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【発明の名称】 電子部品及び電子機器
【発明者】 【氏名】三好 一哉
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内

【要約】 【課題】電子部品4の端子12、13において、外部からの荷重に対する端子12、13の応力を低減してはんだ接合部10のひずみを低減するようにした電子部品及び電子部品を実装した電子機器を得る。

【解決手段】電子部品4は、本体と該本体及び外部の電気回路に接続される端子12、13とからなり、上記端子12、13は、上記本体から外方に突出し、一部に弾性構造12c、12d、13cを設けた突設部と、この突設部から屈曲して延長し、基板にはんだ付け接合される接合部10とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と該本体及び外部の電気回路に接続される端子とからなる電子部品であって、上記端子は、上記本体から外方に突出し、一部に弾性構造を設けた突設部と、この突設部から屈曲して延長し、基板にはんだ付け接合される接合部とを備えたことを特徴とする電子部品。
【請求項2】
端子の突設部の一部に湾曲形状を形成して弾性構造としたことを特徴とする請求項1記載の電子部品。
【請求項3】
端子の突設部に屈曲部が設けられ、この屈曲部に貫通穴を形成したことを特徴とする請求項1記載の電子部品。
【請求項4】
筐体内部に設けた基板と、この基板上の一方の筐体側に実装された少なくとも1つの電子部品と上記基板上の他方の筐体側に実装され、押下されることで上記電子部品の少なくとも1つと電気的に接続する押しボタンスイッチとを備え、上記電子部品は、本体と該本体及び外部の電気回路を接続する端子とからなり、上記端子は、上記本体から外方に突出し、一部に弾性構造を設けた突設部と、この突設部から屈曲して延長し、上記基板にはんだ付け接合される接続部とで構成されることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
端子の突設部の一部に湾曲形状を形成して弾性構造としたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
端子の突設部に屈曲部が設けられ、この屈曲部に貫通穴を形成したことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話機等の電子機器に使用される電子部品、特に、基板にはんだ付け接合するための端子を有する電子部品及び該電子部品を実装した電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品の多くは、プリント配線基板に形成されたスルーホールに、端子を挿入してはんだ付け接続されていたが、近年、携帯電話等の電子機器は小型化、薄型化傾向にあり、プリント配線基板の表面に端子を当接してはんだ付け接合する表面実装タイプのものが広く用いられるようになってきている。
【0003】
図6は、電子機器としての携帯電話機1を示す図である。図6(a)は携帯電話機1の外観正面図であり、図6(b)は携帯電話機1を側面から見た断面図である。図において、携帯電話機1は、外部筐体2と内部筐体3とで構成されており、外部筐体2にはキー7が遊動可能に設けられている。携帯電話機1内部には複数の電子部品4を実装した基板5が搭載されており、電子部品4と基板5とは端子6を介して接続されている。
【0004】
図7は、図6(b)の電子部品4付近の拡大図、図8は、電子部品4の実装構造を示した斜視図、図9は、キー7を押下した時の電子部品4の端子6付近における拡大図である。使用者がキー7を押下すると、アクチュエータ部8がクリックばね9を押圧することにより基板5のスイッチ部(図示せず)と接触して、基板5に実装された電子部品4と電気的に接続するように構成されている。また、電子部品4の側面には複数の金属性の端子6が突設されている。この端子6には、電子部品4本体の近傍位置で電子部品4本体の底面側へ屈曲する屈曲部6aと、端子6の先端部分の近傍位置で外側へ屈曲する屈曲部6bとが設けられており、端子6の屈曲部6bより先端部分は、基板5に対して平行に接触し、はんだで基板5と接合されるはんだ接合部10が形成され、はんだ接合部10を介して電子部品4と基板5とが電気的に接続される。また、キー7押下時にクリックばね9の頂部と基板5とを完全に接触させるために、キー7はクリップばね9のみでなく基板5も押圧するようになっている。そして、その荷重で基板5がたわむことで、電子部品4が内部筐体3に衝突することを防ぐために、電子部品4と内部筐体3の間には間隙11が設けられている。
【0005】
また、別の従来技術として、筐体に装着するバッテリと、筐体内に装備され且つ種々の電子部品が搭載されたメイン基板とを有する携帯電話機において、筐体に、メイン基板に当接する少なくとも一つの第1凸部と、バッテリに当接する少なくとも一つの第2凸部とを設けて、外部から荷重が掛かった際のメイン基板の破損を防止したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2002−185593号公報(第2−3頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の電子部品実装構造においては、外部からの荷重、例えば、図9のようにキー7をP方向に押下すると基板5にもP方向に圧力がかかる。しかし、このP方向の圧力によって基板5がたわむために、電子部品4の端子6が基板5から荷重A及びBを受けるので端子6に応力a、b、c及びdが働く。その結果、キー7を過度な回数押下すると、はんだ接合部10にひずみが生じてはんだ接合部10と基板5との接続が断線してしまい、この電子部品4を実装した製品の故障の原因となるという問題点があった。
また、キー7押下の荷重によって基板5がたわみ、電子部品4の天面が内部筐体3に衝突した場合は、さらに端子6に加わる応力が大きくなり、はんだ接合部10に発生するひずみが大きくなる。これを防ぐために間隙11を広くすると、携帯電話機1の薄型化が妨げられてしまうという問題点があった。
【0008】
さらに、特許文献1の携帯電話機においては、筐体に設けた凸構造で基板を裏支えするので、キー直下からずれた位置に凸構造を設けた場合には基板に剪断力が生じてしまうため、キー直下に凸構造を設ける必要があり、構造に制約を受けるという問題点があった。
【0009】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、電子部品4の端子6において、外部からの荷重に対する端子6の応力を低減してはんだ接合部10のひずみを低減するようにした電子部品及び電子部品を実装した電子機器を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の請求項1に係る電子部品は、本体と該本体及び外部の電気回路に接続される端子とからなる電子部品であって、上記端子は、上記本体から外方に突出し、一部に弾性構造を設けた突設部と、この突設部から屈曲して延長し、基板にはんだ付け接合される接続部とを備えたものである。
【0011】
この発明の請求項4に係る電子機器は、筐体内部に設けた基板と、この基板上の一方の筐体側に実装された少なくとも1つの電子部品と上記基板上の他方の筐体側に実装され、押下されることで上記電子部品の少なくとも1つと電気的に接続する押しボタンスイッチとを備え、上記電子部品は、本体と該本体及び外部の電気回路を接続する端子とからなり、上記端子は、上記本体から外方に突出し、一部に弾性構造を設けた突設部と、この突設部から屈曲して延長し、上記基板にはんだ付け接合される接続部とで構成されるものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明の請求項1に係る電子部品は、端子の一部に弾性構造を設けたので、外部からの荷重に対する電子部品の端子への応力を小さくすることができ、接合部に生じるひずみを低減させることができる効果がある。
【0013】
さらに、この発明の請求項4に係る電子機器は、基板と少なくとも1つの電子部品と押しボタンスイッチとを備え、上記電子部品は端子の一部に弾性構造を設けたので、外部からの荷重に対して基板がたわんだときに、電子部品の天面が内部筐体に衝突しても端子に加わる応力を小さくすることができるので、電子部品の天面と内部筐体との間隙を狭くすることができるようになり、電子機器の薄型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1.
以下、実施の形態1について説明する。
図1は、電子部品4付近の拡大図、図2は、電子部品4の実装構造を示した斜視図、図3は、キー7を押下した時の電子部品4の端子12付近における拡大図である。電子部品4の側面には複数の金属性の端子12が突設されており、この端子12には、電子部品4本体の近傍位置で電子部品4本体の底面側へ屈曲する屈曲部12aと、端子12の先端部分の近傍位置で外側へ屈曲する屈曲部12bとが設けられており、端子12の屈曲部12bより先端部分は、基板5に対して平行に接触し、はんだで基板5と接合されるはんだ接合部10が形成されている。また、電子部品4の本体部分と屈曲部12aとに挟まれた端子12部分に、湾曲部12cを形成し、屈曲部12aと屈曲部12bとに挟まれた端子12部分に、湾曲部12dを形成している。
【0015】
このように外部からの荷重に対し変形しやすいように湾曲部12c及び湾曲部12dを設けることにより、図3のようにキー7をP方向に押下して端子12が基板5から荷重A及びBを受けて基板5がたわんだとしても、端子12の湾曲部12c及び12dの形状が変形し弾性構造として働くので、荷重Aに対する端子12の応力a’及びc’、及び荷重Bに対する端子12の応力b’及びd’が小さくなり、はんだ接合部10に生じるひずみを低減させることができる。その結果、キー7を過度な回数押下したとしてもはんだ接合部10と基板5との接続が断線するのを防ぐことができる。
また、キー7押下の荷重によって基板5がたわんだときに、電子部品4の天面が内部筐体3に衝突したとしても、、湾曲部12c及び湾曲部12dが弾性構造として働くので端子12の応力を小さくでき、間隙11を狭くすることが可能になるので、携帯電話機1の薄型化を図ることができる。
【0016】
この実施の形態1では、端子12の弾性構造として湾曲部12c及び12dを設けたが、いずれか一方でもよい。
【0017】
実施の形態2.
図4は、この実施の形態2に係る電子部品4の実装構造を示した斜視図であり、図5はキー7を押下した時のこの実施の形態2に係る電子部品4の端子13付近における拡大図である。電子部品4の側面には複数の金属性の端子13が突設されており、この端子13には、電子部品4本体の近傍位置で電子部品4本体の底面側へ屈曲する屈曲部13aと、端子13の先端部分の近傍位置で外側へ屈曲する屈曲部13bとが設けられており、端子13の屈曲部13bより先端部分は、基板5に対して平行に接触し、はんだで基板5と接合されるはんだ接合部10が形成されている。
また、実施の形態2では、端子13の屈曲部13aに、貫通穴13cを形成している。
【0018】
このように外部からの荷重に対し変形しやすいように屈曲部13aに貫通穴13cを設けることにより、図5のようにキー7をP方向に押下して端子13が基板5から荷重A及びBを受けて基板5がたわんだとしても、端子13の屈曲部1aが貫通穴13cにより形状が変形し易い弾性構造として働くので、荷重Aに対する端子13の応力a’及びc’、及び荷重Bに対する端子13の応力b’及びd’が小さくなり、はんだ接合部10に生じるひずみを低減させることができる。
【0019】
上記実施の形態1及び2では、端子12又は13が電子部品1の本体から屈曲部12a又は13aに向かう方向と、屈曲部12b又は13bから先端部に向かう方向とが同一であるが、端子12又は13の屈曲部12b又は13bから先端部に向かう方向が、電子部品4の方向へ向くように形成した電子部品4でも、実施の形態1及び2と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明の実施の形態1及び2に係る携帯電話機1における電子部品4付近の拡大図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る携帯電話機1における電子部品4の実装構造を示した斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る携帯電話機1におけるキー7を押下したときの基板5がたわむ様子を示した図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る携帯電話機1における電子部品4の実装構造を示した斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る携帯電話機1におけるキー7を押下したときの基板5がたわむ様子を示した図である。
【図6】従来の携帯電話機1を示す図である。
【図7】従来の携帯電話機1における電子部品4付近の拡大図である。
【図8】従来の携帯電話機1における電子部品4の実装構造を示した斜視図である。
【図9】従来の携帯電話機1におけるキー7を押下したときの基板5がたわむ様子を示した図である。
【符号の説明】
【0021】
1 電子部品
2 外部筐体
3 内部筐体
6、12、13 端子
6a、6b、12a、12b、13a、13b 屈曲部
12c、12d 湾曲部
13c 貫通穴
5 基板
7 キー
10 はんだ接合部
11 間隙
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号
【出願日】 平成15年9月26日(2003.9.26)
【代理人】 【識別番号】100113077
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 省吾

【識別番号】100112210
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 忠彦

【識別番号】100108431
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 加奈子

【識別番号】100128060
【弁理士】
【氏名又は名称】中鶴 一隆

【公開番号】 特開2005−101459(P2005−101459A)
【公開日】 平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願番号】 特願2003−335669(P2003−335669)