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【発明の名称】 電磁波シールド材の製造方法及び電磁波シールド材
【発明者】 【氏名】大塚 平明
【住所又は居所】神戸市西区高塚台3丁目2−56 日本ジッパーチュービング株式会社内

【要約】 【課題】電子機器の小型化に伴って要求される電磁波シールド材の薄型化と厚み寸法の高精度化を可能とし、電磁波シールド性及び筐体、蓋等への装着性を高めることによって広範囲の用途に対応し得る電磁波シールド材を提供すること。

【解決手段】発泡樹脂体、又は発泡樹脂体とシート材との積層体に金属メッキ処理を施した電磁波シールド材の製造方法であって、工程中に該発泡樹脂体、又は発泡樹脂体とシート材との積層体に対して圧縮成型加工する工程を有することによって、好適には厚さ1mm以下となる薄型の電磁波シールド材を得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡樹脂体に金属メッキ処理を施した電磁波シールド材の製造方法であって、該発泡樹脂体に対して圧縮成型加工する工程を含むことを特徴とする電磁波シールド材の製造方法。
【請求項2】
前記発泡樹脂体を圧縮加工する工程に先立って金属メッキ処理を施す工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項3】
前記発泡樹脂体を圧縮加工する工程を経た後に金属メッキ処理を施す工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項4】
発泡樹脂体と、接着層を介して接合されたシート材よりなる積層体に金属メッキ処理を施した電磁波シールド材の製造方法であって、該積層体に対して圧縮成型加工する工程を含むことを特徴とする電磁波シールド材の製造方法。
【請求項5】
前記発泡樹脂体と、接着層を介して接合されたシート材との積層体に対して圧縮成型加工する工程を経た後に金属メッキ処理を施す工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項6】
前記シート材として、フィルム、織物、編物、又は不織布のうちのいずれかを用いることを特徴とする請求項4乃至請求項5に記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項7】
前記積層体における発泡樹脂体とシート材とを接合する接着層として、ホットメルト又は多隙状接着不織布を用いることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項8】
前記発泡樹脂体、又は発泡樹脂体とシート材との積層体に対して圧縮加工処理することにより、圧縮加工処理した後の発泡樹脂体の厚みを1mm以下とすることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項9】
前記発泡樹脂体、シート材、又はそれらを接合するための接着剤のうちから、少なくともその一つに難燃性を有する材料を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項10】
前記発泡樹脂体、及び(又は)前記発泡樹脂体とシート材との積層体に施す金属メッキ処理が、銅、ニッケル、亜鉛、あるいはこれらの合金より選択された、少なくとも1層を形成させる金属メッキ処理であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項11】
前記金属メッキ処理において形成する最下層が、無電解銅の金属メッキ処理であることを特徴とする請求項10に記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項12】
前記圧縮加工処理及び金属メッキ処理終了後の導電性圧縮発泡体又は導電性圧縮積層体の所要面に、粘着材層を付着させる工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項11に記載の電磁波シールド材の製造方法。
【請求項13】
前記請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする電磁波シールド材。
【発明の詳細な説明】【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置等の電子部品が実装される基板、半導体装置、フレキシブル基板や、それらの筐体・扉に取り付けられる実用上有利な電磁波シールド材の製造方法、ならびにその製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器から発する電磁波によるEMI(電磁干渉ないし電磁障害)またはRFI(電波障害)への対策から、各種の電磁波シールド材が市販されている。
【0003】
また、近年電子機器の小型軽量化、薄型化にともない、電磁波シールド材や電磁波吸収体においても、従来のものよりさらなるコンパクト化、電気的導通性の向上に加え、小型化ゆえの難点とされる装填作業の容易性や装着性、ショート等によるトラブル防止等が求められている。
【0004】
こうした目的で、一例として本出願人の採用している電磁波シールドガスケットの製造方法を、特許第3100280号明細書において、ポリウレタンスポンジに代表される発泡樹脂体を所定の厚みにスライスした後、面方向に所定幅カットをしたものを長さ方向に接着し、その周囲をポリエステルクロスに銅やニッケル等のメッキを施した導電布で胴巻き状に被覆する方法として提案した。
【0005】
しかしながら、発泡樹脂体をスライスする方法は、発泡樹脂体の厚みが薄くとも1mm以上となるのが実状であり、それ以下の厚みのものが得られず、前述したような市場の薄型化の要望に沿うことができない。
【0006】
また、同様の目的で金属メッキを施した導電性材料の公知例として、特開平11−214886号公報にはポリウレタンからなる合成樹脂多孔体上にニッケルメッキ層を形成し、その上にニッケルやそれ以外の金属メッキ層を形成するガスケットが開示されている。
【0007】
そして、特許第3306665号明細書には、有機繊維構造シートと合成樹脂多孔体シートの積層一体化複合シートを金属化(メッキ処理)した導電性材料が開示されている。さらに特開平9−307264号公報、特開平10−32397号公報にはそれぞれ金属メッキされた多孔体シートの積層体が開示されている。
【0008】
しかしながら、これらいずれの導電性材料もあらかじめ発泡樹脂体をスライスすることのみによってシート材を形成するものであり、前記したような厚み1mm以下となるような薄型化に貢献し得るものではない。すなわち、発泡樹脂体のもつ弾性からスライスのみで薄手のシートを作製するには限界がある。また厚み1mm以上のものにおいても、従来以上の電磁波シールド効果と、それに加えて電磁波吸収効果も求められるようになってきており、従来の技術ではこれらの問題点を解消するに到っていないのが現状である。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前述した問題点を解決し、電磁波シールド性といった本来の性能を満足することはもとより、こうした用途に適応し得る製品の薄型軽量化と厚み寸法精度の高い電磁波シールド材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の電磁波シールド材の製造方法は、発泡樹脂体に金属メッキ処理を施した電磁波シールド材の製造方法であって、該発泡樹脂体に対して圧縮成型加工する工程を含むことを特徴とする。(請求項1)
【0011】
また、前記発泡樹脂体を圧縮加工する工程に先立ち、又は圧縮加工する工程を経た後に、金属メッキ処理を施す工程を含むことを特徴とする(請求項2、請求項3)。
【0012】
さらに、本発明の電磁波シールド材の製造方法は、発泡樹脂体と、接着層を介して接合されたシート材よりなる積層体に金属メッキ処理を施した電磁波シールド材の製造方法であって、該積層体に対して圧縮成型加工する工程を含むことを特徴とする(請求項4)。
【0013】
そして、前記発泡樹脂体と、接着層を介して接合されたシート材との積層体に対して圧縮成型加工する工程を経た後に金属メッキ処理を施す工程を含むことを特徴とする
【請求項5】

【0014】
また、前記シート材として、フィルム、織物、編物、又は不織布のうちのいずれかを用いることを特徴とする(請求項6)。
【0015】
そして、前記積層体における発泡樹脂体とシート材とを接合する接着層として、ホットメルト又は多隙状接着不織布を用いることを特徴とする(請求項7)。
【0016】
さらに、前記発泡樹脂体、又は発泡樹脂体とシート材との積層体に対して圧縮加工処理することにより、圧縮加工処理した後の発泡樹脂体の厚みを1mm以下とすることを特徴とする(請求項8)。
【0017】
そして、前記発泡樹脂体、シート材、又はそれらを接合するための接着剤のうちから、少なくともその一つに難燃性を有する材料を用いることを特徴とする(請求項9)。
【0018】
さらに、前記発泡樹脂体、及び(又は)前記発泡樹脂体とシート材との積層体に施す金属メッキ処理が、銅、ニッケル、亜鉛、あるいはこれらの合金より選択された、少なくとも1層を形成させる金属メッキ処理であることを特徴とする(請求項10)。
【0019】
また、前記金属メッキ処理において形成する最下層が、無電解銅の金属メッキ処理であることを特徴とする(請求項11)。
【0020】
そして前記圧縮加工処理及び金属メッキ処理終了後の導電性圧縮発泡体又は導電性圧縮積層体の所要面に、粘着材層を付着させる工程を含むことを特徴とする(請求項12)。
【0021】
さらに、前記技術手段(請求項1乃至請求項12)のうち、いずれかの製造方法を用いて製造された電磁波シールド材であることを特徴とする(請求項13)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の製造方法における電磁波シールド材において、原材料となる発泡樹脂体は公知の構造のものが利用できるが、電磁波シールド材という本発明の目的に鑑み、連続気泡で弾力性を有するブロックが好適に用いられる。材料に関しても、公知の発泡体用樹脂のいずれをも用いられるが、ポリウレタン樹脂もしくはシリコン樹脂が好適に用いられる。例えばポリウレタン樹脂ブロックの場合、後のメッキ処理を考慮し、連続気泡で、発泡密度20〜80kg/mのものが好適に用いられる。その際、発泡樹脂体原型の厚みを、後述するプレス時における圧縮率に対応させ、通常圧縮後の厚みの2〜3倍程度となるようスライス等によって調整しておく。
【0023】
また、最終製品が長尺である場合に、発泡樹脂体が柔軟であるため加工し難いことがあり、そのような場合に、発泡樹脂体面の少なくとも1平面に、例えば繊維材料等によるシート材を積層させておくのがよい。
【0024】
シート材としては、フィルム、織物、編物、又は不織布のいずれの形態のものも好適に用いられるが、中でも織物が好適に用いられる。織物を構成する糸の材質としては、公知の繊維がいずれも好適に用いられるが、中でもポリエステル又はポリアミドが好適に用いられる。
【0025】
前記発泡樹脂体、又は発泡樹脂体とシート材との積層体は、圧縮機でプレスすることによって所定の厚みに調整される。プレスの条件は、材料の元々の反発力、プレス機の性能等によって異なるため、厳密な上下限は規定できない。しかし、実用的には温度160〜200℃,時間30sec〜3min程度でプレスし、前記した原型の1/2〜1/3程度の厚みに圧縮する。その際、圧縮発泡体の厚みは圧縮機に装備したスペーサで任意に調整することができ、1mm以下のものも容易に、且つ高精度の厚み寸法のものを作製することができる。
【0026】
プレスすることにより、薄型のシートが得られるだけでなく、結果的に最終製品の後述の金属メッキの目付け量を増大させることができ、それによって電気的導通性に部分的なむらを生じることなく、電磁波シールド性が向上するという効果も得られる。
【0027】
なお、発泡樹脂体を加工する場合、工程順序として圧縮成型加工する工程に先立って金属メッキ処理を施してもよく、また圧縮成型加工する工程を経た後に金属メッキ処理を施してもよい。ここに、発泡樹脂体に金属メッキ処理を施した後圧縮成型加工した場合でも金属メッキが剥離するおそれはない。逆に圧縮成型加工した後金属メッキ処理を施す場合は、高圧縮率でプレスすると発泡樹脂体内部にまでメッキ液を十分に浸透させることが難くなるので,圧縮する条件を考慮しておかなければならない。
【0028】
また、発泡樹脂体、シート材、またはそれらを接合するための接着剤のうちの少なくとも一つとして難燃性を有する材料を用いることによって難燃化の要求に対応することができる。そのような材料としては、材料自体が難燃性であるものを選択してもよいが、難燃剤を添加するか、もしくは発泡樹脂体やシート材の組織に難燃剤を含浸させることによって難燃化することができる。
【0029】
材料自体が難燃性である例として、例えばシート材の場合にはノボロイド繊維、アラミド繊維、ポリベンズオキサゾール繊維などをあげることができる。
【0030】
また、その際の難燃剤としては、ハロゲン系、リン系、水酸化物系、窒素系、発泡黒鉛等の公知の難燃剤を好適に用いることができる。これらの難燃剤を発泡樹脂体、繊維、接着剤に対し、前記方法により含有させることによって難燃化される。
【0031】
また、発泡樹脂体面とシート材面とを接合する接着層は、公知の手段を好適に用いることができるが、ホットメルト手法が一層好適である。特に薄手のシート材を接合する場合は、熱溶着によるものと比較して安定した形状のものを得ることができる。ホットメルト手法の場合、一般にはシート材として織物を用い、該織物に貼られたホットメルトにより、約200℃で連続的に製造することが好ましい。
【0032】
このように、ホットメルトは工程の簡素化や製品品質の向上にきわめて好適であるが、ホットメルト自体の表面と裏面との導通が要求される場合には不適な場合がある。そこで、このような場合に接着層として市販されている多隙状の接着不織布によって代替することもできる。
【0033】
この市販の不織布は、薄手で目付重量の少ない、すなわち25〜100g/mの主としてウレタン製材料からなる不織布で、繊維間に不規則形で粗めの隙間が無数に存在することから、裏面側にある発泡樹脂と表面側のシート材とが容易に当接し、前記のように発泡樹脂とシート材との間に挟んで120℃前後に加熱することにより接合し両面間の導通を得ることができる。
【0034】
発泡樹脂体、及び(又は)発泡樹脂体とシート材との積層体には電気的導通性を付与するための金属メッキ処理が施される。該金属メッキの種類としては、銅、ニッケル、亜鉛、これらを含む合金、必要により銀、金、より選択された金属によるメッキが好適に用いられる。金属メッキ層は、1層であってもよいが、多層化することによって当該電磁波シールド性を増大させる目的のほか、耐食性、耐変色性、装飾性などの機能を付与させることもできる。
【0035】
電磁波シールド特性は、電磁波シールド材の電気伝導度に大きく依存するので、下層メッキとして銅メッキが特に好適である。ただし銅メッキのみでは腐食の問題があるため、通常その上に薄いニッケルメッキが施される。
【0036】
前記のごとくして、発泡樹脂体、あるいは発泡樹脂とシート材との積層体に対して圧縮処理する工程と金属メッキ処理する工程とを終了した後、必要により導電性圧縮発泡体又は導電性圧縮積層体の所要面適所に粘着層を形成させる。
【0037】
この粘着層は、導電性圧縮発泡体又は導電性圧縮積層体を電子機器や筐体に取り付け固定するためのもので、例えば市販品としてアクリル樹脂系の両面テープ等が用いられる。なお、所望により粘着材に導電性を付与し、粘着材上下面の電気的導通性をもたせることは好適である。また製品の用途によって難燃性の粘着材を適用することも好ましい。
【0038】
前記により説明した本発明の技術手段を採用することにより、電磁波シールド材のみならず電磁波吸収材として、半導体装置等の電子部品が実装される基板、半導体装置、フレキシブル基板やそれらの筐体・扉などに取り付け、好適に用いることができる。
【実施例】
【0039】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で任意の変形をなし得るものである。
【実施例1】
【0040】
まず、連続気泡で、発泡密度50kg/m、厚さ3.0mmのポリウレタン系発泡樹脂を準備した。
【0041】
この発泡樹脂を苛性ソーダ(20g/L)溶液中で40℃、5分間親水化処理を行った。
【0042】
水洗後、塩酸水溶液(10%)で中和処理を行った後、塩化すず(2g/L)、塩化パラジウム(0.2g/L)、および塩酸(100ml/L)を含む触媒液中で、室温により2分間浸漬し、触媒処理を行った。
【0043】
さらに水洗後、硫酸水溶液(5%)中で活性化処理した発泡樹脂を下記の無電解銅メッキ浴(メッキ浴1)に45℃、5分間浸漬し、無電解銅メッキ処理を行った。
【0044】
メッキ浴1
硫酸銅5水和物 10g/L
ホルムアルデヒド(37%) 10g/L
エチレンジアミン四酢酸(EDTA) 40g/L
酒石酸カリウムナトリウム 5g/L
苛性ソーダ 12g/L
【0045】
続いて、塩化パラジウム(0.2g/L)および塩酸(100ml/L)を含む触媒液中で2分間浸漬し、触媒処理を行った後、下記の無電解ニッケルメッキ浴(メッキ浴2)中に60℃、3分間浸漬し、無電解ニッケルメッキ処理を行い、金属メッキ発泡樹脂を得た。
【0046】
メッキ浴2
硫酸ニッケル6水和物 20g/L
次亜リン酸ナトリウム1水和物 30g/L
酢酸ナトリウム 5g/L
クエン酸3ナトリウム 30g/L
pH 4.8
【0047】
そして、得られた金属めっき発泡樹脂に対し、温度190℃で1分間プレスすることにより、厚み1.0mmの導電性圧縮発泡樹脂を得た。なお、圧縮発泡体の厚みは、圧縮機に装備した1mmのスペーサによりに調整した。
【比較例1】
【0048】
前記実施例1で準備したと同じポリウレタン発泡樹脂を、実施例1の場合と同様にして、親水化処理、触媒処理を行った後、さらに水洗し、メッキ浴1、メッキ浴2、及び温度、時間とも実施例1の場合と全く同様にして、無電解銅メッキ、無電解ニッケルメッキの順に処理を行うことにより厚み3.0mmの導電性発泡樹脂を得た。
【実施例2】
【0049】
前記実施例1で準備したと同じポリウレタン発泡樹脂を、実施例1と同じ圧縮機を用いて温度190℃で1分間プレスし、厚み1.0mmの圧縮発泡樹脂を作製した。
【0050】
そして、この樹脂を実施例1の場合と同様にして、親水化処理、触媒処理を行った後、さらに水洗し、メッキ浴1、メッキ浴2、及び温度、時間とも実施例1の場合と全く同様にして、無電解銅メッキ、無電解ニッケルメッキの順に処理を行うことにより導電性圧縮発泡樹脂を得た。
【実施例3】
【0051】
前記実施例1で準備したと同じポリウレタン発泡樹脂の1面に、ポリエステル布〔遠心仮撚糸加工糸(DTY)のホットプレート面を載せ、実施例1と同じ圧縮機を用いて温度190℃で1分間プレスし、これらを接合すると同時に圧縮成型加工を行い、厚み1.0mmの圧縮積層体を作製した。
【0052】
そして、この圧縮積層体を実施例1の場合と同様にして、触媒処理を行った後、さらに水洗し、メッキ浴1、メッキ浴2、及び温度、時間とも実施例1の場合と全く同様にして、無電解銅メッキ、無電解ニッケルメッキの順に処理を行うことにより導電性圧縮積層体を得た。
【比較例2】
【0053】
前記実施例1の場合と同様にして、ポリウレタン発泡樹脂の1面に、ホットプレートを介してポリエステル布を載せ、プレスすることなく温度190℃で接合した後、さらに実施例1と同様にして、親水化処理、触媒処理を行って水洗し、メッキ浴1、メッキ浴2、及び温度、時間とも実施例1の場合と全く同様にして、無電解銅メッキ、無電解ニッケルメッキの順に処理を行うことにより、厚み3.0mmの導電性発泡積層体を得た。
【0054】
各実施例、各比較例で得られた電磁波シールド材について、KEC法により、周波数10MHz〜1000MHzの範囲で、電解および磁界における電磁波シールド効果を測定した結果、100MHz〜1000MHzにおいて、各実施例では70dB以上のシールド効果が確認された。その結果を表1にまとめて示す。
【0055】
【表1】


【0056】
以上、表1の実験結果から、各実施例により発泡樹脂体を圧縮成型したもの、及び発泡樹脂体とシート材との積層体を圧縮成型したものは、各比較例のように圧縮成型しないものと比べて電磁波シールド特性が向上していることが判明した。
【0057】
また、実施例1のようにメッキ処理を施した後、圧縮成型したものは、圧縮成型した後メッキ処理を施したものと比べて大差はなかったが、幾分シールド特性が高くなる傾向がみられた。
【0058】
そして、発泡樹脂体と積層体との形態上の違いでは、発泡樹脂体単独の場合は積層体の場合と比べてシールド特性がやや低かったが、実用上問題となる差位はなかった。
【発明の効果】
【0059】
以上述べた本発明の構成により、従来得られなかった厚み1mm以下のきわめて薄型の電磁波シールド材を製造することができ、それによって小型の各種電子機器や筐体にも無理なく適合させ装着させることができる。
【0060】
また、本発明の製造方法により、シールド材として厚み寸法の高精度化を容易とし、且つ要求に応じた任意の弾性のものが得られるので、きわめて広範囲の用途に対応することができる。
【0061】
そして、本発明の製造方法によって作製された電磁波シールド材は、全体的に均一に金属メッキが施されているため、電気的導通性に部分的なむらを生じることがなく、確実な電磁波シールド効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】391020078
【氏名又は名称】日本ジッパーチュービング株式会社
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区京町71番地
【出願日】 平成15年9月3日(2003.9.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−79572(P2005−79572A)
【公開日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願番号】 特願2003−352880(P2003−352880)