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【発明の名称】 表面実装機
【発明者】 【氏名】杉浦 勝仁
【住所又は居所】静岡県浜松市新都田1丁目9番3号 アイパルス株式会社内

【要約】 【課題】フィーダから供給される電子部品をプリント基板に実装する表面実装機において、少ない配線でインテリジェントフィーダを他のフィーダと区別するとともに、どのフィーダ駆動信号経路にどのような種別データを有するインテリジェントフィーダが接続されているかを、実装機本体が認識し、インテリジェントフィーダの種別に応じた制御を行う。

【解決手段】実装機制御回路21と、フィーダ制御回路22と、フィーダ駆動信号経路23と、フィーダ状態信号経路24と、通信経路25とを備え、フィーダ駆動信号経路23は、インテリジェントフィーダ2aのフィーダ制御回路22が認識することができる高速変調識別信号B1を媒介する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装機本体と、この実装機本体に取り付けられる電子部品供給用の複数のフィーダとを備え、フィーダから供給される電子部品をプリント基板に実装するように構成されるとともに、上記複数のフィーダのうちの少なくとも一部のフィーダは演算、記憶、通信機能を有するインテリジェントフィーダからなっている表面実装機であって、
実装機本体に設けられて表面実装機全体を制御する実装機制御回路と、
各フィーダにそれぞれ設けられた複数のフィーダ制御回路と、
実装機制御回路から各フィーダ制御回路に対して、フィーダの駆動に関係するフィーダ駆動信号を送信するフィーダ駆動信号経路と、
各フィーダ制御回路から実装機制御回路に対して、フィーダの状態に関係するフィーダ状態信号を送信するフィーダ状態信号経路と、
実装機制御回路と上記インテリジェントフィーダのフィーダ制御回路との相互間で、フィーダおよび実装機本体の制御に関係するデータの授受を行う通信経路とを備え、
上記フィーダ駆動信号経路は、上記インテリジェントフィーダのフィーダ制御回路が認識することができる高速変調識別信号を媒介するものであることを特徴とする表面実装機。
【請求項2】
上記各フィーダ制御回路が上記実装機制御回路からの同一の通信経路を共有するように、上記通信経路が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表面実装機。
【請求項3】
上記通信経路は、インテリジェントフィーダの種別を示す種別データをフィーダ制御回路から実装機制御回路に送信するものであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の表面実装機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体集積回路などの電子部品をプリント基板に実装する表面実装機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路などの電子部品をプリント基板に実装する表面実装機は、一般に実装機本体と、この実装機本体に着脱自在に取り付けられる電子部品供給用の複数のフィーダとを備えている。また、上記表面実装機において、上記フィーダが演算、記憶、通信機能を有するようにしたもの(所謂インテリジェントフィーダ)も開発されている。
【0003】
このような表面実装機は、表面実装機全体を制御するための実装機制御回路と、各フィーダにそれぞれ設けられ、個々のフィーダを制御するためのフィーダ制御回路とを備え、この実装機制御回路と各フィーダ制御回路との間に検出装置や制御線が配線されて、フィーダの種別などの情報を収集したり、フィーダに設けられた機器類をオンオフ動作させたりしている。
【0004】
ここで、この実装機制御回路が、各インテリジェントフィーダの種別を認識する方式としては、従来、例えばタグ方式、マルチドロップ方式、マルチドロップ方式と専用アドレス回線とを併用した方式などが知られている。
【0005】
タグ方式は、個々のフィーダに電子タグを設置し、この電子タグのフィーダに関する電子情報を読み取って実装機制御回路がフィーダを制御するように構成されている。
【0006】
しかしながら、上述のタグ方式の表面実装機では、電子タグの電子情報を検出する検出装置を各フィーダ取り付け位置にそれぞれ設けるか、ひとつの検出装置が各フィーダ間を移動して各電子タグの電子情報を読み取らなければならないので、いずれにしても装置として大掛かりになり製作に係るコストが増大する。また、通信に要する時間が多大となる。
【0007】
次に、マルチドロップ方式は、例えば、特許文献1の電子部品実装装置のように、実装機制御回路からの同一の通信経路を、各フィーダ制御回路が共有するように通信経路が構成され、これにより、実装機制御回路と各フィーダ制御回路との間で通信を行うものである。このようなマルチドロップ方式では、実装機制御回路と各フィーダ制御回路それぞれとの間に個別の通信経路を設ける必要がなく、実装機制御回路と各フィーダ制御回路との間の配線の数を減少させることができる。
【0008】
しかしながら、マルチドロップ方式の表面実装機では、このままでは、どのフィーダ駆動信号経路にどのような種別データを有するインテリジェントフィーダが接続されているかを実装機制御回路が認識することができない。そのため実装機制御回路が、インテリジェントフィーダの種別に応じた制御を行うためには、一つのデータの中に各フィーダ制御回路へのデータを割り振った状態で、このデータをすべてのフィーダ制御回路に一度に送信する方式をとらざるを得ず、通信に要する時間が長くなる。
【0009】
これに対し、マルチドロップ方式と専用アドレス回線とを併用した方式は、専用アドレス回線を介して各フィーダ制御回路にデータを送るタイミングを指示することができるので、実装機制御回路とフィーダ制御回路とが1対1に無駄なく通信でき、通信に要する時間を短くすることができる。
【特許文献1】特開2001−7593
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述のマルチドロップ方式と専用アドレス回線とを併用した表面実装機では、実装機制御回路と各フィーダ制御回路との間に専用アドレス回線を設ける必要があり、実装機制御回路と各フィーダ制御回路との間の配線の数が増加するという不具合があった。
【0011】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、専用アドレス回線を用いずに少ない配線で、複数台設置されたフィーダの中からインテリジェントフィーダだけを他のフィーダと区別するだけでなく、フィーダ駆動信号やフィーダ状態信号のやりとりに影響を与えることなく、どのフィーダ駆動信号経路にどのようなインテリジェントフィーダが接続されているかを、実装機本体が認識して、インテリジェントフィーダの種別に応じた制御を行うことができる表面実装機を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための本発明は、実装機本体と、この実装機本体に取り付けられる電子部品供給用の複数のフィーダとを備え、フィーダから供給される電子部品をプリント基板に実装するように構成されるとともに、上記複数のフィーダのうちの少なくとも一部のフィーダは演算、記憶、通信機能を有するインテリジェントフィーダからなっている表面実装機であって、実装機本体に設けられて表面実装機全体を制御する実装機制御回路と、各フィーダにそれぞれ設けられた複数のフィーダ制御回路と、実装機制御回路から各フィーダ制御回路に対して、フィーダの駆動に関係するフィーダ駆動信号を送信するフィーダ駆動信号経路と、各フィーダ制御回路から実装機制御回路に対して、フィーダの状態に関係するフィーダ状態信号を送信するフィーダ状態信号経路と、実装機制御回路と上記インテリジェントフィーダのフィーダ制御回路との相互間で、フィーダおよび実装機本体の制御に関係するデータの授受を行う通信経路とを備え、上記フィーダ駆動信号経路は、上記インテリジェントフィーダのフィーダ制御回路が認識することができる高速変調識別信号を媒介するものであることを特徴とする表面実装機である。
【0013】
本発明によれば、フィーダ駆動信号経路およびフィーダ状態信号経路とは別に、フィーダおよび実装機本体の制御に関係するデータの授受を行う通信経路を表面実装機が備えているので、フィーダ駆動信号やフィーダ状態信号のやりとりに影響を与えることなく、実装機制御回路とフィーダ制御回路との間で情報の交換を行うことができる。
【0014】
また、フィーダ駆動信号経路が、インテリジェントフィーダのフィーダ制御回路が認識することができる高速変調識別信号を媒介するので、この高速変調識別信号を媒介するフィーダ駆動信号経路を通じてインテリジェントフィーダを他のフィーダと区別して、インテリジェントフィーダに応じた制御を行うことができる。
【0015】
また、上記各フィーダ制御回路が上記実装機制御回路からの同一の通信経路を共有するように、上記通信経路が構成されていることが好ましい。
【0016】
この好ましい態様によれば、実装機制御回路からの通信経路を、各フィーダ制御回路が共有するので、実装機制御回路と各フィーダ制御回路それぞれとの間に個別の通信経路を設ける必要がなく、実装機制御回路と各フィーダ制御回路との間の配線の数を著しく減少させることができる。
【0017】
また、上記通信経路は、インテリジェントフィーダの種別を示す種別データを実装機制御回路に送信するものであることが好ましい。
【0018】
この好ましい態様によれば、フィーダ駆動信号経路を介して実装機制御回路からフィーダ制御回路に高速変調識別信号を送信し、この高速変調識別信号を認識したインテリジェントフィーダのフィーダ制御回路が、インテリジェントフィーダの種別を示す種別データを通信経路を介して実装機制御回路に送信するので、どのフィーダ駆動信号経路にどのような種別データを有するインテリジェントフィーダが接続されているかを実装機本体が認識することができ、インテリジェントフィーダの種別に応じた制御を行うことができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、少ない配線で、複数台設置されたフィーダの中からインテリジェントフィーダだけを他のフィーダと区別するとともに、フィーダの駆動に関係するフィーダ駆動信号のやりとりやフィーダの状態に関係するフィーダ状態信号のやりとりに影響を与えることなく、どのフィーダ駆動信号経路にどのようなインテリジェントフィーダが接続されているかを、実装機本体が認識して、インテリジェントフィーダの種別に応じた制御を行うことができるという顕著な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。図1は本発明の実施形態による表面実装機10の構成を示す平面図である。
【0021】
図1に示すように、本発明の実施形態による表面実装機10は、図略の電子部品をプリント基板Pに実装するものであり、実装機本体1と、この実装機本体1に取り付けられる電子部品供給用の複数のフィーダ2とを備えている。
【0022】
上記実装機本体1は、基台3を有し、この基台3上には、プリント基板Pを搬送するためのコンベア4が配置され、プリント基板Pがこのコンベア4上を搬送されて図示の所定の装着作業位置で停止するようになっている。
【0023】
そして、このコンベア4の両側には、それぞれフィーダ2を設置する領域F1、F2、R1、R2が設けられ、これらフィーダ2の領域には、コンベア4と平行してフィーダ2を取付けるためのプレート5が設けられている。
【0024】
上記フィーダ2は、プリント基板Pに実装する電子部品を供給するものであり、多数のフィーダ2がプレート5にフィーダ毎に設けられた図略の取り付けレーンに対して並列に、かつ各々位置決めされた状態で着脱可能に取付けられている。
【0025】
このフィーダ2には、図2に示すように、フィーダ通信回路22bを有するインテリジェントフィーダ2aと、フィーダ通信回路22bを持たない他のフィーダ2bとが、混在して取付けられている。
【0026】
ここで、フィーダ2を設置する領域R2には、一括交換台車6が装備されている。この一括交換台車6は、複数のフィーダ2を並列に配置した状態で着脱可能に保持するプレート5aと、下端部に図略の車輪とを有し、複数のフィーダ2を搭載した状態で一括交換台車6ごと実装機本体1に対して着脱可能となっている。
【0027】
また、他の領域F1、F2、R1には、フィーダ2を取付けるためのプレート5が、基台3に固定的に設けられ、フィーダ2が直接実装機本体1に対して取り付けられている。
【0028】
基台3の上方にはヘッドユニット7が装備され、このヘッドユニット7が、X軸方向(図1における左右方向)及びY軸方向(図1における上下方向)に移動して、フィーダ2から電子部品をプリント基板Pに搬送することができるようになっている。
【0029】
詳しく説明すると、実装機本体1の基台3に、固定レール8が設けられ、この固定レール8に沿ってヘッドユニット7の支持部材9がX軸方向に移動可能に配置されている。また、ヘッドユニット7は、この支持部材9に沿ってY軸方向へ移動可能に支持されている。この時、支持部材9のX軸方向の移動は、ボールねじ11を介してX軸サーボモータ12により行なわれ、支持部材9によるY軸方向の移動は、ボールねじ13を介してY軸サーボモータ14により行なわれる。
【0030】
ヘッドユニット7には複数の部品装着用ヘッド15が搭載されており、当実施形態では8本の部品装着用ヘッド15がY軸方向に一列に並べて配設されている。これらの部品装着用ヘッド15は、先端に図略の吸着ノズルを有し、この吸着ノズルに供給される負圧による吸引力で電子部品を吸着し得るようになっている。
【0031】
次に図2〜図5を参照して、本発明の実施形態による表面実装機10の制御システム20について説明する。
【0032】
図2は本発明の実施形態による表面実装機10の制御システム20の構成を示すブロック図である。
【0033】
図2に示すように、本発明の実施形態による表面実装機10の制御システム20は、実装機本体1に設けられた実装機制御回路21と、各フィーダ2にそれぞれ設けられた複数のフィーダ制御回路22と、フィーダ駆動信号経路23と、フィーダ状態信号経路24と、通信経路25とを備えており、表面実装機10全体を実装機制御回路21で制御するとともに、各フィーダ2をフィーダ制御回路22により個別に制御するように構成されている。
【0034】
上記実装機制御回路21は、メインコンピュータ21aと、フィーダ駆動・状態認識回路21bと、実装機通信回路21cとを有している。
【0035】
フィーダ駆動・状態認識回路21bは、フィーダ2の駆動に関係するフィーダ駆動信号(例えば、不図示の部品収納テープを送るモータの駆動信号や、部品収納テープのカバーテープが剥離された後の部品吸着部を覆うカバーシャッタを開閉するアクチュエータやその他ソレノイドバルブの駆動信号)をフィーダ制御回路22に対して発信するとともに、フィーダ2の状態に関係するフィーダ状態信号(例えば、各種センサ信号、各アクチュエータ駆動中信号、場合によってはさらにフィーダ2の一括交換台車6への取り付きを表す信号)を各フィーダ制御回路22から受信して処理するものである。
【0036】
このフィーダ駆動・状態認識回路21bは、また、フィーダ2に含まれるインテリジェントフィーダ2aを他のフィーダ2bと区別するとともに、各インテリジェントフィーダ2aを個別に識別認識し、各インテリジェントフィーダ2aに応じた制御を行うために、インテリジェントフィーダ2aのフィーダ制御回路22aが認識することができる高速変調識別信号B1(図4)を、フィーダ駆動信号経路23に対して発信するように構成されている。そして本実施形態では、この高速変調識別信号B1は、フィーダ制御回路22がインテリジェントフィーダ2aの種別を示す種別データや識別データ(IDデータ)、あるいはさらに取り付けレーン番号を通信経路25を介して実装機制御回路21に送信するように、フィーダ制御回路22に要求するものとして機能するようになっている。
【0037】
また、実装機通信回路21cは、実装機本体1と各インテリジェントフィーダ2aとの間で情報の交換を行うためのものであり、各フィーダ制御回路22との間で、インテリジェントフィーダ2aおよび実装機本体1の制御に関係するデータの授受を行う。
【0038】
上記フィーダ制御回路22は、実装機制御回路21のスレーブとして、フィーダ2を制御するものであり、インテリジェントフィーダ2aは、その主要部にローカルなマイクロコンピュータ22aと、実装機制御回路21の実装機通信回路21cと通信するためのフィーダ通信回路22bとを備えている。一方通常のフィーダ2bは、その主要部にローカルな駆動回路22cを備えている。
【0039】
ここで、マイクロコンピュータ22aは、マイクロコンピュータ22aを動作させるプログラムと、インテリジェントフィーダ2aの種別のデータとして、インテリジェントフィーダ2aの製造番号や種類を表すIDコード、取り付けレーン番号、フィーダ2に収容された部品の種類や、フィーダ2に関する履歴(例えば部品が何個供給されたか、どのようなエラーが何回発生したか等の情報)などを記憶することができる図略の記憶手段と、フィーダ駆動信号を受けてフィーダ2に設けられた各種アクチュエータを駆動し、さらにセンサ類等の信号をフィーダの状態を表すフィーダ状態信号として出力するための回路とを備えている。
【0040】
また、フィーダ通信回路22bは、実装機制御回路21の実装機通信回路21cとの間で、フィーダ駆動信号やフィーダ状態信号のやりとりとは別に、制御に関係するデータの授受を行うものである。
【0041】
上記フィーダ駆動信号経路23は、実装機制御回路21のフィーダ駆動・状態認識回路21bで発信したフィーダ駆動信号を実装機制御回路21から各フィーダ制御回路22に対して送信する信号経路である。
【0042】
また、このフィーダ駆動信号経路23は、前述のようにフィーダ駆動・状態認識回路21bで発信し、インテリジェントフィーダ2aのフィーダ制御回路22aが認識することができる高速変調識別信号B1を媒介するように構成されている。
【0043】
上記フィーダ状態信号経路24は、フィーダ制御回路22を介して発せられるフィーダ2に内蔵される各種センサ類からの信号や、さらにはフィーダ2の一括交換台車6への取り付きを表す信号等が、フィーダ制御回路22を介して実装機制御回路21に対して送信される信号経路であり、実装機制御回路21は、これらの信号の有無により、フィーダ2の有無(フィーダ2の一括交換台車6への取り付きの有無)を判断する。
【0044】
上記通信経路25は、実装機制御回路21の実装機通信回路21cと各インテリジェントフィーダ2aの各フィーダ制御回路22のフィーダ通信回路22bとの間で、インテリジェントフィーダ2aおよび実装機本体1の制御に関係するデータの授受を行うものであり、実装機制御回路21からの同一の通信経路25を、インテリジェントフィーダ2aの各フィーダ制御回路22が共有するように構成されている。
【0045】
そして、これらフィーダ駆動信号経路23と、フィーダ状態信号経路24と、通信経路25とは、フィーダ2を実装機本体1に取り付ける際に、そのセット位置において、図2に示すように多数ピンを備えた端子26により、それぞれ接続されるように構成されている。
【0046】
次に、図3と図4とを参照して、本発明の実施形態による表面実装機10の作用を説明する。図3は、本発明の実施形態による表面実装機10の信号のやりとりおよび通信の手順を示すフロー図であり、図4は、実装機制御回路21とフィーダ制御回路22との間の信号のやりとりおよび通信の経時変化を示すタイムチャートである。
【0047】
まず、ステップS1において、各フィーダ制御回路22から実装機制御回路21にフィーダ状態信号経路24を介して、フィーダ状態信号Aの変化A1(図4)を時間T1に送信し、実装機制御回路21が取り付けレーンのフィーダ状態信号Aの変化の有無を検出する。YESの場合は、次のステップS2に進む。また、NOの場合は、ステップS1の手順が繰返される。
【0048】
次に、ステップS2において、このフィーダ状態信号Aの変化A1がインテリジェントフィーダに固有かどうかが判断され、YESの場合は、次のステップS3に進む。また、NOの場合は、ステップS4に進んで、これ以降は、インテリジェントフィーダとは異なる通常のフィーダとして認識され、取り扱われる。
【0049】
また、ステップS3において、実装機制御回路21が、インテリジェントフィーダ2aのフィーダ制御回路22aが認識可能な高速変調識別信号B1を時間T2から時間T3の間に発生させ、フィーダ駆動信号経路23を介して、この高速変調識別信号B1を送信する。
【0050】
また、ステップS5において、高速変調識別信号B1に対するフィーダ制御回路22aからの時間T4から時間T5までの応答C1が、通信経路25を介してあったかどうか有無が判断される。YESの場合は、次のステップS6に進む。また、NOの場合は、ステップS4に進んで、これ以降は、インテリジェントフィーダとは異なる通常のフィーダとして認識され、取り扱われる。
【0051】
そしてステップS6においては、応答C1により応答したフィーダ2が、インテリジェントフィーダ2aとして認識される。また、応答C1により、インテリジェントフィーダ2aの種別を示す種別データや識別データがメインコンピュータ21aのメモリに取り込まれ、どのフィーダ駆動信号経路23すなわち、一括交換台車6のどの取り付け位置にどのようなインテリジェントフィーダ2aが接続されているかを実装機本体1が認識する。
【0052】
なお、ローカルな駆動回路22cを備える普通のフィーダ2bの一括交換台車6における取り付け位置および識別コードのデータは、別途キーボード、バーコードリーダ等により入力されてメインコンピュータ21aのメモリに取り込まれている。
【0053】
この後は、実装プログラムに基づき、所定の取り付け位置のフィーダ2(インテリジェントフィーダ2aや普通のフィーダ2b)のフィーダ制御回路22に対し、フィーダ駆動信号経路23を介して図4に示すように、時間T6から時間T7までの間にフィーダ駆動信号B2が送信され、プログラムに基づいたフィーダ2に搭載のアクチュエータの駆動がなされる。この駆動がフィードバック制御によるものの場合は同時に、この駆動がフィードフォワード制御によるものの場合は同時あるいは僅かに時間を遅らせてフィーダ2に搭載のセンサ類によるフィーダ状態信号Aの変化A2、A3が、フィーダ状態信号経路24を介して、フィーダ制御回路22から実装機制御回路21に対して送信される。
【0054】
このように、フィーダ駆動信号B2によるアクチュエータの駆動がなされるフィーダ2では、フィーダ状態が変化し、その変化はフィーダ状態信号Aの変化として実装機制御回路21に送信されてメインコンピュータ21aのメモリに取り込まれる。
【0055】
一方、メインコンピュータ21aと各インテリジェントフィーダ2aとの間のデータの授受は、必要に応じた時期に、メインコンピュータ21aから各インテリジェントフィーダ2aへの受信信号と逆方向の送信信号からなる信号C2として、あるいはアクチュエータの駆動から僅かに遅れたあるいは重複した、受信信号と逆方向の送信信号からなる信号C3として実施される。
【0056】
ここで、図5は、本発明の実施形態による表面実装機10における信号のやりとりおよび通信の手順の変形例を示すフロー図である。
【0057】
この変形例では、図3の手順から、ステップS2の手順が省略されており、フィーダ状態信号Aの変化A1がインテリジェントフィーダに固有かどうかの判断が、無くとも、高速変調識別信号B1に対する応答が通信経路25を介してあったかどうかを確認することにより、インテリジェントフィーダ2aを他のフィーダ2bと区別して実装機制御回路21から制御する。
【0058】
以上説明したように、本発明の実施形態による表面実装機10によれば、フィーダ駆動信号経路23およびフィーダ状態信号経路24とは別に、特にインきテリジェントフィーダ2aおよび実装機本体1の制御に関係するデータの授受を行う通信経路25を表面実装機10が備えているので、フィーダ駆動信号Aやフィーダ状態信号Bのやりとりに影響を与えることなく、実装機本体1とインテリジェントフィーダ2aとの間で情報の交換を行うことができる。
【0059】
また、フィーダ駆動信号経路23が、インテリジェントフィーダ2aのフィーダ制御回路22が認識することができる高速変調識別信号B1を媒介するので、このフィーダ駆動信号経路23を通じてインテリジェントフィーダ2aを他のフィーダ2bと区別して、インテリジェントフィーダ2aに応じた制御を行うことができる。
【0060】
また、表面実装機10によれば、実装機制御回路21からの通信経路25を、各フィーダ制御回路22が共有するので、実装機制御回路21と各フィーダ制御回路22それぞれとの間に個別の通信経路25を設ける必要がなく、実装機制御回路21と各フィーダ制御回路22との間の配線の数を著しく減少させることができる。
【0061】
また、表面実装機10によれば、フィーダ駆動信号経路23を介して実装機制御回路21からフィーダ制御回路22に高速変調識別信号B1を送信し、この高速変調識別信号B1を認識したインテリジェントフィーダ2aのフィーダ制御回路22が、インテリジェントフィーダ2aの種別を示す種別データを通信経路25を介して実装機制御回路21に送信するので、どのフィーダ駆動信号経路23にどのようなインテリジェントフィーダ2aが接続されているかを実装機本体1が認識することができ、インテリジェントフィーダ2aの種別に応じた制御を行うことができる。
【0062】
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
【0063】
例えば、基台3、コンベア4、フィーダ2を設置する領域F1、F2、R1、R2、プレート5、一括交換台車6、ヘッドユニット7など、実装機本体1の構成は、必ずしも図示の構成に限定されない。実装機本体1と、実装機本体1に取り付けられる電子部品供給用の複数のフィーダ2とを備え、フィーダ2から供給される電子部品をプリント基板Pに実装する表面実装機10であれば、種々の設計変更が可能である。
【0064】
また、マイクロコンピュータ22aに記録されるインテリジェントフィーダ2aの種別のデータも、必ずしもインテリジェントフィーダ2aの製造番号や種類を表すIDコード、取り付けレーン番号、フィーダ2に収容された部品の種類や、フィーダ2に関する履歴(例えば部品が何個供給されたか、どのようなエラーが何回発信したか等の情報)などに限定されず、その他のデータが採用可能である。
【0065】
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施形態による表面実装機の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態による表面実装機の制御システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態による表面実装機の信号のやりとりおよび通信の手順を示すフロー図である。
【図4】実装機制御回路とフィーダ制御回路との間の信号のやりとりおよび通信の経時変化を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の実施形態による表面実装機における信号のやりとりおよび通信の手順の変形例を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0067】
1 実装機本体
2 フィーダ
2a インテリジェントフィーダ
10 表面実装機
21 実装機制御回路
22 フィーダ制御回路
23 フィーダ駆動信号経路
24 フィーダ状態信号経路
25 通信経路
A フィーダ状態信号
B フィーダ駆動信号
B1 高速変調識別信号
P プリント基板
【出願人】 【識別番号】500220186
【氏名又は名称】アイパルス株式会社
【住所又は居所】静岡県浜松市新都田1丁目9番3号
【出願日】 平成15年11月11日(2003.11.11)
【代理人】 【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司

【識別番号】100075409
【弁理士】
【氏名又は名称】植木 久一

【識別番号】100099955
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 次郎

【公開番号】 特開2005−150169(P2005−150169A)
【公開日】 平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願番号】 特願2003−381740(P2003−381740)