| 【発明の名称】 |
接合方法と接合装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 直生 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古河電気工業株式会社内
【氏名】小野 和人 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古河電気工業株式会社内
【氏名】立野 清和 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古河電気工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】電子部品にチップ状電子部品のような微小部品を半田付け接合する場合、製造ラインのトラブル時に発生する製品不良を最小にし、かつ加熱したい部分だけを加熱できる誘導加熱方法を用いた接合方法及びその接合装置を提案する。
【解決手段】電子部品にチップ状電子部品を接合する方法において、チップ状電子部品若しくは電子部品に備わる接合材、又は、チップ状電子部品及び電子部品に備わる接合材を、加熱コイルを有する誘導加熱装置を用いた誘導加熱法により溶融して接合することを特徴とする接合方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品にチップ状電子部品を接合する方法において、チップ状電子部品若しくは電子部品に備わる接合材、又は、チップ状電子部品及び電子部品に備わる接合材を、加熱コイルを有する誘導加熱装置を用いた誘導加熱法により溶融して接合することを特徴とする接合方法。 【請求項2】 請求項1記載の接合方法において、前記誘導加熱法における磁界を発生する加熱コイルと前記電子部品との距離を制御して接合することを特徴とする接合方法。 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の接合方法において、前記加熱コイルが平行部を有するU字形状であって、前記電子部品の搬送方向と平行に配置されて前記接合材を溶融することを特徴とする接合方法。 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の接合方法において、前記加熱コイルが螺旋形状であって、前記電子部品を螺旋内に配置し、且つ前記電子部品の搬送方向と平行に配置されて前記接合材を溶融することを特徴とする接合方法。 【請求項5】 請求項1乃至請求項4記載の接合方法において、前記電子部品が前記加熱コイルの長さ方向に移動することを特徴とする接合方法。 【請求項6】 請求項1乃至請求項5記載の接合方法において、前記電子部品がフープ状に所定間隔で連続して形成された電子部品若しくは切り板に所定間隔で連続して形成された電子部品、或いはフープ状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品若しくは切り板状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品であることを特徴とする接合方法。 【請求項7】 請求項1乃至請求項6記載の接合方法において、前記加熱コイルに付加される電流の周波数が1MHzから5MHzであることを特徴とする接合方法。 【請求項8】 請求項1乃至請求項7記載の接合方法において、接合材の溶融及び前記電子部品とチップ状電子部品の接合を大気中若しくは非酸化性雰囲気中で行うことを特徴とする接合方法。 【請求項9】 電子部品の所定位置に半田を塗布する手段と、該半田塗布面にチップ状電子部品を載せる手段と、これらを予熱する手段と、電子部品とチップ状電子部品とを誘導加熱法により該半田を溶融して接合する手段と、電子部品を搬送する手段とを備えることを特徴とする接合装置。 【請求項10】 前記電子部品とチップ状電子部品とを誘導加熱法により接合する手段が、搬送方向に対して平行に配置された加熱コイルによる加熱手段と、該電子部品と該加熱コイル間を所定距離に保つ位置規制手段と、該加熱コイルで磁界を発生させる電流を生成する手段を備えることを特徴とする請求項9記載の接合装置。 【請求項11】 前記電子部品とチップ状電子部品とを誘導加熱法により接合する手段が、接合を非酸化性の雰囲気内で行う雰囲気制御手段を備えることを特徴とする請求項9乃至請求項10記載の接合装置。 【請求項12】 前記電子部品を搬送する手段が、フープ状に所定間隔で連続して形成された電子部品若しくはフープ状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品を送り出す手段と、巻き取る手段と、移動させる手段とからなることを特徴とする請求項9乃至請求項11記載の接合装置。 【請求項13】 請求項9乃至請求項12記載の接合装置において、更に接合されたチップ状電子部品搭載電子部品の接合状態を検査する手段と、先の検査により不良となるチップ状電子部品搭載電子部品を排除する手段を備えることを特徴とする接合装置。 【請求項14】 請求項9乃至請求項13記載の接合装置において、更に接合部を洗浄する手段を備えることを特徴とする接合装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は電子回路や電気回路などを形成する抵抗やコンデンサなどのチップ状電子部品をフープ状に所定間隔で連続して形成された電子部品若しくは切り板に所定間隔で連続して形成された電子部品、或いはフープ状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品若しくは切り板状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品などに半田付けする接合方法及びその接合装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、電子電気回路基板やフープ状に連なったコネクタ端子、小型スイッチ及びブレーカなど、又はフープ状のリードフレームなどに所定間隔で連続して形成された電子部品若しくは切り板に所定間隔で連続して形成された電子部品、或いはフープ状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品若しくは切り板状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品などに、抵抗やコンデンサなどのチップ状電子部品を半田で接合する場合、先ずディスペンサで半田ペーストを塗布するか、半田印刷機で半田を印刷した後、チップマウンタでチップ状電子部品を搭載し、リフロー炉などの熱処理装置で半田を溶融、凝固させてチップ状電子部品を半田付けする。その後必要により半田付け不良品が検出・排出され、良品が洗浄機に通されて残留フラックスを除去する。これらの装置は連結され、一連の工程を連続して行う製造ラインを構成している。 【0003】 例えば、専用のリールスタンドから電子部品を搭載したフープ状のリードフレームやフープ状支持体を所定の速度で、ディスペンサに供給して、ディスペンサからチップマウンタ、リフロー炉、洗浄装置の順に製造装置のラインが構成され、最後に巻取り機により,巻取られて次工程に送られる。或いは、プレスにより各チップ状電子部品に打ち抜かれる。このような半田付けによる接合は、一般にリフロー炉によるリフロー方式又はランプ加熱方式が用いられる。 【0004】 リフロー方式は、温度ゾーンを何ゾーンか用意したリフロー炉を用いて熱風により基板やフープ状電子部品が各温度ゾーンを通過する時に半田付け温度まで昇温され、段階的若しくは連続的な加熱・冷却がなされる(例えば、特許文献1〜4を参照)。 【0005】 ランプ加熱方式はソフトビーム法とも言われ、例えばキセノンランプで高エネルギーの光線をチップ状電子部品に短時間パルス状に照射して半田を溶融させる。そのため装置自体も小型で、コネクタなどの小型チップ状電子部品の接合には効果がある(例えば特許文献5、6を参照)。 【0006】 【特許文献1】特開平9−246712号公報 【特許文献2】特開平9−283916号公報 【特許文献3】特開2002−16352号公報 【特許文献4】特開2002−26507号公報 【特許文献5】特開平10−166142号公報 【特許文献6】特開2001−102740号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 前記リフロー方式を用いた半田付けによる接合方法は、チップ状電子部品を搭載した基板を加熱して半田で接合する場合には問題はないが、電子部品を搭載したフープ状支持体などにチップ状電子部品を載せて半田付けを行うと、半田付けの前工程若しくはリフロー炉でトラブルが発生した場合に、電子部品の供給が停止される事態となる。 このことは電子部品にチップ状電子部品が順に並んで載せられているために、リフロー炉自体や前工程で作業が停まると電子部品の送りを停止することになる。即ちリフロー炉の内部で電子部品が停止している部分が発生する。前記基板での半田付けの場合には、前工程の停止していてもリフロー炉内の基板を全て処理して次工程に送り出せばよいが、フープ状の電子部品若しくはフープ状支持体に搭載された電子部品を利用している場合では、そのようなことができずに炉内に停留してしまう。従って、停止時にもリフロー炉内は加熱されているので、電子部品が必要以上の時間、加熱されることになり、その部分は半田付け不良を起こしてしまう。 【0008】 更に、リフロー炉は大型のため、トラブルが発生した場合には不良となる電子部品数も多く、製品の損失が拡大しやすく、又、不良になった部分を巻き戻して再使用しようとしても一度電子部品が加熱されているために、適切な条件設定ができないなどの製品歩留まり上の問題が生じてしまう。ところで、リフロー方式では装置自体が大型となり、設置スペースを多く必要とするなどの問題の生じる。 【0009】 一方、ランプ加熱方式は装置自体が小型であり、コネクタの様なチップ状電子部品の接合には効果があると言われているが、光による瞬間加熱であるため、加熱したい金属端子部よりもその周辺の樹脂の方が光の吸収が多く、樹脂が高温になって溶けてしまうという問題がある。 このような樹脂部分への照射を防ぐためにマスキングを施すが、半田付けされるチップ状電子部品が小さいとマスキングもし難く不十分となり易く、又半田も溶けるが周囲の樹脂も溶けてしまう。 【0010】 そのため、周辺の樹脂の溶融を防ぐために、ランプの加熱条件を著しく狭い範囲に絞り込む必要があるが、装置の複雑化を招きコスト高の一因となってしまう。更に半田付けするチップ状電子部品によっては、樹脂を溶かさずに半田のみを溶融させる最適な条件を設定できない場合もあり、しかも、条件設定が可能な場合でもマスキングを施したり、これを除去したりする必要があり、コスト高の要因となってしまう。 又リフロー炉もランプ加熱法も装置自体は、比較的高額である。 【0011】 前記問題点に鑑み、電子部品にチップ状電子部品のような小型の電子部品を半田付けする場合、製造ラインのトラブル時に発生する製品不良を最小にし、かつ加熱したい部分だけを加熱できる誘導加熱方法を用いた接合方法及びその接合装置を提案するものである。 【課題を解決するための手段】 【0012】 請求項1記載の発明は、電子部品にチップ状電子部品を接合する方法において、チップ状電子部品若しくは電子部品に備わる接合材、又は、チップ状電子部品及び電子部品に備わる接合材を、加熱コイルを有する誘導加熱装置を用いた誘導加熱法により溶融して接合することを特徴とする接合方法である。 【0013】 請求項2記載の発明は、請求項1記載の接合方法において、前記誘導加熱法における磁界を発生する加熱コイルと前記電子部品との距離を制御して接合することを特徴とする接合方法である。 【0014】 請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の接合方法において、前記加熱コイルが平行部を有するU字形状であって、前記電子部品の搬送方向と平行に配置されて前記接合材を溶融することを特徴とする接合方法である。 【0015】 請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の接合方法において、前記加熱コイルが螺旋形状であって、前記電子部品を螺旋内に配置し、且つ前記電子部品の搬送方向と平行に配置されて前記接合材を溶融することを特徴とする接合方法である。 【0016】 請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4記載の接合方法において、前記電子部品が前記加熱コイルの長さ方向に移動することを特徴とする接合方法である。 【0017】 請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5記載の接合方法において、前記電子部品がフープ状に所定間隔で連続して形成された電子部品若しくは切り板に所定間隔で連続して形成された電子部品、或いはフープ状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品若しくは切り板状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品であることを特徴とする接合方法である。 【0018】 請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6記載の接合方法において、前記加熱コイルに付加される電流の周波数が1MHzから5MHzであることを特徴とする接合方法である。 【0019】 請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求項7記載の接合方法において、接合材の溶融及び前記電子部品とチップ状電子部品の接合を大気中若しくは非酸化性雰囲気中で行うことを特徴とする接合方法である。 【0020】 請求項9記載の発明は、電子部品の所定位置に半田を塗布する手段と、該半田塗布面にチップ状電子部品を載せる手段と、これらを予熱する手段と、電子部品とチップ状電子部品とを誘導加熱法により該半田を溶融して接合する手段と、電子部品を搬送する手段とを備えることを特徴とする接合装置である。 【0021】 請求項10記載の発明は、前記電子部品とチップ状電子部品とを誘導加熱法により接合する手段が、搬送方向に対して平行に配置された加熱コイルによる加熱手段と、該電子部品と該加熱コイル間を所定距離に保つ位置規制手段と、該加熱コイルで磁界を発生させる電流を生成する手段を備えることを特徴とする請求項9記載の接合装置である。 【0022】 請求項11記載の発明は、前記電子部品とチップ状電子部品とを誘導加熱法により接合する手段が、接合を非酸化性の雰囲気内で行う雰囲気制御手段を備えることを特徴とする請求項9乃至請求項10記載の接合装置である。 【0023】 請求項12記載の発明は、前記電子部品を搬送する手段が、フープ状に所定間隔で連続して形成された電子部品若しくはフープ状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品を送り出す手段と、巻き取る手段と、移動させる手段とからなることを特徴とする請求項9乃至請求項11記載の接合装置である。 【0024】 請求項13記載の発明は、請求項9乃至請求項12記載の接合装置において、更に接合されたチップ状電子部品搭載電子部品の接合状態を検査する手段と、先の検査により不良となる該チップ状電子部品搭載電子部品を排除する手段を備えることを特徴とする接合装置である。 【0025】 請求項14記載の発明は、請求項9乃至請求項13記載の接合装置において、更に接合部を洗浄する手段を備えることを特徴とする接合装置である。 【発明の効果】 【0026】 本発明に係る接合方法及び接合装置によれば、短時間での加熱が可能であることから、前工程トラブル時でも半田付け不良となる電子部品数を減少させることができ、又装置自体も小型で安価にでき、更に半田付けしたい金属部分だけを選択的に加熱できる特徴を有し、電子部品周囲の樹脂部分を加熱により溶かしてしまうという事態を回避できる。 依って、その生産歩留まりを著しく高めることができ工業上顕著な効果を奏するものである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0027】 図1〜図5を用いて、以下に本発明に係る接合装置と接合方法の詳細を示す。 図1は、本発明に係る接合装置の全体図である。図2は、図1の誘導加熱機で用いられる螺旋加熱コイルを用いた半田接合部の様子を表した模式図で、図3は図2と同じく半田接合部の様子を模式的に示したものであるが、加熱コイルとして平行加熱コイルを用いた場合の例を示している。図4は、接合を安定して行うための位置規制装置を表している。図5は、接合を非酸化性雰囲気中で行う場合の接合部を模式的に示している図である。 なお、フープ状に所定間隔で連続して形成された電子部品とは、フープ状のリードフレーム上に回路を形成し、これを樹脂封止して電子部品の一部を形成しリードフレーム材の一部が電子部品の構成要素となっている場合を意味し、以下これをフープ状の電子部品と称し、フープ状の支持体に所定間隔で連続して搭載された電子部品とは、支持体が電子部品(例えば、回路基板など)を搭載して搬送する時の支持台としての機能のみを有するものを意味し、以下これをフープ状支持体と区別している。 【0028】 図1は本発明に係る接合装置の一例を示しており、巻出し機1aより引き出されたフープ状の電子部品2a又は電子部品2dを搭載したフープ状支持体2bは、ディスペンサ3でフープ状の電子部品2a又はフープ状支持体2b上の電子部品2dに半田を塗布され、チップマウンタ4でチップ状電子部品2cを先に塗布した半田面に置く。その後、予熱室5で予熱されて平行コイル6aを備える誘導加熱機6で半田を溶融して半田接合を行い、次に、検査装置9、不良品排出装置10で接合部検査が行われ、良品のみが先の半田接合時の残留フラックスを洗浄装置11で除去された後に巻取り機1bに巻き取られる。7は加熱コイルとフープ状の電子部品2a若しくはフープ状支持体2bとの距離を規制する位置規制装置で、8は接合時の雰囲気を制御する雰囲気制御装置を表している。 【0029】 図2では、チップ状電子部品2cを載せた電子部品2dを搭載したフープ支持体2bが、矢印の方向に螺旋加熱コイル6bの螺旋内部を搬送されていく状況を示している。 フープ状支持体2b上の電子部品2dに搭載されたチップ状電子部品2cは、螺旋加熱コイル6bで発生する磁界による渦電流で加熱される。そして、出力と電子部品の送り速度を制御することで、半田の溶融位置が制御される。即ち、加熱コイル長が短くても十分な加熱ができるので、前工程設備の停止や電子部品の供給不良などのトラブルが生じた場合にも、半田付け不良となる電子部品を少なくする。 【0030】 通常、誘導加熱装置で用いられる加熱コイルは図2に示す螺旋加熱コイル6bが用いられる。この螺旋加熱コイル6bの場合、パワー強度が高くチップ状電子部品2cの加熱にはもっとも効率的であるが、強い磁界の影響により時々チップ状電子部品2cが立ち上がり半田付けができなかったり、チップ状電子部品2cが飛んでいくことがある。又、チップ状電子部品2cのわずかな位置変動により、加熱温度が大きく変動する恐れがある。 【0031】 そこで、より安定して半田による接合を行うために、図3に示す接合の安定に有効な加熱コイル形状や図4で示す位置規制治具を用いることで改善する。 先ず、図3は図2と同じく半田接合部の様子を模式的に示したものであるが、加熱コイルの形状をより安定して接合できるように加熱コイルとして平行加熱コイルを用いた場合の例を示している。 【0032】 図3において、6aは平行加熱コイルを表し、チップ状電子部品2cを搭載したフープ状の電子部品2aは、平行加熱コイル6aの上方を搬送され、その搬送時に半田により接合されるものである。チップ状電子部品2cは、このフープ状の電子部品2a上に搭載されているので、平行加熱コイル6a、フープ状の電子部品2a、チップ状電子部品2cの順番に配置されることから、平行加熱コイル6aとチップ状電子部品2cとの距離を大きくでき、チップ状電子部品2c自体にかかる磁界を減らして損傷を防ぐことができる。 従って、図3の方法は図2で示した螺旋状加熱コイル6bを用いた時ほど、チップ状電子部品2cに強い磁界がかかることはなく、磁界によるチップ状電子部品2cの立ち上がりや飛んでいくという事態を回避できる。この方法では平行加熱コイル6aの平行部分でチップ状電子部品2cが加熱されるため、その平行加熱コイル6aの平行部長さの変更、及びフープ状の電子部品2a若しくはフープ状支持体2bの搬送速度の調整とを合わせて行うことで、チップ状電子部品2cへの加熱時間の制御が可能となる。 【0033】 更に、加熱温度を高くする場合には、平行加熱コイル6aの平行部分の長さを長くするなど、いかようにも対応が可能であり、昇温速度は使用する半田の組成により、電流の周波数やフープ状の電子部品2aやフープ状支持体2bの搬送速度を調整することにより、適宜調整することができる。 【0034】 なお、切り板状の電子部品若しくは切り板状支持体を用いる場合には、それらを搬送中に切り板状の電子部品に張力を直接付加すること、又は切り板状の支持体に張力を付加することにより電子部品の位置制御を可能とする切り板部品固定装置を備える搬送速度の調整可能な切り板搬送装置を用意して使用する。 この切り板搬送装置を用い、バッチ方式で切り板状の電子部品を搬送する場合、複数個の切り板状の電子部品を用意し、所定速度で所定距離移動させて半田付けを行いその後、半田付け処理ラインから移動させて次工程に送る操作を新たな切板状の電子部品を用意して繰り返し行う。又、バッチ方式で切り板状支持体を搬送する場合にも、前述の切り板状の電子部品と同様に複数個の切板状支持体を用意し、所定速度で所定距離移動させて搭載した電子部品とチップ状電子部品を半田付けした後、半田付け処理ラインから移動させる。そして、この切り板状支持体を搬送前の位置に戻し、再度同じ操作を行う。この操作を複数個の切り板状支持体を用いて相互に行う。 又、フープ状の電子部品若しくはフープ状支持体を用いる場合には、例えばプーリーとベルトを組み合わせた搬送装置も用いることができる。 【0035】 次に、誘導加熱における磁界の強さは距離の2乗に反比例し、安定して半田付けを行うには、図2、3の方法共に、加熱コイル6a、6bに対するチップ状電子部品2cの位置を一定にする必要がある。チップ状電子部品2cの位置を制御するには、加熱コイル6a、6bとフープ状の電子部品2a又はフープ状支持体2bとの距離が一定になるように非導電性材料からなる位置規制装置7を設けて行う。 【0036】 図4は、位置規制装置の一例を示したもので、位置規制装置7は樹脂若しくはセラミックなどの非導電性材料が用いられる。図4では、筐体7aをガラスエポキシ樹脂とし、チップ状電子部品2cを搭載したフープ状の電子部品2aの両端を挟み込むような形状にて、同じくガラスエポキシ樹脂からなる筐体蓋7bを樹脂製の位置規制装置止めネジ7cで固定し、2本の平行加熱コイルの直上で平行に、且つ磁界が有効に伝達するようフープ状の電子部品2aの加熱したい部分の直下に平行加熱コイル6aがくるように配置する。 なお、チップ状電子部品2cを搭載したフープ状の電子部品2aのたるみも考えられるため、治具の面上にフープ状の電子部品2aが載り、たるみが出ないように設計されている。 フープ状の電子部品2aに搭載されるチップ状電子部品2cの個数が少なく、たるみの影響が無視できる場合には、チップ状電子部品2cを支える部分は無くてもよい。図示していないが、この治具を別途固定・支持して電子部品との距離を一定にしている。 【0037】 図2の螺旋加熱コイル6bを使用する場合には加熱コイル内部に位置規制装置7を収容するようにすればよい。 切り板状の電子部品を使用する場合では、例えば図4の位置規制装置7に切り板状の電子部品を収容し、その治具毎、切り板状の電子部品を送るというような方法でフープ状の電子部品と同様に半田による接合が可能となる。 【0038】 図5は接合を非酸化性雰囲気中で行う場合の接合部を模式的に示し、接合部の雰囲気は雰囲気制御装置8で作られている。 接合材としては、Pb合金、Sn合金などの低融点金属が主に用いられるが、鉛フリーの接合材を使用する場合、或いはフラックスレスの半田付けを行う場合には、半田付けする部分を窒素やアルゴンなどの雰囲気にすることが好ましい。 例えば図5では、位置規制装置7と平行加熱コイル6aの両者を雰囲気制御箱8aに収容し、その内部に窒素ガス、アルゴンガス、一酸化炭素ガス等の非酸化性ガスを雰囲気流入口8dから注入し充満させる方法が有効である。フープ状の電子部品2aが通過するので、雰囲気制御箱8aの両端8b、8cは開放されているが開放面積を小さくして非酸化性ガスを導入し、残留酸素濃度を100ppm以下にすると半田の濡れ性が改善され、良好な接合性が得られる。 【0039】 次に、使用する電流の周波数は、1MHz〜5MHz、望ましくは2MHz〜3MHzがよく、誘導加熱法の特性として周波数が高い方が金属表面を加熱しやすくなり、チップ状電子部品が小さくなるほど局所加熱としての効果が高くなる。当然、2MHz未満や3MHz以上の周波数でも適切な条件を選ぶことで加熱可能である。 【図面の簡単な説明】 【0040】 【図1】本発明に係る接合装置の製造ライン全体図。 【図2】図1の誘導加熱機6で用いられる螺旋加熱コイルを用いた半田接合部の様子を表した模式図。 【図3】図2と同じく半田接合部の様子を模式的に示したものであるが、加熱コイルとして平行加熱コイルを用いた場合の例の模式図。 【図4】接合を安定して行うための位置規制装置。 【図5】接合を非活性雰囲気中で行う場合の接合部の模式図。 【符号の説明】 【0041】 1a 巻出し機 1b 巻取り機 2a フープ状の電子部品 2b フープ状支持体 2c チップ状電子部品 2d 電子部品 3 ディスペンサ 4 チップマウンタ 5 予熱室 6 誘導加熱装置 6a 平行加熱コイル 6b 螺旋加熱コイル 7 位置規制装置 7a 位置規制装置筐体 7b 位置規制装置筐体蓋 7c 位置規制装置止めネジ 8 雰囲気制御装置 8a 雰囲気制御箱 8b 雰囲気制御箱入口 8c 雰囲気制御箱出口 8d 雰囲気流入口 9 検査装置 10 不良品排出装置 11 洗浄装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005290 【氏名又は名称】古河電気工業株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内2丁目6番1号
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| 【出願日】 |
平成15年11月11日(2003.11.11) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−150142(P2005−150142A) |
| 【公開日】 |
平成17年6月9日(2005.6.9) |
| 【出願番号】 |
特願2003−381027(P2003−381027) |
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