| 【発明の名称】 |
電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 孔輝 【住所又は居所】京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式会社村田製作所内
【氏名】笠原 一夫 【住所又は居所】京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式会社村田製作所内
|
| 【要約】 |
【課題】砥石4Aや研磨やすりは、使用部分が削れて使用しない部分との間に不規則な段差が形成されるため、熱圧着用チップ1A先端面の端部等が段差部分で不規則に削られて熱圧着処理に悪影響を及ぼす。このような悪影響を防止するために、オペレータが定期的に装置を停止させて砥石4Aや研磨やすりを手動で移動させることによって研磨位置を変えているため、装置の稼動効率が低下する。
【解決手段】研磨機構13は、熱圧着ヘッド12の稼動中に、研磨紙13Aを移動させてその研磨位置を変える駆動ローラ13F及び巻き取りローラ13Cを移動機構として有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品を保持する保持機構と、この保持機構によって保持された上記電子部品の外部電極に熱圧着処理する、移動可能な熱圧着治具と、この熱圧着治具の上記電子部品との接触面を研磨する研磨部材を有する研磨機構とを備え、上記研磨機構は、上記熱圧着治具の稼動中に、上記研磨部材を移動させてその研磨位置を変える移動機構を有することを特徴とする電子部品の製造装置。 【請求項2】 上記研磨機構は、上記研磨部材を覆うカバー部材を有することを特徴とする請求項1に記載の電子部品の製造装置。 【請求項3】 上記研磨機構は、研磨屑を吸引する手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品の製造装置。 【請求項4】 上記研磨部材は、研磨紙からなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子部品の製造装置。 【請求項5】 上記移動機構は、上記研磨紙を移動させるローラと、このローラを介して移動する上記研磨紙を巻き取る巻き取りローラとを有することを特徴とする請求項4に記載の電子部品の製造装置。 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子部品の製造装置を用いて電子部品の外部電極に熱圧着処理する電子部品の製造方法であって、熱圧着治具を用いて上記電子部品の外部電極に熱圧着処理する工程と、上記熱圧着治具を研磨機構へ移動させる工程と、上記研磨機構の研磨部材で上記熱圧着治具の上記電子部品との接触面を研磨する工程と、上記熱圧着治具の稼動中に上記研磨部材を移動させる工程とを備えたことを特徴とする電子部品の製造方法。 【請求項7】 研磨屑を除去する工程を備えたことを特徴とする請求項6に記載の電子部品の製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法に関し、更に詳しくは、熱圧着用チップや鏝等によって電子部品の外部電極と巻線の端末またはリード線の端末とを熱圧着処理する電子部品の電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来のこの種の電子部品の製造装置としては、例えば図4の(a)、(b)に示すものが知られている。この電子部品の製造装置は、同図の(a)、(b)に示すように、上下方向及び水平方向に移動可能な熱圧着ヘッド1と、電子部品(例えば、巻線コイル部品)2を保持する巻線チャック3(同図の(b)参照)と、この巻線チャック3に隣接する研磨機構4(同図の(a)参照)とを備え、巻線チャック3で保持された巻線コイル部品2を熱圧着ヘッド1によって熱圧着処理を施す。 【0003】 而して、巻線コイル部品2に熱圧着処理を施す場合には、前工程でコア2Aに巻線2Bが施された巻線コイル部品2を巻線チャック3で保持したまま、この巻線コイル部品2両端のフランジ部に形成された外部電極2Cと巻線2Bの端末2Dとを熱圧着ヘッド1の熱圧着用チップ1Aによってそれぞれ熱圧着することにより熱圧着処理を行う。この熱圧着処理を所定回数繰り返すと、熱圧着用チップ1Aの先端面が巻線2Bの絶縁被膜等によって汚れ、先端面から外部電極2C及び巻線端末2Dへの熱伝達効率が低下して熱圧着処理不良をもたらすことがある。そこで、所定期間毎に熱圧着ヘッド1が巻線チャック3から研磨機構4へ移動し、熱圧着用チップ1Aの先端面を研磨機構4の砥石4Aに圧接した状態で往復移動させて先端面をクリーニングしている。尚、図4の(a)において、1Bは給電用電極、1Cは放熱ブロック、4Bは砥石ホルダーである。 【0004】 ところで、巻線コイル部品2の熱圧着処理を行う際に、巻線コイル部品2と熱圧着用チップ1Aの先端面の平行度の良し悪しが巻線コイル部品2の品質に大きく影響する。仮にこれら両者間の平行度が出ていないと、巻線コイル部品2の少なくともいずれか一方の巻線端末2Dに絶縁被膜が残ったり、外部電極2Cと巻線端末2Dとの接続不良を起こすことがある。この一因として熱圧着用チップ1Aの先端面のクリーニングが考えられる。クリーニングには一般に市販されている砥石4Aを使用しているが、このような砥石4Aは厚み精度が悪く研磨面の平坦性に劣るため、使用時には砥石4Aの厚みを正確に測定し、極力平坦性の良い砥石4Aを選択して使用している。 【0005】 また、特許文献1には半田付け装置の半田ごてのこて先を研磨やすりによってクリーニングする技術が開示されている。この場合には、半田ごてのこて先は高温に加熱された状態でリードに接触するため偏磨耗が発生したり、フラックスの固形分がこて先に付着するため、こて先を研磨やすりによって研磨している。 【0006】 【特許文献1】特開2000‐356650号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、砥石4Aや研磨やすりは、一定回数、同一箇所において熱圧着用チップ1Aをクリーニングすると、砥石4Aや研磨やすりの使用部分が削れて使用していない部分との間に不規則な段差が形成されるため、熱圧着用チップ1A先端面の端部等が段差部分で不規則に削られて熱圧着処理に悪影響を及ぼすという課題があった。また、このような悪影響を防止するために、オペレータが定期的に装置を停止させて砥石4Aや研磨やすりを手動で移動させることによって研磨位置を変えているが、この場合にはオペレータが砥石4Aや研磨やすりを移動させる度毎に装置を停止しなくてはならず、装置の稼働率が低下するという課題があった。 【0008】 本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、常に良好な熱圧着処理を行うことができ、しかも設備の稼働率を高めることができる電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法を提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明の請求項1に記載の電子部品の製造装置は、電子部品を保持する保持機構と、この保持機構によって保持された上記電子部品の外部電極に熱圧着処理する、移動可能な熱圧着治具と、この熱圧着治具の上記電子部品との接触面を研磨する研磨部材を有する研磨機構とを備え、上記研磨機構は、上記熱圧着治具の稼動中に、上記研磨部材を移動させてその研磨位置を変える移動機構を有することを特徴とするものである。 【0010】 また、本発明の請求項2に記載の電子部品の製造装置は、請求項1に記載の発明において、上記研磨機構は、上記研磨部材を覆うカバー部材を有することを特徴とするものである。 【0011】 また、本発明の請求項3に記載の電子部品の製造装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記研磨機構は、研磨屑を吸引する手段を有することを特徴とするものである。 【0012】 また、本発明の請求項4に記載の電子部品の製造装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、上記研磨部材は、研磨紙からなることを特徴とするものである。 【0013】 また、本発明の請求項5に記載の電子部品の製造装置は、請求項4に記載の発明において、上記移動機構は、上記研磨紙を移動させるローラと、このローラを介して移動する上記研磨紙を巻き取る巻き取りローラとを有することを特徴とするものである。 【0014】 また、本発明の請求項6に記載の電子部品の製造方法は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子部品の製造装置を用いて電子部品の外部電極に熱圧着処理する電子部品の製造方法であって、熱圧着治具を用いて上記電子部品の外部電極に熱圧着処理する工程と、上記熱圧着治具を研磨機構へ移動させる工程と、上記研磨機構の研磨部材で上記熱圧着治具の上記電子部品との接触面を研磨する工程と、上記熱圧着治具の稼動中に上記研磨部材を移動させる工程とを備えたことを特徴とするものである。 【0015】 また、本発明の請求項7に記載の電子部品の製造方法は、請求項6に記載の発明において、研磨屑を除去する工程を備えたことを特徴とするものである。 【発明の効果】 【0016】 本発明の請求項1〜請求項7に記載の発明によれば、常に良好な熱圧着処理を行うことができ、しかも設備の稼働率を低下を防止することができる電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 本実施形態では図1〜図3に示す各実施例に基づいて本発明の電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法を説明する。尚、各図中、図1は本発明の電子部品の製造装置の一実施形態を示す斜視図、図2は本発明の電子部品の製造装置の一部を破断して示す側面図、図3は図1に示す電子部品の製造装置の動作を説明するための要部断面図である。 【0018】 本実施形態の電子部品の製造装置10は、例えば図1、図2に示すように、電子部品(例えば、巻線コイル部品)(図3参照)50をコアレベルから把持する、移動可能な保持機構(例えば、巻線チャック)11と、巻線コイル部品50の熱圧着により熱圧着処理を行う(例えば、熱圧着ヘッド)12と、熱圧着ヘッド12の巻線コイル部品50との接触面(以下、「先端面」と称す。)を研磨する研磨機構13とを備え、制御装置(図示せず)による制御下で熱圧着ヘッド12は巻線チャック11と研磨機構13の間を移動し、それぞれの場所で所定の作業を実施するように構成されている。巻線コイル部品50は、アルミナまたはフェライトからなるコアと、コアの巻芯部に巻回された巻線と、コアの両フランジ部に形成された外部電極とを有し、熱圧着ヘッド12によって両フランジ部に位置する外部電極と巻線の両端末とがそれぞれ熱圧着処理を受けて最終製品になる。 【0019】 熱圧着工程の前工程である巻線工程では、パーツフィーダから一つずつ供給されたコアを巻線チャック11で把持した後、このコアに対して巻線を巻回する。巻線の巻回方式には例えばスピンドル方式やフライヤー方式がある。スピンドル方式の場合には巻線チャック11がスピンドルを介して回転する間にコアに巻線を巻回する。フライヤー方式の場合には巻線チャック11で把持されたコアの周囲で巻線を回転させてコアに巻線を巻回する。コアに対して巻線が巻回されると、巻線チャック11が巻線工程から後工程の熱圧着工程に配置された熱圧着ヘッド12へ移動する。この段階では巻線の端末とコアの両フランジ部の外部電極とは接続されていない、熱圧着処理が施されていない状態である。 【0020】 而して、上記熱圧着ヘッド12は、図1、図2に示すように、熱圧着用チップ12A、給電用電極12B及び放熱ブロック12Cを有し、駆動機構(図示せず)を介して水平方向及び上下方向に移動して、巻線チャック11において巻線コイル部品50を熱圧着処理する。熱圧着用チップ12Aの先端面は、平坦面として形成され、巻線チャック11において保持された巻線コイル部品50両端それぞれの外部電極と均等な押圧力で接触するようになっている。熱圧着ヘッド12による熱圧着を繰り返していると、熱圧着用チップ12Aの先端面に巻線の絶縁被膜等の滓が付着して汚染されて、先端面と巻線コイル部品50の外部電極との平行度が出ず、また熱圧着用チップ12Aの先端面から外部電極及び巻線の端末への熱伝達効率が低下する。そこで、熱圧着用チップ12Aの先端面を研磨(クリーニング)するために、熱圧着ヘッド12Aが巻線チャック11側から研磨機構13へ移動する。研磨時期は、巻線コイル部品50の処理個数等に基づいて算定して制御装置に予め設定しておく。 【0021】 上記研磨機構13は、図1、図2に示すように、研磨紙13Aが巻かれた研磨紙ロール13Bと、研磨紙ロール13Bから研磨紙13Aを巻き取る巻き取りローラ13Cと、これら両者13B、13Cの略中間の上方に配設され且つ研磨紙13Aを水平に保持する研磨紙ホルダー13Dとを備えている。研磨紙ホルダー13Dの上流側及び下流側には研磨紙13Aを研磨紙ホルダー13D上面に送り込むガイドローラ13E及び駆動ローラ13Fがそれぞれ配設され、また、研磨紙13Aの裏面側にはこれらのローラ13E、13Fに対して弾接するプレート13G、13Hが配設されている。これらのプレート13G、13Hは、それぞれの弾力機構13I、13Jを介してガイドローラ13E及び駆動ローラ13Fに弾接している。 【0022】 また、図1、図2に示すように駆動ローラ13Fには無端状ベルト13Kを介して駆動用モータ13Lが連結され、また、この駆動ローラ13Fには無端状ベルト13Mを介して巻き取りローラ13Cが連結されている。従って、駆動ローラ13F及び巻き取りローラ13Cは、それぞれ駆動用モータ13Mを介して同時に回転し、研磨紙ローラ13Bから巻き取りローラ13Cに研磨紙13Aを巻き取る。 【0023】 上記研磨紙13Aの表面には薄い砥粒層が形成されているため、研磨を繰り返すと研磨能力が低下する。そこで、駆動用モータ13Mは、制御装置の制御下で定期的に駆動して巻き取りローラ13Cに研磨紙13Aを巻き取って研磨紙13Aの研磨位置を自動的に移動させる。移動の時期は、熱圧着用チップ12Aの先端面の汚染度によっても異なるため、必要に応じて適宜設定することができる。この場合、例えば研磨の度毎に研磨位置を変えても良いが、それでは研磨紙13Aの消費量が多くなるため、同一研磨位置で複数回研磨することが好ましい。また、研磨紙13Aは砥粒層が薄いため、砥石や研磨やすりの場合のように熱圧着用チップ12Aの先端面の端部等を削るほどの段差等の凹凸が形成されることはなく、先端面と巻線コイル部品50との平行度を常に維持することができる。 【0024】 また、図1、図2に示すように研磨紙ホルダー13Dにはカバー13Nが開閉可能に取り付けられ、このカバー13Nによって研磨紙13Aを覆い、研磨屑が周囲に飛散しないようにしている。このカバー13Nには幅方向に延びる長窓13Oが形成され、この長窓13Oから熱圧着ヘッド13の先端面がカバー13N内に進入して研磨紙13Aに圧接するようにしてある。 【0025】 また、研磨紙ホルダー13Dには図2、図3に示すように研磨紙ホルダー13Dを貫通する排気路13Pが形成され、この排気路13Pには排気管13Qを介して吸引装置(図示せず)が接続されている。従って、研磨時には吸引装置が制御装置の制御下で自動的に駆動し、図2、図3に矢印で示すようにカバー13N内で発生する研磨屑を排気路13P及び排気管13Qを介して排出するようにしてある。 【0026】 次に、図1〜図3を参照しながら本発明の電子部品の製造方法の一実施形態について説明する。まず、電子部品の製造装置10が制御装置による制御下で稼動し、巻線チャック11が前工程の巻線工程から熱圧着処理前の巻線コイル部品50を把持した状態で熱圧着ヘッド12の配置された位置まで移動する。この時、未処理の巻線コイル部品50は、コアの両フランジ部それぞれの底面(実装面)に形成された外部電極及び巻線の端末が上向きの姿勢で巻線チャック11に保持されている。 【0027】 次いで、熱圧着ヘッド12は、制御装置の制御下で駆動し、初期位置から巻線チャック11に向かって水平方向に移動し、熱圧着用チップ12Aの先端面が巻線コイル部品50の外部電極と対峙する位置で停止する。引き続き、熱圧着ヘッド12が下降して熱圧着用チップ12Aが予め設定された圧力で巻線コイル部品50を押圧すると、熱圧着用チップ12Aの先端面によって巻線コイル部品50の外部電極及び巻線の端末を所定温度に加熱し、これら両者を熱圧着する。熱圧着後、熱圧着ヘッド12は巻線コイル部品50から上昇した後、水平方向に移動して巻線チャック11から所定の位置に退避し、後続の巻線コイル部品50を待機する。巻線チャック11において後続の巻線コイル部品50を保持すると、熱圧着ヘッド12は上述の動作を繰り返して巻線コイル部品50の外部電極と巻線の端末とを熱圧着する。 【0028】 熱圧着ヘッド12の研磨時期に達すると、熱圧着ヘッド12は、制御装置の制御下で図3に示すように巻線チャック11側から研磨機構13に向けて水平方向に自動的に移動し、研磨機構13のカバー13Nの長窓13Oの真上に到達した後、熱圧着ヘッド12が下降し、熱圧着用チップ12Aの先端面を長窓13Oからカバー13N内へ進入させ、研磨紙13Aと所定の圧力で圧接させた後、熱圧着用チップ12Aを長窓13O内で往復移動させて先端面を研磨紙13Aによって研磨する。研磨後の熱圧着ヘッド12は、研磨機構13から巻線チャック11側へ移動して巻線コイル部品50の熱圧着処理を再開する。 【0029】 一方、熱圧着用チップ12Aの先端面の研磨を複数回繰り返すと、研磨の度毎に研磨紙13Aから砥粒が剥離する。しかし、研磨面を形成する砥粒層は極めて薄いため、砥粒が剥離して研磨能力が低下しても他の未使用の砥粒層との間で段差を形成するほどではなく、熱圧着用チップ12Aの先端面の端部等を削り取る虞がなく、常に先端面を平坦面として維持することができる。従って、熱圧着用チップ12Aの先端面と巻線コイル部品50の外部電極間の平行度を常に維持することができ、巻線コイル部品50の外部電極と巻線の端末とを常に正確且つ確実に熱圧着処理することができる。 【0030】 研磨紙13Aの研磨能力が低下すると、制御装置の制御下で、熱圧着ヘッド12が研磨機構13から巻線チャック11側へ移動すると共に、この間に駆動用モータ13Lを介して駆動ローラ13F及び巻き取りローラ13Cが自動的に駆動して研磨紙ローラ13Bから一定量の研磨紙13Aを巻き取ってカバー13Nの長窓13Oに位置する研磨面を移動させて研磨面を更新する。従って、電子部品の製造装置10を停止させることなく、研磨紙13Aの研磨面を更新することができ、砥石を使った従来の場合と比較して電子部品の製造装置10の稼働率を格段に高めることができる。 【0031】 以上説明したように本実施形態によれば、研磨機構13は、熱圧着ヘッド12が研磨機構13から巻線チャック11側へ移動する間に、研磨紙13Aを移動させてその研磨面(研磨位置)を自動的に変える駆動ローラ13F及び巻き取りローラ13Cを有するため、研磨紙13Aを移動させている間も電子部品の製造装置10が稼動して稼働率を高めることができ、しかも研磨紙13Aの砥粒層に段差が形成されないため、熱圧着用チップ12Aの先端面の端部を傷つけることがなく、常に先端面と巻線コイル部品50の外部電極との平行度を維持することができ、延いては外部電極と巻線の端末とを正確且つ確実に熱圧着処理することができる。 【0032】 また、本実施形態によれば、研磨機構13は研磨紙13Aを覆うカバー13Nを有するため、研磨時に発生する研磨屑が周囲に飛散することがなく、巻線チャック11の巻線コイル部品50を研磨屑によって汚染する虞がない。また、研磨機構13は研磨屑を吸引する手段を有するため、研磨紙13Aから研磨屑を除去して研磨紙13Aを常に清浄な状態に維持し、研磨屑によって熱圧着用チップ12Aの先端部を汚染する虞がない。 【0033】 尚、本発明は上記実施形態に何等制限されるものではなく、必要に応じて本発明の各構成要素を適宜設計変更することができる。例えば、上記実施形態では、巻線チャック11に巻線コイル部品50を一つだけ把持するものついて説明したが、複数個の巻き線コイル部品を把持するようにしたものであっても良い。この場合には、熱圧着ヘッド12をピッチ送りして複数個の巻き線コイル部品50に対して順次熱圧着処理を行うようにする。熱圧着治具は熱圧着処理に使用されるものであれば鏝等であっても良く、熱圧着ヘッド12に制限されるものではない。また、上記実施形態では巻線コイル部品50の外部電極と巻線端末の熱圧着処理を例に挙げて説明したが、巻線コイル部品以外の電子部品の熱圧着処理、例えばリード線を有する電子部品の外部電極とリード線の端末を熱圧着処理する場合についても本願発明を適用することができる。要は、研磨機構では、熱圧着治具が研磨機構から保持機構へ移動する間、あるいは保持機構で熱圧着処理を行っている間等、熱圧着治具の稼動中に研磨部材の研磨位置を変えるようにした電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法であれば、本発明に含まれる。 【産業上の利用可能性】 【0034】 本発明は、電子部品の熱圧着処理を行う場合に好適に利用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0035】 【図1】本発明の電子部品の製造装置の一実施形態を示す斜視図である。 【図2】図1に示す電子部品の製造装置を示す側面図である。 【図3】図1に示す電子部品の製造装置の要部の動作を説明するための説明図である。 【図4】従来の電子部品の製造装置を示す図で、(a)は熱圧着用チップを研磨する状態を示す説明図、(b)は熱圧着用チップで巻線コイル部品を熱圧着する状態を示す説明図である。 【符号の説明】 【0036】 10 電子部品の製造装置 11 巻線チャック(保持機構) 12 熱圧着ヘッド(熱圧着治具) 12A 熱圧着用チップ 13 研磨機構 13A 研磨紙(研磨部材) 13C 巻き取りローラ(移動機構) 13D 研磨紙ホルダー 13F 駆動ローラ(研磨紙を移動させるローラ、移動機構) 13N カバー(カバー部材) 13P 排気通路(吸引手段)
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006231 【氏名又は名称】株式会社村田製作所 【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号
|
| 【出願日】 |
平成15年10月28日(2003.10.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096910 【弁理士】 【氏名又は名称】小原 肇
|
| 【公開番号】 |
特開2005−135967(P2005−135967A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月26日(2005.5.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−367273(P2003−367273) |
|