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【発明の名称】 電子機器
【発明者】 【氏名】池田 悦久
【住所又は居所】神奈川県厚木市酒井1601 ミツミ電機株式会社厚木事業所内

【氏名】西山 勇二
【住所又は居所】神奈川県厚木市酒井1601 ミツミ電機株式会社厚木事業所内

【要約】 【課題】ケース本体を回路基板に高精度の半田付けをして信頼性向上と工数削減を図る。

【解決手段】電子部品を搭載してなる回路基板3と、回路基板3を収容するとともに下方に突出する複数の接続端子片11を一体に形成してなるケース本体4と、を備え、接続端子片11の先端部位に半田制御部12を形成し、半田制御部12がケース本体4と回路基板3とが半田付けされる際に接続端子片11に付着する余分半田によって埋められることを特徴とする。したがって、接続端子片11に半田制御部12を形成して余分半田によるツノ半田の発生を抑制する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を搭載してなる回路基板と、
前記回路基板を収容するとともに下方に突出する複数の接続端子片を一体に形成してなる金属製のケース体と、を備え、
前記接続端子片の先端部位に半田制御部を形成し、前記半田制御部が前記ケース体と回路基板とが半田付けされる際に前記接続端子片に付着する余分半田によって埋められることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記半田制御部が、前記接続端子片の先端縁部の略中央部に位置して切欠き形成した略V字状の凹部からなることとを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記半田制御部は、前記接続端子片の先端縁部の略中央部に位置して切欠き形成した略矩形状の凹部からなることを特徴とする請求項1に記載の電子機器
【請求項4】
前記半田制御部は、前記接続端子片の先端縁部の略中央部に位置して切欠き形成した略円弧状の凹部からなることを特徴とする請求項1に記載の電子機器
【請求項5】
前記半田制御部が、前記接続端子片の先端部の近傍に位置して形成した少なくとも1個の貫通孔からなることを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記半田制御部が、前記接続端子片の先端部の近傍に位置して形成した少なくとも1個の貫通孔からなり、前記貫通孔は電器機器の高さ方向に長辺を有する矩形形状であることを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記半田制御部が、前記接続端子片の先端部の近傍に位置して形成した少なくとも1個の貫通孔からなり、前記貫通孔は電器機器の幅方向に長辺を有する矩形形状であることを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項8】
前記半田制御部は、前記接続端子片の先端縁部の略中央部に位置して切欠き形成した略矩形状の凹部と、前記接続端子片の先端部の近傍に位置して形成した貫通孔からなり、前記矩形状凹部と貫通孔とが連続されて略鍵穴形状とされることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、さらに詳しくはケース本体、回路基板、電子部品を同時に半田付けにすることにより機械的かつ電気的に固定してなる電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器、例えばテレビジョン放送電波や衛星放送電波を受信する従来のチューナ装置100は、一般にシールドケースや放熱部材を構成するケース体101の内部に図示を省略する高周波受信回路部を構成する各種の電子部品等を実装した回路基板102を収納するとともに、このケース体101を本体装置のマザー基板等の取付基板103に取り付けてなる。チューナ装置100は、図5乃至図7に示すようにケース体101が、上面部と底面部とを開口した矩形枠状のケース本体104と、このケース本体104の上面開口部及び底面開口部にそれぞれ組み付けられた天井板105及び底板106とから構成され、全体略薄箱状を呈している。
【0003】
チューナ装置100には、ケース本体104の内部に引き込まれて回路基板と接続されるコネクタ107が突出して設けられている。チューナ装置100には、ケース本体104に、取付基板103に形成した図示しない端子部とそれぞれ接続される多数本のコネクタピン108が突出して設けられている。チューナ装置100には、ケース本体104側面に、その四隅に位置してそれぞれ接続端子片109が突出形成されている。
【0004】
取付基板103には、チューナ装置100側の各接続端子片109に対応して複数個の端子孔110が形成されている。取付基板103には、底面側に、各端子孔110を囲むようにしてそれぞれランド111が形成されるとともに、詳細を省略するが各ランド111を一体化した大きなパターン面積を有するグランドパターン112が形成されている。
【0005】
チューナ装置100は、一般にケース本体4、回路基板102及び電子部品を取り付けた状態で半田槽に供給されてケース本体104と回路基板102が同時にフロー半田処理が施される。
【特許文献1】特開平10−215148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
チューナ装置100においては、上述したようにフロー半田処理が施されてケース本体104と回路基板102とが同時にフロー半田処理されて半田付けされるが、ケース本体104の接続端子片109の形状、回路基板102上の電子部品の放熱特性等によって、図7に示すように各接続端子片109の先端部109aにツノ半田が発生してしまう場合がある。
【0007】
この状態のままチューナ装置100が取付基板103へ組み込まれる場合に、例えば組立時或いは本体装置に加えられる振動や衝撃等によってツノ半田114の先端部が折れてしまう。
【0008】
ツノ半田114は、ケース体101に内蔵した回路基板102や取付基板103或いは本体装置の回路部等に付着して内部ショート等を頻発させる。このようにツノ半田114に起因する不都合によって信頼性が大きく損なわれてしまう。したがって、チューナ装置100においては、従来フロー半田付け工程の後工程として、例えば目視検査等によって接続端子片109の先端部109aに発生したツノ半田114の有無を調べ、発生したツノ半田114を除去する後工程を施していた。このために工数が増えてコストがアップしてしまい、また発生したツノ半田114の全てを確実に除去することも困難であるためにいぜんとして信頼性の向上を図り得なかった。
【0009】
したがって、本発明は、ケース体側の接続端子片のツノ半田の発生を低減し信頼性の向上と工数削減等が図られた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成する本発明にかかる電子機器は、電子部品を搭載してなる回路基板と、前記回路基板を収容するとともに下方に突出する複数の接続端子片を一体に形成してなる金属製のケース体と、を備え、前記接続端子片の先端部位に半田制御部を形成し、前記半田制御部が前記ケース体と回路基板とが半田付けされる際に前記接続端子片に付着する余分半田によって埋められることを特徴とする。
【0011】
以上のように構成した本発明にかかる電子機器によれば、各接続端子片の先端部に形成した半田制御部によって付着した溶融状態の半田が半田制御部の孔又は溝を埋め、ツノ半田の発生を低減するものである。
【発明の効果】
【0012】
以上のように構成された本発明にかかる電子機器によれば、取付基板に形成した端子孔に嵌合されるケース体の各接続端子片に半田制御部を形成した簡易な構造であり、各接続端子片から良好な状態の半田切れが行われてツノ半田の発生が抑制されるようになる。したがって、電子機器によれば、ツノ半田を除去するための後処理工程を不要とすることで工数削減が図られるとともに、折れたツノ半田に起因する内部ショート等の発生が抑制されて信頼性の向上が図られるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明にかかる電子機器の実施の形態として示すチューナ装置1について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
チューナ装置1は、基本的な構成を上述した従来のチューナ装置100と同様とし、図1及び図2に示すようにシールドケースや放熱部材を構成するケース体2の内部に高周波受信回路部を構成する図示しない各種の電子部品等を実装した回路基板3が組み付けられている。チューナ装置1は、ケース体2が、上面部と底面部とを開口して矩形枠状に形成された金属製のケース本体4と、このケース本体4の上面開口部及び底面開口部にそれぞれ組み付けられた金属製の天井板5と底板6とから構成され、これら構成部材を組み合わせた状態で全体略薄箱状を呈している。
【0015】
チューナ装置1には、ケース本体4の長手方向の一方側面部に接続されるコネクタ7が突出して設けられている。チューナ装置1には、ケース本体4の幅方向の一方側面部に、後述する取付基板16に実装される際の入出力端子部を構成する多数本のコネクタピン8がそれぞれ長さ方向に並んで突出して設けられている。チューナ装置1には、図2に示すようにケース本体4の両側面に長さ方向の矩形溝9が形成される。
【0016】
チューナ装置1には、矩形溝9の下側開口縁に沿って複数個の舌片状のかしめ凸部10が一体に立設されている。チューナ装置1は、回路基板3をケース本体4に組み付けた後に、各かしめ凸部10を内側へと折曲することによって、回路基板3をケース本体4にかしめ止めしてなる。
【0017】
チューナ装置1には、ケース体2の側面側の略四隅に位置して接続端子片11が形成されている。各接続端子片11は、後述する取付基板16の板厚よりも大きな長さを有して形成されている。各接続端子片11には、それぞれ先端部11a及びその近傍位置に半田制御部12が形成されている。
【0018】
半田制御部12は、各接続端子片11の先端部11aに形成した第1の半田制御部13と、先端部11aの近傍において接続端子片11に形成した第2の半田制御部14とから構成される。第1の半田制御部13は、図3に示すように接続端子片11の先端部11aに、略中央部に位置して形成した略V字状の凹部からなる。第2の半田制御部14は、同図に示すように接続端子片11を厚み方向に貫通する円孔によって構成される。なお、第2の半田制御部14は、接続端子片11の主面に開口する円形凹部によって構成するようにしてもよいが、この場合に円形凹部の内径を上述した円孔の内径よりも大径とすることが好ましい。
【0019】
半田制御部12は、後述するケース本体4と回路基板3及び回路基板上電子部品とにフロー半田付け処理を施す際に、各接続端子片11に付着する溶融状態の余分な半田がツノ半田となることを低減するように作用する。
【0020】
すなわち、チューナ装置1においては、後述するようにケース本体4に回路基板3が組み付けられてフロー半田付けが行われる。各接続端子片11は、先端部11aの略中央部にV字状の凹部からなる第1の半田制御部13及び接続端子片11を厚み方向に貫通する円孔からなる第2の半田制御部を形成することによって、接続端子片11に付着した余分な溶融半田が第1の半田制御部であるV字状の凹部、及び第2の半田制御部である接続端子片11を厚み方向に貫通する円孔を埋めるため良好な半田切れが行われツノ半田の発生を抑制する。
【0021】
以上のように構成されたチューナ装置1は、取付基板16に実装されて、本体装置に組み込まれる。取付基板16は、第1の主面16aをチューナ装置1や図示しない他の部品を組み付ける実装面とし、第2の主面16bに詳細を省略するが適宜の回路パターンやグランドパターン17が形成されている。取付基板16には、チューナ装置1の実装領域に位置して各接続端子片11にそれぞれ対応する複数の端子孔18が形成されている。取付基板16には、各端子孔18を囲むようにしてそれぞれランド19が形成されている。各ランド19は、図示を省略するがグランドパターン17と接続されている。取付基板16には、詳細を省略するがチューナ装置1のコネクタピン8が嵌合して半田付けされる複数の端子部が形成されている。
【0022】
取付基板16には、第1の主面16a側からチューナ装置1が組み付けられることにより組付体を構成する。組付体は、チューナ装置1が、各接続端子片11が相対する各端子孔18に嵌合され、その先端部11aが第2の主面16b側に突出するようにして取付基板16に組み付けられる。
【0023】
チューナ装置1は、ケース体2が各接続端子片11と各ランド19とを介して取付基板16側のグランドパターン17と接続されることによって、ケース体2に収納した回路基板3の高周波受信回路部が電磁的にシールドされる。チューナ装置1は、高周波受信回路部から発生してケース体2内に籠もった熱が、各接続端子片11と各ランド19とを介して取付基板16側のグランドパターン17から放熱される。
【0024】
チューナ装置1においては、上述したように各接続端子片11にそれぞれ半田制御部12を形成して、溶融状態の余分な半田が接続端子片11に付着した余分な溶融半田がV字状の凹部、及び接続端子片11を厚み方向に貫通する円孔を埋めるため、溶融状態の余分な半田が接続端子片11の先端部11aに集中することを低減するように構成されている。したがって、良好な半田切れが行われることで、各接続端子片11の先端部にツノ半田の発生が低減される。
【0025】
よって、チューナ装置1が本体装置に組み込まれる際、又は組み込まれた状態で大きな振動等が加えられても配線ショート等の発生が防止されて信頼性の向上が図られるようになる。また、フロー半田工程に続いてのツノ半田の発生検査工程或いはツノ半田の除去工程等の後工程を不要とさせ、工数削減が図られるようにする。チューナ装置1においては、破断したツノ半田による配線ショート等の発生も低減されることで信頼性の向上が図られる。
【0026】
チューナ装置1は、各接続端子片11の先端部11aにV字状の凹部からなる第1の半田制御部13を形成したが、この第1の半田制御部13を、例えば図4(a)に示すように中央部位を凹とした円弧状凹部21や矩形状の凹部22によって構成してよいし、また、円孔や円形凹部の第2半田制御部14と矩形状の凹部22を接続し略鍵穴形状によって構成するようにしてもよい。また、各接続端子片11に円孔や円形凹部からなる第2の半田制御部14を形成したが、図4(b)に示すようにこの第2の半田制御部14を例えば高さ方向又は幅方向の矩形切り欠き溝23,24によって構成するようにしてもよい。また、上記半田制御部の形状を組み合わせたとしても同様の効果を得られることは言うまでもない。
【0027】
本発明は、上述した実施の形態としてしめしたチューナ装置1に限定されるものでは無く、比較的狭い半田領域において取付部間或いは部品の半田結合が行われる種々の電子機器に適用されることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態として示すチューナ装置の平面図である。
【図2】ケース本体から天井板と底板とを取り外した状態のチューナ装置の側面図である。
【図3】ケース本体と取付基板との半田結合部を説明する要部縦断面図である。
【図4】半田制御部の他の実施例を示す図
【図5】従来のチューナ装置の平面図である。
【図6】ケース本体から天井板と底板とを取り外した状態のチューナ装置の側面図である。
【図7】ケース本体と取付基板との半田結合部を説明する要部図である。
【符号の説明】
【0029】
1 チューナ装置
2 ケース体
3 回路基板
4 ケース本体
5 天井板
6 底板
11 接続端子片
12 半田制御部
13,21,22 第1の半田制御部
14,23,24 第2の半田制御部
15 半田
16 取付基板
17 グランドパターン
18 端子孔
19 ランド
【出願人】 【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
【住所又は居所】東京都多摩市鶴牧2丁目11番地2
【出願日】 平成15年9月2日(2003.9.2)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−79419(P2005−79419A)
【公開日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願番号】 特願2003−309650(P2003−309650)