トップ :: H 電気 :: H05 他に分類されない電気技術




【発明の名称】 電子機器
【発明者】 【氏名】向井 稔
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内

【氏名】安本 恭章
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

【氏名】平尾 明子
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内

【氏名】真島 豊
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内

【氏名】飯島 匡
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内

【氏名】手塚 史展
【住所又は居所】神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内

【要約】 【課題】電子機器の廃棄時における分解作業を容易にし、リサイクル効率を向上させることが可能な新たな筐体構造を有する電子機器を提供する。

【解決手段】電子部品2を筐体3の内部に搭載し、筐体3は、その上部3aと下部3bとをネジ4により接続して構成される。筐体3の一部には機械的強度の弱い部分が、機械的強度の弱い部材、または切り欠き、あるいは多孔体で形成される。筐体3の内部には破壊機構5を有し、筐体3の機械的強度の弱い部分に荷重を加えて筐体3を破壊する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品と、
前記電子部品が内部に配置され、一部がその他の部分よりも機械的強度の弱い部材で構成され、前記機械的強度の弱い部材で構成された部分が破壊されることによって前記電子部品が取り出し可能な筐体と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
電子部品と、
前記電子部品が内部に配置され、一部に切り欠きを有し、前記切り欠きを有する部分が破壊されることによって前記電子部品が取り出し可能な筐体と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
電子部品と、
前記電子部品が内部に配置され、一部がその他の部分よりも機械的強度の弱い多孔体で構成され、前記多孔体で構成された部分が破壊されることによって前記電子部品が取り出し可能な筐体と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項4】
電子部品と、
前記電子部品が内部に配置され、一部をその他の部分よりも機械的強度の弱い部材で構成した筐体と、
前記筐体内部に配置され、前記筐体を破壊する破壊機構と、を有することを特徴とする電子機器。
【請求項5】
前記破壊機構は、前記筐体に内部から前記筐体内部に荷重を加え、
前記筐体は、前記機械的強度の弱い部材で構成された部分が破壊されることを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
電子部品と、
前記電子部品が内部に配置され、一部に切り欠きを有する筐体と、
前記筐体内部に配置され、前記筐体を破壊する破壊機構と、を有することを特徴とする電子機器。
【請求項7】
前記破壊機構は、前記筐体に内部から前記筐体内部に荷重を加え、
前記筐体は、前記切り欠きを有する部分が破壊されることを特徴とする請求項6記載の電子機器。
【請求項8】
筐体内に電子部品と、この電子部品を冷却するためのファンを配置してなる電子機器において、前記筐体内部に、該筐体を破壊するための破壊機構を有し、前記筐体の一部を、その他の部分よりも機械的強度の弱い多孔体で構成することを特徴とする電子機器。
【請求項9】
前記破壊機構は、前記筐体に内部から前記筐体内部に荷重を加え、
前記筐体は、前記多孔体で構成された部分が破壊されることを特徴とする請求項8記載の電子機器。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄時のリサイクル性を向上させた筐体構造を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の通り、地球環境問題が深刻化するにつれ、工業製品に対するリサイクル性の要求は高まる一方である。中でも、近年電子機器は極めて多様な材料から複雑に構成されているため、その分解性はリサイクルを容易にする上で極めて重要な機能の一つである。
【0003】
以下、従来の電子機器の筐体構造の一例について図6を参照しつつ説明する。図6は、従来のネジ止め式電子機器の筐体構造を示す断面図である。電子機器101は、電子部品102を筐体103の内部に搭載している。筐体103は、その上部103aと下部103bとをネジ104により接続して構成されている。かかる電子機器101を廃棄する際は、ネジ104を取り外すことにより筐体103を分解し、内部の電子部品102を分別、回収、廃棄する。
【0004】
しかし、上記したような筐体の構造では、ネジ104の取り外し等の分解作業が煩雑で、廃棄時の電子部品102の回収に時間がかかるため、効率的なリサイクルの観点から必ずしも望ましい構造とはいえない。今後リサイクルの効率化を進めるうえで、特に電子機器の分野においては、それに適した新たな筐体構造が必要になると思われる。
【特許文献1】特開平8−228079号公報
【特許文献2】特開平8−121431号
【特許文献3】特開平7−122860号
【特許文献4】特開平5−112368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したように、従来の電子機器の筐体構造では、廃棄時におけるネジの取り外し等の分解作業が煩雑なため、リサイクル効率の低下を招いていた。本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、電子機器の廃棄時における分解作業を容易にし、リサイクル効率を向上させることが可能な新たな筐体構造を有する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では、筐体内に電子部品を配置してなる電子機器において、前記筐体内部に、該筐体を分解するための破壊機構を有することを特徴とする電子機器を提供する。
【0007】
ここで、前記破壊機構は、前記筐体の外部から操作可能なロック機構を有するものであっても良い。また、前記破壊機構は、エアバッグと、このエアバッグにエアを注入するために前記筐体に設けられたエア注入口とから構成されるものであっても良い。
【0008】
一方、前記筐体の一部を、その他の部分よりも機械的強度の弱い部材で構成したり、前記筐体の一部に切り欠きを設けたりしても良い。さらに、本発明では、筐体内に電子部品と、この電子部品を冷却するためのファンを配置してなる電子機器において、前記筐体内部に、該筐体を分解するための破壊機構を有し、前記筐体の一部を、その他の部分よりも機械的強度の弱い多孔体で構成することを特徴とする電子機器をも併せて提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電子機器の廃棄時における分解作業を容易にし、リサイクル効率を向上させることが可能な新たな筐体構造を有する電子機器を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施例について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0011】
本発明に係る電子機器の第1実施例について、図1を参照しつつ説明する。図1(a)は、通常使用時における電子機器の筐体構造を示す断面図である。電子機器1は、電子部品2を筐体3の内部に搭載している。筐体3は、その上部3aと下部3bとをネジ4により接続して構成されている。筐体3の内部には、廃棄時に筐体3を分解するための破壊機構5が設けられている。この破壊機構5は、例えば、図示しないバネなどの作用により、ピン6を押し上げることにより、筐体3に内部から所定の荷重を加えることにより、筐体3を破壊するものである。通常使用時には、図示しないロック機構により、破壊機構5が誤って作動しないようになっており、廃棄時には、外部からの操作によりロック機構を解除し、破壊機構を作動させて筐体3を分解する。ロック機構は、メカニカルな機構でも良いし、ソレノイド等を用いた電気的な機構でも良い。
【0012】
図1(b)は、廃棄時に破壊機構を作動させた際の電子機器の筐体構造を示す断面図である。破壊機構5を構成するピン6が図中の矢印方向に荷重を加え、筐体3の上部3aが破壊されて、電子部品2の回収が可能になることがわかる。
【0013】
かかる構成によれば、従来のようなネジを取り外す等の煩雑な分解作業を必要とせず、筐体構造を迅速に分解することができ、リサイクル効率の向上を図ることができる。
【0014】
図2は、本発明に係る電子機器の第1の実施例の変形例を示す断面図である。ここで、図1に示した部分と同一部分に関しては、図1で用いた符号と同一の符号を用いることにより重複説明を省略する。
【0015】
本実施例においては、第1実施例に示した破壊機構5の変形例として、エアバッグ機構を用いた破壊機構5を有することを特徴とする。かかるエアバッグ機構は、図2(a)に示すように、通常使用時には作動せず、廃棄時に、筐体下部3bに設けられたエア注入口7より、外部からエアを注入することにより、図2(b)に示すように、筐体3の内部に設けられたエアバッグ8が膨張し、筐体に所定の荷重を加えて、図2に示すように筐体3を破壊する仕組みになっている。かかる構成によっても、上記した第1実施例と同様に、筐体構造を迅速に分解することができ、リサイクル効率の向上を図ることができる。
【0016】
次に、本発明に係る電子機器の第2実施例について、図3を参照しつつ説明する。ここで、図1に示した部分と同一部分に関しては、図1で用いた符号と同一の符号を用いることにより重複説明を省略する。
【0017】
図3(a)は、通常使用時における電子機器の筐体構造を示す断面図である。本実施例においては、筐体3の一部が、機械的強度の弱い部材9で形成されている。その他の構成は、第1実施例と同様である。かかる構成によれば、破壊機構5が作動した際、図3(b)に示すように、筐体3は機械的強度が弱い部材9において破壊される。このため、廃棄時における筐体3の破壊箇所が予め特定でき、その破断面も一様な形状となることから、筐体3の分解をより安全かつ迅速に行うことが可能となる。
【0018】
次に、本発明に係る電子機器の第3実施例について、図4を参照しつつ説明する。ここで、図1に示した部分と同一部分に関しては、図1で用いた符号と同一の符号を用いることにより重複説明を省略する。
【0019】
図4(a)は、通常使用時における電子機器の筐体構造を示す断面図である。
【0020】
本実施例においては、筐体3の所定の箇所に切り欠き10を設けることにより、上記した第2実施例と同様の作用効果を奏するものである。即ち、図4(b)に示すように、破壊機構5により筐体3に荷重が加わると、上記切り欠き10の近傍に応力が集中し、筐体3は切り欠き10に沿って破壊される。従って、この変形例においても、第2実施例と同様に、廃棄時における筐体の破壊箇所が予め特定でき、その破断面も一様な形状となることから、筐体構造の分解をより安全かつ迅速に行うことが可能となる。尚、本実施例において切り欠き10の形状については、特に問われないことはいうまでもない。
【0021】
次に、本発明に係る電子機器の第4実施例について、図5を参照しつつ説明する。ここで、図3に示した部分と同一部分に関しては、図3で用いた符号と同一の符号を用いることにより重複説明を省略する。
【0022】
本実施例は、内部に電子部品2の冷却を行うためのファン11を有する電子機器に関する。その他の構造に関しては、上記した第2実施例とほぼ同様である。但し、本実施例においては、筐体3の一部を構成する機械的強度の弱い部材9が、多孔体から構成されており、かかる部材9が、外界との通気口を兼ねている。かかる構成によれば、通常使用時おいては、図5(a)に示すように機械的に強度が弱い部材9が通気口として機能し、電子機器内部の冷却効果が向上する。さらに、廃棄時には、図5(b)に示すように、筐体3が機械的に強度が弱い部材9において破壊されるため、筐体3の破壊箇所が予め特定でき、その破断面も一様な形状となることから、筐体構造の分解をより安全かつ迅速に行うことが可能となる。
【0023】
尚、上記した第2乃至第4実施例においては、破壊機構5として、第1実施例に示した機構を用いたが、図2に示したようなエアバッグ機構を用いても同様の作用効果が得られることはいうまでもない。その他、本発明は、上記した実施例に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る電子機器の第1実施例を示す断面図。
【図2】本発明に係る電子機器の第1実施例の変形例を示す断面図。
【図3】本発明に係る電子機器の第2実施例を示す断面図。
【図4】本発明に係る電子機器の第3実施例を示す断面図。
【図5】本発明に係る電子機器の第4実施例を示す断面図。
【図6】従来の電子機器の筐体構造を示す断面図。
【符号の説明】
【0025】
1 電子機器
2 電子部品
3 筐体
4 ネジ
5 破壊機構
6 ピン
7 エア注入口
8 エアバッグ
9 機械的強度の弱い部材
10 切り欠き
11 ファン
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号
【出願日】 平成16年8月31日(2004.8.31)
【代理人】 【識別番号】100083161
【弁理士】
【氏名又は名称】外川 英明

【公開番号】 特開2005−51256(P2005−51256A)
【公開日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願番号】 特願2004−252667(P2004−252667)