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【発明の名称】 半田ボールの供給方法および供給装置
【発明者】 【氏名】進藤 修
【住所又は居所】東京都中央区日本橋一丁目13番1号 TDK株式会社内

【氏名】水野 亨
【住所又は居所】東京都中央区日本橋一丁目13番1号 TDK株式会社内

【氏名】安東 洋一
【住所又は居所】東京都中央区日本橋一丁目13番1号 TDK株式会社内

【氏名】山口 哲
【住所又は居所】東京都中央区日本橋一丁目13番1号 TDK株式会社内

【要約】 【課題】半田ボールが小型になり静電気によって離反性が悪化しても、個々の半田ボールを確実に離反させ供給する半田ボールの供給方法および供給装置を提供する。

【解決手段】ホッパから半田ボール22を、ボールセパレータ16の収容孔36に投入した後、ボールセパレータ16をブロック12、18間で摺動させ、半田ボール22をブロック外部へと送り出すものである。半田ボール22を収容孔36へと投入する際、半田ボール22取り込み時での収容孔36の内側で且つ収容孔36に取り込まれた半田ボール22の転動軌跡を取り囲む下部ブロック18の投影領域内から半田ボール22を吸引したことで、半田ボール22を収容孔に強制投入させるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部ブロックに形成されたホッパから半田ボールを、前記上部ブロックと下部ブロックとに挟まれるボールセパレータの収容孔に投入した後、前記ボールセパレータを前記上部ブロックと前記下部ブロックとの間で摺動させ、前記収容孔に取り込まれた前記半田ボールをブロック外部へと送り出す半田ボールの供給方法であって、前記半田ボールを前記ホッパから前記収容孔へと投入する際、前記半田ボール取り込み時での前記収容孔の内側で且つ前記収容孔に取り込まれた半田ボールの転動軌跡を取り囲む前記下部ブロックの投影領域内から前記半田ボールを吸引し、当該半田ボールを前記収容孔に強制投入させることを特徴とする半田ボールの供給方法。
【請求項2】
前記半田ボールを前記ホッパから前記収容孔へと投入する際、前記ホッパ内の圧力を高めることを特徴とする請求項1に記載の半田ボールの供給方法。
【請求項3】
前記半田ボールを前記ホッパから前記収容孔へと投入する際、前記上部ブロックを前記ボールセパレータの摺動方向に揺動させることを特徴とする請求項1に記載の半田ボールの供給方法。
【請求項4】
前記上部ブロックと前記ボールセパレータの間に、前記半田ボールの直径の倍数からなる板厚を有し前記収容孔の内径に対応する半田ボール導入路が設けられた中間ブロックを挿入し、前記収容孔への投入前に前記導入路にて前記半田ボールの整列を行うことを特徴とする請求項1に記載の半田ボールの供給方法。
【請求項5】
前記半田ボールが前記ホッパから前記収容孔への搬送途中で目詰まりした際、前記上部ブロックを前記ボールセパレータの摺動方向に移動させ、前記上部ブロックに形成されたクリーニング通路を介した前記上部ブロックから前記下部ブロックまでの通路に通気を行うことで前記通路内に目詰まりした前記半田ボールの除去を行うことを特徴とする請求項1に記載の半田ボール供給方法。
【請求項6】
半田ボール投入用のホッパが形成された上部ブロックと、下部ブロックとの間に、前記ホッパ底部より前記半田ボールを取り込む収容孔を有しこれらブロック間に挟まれた摺動によって前記収容孔に取り込まれた前記半田ボールをブロック外部へと送り出すボールセパレータを備えた半田ボール供給装置であって、前記半田ボール取り込み位置での前記収容孔の内側で且つ前記収容孔に取り込まれた半田ボールの転動軌跡を取り囲む前記下部ブロックの投影領域内に半田ボール吸込通路を設け、前記ホッパから前記半田ボールを前記収容孔に強制投入させることを特徴とする半田ボール供給装置。
【請求項7】
前記上部ブロックには、前記ホッパの内圧向上をなすガス供給手段が接続されていることを特徴とする請求項6に記載の半田ボール供給装置。
【請求項8】
前記上部ブロックには、前記ボールセパレータの摺動方向に往復移動を可能にする揺動手段が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の半田ボール供給装置。
【請求項9】
前記上部ブロックと前記ボールセパレータの間に、前記半田ボールの直径の倍数からなる板厚を有するとともに、前記収容孔の内径に対応する半田ボール導入路が設けられた中間ブロックを有することを特徴とする請求項6に記載の半田ボール供給装置。
【請求項10】
前記上部ブロックにおける前記ホッパの側方に、クリーニング通路を設け、このクリーニング通路を介した前記上部ブロックから前記下部ブロックまでの通路に通気を行うことで前記通路内に目詰まりした前記半田ボールの除去を行うことを特徴とする請求項6に記載の半田ボール供給装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、半田ボールの供給方法および供給装置に係り、特に磁気ヘッドのスライダに形成されたボンディングパッドと、リードフレーム側に形成されたパッドとの接続に代表される微細接続に好適な半田ボールの供給方法および供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接合対象となる電極同士を近接させるとともに、これら電極に球状の半田(以下、半田ボールと称す)を吸引治具等を使用して接触させ、当該半田ボールを溶融させることで前記電極間の電気的接続を行う接続方法が知られている。
【0003】
そしてこのような接続方法では、吸引治具に半田ボールを確実に供給するための半田ボール供給装置が使用されている。
【0004】
図7は、従来の半田ボール供給装置を示す構造説明図である。
【0005】
同図に示すように、従来の半田ボール供給装置1は、上部ブロック2と下部ブロック3とを有し、これら上下ブロックに挟まれる位置にボールセパレータ4が上下ブロック間の隙間に沿って摺動可能に設けられている。
【0006】
上部ブロック2には、その上面に開口を有したホッパ5が設けられ、前記ボールセパレータ4を底面として多数の半田ボール6を収容可能にしている。また上部ブロック2におけるホッパ5の近傍には、前記上部ブロック2を鉛直方向に貫通するエア通路7が形成され、図示しない上部ブロック2の上方に設けられた窒素供給手段から、半田ボール6の酸化防止用となる窒素ガスをエア通路7へと供給可能にしている。
【0007】
ところでボールセパレータ4には、1個の前記半田ボール6を取り込み可能にするだけの収容孔8が設けられており、ホッパ5から自由落下した半田ボール6を前記収容孔8へと取り込み、ボールセパレータ4を摺動させることで、収容孔8へと取り込まれた半田ボール6をエア通路7の直下へと搬送可能にしている。
【0008】
ここで下部ブロック3には、上部ブロック2に形成されたエア通路7と同軸上に、少なくとも半田ボール6の外径以上の径を備えた送出通路9が設けられている。このため前記ボールセパレータ4を摺動させ、収容孔8に取り込まれた半田ボール6をエア通路7の直下まで移動させると、エア通路7内に送気される窒素ガスにより、前記半田ボール6は、送出通路9を通って供給装置外部へと送り出される。その後、半田ボール6は、前記送出通路9の端部に形成される図示しないボール受け台へと移動し、吸引治具等によって吸引され接合対象部へと搬送される。
【0009】
なお上述したボールセパレータ4は、ホッパ5とエア通路7の間を単に往復移動させる形態や、多孔ディスクによって構成したものが知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。
【0010】
また半田ボール供給装置の他の形態としては、当該装置を配列用マスクとシャッタ用マスクと供給用マスクからなる3層構造とし、配列用マスクと供給用マスクとに挟まれるシャッタ用マスクの摺動により、半田ボールを配列用マスク側から供給用マスク側に自由落下させ、パッド上に半田ボールを供給するようにしたものや(例えば、特許文献3を参照)、多数の半田ボールが収容されるホッパの下側から吸着機能を有する突出しピンを用いて、前記ホッパから1個の半田ボールを突上げ分離するものも知られている(例えば、特許文献4を参照)。
【0011】
【特許文献1】特開2002−25025号公報(第9図)
【0012】
【特許文献2】特表平11−509375号公報(第12頁第18−22行)
【0013】
【特許文献3】特開平8−236916号公報(第8図)
【0014】
【特許文献4】特開平7−245473号公報(第4図、第6図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし上述した半田ボール供給装置では、以下に示すような問題点があった。
【0016】
すなわち前記半田ボールを使用した接続方法では、接合対象物の小型化に伴って半田ボールの外径も小さくなる。このため半田ボール自体が静電気によって帯電すると、半田ボールの重量軽減によってボール間の離反性が悪化し、半田ボールの自重によって半田ボールを分離する方式(いわゆる自由落下に依存する方式)では、半田ボールを確実に供給することができないという問題点があった。
【0017】
また突出しピンを用い、多数の半田ボールが収容されるホッパ中から半田ボールを突上げ分離する方法でも、(静電気により)半田ボール間の離反性が悪化するので、突き上げられた半田ボールに葡萄の房状に他の半田ボールが連なり、単一の半田ボールの取り出しが困難になるという問題点があった。
【0018】
ところで上述した半田ボール供給装置1では、ボールセパレータ4の収容孔8に半田ボール6が完全に収まらないと、当該半田ボール6がブロック側に擦れてしまい装置本体に目詰まりが生じるおそれがあった。しかし前記収容孔8から半田ボール6を除去するには、上部ブロック2を取り外すといった分解作業が必要となり、メンテナンス上の困難性があった。
【0019】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、半田ボールが小型になり静電気によって離反性が悪化しても、個々の半田ボールを確実に離反させ供給することを第1の目的とし、さらに仮に半田ボールの目詰まりが生じても、装置自体の分解を必要とすることなく容易に前記半田ボールを除去することが可能となることを第2の目的とする半田ボールの供給方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、半田ボールの分離を当該半田ボールの自重だけでなく外力によって強制的に行うようにすれば、静電気によって離反性が悪化した半田ボールであっても容易に分離を行うことができるとともに、供給通路中で半田ボールが目詰まり起こした際には、前記供給通路内に送気を行えば、半田ボールを除去することができるという知見に基づいてなされたものである。
【0021】
すなわち本発明に係る半田ボールの供給方法は、上部ブロックに形成されたホッパから半田ボールを、前記上部ブロックと下部ブロックとに挟まれるボールセパレータの収容孔に投入した後、前記ボールセパレータを前記上部ブロックと前記下部ブロックとの間で摺動させ、前記収容孔に取り込まれた前記半田ボールをブロック外部へと送り出す半田ボールの供給方法であって、前記半田ボールを前記ホッパから前記収容孔へと投入する際、前記半田ボール取り込み時での前記収容孔の内側で且つ前記収容孔に取り込まれた半田ボールの転動軌跡を取り囲む前記下部ブロックの投影領域内から前記半田ボールを吸引し、当該半田ボールを前記収容孔に強制投入させる手順とした。
【0022】
そして前記半田ボールを前記ホッパから前記収容孔へと投入する際、前記ホッパ内の圧力を高めたり、あるいは前記半田ボールを前記ホッパから前記収容孔へと投入する際、前記上部ブロックを前記ボールセパレータの摺動方向に揺動させることが望ましい。
【0023】
また前記上部ブロックと前記ボールセパレータの間に、前記半田ボールの直径の倍数からなる板厚を有し前記収容孔の内径に対応する半田ボール導入路が設けられた中間ブロックを挿入し、前記収容孔への投入前に前記導入路にて前記半田ボールの整列を行うようにしてもよい。
【0024】
さらに前記半田ボールが前記ホッパから前記収容孔への搬送途中で目詰まりした際、前記上部ブロックを前記ボールセパレータの摺動方向に移動させ、前記上部ブロックに形成されたクリーニング通路を介した前記上部ブロックから前記下部ブロックまでの通路に通気を行うことで前記通路内に目詰まりした前記半田ボールの除去を行うことが好ましい。
【0025】
そして本発明に係る半田ボールの供給装置は、半田ボール投入用のホッパが形成された上部ブロックと、下部ブロックとの間に、前記ホッパ底部より前記半田ボールを取り込む収容孔を有しこれらブロック間に挟まれた摺動によって前記収容孔に取り込まれた前記半田ボールをブロック外部へと送り出すボールセパレータを備えた半田ボール供給装置であって、前記半田ボール取り込み位置での前記収容孔の内側で且つ前記収容孔に取り込まれた半田ボールの転動軌跡を取り囲む前記下部ブロックの投影領域内に半田ボール吸込通路を設け、前記ホッパから前記半田ボールを前記収容孔に強制投入させる構成とした。
【0026】
ここで前記上部ブロックには、前記ホッパの内圧向上をなすガス供給手段が接続されていたり、あるいは前記上部ブロックには、前記ボールセパレータの摺動方向に往復移動を可能にする揺動手段が設けられていることが望ましい。
【0027】
また前記上部ブロックと前記ボールセパレータの間に、前記半田ボールの直径の倍数からなる板厚を有するとともに、前記収容孔の内径に対応する半田ボール導入路が設けられた中間ブロックを有するようにしてもよい。
【0028】
そして前記上部ブロックにおける前記ホッパの側方に、クリーニング通路を設け、このクリーニング通路を介した前記上部ブロックから前記下部ブロックまでの通路に通気を行うことで前記通路内に目詰まりした前記半田ボールの除去を行うことが好ましい。
【0029】
上記構成によれば、半田ボール吸込通路より吸込を行えば、ホッパ内に投入された多数の半田ボールは、前記半田ボール吸込通路に連続する収容孔から直接吸込がなされることとなり、前記収容孔に半田ボールを確実に取り込むことができる。
【0030】
ここで半田ボール吸込通路は、半田ボール取り込み位置での収容孔の内側で且つ収容孔に取り込まれた半田ボールの転動軌跡を取り囲む下部ブロックの投影領域内に設けたことから、ボールセパレータを摺動させても半田ボールの最下点は半田ボール吸込通路に干渉することがない。すなわち半田ボールの最下点は、ボールセパレータが摺動する下部ブロックの表面に常に転接し、ボール高さが一定に保たれるので、半田ボールと半田ボール吸込通路の縁辺とが段差により干渉し、前記半田ボールに引っ掛かり等の障害が発生するのを防止することができる。
【0031】
さらに上部ブロックには、ガス供給手段を接続したのでホッパ内の気圧(内圧)を高めることが可能になる。このためホッパ側から収容孔へと半田ボールの押出しが可能になり、前記半田ボール吸引通路からの吸引と併せて、半田ボールの収容孔への投入を一層確実にすることができる。なお前記ガス供給手段から送気する気体を窒素ガス等に代表される不活性ガスとすれば、ホッパ内の半田ボールの酸化防止を達成することが可能になる。また前記上部ブロックに揺動手段を設ければ、ホッパ内の半田ボールを攪拌することが可能になり、前記半田ボール吸引通路からの吸引と併せて、半田ボールの収容孔への投入を一層確実にすることができる。
【0032】
なお前記上部ブロックと前記ボールセパレータの間に中間ブロックを挿入すれば、半田ボールが収容孔に投入される前段階で、前記半田ボールを整列させることができ、収容孔への投入を確実に行うことが可能になる。ところで中間ブロックの板厚を半田ボールの直径の整数倍になるよう設定したことから、半田ボール導入路内に位置する半田ボールは、前記中間ブロックより突出することがない。このためボールセパレータを摺動させても、半田ボール導入路内に位置する半田ボールが、ボールセパレータ側、すなわち収容孔の縁部と干渉することが防止でき、半田ボールの引っ掛かりによる目詰まりが発生するのを防止することができる。
【0033】
さらに上部ブロックのホッパの側方に、クリーニング通路を設けるようにすれば上部ブロックを摺動させることでクリーニング通路、(半田ボール導入路)、収容孔、半田ボール吸引通路からなる通気経路を形成することができる。このため半田ボールを送り出す途中で、当該半田ボールに目詰まりが生じても、前記通気経路を形成し、この通気経路に送気を行えば、装置自体を分解せずとも、目詰まりの原因となる半田ボールを装置外部へと取り除くことが可能になる。
【発明の効果】
【0034】
以上発明したように本発明によれば、半田ボール投入用のホッパが形成された上部ブロックと、下部ブロックとの間に、前記ホッパ底部より前記半田ボールを取り込む収容孔を有しこれらブロック間に挟まれた摺動によって前記収容孔に取り込まれた前記半田ボールをブロック外部へと送り出すボールセパレータを備えた半田ボール供給方法および装置である。ここで前記半田ボール取り込み位置での前記収容孔の内側で且つ前記収容孔に取り込まれた半田ボールの転動軌跡を取り囲む前記下部ブロックの投影領域内に半田ボール吸込通路を設け、前記ホッパから前記半田ボールを前記収容孔に強制投入させたことから、半田ボールが小型になり静電気によって離反性が悪化しても、個々の半田ボールを確実に離反させ供給することが可能になる。そして前記上部ブロックにおける前記ホッパの側方に、クリーニング通路を設け、このクリーニング通路を介した前記上部ブロックから前記下部ブロックまでの通路に通気を行うようにしたので、たとえ半田ボールの目詰まりが生じても、装置自体の分解を必要とすることなく容易に前記半田ボールを除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下に本発明に係る半田ボールの供給方法および装置に好適な具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る半田ボールの供給装置の構造を示す断面説明図である。
【0036】
同図に示すように、本実施の形態に係る半田ボールの供給装置10は、上部ブロック12、中間ブロック14、ボールセパレータ16、下部セパレータ18が垂直方向に上側から順に配置されている。
【0037】
上部ブロック12には、その上面に開口を有するホッパ20が設けられており、このホッパ20内に多数の半田ホール22を投入可能にしている。またホッパ20の近傍には、上部ブロック12を上下方向に貫通するクリーニング通路24が設けられている。なお当該クリーニング通路24は、目詰まりした半田ボールを装置外部に排出する目的から、少なくとも前記ボールセパレータ16に形成された後述する収容孔よりも大径に設定される(本実施の形態では、前記収容孔と同径に設定している)。
【0038】
ところで上部ブロック12におけるホッパ20の上部には、当該ホッパ20の開口を塞ぐための天板26が設けられている。そして当該天板26には図示しないガス供給手段が同じく図示しない送気管を介して接続されており、ホッパ20の内部に半田ボール22の酸化防止をなす不活性ガスである窒素ガスを送気可能にしている(図中、矢印28を参照)。
【0039】
さらに前記上部ブロック12には、図示しない揺動手段が設けられており、この揺動手段を図中矢印30の方向に稼働させることで、ホッパ20に投入された多数の半田ボール22の攪拌を行わせるようにしている。
【0040】
上部ブロック12の下方に設けられる中間ブロック14は、前記上部ブロック12と、当該上部ブロック12の揺動方向(矢印30)に相対移動を可能にしているとともに、その厚みは半田ボール22の直径の整数倍になるように設定されている。さらに中間ブロック12には、半田ボール22が一列になって通過できるだけの内径を備えた半田ボール導入路32が形成されている。これにより半田ボール導入路32の開口がホッパ20の底部に位置すると、前記ホッパ20から半田ボールが半田ボール導入路32に沿って一列に整列した形態で中間ブロック16に(表裏面から突出することなく)収容される。
【0041】
中間ブロック14と下部ブロック18とに挟まれるボールセパレータ16は、単一の半田ボール22を収容するだけの厚みを備えた板材からなり、中間ブロック14と下部ブロック18との間で、図中、矢印34の方向に摺動可能としている。なおボールセパレータ16には、単一の半田ボール22を取り込み可能にするだけの収容孔36が設けられており、ホッパ20から半田ボール導入路32を経由した半田ボール22を取り込み可能にしている。なお前記収容孔36に取り込まれた半田ボール22は、ボールセパレータ16の摺動によって図中最左端まで移動すると上部ブロック12の端面から露出し、当該上部ブロック12の側部に設けられたハンドリング手段38の昇降(図中、矢印42)によって、収容孔36から前記半田ボール22を取り出し可能にしている。またハンドリング手段38の直下には下部ブロック18に連結するガイドブロック40が設けられ、ボールセパレータ16の摺動案内を行うようにしている。
【0042】
これら上述した供給装置10を構成する部材を支持する下部ブロック18は、ガイドブロック40とともに前記ボールセパレータ16を摺動可能に案内するとともに、下部ブロック18には、その上面に開口を有する半田ボール吸込通路44が形成され、この半田ボール吸込通路44を用いた吸引作用(図中、矢印46)によって、ホッパ側の半田ボール22を収容孔36に強制的に取り込むようにしている。
【0043】
ところで上記半田ボール吸込通路44の上面開口は、以下の思想に基づいて、その位置関係が設定される。
【0044】
図2は、半田ボール吸込通路の上面開口位置を設定する思想を説明するための要部断面図である。
【0045】
同図に示すように、半田ボール吸込通路の上面開口位置を設定するには、半田ボール22が収容孔36に投入される位置にボールセパレータ16を移動させ、半田ボール22が取り込まれる位置での収容孔36の内部領域をまず決定する。そして収容孔36の内部領域を決定した後は、ボールセパレータ16をハンドリング手段38側に移動させる際の半田ボール22の転動軌跡48を、前記内部領域に重ね合わせる。このように前記内部領域に転動軌跡48を重ね合わせれば、内部領域において転動軌跡48を取り囲む領域50を導き出すことができる。そして少なくともこの領域50内に半田ボール吸込通路44の上面開口位置を設定すれば、半田ボール22に対し優れた吸引作用を得ることができる。また収容孔36に取り込まれた半田ボール22は、転動軌跡48に半田ボール吸込通路44の上面開口位置が重なることが無いので、下部ブロック18の上面を一定の高さで転動することが可能になり、前記半田ボール22をハンドリング手段38側に容易に移動することができる。
【0046】
なお同図において領域50は、半田ボール吸込通路44の上面開口位置の設置可能範囲を示したが、前記領域50を全て覆うように半田ボール吸込通路44の上面開口を設定する必要もなく、加工方法や設計の種々都合によって柔軟に対応して良いことはいうまでもない。
【0047】
図3は、本実施の形態に係る吸込通路の上面開口位置を示す要部断面説明図である。すなわち同図(および図1を参照)に示すように半田ボール吸込通路44の上面開口の形状を丸形とし、下部ブロック18に投影された半田ボール22の転動軌跡48に干渉しないよう領域50に重ね合わせるようにしてもよい。このような形態では丸形からなる上面開口と領域50とが重なる図中に示されるクロスハッチング部52が実際に吸引作用を行う部分となるが、このような開口形態であっても領域50の内部に上面開口が位置しているので半田ボール22の吸引を確実に行うことができる。なお前記上面開口を丸形とすれば、ドリル等の一般切削工具によって加工を行うことが可能になり、下部ブロック18の加工時間の短縮や、製作コストの低減が図れることはいうまでもない。
【0048】
このように構成された半田ボールの供給装置10を使用して、磁気ヘッドのスライダに形成されたボンディングパッドと、リードフレーム側に形成されたパッドとの接続に用いられる半田ボール22の供給を行う手順を説明する。
【0049】
なお上記スライダとパッドとの接続に用いられる半田ボール22は、その外径が80〜150ミクロン程度の微細なものとなっている。
【0050】
図4は、半田ボールの供給装置の動作手順を示すフローチャートである。
【0051】
ホッパ20に多数の半田ボール22を供給した後、同供給装置10を用いて半田ボール22を供給するには、ガス供給手段を稼働させ同図に示すようにホッパ20に窒素ガスを供給する。また前記窒素ガスの供給とともに、半田ボール吸込通路44より半田ボール22の吸い込みを開始する(ステップ100)。
【0052】
そしてステップ100の動作を実行した後は、揺動手段によって上部ブロックを矢印30の方向に2度往復させ、ホッパ20内の半田ボール22の片寄りを無くしホッパ20のより下方に半田ボール22を移動させる(ステップ110)。
【0053】
このようにステップ100とステップ110の動作を行えば、半田ボール22が小型軽量でさらに静電気によって半田ボール22と離反しづらくなっていても、ホッパ20側からボールセパレータ16の収容穴36へと確実に半田ボール送り込むことができる。
【0054】
このようにボールセパレータ16側に半田ホール22を投入した後は、ボールセパレータ16をハンドリング手段38の位置する矢印34の方向に移動させる(ステップ120)。なおボールセパレータ16をホッパ20の下方からハンドリング手段38側へと移動させる際、収容穴36に取り込まれた半田ボール22は、下部ブロック18上の転動軌跡48に沿って転動するので、半田ボール22が半田ボール吸込通路44の開口縁辺に差し掛かり、半田ボール22に引っ掛かり等の障害が発生するのを防止することができる。
【0055】
ボールセパレータ16をハンドリング手段38側に移動させた後は、前記ハンドリング手段38を収容穴36側に下降させ、真空吸引等の手段を用いて半田ボール22の取り出しを行う(ステップ130)。
【0056】
このような手順を行えば、多数の半田ボール22の中から単一の半田ボール22を取り出すことが可能になる。そしてハンドリング手段38によって半田ボール22の取り出しを行った後は、前記ハンドリング手段38を上昇させるとともに、ボールセパレータ16を再びホッパ20側へと移動させ(ステップ140)、上述した作業を繰り返し行えばよい、
ところで本実施の形態に係る半田ボールの供給装置10は、単に半田ボール22の供給だけでなく、当該半田ボール22が送り出される途中に目詰まりが発生した場合、この目詰まりした半田ボール22を装置自体を分解することなく除去することが可能なクリーニング機能を備えている。
【0057】
図5は、半田ボールの供給装置のクリーニング手順を示すフローチャートである。
【0058】
同図に示すように、半田ボールの供給装置10に半田ボール22による目詰まりが生じた場合には、まず前記供給装置10においてガス供給手段の停止させ、
ホッパ20に窒素ガスを送気しないようにする。またホッパ20への窒素ガス送気を停止すると同時に、半田ボール吸込通路44より半田ボール22の吸い込みも停止する(ステップ200)。
【0059】
そしてステップ200の動作を行った後は、上部ブロック12をハンドリング手段38側に移動させ、ホッパ20の代わりに前記上部ブロック12に設けられたクリーニング通路24を半田ボール吸込通路44に一致させる(ステップ210)。ここでクリーニング通路を半田ボール吸込通路に一致させクリーニング動作を行う供給装置の断面説明図を図6に示す。
【0060】
同図に示すように、上部ブロック12の移動によってクリーニング通路24を半田ボール吸込通路44に一致させた後は、下部ブロック18側より半田ボール吸込通路44へと送気を行うとともに、天板26に接続された図示しない送気管側から、目詰まりした半田ボール22を除去するための吸引を行う(ステップ220)。クリーニング時の清掃気流の方向を図中、矢印54に示す。
【0061】
前記矢印54に示す方向に清掃気流を送気した後は、この状態からボールセパレータ16を2回往復移動させる(ステップ230)。
【0062】
ところで供給装置10では、例えば図6に示すように半田ボール導入路32内で半田ボールが変形し目詰まりが生じるおそれがある。このように半田ボール導入路32内に変形した半田ボール56が存在すると、この半田ボール56の変形によって当該半田ボール56の直下に位置する半田ボール22が押し出され中間ブロック16の下面開口より突出する。このような場合では、ボールセパレータ16を往復移動させることにより収容穴36の縁部が半田ボール56の直下にある半田ボール22を押し上げ、半田ボール導入路32内から半田ボール56を取り除くことが出来るのである。ここで半田ボール導入路32には前述の通り矢印54の方向に清掃気流が送気されているので、前記ボールセパレータ16の往復移動によって半田ボール導入路32内から取り除かれた半田ボール56(およびその下方に位置する半田ボール22も)は、さらに上方へと移動し、その後供給装置10の外部へと排出される。
【0063】
このような一連の動作によって供給装置10内に目詰まりした半田ボール56を装置外部へと除去した後は、矢印54に示す清掃気流の停止させるために、半田ボール吸込通路44への送気と送気管側からの吸引動作を停止する(ステップ240)。
【0064】
さらに前記ステップ240を実行した後は、上部ブロック12を半田ボール導入路32等がホッパ20の直下に来るまで移動させる(ステップ250)。そしてステップ250の動作によって、図6の状態から図1の状態まで上部ブロック12を移動させた後は、再度ガス供給手段を稼働させホッパ20に窒素ガスを供給するとともに、半田ボール吸込通路44より半田ボール22の吸い込みを開始し(ステップ260)、半田ボール22の供給動作を再開すればよい。
【0065】
このように半田ボール22の供給動作を行っている途中で半田ボール22による目詰まりが生じた場合は、供給装置10をクリーニング状態にし、目詰まり原因となる半田ボールを除去すればよい。そして前記半田ボールを除去しクリーニングを終了させた後は、再び半田ボール22の供給動作に戻るようにすれば、目詰まりの原因となる半田ボールを除去するための、装置自体を分解する必要が無くなり、装置自体の稼働率を高めることが可能になる。
【0066】
なお本実施の形態では、磁気ヘッドにおけるスライダのパッドに使用される半田ボールを対象としたが、この用途に限定されることもなく、さらに外径の異なる半田ボールにも適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本実施の形態に係る半田ボールの供給装置の構造を示す断面説明図である。
【図2】半田ボール吸込通路の上面開口位置を設定する思想を説明するための下部ブロックの上面図である。
【図3】本実施の形態に係る吸込通路の上面開口位置を示す要部断面説明図である。
【図4】半田ボールの供給装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】半田ボールの供給装置のクリーニング手順を示すフローチャートである。
【図6】クリーニング通路を半田ボール吸込通路に一致させクリーニング動作を行う供給装置の断面説明図である。
【図7】従来の半田ボール供給装置を示す構造説明図である。
【符号の説明】
【0068】
1………半田ボール供給装置
2………上部ブロック
3………下部ブロック
4………ボールセパレータ
5………ホッパ
6………半田ボール
7………エア通路
8………収容孔
9………送出通路
10………供給装置
12………上部ブロック
14………中間ブロック
16………ボールセパレータ
18………下部ブロック
20………ホッパ
22………半田ボール
24………クリーニング通路
26………天板
28………矢印
30………矢印
32………半田ボール導入路
34………矢印
36………収容孔
38………ハンドリング手段
40………ガイドブロック
42………矢印
44………半田ボール吸込通路
46………矢印
48………転動軌跡
50………領域
52………クロスハッチング部
54………矢印
56………半田ボール
【出願人】 【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
【住所又は居所】東京都中央区日本橋1丁目13番1号
【出願日】 平成15年9月3日(2003.9.3)
【代理人】 【識別番号】100064447
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 正夫

【識別番号】100085176
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 伸晃

【識別番号】100106703
【弁理士】
【氏名又は名称】産形 和央

【識別番号】100096943
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 伸一

【識別番号】100091889
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 育男

【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫

【識別番号】100096688
【弁理士】
【氏名又は名称】本宮 照久

【識別番号】100102808
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 憲通

【識別番号】100104352
【弁理士】
【氏名又は名称】朝日 伸光

【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎

【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司

【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫

【公開番号】 特開2005−79492(P2005−79492A)
【公開日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願番号】 特願2003−311010(P2003−311010)