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【発明の名称】 実装部品検査方法
【発明者】 【氏名】島村 宏
【住所又は居所】東京都板橋区志村2丁目18番10号 日本電産コパル株式会社内

【氏名】宇佐美 光陽
【住所又は居所】東京都板橋区志村二丁目18番10号 日本電産コパル株式会社内

【要約】 【課題】実装部品の寸法のばらつきの有無に拘わらず、被検査基板における実装部品の実装状態を精度良く検査し得る実装部品検査方法を提供する。

【解決手段】実装部品検査装置1においては、実装部品の種類毎の各種所定寸法の基準データに基づき、マスタ画像の各基準座標βmに対応する基準実装部品の種類を判定する。そして、判定した基準実装部品の種類に対応する基準データに基づき、被検査画像の各基準座標βmに対応する実装部品の電極領域の所定寸法を補正し、被検査基板Sにおける各実装部品の実装座標δmを算出する。これにより、各実装部品の実装座標δmを正確に算出することができる。従って、この実装座標δmを基準座標βmと比較すれば、実装部品の寸法のばらつきの有無に拘わらず、被検査基板Sにおける実装部品の実装状態を精度良く検査することが可能になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査基板上の基準座標に位置させるべく実装部品の実装が行われた前記被検査基板を検査する実装部品検査方法であって、
検査基準となる基準実装部品が実装されたマスタ基板の画像を取得する工程と、
前記マスタ基板の画像と、前記実装部品が実装されるべき検査領域を示すマスク画像とに基づいて、前記マスタ基板の画像から前記検査領域に対応する第1の実装領域を抽出したマスタ画像を生成する工程と、
前記第1の実装領域における前記基準実装部品の所定寸法と、前記実装部品の種類毎の前記所定寸法の基準データとに基づいて、前記第1の実装領域における前記基準実装部品の種類を判定する工程と、
前記被検査基板の画像を取得する工程と、
前記被検査基板の画像と前記マスク画像とに基づいて、前記被検査基板の画像から前記検査領域に対応する第2の実装領域を抽出した被検査画像を生成する工程と、
前記第1の実装領域における前記基準実装部品の種類に対応する前記基準データに基づいて前記被検査基板における前記実装部品の実装座標を算出する工程と、
前記実装座標と前記基準座標とを比較する工程とを備えていることを特徴とする実装部品検査方法。
【請求項2】
前記マスク画像を生成する工程は、
前記基準実装部品を実装する前の未実装基板の画像を取得する工程と、
前記未実装基板上に前記基準実装部品を接続するための半田が塗布された半田基板の画像を取得する工程と、
前記未実装基板の画像と前記半田基板の画像との輝度値の差を画素毎にとって、前記半田が塗布された領域に対応する複数の半田領域を抽出した画像を生成する工程と、
複数の前記半田領域のうち前記基準座標に最も近い2つの半田領域を、当該基準座標に対応する前記検査領域として設定する工程とを備えていることを特徴とする請求項1記載の実装部品検査方法。
【請求項3】
前記種類を判定する工程において、前記基準実装部品の所定寸法は前記基準実装部品に設けられた電極の寸法であり、前記実装部品の所定寸法は前記実装部品に設けられた電極の寸法であることを特徴とする請求項1又は2記載の実装部品検査方法。
【請求項4】
前記実装座標を算出する工程は、
前記第2の実装領域を抽出した前記被検査画像を2値化して電極領域を抽出し寸法を計測する工程と、
前記電極領域の寸法と前記基準実装部品の所定寸法とを比較する工程と、
前記電極領域の重心を補正する工程とを備えていることを特徴とする請求項3記載の実装部品検査方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ抵抗やチップコンデンサ等の実装部品が実装された被検査基板を撮像し、その画像に基づいて被検査基板を検査する実装部品検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来におけるこの種の実装部品検査方法は、例えば下記の特許文献1に記載されている。この特許文献1記載の実装部品検査方法は、実装部品が実装された回路基板を撮像してその画像を取得し、その回路基板の画像と基準のマスタデータとの間でマッチング処理を行って差分データを検出し、その差分データに基づいて実装部品の実装状態を検査するというものである。
【特許文献1】特開平10−150299号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した実装部品検査方法にあっては、実装部品の実装状態が適正な場合にも、実装部品の寸法のばらつきによって差分データが検出されてしまい、実装部品が適正に実装されていないという誤判断が下されるおそれがある。
【0004】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、実装部品の寸法のばらつきの有無に拘わらず、被検査基板における実装部品の実装状態を精度良く検査することのできる実装部品検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る実装部品検査方法は、被検査基板上の基準座標に位置させるべく実装部品の実装が行われた被検査基板を検査する実装部品検査方法であって、検査基準となる基準実装部品が実装されたマスタ基板の画像を取得する工程と、マスタ基板の画像と、実装部品が実装されるべき検査領域を示すマスク画像とに基づいて、マスタ基板の画像から検査領域に対応する第1の実装領域を抽出したマスタ画像を生成する工程と、第1の実装領域における基準実装部品の所定寸法と、実装部品の種類毎の所定寸法の基準データとに基づいて、第1の実装領域における基準実装部品の種類を判定する工程と、被検査基板の画像を取得する工程と、被検査基板の画像とマスク画像とに基づいて、被検査基板の画像から検査領域に対応する第2の実装領域を抽出した被検査画像を生成する工程と、第1の実装領域における基準実装部品の種類に対応する基準データに基づいて被検査基板における実装部品の実装座標を算出する工程と、実装座標と基準座標とを比較する工程とを備えていることを特徴とする。
【0006】
この実装部品検査方法においては、実装部品の種類毎の所定寸法の基準データに基づいて、マスタ画像の第1の実装領域における基準実装部品の種類を判定する。そして、当該基準実装部品の種類に対応する基準データに基づいて、被検査画像の第2の実装領域における実装部品の所定寸法を補正し、被検査基板における実装部品の実装座標を算出する。このように、実装部品の所定寸法を補正することで、実装部品の所定寸法にばらつきが生じている場合や、第2の実装領域内に実装部品が収まっていない場合等にも、実装部品の実装座標を正確に算出することができる。従って、このように算出した実装座標を基準座標と比較すれば、実装部品の寸法のばらつきの有無に拘わらず、被検査基板における実装部品の実装状態(欠品や位置ずれ等)を精度良く検査することが可能になる。
【0007】
また、マスク画像を生成する工程は、基準実装部品を実装する前の未実装基板の画像を取得する工程と、未実装基板上に基準実装部品を接続するための半田が塗布された半田基板の画像を取得する工程と、未実装基板の画像と半田基板の画像との輝度値の差を画素毎にとって、半田が塗布された領域に対応する複数の半田領域を抽出した画像を生成する工程と、複数の半田領域のうち基準座標に最も近い2つの半田領域を、当該基準座標に対応する検査領域として設定する工程とを備えていることが好ましい。チップ抵抗やチップコンデンサ等の実装部品は、半田が塗布された領域のうち隣り合う2つの領域に跨って実装されるのが一般的である。従って、未実装基板の画像と半田基板の画像とに基づいて抽出した複数の半田領域のうち基準座標に最も近い2つの半田領域を、当該基準座標に実装される実装部品の検査領域とすることができる。そして、被検査基板の種類が変わった際にも、新たな被検査基板に対応する未実装基板及び半田基板を撮像することで、新たな被検査基板に対応したマスク画像を簡易に生成することができる。
【0008】
また、種類を判定する工程において、基準実装部品の所定寸法は基準実装部品に設けられた電極の寸法であり、実装部品の所定寸法は実装部品に設けられた電極の寸法であることが好ましい。基準実装部品や実装部品に設けられた電極を示す画素には、撮像時の照明の条件等により、周囲の輝度に比べて高い輝度値をもたせることができる。従って、基準実装部品や実装部品の所定寸法として電極の寸法を用いれば、当該所定寸法を正確に検出することができるため、より一層精度の良い被検査基板の検査が可能となる。
【0009】
また、実装座標を算出する工程は、第2の実装領域を抽出した被検査画像を2値化して電極領域を抽出し寸法を計測する工程と、電極領域の寸法と基準実装部品の所定寸法とを比較する工程と、電極領域の重心を補正する工程とを備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明に係る実装部品検査方法によれば、実装部品の寸法のばらつきの有無に拘わらず、被検査基板における実装部品の実装状態を精度良く検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る実装部品検査方法の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1に示すように、実装部品検査方法を実施するための実装部品検査装置1は、チップ抵抗やチップコンデンサ等の実装部品が実装された被検査基板Sを載置するための測定ステージ2を有している。この測定ステージ2の上方には、被検査基板Sを撮像するカメラ3が設置されており、このカメラ3の前段部には、撮像時に点灯して被検査基板Sに光を照射するリング型照明4が設けられている。
【0013】
カメラ3には、撮像された画像を取込む処理装置5が接続されている。この処理装置5は、被検査基板Sの画像等に基づいて各種処理を実行し、被検査基板Sにおいて実装部品が適正に実装されているか否かを判断する。更に、処理装置5には、ユーザインタフェースとしてのコンピュータ6が接続され、このコンピュータ6には、操作者の操作により入力された信号をコンピュータ6に出力するキーボード等の入力部7や、処理装置5による処理結果等を表示する表示部8が接続されている。
【0014】
なお、コンピュータ6の記憶部には、図2に示すように、実装部品の長さLt及び幅Wt、電極幅Wp、電極重心間隔Lpといった所定寸法の基準データが部品サイズの種類毎にデータテーブル化されて保存されている。更に、当該記憶部には、被検査基板Sにおける各実装部品の基準座標データが保存されている。ここで、基準座標とは、被検査基板S上に設定されたX−Y座標系における座標であって、被検査基板Sに実装部品を実装する際に目標となる座標のことである。
【0015】
以上のように構成された実装部品検査装置1において実施される実装部品検査方法について説明する。
【0016】
初めに、処理装置5によりマスク画像の生成が行われる。このマスク画像の生成処理について、図3に示すフローチャートに従って説明する。まず、検査基準となる基準実装部品を実装する前のプリント基板(未実装基板)11をカメラ3により撮像してその画像Aを取得する(ステップS102)。この画像Aには、図4(a)に示すように、プリント基板11上に設けられた導電パターン12が撮像されている。
【0017】
続いて、プリント基板11上に基準実装部品を接続するためのクリーム半田が印刷された半田印刷済基板(半田基板)13をカメラ3により撮像してその画像Bを取得する(ステップS104)。この画像Bには、図4(b)に示すように、プリント基板11上の導電パターン12を覆うクリーム半田14が撮像されている。ここで、基準実装部品とは、基準座標に対して適正に実装される実装部品のことであり、被検査基板Sにおいて実装部品が適正に実装されているか否かを検査する際の検査基準となるものである。
【0018】
画像A及び画像Bを取得した後、両画像間において画像を構成する各画素毎に輝度値の差をとって差画像Cを生成する(ステップS106)。この処理により画像Cには、図5(a)に示すように、画像Bにおいてクリーム半田14が塗布された領域に対応する複数の半田領域Rn(n=1,2,3・・・)が現われることになる。続いて、図5(b)に示すように、画像Cに領域分割を施して、半田領域Rn毎に第nパッドというようにラベリング処理を施す(ステップS108)。そして、ラベル毎に半田領域RnのX軸方向の幅Wx及びY軸方向の幅Wyを算出すると共に、各半田領域Rnの重心座標αn(Rxn,Ryn)を算出する(ステップS110)。なお、算出した半田領域Rnに関するデータは、図6に示すように、データテーブル化されてコンピュータ6の記憶部に保存される。
【0019】
重心座標αnの算出に続いて、各実装部品の基準座標βm(m=1,2,3・・・)のデータをコンピュータ6の記憶部から読み込む。そして、複数の半田領域Rnから、各基準座標βmに最も近い半田領域Rnを2つずつ選出する。この基準座標βm毎に選出された2つの半田領域Rnを各基準座標βmに実装される実装部品の検査領域として設定してマスク画像Dを生成し(ステップS114)、コンピュータ6の記憶部に保存する。例えば、図5(b)に示すマスク画像Dにおいては、半田領域R1,R7が基準座標β1に実装される実装部品の検査領域となり、半田領域R2,R8が基準座標β2に実装される実装部品の検査領域となる。
【0020】
ここで、基準座標βmに最も近い2つの半田領域Rnとは、基準座標βmに一番近い半田領域Rn、及びその次に近い半田領域Rnのことである。また、検査領域とは、基準座標βmに位置させるべき実装部品が当該基準座標βmに適正に実装されているか否かを検査するための領域のことである。
【0021】
以上のマスク画像Dの生成処理によれば、プリント基板11の画像Aと半田印刷済基板13の画像Bとに基づいて抽出した複数の半田領域Rnのうち基準座標βmに最も近い2つの半田領域Rnを、当該基準座標βmに実装される実装部品の検査領域とすることができる。これは、チップ抵抗やチップコンデンサ等の実装部品が、半田が塗布された領域のうち隣り合う2つの領域に跨って実装されるのが一般的だからである。そして、被検査基板Sの種類が変わった際にも、新たな被検査基板Sに対応するプリント基板11及び半田印刷済基板13を撮像することで、新たな被検査基板Sに対応したマスク画像Dを簡易に生成することができる。
【0022】
次に、処理装置5により各基準実装部品の種類の判定が行われる。この各基準実装部品の種類の判定処理について、図7に示すフローチャートに従って説明する。まず、検査基準となる基準実装部品が実装されたマスタ基板Mをカメラ3により撮像してその画像Eを取得する(ステップS202)。この画像Eには、図8(a)に示すように、各基準座標βmに対して適正に実装された基準実装部品15が撮像されている。つまり、基準実装部品15の重心座標は基準座標βmにほぼ一致している。なお、マスタ基板Mの撮像に際しては、各基準実装部品15の両端部に設けられた電極17がクリーム半田14等と判別し易い明るさとなるようにリング型照明4を調節する。
【0023】
画像Eの取得に続いて、コンピュータ6の記憶部からマスク画像Dを読み込み、マスタ基板Mの画像Eをマスク画像Dによりマスキング処理してマスタ画像Fを生成する(ステップS204)。この処理によりマスタ画像Fには、図8(b)に示すように、マスク画像Dの各半田領域Rnに対応する領域(第1の実装領域)が画像Eから抽出されることになる。続いて、マスタ画像Fにおいて半田領域Rnに対応する領域を2値化処理し、図9に示すように、電極17に対応する電極領域Pn(n=1,2,3・・・)を抽出した画像Gを生成する(ステップS206)。
【0024】
この画像Gに基づいて、ラベル毎に電極領域PnのX軸方向の幅Wx及びY軸方向の幅Wyを算出すると共に、各基準座標βmに対応付けられた2つの電極領域Pnの外側幅Pwを算出する(ステップS208)。続いて、算出した電極領域Pnに関するデータと、コンピュータ6の記憶部に保存されている実装部品の各種所定寸法の基準データ(図2参照)とを比較して、マスタ基板Mにおいて各基準座標βmに実装された基準実装部品15の部品サイズの種類を判定して(ステップS210)、各基準実装部品の種類の判定処理が終了となる。
【0025】
上述したマスク画像の生成処理、及び各基準実装部品の種類の判定処理が行われた上で、処理装置5により被検査基板Sの検査が行われる。この被検査基板Sの検査処理について、図10に示すフローチャートに従って説明する。まず、被検査基板Sをカメラ3により撮像してその画像Hを取得する(ステップS302)。この被検査基板Sにおいては、図11(a)に示すように、基準座標β1に位置させるべく実装が行われた実装部品19はY軸のプラス側へ位置ずれを起こしている。また、基準座標β2に位置させるべく実装が行われた実装部品19はX軸のマイナス側へ位置ずれを起こしている。なお、被検査基板Sの撮像に際しては、各実装部品19の両端部に設けられた電極21がクリーム半田14等と判別し易い明るさとなるようにリング型照明4を調節する。
【0026】
画像Hの取得に続いて、コンピュータ6の記憶部からマスク画像Dを読み込み、被検査基板Sの画像Hをマスク画像Dによりマスキング処理して被検査画像Jを生成する(ステップS304)。この処理により被検査画像Jには、図11(b)に示すように、マスク画像Dの半田領域Rnに対応する領域(第2の実装領域)が画像Hから抽出されることになる。続いて、被検査画像Jにおいて半田領域Rnに対応する領域を2値化処理し、図12に示すように、電極21に対応する電極領域Pn(n=1,2,3・・・)を抽出した画像Kを生成する(ステップS306)。
【0027】
この画像Kに基づいて、ラベル毎に電極領域PnのX軸方向の幅Wx及びY軸方向の幅Wyを算出すると共に、各電極領域Pnの重心座標γn(Pxn,Pyn)を算出する(ステップS308)。なお、算出した電極領域Pnに関するデータは、図13に示すように、データテーブル化されてコンピュータ6の記憶部に保存される。
【0028】
電極領域Pnに関するデータを算出した後、電極領域Pn毎に重心座標γn(Pxn,Pyn)の補正を行う(ステップS310〜S316)。すなわち、電極領域PnのX軸方向の幅Wxが基準データの基準値より短いか否かを判断し(ステップS310)、短くない場合にはステップS314に移行する。一方、短い場合には重心のX座標Pxnを補正した後(ステップS312)、ステップS314に移行する。続いて、電極領域PnのY軸方向の幅Wyが基準データの基準値より短いか否かを判断し(ステップS314)、短くない場合にはステップS318に移行する。一方、短い場合には重心のY座標Pynを補正した後(ステップS316)、ステップS318に移行する。
【0029】
ここで、電極領域Pnの重心座標γn(Pxn,Pyn)の補正について、より具体的に説明する。図12に示すように、電極領域P1,P7が基準座標β1に対してY軸のプラス側へ位置ずれを起こしている場合であって、幅Wyが基準値より短いときには、基準値となるように幅WyをY軸のプラス側へ延長してY座標Pynを算出しなおす。また、電極領域P2,P8が基準座標β2に対してX軸のマイナス側へ位置ずれを起こしている場合であって、幅Wxが基準値より短いときには、基準値となるように幅WxをX軸のマイナス側へ延長してX座標Pxnを算出しなおす。
【0030】
そして、電極領域Pnの重心座標γnの補正の後、各電極領域Pnの補正後の重心座標γn(Pxn,Pyn)に基づいて、各実装部品19の実装座標を算出する。例えば、基準座標β1に対する実装部品19の実装座標δ1は、((Px1+Px7)/2,(Py1+Py7)/2)となる(Px1,Px7,Py1,Py7は補正後の値である)。そして、ラベルが同一の実装座標δmと基準座標βmとの間でX座標の差及びY座標の差をそれぞれとって、各基準座標βmに対する実装部品15のX軸方向の位置ずれ量及びY軸方向の位置ずれ量を算出する(ステップS318)。
【0031】
これにより、例えば、算出した位置ずれ量が所定値を超えている場合には実装不良と判断し、算出した位置ずれ量が所定値以下の場合には実質的に問題のない位置ずれと判断することができる。また、ステップS306において電極領域Pnが抽出されないラベルについては、実装部品19の欠品と判断することができる。
【0032】
以上のように、実装部品検査装置1により実施される実装部品検査方法においては、実装部品の種類(部品サイズの種類)毎の各種所定寸法の基準データに基づいて、マスタ画像Fの各基準座標βmに対応する基準実装部品15の種類を判定する。そして、判定した基準実装部品15の種類に対応する基準データに基づいて、被検査画像Jの各基準座標βmに対応する実装部品19の電極領域Pnの所定寸法を補正し、被検査基板Sにおける各実装部品19の実装座標δmを算出する。このように、各実装部品19の電極領域Pnの所定寸法を補正することで、実装部品19の電極21の所定寸法にばらつきが生じている場合等にも、各実装部品19の実装座標δmを正確に算出することができる。従って、このように算出した実装座標δmを基準座標βmと比較すれば、実装部品19の寸法のばらつきの有無に拘わらず、被検査基板Sにおける実装部品19の実装状態(欠品や位置ずれ等)を精度良く検査することが可能になる。
【0033】
また、検査領域である半田領域Rnに的を絞って検査を行うため、処理装置5における演算の高速化が可能になる。また、実装部品19が適正に実装されているにもかかわらず、半田領域Rn以外の領域における何らかの相異(例えば、チップ抵抗等に印刷された文字等)を原因として被検査基板Sが実装不良と判断されるような事態を防止することができ、検査精度を向上させることが可能になる。
【0034】
更に、周囲の輝度に比べて高い輝度値を有する電極17,21に着目し、これらの電極17,21に対応する電極領域Rnの所定寸法に基づいて実装座標δmの補正を行うため、被検査基板Sにおける実装部品19の欠品や位置ずれ等の検査結果を高精度且つ簡易に得ることができる。
【0035】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、電極17,21に対応する電極領域Rnの所定寸法に基づいて実装座標δmの補正を行ったが、基準実装部品15及び実装部品19の他の部分の寸法や、或いは基準実装部品15及び実装部品19の全体の寸法に基づいて実装座標δmの補正を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る実装部品検査方法が実施される実装部品検査装置の一実施形態を示す模式図である。
【図2】実装部品の所定寸法の基準データのデータテーブルを示す図である。
【図3】図1に示す実装部品検査装置の処理装置によるマスク画像の生成処理を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す実装部品検査装置の処理装置における処理画像を示す模式図であり、(a)はプリント基板の画像であり、(b)は半田印刷済基板の画像である。
【図5】図1に示す実装部品検査装置の処理装置における処理画像を示す模式図であり、(a)は半田領域を抽出した画像であり、(b)はマスク画像である。
【図6】半田領域に関するデータのデータテーブルを示す図である。
【図7】図1に示す実装部品検査装置の処理装置による各基準実装部品の種類の判定処理を示すフローチャートである。
【図8】図1に示す実装部品検査装置の処理装置における処理画像を示す模式図であり、(a)はマスタ基板の画像であり、(b)はマスタ画像である。
【図9】図1に示す実装部品検査装置の処理装置における処理画像であって、マスタ画像から電極領域を抽出した画像を示す模式図である。
【図10】図1に示す実装部品検査装置の処理装置による被検査基板の検査処理を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す実装部品検査装置の処理装置における処理画像を示す模式図であり、(a)は被検査基板の画像であり、(b)は被検査画像である。
【図12】図1に示す実装部品検査装置の処理装置における処理画像であって、被検査画像から電極領域を抽出した画像を示す模式図である。
【図13】電極領域に関するデータのデータテーブルを示す図である。
【符号の説明】
【0037】
11…プリント基板(未実装基板)、13…半田印刷済基板(半田基板)、14…クリーム半田、15…基準実装部品、17,21…電極、19…実装部品、A…プリント基板の画像、B…半田印刷済基板の画像、C…半田領域を抽出した画像、D…マスク画像、E…マスタ基板の画像、F…マスタ画像、G…基準実装部品の電極領域を抽出した画像、H…被検査基板の画像、J…被検査画像、K…実装部品の電極領域を抽出した画像、M…マスタ基板、S…被検査基板、Rn(n=1,2,3・・・)…半田領域、Pn(n=1,2,3・・・)…電極領域、βm(m=1,2,3・・・)…基準座標、δm(m=1,2,3・・・)…実装座標。

【出願人】 【識別番号】000001225
【氏名又は名称】日本電産コパル株式会社
【住所又は居所】東京都板橋区志村2丁目18番10号
【出願日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【代理人】 【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹

【識別番号】100089978
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 辰也

【識別番号】100092657
【弁理士】
【氏名又は名称】寺崎 史朗

【公開番号】 特開2005−51121(P2005−51121A)
【公開日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願番号】 特願2003−282960(P2003−282960)