| 【発明の名称】 |
電子機器装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】近藤 義広 【住所又は居所】茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日立製作所機械研究所内
【氏名】中川 毅 【住所又は居所】神奈川県海老名市下今泉810番地 株式会社日立製作所インターネットプラットフォーム事業部内
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| 【要約】 |
【課題】電子機器装置の電子部品の小型化、高機能化に対して、高効率な熱拡散構造を提供する。
【解決手段】電子機器装置の電子部品7の上部に取り付けられた水冷ジャケット15を構成する電子部品7側のカバー18に液封止部20を設ける。さらに、この液封止部20内部に水冷ジャケット15中央付近から蛇行する熱拡散板を設ける。これにより、電子部品7から生じた熱を液の気化熱で電子部品7側のカバー全体16,17に広げることができる。広がった熱を水冷ジャケット15の液流路19で筐体内を循環する冷却液に伝え、筐体の広い放熱面積を有する箇所で大気に放熱することができる。また、電子部品7から生じた熱をさらに広域の水冷ジャケット15まで熱を広げることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筐体内に搭載された半導体素子と、この半導体素子からの熱を受け取る受熱部と、この受熱部に配管を介して接続された放熱部と、この放熱部と前記受熱との間に配管を介して接続されたポンプを備えた電子機器装置において、 上記受熱部と前記半導体素子との間に熱拡散板を設けたことを特徴とする電子機器装置。 【請求項2】 請求項1に記載の電子機器装置において、 前記熱拡散板は内部に蒸発媒体を封入してなる金属製の密閉空間からなることを特徴とする電子機器装置。 【請求項3】 請求項2に記載の電子機器装置において、 前記密閉空間の内部に前記半導体素子の部分から放射状に広がる金属板を取り付けたことを特徴とする電子機器装置。 【請求項4】 請求項2に記載の電子機器装置において、 前記金属板を蛇行していることを特徴とする電子機器装置。 【請求項5】 請求項1に記載の電子機器装置において、 前記受熱部は、内部に4本の液循環流路を備えたことを特徴とする電子機器装置。 【請求項6】 請求項5に記載の電子機器装置において、 前記液循環流路は、前記受熱部を構成する上カバーの内壁面に取り付けられた3本の隔壁にて形成されたことを特徴とする電子機器装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、発熱素子を有する電子機器装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 水冷装置を備えた電子機器装置の中で、水冷ジャケットの高効率を図った冷却構造として特開2003―21480号公報があげられる。 熱電素子を水冷ジャケットプレートとプレートヒートパイプで挟み込む受放熱構造体として特開2002―16204号公報があげられる。 【0003】 更に、特開平6―216554号公報には、偏平ヒートパイプ群からなる金属ケースによりプリント基板などの電子機器部品用発熱素子を効率よく冷却する技術が記載されている。 【0004】 【特許文献1】特開2003―21480号公報 【0005】 【特許文献2】特開2002―16204号公報 【特許文献3】特開平6―216554号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 上記従来技術は、いずれも電子部品から発生する熱を液循環により、取り除くものであり、電子部品の小型化、高機能化に伴う発熱密度の増大に対する効率よい熱の拡散に関して考慮されていない。 すなわち、電子部品に水冷ジャケットを取り付けたのみでは、水冷ジャケットの広範囲まで熱を広げることができず、温度分布を生じやすくなる。 さらに、ヒートパイプと水冷ジャケットの間に熱電素子を挟むとそれらの接触面に熱抵抗を持ち、温度差を生じるという問題もある。 【0007】 本発明の目的は、電子機器装置の電子部品の小型化、高機能化に対して、高効率な熱拡散構造を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的は、筐体内に搭載された半導体素子と、この半導体素子からの熱を受け取る受熱部と、この受熱部に配管を介して接続された放熱部と、この放熱部と前記受熱との間に配管を介して接続されたポンプを備えた電子機器装置において、上記受熱部と前記半導体素子との間に熱拡散板を設けたことにより達成される。 【0009】 また、上記目的は、前記熱拡散板は内部に蒸発媒体を封入してなる金属製の密閉空間からなることにより達成される。 【0010】 また、上記目的は、前記密閉空間の内部に前記半導体素子の部分から放射状に広がる金属板を取り付けたことにより達成される。 【0011】 また、上記目的は、前記金属板を蛇行していることにより達成される。 【0012】 また、上記目的は、前記受熱部は、内部に4本の液循環流路を備えたことにより達成される。 【0013】 また、上記目的は、前記液循環流路は、前記受熱部を構成する上カバーの内壁面に取り付けられた3本の隔壁にて形成されたことにより達成される。 【発明の効果】 【0014】 本発明によれば、電子機器装置の電子部品の小型化、高機能化に対して、高効率な熱拡散が可能な電子機器装置を提供できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 本発明の実施例を図1に示す。 【実施例1】 【0016】 図1は、本発明の一実施例を備えた電子機器装置の斜視図である。 図1において、電子機器装置1は、キャビネット2と複数台の電子機器装置単体3から構成されている。電子機器装置単体3は正面側5に通電中であるか否かなどの表示部4を設けてある。この電子機器装置1は言わばサーバーと呼ばれるものである。 【0017】 図2は、図1の電子機器装置を右側面から見た概略図である。 図2において、電子機器装置1を構成するキャビネット2の内部には電子機器装置単体3が複数段搭載されている(本実施例では8段重ねとし、電子機器単体の詳細については最下段の装置を用いて説明する)。 電子機器装置単体3の中には発熱するCPU7(半導体素子)が収納されている。このCPU7の冷却には液体を循環させて冷却する第1の冷却システムが搭載されている。 【0018】 この第1の冷却システムの詳細を説明すると、マイクロポンプ6、受熱ジャケット15、熱交換器8が配管で順次接続されている。CPU7には受熱ジャケット15が熱的に接続されているので、CPU7から発せられる熱は受熱ジャケット15で吸熱される。熱を吸収した冷却水はマイクロポンプ6で矢印15a(液循環方向)方向に駆動循環され、熱交換器8で放熱される。 【0019】 一方、第2の冷却システムの詳細を説明すると、大型ポンプ9がキャビネット2の後方に取り付けられている。この大型ポンプ9には配管12が接続されており、この配管が格段の電子機器装置単体3の内部に挿入されるとともに、大型ポンプ9からキャビネット2と平行に立ち上がっている配管12はキャビネット12の内壁面に接触している。電子機器装置単体3の内部に挿入された配管には二つの受熱部10,11が取り付けられており、受熱部10は第1の冷却システムの受熱ジャケット15と熱的に接続され、受熱部11は熱交換器8と熱的に接続されている。ポンプ9から排出された冷却液は矢印14方向に循環し各段の電子機器装置単体3循環された後、再び大型ポンプ9に回収される。 【0020】 尚、第1と第2の冷却システムでは矢印14、15aに示すように冷却水の循環方向が異なる。 【0021】 これにより、各電子機器装置単体3のCPU7から発生する熱は配管12を介してキャビネット2に伝えられ、キャビネット2まで伝わった熱は、キャビネット2全体で自然放熱またはキャビネット内に設けた冷却ファン(図示せず)により強制的に大気に放出される。 各電子機器装置単体3に第1の水冷システムが、キャビネット2には第2の水冷システムがそれぞれに取り付けられているので、第1の水冷システムと第2の水冷システムとの冷却水の接続部分がない。従って、電子機器装置単体3を着脱時に冷却水の漏れをなくすことができる。 【0022】 さらに、第1と第2の水冷システムの内、ひとつの水冷システムが仮に故障して停止してしまった場合でも、いずれかの水冷システムが動作しているので電子機器装置を停止させる必用がない。また、CPUによって高温となった冷却液となった第1の水冷システムの冷却水循環方向とキャビネット2に取り付けられた第2の水冷システムの冷却水循環方向は逆向きにしているので、電子機器装置単体3の高温部に第2の水冷システムの冷却水が通過するので、冷却水の温度上昇を緩和でき、水冷システムを構成する材料の信頼性が向上する。 【0023】 図3は、図2に記載された水冷ジャケット15の構造を説明する断面図である。 図4は、図3のA−A線断面図である。 図3、図4において、受熱ジャケット15は熱伝導グリースなどを介してCPU7と熱的に接続されている。CPU7は電子基板21上に実装されている。CPU7は半導体素子の高集積化のため微細になり、外形寸法は小さくなっているばかりでなく、高機能化のため消費電力が増加しているため、単位面積当りの発熱量は増大している。例えば、1平方センチメートル当たり200W程度となる。 【0024】 受熱ジャケット15は上カバー16と下カバー18とより構成されており、上カバー16には上カバー16に設けたネジ孔から下カバー18に設けたネジ孔に挿入されたネジ17で下カバー18が固定されている。下カバー18には3本の隔壁18aが一体に形成され、隔壁18aの先端は上カバー16の内壁面と密着している。この隔壁18aによって4本の液流路19が形成されている。18bは冷却水の供給口であり、18cは冷却水の排出口である。 【0025】 これにより、冷却水は矢印15aのように隔壁18aによって形成された4本の液流路19をパラに流動する。 【0026】 20は内部に微少の冷却液が充填された液封止部である。この液封止部20は、言わばヒートパイプの役割は果すものであり、一面がCPU7と接触しており、CPU7からの熱によって内部の冷却液が膨張し液封止部20の内部に広がるものである。これにより、CPU7の熱が液封止部20全面に広がる。広がった熱は下カバー18の液流路19の冷却液に伝わり、凝縮し、液化し、発熱体7に戻るというサイクルを行う。この液封止部20を設けた受熱ジャケット15により、発熱体7の発熱密度の上昇にも対応でき、発熱体15を容易に冷却することができる。 【実施例2】 【0027】 図5は、他の実施例を備えた水冷ジャケットの断面図である。 図6は、図5のB−B断面図である。 図5、図6において、本実施例が実施例1と異なる点は、上カバー16に液流路19が設けられている点である。 受熱ジャケット15は熱伝導グリースなどを介してCPU7と熱的に接続されている。CPU7は電子基板21上に実装されている。 【0028】 この受熱ジャケット15は上カバー16と下カバー18とより構成されており、下カバー18には下カバー18に設けたネジ孔から上カバー16に設けたネジ孔に挿入されたネジ17で上カバー16が固定されている。上カバー16には3本の隔壁19aが一体に形成され、隔壁19aの先端は下カバー18の内壁面と密着している。この隔壁19aによって4本の液流路19が形成されている。冷却液の循環経路は図3で説明した内容と全く同じであるため説明を省略する。 【0029】 下カバー18には図3でも説明した液封止部20が取り付けられている。この液封止部20は平板状の密閉空間となっており、内部には微少の冷却液が充填されている。この液封止部20は、前述したようにヒートパイプの役割は果すものであり、一面がCPU7と接触しており、CPU7からの熱によって内部の冷却液が膨張し液封止部20の内部に広がるものである。これにより、CPU7の熱が液封止部20全面に広がる。広がった熱は下カバー18の液流路19の冷却液に伝わり、凝縮し、液化し、CPU7に戻るというサイクルを行う。この液封止部20を設けた受熱ジャケット15により、CPU7の発熱密度の上昇にも対応でき、CPU7を容易に冷却することができる。 【実施例3】 【0030】 図7は、図5のB−B線断面図に相当する液封止部の断面図である。 図7において、本実施例は熱拡散をさらに向上させたものであり、下カバー18の中央部に位置する発熱体7の外縁付近から蛇行する熱拡散板22が下カバー18の外周壁面まで伸びている。この熱拡散板22により、微少な冷却液はこの熱拡散板22に沿って下カバー18の外周壁面まで流れ、さらに発熱体まで戻ることができるため、迅速かつ均等に熱を広げることができる。 【0031】 このように、電子機器装置の電子部品の上部に取り付けられた水冷ジャケットを構成する電子部品側のカバーに液封止部を設けることにより、電子部品から生じた熱を液の気化熱で電子部品側のカバー全体に広げることができる。 広がった熱を水冷ジャケットの液流路で筐体内を循環する冷却液に伝えられ、筐体の広い放熱面積を有する箇所で大気に放熱することができる。また、水冷ジャケットの液封止部内部に水冷ジャケット中央付近から蛇行する熱拡散板を設けることにより、電子部品から生じた熱をさらに広域の水冷ジャケットまで熱を広げることができる。 【0032】 以上のごとく本発明によれば、電子機器装置の電子部品の上部に取り付けられた水冷ジャケットを構成する電子部品側のカバーに液封止部を設けることにより、電子部品から生じた熱を液の気化熱で電子部品側のカバー全体に広げることができた。広がった熱を水冷ジャケットの液流路で筐体内を循環する冷却液に伝え、筐体の広い放熱面積を有する箇所で大気に放熱することができた。また、水冷ジャケットの液封止部内部に水冷ジャケット中央付近から蛇行する熱拡散板を設けることにより、電子部品から生じた熱をさらに広域の水冷ジャケットまで熱を広げることができた。 【図面の簡単な説明】 【0033】 【図1】図1は、第1の実施例を備えた電子機器の斜視図である。 【図2】図2は、第1の実施例を備えた水冷システムを右側面から見た概略図である。 【図3】図3は、第1の実施例を備えた水冷ジャケットの断面図である。 【図4】図4は、図3のA−A断面図である。 【図5】図5は、第2の実施例を備えた水冷ジャケットの断面図である。 【図6】図6は、図5のB−B断面図である。 【図7】図7は、第3の実施例を備えた液封止部の断面図である。 【符号の説明】 【0034】 1…電子機器装置、2…キャビネット、3…電子機器装置単体、4…表示部、5…正面側、6…マイクロポンプ、7…CPU、8…放熱器、9…ポンプ、10…受熱部A、11…受熱部B、12…固定配管、13…開閉弁、14…矢印(液循環方向)、15…水冷ジャケット、16…上カバー、17…ネジ、18…下カバー、19…液流路、20…液封止部、21…電子基板、22…熱拡散板。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
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| 【出願日】 |
平成15年9月3日(2003.9.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075096 【弁理士】 【氏名又は名称】作田 康夫
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| 【公開番号】 |
特開2005−79483(P2005−79483A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月24日(2005.3.24) |
| 【出願番号】 |
特願2003−310850(P2003−310850) |
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