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【発明の名称】 薄型ユニットの製造方法
【発明者】 【氏名】栗田 勝美
【住所又は居所】東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソニックカンセイ株式会社内

【要約】 【課題】従来の薄型ユニットでは、部品点数が多く、製造に手間がかかるため、コスト高であった。

【解決手段】粘着シート2の一方の面に一対の部品支持板1を間隔をおいて貼着する工程と、部品支持板上に粘着シートを介して電子部品3を搭載する工程と、粘着シートを部品支持板間で曲げて各支持面が互いに対向した状態にする工程と、この状態で電子部品を搭載した各部品支持板を金型4内に収納した後、金型内に溶融した樹脂5を充填して固化させる工程と、金型を開いて樹脂から各支持板及び粘着シートを取り外す工程と、樹脂上に電子部品に導通した導体6を形成する工程と、を含むことを特徴とする薄型ユニットの製造方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面を支持面(1a)とする一対の部品支持板(1)及び両面に粘着剤層を有する粘着シート(2)を準備し、粘着シート(2)の一方の面に各部品支持板(1)の支持面(1a)が接するように各部品支持板(1)を間隔をおいて粘着シート(2)に貼着する工程と、
部品支持板(1)の支持面(1a)上に粘着シート(2)を介して電子部品(3)を搭載する工程と、
粘着シート(2)を部品支持板(1)間で曲げて各支持面(1a)が互いに対向した状態にする工程と、
この状態で電子部品(3)を搭載した各部品支持板(1)を金型(4)内に収納した後、金型(4)内に溶融した樹脂(5)を充填して固化させる工程と、
金型(4)を開いて樹脂(5)から各支持板(1)及び粘着シート(2)を取り外す工程と、
樹脂(5)上に電子部品(3)に導通した導体(6)を形成する工程と、
を含むことを特徴とする薄型ユニットの製造方法。
【請求項2】
導体(6)をインクジェットによる印刷で形成することを特徴とする請求項1記載の薄型ユニットの製造方法。
【請求項3】
粘着シート(2)における部品支持板(1)間の部位を二次元の曲面状に湾曲させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の薄型ユニットの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のキーレス送信機のリモート機器やエアバッグのコントローラ等に用いられる薄型ユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は従来のこの種の薄型ユニットの一例を示す断面図である。この薄型ユニットは、平行に配置された一対の両面銅張り積層基板101がスペーサ102及びネジ103を介して相互に結合されており、各両面銅張り積層基板101の内側の面には電子部品104がはんだ付けされている。
【0003】
そして、各両面銅張り積層基板101はFPC(フレキシブル基板)105で相互に電気的に接続された状態となっている。また、一方の両面銅張り積層基板101にはコネクタ106が取り付けられており、このコネクタ106を介して外部機器と信号のやり取りを行うようになっている。
【0004】
上記従来の薄型ユニットは、部品点数が多く、スペーサ102やFPC105の取り付け工程に手間がかかるため、コスト高であるという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、従来の薄型ユニットでは、部品点数が多く、製造に手間がかかるため、コスト高であった点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の薄型ユニットの製造方法は、
一方の面を支持面1aとする一対の部品支持板1及び両面に粘着剤層を有する粘着シート2を準備し、粘着シート2の一方の面に各部品支持板1の支持面1aが接するように各部品支持板1を間隔をおいて粘着シート2に貼着する工程と、 部品支持板1の支持面1a上に粘着シート2を介して電子部品3を搭載する工程と、
粘着シート2を部品支持板1間で曲げて各支持面1aが互いに対向した状態にする工程と、
この状態で電子部品3を搭載した各部品支持板1を金型4内に収納した後、金型4内に溶融した樹脂5を充填して固化させる工程と、
金型4を開いて樹脂5から各支持板1及び粘着シート2を取り外す工程と、
樹脂5上に電子部品3に導通した導体6を形成する工程と、
を含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、スペーサ、ネジ、基板、FPC等が不要であり、部品点数及び部品費が低減するとともに、これらの部品の組み立て工程が不要となるため、製造コストが低減する。
【0008】
また、電子部品が樹脂で保持されているため、機械的強度及び耐震性が向上し、防水構造を容易にとることができる。
【0009】
また、厚みを電子部品の高さ程度まで小さくすることができるため、薄型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0011】
図1〜図10は本発明の第1実施例(キーレス送信機等のリモート機器)の製造方法の説明図である。
【0012】
図1に示すように、本発明の製造方法では、一対の部品支持板1及び粘着シート2を使用する。
【0013】
部品支持板1は、例えば合成樹脂や金属により形成された硬いもので、一方の面が部品支持面1aとなっている。また、粘着シート2は、合成樹脂フィルムの両面に粘着剤層を設けたものである。
【0014】
各部品支持板1を、粘着シート2の一方の面に支持面1aが接するように間隔をおいて粘着シート2に貼着する。
【0015】
次いで、図2に示すように、各部品支持板1の支持面1a上に粘着シート2を介して電子部品3を搭載する。
【0016】
次いで、図3に示すように、粘着シート2を部品支持板1間でU字状に湾曲させて各支持面1aが互いに対向した状態にする。
【0017】
次いで、図4に示すように、この状態で各部品支持板1を金型4内に収納した後、金型4内に溶融した樹脂5を充填して固化させる。
【0018】
すなわち、金型4は一対のブロック4a、4bを組み合わせることにより構成され、矢印方向に接離可能となっており、ブロック4a、4bを結合すると内部に閉空間4cが形成される。
【0019】
金型4のブロック4a、4bを開き、各部品支持板1を図3に示す状態でブロック4a、4b間に配置する。そして、ブロック4a、4bを接近させて相互に結合固定した後、空間4c内に溶融した樹脂5を射出して固化させる。
【0020】
なお、成形方法としては、例えばトランスファモールドやキャスティング成形等を用いることができる。
【0021】
次いで、金型4を開いて粘着シート2から各支持板1を取り外すと、図5に示すように、固化した樹脂5の表面に粘着シート2を貼着した物体が得られる。そして、この物体から粘着シート2を剥離すると、図6に示すように、樹脂5で部品3を固めた物体が得られる。なお、この状態において、樹脂5の表面には部品3の電極が露出した状態となっている。
【0022】
次いで、図7に示すように、固化した樹脂5上に、メッキ、インクジェット塗布、転写印刷、無電界メッキ等により、各部品3の電極に導通した導体層6を導電性インクや導電性ペーストで形成する。
【0023】
次いで、図8に示すように、樹脂5上に、ドライフィルム、インクジェット塗布、転写印刷等により、導体層6を覆う絶縁体層7を形成する。
【0024】
そして、図9に示すように、絶縁体層7が設けられていない部分にスイッチ8を取り付け、図10に示すように、外装部材としてのラバー9、ケース10等を取り付けると薄型ユニットが完成する。
【0025】
本発明によれば、スペーサ、ネジ、基板、FPC等が不要であり、部品点数及び部品費が低減するとともに、これらの部品の組み立て工程が不要となる。また、製造作業の自動化が容易である。したがって製造コストが低減するものである。
【0026】
また、本発明によれば、電子部品3を樹脂5で固めることで、機械的強度が向上し、防水構造をとることが容易で、かつ耐震性も向上する。
【0027】
また、樹脂5の厚みを電子部品3の高さ程度までに小さくして無駄な空間を排することにより、薄型化及び製品体積の縮小を図ることができる。
【0028】
また、本実施例では、粘着シート2における部品支持板1間の部位をU字状、すなわち二次元の曲面状に湾曲させているため、印刷によるパターン形成が容易であり、生産性が向上するという利点がある。
【0029】
また、従来、基板やFPCの作成には、印刷版、写真製版等が必要であったが、本発明では、インクジェットによるオンデマンド印刷でパターン形成を行うことにより、各種の版が不要となり、版代削減及び納期短縮が可能となる。
【0030】
また、コンピュータからのデータで印刷を行うオンデマンド印刷を採用することにより、部品変更、配線変更がデータの変更のみで可能となり、設計変更が容易になるという利点も有る。
【実施例2】
【0031】
図11は本発明の第2実施例(コネクタ仕様の電子製品)の断面図、図12は第2実施例の平面図である。なお、第1実施例と同一又は類似の部分には同一符号を付してあり、重複する説明は省略してある。
【0032】
本実施例の薄型ユニットはスイッチを有しておらず、コネクタ11が接続されている。製造方法は、導体層6を形成する工程までは第1実施例と同様であるが、絶縁体層7を形成する前にコネクタ11を取り付ける。そして、絶縁体層7を形成した後、ケース10を取り付ける。
【0033】
コネクタ11は、上下二列に配列された多数の細長いリード11aを有しており、上側の列のリード11aが樹脂5の上面に設けられた導体層6に接触し、下側の列のリード11aが樹脂5の下面に設けられた導体層6に接触した状態になっている。各リード11aははんだ付けや導電性接着剤等によって導体層6に固定されている。
【0034】
このように、上下のリード11a間にユニットを配置することで、図13に示す従来例のように、基板101間に配置されたコネクタ106のリード106aを折り曲げて基板101に接続する場合に比べて大幅な薄型化を図ることができる。
【0035】
このような構造は、エアバッグのコントローラ等のように、狭小な空間に配置される電子機器に適用すると特に有効である。
【0036】
なお、第1実施例では、粘着シート2における部品支持板1間の湾曲形状をU字状としているが、他の二次元形状(例えばL字形やコの字形)としてもよい。
【0037】
その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施例に種々の改変を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図2】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図3】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図4】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図5】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図6】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図7】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図8】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図9】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図10】本発明の第1実施例の製造方法の説明図である。
【図11】本発明の第2実施例の断面図である。
【図12】本発明の第2実施例の平面図である。
【図13】従来の薄型ユニットの一例を示す断面図である図である。
【符号の説明】
【0039】
1 部品支持板
2 粘着シート
3 電子部品
4 金型
5 樹脂
6 導体層
7 絶縁体層
8 スイッチ
9 ラバー
10 ケース
11 端子
12 リード
【出願人】 【識別番号】000004765
【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
【住所又は居所】東京都中野区南台5丁目24番15号
【出願日】 平成15年11月12日(2003.11.12)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和

【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦

【識別番号】100087365
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 彰

【識別番号】100100929
【弁理士】
【氏名又は名称】川又 澄雄

【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和

【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一

【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄

【公開番号】 特開2005−150212(P2005−150212A)
【公開日】 平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願番号】 特願2003−382414(P2003−382414)