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【発明の名称】 配線基板
【発明者】 【氏名】小山 秀一
【住所又は居所】鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株式会社鹿児島国分工場内

【要約】 【課題】複数の電極パッドが配列形成された搭載部に凹凸や段差が生じることが効果的に防止され、電子部品の電極を電極パッドに正確かつ強固に接続させることが可能な、電子部品の実装の信頼性に優れた配線基板を提供すること。

【解決手段】配線基板9は、複数のセラミック層2が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部1aが形成された絶縁基板1と、搭載部1aに配列形成された複数の電極パッド3と、電極パッド3から絶縁基板1の内部にかけて形成された信号用貫通導体5と、絶縁基板1の内部に形成され、信号用貫通導体5を介して電極パッド3に電気的に接続された内層配線導体5とを具備し、内層配線導体5は、平面視で搭載部1aと重なる領域において所定の配線密度で形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、前記搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、前記電極パッドから前記絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、前記絶縁基板の内部に形成され、前記信号用貫通導体を介して前記電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、該内層配線導体は、平面視で前記搭載部と重なる領域において所定の配線密度で形成されていることを特徴とする配線基板。
【請求項2】
複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、前記搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、前記電極パッドから前記絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、前記絶縁基板の内部に形成され、前記信号用貫通導体を介して前記電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、前記絶縁基板の内部の平面視で前記搭載部と重なるとともに前記搭載部と同じ大きさの領域に、前記信号用貫通導体が貫通している部位を除いて内層接地用導体層および内層電源用導体層の少なくとも一方が形成されていることを特徴とする配線基板。
【請求項3】
複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、前記搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、前記電極パッドから前記絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、前記絶縁基板の内部に形成され、前記信号用貫通導体を介して前記電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、前記絶縁基板の内部の平面視で前記搭載部と重なるとともに前記搭載部よりも大きい領域に、前記信号用貫通導体が貫通している部位を除いて内層接地用導体層および内層電源用導体層の少なくとも一方が形成されていることを特徴とする配線基板。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子や容量素子等の電子部品を搭載するための配線基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば半導体素子や容量素子等の電子部品を搭載するための配線基板は、複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、電極パッドから絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、絶縁基板の内部に形成され、信号用貫通導体を介して電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを備えた構造である。
【0003】
また、絶縁基板の内部に位置する一部のセラミック層の表面に、信号用貫通導体が貫通している部位を除いて、広面積の内層接地用導体層および内層電源用導体層の少なくとも一方が形成されている場合もある。内層接地用導体層や内層電源用導体層は、電極パッドを介して電子部品の接地用や電源用の電極と電気的に接続され、電子部品の接地や、電子部品への安定した電源の供給を確実に行わせる機能をなす。
【0004】
この配線基板の搭載部に電子部品を搭載するとともに、電子部品の電極を半田等の金属バンプを介して電極パッドと電気的に接続することにより、電子部品の電極が電極パッドおよび信号用貫通導体を介して内層配線導体に電気的に接続される。その後、必要に応じて電子部品を蓋体や封止用樹脂等で気密封止することにより電子装置として完成する。
【0005】
なお、内層配線導体は、通常、その一端部等の一部が絶縁基板の下面や側面等に露出しており、この露出した部位を外部電気回路に接続することにより、電子部品の電極が外部電気回路に電気的に接続され、信号の授受が行われる。
【0006】
このような配線基板は、例えば、絶縁基板を形成する各セラミック層が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、まず、酸化アルミニウムや酸化ケイ素等の原料粉末を有機溶剤,バインダーとともにシート状に成形して複数のセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)を形成し、次に、これらのグリーンシートのうち信号用貫通導体を形成する部位に機械的な打抜き加工やレーザ加工等により貫通孔を形成し、次に、タングステン等の金属の粉末に有機溶剤,バインダーを添加混練して成る金属ペーストを、スクリーン印刷法等により、グリーンシートの表面に所定の内層配線導体のパターンに印刷塗布するとともに貫通孔内に充填し、次に、これらのグリーンシートを積層して積層体とし、これを高温で焼成することにより形成される。
【0007】
なお、内層接地用導体層や内層電源用導体層を形成する場合、上記の内層配線導体となる金属ペーストと同様の金属ペーストを、絶縁基板の内部に位置することとなるグリーンシートの表面に、信号用貫通導体が貫通する部位を除いて広い面積(いわゆるべたパターン状)で印刷塗布しておく。
【特許文献1】特開2002−353623号公報
【特許文献2】特開2000−315864号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の従来の配線基板においては、一般に、内層配線導体の配線密度が不均一であることから、また内層配線導体となる金属ペーストを印刷した複数のグリーンシートを積層して焼成する際、金属ペーストとグリーンシートとの間で焼成時の収縮率が異なることから、焼成時に、内層配線導体となる金属ペーストの配線密度の差に応じて、セラミック層に凹凸が生じてしまうという問題があった。なお、配線密度は、配線基板を平面視したときの、セラミック層の面積に対する所定の線幅の内層配線導体の面積の割合を示す。内層配線導体の線幅は、通常80〜500μm程度である。
【0009】
このような凹凸が、特に複数の電極パッドが配列形成されている搭載部において生じると、その搭載部に電子部品を搭載する際に、電子部品が傾いたり、電子部品の電極を対応する電極パッドに正確かつ強固に接続することが難しくなり、実装の信頼性が低くなってしまう。
【0010】
特に、近時、配線基板の薄型化,高機能化等に応じて、各セラミック層の厚さが薄くなり、また、内層配線導体の配線密度が全般的に高くなってきていて、内層配線導体となる金属ペーストの収縮がセラミック層となるグリーンシートの収縮に及ばす影響も大きくなってきていることから、上記のような問題の発生が顕著なものとなってきている。
【0011】
また、配線基板に、内層接地用導体層および内層電源用導体層の少なくとも一方が形成されるような場合、このような内層接地用導体層や内層電源用導体層が、平面視で一部のみが搭載部と重なるようにして形成される場合があり、この場合、内層接地用導体層や内層電源用導体層となる金属ペーストが搭載部と重なっている部位と重なっていない部位とでは焼成時の収縮の割合が異なる。そのため、この収縮の割合の差に応じて、搭載部に段差や凹凸が生じてしまう。この場合も、上記内層配線導体の配線密度の差に起因する凹凸が発生したときと同様に、電子部品の実装の信頼性が低くなってしまう。
【0012】
本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、複数の電極パッドが配列形成された搭載部に凹凸や段差が生じることが効果的に防止され、電子部品の電極を電極パッドに正確かつ強固に接続させることが可能な、電子部品の実装の信頼性に優れた配線基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の配線基板は、複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、前記搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、前記電極パッドから前記絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、前記絶縁基板の内部に形成され、前記信号用貫通導体を介して前記電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、該内層配線導体は、平面視で前記搭載部と重なる領域において所定の配線密度で形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の配線基板は、複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、前記搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、前記電極パッドから前記絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、前記絶縁基板の内部に形成され、前記信号用貫通導体を介して前記電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、前記絶縁基板の内部の平面視で前記搭載部と重なるとともに前記搭載部と同じ大きさの領域に、前記信号用貫通導体が貫通している部位を除いて内層接地用導体層および内層電源用導体層の少なくとも一方が形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明の配線基板は、複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、前記搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、前記電極パッドから前記絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、前記絶縁基板の内部に形成され、前記信号用貫通導体を介して前記電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、前記絶縁基板の内部の平面視で前記搭載部と重なるとともに前記搭載部よりも大きい領域に、前記信号用貫通導体が貫通している部位を除いて内層接地用導体層および内層電源用導体層の少なくとも一方が形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の配線基板によれば、複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、電極パッドから絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、絶縁基板の内部に形成され、信号用貫通導体を介して電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、内層配線導体は、平面視で搭載部と重なる領域において所定の配線密度で形成されていることから、内層配線導体となる金属ペーストを印刷した複数のグリーンシートを積層して焼成する際、グリーンシートのうち平面視で搭載部に相当する全域において、焼成時の収縮の割合を所定の割合で均一にすることができ、セラミック層に凹凸が生じることを効果的に防止することができる。これにより、複数の電極パッドが配列形成されている搭載部において凹凸が生じることが効果的に防止され、搭載部に電子部品を搭載する際に電子部品が傾くことはなく、電子部品の電極を対応する電極パッドに正確かつ強固に接続することができ、電子部品の実装の信頼性を優れたものとすることができる。
【0017】
また、本発明の配線基板によれば、複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、電極パッドから絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、絶縁基板の内部に形成され、信号用貫通導体を介して電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、絶縁基板の内部の平面視で搭載部と重なるとともに搭載部と同じ大きさの領域に、信号用貫通導体が貫通している部位を除いて内層接地用導体層および内層電源用導体層の少なくとも一方が形成されていることから、グリーンシートのうち平面視で搭載部に相当する全域において、内層接地用導体層や内層電源用導体層となる金属ペースト層が重なることになり、搭載部における焼成時の収縮の割合を均一にすることができ、搭載部に段差や凹凸が生じることを効果的に防止することができる。その結果、搭載部に電子部品を搭載する際に電子部品が傾くようなことはなく、電子部品の電極を対応する電極パッドに正確かつ強固に接続することができ、電子部品の実装の信頼性を優れたものとすることができる。
【0018】
また、本発明の配線基板によれば、複数のセラミック層が積層されて成り、上面の中央部に電子部品の搭載部が形成された絶縁基板と、搭載部に配列形成された複数の電極パッドと、電極パッドから絶縁基板の内部にかけて形成された信号用貫通導体と、絶縁基板の内部に形成され、信号用貫通導体を介して電極パッドに電気的に接続された内層配線導体とを具備しており、絶縁基板の内部の平面視で搭載部と重なるとともに搭載部よりも大きい領域に、信号用貫通導体が貫通している部位を除いて内層接地用導体層および内層電源用導体層の少なくとも一方が形成されていることから、グリーンシートのうち平面視で搭載部に相当する全域よりも大きい領域において、内層接地用導体層や内層電源用導体層となる金属ペースト層が重なることになり、搭載部における焼成時の収縮の割合をより均一にすることができ、搭載部に段差や凹凸が生じることを効果的に防止することができる。その結果、搭載部に電子部品を搭載する際に電子部品が傾くようなことはなく、電子部品の電極を対応する電極パッドに正確かつ強固に接続することができ、電子部品の実装の信頼性をさらに優れたものとすることができる。
【0019】
この場合、内層接地用導体層や内層電源用導体層が平面視で搭載部よりも大きい領域に形成されていることから、セラミック層となるグリーンシートの積層位置や内層接地用導体層や内層電源用導体層となる金属ペースト層の印刷位置等が上下の層間で多少ずれたとしても、確実に、平面視で搭載部の全域で内層接地用導体層や内層電源用導体層が重なるようにすることができるので、電子部品の実装の信頼性をより確実に優れたものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の配線基板について添付図面に基づき以下に説明する。図1は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。図1において、1は複数のセラミック層2が積層されて成る絶縁基板、2はセラミック層、3は電極パッド、4は信号用貫通導体、5は内層配線導体である。これら絶縁基板1,セラミック層2,電極パッド3,信号用貫通導体4,内層配線導体5により、本発明の配線基板9が基本的に構成される。
【0021】
絶縁基板1は、酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,窒化珪素質焼結体,炭化珪素質焼結体,ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁材料から成るセラミック層2が複数積層されることにより形成されている。この絶縁基板1の上面の中央部に、電子部品(図示せず)を搭載する搭載部1aが形成されている。
【0022】
この絶縁基板1は、例えば各セラミック層2が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合には以下のようにして作製される。まず、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化カルシウム,酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー,溶剤を添加混合して泥漿状のセラミックスラリーを作製し、このセラミックスラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法等のシート成形技術を採用してシート状となすことによって、四角板状等の複数のグリーンシート(セラミック生シート)を得る。しかる後、グリーンシートを所定の順に上下に積層してグリーンシートの積層体と成す。この積層体を還元雰囲気中で約1600℃の高温で焼成することによって絶縁基板1が製作される。
【0023】
絶縁基板1の搭載部1aには、複数の電極パッドが配列形成されている。電極パッド3には、搭載部1aに搭載される電子部品の下面に配列形成されている電極が、半田や金等から成る金属バンプを介して電気的,機械的に接続される。
【0024】
これらの電極パッド3から絶縁基板1の内部にかけて、それぞれ信号用貫通導体4が形成されている。また、信号用貫通導体4に電気的に接続されるようにして、絶縁基板1の内部に内層配線導体5が形成されている。内層配線導体5は、その端部等の一部が、絶縁基板1の下面や側面等の外表面に露出するようにして形成されている。
【0025】
信号用貫通導体4および内層配線導体5は、電極パッド3に接続された電子部品の電極に接続され、電子部品の電極を外部電気回路等に電気的に接続するように導出する機能をなす。電極パッド3に接続された電子部品の電極(図示せず)は、信号用貫通導体4を介して内層配線導体5に電気的に接続され、内層配線導体5のうち絶縁基板1の外表面に露出した部位を半田等を介して外部電気回路に接続することにより、電子部品の電極が外部電気回路に電気的に接続される。
【0026】
これらの電極パッド3や信号用貫通導体4,内層配線導体5は、タングステンやモリブデン,銅,銀等の金属材料から成る。例えば、タングステンから成る場合、まず、セラミック層となるグリーンシートの所定部位に貫通孔を、機械的な打抜き加工やレーザ加工等により形成し、次に、タングステンの粉末に有機溶剤,バインダー等を添加混練して得た金属ペーストを、各セラミック層2となるグリーンシートの表面に所定の電極パッドや内層配線導体のパターンに印刷塗布するとともに、貫通孔内に充填しておくことにより形成される。
【0027】
この配線基板9の搭載部1aに電子部品を搭載するとともに、電子部品の電極を半田や金等の金属バンプを介して電極パッド3に電気的に接続することにより、電子部品の実装が行われ、必要に応じて電子部品を蓋体や封止用樹脂等で気密封止することにより電子装置が作製される。
【0028】
この電子装置のうち、内層配線導体5の露出した部位を外部電気回路に半田等を介して接続することにより、電子部品の電極が外部電気回路に電気的に接続される。
【0029】
本発明の配線基板9において、内層配線導体5は、平面視で搭載部1aと重なる領域において所定の配線密度で形成されている。配線密度は、配線基板9を平面視したときの、セラミック層2の面積に対する所定の線幅の内層配線導体5の面積の割合を示す。例えば、セラミック層2の平面視で搭載部1aに相当する部位の面積をA、その部位における内層配線導体5の面積をBとしたとき、(面積B)/(面積A)=0.05〜0.3程度である。また、内層配線導体5の線幅は80〜500μm程度である。
【0030】
このように、内層配線導体5を平面視で搭載部1aと重なる領域において所定の配線密度で形成することにより、内層配線導体5となる金属ペーストを印刷した複数のグリーンシートを積層して焼成する際、グリーンシートのうち搭載部1aに相当する全域において、焼成時の収縮の割合を所定の割合で均一にすることができ、セラミック層2に凹凸が生じることを効果的に防止することができる。
【0031】
なお、平面視で搭載部1aと重なる領域における内層配線導体5の配線密度は、所定の密度で均一であればよく、搭載する電子部品の電極の数や、セラミック層2の材料,配線基板の機能,用途等に応じて、適宜決めるようにすればよい。例えば、最も一般的な例として、セラミック層2が厚さ50〜500μmの酸化アルミニウム質焼結体から成り、内層配線導体5がタングステンおよびモリブデンの少なくとも一方の材料から成る場合であれば、(面積B)/(面積A)=0.1〜0.2程度が好ましい。
【0032】
これにより、複数の電極パッド3が配列形成されている搭載部1aにおいて凹凸が生じることは効果的に防止され、搭載部1aに電子部品を搭載する際に電子部品が傾くようなことはなく、電子部品の電極に対応する電極パッド3に正確かつ強固に接続することができ、電子部品の実装の信頼性を優れたものとすることができる。
【0033】
また、本発明の配線基板9の実施の形態の他の例を図2(a)〜(c)に示す。図2(a)〜(c)は、絶縁基板1を形成する各セラミック層を上層側から順次平面視した状態を示す平面図である。図2(a)〜(c)において、図1と同じ部位には同じ符号を付している。同図の例は、絶縁基板1の内部の平面視で搭載部1aと重なるとともに搭載部1aと同じ大きさの領域に、絶縁基板1の内部に位置する一部のセラミック層2の表面に、信号用貫通導体4が貫通している部位を除いて広面積の内層接地用導体層5aおよび内層電源用導体層5bの少なくとも一方が形成されているものである。図2の例において、上述の図1の実施の形態と同じ部位については、同様の材料、形成方法により形成することができる。
【0034】
図2の配線基板において、内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bは、電極パッド3を介して電子部品の接地用や電源用の電源と電気的に接続され、電子部品の接地や、電子部品への安定した電源の供給を確実に行わせる機能をなす。
【0035】
このような内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bを有する配線基板9は、上記の内層配線導体5となる金属ペーストと同様の金属ペーストを、絶縁基板1の内部に位置するようになるグリーンシートの表面に、信号用貫通導体4が貫通する部位を除いて広い面積(いわゆるべたパターン状)で印刷塗布しておくことにより形成することができる。
【0036】
このように、絶縁基板1の内部の平面視で搭載部1aと重なるとともに搭載部1aと同じ大きさの領域に、信号用貫通導体4が貫通している部位を除いて内層接地用導体層5aおよび内層電源用導体層5bの少なくとも一方を形成するようにしておくと、搭載部1aの全域において、内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bとなる金属ペーストが重なることになり、搭載部1aにおける焼成時の収縮の割合を均一にすることができ、搭載部1aに凹凸が生じることを効果的に防止することができる。その結果、搭載部1aに電子部品を搭載する際に電子部品が傾くことはなく、電子部品の電極をそれに対応する電極パッド3に正確かつ強固に接続することができ、電子部品の実装の信頼性を優れたものとすることができる。
【0037】
また、本発明の配線基板9の実施の形態の他の例を図3(a)〜(c)に示す。図3(a)〜(c)は、絶縁基板1を形成する各セラミック層を上層側から順次平面視した状態を示す平面図である。図3(a)〜(c)において、図1と同じ部位には同じ符号を付している。同図の例は、絶縁基板1の内部の平面視で搭載部1aと重なるとともに搭載部1aよりも大きい領域に、絶縁基板1の内部に位置する一部のセラミック層2の表面に、信号用貫通導体4が貫通している部位を除いて広面積の内層接地用導体層5aおよび内層電源用導体層5bの少なくとも一方が形成されているものである。
【0038】
このように、絶縁基板1の内部の平面視で搭載部1aと重なるとともに搭載部1aよりも大きい領域に、信号用貫通導体4が貫通している部位を除いて内層接地用導体層5aおよび内層電源用導体層5bの少なくとも一方を形成するようにしておくと、搭載部1aの全域において、内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bとなる金属ペーストが重なることになり、搭載部1aにおける焼成時の収縮の割合を均一にすることができ、搭載部1aに凹凸が生じることを効果的に防止することができる。その結果、搭載部1aに電子部品を搭載する際に電子部品が傾くことはなく、電子部品の電極をそれに対応する電極パッド3に正確かつ強固に接続することができ、電子部品の実装の信頼性を優れたものとすることができる。
【0039】
この場合、内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bが搭載部1aよりも大きい領域に形成されていることから、セラミック層となるグリーンシートの積層位置や内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bとなる金属ペーストの印刷位置等が上下の層間で多少ずれたとしても、確実に、平面視で搭載部1aの全域で内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bが重なるようにすることができるので、電子部品の実装の信頼性を確実に優れたものとすることができる。
【0040】
この場合、内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bは、各辺において搭載部1aよりも2mm程度の幅で外側に大きくなるようにしておくことが好ましい。2mm未満では、セラミック層となるグリーンシートの積層位置や内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bとなる金属ペーストの印刷位置等が上下の層間でずれた場合、内層接地用導体層5aや内層電源用導体層5bの外周部が搭載部1a外周部に近くなり、搭載部1aが焼成時の収縮差による凹凸の影響を受けやすくなる。
【0041】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、本発明の配線基板について実施の形態の他の例を示し、絶縁基板を形成する各セラミック層を上層側から順次平面視した状態を示す平面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の配線基板について実施の形態の他の例を示し、絶縁基板を形成する各セラミック層を上層側から順次平面視した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0043】
1・・・絶縁基板
2・・・セラミック層
3・・・電極パッド
4・・・信号用貫通導体
5・・・内層配線導体
5a・・・内層接地用導体層
5b・・・内層電源用導体層
9・・・配線基板
【出願人】 【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
【住所又は居所】京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町6番地
【出願日】 平成15年10月30日(2003.10.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−136235(P2005−136235A)
【公開日】 平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願番号】 特願2003−371335(P2003−371335)