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【発明の名称】 ブロック化素子、およびそのブロック化素子を搭載する電子機器
【発明者】 【氏名】増田 眞介
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内

【要約】 【課題】本発明は所定の機能を実現する回路を内蔵するブロック化素子に関し、配線基板上での実装密度を高めることを目的とする。

【解決手段】ノイズ吸収回路を内蔵する板状のブロック化素子94を備える。ブロック化素子94の端面には接続パッド部118,120が形成される。接続パッド部118,120は、何れも、配線122,124によりノイズ吸収回路と接続される。ブロック化素子94は、基板92に設けられた素子収納スペース96内に収納される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノイズ吸収回路を内蔵する板状のパッケージと、
前記パッケージの端面に設けられる入力用接続パッド部および出力用接続パッド部と、
前記入力用接続パッド部と前記ノイズ吸収回路とを接続すると共に、前記出力用接続パッド部と前記ノイズ吸収回路とを接続する配線と、
を備えることを特徴とするブロック化素子。
【請求項2】
前記ノイズ吸収回路は、前記パッケージに設けられた貫通孔と、前記貫通孔の内壁に形成される導電層と、前記導電層を前記パッケージから絶縁するために、前記貫通孔を取り巻くように形成される環状の誘電層と、を含むことを特徴とする請求項1記載のブロック化素子。
【請求項3】
前記ノイズ吸収回路は、前記パッケージに内蔵される抵抗素子およびコンデンサ素子を含むことを特徴とする請求項1記載のブロック化素子。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項記載のブロック化素子を搭載する電子機器であって、
前記ブロック化素子を収納する素子収納スペースを有する配線基板を備え、
前記素子収納スペースの内部には、前記ブロック化素子が前記収納スペースに収納された場合に、前記ブロック化素子が備える入力用および出力用接続パッド部と接触し、かつ、前記配線基板が備える配線層の何れかと導通する複数の接続パッド部を備えることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック化素子、およびそのブロック化素子を搭載する電子機器に係り、特に、配線基板上での実装密度を高めるうえで好適なブロック化素子、および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
図9(a)は、従来の半導体集積回路10の内部構造を示す。また、図9(b)は、その半導体集積回路10の斜視図を示す。従来の半導体集積回路10は、チップ素子12を備えている。チップ素子12の内部には、所定の機能を実現する回路が形成されていると共に、その回路を取り囲むように入出力バッファが形成されている。
【0003】
チップ素子12は、複数の端子14を備えるリードフレーム15上に搭載される。端子14のそれぞれは、ボンディングワイヤ16により、チップ素子12の入出力バッファに接続される。チップ素子12とリードフレーム15とのワイヤボンディングが終了すると、チップ素子12をモールドするパッケージ18が形成される。その結果、半導体集積回路10は、図9(b)に示す状態となる。
【0004】
図9(b)に示す如く、従来の半導体集積回路10は、配線基板20上に、例えばハンダ付けなどの手法で固定される。配線基板20には、半導体集積回路10が備える端子のそれぞれに対応する接続パッド部21が設けられている。半導体集積回路10の各端子14が、それらの接続パッド部21に接合されることにより、配線基板20上に所望の電子回路が形成される。
【0005】
図10は、従来の電子機器の一部の斜視図、より具体的には、従来の電子機器が備える配線基板20上に搭載されたノイズ吸収素子22の斜視図を示す。従来のノイズ吸収素子22は、環状のフェライトコア24と、その中心を通る伝送線26とを備えている。
【0006】
ノイズ吸収素子22は、配線基板20上の所定部位に実装されることにより、配線27を介してコネクタ28と導通し、また、配線29を介して内部回路と導通する。ノイズ吸収素子22によれば、コネクタ28に供給された信号が伝送線26を流通する際に、その信号からノイズを除去することができる。従って、図10に示す構成によれば、内部回路に対して、ノイズの少ない信号を供給することができる。
【0007】
【特許文献1】特開平5−283605号公報
【特許文献2】国際公開第98/47174パンフレット
【特許文献3】特開昭61−117858号公報
【特許文献4】特開平10−335570号公報
【特許文献5】特開昭61−35547号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の半導体集積回路10において、端子14はパッケージ18を取り巻くように配置されている。換言すると、従来の半導体集積回路10において、パッケージ18の各辺の長さは、チップ素子12から導出される全ての端子14を一列に並べて配置することができるように設計されており、複数14の端子は、パッケージ14の4辺を有効に利用して配置されている。
【0009】
つまり、従来の半導体集積回路10の構造においては、必要とされる端子14の数によってパッケージ18の大きさが制限される。このため、従来の構造によっては、端子14の密度を高めること(回路10の実装面積を変えることなく端子14の数を増やすこと、或いは、端子14の数を減らさずにその実装面積を縮小すること)が困難であった。
【0010】
また、従来の半導体集積回路10の構造では、配線基板20上における半導体集積回路10の占有面積内に、チップ素子12は一つしか配置することができなかった。つまり、従来の構造では、所定の実装面積から導き出せる端子14の数が、一つのチップ素子12から導出できる端子14の数に制限されていた。従来の構造は、この点においても、端子の密度を高めるうえで問題を有していた。
【0011】
図10に示す如く、従来のノイズ吸収素子22は配線基板20上に実装される形態で回路の一部を形成する。ノイズ吸収素子22は、入力信号に重畳するノイズの大きさ等に応じて、その諸元が容易に変更できることが望ましい。図10に示す従来の構造によれば、ノイズ吸収素子22自身を変更することで、その諸元は容易に変更することができる。この点、従来の構造は、柔軟な対応が可能であるという利点を有している。
【0012】
しかしながら、従来の構造によれば、配線基板20上のある程度の領域がノイズ吸収素子22によって占有される。配線基板20上における部品の実装密度を高めるうえでは、ノイズ吸収素子22の占有面積が十分に小さいことが望ましい。この点、図10に示す従来の構造は、図9に示す構造と同様に、配線基板20における部品の実装密度を高めるうえで未だ改良の余地を残すものであった。
【0013】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、配線基板における部品の実装密度を高めるうえで好適な構造を有するブロック化素子を提供することを第1の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1記載の発明は、ブロック化素子であって、
ノイズ吸収回路を内蔵する板状のパッケージと、
前記パッケージの端面に設けられる入力用接続パッド部および出力用接続パッド部と、
前記入力用接続パッド部と前記ノイズ吸収回路とを接続すると共に、前記出力用接続パッド部と前記ノイズ吸収回路とを接続する配線と、
を備えることを特徴とするものである。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のブロック化素子であって、
前記ノイズ吸収回路は、前記パッケージに設けられた貫通孔と、前記貫通孔の内壁に形成される導電層と、前記導電層を前記パッケージから絶縁するために、前記貫通孔を取り巻くように形成される環状の誘電層と、を含むことを特徴とするものである。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のブロック化素子であって、
前記ノイズ吸収回路は、前記パッケージに内蔵される抵抗素子およびコンデンサ素子を含むことを特徴とするものである。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項記載のブロック化素子を搭載する電子機器であって、
前記ブロック化素子を収納する素子収納スペースを有する配線基板を備え、
前記素子収納スペースの内部には、前記ブロック化素子が前記収納スペースに収納された場合に、前記ブロック化素子が備える入力用および出力用接続パッド部と接触し、かつ、前記配線基板が備える配線層の何れかと導通する複数の接続パッド部を備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
この発明は以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、板状のパッケージの内部にノイズ吸収回路を内蔵するブロック化素子を実現することができる。このようなブロック化素子によれば、配線基板に組み込むことで、配線基板上のスペースを用いることなく、ノイズ吸収回路を回路の一部とすることができる。このため、本発明によれば、配線基板上のスペースを有効利用することが可能となり、部品の実装密度を高めることができる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、板状のパッケージに貫通孔、導電層、および誘電層を設けることで、パッケージにノイズ吸収回路を内蔵させることができる。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、板状のパッケージに抵抗素子およびコンデンサを内蔵させることにより、パッケージの内部にノイズ吸収回路を形成することができる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、ノイズ吸収回路を内蔵するブロック化素子を配線基板の収納スペースに収納することで、ノイズ吸収回路を配線基板の配線層と導通させることができる。このような電子機器によれば、ブロック化素子の端子と配線基板の接続パッド部とが共に収納スペース内に納められるため、小さなスペース内にブロック化素子を搭載することが可能となる。更に、このような構造によれば、端子や接続パッド部がノイズを受け難いため、回路の耐ノイズ性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0023】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1であるブロック化素子30の斜視図を示す。図1に示す如く、ブロック化素子30は、6面体形状に成形されたパッケージ32を備えている。パッケージ32の側面には、複数列に整列された端子34の列、より具体的には、パッケージ32を取り囲むように配列された端子34で構成される3つの端子列36,38,40が設けられている。
【0024】
端子34のそれぞれは、他の端子34から絶縁されていると共に、パッケージに内蔵されるチップ素子に導通している。ブロック化素子30の構造によれば、パッケージの側面に端子が1列に並んだ状態で配置される場合に比して、同じ占有面積に対して3倍の端子数を確保することができる。
【0025】
図2は、本実施形態のブロック化素子30の内部構造を表す透視図を示す。図2に示す如く、ブロック化素子30は、パッケージ32の内部に3つのチップ素子42,44,46を備えている。チップ素子42は、端子列36を構成するリードフレーム48に固定されている。同様に、チップ素子44,46は、それぞれ、端子列38を構成するリードフレーム50、または端子列40を構成するリードフレーム52に固定されている。
【0026】
チップ素子42,44,46は、それぞれ、所定の機能を実現するための集積回路と、その集積回路の周囲に形成される入出力バッファとを備えている。チップ素子42,44,46は、その入出力バッファとリードフレーム48,50,52とを連結するボンディングワイヤ54により、端子列36,38,40のそれぞれに接続されている。
【0027】
リードフレーム48,50,52には、それらを重ねて配置するための構造要素が設けられている。3つのチップ素子42,44,46は、それらとリードフレーム48,50,52とを接続するワイヤボンディングの処理が終了した後に、上記の構造要素を利用して図2に示す状態に重ね合わされる。その後、チップ素子42,44,46がモールドされるようにパッケージ32を形成することで本実施形態のブロック化素子30が製造される。
【0028】
上述の如く、本実施形態のブロック化素子30は、3つの端子列36,38,40のそれぞれに対応して3つのチップ素子42,44,46を備えている。このような構造によれば、チップ素子が1つだけ用いられる場合に比して、同じ占有面積に対して3倍の処理能力が得られると共に、3倍の入出力端子数を確保することができる。従って、本実施形態のブロック化素子30によれば、1つのチップ素子と1列の端子列とを備える通常の半導体集積回路に比して、占有面積内の回路密度を十分に高めることができる。
【0029】
尚、上記の実施形態においては、3つのチップ素子42,44,46を安定に重ね合わせるために、リードフレーム48,50,52に構造要素を設けることとしているが、ブロック化素子30の構造はこれに限定されるものではなく、3つのチップ素子42,44,46を安定にモールドすることができる場合には、その構造要素を省略してもよい。
【0030】
また、上記の実施形態においては、ブロック化素子30が備える端子列の数を3列としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、2列以上の端子列を備えていればよい。
【0031】
また、上記の実施形態においては、パッケージ32の内部に3つのチップ素子42,44,46を配置することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、導出される端子が複数列に整列されている限り、配置するチップ素子の数は1つ以上であればよい。以下、チップ素子を1つとする構造を実施の形態2として説明する。
【0032】
実施の形態2.
次に、図3を参照して本発明の実施の形態2について説明する。図3は、本発明の実施の形態2であるブロック化素子60の内部構造を示す透視斜視図である。ブロック化素子60は、実施の形態1のブロック化素子60と同様に3列の端子列36,38,40を備えている。ブロック化素子60は、それらの端子列36,38,40が単一のチップ素子62に導通している点に特徴を有している。
【0033】
図3に示す如く、ブロック化素子60が備える3つの端子列36,38,40は、単一のリードフレーム64を構成している。チップ素子62は、実施の形態1の場合と同様に、ボンディングワイヤ66によりリードフレーム64に接続されている。
【0034】
ブロック化素子60の構造によれば、リードフレーム64が備える複数の端子34を3つの端子列36,38,40に分散して配置することができる。このような構造によれば、全ての端子を適性に配置するために必要なパッケージの1辺の長さは、全ての端子が1列に並んで配置される場合に比してほぼ1/3に短縮される。このため、ブロック化素子60の構造によれば、チップ素子62から導出される全ての端子が1列に配置される場合に比して、十分に小さな実装面積を実現して部品の実装密度を高めることができる。
【0035】
尚、上述した第1および第2の実施形態においては、端子34の先端部がパッケージ32の表面から大きく突出しないように、すなわち、端子34の先端部とパッケージ32の表面とがほぼ平滑面となるように、その先端部が処理されているが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、パッケージ32の表面から大きく導き出された端子34を有する構造を、本発明の実施の形態3として説明する。
【0036】
実施の形態3.
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。図4は、本発明の実施の形態3であるブロック化素子70の斜視図を示す。図4に示す如く、ブロック化素子70は、実施の形態1または2のブロック化素子30,60と同様に、3列の端子列72,74,76を備えている。端子列72,74,76を構成する複数の端子34は、他の端子34と干渉することなくブロック化素子70の底面の延長面に到達するように設けられている。このような構造によれば、ブロック化素子70は、配線基板上に、通常の表面実装部品として搭載することができる。
【0037】
実施の形態4.
次に、図5を参照して、実施の形態1のブロック化素子30同士の接合構造を本発明の実施の形態4として説明する。図5(a)は、本実施形態の接合構造で接合された2つのブロック化素子30の斜視透視図を示す。また、図5(b)は、本実施形態の接合構造を、図5(a)に示すB矢視で表した図を示す。
【0038】
本実施形態の接合構造によれば、接合すべき2つのブロック化素子30は、接合面が対向するように配置される。ブロック化素子30が備える端子34は、それらの先端部がパッケージ32の表面から僅かに突出するように設けられている。
また、接合すべき2つのブロック化素子30において、端子列36,38,40の高さや、端子34のピッチ、或いは端子34の大きさ等は統一されている。より具体的には、2つのブロック化素子30の接合面に配置される端子34は、それらのブロック化素子30が所定状態に対向配置された場合に、他方のブロック化素子30が備える端子34と対向するように設けられている。
更に、本実施形態において、2つのブロック化素子30の端子34は、それらのブロック化素子30が所定状態に対向配置されることにより、所望の回路構造を得るために接合されるべき端子同士が互いに対向するように配置されている。
【0039】
本実施形態においては、2つのブロック化素子30が共に上述した条件を満たしているため、それらが所定状態に対向配置されることにより図5(a)に示す状態が形成されると、図5(b)に示す如く、接合すべき端子対が適性に接触状態となる。本実施形態の接合構造は、上記の如く端子対が接触状態とされた後、例えばリフローハンダ付け等の手法で端子対を接合することにより、或いはブロック化素子30を保持して端子対の圧接状態を維持することなどにより実現される。
【0040】
本実施形態の接合構造によれば、2つのブロック化素子30の接合部を、それらのブロック化素子30の間に納めた状態で、両者を容易に接合することが可能となる。つまり、本実施形態の接合構造によれば、端子や配線の露出部分を設けることなく2つのブロック化素子30を容易に所望の接合状態とすることができる。このような構造によれば、接合に要するスペースを小さくすることができると共に、端子や配線が露出している場合に比して高いノイズ耐性を確保することができる。従って、本実施形態の接合構造によれば、高い実装密度を有し、かつ、優れたノイズ耐性を有する回路を実現することができる。
【0041】
尚、上記の記載は、実施の形態1のブロック化素子30同士を接合する場合を説明しているが、本実施形態の接合構造が適用可能な素子はこれに限定されるものではない。すなわち、本実施形態の接合構造は、例えば実施の形態2のブロック素子60同士の接合など、パッケージから僅かに突出する複数の端子列を有する素子同士の接合に広く適用することができる。
【0042】
実施の形態5.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態5である接合構造について説明する。図6は、本実施形態の接合構造で接合された2つのブロック化素子30の斜視図を示す。本実施形態において、2つのブロック化素子30は、実施の形態4の場合と同様に、互いに対向する接合面に接合すべき端子対を備えていると共に、接合面以外の面にも他方のブロック化素子30の端子と導通させるべき端子34を備えている。
【0043】
図6は、2つのブロック化素子30が、それぞれ、接合面と反対側の面に、互いに導通状態とすべき端子34を備えている状態を示す。本実施形態の接合構造によれば、接合面以外の面に配置されるそれらの端子34は、図6に示す如く、接続部材78によって導通状態とされる。本実施形態の接合構造を用いる場合は、導通させるべき全ての端子対をブロック化素子30の接合面に集める必要がなくなる。このため、本実施形態の接合構造によれば、端子34の配置に関して高い自由度が確保でき、実施の形態4の場合に比して、ブロック化素子30の設計上の制約を緩めることができる。
【0044】
実施の形態6.
次に、図7を参照して本発明の実施の形態6について説明する。図7(a)は、本発明の実施の形態6である電子機器80の主要部を表す斜視図である。また、図7(b)は、本実施形態の電子機器80を図7(a)に示すB矢視で表した拡大図である。
【0045】
図7(a)に示す如く、本実施形態の電子機器80は、多層配線基板82を備えている。多層配線基板82には、複数の配線層が形成されていると共に、素子収納スペース84が形成されている。素子収納スペース84は、実施の形態1のブロック化素子30(図1参照)を収納するためのスペースである。本実施形態において、素子収納スペース84は、実施の形態4の接合構造(図5参照)で接合された2つのブロック化素子30が収納できるように形成されている。
【0046】
多層配線基板82とブロック化素子30とは、それらの厚さが同じになるように設けられている。このため、ブロック化素子30が素子収納スペース84に収納されると、ブロック化素子30の表面と、多層配線基板82の表面とは、ほぼ平坦な面を形成する。
【0047】
図7(b)に示す如く、多層配線基板82は、素子収納スペース84の内壁に複数の接続パッド部86を備えている。接続パッド部86は、多層配線基板82が備える複数の配線層の何れかと導通すると共に、ブロック化素子30が備える個々の端子34に対応する配列で設けられている。このため、ブロック化素子30が素子収納スペース84に収納されると、ブロック化素子30の端子34と、多層配線基板82との間に、接続パッド部86を介して必要な導通が確保される。
【0048】
このように、本実施形態の電子機器80の構造によれば、素子収納スペース8の内部で、ブロック化素子30と多層配線基板82との間の導通を確保することができる。このような構造によれば、多層配線基板82の表面或いは裏面に、基板82とブロック化素子30との導通を得るための配線やパターンを設ける必要がない。つまり、電子機器80の構造によれば、それ自身が高い集積度を有するブロック化素子30を、必要最小限のスペースで多層配線基板82に搭載することができる。このため、本実施形態の電子機器80によれば、十分に高い集積度を得ることができる。
【0049】
更に、本実施形態の電子機器80においては、接続パッド部86および端子34が素子収納スペース84内に納められているため、それらの接続部がノイズを受信し難い構造が実現されている。このため、本実施形態の電子機器80によれば、高い集積度が得られることに加えて、優れたノイズ耐性を実現することができる。
【0050】
本実施形態において、ブロック化素子30には、プログラム可能な集積回路、すなわち、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)のようにプログラムを変えることにより内部の状態が変更可能な集積回路が内蔵されている。
【0051】
電子機器に用いられる回路の配線の全てが配線基板によって実現されている場合は、その配線構造の変更は不可能である。これに対して、本実施形態の電子機器82によれば、ブロック化素子30のプログラムを変更することで、多層配線基板82とブロック化素子30とで構成される回路の配線構造を変更することができる。このため、本実施形態の電子機器82によれば、回路の配線に変更が要求される場合に柔軟な対応をとることができる。
【0052】
尚、上記の実施形態においては、多層配線基板82に2つのブロック化素子30を組み込むこととしているが、多層配線基板82に組み込むブロック化素子30の数はこれに限定されるものではなく、1個以上のブロック化素子30を組み込むこととすればよい。
【0053】
また、上記の実施形態においては、多層配線基板82に、実施の形態1のブロック化素子30を組み込むこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば実施の形態2のブロック素子60など、パッケージから僅かに突出する複数の端子列を有する他のブロック素子を多層配線基板82に組み込むこととしても良い。
【0054】
実施の形態7.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態7について説明する。図8(a)は、本発明の実施の形態7である電子機器90の主要部を表す斜視図である。図8(a)に示す如く、本実施形態の電子機器90は、配線基板92とブロック化素子94とを備えている。配線基板92には素子収納スペース96が形成されており、ブロック化素子94はその内部に収納されている。
【0055】
図8(b)は、電子機器90が備えるブロック化素子94の斜視透視図を示す。本実施形態において、ブロック化素子94は、配線基板92と同じ厚さを有するパッケージ98を備えている。パッケージ98には、3つの貫通孔100、102、および104が設けられている。貫通孔100、102、および104の内壁には導電層106、108、および110が環状に形成されている。それらの導電層106、108、および110は、環状のフェライトコア112、114、および116に取り囲まれることによりパッケージ98から絶縁されている。
【0056】
パッケージ98が備える2つの側面には、接続パッド部118,120が形成されている。パッケージ98の一方の面には、接続パッド部118と導電層106とを接続する配線122、および導電層108と導電層110とを接続する配線124が形成されている。更に、パッケージ98の他方の面には、導電層106と導電層108とを接続する配線126、および導電層110と接続パッド120とを接続する配線128が形成されている。
【0057】
図8(c)は、図8(b)に示す導電層106〜110、フェライトコア112〜116、および配線122〜128で構成される回路の等価回路を示す。図8(c)に示す如く、ブロック化素子94が備える導電層106〜110等は、RCフィルタ、すなわち、抵抗RとコンデンサCとで構成されるノイズ吸収回路として機能する。つまり、ブロック化素子94によれば、2つの接続パッド部118および120の間を流れる信号からノイズ成分を除去する機能を実現することができる。
【0058】
本実施形態において、配線基板92の素子収納スペース96の内壁には、ブロック化素子94の接続パッド部118,120と対応する接続パッド部が設けられている。従って、ブロック化素子94を配線基板92に組み込むと、ブロック化素子94と配線基板92とによって、ノイズ吸収回路を含む回路配線が実現できる。
【0059】
ブロック化素子94に内蔵されるノイズ吸収回路は、例えば、配線基板92上にノイズ吸収素子を実装することにより実現することができる。このような構造によれば、ノイズ吸収回路を含む配線が容易に形成できると共に、ノイズ吸収回路の特性を変更する必要が生じた場合には、実装する素子の特性を変更することで、容易にその要求に対処することができる。しかしながら、上記の構造によれば、配線基板92上に素子を実装するためのスペースが必要となる。この点、ノイズ吸収素子を実装する構造は、部品の実装密度を高めるうえで必ずしも最適な構造ではない。
【0060】
また、ブロック化素子94に内蔵されるノイズ吸収回路は、例えば、ブロック化素子94が備える貫通孔100〜104やフェライトコア112〜116を直接配線基板92に設けることによっても実現が可能である。このような構造によれば、ノイズ吸収素子を実装するスペースが不要となり、部品の実装密度を高めることが可能となる。しかしながら、このような構造によれば、ノイズ吸収回路の特性を変更する必要が生じた場合に、配線基板92自身の設計事態を変更する必要が生ずる。従って、配線基板92に直接ノイズ吸収回路を形成する構造は、特性変更の要求に対する柔軟な対処の妨げとなる。
【0061】
上述の如く、本実施形態の電子機器90によれば、ブロック化素子94を配線基板92に組み込むことで、容易にノイズ吸収回路を含む回路配線を実現することができる。本実施形態の構造によれば、配線基板92上にノイズ吸収素子を実装するためのスペースを設ける必要が無いと共に、ノイズ吸収回路の特性の変更が要求された場合は、ブロック化素子94の諸元、具体的には、貫通孔の数やフェライトコアの厚さを変えることにより、配線基板92の設計を変更することなく容易にその要求に応えることができる。従って、本実施形態の電子機器92によれば、回路特性の変更要求に対する柔軟な対処を可能としつつ、高い部品実装密度を実現することができる。
【0062】
尚、上記の実施形態においては、パッケージ98に貫通孔100〜104や導電層106〜110、或いはフェライトコア112〜116等を設けることによりノイズ吸収回路を実現しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パッケージ98に、抵抗素子やコンデンサで構成されるノイズ吸収回路を内蔵させることとしても良い。
【0063】
また、上記の実施形態においては、パッケージ98の内部にノイズ吸収回路を形成するために、導電層100〜104をフェライトコア112〜116で取り囲むこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、フェライトに変えて、高い絶縁性を有する誘電体により導電層100〜104を取り囲むこととしてもよい。
【0064】
更に、上記の実施形態においては、パッケージ98に3つの貫通孔100〜102を設けることとしているが、本発明は、これに限定されるものではなく、貫通孔の数は1つ以上であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施の形態1のブロック化素子の斜視図である。
【図2】図1に示すブロック化素子の斜視透視図である。
【図3】本発明の実施の形態2のブロック化素子の斜視透視図である。
【図4】本発明の実施の形態3のブロック化素子の斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態4のブロック化素子の接合構造を表す図である。
【図6】本発明の実施の形態5のブロック化素子の接合構造を表す図である。
【図7】本発明の実施の形態6の電子機器の構造を表す図である。
【図8】本発明の実施の形態7の電子機器の構造を表す図である。
【図9】従来の半導体集積回路の構造を表す図である。
【図10】従来の電子機器の一部を表す図である。
【符号の説明】
【0066】
30;60;70;94 ブロック化素子、 32;98 パッケージ、 34 端子、 36,38,40;72,74,76 端子列、 42,44,46;62 チップ素子、 78 接続部材、 80;90 電子機器、 82 多層配線基板、 84 素子収納スペース、 86;118,120 接続パッド部、 92 配線基板、 100,102,104 貫通孔、 106,108,110 導電層、 112,114,116 フェライトコア。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号
【出願日】 平成16年11月10日(2004.11.10)
【代理人】 【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守

【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹

【公開番号】 特開2005−101639(P2005−101639A)
【公開日】 平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願番号】 特願2004−326929(P2004−326929)