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【発明の名称】 コネクタ付き多層基板
【発明者】 【氏名】金森 貴志
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内

【氏名】西岡 健
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内

【氏名】成瀬 健治
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内

【氏名】荒尾 清隆
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内

【氏名】高島 洋二郎
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内

【要約】 【課題】プリント配線板にコネクタを安価に設けることができるようにする。

【解決手段】回路パターンを形成した薄板状のプラスチック板を複数枚積層して配線板主体を構成する。これら複数枚のプラスチック板のうち、2枚のプラスチック板に挟まれた少なくとも1枚のプラスチック板に切欠部を形成することによって構成されるコネクタ差込用凹部と、このコネクタ差込用凹部内に面するプラスチック板に形成された接続端子とによってコネクタを構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄板状のプラスチック板を3枚以上積層して構成された基板主体と、
前記プラスチック板うち、他のプラスチック板に表裏両側から挟まれた少なくとも1枚のプラスチック板に形成された切欠部によって構成され、前記基板主体の側面において外側方に向って開放するコネクタ差込用凹部と、
前記プラスチック板のうち前記コネクタ差込用凹部内に面するプラスチック板に設けられ、当該コネクタ差込用凹部に差し込まれる相手側コネクタに電気的に接続される接続端子とを具備してなるコネクタ付き多層基板。
【請求項2】
前記プラスチック板のうち前記コネクタ差込用凹部内に面するプラスチック板に、当該コネクタ差込用凹部内に差し込まれた相手側のコネクタに係合して抜け止めを行う係合部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ付き多層基板。
【請求項3】
薄板状のプラスチック板を複数枚積層して構成された基板主体と、
この基板主体の表面に前記プラスチック板を構成するプラスチック材料と同じプラスチック材料によって型成形され、前記基板主体との間にコネクタ差込用凹部を形成したハウジングと、
前記基板主体の表面の前記プラスチック板に設けられ、前記コネクタ差込用凹部に差し込まれる相手側コネクタに電気的に接続される接続端子とを具備してなるコネクタ付き多層基板。
【請求項4】
前記プラスチック板に前記コネクタ差込用凹部をシールドするシールドパターンが設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコネクタ付き多層基板。
【請求項5】
薄板状のプラスチック板を複数枚積層して構成された基板主体と、
この基板主体に熱プレスによって形成され、相手側コネクタの差込用凹部内に差し込まれる膨出部と、
この膨出部のうち凸側に設けられ、相手側コネクタに電気的に接続される接続端子とを具備してなるコネクタ付き多層基板。
【請求項6】
薄板状のプラスチック板を複数枚積層して構成された基板主体と、
この基板主体に熱プレスによって対向状態に形成され、その間を相手側コネクタの差込用凹部とした一対の膨出部と、
この膨出部に設けられ、相手側コネクタに電気的に接続される接続端子とを具備してなるコネクタ付き多層基板。
【請求項7】
薄板状のプラスチック板を複数枚積層して構成された基板主体と、
この基板主体の表面のうち相手側コネクタの差込用凹内に差し込まれる端縁部分に設けられ、相手側コネクタに電気的に接続される接続端子と、
前記基板主体のうち前記相手側コネクタの差込用凹内に差し込まれる部分の両側に前記プラスチック板を構成するプラスチック材料と同じプラスチック材料によって型成形され、前記相手側コネクタへの差し込み時に当該相手側コネクタの両側に位置して差し込みのためのガイドをなすガイド部とを具備してなるコネクタ付き多層基板。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は薄板状のプラスチック板を複数枚積層して構成した多層基板において、コネクタを一体に設けたものに関する。
【背景技術】
【0002】
プリント基板を他のプリント基板や電子装置などに接続する場合、一般にはコネクタ方式が採用される。コネクタとしては、プラスチック製のハウジング内に接続端子を設けただけの構造のものの他、接続端子の他に数点の電子部品を内蔵した構造のもの(例えば、特許文献1)、その電子部品を網目状金属板によって囲んでシールドした構造のもの(例えば、特許文献2)などがある。
【特許文献1】特開昭60−8901号公報
【特許文献2】特開昭60−8902号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コネクタ接続の場合、プリント基板にコネクトを固定する構造では、別部品としてのコネクタを基板上に半田付けする必要があり、大きなコネクタを使用する場合には、ねじ止めする必要があり、総じてコスト高になる。
また、ディジタル信号の高速化に伴ってコネクタからノイズが発生し、これがプリント基板に形成されている回路パターンや搭載されている電子部品に影響を及ぼしたりするが、別部品のコネクタではノイズの防止対策が難しい。
【0004】
更には、プリント基板のエッジ(端縁部)のパターンを雄接続端子とし、これをプリント板用コネクタに差し込み接続するようにした構造のものでは、コネクタに差し込む際の位置決めが難しいという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1に、基板にコネクタを安価に設けることができるコネクタ付き多層基板を提供することにあり、第2に、容易にノズル防止構造とすることができるコネクタ付き多層基板を提供することにあり、第3に、基板の端縁を相手方コネクタに容易に差し込むことができるコネクタ付き多層基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の基板は、薄板状のプラスチック板を複数枚積層して構成することを前提としている。各プラスチック板には、回路パターンを形成し、各プラスチック板の回路パターンをバイアホールによって接続する構成を採用することができる。
請求項1の発明では、2枚のプラスチック板に挟まれた少なくとも1枚のプラスチック板に切欠部を形成することによって構成されるコネクタ差込用凹部と、このコネクタ差込用凹部内に面するプラスチック板に形成された接続端子とによってコネクタが構成されるので、別部品としてのコネクタを必要とせず、安価にコネクタ付き多層基板とすることができる。
【0006】
請求項2の発明では、コネクタ差込用凹部内に面するプラスチック板に、当該コネクタ差込用凹部内に差し込まれた相手側のコネクタに係合する係合部が形成されているので、相手側コネクタの不用意な抜けを防止することができる。
請求項3の発明では、基板主体の表面にプラスチック板を構成するプラスチック材料と同じプラスチック材料によってハウジングを型成形によって形成し、基板主体の表面のプラスチック板に、ハウジング内に差し込まれる相手側コネクタに電気的に接続される接続端子を設けたので、別部品としてのコネクタを必要とせず、安価にコネクタ付き多層基板とすることができる。
【0007】
請求項4の発明では、プラスチック板にコネクタ差込用凹部をシールドするシールドパターンが設けられているので、容易にコネクタに対するシールドを行うことができる。
請求項5の発明では、基板主体に熱プレスによって相手側コネクタの差込用凹部内に差し込まれる膨出部を形成し、この膨出部の凸側に相手側コネクタに電気的に接続される接続端子を設け、或は、請求項6の発明では、基板主体に熱プレスによって一対の膨出部を対向状態に形成し、この膨出部に相手側コネクタに電気的に接続される接続端子を設けたので、安価にコネクタ付き多層基板とすることができる。
【0008】
請求項7の発明では、基板主体の表面のうち相手側コネクタの差込用凹内に差し込まれる端縁部分に相手側コネクタに電気的に接続される接続端子を設け、基板主体のうち相手側コネクタの差込用凹内に差し込まれる部分の両側にプラスチック板と同じプラスチック材料によってガイド部を形成したので、相手側コネクタへの差し込み時に、ガイド部が位置決めのためのガイドとなり、容易に差し込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の第1の実施例を図1〜図5を参照しながら説明する。
図1は本発明のコネクタ付き多層基板に相当する多層プリント配線板1を完成形態で示す。この多層プリント配線板1は、例えば携帯電話機やGPS通信衛星の受信機などの通信機器に使用されるもので、送受信回路を構成する電子ディバイス(図示せず)などが実装される。
【0010】
多層プリント配線板1は、可撓性を有するフィルム状のプラスチック板2を3枚以上積層して構成された基板主体としての配線板主体3からなるもので、この配線板主体3内に雌型のコネクタ4がいわゆる作り付けの状態で一体に設けられ、このコネクタ4に相手側コネクタである雄型のコネクタ5を差し込み接続できるようになっている。この多層プリント配線基板1が有するコネクタ4は、配線板主体3内に形成されて当該配線板主体3の一側面において外側方に向って開放するコネクタ差込用凹部6と、このコネクタ差込用凹部6の内面に設けられた接続端子7とからなる。
【0011】
前記コネクタ4は、複数枚のプラスチック板2を積層して配線板主体3を製造する過程で作り付けるものである。ここで、まず、複数枚のプラスチック板2から配線主体3を製造する方法を図2および図3に基づいて原理的に説明する。
即ち、プラスチック板2は、フレキシブルプリント板から構成され、熱可塑性樹脂、例えば結晶転移型の熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムaを基材としている。この樹脂フィルムaの成分の具体例を示すと、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂35〜65質量%、ポリマーエーテルイミド(PEI)35〜65質量%を含み、厚さは25〜75μmが好ましいとされている。このような結晶転移型の熱可塑性樹脂は、図3に示すように、例えば200℃付近では軟質となるが、それより低い温度でも高い温度でも硬質となる(更に高い温度(約400℃)では溶解する。)性状を呈し、また、高温から温度低下する際には、200℃付近でも硬質を保つ。
【0012】
図2(a)に示すように、樹脂フィルムaの片面には銅箔やアルミ箔などの金属箔からなる導体箔(厚さ18μm程度)bが貼り付けられており、この導体箔bをエッチングして図2(b)に示すように導体パターンcを形成する。導体パターンcの形成後、樹脂フィルムaの導体パターンcが形成されていない面に保護フィルムdを貼り付ける。
その後、保護フィルムd側からレーザを照射して、図2(c)に示すように、導体パターンcを底面とする有底のバイアホールeを形成する。バイアホールeの形成はレーザの出力と照射時間を調整することにより、導体パターンcに穴が開かないようにする。バイアホールeの形成に使用するレーザとしては、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザなどが考えられる。また、ドリル加工などの機械加工であっても良いが、微細な穴を明けるには、レーザが好ましい。
【0013】
バイアホールeを形成し終えると、次に、積層される樹脂フィルムa相互の電気的接続のために、図2(d)に示すように、バイアホールe内に導電ペーストfを充填する。この導電ペーストfは、メタルマスクを用いたスクリーン印刷装置により導体パターンc側を下にしてバイアホールe内に印刷充填される。そして、この導電ペーストfの印刷充填後、図2(e)に示すように、保護フィルムdを剥離する。以上のようにしてフレキシブルプリント板g(プラスチック板2)が製造される。
【0014】
このようにして製造した複数枚のフレキシブルプリント板gを導体パターンcが下となるように積層する。このとき、最上層のフレキシブルプリント板gについては、電子部品、或は外部配線とバイアホールeの導電ペーストfによって接続しても良いが、図2(f)に示すように、最上層のフレキシブルプリント板gについては導体パターンcが上となるように積層して電子部品或いは外部配線と導電パターンcによって接続するようにしても良い。
【0015】
このフレキシブルプリント板gの積層の際、多層板内に組み込むべき部品がある場合には、その部品をフレキシブルプリント板g間に介装しておく。
なお、フレキシブルプリント板gの積層の際、最下層のフレキシブルプリント板gの導体パターンcを保護するために、フレキシブルプリント板gはカバーレイヤhを最下層にしてその上に積層してゆく。また、最上層のフレキシブルプリント板gを導電パターンcが上を向くように積層した場合には、その導電パターンcを保護するためにカバーレイヤhを最上層のフレキシブルプリント板g上に載せる。
【0016】
複数枚のフレキシブルプリント板gを積層した後、それらフレキシブルプリント板gを、真空加圧プレス(図示せず)によって200〜350℃で0.1〜10MPaの圧力で加圧する(熱プレス)。フレキシブルプリント板gの樹脂フィルムaは、図3に示すような温度に対する弾性率変化を生ずるので、この熱プレスにより一旦軟化した状態で加圧されることによってフレキシブルプリント板どうしが相互に融着し、多層板i(配線板主体3)として完成される。
【0017】
この完成形態にあっては、複数枚のフレキシブルプリント板gの導体パターンcは、バイアホールe内の導電ペーストfを通じて互いに電気的に接続され、また内部に埋め込まれた部品も導体パターンcに直接的に、或はバイアホールeの導電ペーストfを通じて電気的に接続される。配線板主体3は以上のような方法によって製造される。なお、その後、配線板主体3をリフロー炉に通して電子部品を実装する場合、300℃程度に加熱されるが、この温度では樹脂フィルムaは軟化することはなく、結晶状態に保たれる。
【0018】
以上の配線板本体3を製造する過程でコネクタ4を作り付けるには、図4に示すように、複数枚(3枚以上)のプラスチック板2のうち、別の2枚のプラスチック板2a,2bによって上下(表裏)両側から挟まれる少なくとも1枚のプラスチック板、図4の例では互いに隣接する3枚のプラスチック板2c〜2eの側縁部分に外側方に向って開放する矩形状の切欠部8a〜8cを形成しておく。この切欠部8a〜8cは、複数のプラスチック板2を積層する前までに形成しておけば良い。
【0019】
また、前記コネクタ差込用凹部6内に面するプラスチック板、例えば切欠部8cを形成したプラスチック板2eに対して下側において隣接するプラスチック板2bに、重ねたときとき切欠部8c内に面する部分に位置するようにして、予め接続端子7を形成しておく。この接続端子7はパターン形成時に行う。
複数枚のプラスチック板2を積層時、図5(a)に示すように、3枚のプラスチック板2c〜2eの切欠部8a〜8c内に治具9を挿入し、この状態で図3(b)に示すように熱プレスを行って複数枚のプラスチック板2を相互に接着する。この熱プレス時、切欠部8a〜8c内に治具9が挿入されているので、熱プレス時に切欠部8a〜8cによって形成される空間(コネクタ差込用凹部6)が潰れることはない。そして、熱プレス後、図5(c)に示すように治具9を引き抜く。これにより、複数枚のプラスチック板2から配線板主体3が製造されると同時に、コネクタ差込用凹部6と当該凹部6内に面する接続端子7からなるコネクタ4が配線主体3に作り付けられる。
このように本実施例によれば、配線板主体3に別部品のコネクタを取り付ける方式ではなく、複数枚のプラスチック板2を積層して配線板主体3を製造する過程でコネクタを作り付けることができるので、安価にコネクタ付き多層プリント配線基板1とすることができる。
【0020】
図6及び図7は本発明の第2の実施例を示す。この実施例が上述の第1の実施例と異なるところは、相手側のオス側のコネクタ5の不用意な抜けを防止するための構造を追加したところにある。
即ち、コネクタ差込用凹部6の左右両内側面には、係合部としてほぼ三角形の突条10が突設されている。この突条10は、切欠部8a〜8cを形成したプラスチック板2に、その切欠部8a〜8cの左右両内側面にほぼ三角形の突起10a〜10cを形成することによって設けられたものである。
【0021】
これに対し、相手方の雄側のコネクタ5の左右両外側面には、被係合部としてのほぼ三角形の凹条11が形成されている。このコネクタ5をコネクタ差込用凹部6内に挿入すると、凸条10が弾性変形して雄側コネクタ5のコネクタ差込用凹部6内への挿入を許し、当該コネクタ5が正規の位置まで差し込まれると、凸条10が復元して凹条11に係合する。これにより、コネクタ5がコネクタ差込用凹部6から不用意に抜け出ることが防止される。
【0022】
なお、凸条10を雄側のコネクタ5に設け、凹条11をコネクタ差込用凹部6の内面に設けるようにしても良い。
図8及び図9は本発明の第3の実施例を示す。この実施例は上記の第2の実施例と同様に、相手側のオス側のコネクタ5の不用意な抜けを防止するための構造を追加したところにある。
【0023】
即ち、コネクタ差込用凹部6の上下両内面のうちの一方、例えば上内面には、係合部としての突起12が突設されている。この突起12は、切欠部8a〜8cを形成したプラスチック板2のうち、上側の1枚のプラスチック板に、その切欠部8aが途中に桟12aが残るように形成することによって設けられたものである。
これに対し、相手方の雄側のコネクタ5の上面には、被係合部としての凹部13が形成されている。このコネクタ5をコネクタ差込用凹部6内に挿入すると、突起12が弾性変形して雄側コネクタ5のコネクタ差込用凹部6内への挿入を許し、当該コネクタ5が正規の位置まで差し込まれると、突起12が復元して凹部13に係合する。これにより、コネクタ5がコネクタ差込用凹部6から不用意に抜け出ることが防止される。
【0024】
なお、突起12を雄側のコネクタ5に設け、凹部13をコネクタ差込用凹部6の内面に設けるようにしても良い。
図10は本発明の第4の実施例を示すもので、この実施例が第1の実施例と異なるところは、コネクタ差込用凹部6を電磁シールドしたところにある。◎
即ち、複数枚のプラスチック板2のうち、コネクタ差込用凹部6を囲む位置にあるプラスチック板に、板状のシールドパターン14a,14bを形成し、このシールドパターン14a,14bによってコネクタ差込用凹部6を上下から挟むようにしている。
【0025】
このような構成であれば、コネクタ差込用凹部6に差し込まれるコネクタ5との間に高周波の信号が送受されても、そこから発せられるノイズはシールドパターン14a,4bによってシールドされるので、多層プリント配線板1に搭載されている電子部品や回路パターンに侵入することがなくなる。勿論、多層プリント配線板1側からコネクタ5側にノイズが侵入することも、そのシールドパターン14a,14bによって防止される。
【0026】
図10の第4の実施例はコネクタ差込用凹部6をシールドパターン14a,14bによって上下から挟む構成であるが、図11に示す本発明の第5の実施例のようにコネクタ差込用凹部6を四方から囲むようにしても良い。
即ち、この第5の実施例では、コネクタ差込用凹部6を左右から挟む位置にある複数枚のプラスチック板に互いに上下に繋がるスリット状のバイアホール15aを形成し、このバイアホール15aに導電性ペースト15bを詰めることによってシールドパターンを形成したものである。
【0027】
図12及び図13は本発明の第6の実施例を示すもので、この実施例は配線板主体3の表面にコネクタ16のハウジング17を形成し、このハウジング17内をコネクタ差込用凹部18としたものである。
即ち、複数枚のプラスチック板2を積層して熱プレスする際に使用する熱プレスの上型19には、ハウジング形成用のキャビティ20が形成されていると共に、このキャビティ20に溶融プラスチックを供給するためのノズル21が形成されている。一方、最上層のプラスチック板2fには、接続端子22が形成されている。
そして、複数枚のプラスチック板2の熱プレス時に上方8のキャビティ20内にプラスチック板2と同一材料からなる溶融プラスチックを供給する。これにより、配線板主体3が製造されると同時に当該配線板主体3に、ハウジング17が形成され、このハウジング17と接続端子22とによってコネクタ16が構成される。
【0028】
図14及び図15は本発明の第7の実施例を示す。図14には雄型のコネクタ23を設けた配線板主体24、雌型のコネクタ25を設けた配線板主体26が示されている。これら両配線板主体24及び26は、第1の実施例の配線板主体3と同様の製法によって製造したもので、図15に示すように、配線板主体24の熱プレスの上型27及び下型28には、互いに緩く嵌合する凹部29及び凸部30が形成されている。また、配線主体26の上型31及び下型32には、一対の凸部33と一対の凹部34とが形成されている。
【0029】
そして、熱プレス時に、一方の配線板主体24には、上型27及び下型28の凹部29及び凸部30によって上向きに凸となる1個の膨出部35が形成され、また、他方の配線板主体26には、上型31及び下型32夫々一対の凸部33及び凹部34によって下向きに凸となる一対の膨出部36,37が形成される。
そして、配線板主体23を構成する最上層のプラスチック板に予め接続端子38が形成されており、この接続端子38が膨出部35の凸側に位置されることによって雄側のコネクタ23が構成される。また、配線板主体26を構成する最下層のプラスチック板に予め接続端子39が形成されており、この接続端子39が一対の膨出部36及び37間の空間によって構成されるコネクタ差込用凹部40内に位置されることによって雌側のコネクタ25が構成される。
【0030】
このようにして構成された雄側のコネクタ23を雌側のコネクタ25のコネクタ差込用凹部40に差し込めば、双方の接続端子38及び39が互いに電気的に接続される。
図16は本発明の第8の実施例を示す。この実施例は配線板主体41の表面の一側縁部に接続端子42を形成することによってエッジコネクタ43として構成したものである。そして、このエッジコネクタ43を構成する一側縁部の左右両側に一対の板状のガイド部44が形成されている。
【0031】
このガイド部44は、熱プレスの上下両型(図示せず)にキャビティを形成し、このキャビティにプラスチック板と同一のプラスチック材料を溶融状態にして供給することによって成形したものである。
このエッジコネクタ43は図16に示す基板用コネクタ45のコネクタ差込用凹部46内に差し込み接続される。このとき、ガイド部44が差し込みのためのガイドとして機能することにより、配線板主体41のエッジコネクタ43を容易に基板用コネクタ45に差し込み接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視図
【図2】多層プリント配線板の製造方法の概略を示す図
【図3】プラスチック板の温度と弾性率との関係を示す図
【図4】配線板主体の分解斜視図
【図5】コネクタ差込用凹部の製造法を示す図
【図6】本発明の第2の実施例を示す横断面図
【図7】図4相当図
【図8】本発明の第3の実施例を示す横断面図
【図9】図4相当図
【図10】本発明の第4の実施例を示す縦断面図
【図11】本発明の第5の実施例を示す図10相当図
【図12】本発明の第6の実施例を示す斜視図
【図13】製造方法を示す断面図
【図14】本発明の第7の実施例を示す斜視図
【図15】製造方法を示す断面図
【図16】本発明の第8の実施例を示す斜視図
【符号の説明】
【0033】
図面中、1は多層プリント配線板(コネクタ付き多層基板)、2はプラスチック板、3は配線板主体、4はコネクタ、5は相手側のコネクタ、6はコネクタ差込用凹部、7は接続端子、8a〜8cは切欠部、10は突条(係合部)、11は凹部(被係合部)、12は突起(係合部)、13は凹部(被係合部)、14a,14bはシールドパターン、15aはバイアホール、15bは導電性ペースト(シールドパターン)、16はコネクタ、17はハウジング、18はコネクタ差込用凹部、19は上型、20はキャビティ、23,25はコネクタ、35〜37は膨出部、40はコネクタ差込用凹部、41は配線板主体、42はコネクタ、43はエッジコネクタである。

【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地
【出願日】 平成15年7月31日(2003.7.31)
【代理人】 【識別番号】100071135
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強

【識別番号】100119769
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 清

【公開番号】 特開2005−51169(P2005−51169A)
【公開日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願番号】 特願2003−284090(P2003−284090)