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【発明の名称】 外部接続端子保持構造
【発明者】 【氏名】志水 正人
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内

【要約】 【課題】携帯端末機器等において、外部端子にこじりなどの強い外力が加わり外部接続端子が印刷配線基板からパターン剥離してしまう不具合を防止する。

【解決手段】印刷配線基板6に搭載した外部接続端子7を覆うようにコの字形状部5を有する充電端子4を印刷配線基板6に搭載する。この印刷配線基板6を収納したフロントケース8に対しリアカバー1を嵌合し両者をねじ10で締結する。外部接続端子用開口部3、9から露出した外部接続端子7に外部端子11を接続する。外部端子11を上下こじるように動かした際、外部接続端子7が印刷配線基板6から剥離する方向に動いてしまうが、これを覆っている充電端子4に当接するため、外部端子11の動きに対し印刷配線基板6を追従させる形となり、外部接続端子7に加わる剥離方向の力を阻止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末機器の筐体を構成すべく互いに開閉可能に嵌合するリアカバー及びフロントケースと、前記筐体内に実装される印刷配線基板と、この印刷配線基板を介し前記リアカバーと前記フロントケースとを締結するねじと
、前記印刷配線基板上に搭載され前記リアカバー及び前記フロントケースに設けられた開口部から露出して外部端子と接続する外部接続端子と、前記印刷配線基板上の前記外部接続端子と近接する位置に前記リアカバーに設けられた窓部から露出するように搭載配置され且つ前記外部接続端子に前記外部端子が接続する際に前記外部接続端子に加わる前記印刷配線基板から剥離しようとする力を阻止するごとき形状の充電端子とを備えることを特徴とする外部接続端子保持構造。
【請求項2】
前記充電端子が前記外部接続端子を覆うごとき形状を有することを特徴とする請求項1記載の外部接続端子保持構造。
【請求項3】
前記充電端子が前記外部接続端子を覆うごときコ字状の形状を有することを特徴とする請求項1記載の外部接続端子保持構造。
【請求項4】
前記充電端子に代わり、前記外部接続端子に前記外部端子が接続する際に前記外部接続端子に加わる前記印刷配線基板から剥離しようとする力を阻止するごとき板状部材を備えることを特徴とする請求項1記載の外部接続端子保持構造。
【請求項5】
前記板状部材が前記外部接続端子を覆うごときコ字状の形状を有することを特徴とする請求項4記載の外部接続端子保持構造。
【請求項6】
前記携帯端末機器が、携帯電話機、PHS電話機、コードレス電話機などの移動体電話機であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の外部接続端子保持構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は外部接続端子保持構造に関し、特に携帯電話機、PHS電話機、コードレス電話機などの携帯端末機器における外部接続端子保持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の携帯端末機器における外部接続端子保持構造は、互いに開閉可能に嵌合するリアカバー及びフロントケースからなる筐体内において、印刷配線基板に搭載され半田付け等により印刷配線基板の配線パターンに連結された外部接続端子を、リアカバー等の筐体に設けた保持部材を利用して保持する構造になっている。従って、印刷配線基板がリアカバーを介してねじでフロントケースに締結固定されている状態において、外部接続端子に外部端子を接続した場合、外部端子の挿抜動作によってこじりなどの外力が加わると半田付け部に負荷がかかり、印刷配線基板と外部接続端子にパターン剥離方向の力が加わり半田付けパターン部が破損してしまうという問題がある。
【0003】
また、このような問題の対策のために、印刷配線基板と外部接続端子を抱え込むような構造を採用した従来技術が、以下に示す特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】実開平6−68187号公報(第6−8頁、図2−3) この特許文献1によれば、図5(a)、(b)に示すように、電子機器30は互いに開閉可能に嵌合するリアカバー31とフロントケース32を有し、内部の印刷配線基板34に半田付けにより搭載された外部接続端子33がそのジャック部33aをリアカバー31とフロントケース32の側面から突出させ、図示しない外部端子と接続する。外部接続端子33の本体33bの上側には取付部35が一体形成される。
【0005】
リアカバー31には、外部接続端子33の取付部35と対向する位置に箱状リブ36が設けられ、箱状リブ36には取付部35の外側と内側を挟み込むような外側リブ36aと内側リブ36b及び取付部35の上面を押圧する連結部36cが形成されている。
【0006】
このような構成の電子機器30において、リアカバー31とフロントケース32が嵌合し、図示しないねじで互いに締結されたとき、取付部35が箱状リブ36の外側リブ36a、内側リブ36b及び連結部36cの間にはめ込まれ押圧されることによって、外部接続端子33が印刷配線基板34上に固定される。従って、外部接続端子33のジャック部33aに外部端子が接続され挿抜されてこじりなどの外力が加わっても、外部接続端子33が移動したり振動したりせず、半田付け部に負荷がかからないため、パターン剥離などの不具合を防止することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1においては、外部接続端子が箱状リブによって挟み込まれ押圧されるので、外部端子接続時に加わる外力などによるパターン剥離などの不具合を防止できる。
【0008】
しかし、外部接続端子を挟み込み押圧するための箱状リブを筐体(リアカバー
)に特別に形成したり、また外部接続端子には箱状リブに挟み込まれ押圧される取付部を形成したりしなければならず、従って構成部品が複雑化し、製造費用がかさみ、またこれらを組み込む工数が余分に発生するなどの問題点がある。
【0009】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解消し、特別に複雑な部品を必要とせず、また少ない組立工数で実現できる、外部端子接続時の外力によるパターン剥離などを防止する外部接続端子保持構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の外部接続端子保持構造は、携帯端末機器の筐体を構成すべく互いに開閉可能に嵌合するリアカバー及びフロントケースと、前記筐体内に実装される印刷配線基板と、この印刷配線基板を介し前記リアカバーと前記フロントケースとを締結するねじと、前記印刷配線基板上に搭載され前記リアカバー及び前記フロントケースに設けられた開口部から露出して外部端子と接続する外部接続端子と、前記印刷配線基板上の前記外部接続端子と近接する位置に前記リアカバーに設けられた窓部から露出するように搭載配置され且つ前記外部接続端子に前記外部端子が接続する際に前記外部接続端子に加わる前記印刷配線基板から剥離しようとする力を阻止するごとき形状の充電端子とを備えてなる。
【0011】
この外部接続端子保持構造において、前記充電端子が前記外部接続端子を覆うごとき形状を有しており、特にコ字状の形状となっているのが好ましい。
【0012】
また、前記充電端子に代わり、前記外部接続端子に前記外部端子が接続する際に前記外部接続端子に加わる前記印刷配線基板から剥離しようとする力を阻止するごとき板状部材を備えるようにしてもよく、前記板状部材が前記外部接続端子を覆うごときコ字状の形状を有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
第1の効果は、外部接続端子に外部端子が接続され挿抜されてこじりなどの強い外力が加わっても、外部接続端子が印刷配線基板からパターン剥離することを阻止する構造を可能にできる効果がある。
【0014】
その理由は、外部接続端子を覆うごとき形状で充電端子を印刷配線基板に搭載実装することにより、充電端子を介して印刷配線基板が外部端子のこじり等の動きに追従するためである。
【0015】
第2の効果は、外部接続端子の剥離強度を強化するための特別に複雑な部品を必要とせず、製造費用がかからず、また組立工数の削減を可能にできる効果がある。
【0016】
その理由は、外部接続端子の剥離強度を強化するために利用する充電端子が、組み立て工程における印刷配線基板への自動搭載に対応できる部品となっているためである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は本発明の第1の実施の形態の外部接続端子保持構造の分解斜視図、図2は第1の実施の形態の動作を示す要部断面図である。
【0019】
この実施の形態では、本発明にかかる外部接続端子保持構造を、携帯端末機器として使用される折畳み式携帯電話機に適用した場合を例にとって説明する。この実施の形態にかかる折畳み式携帯電話機は、図1に示すように、操作キーボタン等を備えたキー側筐体20と、液晶表示部等を備えた表示側筐体(図示省略)とを備えており、これらキー側筐体20と表示側筐体とがヒンジ部8aを介して折畳み自在に連結される。以下、本発明にかかる外部接続端子保持構造を備えるキー側筐体20のみについて、その構成を説明する。
【0020】
キー側筐体20は、互いに開閉可能に嵌合するリアカバー1及びフロントケース8からなり、リアカバー1とフロントケース8はねじ10により互いに締結される。図1のフロントケース8の下面には操作キーボタン等が実装され、またフロントケース8の一端にはヒンジ部8aを有する。
【0021】
リアカバー1には2個の充電端子窓部2と外部接続端子用開口部3が設けられており、一方、フロントケース8には外部接続端子用開口部9が設けられている。リアカバー1とフロントケース8が嵌合したとき、外部接続端子用開口部3と外部接続端子用開口部9とはあい対する位置にくるように配置される。リアカバー1とフロントケース8が嵌合したキー側筐体20内に印刷配線基板6が収納実装される。ねじ10はこの印刷配線基板6を介してリアカバー1とフロントケース8を締結する。
【0022】
印刷配線基板6上には2個の外部接続端子7が搭載実装され、半田付けにより印刷配線基板6の配線パターンに接続される。この外部接続端子7は、上述した外部接続端子用開口部3、9から外部に露出するように設けられ、後述する外部端子11が接続できる。さらに印刷配線基板6上には、この外部接続端子7をそれぞれ覆う位置に2個の充電端子4が搭載実装され、同じく半田付けにより印刷配線基板6の配線パターンに接続される。この充電端子4は、上述した充電端子窓部2から外部に露出するように設けられる。また充電端子4は外部接続端子7を覆うごときコの字形状部5を有してなり、充電端子4が外部接続端子7を覆うように搭載実装されたときに両端子間にはほんの僅かのすきましか生じない寸法関係となっている。なおコの字形状部5の下面は、インサート成形時に樹脂等により絶縁処理が施されている。また充電端子4は、携帯電話機の組み立て工程において、他の実装部品とともに印刷配線基板6に対し自動搭載に対応できる部品となっている。
【0023】
このような構成からなるこの実施の形態の組み立て状況について述べる。印刷配線基板6上に外部接続端子7を搭載実装し、半田付けにより印刷配線基板6の配線パターンに接続する。この外部接続端子7の上に外部接続端子7を覆うように充電端子4を搭載実装し、同じく半田付けにより印刷配線基板6の配線パターンに接続する。このとき、充電端子4のコの字形状部5が外部接続端子7を覆う形となり、両端子間にほんの僅かのすきましか生じない状態となる。このように外部接続端子7と充電端子4を搭載してユニット状になった印刷配線基板6をフロントケース8に収納する。このフロントケース8に対しリアカバー1を嵌合し、印刷配線基板6を介して両者をねじ10で締結することで装置状態となる。このとき、リアカバー1の充電端子窓部2から充電端子2が露出することとなり、装置状態での充電機能が満足される。また、フロントケース8とリアカバー1のそれぞれにある外部接続端子用開口部3、9から外部接続端子7が露出し、そこから外部端子11を接続することができる状態となる。
【0024】
次に、この実施の形態の動作について図2を参照して説明する。外部端子11を外部接続端子用開口部3、9から露出している外部接続端子7に接続する。このとき、外部端子11を矢印Aで示すように上下方向にこじるように動かした場合に、印刷配線基板6がリアカバー1を介してねじ10でフロントケース8に固定されているので、外部接続端子7には印刷配線基板6から剥離する方向に力が働いてしまう。しかし、外部接続端子7にはこれを覆うごとくに僅かのすきまをもって充電端子4が印刷配線基板6に接続されているため、こじられた外部接続端子7が充電端子4のコの字形状部5の下面に当接し、印刷配線基板6から剥離しようとする力が減じられる。また当接によって充電端子4を介して印刷配線基板6は矢印A方向に追従する。即ち、外部端子11の動きに対して印刷配線基板6を追従させ、外部接続端子7に加わる印刷配線基板6からの剥離方向の力を阻止する作用が生じることとなる。なお、外部接続端子7と充電端子4が当接しても、充電端子4のコの字形状部5の下面には樹脂等により絶縁処理が施されているため、両端子が短絡する恐れはない。
【0025】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は第2の実施の形態の外部接続端子保持構造における印刷配線基板の斜視図、図4は第2の実施の形態の動作を示す要部断面図である。
【0026】
この第2の実施の形態の構成は、図1にて説明した第1の実施の形態のキー側筐体20の構成と殆ど同様であり、異なっているのは印刷配線基板上に搭載実装される部品のみである。従って、印刷配線基板の構成を除く他の構成部分については説明を省略する。
【0027】
図3に示すように、印刷配線基板16上には2個の外部接続端子7が搭載実装され、半田付けにより印刷配線基板16の配線パターンに接続される。この外部接続端子7は、リアカバー1とフロントケース8の外部接続端子用開口部3、9から外部に露出するように設けられ、外部端子11が接続できる。さらに印刷配線基板16上には、この外部接続端子7をそれぞれ覆う位置に板状部材としての2個のブラケット14が搭載実装され、印刷配線基板16にねじ止め等によって固定される。このブラケット14は外部接続端子7を覆うごときコの字形状部15を有してなり、ブラケット14が外部接続端子7を覆ったときに両者間にはほんの僅かのすきましか生じない寸法関係となっている。なおコの字形状部5の下面は樹脂等により絶縁処理が施される。また図示しないが、印刷配線基板16上の他の位置には充電端子が搭載実装され、リアカバー1の充電端子窓部から外部に露出するようになっていて、充電機能が満足される。
【0028】
次に、この第2の実施の形態の動作について図4を参照して説明する。外部端子11を外部接続端子用開口部3、9から露出している外部接続端子7に接続する。このとき、外部端子11を矢印Aで示すように上下方向にこじるように動かした場合に、印刷配線基板16がリアカバー1を介してねじ10でフロントケース8に固定されているので、外部接続端子7には印刷配線基板16から剥離する方向に力が働いてしまう。しかし、外部接続端子7にはこれを覆うごとくに僅かのすきまをもってブラケット14が印刷配線基板16に接続されているため、こじられた外部接続端子7がブラケット14のコの字形状部15の下面に当接し、印刷配線基板16から剥離しようとする力が減じられる。また当接によってブラケット14を介して印刷配線基板16は矢印A方向に追従する。即ち、外部端子11の動きに対して印刷配線基板16を追従させ、外部接続端子7に加わる印刷配線基板16からの剥離方向の力を阻止する作用が生じることとなる。なお、外部接続端子7とブラケット14が当接しても、ブラケット14のコの字形状部15の下面には樹脂等により絶縁処理が施されているため、両者が短絡する恐れはない。
【0029】
このように第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態の充電端子に代わり、充電機能を持たない板状部材としてのブラケットを用いることにより、第1の実施の形態と同様に外部接続端子7に加わる剥離方向の力を阻止することができる。
【0030】
なお、上述した実施の形態では、印刷配線基板上に2個の外部接続端子7を搭載実装するように例示したが、これに限定することなく、1個もしくは3個以上の外部接続端子7を搭載実装してもよい。
【0031】
また、上述した実施の形態では、本発明にかかる外部接続端子保持構造を折畳み式携帯電話機に適用した場合を例にとって説明したが、これに限定することなく、PHS電話機、コードレス電話機など他の携帯端末機器に適用してもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1の実施の形態の外部接続端子保持構造の分解斜視図である。
【図2】第1の実施の形態の動作を示す要部断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の外部接続端子保持構造における印刷配線基板の斜視図である。
【図4】第2の実施の形態の動作を示す要部断面図である。
【図5】従来の電子機器における外部接続端子保持構造を示す(a)は要部斜視図、(b)は要部断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1、31 リアカバー
2 充電端子窓部
3、9 外部接続端子用開口部
4 充電端子
5、15 コの字形状部
6、16、34 印刷配線基板
7、33 外部接続端子
8、32 フロントケース
8a ヒンジ部
10 ねじ
11 外部端子
14 ブラケット
20 キー側筐体
30 電子機器
35 取付部
36 箱状リブ
【出願人】 【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号
【出願日】 平成15年9月2日(2003.9.2)
【代理人】 【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦

【識別番号】100085268
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 信明

【識別番号】100111637
【弁理士】
【氏名又は名称】谷澤 靖久

【公開番号】 特開2005−79452(P2005−79452A)
【公開日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願番号】 特願2003−310212(P2003−310212)