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【発明の名称】 電子機器の筐体構造
【発明者】 【氏名】三浦 一寿
【住所又は居所】東京都中野区東中野三丁目14番20号 株式会社日立国際電気内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシにユニットが抜止め螺子により取付けられる電子機器の筐体構造に於いて、前記ユニットに設けられた前記抜止め螺子が抜け止用のワッシャを有し、前記シャーシのユニット取付け部に前記ワッシャが収納される凹部を形成したことを特徴とする電子機器の筐体構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニットがシャーシに組込まれる構造を有する電子機器の筐体構造、特にパネルとシャーシ間の取付け構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線通信の中継基地に設置される中継接続装置等の大型の電子機器では、機能毎にユニット化され、ユニットはシャーシに対して着脱可能となっている。
【0003】
図8〜図11に於いて、従来の電子機器の筐体構造について説明する。
【0004】
図中、1はシャーシ、2はユニットを示している。
【0005】
前記シャーシ1は主に側板3、底板4、及び前記側板3,3間に掛渡って設けられる構造部材5等から構成され、該構造部材5の1つは前記側板3の前端に前記底板4と対向して設けられ、前記ユニット2の支持部材となっている。前記シャーシ1の背面には前記ユニット2と電気的に接続されるバックボード(図示せず)が設けられている。
【0006】
前記ユニット2は前記シャーシ1に設けられたガイドレール(図示せず)等を介して前記シャーシ1に挿入される様になっており、完全に挿入された状態では前記ユニット2の背面に設けられたコネクタ10が前記バックボード側のコネクタ(図示せず)に嵌合することで、前記ユニット2と前記バックボードとが電気的に接続される。
【0007】
前記ユニット2の前記シャーシ1への取付けは、前記ユニット2の前面に設けられている前パネル6を前記構造部材5、前記底板4に螺子止する。前記前パネル6に使用される螺子は、保守時の作業性が考慮され、抜け止螺子8が用いられることが多い。
【0008】
図10、図11に於いて、従来の前記ユニット2の前記シャーシ1への取付け構造について説明する。
【0009】
前記構造部材5のパネル取付け面の反対側には螺子座7がカシメ等により固着されている。該螺子座7は、前面側から形成された凹部7aを有すると共に雌螺子7bが穿設されている。前記前パネル6には前記抜け止螺子8が挿通され、該抜け止螺子8は摘み部8a、螺子部8bを有し、前記抜け止螺子8が前記前パネル6に挿通された状態で前記摘み部8aとの間で前記前パネル6を挾む様に抜け止用のワッシャ9が前記螺子部8bの基部に嵌装されている。
【0010】
前記ユニット2を取付けた状態では、前記螺子部8bが前記雌螺子7bに螺合し、前記抜け止螺子8を締付けることにより前記前パネル6が前記構造部材5に固着される。前記ユニット2を取外す場合は、前記抜け止螺子8を緩める。該抜け止螺子8を緩めることで、前記螺子部8bが前記雌螺子7bから外れる。前記ワッシャ9は前記螺子部8bから外れない様になっているので、前記前パネル6が前記構造部材5から外れた状態でも、前記ワッシャ9が前記抜け止螺子8の抜け止となり、該抜け止螺子8が前記前パネル6から脱落することがなく、該前パネル6の着脱時に前記抜け止螺子8を落したりすることがない。
【0011】
尚、複数のユニットをシャーシに着脱可能に取付ける構造の電子機器の筐体構造については、例えば特許文献1に示されるものがある。
【0012】
【特許文献1】特開2001−68867号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記した従来の電子機器の筐体構造では、1つ1つの螺子孔に対して螺子座7を取付ける必要があり、部品点数が多くなり、作業工数が増え製作コストに影響する。又、螺子座7を取付ける為のスペースが必要であり、小型化の障害となる等の問題があった。
【0014】
本発明は斯かる実情に鑑み、部品の減少、省スペース化が図れる電子機器の筐体構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、シャーシにユニットが抜止め螺子により取付けられる電子機器の筐体構造に於いて、前記ユニットに設けられた前記抜止め螺子が抜け止用のワッシャを有し、前記シャーシのユニット取付け部に前記ワッシャが収納される凹部を形成した電子機器の筐体構造に係るものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、シャーシにユニットが抜止め螺子により取付けられる電子機器の筐体構造に於いて、前記ユニットに設けられた前記抜止め螺子が抜け止用のワッシャを有し、前記シャーシのユニット取付け部に前記ワッシャが収納される凹部を形成したので、ユニット取付け部の構造が簡単になり、又凹部を形成する為に必要なスペースが少なくてすみ電子機器の小型化が可能となる等の優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
【0018】
尚、電子機器の全体の筐体構造については、図8で示したものと同様であり、説明を省略する。
【0019】
図1〜図5は第1の実施の形態を示しており、図1〜図5中、図8中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
【0020】
構造部材5の前パネル6が当接する取付け部5aに切欠11を形成し、前記取付け部5aの背面側から前記切欠11を塞ぐ様にナットプレート12をリベット付、螺子止め或はスポット溶接等所要の手段で固着し、前記ナットプレート12には螺子孔13が穿設されている。前記ナットプレート12を固着することで、前記切欠11と前記ナットプレート12とで凹部が形成される。
【0021】
同様に、底板4の前記前パネル6が当接する取付け部4aに切欠14を形成し、前記螺子孔13が穿設された前記ナットプレート12を前記切欠14を塞ぐ様に前記取付け部4aの背面側から固着する。前記切欠14と前記ナットプレート12によって凹部が形成される。
【0022】
前記前パネル6に抜止め螺子8を挿通し、螺子部8bの基部に抜止め用のワッシャ9を嵌装する。前記抜止め螺子8は前記前パネル6に対して回転自在であるが、前記ワッシャ9によって抜脱できない様になっており、前記抜止め螺子8はユニット2が取外された状態でも、前パネル6に取付けられたままとなっている。
【0023】
前記ユニット2をシャーシ1に挿入し、前記前パネル6を前記取付け部5a、前記取付け部4aに当接させる。前記抜止め螺子8を前記ナットプレート12に螺合させ、締付ける。尚、図示していないが前記ユニット2のコネクタはバックボードのコネクタに嵌合し、前記ユニット2とバックボードとの電気的な接続が行われる。
【0024】
前記前パネル6が前記底板4の取付け部4a、前記構造部材5の取付け部5aにそれぞれ前記抜止め螺子8、前記ナットプレート12を介して固着されることで前記ユニット2の前記シャーシ1への実装が完了する。又、前記取付け部5aに前記切欠11が形成され、前記取付け部4aに前記切欠14が形成されていることから、前記前パネル6と前記ナットプレート12と間には、前記凹部により前記取付け部4a、前記取付け部5aの板厚分の空間15(図3参照)が形成されており、前記ワッシャ9は前記空間15に収納される。
【0025】
前記ユニット2の取外しは、前記抜止め螺子8を回して前記ナットプレート12との螺合を解除すればよい。
【0026】
尚、上記実施の形態中、前記切欠11、前記切欠14を形成することで、前記空間15が形成される様にしたが、前記切欠11、前記切欠14の代りに前記ワッシャ9より充分大きい孔を穿設してもよい。又、前記ナットプレート12は1つの切欠11、切欠14に対してそれぞれ個別に設けたが、全ての切欠11又は切欠14を塞ぐ1枚のものとし、前記切欠11、前記切欠14に対応する複数の螺子孔13を穿設したものでもよい。
【0027】
上述した様に、前記取付け部5aに直接前記切欠11を形成し、前記取付け部5aの板厚を利用して前記ワッシャ9が収納される凹部を形成したので、ユニット取付け部の構造が簡単になり、又凹部を形成する為に必要なスペースが少なくてすみ電子機器の小型化が可能となる。
【0028】
図6、図7は第2の実施の形態を示している。
【0029】
図6、図7中、図4中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
【0030】
図7は構造部材5の取付け部5aにプレス加工で押出し部5bを背面側に押出し、ブリッジ状に形成し、該押出し部5bに螺子孔13を穿設してある。前記押出し部5bの押出し量(凹部の深さ)は少なくとも、ワッシャ9の厚み以上となっている。
【0031】
図7はユニット2をシャーシ1に取付けた状態を示しており、前パネル6に挿通された抜止め螺子8が前記押出し部5bの前記螺子孔13に螺着することで、前記ユニット2が前記シャーシ1に固定される。前記前パネル6と前記押出し部5bとの間には前記凹部によって空間15が形成され、該空間15に前記ワッシャ9が収納される。
【0032】
尚、押出し部5bの押出し形状はブリッジ状に限らず、円形その他の形状に押出してもよい。
【0033】
本第2の実施の形態では、前記空間15を形成する為の別部品が必要なくなり、部品点数が少なくなり、又プレス加工により成形するので、加工費が低減される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す要部斜視図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1のB−B矢視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に於けるシャーシ1の要部斜視図である。
【図5】図4のC部拡大図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す要部斜視図である。
【図7】図6のD−D矢視図である。
【図8】従来例の部分斜視図である。
【図9】電子機器の筐体構造に実装されるユニットの側面図である。
【図10】従来例の要部斜視図である。
【図11】図10のE−E矢視相当図である。
【符号の説明】
【0035】
1 シャーシ
2 ユニット
3 側板
5 構造部材
5a 取付け部
5b 押出し部
8 抜止め螺子
9 ワッシャ
11 切欠
12 ナットプレート
13 螺子孔
14 切欠
15 空間
【出願人】 【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
【住所又は居所】東京都中野区東中野三丁目14番20号
【出願日】 平成15年9月1日(2003.9.1)
【代理人】 【識別番号】100083563
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 祥二

【公開番号】 特開2005−79396(P2005−79396A)
【公開日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願番号】 特願2003−309193(P2003−309193)