にするために設けられるが、電子機器に近接して設置する場合には液漏れを防ぐために密閉構造とする必要がある。しかし、密閉構造では冷媒液Rの温度変化により系内に圧力変化が生じる。特に、冷媒液Rの温度上昇時には圧力が上昇することから、タンク17は、液保有性だけでなく圧力上昇にも対応できるように空気保有性を備えている。 【特許文献1】特開2003−209210号公報(図2) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかし、従来の液循環型冷却装置によると、冷媒液Rを受容するタンク17を循環回路に設けているため、部品増となる。また、放熱パイプ15に空気が混入すると冷媒液Rの循環性が低下することから、タンク17を系の最も高い位置に設ける必要があり、配置の制約が生じて装置小型化の障害になるという問題がある。また、タンク17についても水分透過の少ない材料および構造で形成する必要があるため、低コスト化が難しいという問題がある。 【0009】 従って、本発明の目的は、液循環回路の構成を簡素化でき、低コスト化を実現することのできる液循環型冷却装置およびこれを用いた電子機器を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明は、上記の目的を達成するため、発熱体に接続される受熱体と、前記受熱体から伝熱される熱を放熱する放熱器と、液体を受容するタンクと、前記液体を循環させる駆動手段とを配管を介して接続し、前記配管に前記液を循環させることによって前記発熱体の冷却を行う電子機器等の液循環型冷却装置において、前記放熱器にコルゲーテッドストレートフィンコアを用いた熱交換器を使用することを特徴とする液循環型冷却装置を提供する。 【0011】 前記放熱器は、液循環系中の前記液体の温度変化に伴う圧力変化を吸収するように形成されることが好ましい。 【0012】 前記放熱器は、ヘッダー、チューブ、フィンからなり、前記ヘッダーが前記液体を貯えるタンクを兼ねることが好ましい。 【0013】 前記ヘッダーは、複数のヘッダーによって前記タンクを構成するものであっても良い。 【0014】 前記ヘッダーが上下に配置されるようにしても良い。 【0015】 前記ヘッダーが左右に配置されるようにしても良い。 【0016】 前記ヘッダーには液位センサが設けられていても良い。 【0017】 また、本発明は、上記の目的を達成するため、発熱素子に接続される受熱体と、前記受熱体から伝熱される熱を放熱する放熱器と、液体を受容するタンクと、前記液体を循環させる駆動手段とを配管を介して接続し、前記配管に前記液を循環させることによって前記発熱素子の冷却を行う電子機器において、前記放熱器にコルゲーテッドストレートフィンコアを用いた熱交換器を使用することを特徴とする電子機器を提供する。 【発明の効果】 【0018】 本発明の液循環型冷却装置によれば、コルゲーテッドストレートフィンコアの熱交換器を発熱体冷却用の放熱器として用いるようにしたため、液循環回路の構成を簡素化でき、低コスト化を実現することができる。 【0019】 また、本発明の電子機器によれば、コルゲーテッドストレートフィンコアの熱交換器を発熱素子冷却用の放熱器として用いるようにしたため、液循環回路の構成を簡素化でき、低コスト化を実現することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 図1は、本発明の第1の実施の形態に係るコンピュータ装置の斜視図である。同図においては内部を示すために側面を開放した状態としている。このコンピュータ装置1は、金属又は樹脂材料により形成される筐体2と、筐体2に収容されるハードディスクドライブ3と、フロッピィディスクやコンパクトディスク等の記録媒体を扱うためのディスクドライブ4と、種々の回路部品を搭載するマザーボード5と、筐体2に設けられる空気循環用のケースファン6と、マザーボード5や各ドライブに電力を供給する電源部7と、発熱体(CPU)8から受熱する受熱体9と、冷却液を循環させるチューブ10と、冷却液を送り出す液循環ポンプ11と、冷却液を介して伝熱される発熱体8の熱を放熱するための放熱器12と、放熱器12に風を送り込むファン13とを有する。 【0021】 受熱体9、チューブ10、液循環ポンプ11、放熱器12、およびファン13は、発熱体8を冷却液の循環に基づいて冷却する液循環型冷却装置を形成しており、液循環系には放熱器12の内部に一定量の空間を残して冷却液および空気が満たされている。 【0022】 チューブ10は、可撓性を有するゴム系のチューブや、金属管を用いることができる。 【0023】 冷却液としては、機器の腐食を防ぐためにクーラントを用いることが好ましい。また、プロピレングリコール系のクーラントを希釈して用いることもできる。 【0024】 図2は、放熱器12の正面図である。放熱器12は、複数のフィン120Aをチューブ120Bに一体化して形成されるコア120と、コア120の上側に設けられるヘッダー121と、コア120の下側に設けられるヘッダー122とを有する。 【0025】 コア120は、放熱性に優れるアルミニウム等の金属によって形成される襞状のフィン120Aをアルミニウム等の金属からなる扁平状のチューブ120Bにろう付けすることによって一体化されたコルゲーテッドストレートフィンコアである。 【0026】 ヘッダー121は、冷却液の注入口121Aを有し、チューブ120Bと接続されている。また、内部に一定量の冷却液を受容可能な形状を有するとともに空気層を有し、リザーブタンクとして機能するようになっている。ヘッダー121の容積は、系全体の容積と液温度上昇時の体積増加に伴う内圧増加量を吸収するための空気量、および系全体の水分損失量(水分透過量)により決定する。また、ヘッダー121は、液循環系における最も高い位置に配置される。同図においては注入口121Aの下側であるレベルAまで冷却液が満たされた状態を示している。なお、注入口121Aは冷却液の注入時以外には塞がれている。 【0027】 ヘッダー122は、冷却液の入口122Aと、冷却液の出口122Bとを有し、チューブ120Bと接続されている。また、仕切板122Cで入口側と出口側の液受容空間を分離して形成されている。入口122Aおよび出口122Bに図1で説明したチューブ10が接続される。 【0028】 図3は、第1の実施の形態に係る液循環型冷却装置の回路を示す概略図である。以下、図1および図2とともにその動作について説明する。 【0029】 液循環ポンプ11を駆動すると、液循環系に満たされている冷却液が圧送される。受熱体9は、図示しない発熱体から熱伝導する熱を冷却液に伝熱する。冷却液は、チューブ10を介して放熱器12に圧送される。放熱器12は、入口122Aから流入する冷却液をチューブ120Bと一体化されているフィン120Aから放熱する。放熱器12には、フィン120Aからの放熱を促すためにファン13によって空気が送り込まれる。液循環系は、冷却液が発熱体の熱を受けて温度上昇することにより内部圧力が増大するが、ヘッダー121の空気層がバンパーとして圧力上昇分を吸収する。放熱器12の出口122Bから流出する冷却液はチューブ10を介して液循環ポンプ11に送られる。 【0030】 上記した第1の実施の形態のコンピュータ装置1によると、以下の効果が得られる。 (1)冷却液を受容するリザーブタンクを個別に設けなくてもチューブ120Bを常に冷却液で満たすことができるため、安定した放熱性を確保できるとともに部品点数を削減でき、そのことによって液循環系の構成を簡素化、低コスト化することができる。 (2)放熱器12が冷却液のリザーブタンクを兼ねることにより、液循環型冷却装置の搭載スペースを小にでき、良好な放熱性を確保しながらコンピュータ装置1の小型化を実現できる。 (3)放熱器12に液循環系の圧力上昇分を吸収する空気層を設けたため、冷却液に空気が混入せず、冷却液の良好な循環が保たれて安定した液冷性が得られる。 (4)放熱器12を金属製とすることで、圧力変化に耐えうる強度を比較的容易に確保することができ、水分透過量を極カゼロに抑えることができる。 【0031】 なお、第1の実施の形態では、電子機器としてコンピュータ装置1を説明したが、本発明の適用対象はコンピュータ装置1に限定されず、通信機器等の他の電子機器に適用することも可能である。 【0032】 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る放熱器12の正面図である。第1の実施の形態と同一の構成については共通の数字を付している。この放熱器12は、コア120の上側に2個のヘッダー123Aおよび123Bからなるヘッダー123を設けた構成を有し、ヘッダー123Aおよび123Bは内部で接続されている。ヘッダー123は、リザーブタンクとしての容量が確保できれば図示するように複数のヘッダー123Aおよび123Bを組み合わせても良い。なお、図4では2個のヘッダー123Aおよび123Bを組み合わせた構成としたが、3個以上であっても良い。 【0033】 図5は、本発明の第3の実施の形態に係る放熱器12の正面図である。第1および第2の実施の形態と同一の構成については共通の数字を付している。この放熱器12は、上側に冷却液の入口124Aを有するヘッダー124と、下側に出口125Aを有するヘッダー125とをコア120の両側に設けた構成を有しており、冷却液の温度上昇に伴う圧力上昇分をヘッダー125の上部に設けられる空気層125Bで吸収するようにしている。この空気層のスペースは左右どちらかのヘッダー上部に確保できれば良い。このような構成としても良好な放熱性を確保しながら液循環系の圧力変化に対応することができる。 【0034】 なお、上記した実施の形態では、コア120を空気の通過方向に1層とした構成を説明したが、放熱量に応じて2層あるいは2層以上で形成しても良い。また、冷却液のリザーブタンクを設けない構成としたが、液循環系に個別に設けることも可能である。 【0035】 また、ヘッダー121、123、125等に液位センサを設けることで、ヘッダー内の冷却液が減少した場合に警報を出して冷却液の補充ができるようにしても差し支えない。 【図面の簡単な説明】 【0036】 【図1】本発明の第1の実施の形態に係るコンピュータ装置の斜視図である。 【図2】放熱器の正面図である。 【図3】第1の実施の形態に係る液循環型冷却装置の回路を示す概略図である。 【図4】本発明の第2の実施の形態に係る放熱器の正面図である。 【図5】本発明の第3の実施の形態に係る放熱器の正面図である。 【図6】従来の液循環型冷却装置の概略構成図である。 【符号の説明】 【0037】 1、コンピュータ装置 2、筐体 3、ハードディスクドライブ 4、ディスクドライブ 5、マザーボード 6、ケースファン 7、電源部 8、発熱体 9、受熱体 10、チューブ 11、液循環ポンプ 12、放熱器 13、ファン 14、受熱体 15、放熱パイプ 16、ポンプ 17、タンク 20、液循環型冷却装置 120、コア 120A、フィン 120B、チューブ 121、ヘッダー 121A、注入口 122、ヘッダー 122A、入口 122B、出口 122C、仕切板 123、ヘッダー 123A、ヘッダー 123B、ヘッダー 124、ヘッダー 124A、入口 125、ヘッダー 125A、出口 125B、空気層
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005120 【氏名又は名称】日立電線株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区大手町一丁目6番1号
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| 【出願日】 |
平成15年11月12日(2003.11.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071526 【弁理士】 【氏名又は名称】平田 忠雄
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| 【公開番号】 |
特開2005−150240(P2005−150240A) |
| 【公開日】 |
平成17年6月9日(2005.6.9) |
| 【出願番号】 |
特願2003−382772(P2003−382772) |
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