| 【発明の名称】 |
配線回路基板、配線回路基板の製造方法及び多層配線基板の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐久間 和男 【住所又は居所】東京都豊島区南大塚三丁目32番1号 株式会社ノース内
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| 【要約】 |
【課題】絶縁膜を形成するときにバンプの先端部が潰れず、バンプの頂面を十分に露出させることができる配線回路基板及びその製造方法を提供するものである。
【解決手段】配線回路基板100は、厚さ約18μmの銅箔からなる配線形成用金属膜101と、その配線形成用金属層101の上に厚さ約2μmのNiからなるエッチングストッパー層107を介して形成された、高さ約80μmのバンプ106とからなる。バンプ106は、バンプ下部106aと、バンプ下部106aの上に形成されたバンプ上部106bとからなる。バンプ下部106aの硬度は約80[Hv]で、バンプ上部106bの硬度は約150[Hv]となっているため、バンプ下部106aの硬度に比べてバンプ106bの硬度の方が高くなっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 配線形成用金属層の上に直接又はエッチングストッパー層を介してバンプが形成された配線回路基板であって、 前記バンプは、バンプ下部と、バンプ上部とからなり、該バンプ上部は前記バンプ下部の硬度よりも高い硬度を有することを特徴とする配線回路基板。 【請求項2】 請求項1に記載の配線回路基板の前記バンプが形成された面に樹脂からなる絶縁シートを圧着させることにより絶縁膜を形成する絶縁膜形成ステップと、 前記バンプ下部が露出するまで前記絶縁膜及び前記バンプ上部を研磨する研磨ステップと、 を含むことを特徴とする配線回路基板の製造方法。 【請求項3】 配線形成用金属層の上にエッチングストッパー層を介して第1のバンプ形成用金属層が形成され、該第1のバンプ形成用金属層の上に該第1のバンプ形成用金属層の硬度よりも高い硬度を有する第2のバンプ形成用金属層が形成された多層金属板に対して、 前記第2のバンプ形成用金属層の上にレジストを塗付又はラミネートし、パターニングすることによりレジストマスクを形成するレジストマスク形成ステップと、 前記レジストマスクをマスクとして前記第1のバンプ形成用金属層及び前記第2のバンプ形成用金属層をエッチングすることにより、バンプ下部と、該バンプ下部の硬度よりも高い硬度を有するバンプ上部とからなるバンプを形成するバンプ形成ステップと、 を含むことを特徴とする配線回路基板の製造方法。 【請求項4】 前記バンプ形成ステップの後、前記バンプが形成された面に樹脂からなる絶縁シートを圧着させることにより絶縁膜を形成する絶縁膜形成ステップと、 前記バンプ下部が露出するまで前記絶縁膜及び前記バンプ上部を研磨する研磨ステップと、 を含むことを特徴とする請求項3に記載の配線回路基板の製造方法。 【請求項5】 絶縁膜の上下両面に配線が形成された配線回路基板に、請求項2又は請求項4に記載の配線回路基板の製造方法によって製造された配線回路基板を積層することを特徴とする多層配線基板の製造方法。 【請求項6】 請求項2又は請求項4に記載の配線回路基板の製造方法によって製造された配線回路基板を複数枚重ねて積層することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、例えばICやLSI等の電子デバイス実装用の配線回路基板及びその製造方法並びに多層配線基板の製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年の半導体製造技術の進歩は非常に目覚しく、電子デバイスの微細化は、マスクプロセス技術及びエッチング技術等の微細パターン形成技術の飛躍的な進歩により実現されている。そして、電子デバイスをプリント配線基板に高密度に実装し、電子デバイス実装用のプリント配線基板を高集積化するためには、プリント配線基板を多層化し、且つ上下配線間の接続を高信頼度で且つ微細に形成する必要がある。そのために、例えば銅箔等の金属膜を一方の表面側からウェットエッチングによりエッチングすることにより縦断面形状が略台形のバンプを形成し、そのバンプが形成された基板をプリント配線基板として使用している(例えば特許文献1)。 【0003】 ここで、図5を参照しつつ、銅からなるバンプが形成された配線回路基板(プリント配線基板)の製造方法について説明する。図5は、従来技術における配線回路基板の製造方法を工程順に示す基板の断面図である。 【0004】 まず、図5(a)に示すように、多層金属板300を用意する。この多層金属板300は、厚さ約18μmの銅箔からなる配線形成用金属層301上に積層された、厚さ約2μmのNi(ニッケル)からなるエッチングストッパー層302と、更にエッチングストッパー層302の上に積層された、厚さ約80μmの銅箔からなるバンプ形成用金属層303とからなる。また、バンプ形成用金属膜303に用いられる銅箔には、硬度が約100[Hv]の銅箔が使用される。 【0005】 次に、バンプ形成用金属層303の上にレジスト(図示しない)を塗布又はラミネートする。そして、複数の円形パターンが形成された露光マスクを使用して露光を行い、続いて現像を行うことにより、図5(b)に示すように、レジストマスク304を形成する。円形パターンが形成された露光マスクを使用することにより、レジストマスク304は円形パターンをなしている。 【0006】 次に、図5(c)に示すように、レジストマスク304をマスクとしてバンプ形成用金属層303をウェットエッチングによりエッチングして、上下配線間を導通する層間膜導通手段のバンプ305を形成する。 【0007】 レジストマスク304は円形パターンをなしているため、バンプ305の横断面形状は円形となる。また、ウェットエッチングによりエッチングを行うため、バンプ形成用金属層303は等方的にエッチングされる。従って、縦方向と同時に横方向にもエッチングが進行し(サイドエッチ)、レジストマスク304の下側にもエッチング溶液が入り込みレジストマスク304の下側もエッチングされる(アンダーカット)。その結果、バンプ305の縦断面形状は略台形となる。また、このエッチングにおいて、エッチングストッパー層302はバンプ形成用金属層303のエッチング時に配線形成用金属層301がエッチングされるのを防止する。 【0008】 そして、図5(d)に示すように、レジストマスク304を剥離した後、バンプ305をマスクとしてエッチングストッパー層302をエッチングして除去する。このとき、バンプ305と配線形成用金属層301との間にエッチングストッパー層306が介在する。 【0009】 次に、バンプ305が形成されている面に、厚さ約25μmのポリイミド等の樹脂からなる絶縁シートを密着させ、更に、その絶縁シートの上に図示しないが、厚さ約55μmのポリプロピレン等の樹脂からなる保護シートを密着させる。そして、約50〜100[kg/cm2]の圧力を加えて絶縁シートを圧着させ、図5(e)に示すように、絶縁膜307を形成する。 【0010】 そして、図5(f)に示すように、バンプ305の頂面が露出するまでバンプ305の上に形成された絶縁膜307を研磨した後、保護シートを除去する。このように、バンプ305の頂面が絶縁膜307から突出した構成の配線回路基板310を作製する。 【0011】 そして、配線回路基板310をコア基板や他の配線回路基板に積層することにより、多層配線基板を作製する。その一例を図5(g)に示す。同図に示すように、ポリイミド等の樹脂からなる絶縁膜321の両面に配線322が形成された配線回路基板320を用意し、その配線回路基板320の一方の面に配線回路基板310を積層して圧着する。このとき、配線回路基板310に形成されたバンプ305が配線回路基板320に形成された配線322と接触するように積層し、50〜100[kg/cm2]の圧力を加えてバンプ305を押し潰すことにより、バンプ305と配線322とを接続する。 【0012】 【特許文献1】特開2001−111189号公報(段落[0025]―[0029]) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0013】 しかしながら、上述のように、バンプ305が形成された面に絶縁膜307を形成するときにバンプ305の先端部が潰れてしまい、先端部の横断面積が小さくなってしまう。そして、絶縁膜307を研磨してバンプ305の頂面を露出させても、露出する頂面の面積が小さいため、他の配線回路基板等と接触させたときに良好に導通をとることができないといった問題があった。この問題について、図6を参照しつつ詳しく説明する。 【0014】 図6は、絶縁膜を形成する従来の方法を工程順に示した基板の断面図であり、図5(d)〜(f)を拡大した図である。図6(a)はバンプ305が形成された状態の基板の断面図であり、図5(d)の一部を拡大した図である。 【0015】 そして、図6(b)に示すように、バンプ305が形成されている面に、樹脂からなる絶縁シートを約50〜100[kg/cm2]の圧力を加えて圧着させることにより、絶縁膜307を形成する。このとき、同図に示すように、バンプ305の先端部の角が潰れてしまい、先端部の横断面積は絶縁膜307を形成する前と比べて小さくなってしまう。この現象は特に、靭性の強い絶縁樹脂シート、例えば、ポリイミドフィルム、液晶フィルム、ポリマーフィルム、PPS樹脂フィルム、PES樹脂フィルム、PEEK樹脂フィルム等の場合は顕著となる。 【0016】 このような状態でバンプ305の頂面を露出させるために絶縁膜307を研磨すると、図6(c)に示すように、バンプ305の頂面は僅かしか露出しないこととなる。これは、バンプ305の先端部の横断面積が小さいからである。このため、配線が形成された他の配線回路基板等と積層したときに、バンプと配線との間で導通を良好にとることができなくなる。 【0017】 そこで、バンプ305の硬度を高くすれば、絶縁膜307を基板に圧着してもバンプ305の先端部は潰されないと考えられるが、硬度の高いバンプを形成した場合には、配線回路基板310を他の配線回路基板等に積層すると、バンプ305に突き当てられた配線322がへこんでしまい、それが原因でポリイミド等の樹脂からなる絶縁膜321がへこんでしまうといった問題が生じる。その結果、多層配線基板の層間の絶縁性を損なうおそれがあった。この問題について、図7を参照しつつ詳しく説明する。 【0018】 図7は、従来の製造方法によって作製された配線回路基板310と配線回路基板320とを積層して多層配線基板を作製するときの基板の断面図である。 【0019】 図7(a)に示すように、配線回路基板310と配線回路基板320とを用意する。配線回路基板310のバンプ305には硬度が約150[Hv]の銅を使用した。そして、図7(b)に示すように、配線回路基板320の一方の面に配線回路基板310を積層し、50〜100[kg/cm2]の圧力を加えてバンプ305を押し潰すことにより、バンプ305と配線322とを接続する。しかしながら、バンプ305の硬度が約150[Hv]と高いため、バンプ305に突き当てられた配線322は絶縁膜321の内部にへこんでしまう。それに伴い、ポリイミド等の樹脂からなる絶縁膜321も内側にへこんでしまい、へこみ部分の絶縁性が悪くなり絶縁不良が生じてしまうおそれがあった。 【0020】 本発明は上記の問題を解決するものであり、絶縁膜を形成するときにバンプの先端部が潰れず、バンプの頂面を十分に露出させることができ、他の配線回路基板等と積層したときに良好に導通をとることができる配線回路基板及びその製造方法を提供するものである。更に、他の配線回路基板と積層したときに、他の配線回路基板の絶縁膜のへこみを少なくすることができ、その結果、絶縁性の良い多層配線基板を製造することができる配線回路基板及び配線回路基板の製造方法を提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0021】 請求項1に記載の発明は、配線形成用金属層の上に直接又はエッチングストッパー層を介してバンプが形成された配線回路基板であって、前記バンプは、バンプ下部と、バンプ上部とからなり、該バンプ上部は前記バンプ下部の硬度よりも高い硬度を有することを特徴とするものである。 【0022】 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の配線回路基板の前記バンプが形成された面に樹脂からなる絶縁シートを圧着させることにより絶縁膜を形成する絶縁膜形成ステップと、前記バンプ下部が露出するまで前記絶縁膜及び前記バンプ上部を研磨する研磨ステップと、を含むことを特徴とする配線回路基板の製造方法である。 【0023】 請求項3に記載の発明は、配線形成用金属層の上にエッチングストッパー層を介して第1のバンプ形成用金属層が形成され、該第1のバンプ形成用金属層の上に該第1のバンプ形成用金属層の硬度よりも高い硬度を有する第2のバンプ形成用金属層が形成された多層金属板に対して、前記第2のバンプ形成用金属層の上にレジストを塗付又はラミネートし、パターニングすることによりレジストマスクを形成するレジストマスク形成ステップと、前記レジストマスクをマスクとして前記第1のバンプ形成用金属層及び前記第2のバンプ形成用金属層をエッチングすることにより、バンプ下部と、該バンプ下部の硬度よりも高い硬度を有するバンプ上部とからなるバンプを形成するバンプ形成ステップと、を含むことを特徴とする配線回路基板の製造方法である。 【0024】 請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の配線回路基板の製造方法であって、前記バンプ形成ステップの後、前記バンプが形成された面に樹脂からなる絶縁シートを圧着させることにより絶縁膜を形成する絶縁膜形成ステップと、前記バンプ下部が露出するまで前記絶縁膜及び前記バンプ上部を研磨する研磨ステップと、を含むことを特徴とするものである。 【0025】 請求項5に記載の発明は、絶縁膜の上下両面に配線が形成された配線回路基板に、請求項2又は請求項4に記載の配線回路基板の製造方法によって製造された配線回路基板を積層することを特徴とする多層配線基板の製造方法である。 【0026】 請求項6に記載の発明は、請求項2又は請求項4に記載の配線回路基板の製造方法によって製造された配線回路基板を複数枚重ねて積層することを特徴とする多層配線基板の製造方法である。 【発明の効果】 【0027】 請求項1に記載の発明によると、バンプを下部と上部とに分けた構造にし、上部には下部よりも硬度が高い金属を使用したことにより、バンプが形成されている面に絶縁膜を圧着するときにバンプの先端部が潰れなくなる。その結果、バンプ先端部の横断面の面積を十分確保することができるため、他の配線回路基板と積層した場合に、十分に導通をとることが可能となる。更に、下部には上部よりも硬度が低い金属を使用したことにより、他の配線回路基板と積層した場合にバンプが十分に潰れるため、バンプに突き当てられた配線や絶縁膜がへこむことがなくなり、その結果、層間の絶縁性が低下するおそれがなくなる。 【0028】 また、請求項2及び請求項4に記載の発明によると、絶縁膜及びバンプ上部を研磨することにより、硬度が低いバンプ下部の頂面が露出した配線回路基板を製造することが可能となる。その結果、他の配線回路基板等と積層しても、他の配線回路基板の配線や絶縁膜がへこむことがなく、層間の絶縁性が低下するおそれがなくなる。 【0029】 更に、請求項3に記載の発明によると、硬度の低いバンプ形成用金属膜の上にそれより硬度が高いバンプ形成用金属膜が形成された多層金属板を用いることにより、硬度が低いバンプ下部と、その上に形成された硬度が高いバンプ上部とからなるバンプが形成された配線回路基板を製造することが可能となる。 【0030】 また、請求項5及び請求項6に記載の発明によると、硬度が低いバンプ下部の頂面が露出した配線回路基板を複数枚又は他の配線回路基板に積層することにより、バンプに突き当てられた配線や絶縁膜がへこむことがないため、層間の絶縁性の低下のおそれがない多層配線基板を製造することが可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0031】 以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4を参照しつつ説明する。 【0032】 本発明の実施形態に係る配線回路基板の構成及び作用(用途)について、図1を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係る配線回路基板の構造を示す基板の断面図である。 【0033】 図1に示すように、本実施形態に係る配線回路基板100は、厚さ約18μmの銅箔からなる配線形成用金属膜101と、その配線形成用金属層101の上に厚さ約2μmのNiからなるエッチングストッパー層107を介して形成された、高さ約80μmのバンプ106とからなる。尚、エッチングストッパー層107を介さずに、配線形成用金属層101の上に直接バンプ106が形成されていてもよい。 【0034】 更に、バンプ106は、エッチングストッパー層107と接するバンプ下部106aと、バンプ下部106aの上に形成されたバンプ上部106bとからなる。バンプ下部106aの高さは約55μmで、バンプ上部106bの高さは約25μmとなっている。また、バンプ下部106aの硬度は、ビッカーズ硬度で約80[Hv]で、バンプ上部106bの硬度は約150[Hv]となっている。従って、バンプ下部106aの硬度に比べてバンプ106bの硬度の方が高くなっている。 【0035】 尚、バンプ上部106bは、配線回路基板100に絶縁膜を形成した後、研磨により除去される。そして、配線が形成された他の配線回路基板等を積層するときには、バンプ下部106aと配線とを接触させることにより導通をとることとなる。絶縁膜を形成する工程及び積層工程については、後で詳述する。 【0036】 バンプ106の横断面形状は図示しないが略円形であり、縦断面形状は同図に示すように、略台形となっている。尚、バンプ106の縦断面の略台形状は、図示する上で便宜的なものであり、その斜辺は曲線状となる場合もある。また、縦断面形状は略矩形状であってもよく、更に、バンプ下部106aの断面幅がバンプ上部106bの断面幅よりも狭くてもよい。従って、バンプ106の形状は略円錐状の他、略円柱状となってもよい。そのような場合であっても、斜面は曲線状となる場合もある。 【0037】 以上のようなバンプが形成された配線回路基板100を用いることにより、次のような好適な作用が奏される。 【0038】 第1に、バンプ上部106bの硬度が約150[Hv]と高いため、バンプ106が形成されている面に絶縁膜を形成するときにバンプ106の先端部の特に端部が潰れなくなる。その結果、バンプ106の先端部の横断面積、特にバンプ下部106aの頂面の面積を十分に確保することができるため、他の配線回路基板と積層したときに十分に導通をとることが可能となる。 【0039】 また、第2に、バンプ下部106aの硬度が約80[Hv]と低いため、本実施形態の配線回路基板100を他の配線回路基板等に積層して多層配線基板を製造する場合であっても、バンプ106に突き当てられた他の配線回路基板の配線や絶縁膜がへこむことがないため、多層配線基板の絶縁性を良くすることが可能となる。 【0040】 まず、第1の作用及び効果について図2を参照しつつ詳しく説明し、続いて、第2の作用及び効果について図3を参照しつつ説明する。 【0041】 図2は、本実施形態における配線回路基板100に絶縁膜を形成する工程を工程順に示す基板の断面図である。まず、図2(a)に示すように、本実施形態の配線回路基板100を用意する。 【0042】 そして、図2(b)に示すように、バンプ106が形成されている面に、両面に接着層を有し、総厚が約25μmのポリイミド等の樹脂からなる絶縁シート(絶縁膜)108を密着させる。更に、その樹脂シートの上に厚さ約30μmのポリプロピレン等の樹脂からなる保護シート109及び図示しないクッション紙を密着させて、それらを介して、約50〜100[kg/cm2]の圧力を加えて圧着させる。 【0043】 同図に示すように、バンプ106aの硬度は約150[Hv]であり、従来のバンプ305の硬度(約100[Hv])と比べて高いため、バンプ106aの先端部は絶縁シート(絶縁膜)108を圧着させても潰れない。その結果、従来技術に係るバンプ305の先端部における横断面積よりも、本実施形態に係るバンプ106の先端部における横断面積の方が大きくなる。また、バンプ下部106aの高さは約55μmで、絶縁シート(絶縁膜)108の膜厚は約25μmで、保護シート109の膜厚は約30μmであるため、バンプ上部106bを保護シート109の面まで研磨した後のバンプ106の高さは、絶縁シート(絶縁膜)108の厚さと保護シート109の厚さの和である、約55μmとなる。 【0044】 そして、図2(c)に示すように、バンプ上部106bの上に形成されている絶縁シート(絶縁膜)108と保護シート109とバンプ上部106bとを研磨し、配線回路基板110を製造する。バンプ下部106aの高さは約55μmで、絶縁シート(絶縁膜)108の厚さ(約25μm)と保護シート109の厚さ(約30μm)の和は約55μmであり、バンプ106が形成されていない部分にはバンプ下部106aの高さまで絶縁シート(絶縁膜)108と保護シート109とが形成されているため、このように研磨すると、バンプ下部106aの頂面が絶縁シート(絶縁膜)108と保護シート109とから露出することとなる。そして、保護シート109を除去することにより、絶縁シート(絶縁膜)108の面から約30μm突出したバンプ106aが現れることとなる。 【0045】 従来技術に係るバンプ305の先端部における横断面積よりも、本実施形態に係るバンプ106の先端部における横断面積の方が大きいため、バンプ下部106aの頂面の面積は、従来技術において研磨した後のバンプ106の頂面の面積よりも大きくなる。その結果、配線が形成された他の配線回路基板等と積層したときに、バンプと配線とで良好に導通をとることが可能となる。 【0046】 次に、第2の作用及び効果について図3を参照しつつ詳しく説明する。図3は、本実施形態における配線回路基板100(配線回路基板110)を利用した多層配線基板の製造方法を工程順に示す基板の断面図である。 【0047】 まず、図3(a)に示すように、配線回路基板110と配線回路基板120を用意する。配線回路基板110は、上述したように配線回路基板100に絶縁膜108を形成した基板であり、既にバンプ上部106bが研磨されている基板である。また、配線回路基板120は、樹脂等からなる絶縁膜121と、その絶縁膜121の両面に形成された銅等の金属からなる配線122とからなる。 【0048】 次に、図3(b)に示すように、配線回路基板120の片面に本実施形態に係る配線回路基板110を積層する。このとき、約50〜100[kg/cm2]の高い圧力を加えてバンプ下部106aを押し潰すことにより、バンプ下部106aと配線122とを接続する。バンプ下部106aの硬度は約80[Hv]と低いため、上記のような圧力を加えることで容易に押し潰すことができる。その結果、バンプ下部106aが突き当てられた部分の配線122のへこみは従来技術と比較して小さくなり、押し当てられた部分の絶縁膜121のへこみも小さくなるため、層間の絶縁性が低下するおそれがない。 【0049】 尚、本実施形態においては、配線回路基板120の片面に配線回路基板110を積層したが、両面に配線回路基板110に積層してもよい。そのような場合であっても、バンプ下部106aが突き当てられた部分の配線122のへこみは従来技術と比較して小さくなる。更に、配線回路基板110を複数枚重ねて、スルーホールが形成されたコア基板等に配線回路基板110を積層してもよい。 【0050】 また、本実施形態に係る配線回路基板110の配線形成用金属層101の上にレジストを塗付又はラミネートし、パターニングすることによりレジストマスクを形成し、そのレジストマスクをマスクとして配線形成用金属層101をエッチングすることにより配線を形成することもできる。この配線を形成する工程は、配線回路基板110を他の配線回路基板等と積層する前であっても積層した後であっても構わない。 【0051】 (製造方法) 次に、本発明の実施形態に係る配線回路基板の製造方法について、図4を参照しつつ説明する。まず、図4(a)に示すように、多層金属板130を用意する。この多層金属板130は、厚さ約18μmの銅箔からなる配線形成用金属層101の上に積層された、厚さ約2μmのNiからなるエッチングストッパー層102と、更にその上に積層された、厚さ約80μmの銅箔からなるバンプ形成用金属層103とからなる。 【0052】 また、バンプ形成用金属層103は、バンプ形成用金属層103aと103bの2層の金属層からなり、エッチングトッパー層102上にバンプ形成用金属層103aが形成され、バンプ形成用金属層103aの上にバンプ形成用金属層103bが形成されている。バンプ形成用金属層103bはバンプ形成用金属層103aよりも硬度が高い材料からなる。尚、バンプ形成用金属層103aが本発明の「第1のバンプ形成用金属層」に相当し、バンプ形成用金属層103bが本発明の「第2のバンプ形成用金属層」に相当する。 【0053】 具体的には、バンプ形成用金属層103bに硬度が約150[Hv]の銅箔を使用し、バンプ形成用金属層103aに硬度が約80[Hv]の銅箔を使用する。硬度が低い銅箔(約80[Hv]の銅箔)は、例えば、硬度が高い銅箔(約150[Hv]の銅箔)を約250〜300℃で焼きなましすることにより得られる。 【0054】 尚、多層金属板130は、銅箔からなる配線形成用金属膜101の上に電気めっき法等によりNiからなるエッチングストッパー層102を形成し、更に、その上に、常温真空クラッド法や電気めっき法等によりバンプ形成用金属膜103a、103bを形成することにより作製される。 【0055】 次に、図4(b)に示すように、バンプ形成用金属層103b上にレジスト104を塗布又はラミネートする。そして、複数の円形パターンが形成された露光マスクを使用して露光を行い、続いて現像を行うことにより、図4(c)に示すように、レジストマスク105を形成する。例えば、ネガ型のレジストを塗布し、複数の円形パターンが形成された露光マスクを使用してレジスト104を露光する。その後現像することにより露光されていないレジストを除去し、円形パターンのレジストマスク105を形成する。 【0056】 そして、図4(d)に示すように、レジストマスク105をマスクとしてバンプ形成用金属層103a、103bをエッチングすることによりバンプ106を形成する。このエッチングはウェットエッチングにより行い、使用するエッチング液はNiからなるエッチングストッパー層102をエッチングし得ないが、銅からなるバンプ形成用金属層103a、103bをエッチングできるエッチング液を使用する。 【0057】 レジストマスク105は円形パターンをなしているため、バンプ106の横断面形状は円形となる。また、ウェットエッチングによりエッチングを行なうため、バンプ形成用金属層103a、103bは等方的にエッチングされ、縦断面形状は略台形となる。 【0058】 また、バンプ形成用金属層103をエッチングすることにより、バンプ106は2層構造を有し、硬度が低いバンプ下部106aと、バンプ下部より硬度が高く、バンプ下部106aの上に形成されたバンプ上部106bとからなる構造を有している。バンプ下部106aはバンプ形成用金属層103aがエッチングされることにより形成され、バンプ上部106bはバンプ形成用金属層103bがエッチングされることにより形成される。 【0059】 このエッチング工程において、エッチングストッパー層102は配線形成用金属膜101がエッチングされるのを防止する。そして、エッチングマスクとして使用したレジストマスク105を剥離する。尚、図4(d)はレジストマスク105を剥離した後の状態を示すものである。 【0060】 そして、図4(e)に示すように、バンプ106をマスクとしてエッチングストッパー層102をエッチングして除去することにより配線回路基板100を作製する。このとき、バンプ106と配線形成用金属層101bとの間にエッチングストッパー層107が介在する。このエッチングには、バンプ106を構成する金属(本実施形態においては銅である。)をエッチングしないが、エッチングストッパー層102を構成する金属(本実施形態においてはNiである。)をエッチングするエッチング液(Ni剥離液)を使用する。 【0061】 以上のように、硬度が低い層と硬度が高い層とからなバンプ形成用金属層103が形成された多層金属板130を用いることにより、硬度が低いバンプ下部106aと硬度が高いバンプ上部106bとからなるバンプ106が形成された配線回路基板100を製造することが可能となる。 【0062】 また、上述したように、配線回路基板100に絶縁膜108を形成し、バンプ上部106bの上に形成されている絶縁膜108とバンプ上部106bを研磨することにより、配線回路基板110を製造することができる。更に、このようにして製造した配線回路基板110を複数枚重ねるか、又は他の配線回路基板やコア基板等に積層して多層配線基板を製造することが可能となる。 【図面の簡単な説明】 【0063】 【図1】本発明の実施形態における配線回路基板の構造を示す基板の断面図である。 【図2】本発明の実施形態における配線回路基板に絶縁膜を形成する工程を示す基板の断面図である。 【図3】本発明の実施形態のおける配線回路基板を用いた多層配線基板の製造方法を工程順に示す基板の断面図である。 【図4】本発明の実施形態における配線回路基板の製造方法を工程順に示す基板の断面図である。 【図5】従来技術における配線回路基板の製造方法を工程順に示す基板の断面図である。 【図6】従来技術における配線回路基板に絶縁膜を形成する工程を示す基板の断面図である。 【図7】従来技術における配線回路基板を用いた多層配線基板の製造方法を工程順に示す基板の断面図である。 【符号の説明】 【0064】 100 配線回路基板 101 配線形成用金属層 102、107 エッチングストッパー層 103 バンプ形成用金属層 104 レジスト 105 レジストマスク 106 バンプ 108 絶縁シート(絶縁膜) 109 保護シート 110、120 配線回路基板 130 多層金属板
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| 【出願人】 |
【識別番号】598023090 【氏名又は名称】株式会社ノース 【住所又は居所】東京都豊島区南大塚三丁目32番1号
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| 【出願日】 |
平成15年10月30日(2003.10.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081411 【弁理士】 【氏名又は名称】三澤 正義
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| 【公開番号】 |
特開2005−136207(P2005−136207A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月26日(2005.5.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−370851(P2003−370851) |
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