| 【発明の名称】 |
高損失率合成吸収材とそのマイクロ波吸収体 |
| 【発明者】 |
【氏名】尾嶋 武之
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| 【要約】 |
【課題】マイクロ波吸収体に用いられる合成吸収材のマイクロ波周波数帯における損失率を大きくすること。
【解決手段】誘電体にカーボン等の導電粒子を分散させることによって、その合成吸収材の損失率を大きくする方法において、従来は、体積抵抗率が約2(Ω−cm)より小さい低抵抗率の導電粒子を分散させていたため、損失率が最大となる周波数はミリ波や光の極めて高い周波数であった。本発明では、体積抵抗率が約2(Ω−cm)以上の高抵抗率の導電粒子を用いることによって、合成吸収材の損失率が最大となる周波数をマイクロ波周波数帯になるようにする。これにより、マイクロ波における合成吸収材の損失率を極めて大きくすることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 母体となる非導電性誘電体とその中に非磁性でかつ導電性の粒子を分散させた合成吸収材において、その導電性粒子の体積抵抗率が2(Ω−cm)以上でかつ2メガ(Ω−cm)以下である合成吸収材。 【請求項2】 請求項1を満たす合成吸収材おいて、その導電性粒子が半導体、カーボン、あるいは導電性ポリマーである合成吸収材。 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2の合成吸収材を使用したマイクロ波吸収体あるいはマイクロ波吸収シート。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、一般にマイクロ波吸収体およびその材質に関するもので、特に母体となる非導電性誘電体に適当な導電率を有する導電性粒子を分散させた合成吸収材と、これを使用したマイクロ波吸収体に関するものである。 【背景技術】 【0002】 合成吸収材の電磁波的損失は一般に周波数依存性があり、その多くはデバイ型の分散特性を示す。従来からマイクロ波吸収体として使用されてきた合成吸収材では、化学物質を母体に約50(S/m)より大きな導電率を有するカーボン、グラファイトや金属等の導電粒子を分散させていた。ちなみに、この50(S/m)の導電率は2(Ω−cm)の体積抵抗率に相当する。 【0003】 このように高い導電率(低い抵抗率)の導電粒子を分散させた合成吸収材の電磁波の吸収の程度を示す損失率(タンデルタ)は、ミリ波やそれ以上に高い周波数で最大となる。そして、マイクロ波帯のように周波数がそれより低くなってくると、その損失率は急速に小さくなる。その結果、マイクロ波領域(波長がセンチメータの領域)では大きな損失率をもつ合成吸収材は得られなかった。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明が解決しようとする課題は、この合成吸収材の損失率が最大となる周波数を、従来のミリ波以上の極めて高い周波数から波長がセンチメータ程度であるマイクロ波周波数帯に持ってくることである。それによって、マイクロ波周波数帯での損失率の増大を計ろうとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 そのためには、この合成吸収材に分散する従来の高導電率の粒子を使用する代わりに、導電率が約50(S/m)以下の半導体粒子や特殊なカーボン等の低導電率の粒子を使用することである。その理由を以下に図面で説明する。 【0006】 図1の横軸は電磁波の周波数を合成吸収材の比誘電率の虚数部が最大となる周波数(ピーク周波数)で除した相対周波数で、縦軸は合成吸収材の損失率(タンデルタ)であり、合成吸収材の損失率はほぼピーク周波数で最大となることを表している。図2は横軸に分散させた導電粒子の導電率を母体の比誘電率で除した数値を取ると、それに対してピーク周波数がどのように変化するかを表している。つまり、通常容易に得られる母体の比誘電率は高々10程度であるので仮にそれを10として、かつ導電粒子の導電率が例えば60(S/m)であるとすると、その合成吸収材のピーク周波数は30GHzのミリ波周波数となる。したがって、この場合では図1より、そのピーク周波数の10分の1のマイクロ波帯の3GHzの損失率は、30GHzでの最大損失率の約0.156倍(=0.025/0.16)の小さな値となってしまうことがわかる。 【0007】 したがって、図1と図2から、損失率が最大となる周波数(ほぼピーク周波数)を30GHz以下のマイクロ波周波数帯にするには、少なくとも導電粒子の導電率を50(S/m)以下、すなわち導電粒子の体積抵抗率を2(Ω−cm)以上にすれば良い。 【発明の効果】 【0008】 本発明による高い損失率の合成吸収材を用いてマイクロ波吸収体や吸収シートを構成すると、従来のものより薄くても充分電磁波を吸収できるので、より薄くかつ軽いマイクロ波吸収体を製造することが出来、その経済効果は非常に大きい。 【図面の簡単な説明】 【0009】 【図1】相対周波数に対する合成吸収材の損失率のグラフ。 【図2】母体の比誘電率で除した導電粒子の導電率に対するピーク周波数のグラフ。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592037664 【氏名又は名称】尾嶋 武之
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| 【出願日】 |
平成16年9月1日(2004.9.1) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−79599(P2005−79599A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月24日(2005.3.24) |
| 【出願番号】 |
特願2004−253928(P2004−253928) |
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