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【発明の名称】 小型電子機器及びこれに装着するカバー
【発明者】 【氏名】杉本 絵理
【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1号 パナソニックモバイルコミュニケーションズ株式会社内

【氏名】石川 善都
【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1号 パナソニックモバイルコミュニケーションズ株式会社内

【要約】 【課題】操作性や信頼性を損なうことがなく、しかも使用者の体が触れたときに不快感をもたらすおそれがない小型電子機器及びこれに装着するカバーを提供する。

【解決手段】表示部13を有する第1筐体1、操作部21を有する第2筐体2及びこれらの筐体1、2を特定間隔保持してそれぞれの一面を固着する折曲可能なシート部3を有する本体部Aと、この本体部Aに被着するカバーBとを有する折曲げ型携帯電話機において、本体部Aのシート部3は、第1、第2の筐体1、2よりも側方に突出するフランジ部3Aを有し、カバーBは、第1、第2筐体1、2間の連結部分で折曲可能であるとともに、外縁部分をフランジ部3Aに係止させてシート部3に被着する袋状の周辺部51を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器本体を収めた筐体及びこの筐体を固着するシート部を有する本体部と、この本体部に被着するカバーとを有する小型電子機器において、
前記本体部の前記シート部は、前記筐体よりも側方に突出するフランジ部を有し、
前記カバーは、前記フランジ部に係止させて前記シート部に被着する袋状の周辺部を外縁部に有する小型電子機器。
【請求項2】
表示部を有する第1の筐体、操作部を有する第2の筐体及びこれらの筐体を特定間隔保持してそれぞれの一面を固着するとともに前記第1、第2の筐体間の連結部分で折曲可能なシート部を有する本体部と、この本体部に被着するカバーとを有する小型電子機器において、
前記本体部は、前記第1、第2の筐体よりも側方に突出するフランジ部を有し、
前記カバーは、少なくとも前記連結部分に対応する部分で折曲可能であるとともに、外縁部分に前記フランジ部に係止させて被着する袋状の周辺部を有する小型電子機器。
【請求項3】
前記シート部は、前記連結部分以外の外縁部に前記フランジ部を有する請求項2に記載の小型電子機器。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の小型電子機器に装着するカバーであって、
本体部のフランジ部に着脱自在に装着するカバー。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、接触しても痛みなどもたらすおそれのないカバーを取付けることができる携帯端末装置やPC(パーソナルコンピュータ)などの小型電子機器及びこれに装着するカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時、携帯電話機が各種開発され使用されているが、この携帯電話機は、剥き出し状態のままバッグや鞄に入れられたり、自動車の室内にそのまま無造作に置かれていると、何かにぶつかって損傷したり、誤動作するおそれがある。そこで、このような携帯電話機の保護を目的として、あるいは使用者の好みに合わせた装飾性などを兼用させる目的として、携帯電話機専用のケースが開発され使用されている。通常、この専用ケースは、厚手の皮革、布地或いは合成樹脂材料などで形成されており、使用の際にはケースから取り出して操作しなければならないものが一般的であったので、操作が煩わしいという不都合などがあった。
【0003】
そこで、携帯電話機の表示部やキー操作部などに対応する部分を柔らかい透明カバーで覆うようにしたものも開発されている。また、このようなタイプの専用ケースには、通常、ケースに収容した状態のまま使用できるようにするため、送話部及び受話部に対応する部位に透孔を設けている。一方、このようなケースを装着する携帯電話機は、機種などによって、形状もまちまちであり、また、幅や奥行き或いは厚さなどの寸法が異なることが多いので、ケースの材料に伸縮性のものを用いてこの寸法差を吸収できるようにしたものも知られている。
【0004】
ところが、このようなケースでは、このケースと携帯電話機本体との間に隙間があると、この隙間を伝わって受話部のスピーカから送話部のマイクロホンへ音声などが伝播し、音の回り込み現象などを発生する場合があるなどの不具合を生じている。
【0005】
そこで、携帯電話機本体の両側面と裏面にほぼ密着する伸縮性の布性部材と、携帯電話機本体上部を押さえて係止部材で止める帯状体と、携帯電話機の表示部とキー操作部を覆うように布性部材に溶着した可撓性透明部材と、携帯電話機の送話部のマイクロホンの周りを囲むように可撓性透明部材の内側に設けた遮音リングと、携帯電話機の受話部のスピーカの周りを囲むように帯状体の内側に設けた吸音部材とを備えた、携帯電話機の外表面に装着されるキャリングケース(ファッションカバー)が、提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−139537号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このキャリングケースは、表示部や操作部を覆う可撓性透明部材を用いていたため、この可撓性透明部材が歪んでいた場合には表示部に表示された文字情報を鮮明に認識することができなかった。また、キー操作部を操作しようとしても、可撓性透明部材が複数のキー操作部に跨って設けられていたので、複数のキー操作部のうち、いずれのキーを操作したのか判別しづらかったり誤操作する場合があった。
【0007】
そこで、この可撓性透明部材を廃止して別のものにしようとすると、例えば布性部材などで受話部のスピーカや送話部の周辺のみを覆うことが考えられる。ところが、このような構成にすると、例えば携帯電話機のキー操作部が設けられた部分の側面側などには布性部材が残存することがある。そのため、その布性部材とを有するケースを取付けた携帯電話機では、使用者が頬に当てながら送受話するとき、頬にその布性部材の縁部や段差部などが当接すると、不快感をもたらすおそれがある。
【0008】
このように、可撓性透明部材を取り除いたことによる発生するケースの縁部、特に折り曲げたときなどに発生する端部などのように局所的に硬くなった部分は、折り曲げたときなどにケースの側部などから大きく外部に突出する場合があるが、この突出部分が体に触れたときに痛みを伴うなど好ましくないので、使用者に不快感を与えるおそれがあった。
こういった事情から、可撓性透明部材を設けずにその部分を開口させたものであって、しかも体に触れたときに不快感をもたらすおそれのないカバーが求められているが、実用化されていない。また、受話部のスピーカや送話部のマイクロホンの周辺も覆わないようにしたカバーでは、携帯電話機の本体が、覆われていない面の方向にカバーから外れてしまうなどの理由から、携帯電話機に装着することができなかった。
【0009】
そこで、本発明は、操作性や信頼性を損なうことがなく、しかも使用者の体が触れたときに不快感をもたらすおそれがないカバーを装着させた小型電子機器及びこれに装着するカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の小型電子機器は、機器本体を収めた筐体及びこの筐体を固着するシート部を有する本体部と、この本体部に被着するカバーとを有する小型電子機器において、
前記本体部の前記シート部は、前記筐体よりも側方に突出するフランジ部を有し、
前記カバーは、前記フランジ部に係止させて前記シート部に被着する袋状の周辺部を外縁部に有するものである。
【0011】
上記構成によれば、棒状の携帯電話機やPDAなどの小型電子機器において、これに装着するカバーには、使用者の頬に当るカバー側面などに硬い縁部などを形成することがない。換言すれば、カバーを折り曲げたときなどにカバーの側部などから折り曲げ部分などが外部に大きく突出するおそれがないので、使用者の体が触れたときに不快感を与えるおそれがなくなる。
【0012】
また、本発明の小型電子機器は、表示部を有する第1の筐体、操作部を有する第2の筐体及びこれらの筐体を特定間隔保持してそれぞれの一面を固着するとともに前記第1、第2の筐体間の連結部分で折曲可能なシート部を有する本体部と、この本体部に被着するカバーとを有する小型電子機器において、
前記本体部は、前記第1、第2の筐体よりも側方に突出するフランジ部を有し、
前記カバーは、少なくとも前記連結部分に対応する部分で折曲可能であるとともに、外縁部分に前記フランジ部に係止させて被着する袋状の周辺部を有するものである。
【0013】
上記構成によれば、折曲げ型の携帯電話機や電卓或はPC(モバイル型の他に、ラップトップ、デスクトップなどを含む)などの小型電子機器において、これに装着するカバーには、使用者の頬に当るカバー側面などに硬い縁部などを形成することがない。換言すれば、ケースを折り曲げたときなどにケースの側部などから折り曲げ部分などが外部に大きく突出するおそれがないので、使用者の体が触れたときに不快感を与えるおそれがなくなる。
【0014】
また、本発明の小型電子機器は、前記シート部が、前記連結部分以外の外縁部に前記フランジ部を有するものである。
【0015】
上記構成によれば、シート部の連結部にフランジ部が全くないので、カバーを折り曲げたときでも、カバーの折り曲げ部分では集中する袋状の周辺部が、そのフランジ部の欠損領域内にまとまって収まり、側部などから外部にはみ出す(突出する)のが回避できるので、使用者の体が触れたときに不快感を与えるおそれが一層防止されたカバーを装着した小型電子機器を提供できる。
【0016】
また、本発明のカバーは、上記した発明の小型電子機器に装着するカバーであって、
本体部のフランジ部に着脱自在に装着するものである。
【0017】
上記構成によれば、長期間に亙る使用に伴って汚損したり破損した場合に、他のカバーに交換できるので便宜である。さらに、使用者の好み、気分、TPOなどに合わせて自由に交換したり、変更させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、キーなどの誤操作や音の回り込み現象などを発生することがないため操作性や信頼性を損なうことがなく、しかも使用者の頬に当るカバー側面などに硬い縁部などを形成することがなく、換言すれば使用者の体が触れたときに不快感を与えるおそれがないカバーを装着させた小型電子機器及びこれに装着するカバーを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、ここでは、本発明の携帯端末装置の一種である携帯電話機として説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る携帯電話機の開いた状態を示す斜視図、図2は図1に示す携帯電話機の閉じた状態を示す外観斜視図、図3は図1に示す携帯電話機からカバーを取外した状態を示す斜視図、図4は図2の断面図、図5は本発明の携帯電話機にカバーを取付けるときの途中の状態を示す斜視図、図6は本発明の携帯電話機にカバーを取付け終わる直前の状態を示す斜視図である。
【0020】
本実施形態の携帯電話機は、図1乃至図3に示すように、本体部Aと、本体部Aに着脱自在に装着するカバー(以下、「ファッションカバー」とよぶ)Bとから構成されている。
【0021】
(I)本体部Aについて:
本体部Aは、第1筐体(上筐体)1と、第2筐体(下筐体)2と、第1、第2の筐体1、2を特定間隔保持してそれぞれの一面を固着した連結部(これがシート部を構成する)3とを備えている。
【0022】
このうち、第1筐体1には、第1の音声出力部である受話部(レシーバ)11と、第2の音声出力部であるスピーカ12(図4参照)と、表示部13と、永久磁石14などを備えている。
【0023】
一方、第2筐体2には、操作部21と、送話部(マイクロホン)22と、ホール素子23と、可撓性配線部材(例えば、FPC)24などを備えている。また、第2筐体2には電池25が着脱可能に装着されているとともに、可撓性配線部材(例えば、FPC)24に沿ってアンテナ27も内設されている。
【0024】
なお、図示はしないが、第1筐体1及び第2筐体2には、制御部が実装された第1、第2のプリント基板15、26(図4参照)がそれぞれ収容されており、この制御部が前述のレシーバ11やスピーカ12、表示部13等と電気的に接続され、これらを制御するようになっている。
【0025】
また、連結部3は、フラットな状態のときには安定した状態で第1筐体1と第2筐体2とを保持するのと同時に中央部では局所的に折曲げ可能な適宜の剛性を有する材料(例えば、エラストマーや合成樹脂など)などでシート状に形成されたものであって、第1筐体1と第2筐体2を折曲可能(回動自在)に連結しており、この連結部3の屈曲動作により第1、第2の筐体1、2が開閉可能(図1の矢印α方向)に構成されている。しかも、この連結部3には、図4に示すように、第1筐体1と第2筐体2とに亙り双方の筐体間を電気的に接続する前述の可撓性配線部材24及びアンテナ27を配設してあるが、この可撓性配線部材24及びアンテナ27を外部から保護するため、絶縁性のある材料を用いて複数層に積層した構成となっており、この層間に可撓性配線部材24及びアンテナ27を配設してある。
【0026】
従って、本実施形態の携帯電話機では、使用せずに携帯する時には、図2に示すように、第1筐体1が第2筐体2と互いに対面(対向)するように閉じ合わせた状態で用いられる。一方、使用する時には、図1に示すように、第1筐体1と第2筐体2との対面状態を解消して本体部Aが直線状に開いた状態で用いられる。
【0027】
ここで、第1筐体1、第2筐体2、及び連結部3について、さらに具体的に説明する。
(1)第1筐体1について;
受話部のレシーバ11は、本実施形態の携帯電話機を通常使用する際に、通信相手の音声を出力するものであり、本体部Aを閉じたときに第2筐体2と対面する第1筐体1の主面1Aに設置されており、この主面1A側から音声が出力されるように配設している。
一方、スピーカ12は、図4に示すように、第1筐体1の主面1Aにおける連結部3近傍に設けられており、電話やメールなどの受信待ち受け状態のときに、着信音が出力されるようになっている。
【0028】
表示部13は、第1筐体1の主面1Aであって、レシーバ11とスピーカ12の間に設けられている。この表示部13は、液晶表示器(LCD)等により構成することが可能であり、例えば文字や記号、数字、画像、地図等を表示するものである。
永久磁石14は、第1筐体1の角隅部分であってレシーバ11近傍に配設されている。これら、レシーバ11とスピーカ12と表示部13とは、可撓性配線部材24を介して第1プリント基板15に電気的に接続されている。
【0029】
(2)第2筐体2について;
操作部21とマイクロホン22は、本体部Aが閉じた状態のときに第1筐体1の主面1Aと対向する第2筐体2の主面2Aに設けられている。この携帯電話機の使用者は、操作部21を操作して、受話や終話の操作、レシーバ11やスピーカ12から出力される音量の調節、文字や記号、数字の入力などの各種操作設定ができる。
【0030】
マイクロホン22は、第2筐体2の両端部のうち連結部3に臨む端部とは反対側の端部寄りに配設されている。ホール素子23は、本体部Aが閉じた状態のときには永久磁石14と対向するような配置で、プリント基板26(図4参照)に搭載されている。
【0031】
ここで、このホール素子23について、具体的に説明する。
携帯電話機の本体部Aが閉じられた閉状態では、図4に示すように、永久磁石14がホール素子23に近接するため、ホール素子23が永久磁石14の磁界を検出して制御部に検出信号を出力する。一方、携帯電話機の本体部Aが開かれた開状態であれば、永久磁石14がホール素子23から離隔される。この結果、ホール素子23は永久磁石14の磁界を検出できないため、ホール素子23は検出信号を生成しない。つまり、ホール素子23が永久磁石14の磁界を検出すると携帯電話機の本体部Aは閉じた状態であり、検出できなければ携帯電話機が開いた状態である。
【0032】
本実施形態では、この携帯電話機が閉じた状態のとき、受信待受け状態であれば表示部13には何も表示されず、開いた状態であれば表示部13には受信電界強度を示すマーク、電池残容量情報、時刻情報や着信情報等が表示される。
【0033】
(3)連結部3について;
連結部3は、本体部Aが閉じられるときには屈曲し、本体部Aが開かれるときには屈曲状態が解消されるものであって、熱可塑性ポリエステルエラストマやポリウレタン樹脂などで形成されており、本体部Aが閉じられるときに容易に屈曲する。そして、この連結部3内には、前述したように可撓性配線部材24とアンテナ27が設けられている。
【0034】
この連結部3には、第1筐体1の主面1Aとは反対面から第2筐体2の主面2Aとは反対面に亙って連設されており、特に、この周縁部、即ち、第1筐体1の主面1Aと境界を接する4つの側面(4面)のうちの3つの側面(以下、3側面)1Bと、第2筐体2の主面2Aと境界を接する4つの側面(4面)のうちの3つの側面(以下、3側面)2Bには、これらの側面よりも外部に向けて突出するフランジ部3Aが形成されている。
つまり、図3において、第1筐体1及び第2筐体2の幅をW1としたとき、フランジ部3Aは、第1、第2筐体1、2の3側面1B、2BよりW2だけ突出している。
なお、本実施形態では、連結部3は長手方向について一方の端部(例えば、上端部)から他方の端部(例えば、下端部)まで同じ幅寸法で略矩形状に形成してあるとともに、全周に亙ってフランジ部3Aを設けてあるが、第1、第2の筐体1、2の間の連結部分の周縁部にはそのフランジ部を設けてなくても良い。
【0035】
(II)ファッションカバーBについて:
次に、ファッションカバーBについて具体的に説明する。
このファッションカバーBは、例えば、本体5がジャージ素材、革部材など、ファッション性に富んだ適宜の可撓性材料で形成してあり、この本体5には、断面が略コの字状(袋状)の鉤状部51を外縁部分の一面側に設けているとともに、この鉤状部51を設けた一面(これを内面とよぶ)とは反対面(これを外面とよぶ)の一端(図3では右端。以下、これを基端とよぶ)に後述の第1係止部52を設けている。また、この本体5の一部には、スピーカ12の放音のために略円形状の孔53が開口されている。
【0036】
鉤状部51は、連結部3のフランジ部3Aを挿入・係止させて本体5を連結部3に装着させるものであり、本体5の周縁部の全体に亙り外縁部分が内側に向けて折返されて縫製され、しっかりと止付けてあるが、ファッション性を向上させるために、この鉤状部51の外表面にはさらにバイアステープ(或いは、面ファスナ又はマジックテープ)等を設けてもよい。なお、この鉤状部51は、本実施形態の場合、外縁部の全周に亙って形成してあるが、第1、第2の筐体1、2の間の連結部分に対応するところの周縁部にはその鉤状部を設けなくてもよい。
【0037】
第1係止部52は、先端が略球状の突起を有し、後述する第2係止部61に形成された凹部と嵌合する。
【0038】
また、この本体5の表面の他端(図3では左端。以下、これを先端とよぶ)には、本体5を閉じた時に、本体5の基端側に設けた第1係止部52に係合させ、本体5が閉鎖状態を保持して開かれることを防止するため、ベルト状の閉止手段6を本体5に縫製して取付けてある。この閉止手段6の先端には、第1係止部52と係合する第2係止部61を設けている。なお、この閉止手段としては、本実施形態のようなベルト状のものにボタンやスナップなどのようなものを設けた構成に限定されるものではなく、例えば磁性体と永久磁石などとを用いてもよい。
【0039】
次に、本実施形態に係る携帯電話機の動作について説明する。
上述のように構成された本実施形態の携帯電話機にあっては、組立専用工場などで本体部Aが完成され、この本体部Aに対して、組立専用工場或いは使用者自らが、ファッションカバーBを装着する。従って、例えばファッションカバーBを着脱自在に装着するような構成とすれば、ファッションカバーBが汚れたり破れるなど外観を損なう事態が生じた場合、そのファッションカバーBを洗濯したり交換するだけで、新品と同様に回復できる。
【0040】
ここで、図5及び図6を用いて、ファッションカバーBを本体部Aに装着するときの動作について、詳細に説明する。
図5及び図6は、ファッションカバーを本体部に装着する時の動作を説明する図である。同図に示すように、まず、初めに、本体部Aを閉じ方向とは逆向きに折曲させた状態(本体部Aを開いた状態から、さらに矢印α(図1参照)方向へ開いた状態)にすると、第1筐体1側に形成されたフランジ部3Aの最端部(これを最先端とよぶ)から第2筐体2側に形成されたフランジ部3Aの最端部(これを最後端とよぶ)までの距離L1を、ファッションカバーBの鉤状部51の内法の長さL2より短くすることができる。
【0041】
そこで、この状態のまま、フランジ部3Aの最先端と最後端とをファッションカバーBの本体5の鉤状部51に挿入する。この挿入後、本体部Aをフラットな平面状に戻していく。この戻す途中の状態を図5に示す。
本体部Aをフラットな平面状に戻す途中の状態では、鉤状部51の中に連結部3のフランジ部3Aがまだ完全には装着されていないので、フランジ部3Aの全周を鉤状部51の中に潜り込ませると、ファッションカバーBの本体部Aへの装着が完了する。
【0042】
このようにして、本体部AにファッションカバーBをしっかりと装着すると、フランジ部3Aと第1筐体1の裏面(主面1Aとは反対面)と第2筐体2の裏面(主面2Aとは反対面)とを殆ど隙間(浮き上がり)なく密着状態で覆うことができる。
なお、ファッションカバーBは本体部Aに着脱可能に装着されており、このファッションカバーBを本体部Aから取外す時は、装着動作とは逆の順序に行えばよい。
【0043】
従って、本実施形態によれば、アンテナ27やプリント基板15、26など本体部Aを構成する構成部品は、ファッションカバーBの有無に関わらず本体部Aに備えられてあるので、ファッションカバーBの着脱に関係なく携帯電話機の品質、性能が保証される。
【0044】
なお、本実施形態では、本体部Aを閉じた状態で外面に露出し、閉じた状態でも着信情報、時刻情報を表示することができる第2の表示部を備えていないが、第2の表示部を第1筐体1の裏面などに設けても良い。このとき、ファッションカバーBは、第2の表示部と対応する位置に透明部を設け、表示される文字等が外部から視認できるようにするか、透孔などを設ければよい。また、第3者に見られないようにするために、例えば、透明部や透孔を覆う開閉カバーを設け、使用者が第2の表示部を見るときには、捲ることで表示情報が確認できるようにしてもよい。
【0045】
以上説明してきたように、従来は少なくとも表示部13や操作部21を覆うような構成の袋状のファッションカバーを用いてこれを携帯電話機の本体に装着させていたが、本発明では、本体部Aは、第1筐体1と第2筐体2の外周と連結部3とを続一体的に繋げるとともに、連結部3は外縁部が第1筐体1と第2筐体2の外周よりも外方に突出したフランジ部3Aを設け、このフランジ部3AにファッションカバーBを装着させるように構成した。
【0046】
また、本実施形態によれば、従来のヒンジ装置を用いていないので、連結部3のボリューム感がなく、小型な装置を実現しながら、カスタマイズ、リフレッシュ(着せ替え)可能な装置の提供ができる。しかも、特に本発明によれば、従来のヒンジ装置を用いていないので、連結部3の第1筐体1の主面1Aや第2筐体2の主面2Aを取り付けている一面3Bは、第1筐体1の主面1Aや第2筐体2の主面2Aより高く突出していないため、操作部21を操作するときに、爪の長い人であっても連結部3に爪が当るなどの不都合を生じないようになっている。
【0047】
さらに、本実施形態によれば、本体部Aのフランジ部3には簡単な操作でファッションカバーBを被せることができ、ファッションカバーBが装着させた状態で本体部Aを折り曲げたときには、第1、第2筐体1、2の外表面すべてを覆うことができるので、携帯電話機の保護手段となり、何かに衝突して筐体部分が破損したり、その内部の電子機器など故障するといったトラブルを防止することができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、例えば、ファッションカバーBとして種々タイプのものを提供すれば、洋服や靴に合わせることができるなど、使用者は好みに応じて交換したりすることができる。また、ファッションカバーBが汚れた際には、交換して洗濯もできるなど、常に、新鮮さを維持できる。
【0049】
さらに、本実施形態によれば、表示部13に表示される文字や画像等の情報を鮮明に表示したときこの表示された情報の視認性の低下や、操作部21を操作する際の操作性の低下、例えば長い爪の指先でも爪の先がヒンジ部に衝突してうまくキーを操作できないといったトラブルが回避できる。
【0050】
なお、本実施形態では、本体部Aの周縁部にフランジ部3Aを付設した構造としたが、例えば、連結部3のフランジ部3Aに第1、第2の筐体1、2の主面1Aと同じ向きの面の縁部に沿って、ワンタッチで止め付けられ、引っ張ると簡単にはがせられる面ファスナーを設けるとともに、ファッションカバーBの鉤状部51にも面ファスナーを設け、両ファスナーを密着させるようにして固定するように構成して、本体部Aに対するファッションカバーBの保持力を強化しても良い。
【0051】
また、本実施形態では、本体部Aに対してファッションケースBが分離される構造として説明してきたが、ファッションカバーを本体部の連結部のフランジ部に縫製してもよい。このような構成とすれば、ファッションカバーの着脱はできないが、本体部と一体となるので、一体感を好む使用者の要望にも対応することができる。
【0052】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。例えば、本実施形態のような折曲げ型の携帯電話機ではなく、ストレート状(棒状)のものでも適用可能であり、勿論その場合には筐体が1個のみとなる。
また、本実施形態の折曲げ型の携帯電話機は、上下(縦)方向に筐体を配設して開閉させているが、左右(横)方向に配設して開閉させるようなタイプでもよい。
また、本発明の小型電子機器としては、このような携帯電話機以外にも適用可能であって、例えばPDA、電卓、電子辞書、モバイル型のPC、あるいは表示部や操作部のある筐体部分が小型であればノート型のPCなどにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の小型電子機器は、カバーが容易に着脱できるので、使用者の好みに適応した装置の提供ができるとともに、表示部に表示される文字や画像等の情報を鮮明に表示したときこの表示された情報の視認性の低下や、操作部を操作性の低下、さらにはカバーの端部や縁部が接触して不快感をもたらすといったことが回避できる効果を有し、表示部や操作部を有する主面に対して隣接する側面にフランジ部を形成し、このフランジ部に着脱可能なカバーを備えることができる携帯電話機やPDA等の携帯端末装置あるいはモバイル用PC等の小型電子機器に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯電話機の開いた状態を示す斜視図
【図2】本発明の実施形態に係る携帯電話機の閉じた状態を示す斜視図
【図3】図1に示す本発明の携帯電話機の分解斜視図
【図4】図1に示す本発明の携帯電話機を閉じたときの断面図
【図5】図1に示す本発明の携帯電話機の本体部にファッションカバーを装着するときの途中の状態を示す斜視図
【図6】図1に示す本発明の携帯電話機の本体部にファッションカバーを完全に装着する直前の状態を示す斜視図
【符号の説明】
【0055】
A 本体部
B ケース(ファッションカバー)
1 第1筐体
1A 主面
1B 3側面
11 第1の音声出力部(受話部;レシーバ)
12 第2の音声出力部(スピーカ)
13 表示部
14 永久磁石
15、26 第1、第2のプリント基板
2 第2筐体
2A 主面
2B 3側面
21 操作部
22 送話部(マイクロホン)
23 ホール素子
24 可撓性配線部材(FPC)
25 電池
27 アンテナ
3 連結部(シート部)
3A フランジ部
5 本体
51 周辺部
52 第1係止部
53 孔
6 止着部材
61 第2係止部
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成15年10月31日(2003.10.31)
【代理人】 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平

【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳

【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光

【識別番号】100115107
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 猛

【識別番号】100090343
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 百合子

【公開番号】 特開2005−136261(P2005−136261A)
【公開日】 平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願番号】 特願2003−371760(P2003−371760)