| 【発明の名称】 |
電子装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】倉持 悟 【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内
【氏名】福岡 義孝 【住所又は居所】東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目4番8号905 有限会社ウェイスティー内
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| 【要約】 |
【課題】電子部品を内蔵し小型化、高密度化が可能で、信頼性の高い多層構造の電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置を、熱伝導性基材2の一方の面に複数のフィンを備えるヒートシンクと、上記の熱伝導性基材の他方の面に形成された多層配線部とを備えるものとし、この多層配線部は、電子部品8を内蔵するとともに上下導通ビアポストを備えた電子部品内蔵層5A、5Bと、配線層と、電気絶縁層とを所望の積層順序で有し、電気絶縁層に設けた上下導通ビアにて配線層、電子部品内蔵層5A、5Bの電子部品8、上下導通ビアポストとの所望の導通がなされたものとし、さらに、多層配線部の表面に入出力端子10eを備えたものとする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱伝導性基材の一方の面に複数のフィンを備えるヒートシンクと、前記熱伝導性基材の他方の面に形成された多層配線部とを備え、該多層配線部は、電子部品を内蔵するとともに上下導通ビアポストを備えた電子部品内蔵層と、配線層と、電気絶縁層とを所望の積層順序で有するものであり、前記電気絶縁層に設けた上下導通ビアにて前記配線層、前記電子部品内蔵層の電子部品、上下導通ビアポストとの所望の導通がなされており、前記多層配線部の表面に入出力端子を備えることを特徴とする電子装置。 【請求項2】 前記ヒートシンクは、前記多層配線部との接合面内方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。 【請求項3】 前記入出力端子上に外部電極部材を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子装置。 【請求項4】 前記電子部品は、LSIチップ、ICチップ、LCR電子部品、センサ部品のいずれか1種または2種以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子装置。 【請求項5】 前記電子部品内蔵層は、電子部品を内蔵するための切欠き部と、上下導通ビアポストを備えた絶縁樹脂層を下層の上に直接形成し、前記切欠き部に電子部品を内蔵させて形成したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子装置。 【請求項6】 前記電子部品内蔵層は、下層の上に電子部品を載置し、該電子部品を内蔵するように前記下層の上に上下導通ビアポストを備えた絶縁樹脂層を直接形成したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子装置。 【請求項7】 前記電子部品内蔵層は、電子部品を内蔵するとともに上下導通ビアポストを備えたモジュールを所望の導通をとるように下層の上に接合したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電子装置、特にLSIチップ等の電子部品を内蔵するとともに放熱用のヒートシンクを備えた電子装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来の多層配線基板は、例えば、サブトラクティブ法等で作製した低密度配線を有する両面基板をコア基板とし、このコア基板の両面にビルドアップ法により高密度配線を形成して作製されたものである。また、最近では、LSIチップ等を多層配線基板上に直接実装するベアチップ実装法が提案されている。ベアチップ実装法では、予め多層配線基板上に形成された配線の接続パッド部に、ボンディング・ワイヤ、ハンダや金属球等からなるバンプ、異方性導電膜、導電性接着剤、光収縮性樹脂等の接続手段を用いて半導体チップが実装される。そして、作製する半導体装置にキャパシターやインダクター等のLCR回路部品が必要な場合は、半導体チップと同様に、多層配線基板に外付けで実装されている。 【0003】 しかし、多層配線基板上に形成された配線の接続パッド部は、半導体チップ等の電子部品の実装部位とは別の部位に設けられるため、多層配線基板の面方向の広がりが必要であった。このため、電子装置の小型化には限界があり、実装される電子部品の数が増えるにしたがって、電子装置の小型化は更に困難となる傾向にあった。 これに対応するために、半導体チップを実装した薄い基板と、上下導通ビアを備えた穴明きの枠基板を、それぞれ複数個作製しておき、電子装置の作製時に、この実装基板と枠基板とを1つのモジュールとして一括で積層することにより、面方向の広がりを抑えて小型化された電子装置が開発されている。 しかし、上述のような電子装置の小型、高密度化や、実装される電子部品数の増大にしたがって、電子装置の発熱による温度上昇が重要な問題となる。そこで、動作時の電子部品の温度を所定の温度以下に保つために、ヒートシンクを備えた電子装置が開発されている(特許文献1)。 【特許文献1】特開平5−21665号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、上記のヒートシンクは耐熱性接着剤を用いて電子装置に固着されるものであり、耐熱性接着剤によるヒートシンクへの熱伝導の阻害が生じ、ヒートシンクによる放熱効果が充分に得られないという問題があった。また、熱履歴によりヒートシンクの脱落等が生じるとういう問題があった。さらに、一般のマルチチップモジュール(MCM)では、裏面にヒートシンクを取り付けると、入出力端子の形成部位が表面のチップ実装面の周辺に限定されるため、多ピン化および小型化の対応に限界があった。 本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、電子部品を内蔵し小型化、高密度化が可能で、信頼性の高い多層構造の電子装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 このような目的を達成するために、本発明は、熱伝導性基材の一方の面に複数のフィンを備えるヒートシンクと、前記熱伝導性基材の他方の面に形成された多層配線部とを備え、該多層配線部は、電子部品を内蔵するとともに上下導通ビアポストを備えた電子部品内蔵層と、配線層と、電気絶縁層とを所望の積層順序で有するものであり、前記電気絶縁層に設けた上下導通ビアにて前記配線層、前記電子部品内蔵層の電子部品、上下導通ビアポストとの所望の導通がなされており、前記多層配線部の表面に入出力端子を備えるような構成とした。 【0006】 本発明の好ましい態様として、前記ヒートシンクは、前記多層配線部との接合面内方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であるような構成とした。 本発明の好ましい態様として、前記入出力端子上に外部電極部材を備えているような構成とした。 本発明の好ましい態様として、前記電子部品は、LSIチップ、ICチップ、LCR電子部品、センサ部品のいずれか1種または2種以上であるような構成とした。 【0007】 本発明の好ましい態様として、前記電子部品内蔵層は、電子部品を内蔵するための切欠き部と、上下導通ビアポストを備えた絶縁樹脂層を下層の上に直接形成し、前記切欠き部に電子部品を内蔵させて形成したものであるような構成、あるいは、前記電子部品内蔵層は、下層の上に電子部品を載置し、該電子部品を内蔵するように前記下層の上に上下導通ビアポストを備えた絶縁樹脂層を直接形成したものであるような構成、あるいは、前記電子部品内蔵層は、電子部品を内蔵するとともに上下導通ビアポストを備えたモジュールを所望の導通をとるように下層の上に接合したものであるような構成とした。 【発明の効果】 【0008】 本発明の電子装置は、多層配線部に接着剤層を介することなくヒートシンクを一体的に備えるので、多層配線部、特に電子部品内蔵層における発熱がヒートシンクから高い効率で放熱され、チップジャンクション温度を低く抑えることが可能となり、信頼性が高いものであるとともに、ヒートシンクを接着するための耐熱性の高い接着剤を選択して使用する必要がなく、製造が容易であり、さらに、ヒートシンクを一体的に備えた反対面側に、全面格子状に入出力端子を形成することができ多ピン化が可能であるとともに、更なる小型化が可能であるという効果が奏される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。 [第1の実施形態] 図1は、本発明の電子装置の一実施形態を示す概略縦断面図である。図1において、本発明の電子装置1は、熱伝導性基材2′の一方の面に複数のフィン3を備えるヒートシンク2と、熱伝導性基材2′の他方の面に形成された多層配線部4とを備えたものである。 【0010】 ヒートシンク2は、熱伝導性基材2′の一方の面2′a(多層配線部4が形成されている面2′bの反対面)に複数のフィン3が設けられている。このフィン3の形状は板形状、ピン形状等、何れであってもよく、フィンの寸法、個数は、適宜設定することができる。このヒートシンク2を構成する熱伝導性基材2′は、熱伝導性に優れ、かつ、機械研削が容易な材質あれば特に制限はなく、例えば、シリコンや、Al、Cu、SUS、Fe−Ni42合金、Cu−W合金等の金属、AlN、SiC等の材料からなるものであってよい。特に、後述する電子部品内蔵層5A、5Bに内蔵される電子部品8との熱応力歪を考慮して、熱伝導性基材2′のXY方向(熱伝導性基材2′の面2′bに平行な平面)の熱膨張係数が2〜20ppm、好ましくは2.5〜17ppmの範囲内である材料からなることが望ましい。ここで、本発明では、熱膨張係数はTMA(サーマルメカニカルアナリシス)により測定するものである。 【0011】 尚、熱伝導性基材2′が導電性を有する金属材料からなる場合、ヒートシンク2と多層配線部4との接合面に絶縁層を介在させる。この場合の絶縁層としては、例えば、金属材料の陽極酸化膜等が好ましい。 多層配線部4は、電子部品を内蔵するとともに上下導通ビアポストを備えた電子部品内蔵層と、配線層と、電気絶縁層とを所望の積層順序で有している。図示例では、多層配線部4は、2層の電子部品内蔵層5A、5Bを有している。すなわち、熱伝導性基材2′の一方の面2′bに配設された1層目の配線層10a上に電子部品内蔵層5Aを備えている。この電子部品内蔵層5Aは、絶縁樹脂層6と、この絶縁樹脂層6に設けられた切欠き部6aに内蔵された電子部品8と、上下導通ビアポスト7を有している。尚、図示例では、説明を容易にするために、配線層10a、上下導通ビアポスト7や電子部品8の個数、後述する配線層や電気絶縁層の数は簡略化して示している。 【0012】 電子部品内蔵層5Aは、電子部品8を内蔵するための切欠き部6aと上下導通ビアポスト7を備えた絶縁樹脂層6を、配線層10aを備えたヒートシンク2上に直接形成し、切欠き部6aに電子部品8を内蔵させて形成したものである。そして、上下導通ビアポスト7は、それぞれ対応する所定の配線層10aに接続されている。尚、電子部品8としては、LSIチップ、ICチップ、LCR電子部品、センサ部品のいずれか1種または2種以上とすることができ、また、複数個の電子部品8を内蔵してもよい。 【0013】 上記の電子部品内蔵層5Aの上には、1層目の電気絶縁層9aを介し上下導通ビア7aにて電子部品内蔵層5Aの上下導通ビアポスト7や電子部品8の端子部8aに接続されるように形成された2層目の配線層10bと、この2層目の配線層10b上に2層目の電気絶縁層9bを介し上下導通ビア7bにて所定の2層目配線層10bに接続されるように形成された3層目の配線層10cとが形成されている。尚、配線層は必要に応じて更に多層にしてもよい。 上記の配線層10c上には、電子部品内蔵層5Bが形成されている。この電子部品内蔵層5Bも、電子部品内蔵層5Aと同様に、絶縁樹脂層6と、この絶縁樹脂層6に設けられた切欠き部6aに内蔵された電子部品8と、上下導通ビアポスト7を有している。 【0014】 電子部品内蔵層5Bは、電子部品8を内蔵するための切欠き部6aと上下導通ビアポスト7を備えた絶縁樹脂層6を3層目の配線層10c上に直接形成し、切欠き部6aに電子部品8を内蔵させて形成したものである。そして、上下導通ビアポスト7は、それぞれ所定の3層目の配線層10cに接続されている。電子部品8は、LSIチップ、ICチップ、LCR電子部品、センサ部品のいずれか1種または2種以上とすることができ、また、複数個の電子部品8を内蔵してもよく、電子部品内蔵層5Aに内蔵される電子部品8と別種のものであってもよい。 【0015】 電子部品内蔵層5Bの上には、3層目の電気絶縁層9cを介し上下導通ビア7cにて電子部品内蔵層5Bの上下導通ビアポスト7や電子部品8の端子部8aに接続されるように形成された4層目の配線層10dが形成されている。この4層目の配線層10d上に4層目の電気絶縁層9dを介し上下導通ビア7dにて所定の4層目配線層10dに接続されるように形成された5層目の配線層10eが形成されている。多層配線部4の表面に位置する5層目の配線層10eは入出力端子を有する配線層である。尚、配線層は必要に応じて更に多層にしてもよい。 そして、5層目の配線層(入出力端子)10eには、はんだボール等の外部電極部材(図示例では2点鎖線で示している)が設けられている。 【0016】 上述のような本発明の電子装置1では、電子部品内蔵層5A,5Bを積層して備えるので、外付けで電子部品を実装する場合に比べて、小型化が可能となる。また、ヒートシンク2を多層配線部4に一体的に備えるので、多層配線部4の特に電子部品内蔵層5A,5Bにおいて発生した熱がヒートシンク2のフィン3から高い効率で放熱され、チップジャンクション温度を低く抑えることが可能となり、信頼性が高い(故障率が低い)ものである。さらに、ヒートシンク2と多層配線部4との間に接着剤層が不要であり、耐熱性の高い接着剤を選択して使用する必要がなく、製造が容易なものとなる。また、ヒートシンク2を一体的に備えた反対面側の全面に、はんだボール等の外部電極部材を格子状に形成することができ、多ピン化が可能であるとともに、更なる小型化が可能である。 【0017】 電子部品内蔵層5A,5Bを構成する絶縁樹脂層6の材質は、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の有機絶縁性材料、これらの有機材料とガラス繊維等を組み合わせたもの等することができる。電子部品内蔵層5A,5Bを構成する上下導通ビアポスト7の材質、上下導通ビア7a,7b,7c、7dの材質、配線層10a,10b,10c,10d,10eの材質は、銅、銀、金、クロム、アルミニウム等の導電材料とすることができる。 また、電気絶縁層9a,9b,9c,9dの材質は、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁材料とすることができる。 【0018】 本発明では、熱伝導性基材2′として、多層配線部4を形成する面(2′b)に電子部品を内蔵したものを使用してもよい。このような熱伝導性基材2′への電子部品の内蔵は、熱伝導性基材2′にドリルによるザグリ加工やサンドブラスト加工等により凹部を形成し、この凹部に電子部品を嵌着することができる。この場合の電子部品も、LSIチップ、ICチップ、LCR電子部品、センサ部品のいずれか1種または2種以上とすることができ、また、複数個の電子部品を内蔵してもよい。 また、本発明の電子装置は、上述の実施例における1層目の配線層10aを備えないものであってもよい。 【0019】 [第2の実施形態] 図2は、本発明の電子装置の他の実施形態を示す概略縦断面図である。図2において、 本発明の電子装置11は、熱伝導性基材12′の一方の面に複数のフィン13を備えるヒートシンク12と、熱伝導性基材12′の他方の面に形成された多層配線部14とを備えている。 ヒートシンク12は、熱伝導性基材12′の一方の面12′a(多層配線部14が形成されている面12′bの反対面)に複数のフィン13が設けられている。この熱伝導性基材12′、ヒートシンク12は、上述の熱伝導性基材2′、ヒートシンク2と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。 【0020】 ヒートシンク12を構成する熱伝導性基材12′の一方の面12′b上には、1層目の配線層20aと、この1層目の配線層20a上に1層目の電気絶縁層19aを介し上下導通ビア17aにて所定の1層目配線層20aに接続されるように形成された2層目の配線層20bが形成されている。尚、配線層は必要に応じて更に多層にしてもよい。 上記の2層目の配線層20b上には、電子部品内蔵層15Aが形成されている。この電子部品内蔵層15Aは、絶縁樹脂層16と、この絶縁樹脂層16に内蔵された電子部品18と、上下導通ビアポスト17を有している。尚、図示例では、説明を容易にするために、上下導通ビアポスト17や電子部品18の個数、配線層や電気絶縁層の数は簡略化して示している。 【0021】 電子部品内蔵層15Aは、下層である1層目の電気絶縁層19a上に電子部品18を載置し、この電子部品18を内蔵するように電気絶縁層19a上に、上下導通ビアポスト17を備えた絶縁樹脂層16を直接形成することにより設けた層である。そして、上下導通ビアポスト17は、それぞれ対応する所定の2層目配線層20bに接続されている。尚、電子部品18としては、LSIチップ、ICチップ、LCR電子部品、センサ部品のいずれか1種または2種以上とすることができ、また、複数個の電子部品18を内蔵してもよい。 上記の電子部品内蔵層15Aの上には、2層目の電気絶縁層19bを介し上下導通ビア17bにて電子部品内蔵層15Aの上下導通ビアポスト17や電子部品18の端子部18aに接続されるように形成された3層目の配線層20cと、この3層目の配線層20c上に3層目の電気絶縁層19cを介し上下導通ビア17cにて所定の3層目配線層20cに接続されるように形成された4層目の配線層20dとが形成されている。尚、配線層は必要に応じて更に多層にしてもよい。 【0022】 上記の配線層20d上には、電子部品内蔵層15Bが形成されている。この電子部品内蔵層15Bも、電子部品内蔵層15Aと同様に、絶縁樹脂層16と、この絶縁樹脂層16に内蔵された電子部品18と、上下導通ビアポスト17を有している。 電子部品内蔵層15Bは、下層である3層目の電気絶縁層19c上に電子部品18を載置し、この電子部品18を内蔵するように電気絶縁層19c上に、上下導通ビアポスト17を備えた絶縁樹脂層16を直接形成することにより設けた層である。そして、上下導通ビアポスト17は、それぞれ所定の4層目の配線層20dに接続されている。電子部品18は、LSIチップ、ICチップ、LCR電子部品、センサ部品のいずれか1種または2種以上とすることができ、また、複数個の電子部品18を内蔵してもよく、電子部品内蔵層15Aに内蔵される電子部品18と別種のものであってもよい。 【0023】 上記の電子部品内蔵層15Bの上には、4層目の電気絶縁層19dを介し上下導通ビア17dにて電子部品内蔵層15Bの上下導通ビアポスト17や電子部品18の端子部18aに接続されるように形成された5層目の配線層20eが形成されている。この多層配線部14の表面に位置する5層目の配線層20eは入出力端子を有する配線層である。尚、更に多層の配線層、電気絶縁層を介して入出力端子を形成してもよい。 上記の5層目の配線層(入出力端子)20eには、はんだボール等の外部電極部材(図示例では2点鎖線で示している)が設けられている。 【0024】 上述のような本発明の電子装置11では、電子部品内蔵層15A,15Bを積層して備えるので、外付けで電子部品を実装する場合に比べて、小型化が可能となる。また、ヒートシンク12を多層配線部14に一体的に備えるので、多層配線部14の特に電子部品内蔵層15A,15Bにおいて発生した熱がヒートシンク12のフィン13から高い効率で放熱され、チップジャンクション温度を低く抑えることが可能となり、信頼性が高い(故障率が低い)ものである。さらに、ヒートシンク12と多層配線部14との間に接着剤層を介在させる必要がないので、耐熱性の高い接着剤を選択して使用する必要がなく、製造が容易なものとなる。また、ヒートシンク12を一体的に備えた反対面側の全面に、はんだボール等の外部電極部材を格子状に形成することができ、多ピン化が可能であるとともに、更なる小型化が可能である。 【0025】 上記の電子部品内蔵層15A,15Bを構成する絶縁樹脂層16の材質は、上述の第1の実施形態の電子部品内蔵層5A,5Bを構成する絶縁樹脂層6と同様とすることができる。また、電子部品内蔵層15A,15Bを構成する上下導通ビアポスト17の材質、上下導通ビア17a,17b,17c,17dの材質、配線層20a,20b,20c,20d,20eの材質は、上述の第1の実施形態の上下導通ビア、配線層と同様とすることができる。また、電気絶縁層19a,19b,19c,19dの材質は、上述の第1の実施形態の電気絶縁層と同様とすることができる。 【0026】 本実施形態でも、熱伝導性基材12′として、多層配線部14形成面(12′b)側に電子部品を内蔵したものを使用することができる。 また、ヒートシンク12と電子部品内蔵層15Aとの間に配線層、電気絶縁層の層数は図示例に限定されるものではなく、配線層、電気絶縁層を備えないものであってもよい。 本発明の電子装置は、上述の第1および第2の実施形態に示されるものに限定されるものではなく、形成する配線層、電気絶縁層、および、電子部品内蔵層の積層数等には制限はない。また、上述の電子部品内蔵層に代えて、電子部品を実装した薄い基板と、上下導通ビアを備えた穴明きの枠基板とを1つのモジュールとして一括で積層して電子部品内蔵層とした層を備えるものであってもよい。 【0027】 ここで、本発明の電子装置の製造方法を図面を参照しながら説明する。 (製造方法の第1の例) 図3乃至図5は、本発明の電子装置の製造方法の一例を図1に示される電子装置1を例として説明する工程図である。 まず、熱伝導性基材2′の一方の面2′b上に1層目の配線層10aを形成し、この配線層10aを覆うように給電層31を形成する(図3(A))。 1層目の配線層10aの形成方法には、特に制限はなく、例えば、以下のように形成することができる。すなわち、熱伝導性基材2′の一方の面2′b上に真空成膜法により導電層を形成し、この導電層上にレジスト層を形成し、所望のパターン露光、現像を行うことによりレジストパターンを形成する。その後、このレジストパターンをマスクとして電解めっきにより導電材料を析出させて配線層10aを形成し、レジストパターンと導電層を除去する。導電材料としては、銅、銀、金、アルミニウム等を挙げることができる。 【0028】 上記の給電層31は、クロム、チタン等の導電性薄膜を真空成膜法等により形成することができる。 次に、給電層31上にめっき用マスク32を形成する(図3(B))。めっき用マスク32は、例えば、給電層31上にドライフィルムレジストをラミネートして所望のパターン露光、現像を行うことにより形成することができる。このめっき用マスク32は、後述する導電性柱状凸部37を形成する部位に開口部32a、ブロック体38を形成する部位に開口部32bを有するものである。めっき用マスク32の厚みは、導電性柱状凸部37の高さ、ブロック体38の厚みを規定するものであり、例えば、25〜400μmの範囲で適宜設定することができる。 【0029】 次に、めっき用マスク32を介して電解めっきにより給電層31上に金属材料を析出させ、その後、めっき用マスク32を除去することにより、上下導通ビアポスト用の導電性柱状凸部37、および、電子部品を内蔵するための切欠き部形成用のブロック体38を形成する(図3(C))。導電性柱状凸部37は熱伝導性基材2′上の所望の配線層10a上に位置し、ブロック体38は熱伝導性基材2′の一方の面2′b上に位置している。 この電解めっきにより形成する導電性柱状凸部37、ブロック体38は、銅、銀、金、クロム、アルミニウム等の金属材料等でよく、後述する給電層31の除去が可能なように、給電層31の材料を考慮して選択することが好ましい。 【0030】 次に、露出している給電層31を除去する(図3(D))。この給電層31の除去は、導電性柱状凸部37およびブロック体38をマスクとしたウエットエッチング、ドライエッチング等により行うことができる。 次いで、導電性柱状凸部37とブロック体38を覆うように絶縁樹脂層6を形成し、その後、導電性柱状凸部37の頂部とブロック体38の上面のみが露出するように絶縁樹脂層6を研磨する(図4(A))。これにより、導電性柱状凸部37は上下導通ビアポスト7となる。絶縁樹脂層6の形成は、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の有機絶縁性材料、あるいは、これらの有機材料とガラス繊維等を組み合わせたもの等の電気絶縁性樹脂を含有する塗布液を公知の塗布方法で塗布し、その後、加熱、紫外線照射、電子線照射等の所定の硬化処理を施すことにより行うことができる。 【0031】 次に、ブロック体38を除去して切欠き部6aを絶縁樹脂層6に形成する(図4(B))。尚、ブロック体38を除去した際に、切欠き部6aに給電層31が残存する場合には、これを除去する。 その後、切欠き部6aに電子部品8を嵌着することにより、電子部品内蔵層5Aを形成する(図4(C))。電子部品8は、商品名エイブルボンド3230等の耐熱性の高い導電性または絶縁性接着剤により切欠き部6a内(熱伝導性基材2′上)に固着してもよい。 【0032】 次いで、上記の電子部品内蔵層5Aを覆うように電気絶縁層9a,9bを介して各配線層10b,10cを形成する(図4(D))。上下導通ビア7aを有する電気絶縁層9aと配線層10bの形成は、例えば、以下のように行うことができる。まず、電子部品内蔵層5Aを覆うように感光性の電気絶縁層9aを形成する。この電気絶縁層9aを所定のマスクを介して露光し、現像することにより、電子部品内蔵層5Aの上下導通ビアポスト7と電子部品8の端子部8aが露出するように小径の穴部を電気絶縁層9aの所定位置に形成する。そして、洗浄後、穴部内および電気絶縁層9a上に真空成膜法により導電層を形成し、この導電層上にレジスト層を形成し、所望のパターン露光、現像を行うことによりレジストパターンを形成する。その後、このレジストパターンをマスクとして、上記の穴部を含む露出部に電解めっきにより導電材料を析出させて上下導通ビア7aと配線層10bを形成し、レジストパターンと導電層を除去する。 【0033】 また、上下導通ビア7aを有する電気絶縁層9aと配線層10bの形成は、以下のように行うこともできる。すなわち、電子部品内蔵層5Aを覆うように電気絶縁層9aを形成し、炭酸ガスレーザー、UV−YAGレーザー等を用いて電子部品内蔵層5Aの上下導通ビア7と電子部品8の端子部8aが露出するように小径の穴部を電気絶縁層9aの所定位置に形成する。そして、洗浄後、穴部内および電気絶縁層9aに無電解めっきにより導電層を形成し、この導電層上にドライフィルムレジストをラミネートして所望のパターン露光、現像を行うことによりレジストパターンを形成する。その後、このレジストパターンをマスクとして、上記の穴部を含む露出部に電解めっきにより導電材料を析出させて上下導通ビア7aと配線層10bを形成し、レジストパターンと導電層を除去する。 【0034】 導電材料としては、銅、銀、金、アルミニウム等を挙げることができる。上記の操作と同様にして、上下導通ビア7bを有する電気絶縁層9bと配線層10cを形成することができる。 次に、2層目の電子部品内蔵層5Bを形成する。この電子部品内蔵層5Bの形成は、上述の電子部品内蔵層5Aの形成と同様に行うことができる。 次いで、電子部品内蔵層5Bを覆うように電気絶縁層9c,9dを介して各配線層10d,10e(入出力端子)を形成して、熱伝導性基材2′上への多層配線部4の形成が完了する(図5(A))。上下導通ビア7c,7dを有する電気絶縁層9c,9dと配線層10d,10eの形成は、上述の上下導通ビア7aを有する電気絶縁層9aと配線層10bの形成と同様に行うことができる。 【0035】 次に、熱伝導性基材2′の面2′aを研削して複数のフィン3を形成する(図5(B))。 フィン3の形成は、例えば、機械的研削、化学的エッチング等の方法により行うことができ、また、面2′aにマスクを設けた後、サンドブラストによりフィン3を形成することができる。その後、配線層10e(入出力端子)上に外部電極部材(図示せず)を配設することにより、図1に示されるような電子装置1を得ることができる。外部電極部材は、例えば、各種はんだ、めっきバンプ(突起)、ならびに、めっきバンプ上へのはんだコート等により形成することができる。 【0036】 尚、上記のようにして切欠き部6aを形成する代わりに、以下のように切欠き部6aを形成してもよい。すなわち、下層の配線層を覆うように絶縁樹脂層6を形成し、この絶縁樹脂層6上にサンドブラスト用のマスクを形成し、このマスクを介して絶縁樹脂層6にサンドブラスト処理を施して電子部品を内蔵するための切欠き部6aと、上下導通ビアポスト用の貫通孔を形成する。この貫通孔には下層の配線層が露出した状態となっている。次いで、貫通孔に導電材料を充填して上下導通ビアポスト7を形成する。この上下導通ビアポスト7の形成は、例えば、切欠き部6aと、上下導通ビアポスト用の貫通孔内および絶縁樹脂層6にスパッタリング法により給電層を形成し、めっきレジストにより貫通孔内を除く給電層を被覆し、その後、このめっきレジストをマスクとして、貫通孔内に電解めっきにより導電材料を析出させ、めっきレジストと給電層を除去することにより行うことができる。 【0037】 また、上下導通ビアポスト7用の導電性柱状凸部37のみを、上述した給電層31上に設けたドライフィルムレジストをマスクとしためっき析出で形成し、絶縁樹脂層6への切欠き部6aの形成を上記のサンドブラスト法にて形成してもよい。 本発明では、上記のフィン3の形成と、配線層10e(入出力端子)上への外部電極部材の形成の工程順は特に制限はない。 【0038】 (製造方法の第2の例) 図6および図7は、本発明の電子装置の製造方法の他の例を図2に示される電子装置11を例として説明する工程図である。 まず、熱伝導性基材12′の一方の面12′b上に1層目の配線層20aを形成し、この配線層20aを覆うように電気絶縁層19aを介して2層目の配線層20bを形成する(図6(A))。1層目の配線層20aは、上述の例における1層目の配線層10aと同様にして形成することができ、上下導通ビア17aを有する電気絶縁層19aと配線層20bの形成は、上述の例における上下導通ビア7aを有する電気絶縁層9aと配線層10bの形成と同様に行うことができる。 【0039】 次に、配線層20bを覆うように給電層51を形成し、この給電層51上にめっき用マスク52を形成する(図6(B))。給電層51は、クロム、チタン等の導電性薄膜を真空成膜法等により形成することができる。また、めっき用マスク52は、例えば、給電層51上にドライフィルムレジストをラミネートして所望のパターン露光、現像を行うことにより形成することができる。このめっき用マスク52は、後述する導電性柱状凸部57を形成する部位に開口部52aを有するものである。めっき用マスク52の厚みは、導電性柱状凸部57の高さを規定するものであり、例えば、内蔵する電子部品18の厚みよりも導電性柱状凸部57の高さを10μm程度高いように設定することができ、30〜400μmの範囲で適宜設定することができる。 【0040】 次に、めっき用マスク52を介して電解めっきにより給電層51上に金属材料を析出させ、その後、めっき用マスク52を除去することにより、上下導通ビアポスト用の導電性柱状凸部57を形成する(図6(C))。この導電性柱状凸部57は所定の配線層20b上に位置している。 このように電解めっきにより形成する導電性柱状凸部57は、上述の例における導電性柱状凸部37と同様の材料を用いて形成することができる。 次に、露出している給電層51を除去し、電気絶縁層19a上に電子部品18を載置する(図6(D))。給電層51の除去は、導電性柱状凸部57をマスクとしたウエットエッチング、ドライエッチング等により行うことができる。また、電子部品18の載置では、商品名エイブルボンド3230等の耐熱性の高い導電性または絶縁性接着剤により電気絶縁層19a上に固着してもよい。 【0041】 次いで、電子部品18と導電性柱状凸部57を覆うように感光性の絶縁樹脂層16を形成し、この絶縁樹脂層16を、導電性柱状凸部57の頂部が露出するように研磨する(図7(A))。その後、絶縁樹脂層16を所定のパターンで露光、現像して、電子部品18の端子部18aを露出させる(図7(B))。これにより、導電性柱状凸部57は上下導通ビアポスト17となり、電子部品内蔵層15Aが形成される。 絶縁樹脂層16の形成は、感光性を有するエポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の有機絶縁性材料、あるいは、これらの有機材料とガラス繊維等を組み合わせたもの等を含有した塗布液を公知の塗布方法で塗布し、その後、紫外線照射、電子線照射等を用いて露光し現像することにより行うことができる。 【0042】 次いで、上記の電子部品内蔵層15Aを覆うように電気絶縁層19b,19cを介して各配線層20c,20dを形成し、配線層20d上に上述の図6(B)から図7(B)と同様の操作により電子部品内蔵層15Bを形成し、さらに、この電子部品内蔵層15Bを覆うように電気絶縁層19dを介して配線層20e(入出力端子)を形成して、熱伝導性基材12′上への多層配線部14の形成が完了する(図7(C))。 上下導通ビア17b,17c,17dを有する電気絶縁層19b,19c,19dと配線層20c,20d,20eの形成は、上述の例の上下導通ビア7aを有する電気絶縁層9aと配線層10bの形成と同様に行うことができる。 【0043】 次に、熱伝導性基材12′の面12′aを研磨して複数のフィン13を形成し、その後、配線層20e(入出力端子)上に外部電極部材(図示せず)を配設することにより、図2に示されるような電子装置11を得ることができる。フィン13の形成は、上述の例におけるフィン3の形成と同様に行うことができる。また、外部電極部材も、上述の例と同様に形成することができる。尚、上記のフィン13の形成と、配線層20e(入出力端子)上への外部電極部材の形成の工程順は特に制限はない。 本発明の電子装置は、構成する2層以上の電子部品内蔵層が、上述の製造例で挙げた異なる方法で形成されたものであってもよい。 【実施例】 【0044】 次に、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。 [実施例1] 熱伝導性基材として、直径200mm、厚み625μmのシリコンウエハを準備した。このシリコンウエハのXY方向(シリコンウエハの表面に平行な平面)の熱膨張係数は、2.5ppmであった。 このシリコンウエハの一方の面にスパッタリング法によりクロムと銅からなる導電層を形成し、この導電層上に液状レジスト(東京応化工業(株)製LA900)を塗布した。次いで、1層目の配線層形成用のフォトマスクを介し露光、現像して配線形成用のレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとして電解銅めっき(厚み4μm)を行い、その後、レジストパターンと導電層を除去した。これにより、1層目の配線層をシリコンウエハ上に形成した。 【0045】 次に、1層目の配線層が形成されたシリコンウエハ上に、厚み0.03μmのクロム層、厚み0.2μmの銅層からなる給電層をスパッタリング法により形成した。この給電層上にドライフィルムレジスト(旭化成(株)製AX−110)をラミネートして所望のパターン露光、現像を行うことによりめっき用マスク(厚み60μm)を形成した。このめっき用マスクを介して電解銅めっきを行い、その後、めっき用マスクを除去することにより、上下導通ビアポスト用の導電性柱状凸部(高さ50μm)と、電子部品を内蔵するための切欠き部形成用のブロック体(15mm×15mm)を給電層上に形成した。形成した導電性柱状凸部は1層目の配線層の所定箇所に位置し、ブロック体はシリコンウエハ上に位置したものであった。 【0046】 次に、露出している給電層をエッチングにより除去した。次いで、導電性柱状凸部とブロック体を覆うように絶縁樹脂組成物(新日鉄化学(株)製X205)をダイコートによりシリコンウエハ全面に塗布した。次に、硬化処理(70℃、50分間)を施して絶縁樹脂層を形成した後、導電性柱状凸部の頂部とブロック体の上面のみが露出するように絶縁樹脂層を機械研磨した。これにより、上下導通ビアポストを備えた絶縁樹脂層(厚み50μm)を形成した。 次に、ブロック体をエッチングにより除去し、切欠き部を絶縁樹脂層に形成し、この切欠き部に残存する給電層をエッチングにより除去した。次いで、この切欠き部にLSIチップ(15mm×15mm)を接着剤(エイブルスティック(株)製 エイブルボンド3230)を用いて嵌着することにより、電子部品内蔵層を形成した。 【0047】 次に、上記の電子部品内蔵層上にベンゾシクロブテン樹脂組成物(ダウ・ケミカル社製サイクロテン4024)をスピンコーターにより塗布、乾燥して厚み10μmの電気絶縁層を形成した。 次に、露光、現像を行って、電子部品内蔵層の上下導通ビアポストおよびLSIチップの端子部が露出するように小径の穴部(内径20μm)を電気絶縁層の所定位置に形成した。そして、洗浄後、穴部内および電気絶縁層上にスパッタリング法によりクロムと銅からなる導電層を形成し、この導電層上に液状レジスト(東京応化工業(株)製LA900)を塗布した。次いで、2層目の配線層形成用のフォトマスクを介し露光、現像して配線形成用のレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとして電解銅めっき(厚み4μm)を行い、その後、レジストパターンと導電層を除去した。これにより、上下導通ビアにより電子部品内蔵層の所定部位と接続された2層目の配線層を電気絶縁層を介して電子部品内蔵層上に形成した。上記の上下導通ビアの径は20μmであった。 【0048】 更に、同様の操作を行い、電気絶縁層を介して3層目の配線層を2層目配線層上に形成した。 次に、3層目の配線上に、上記の電子部品内蔵層の形成工程と同様の工程により、第2の電子部品内蔵層を形成した。その後、上記の配線層の形成工程と同様にして、電気絶縁層を介して4層目の配線層、5層目の配線層(入出力端子)を第2の電子部品内蔵層上に形成した。これにより、シリコンウエハの一方の面に多層配線部を設けた。 【0049】 次に、シリコンウエハの他方の面にドライエッチングにより冷却用のフィンを形成して、ヒートシンクとした。形成したフィンは、厚み0.2mm、高さ0.4mm、長さ10mmの板形状であり、形成ピッチは0.4mmとした。 次いで、多層配線部の5層目の配線層(入出力端子)上に、はんだボールを形成して、図1に示されるような構成の本発明の電子装置(実施例1)を得た。 【0050】 [実施例2] 熱伝導性基材として、150mm×150mm、厚み200μmのFe−Ni42合金基材を準備し、このFe−Ni42合金基材の一方の面に電気絶縁層として、厚み10μmのAlNを溶射により形成した。 次に、上記の電気絶縁層上にスパッタリング法によりクロムと銅からなる導電層を形成し、この導電層上に液状レジスト(東京応化工業(株)製LA900)を塗布した。次いで、1層目の配線層形成用のフォトマスクを介し露光、現像して配線形成用のレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとして電解銅めっき(厚み4μm)を行い、その後、レジストパターンと導電層を除去した。これにより、1層目の配線層をFe−Ni42合金基材(電気絶縁層)上に形成した。 【0051】 1層目の配線層を形成したFe−Ni42合金基材上にベンゾシクロブテン樹脂組成物(ダウ・ケミカル社製サイクロテン4024)をスピンコーターにより塗布、乾燥して厚み10μmの電気絶縁層を形成した。 次に、露光、現像を行って、1層目の配線層の所定部位が露出するように小径の穴部(内径20μm)を電気絶縁層の所定位置に形成した。そして、洗浄後、穴部内および電気絶縁層上にスパッタリング法によりクロムと銅からなる導電層を形成し、この導電層上に液状レジスト(東京応化工業(株)製LA900)を塗布した。次いで、2層目の配線層形成用のフォトマスクを介し露光、現像して配線形成用のレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとして電解銅めっき(厚み4μm)を行い、その後、レジストパターンと導電層を除去した。これにより、上下導通ビアにより1層目の配線層の所定部位と接続された2層目の配線層を電気絶縁層を介して形成した。上記の上下導通ビアの径は20μmであった。 【0052】 次いで、2層目の配線層を被覆するように厚み0.03μmのクロム層、厚み0.2μmの銅層からなる給電層をスパッタリング法により形成した。この給電層上にドライフィルムレジスト(旭化成(株)製AX−110)をラミネートして所望のパターン露光、現像を行うことにより、めっき用マスク(厚み90μm)を形成した。このめっき用マスクを介して電解銅めっきを行い、その後、めっき用マスクを除去することにより、給電層上に導通ビアポスト用の導電性柱状凸部(高さ60μm)を形成した。 次いで、露出している給電層をエッチングにより除去し、電気絶縁層上の所定位置にLSIチップ(15mm×15mm、厚み50μm)を接着剤(エイブルスティック(株)製 エイブルボンド3230)を用いて固着載置した。 【0053】 次に、LSIチップと導電性柱状凸部を覆うように感光性の絶縁樹脂組成物(新日鉄化学(株)製 PD100)をダイコートにより塗布し、導電性柱状凸部の頂部が露出するように絶縁樹脂層を機械研磨した。次に、フォトマスクを介して露光を行って、LSIチップの端子部を除く部位に硬化処理を施し、その後、現像をおこなって、LSIチップの端子部を露出させた。これにより、上下導通ビアポストを備えた絶縁樹脂層(厚み60μm)を形成して第1の電子部品内蔵層を設けた。 次いで、上記の電子部品内蔵層上に、上記の配線層の形成工程と同様にして、電気絶縁層を介して3層目の配線層を形成し、さらに、電気絶縁層を介して4層目の配線層を3層目配線層上に形成した。 【0054】 次に、4層目の配線上に、上記の電子部品内蔵層の形成と同様にして、第2の電子部品内蔵層を設けた。 次に、上記の配線層の形成工程と同様にして、電気絶縁層を介して5層目の配線層(入出力端子)を第2の電子部品内蔵層上に形成した。これにより、Fe−Ni42合金基材の電気絶縁層形成面に多層配線部を設けた。 次に、Fe−Ni42合金基材の他方の面にエッチングにより冷却用のフィンを形成して、ヒートシンクとした。形成したフィンは、厚み0.2mm、高さ0.1mm、長さ10mmの板形状であり、形成ピッチは0.4mmとした。 次いで、多層配線部の5層目の配線層(入出力端子)上に、はんだボールを形成して、図2に示されるような構成の本発明の電子装置(実施例2)を得た。 【0055】 [比較例] 直径200mm、厚み625μmのシリコンウエハを準備した。このシリコンウエハのXY方向(シリコンウエハの表面に平行な平面)の熱膨張係数は、2.5ppmであった。 このシリコンウエハの一方の面に、実施例1と同様にして、多層配線部を形成した。 次いで、材質がAlからなり、一方の面に複数のフィンを備えたヒートシンクの平坦面側を、上記のシリコンウエハの他方の面に、エポキシ接着剤により接着して配設した。上記のフィンは、厚み0.2mm、高さ0.4mm、長さ10mmの板形状であり、形成ピッチは0.4mmであった。 次いで、多層配線部の5層目の配線層(入出力端子)上に、はんだボールを形成して、電子装置(比較例)を得た。 【0056】 [評 価] 上述のように作製した電子装置(実施例1、実施例2、比較例)に対して、下記の熱サイクル試験を行った。 (熱サイクル試験方法) −55℃から125℃の温度サイクルで、それぞれの温度において30分間ずつ熱 処理を行い、これを3000回繰り返した。 上記の熱サイクル試験の結果、実施例1および実施例2の電子装置はヒートシンクの脱落も発生せず、信頼性が高いことが確認された。 これに対して、比較例の電子装置は、ヒートシンクの脱落が発生した。 【産業上の利用可能性】 【0057】 小型で高信頼性が要求される半導体装置や各種電子機器への用途にも適用できる。 【図面の簡単な説明】 【0058】 【図1】本発明の電子装置の第1の実施形態を示す概略縦断面図である。 【図2】本発明の電子装置の第2の実施形態を示す概略縦断面図である。 【図3】本発明の電子装置の製造例を示す工程図である。 【図4】本発明の電子装置の製造例を示す工程図である。 【図5】本発明の電子装置の製造例を示す工程図である。 【図6】本発明の電子装置の他の製造例を示す工程図である。 【図7】本発明の電子装置の他の製造例を示す工程図である。 【符号の説明】 【0059】 1,11…電子装置 2,12…ヒートシンク 2′,12′…熱伝導性基材 3,13…フィン 4,14…多層配線部 5A,5B,15A,15B…電子部品内蔵層 6,16…絶縁樹脂層 6a…切欠き部 7,17…上下導通ビアポスト 8,18…電子部品 7a,7b,7c,7d,17a,17b,17c,17d…上下導通ビア 9a,9b,9c,9d,19a,19b,19c,19d…電気絶縁層 10a,10b,10c,10d,10e,20a,20b,20c,20d,20e…配線層 10e,20e…入出力端子 37,57…導電性柱状凸部 38…ブロック体
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002897 【氏名又は名称】大日本印刷株式会社 【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成15年11月12日(2003.11.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095463 【弁理士】 【氏名又は名称】米田 潤三
【識別番号】100098006 【弁理士】 【氏名又は名称】皿田 秀夫
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| 【公開番号】 |
特開2005−150185(P2005−150185A) |
| 【公開日】 |
平成17年6月9日(2005.6.9) |
| 【出願番号】 |
特願2003−382110(P2003−382110) |
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