| 【発明の名称】 |
電磁遮蔽ガラス板およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松浦 幸浩 【住所又は居所】東京都千代田区神田錦町三丁目7番地1 セントラル硝 子株式会社内
【氏名】若崎 定男 【住所又は居所】東京都千代田区神田錦町三丁目7番地1 セントラル硝 子株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 線を組み合わせた幾何学パターンの導電層を電磁波遮蔽層に用いる、プラズマディスプレイパネル用カバーガラスであって、前記導電層がスクリーン印刷により印刷された導電性ペーストを加熱処理してなり、線幅が3〜100μmであることを特徴とする電磁遮蔽ガラス板。 【請求項2】 ガラス板の表面に無機顔料ガラスペーストがバリア層として成膜されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁遮蔽ガラス板。 【請求項3】 ガラス板が、表面を研磨処理または溶融処理したフロート板ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の電磁遮蔽ガラス板。 【請求項4】 ガラス板の表面にシリカコートされていることを特徴とする請求項1に記載の電磁遮蔽ガラス板。 【請求項5】 導電ペーストの印刷後にガラス板を強化することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電磁遮蔽ガラス板の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電磁遮蔽板、特にプラズマディスプレイ(以後PDPと称す)の前面あるいはプラズマディスプレイに一体化されて用いられる電磁遮蔽ガラス板に関する。 【背景技術】 【0002】 社会が高度に情報化されてくるにつれて、光エレクトロニクス関連部品、機器 は著しく進歩、普及している。そのなかでディスプレイはテレビジョン用、パー ソナルコンピューター用等として著しく普及し、また、その薄型化、大型化が進 んでおり、大型の薄型ディスプレイとしてプラズマディスプレイが注目されてい る。 【0003】 しかし、プラズマディスプレイは、欠点として電磁波を発することがあげられている。この電磁波は、他の電子機器を誤動作させるので、プラズマディスプレイの前面に、電磁遮蔽機能を有する透明板を必要とする。 【0004】 電磁遮蔽機能を透明板に付与する方法には、透明な導電膜を透明板に形成するか、導電線でなる網あるいは格子状の導電体を形成する等の方法が提案されている。 【0005】 格子状の導電体を透明板あるいは透明フィルム上に形成して、電磁遮蔽を行うものとして、特許文献1では、フォトリソグラフィにより作成された銅箔などの金属箔メッシュが提案されている。 【0006】 特許文献2では、導電性ペーストをスクリーン印刷法によって印刷した、間隔が300μm〜1mmで、線幅が10〜50μmの導電性金属パターンが提案されている。 【0007】 また、特許文献3では、金属などの導電性材料の粒子、バインダ樹脂、溶媒でなる導電性塗材を、印刷法により、線幅200μm以下、開口率75%以上の格子パターンに形成した導電層が提案されている。 【0008】 さらに、特許文献4では、導電性ペーストを印刷して得られる、線幅が35μm以下、線間隔130μm以下の格子状パターンが開示されている。 【0009】 【特許文献1】特開2002−341781号公報 【特許文献2】特開平10−173391号公報 【特許文献3】特開平11−204045号公報 【特許文献4】特開2000−223036号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 PDP用電磁遮蔽ガラスに、電磁遮蔽手段として、フォトリソグラフィにより作成された金属箔メッシュを用いるには、材料費が高く、製造工程も複雑になるという欠点があった。 【0011】 また、線を組み合わせた幾何学パターンに、導電性ペーストをフロート板ガラスに印刷した場合、印刷した線のエッジ部位が、黄色あるいは褐色となり、表示器全体として、導電層が着色したように観察され、表示品質を損なうという問題が生じた。 【課題を解決するための手段】 【0012】 本発明の電磁遮蔽ガラス板は、線を組み合わせた幾何学パターンの導電層を電磁波遮蔽層に用いる、プラズマディスプレイパネル用カバーガラスであって、前記導電層がスクリーン印刷により印刷された導電性ペーストを加熱処理してなり、線幅が3〜100μmであることを特徴とする電磁遮蔽ガラス板である。 【0013】 また、本発明の電磁遮蔽ガラス板は、前記電磁遮蔽ガラスにおいて、ガラス板の表面に無機顔料含有ガラスペーストがバリア層として成膜されていることを特徴とする電磁遮蔽ガラス板である。 【0014】 また、本発明の電磁遮蔽ガラス板は、前記電磁遮蔽ガラスにおいて、ガラス板が、表面を研磨処理または溶解処理したフロート板ガラスであることを特徴とする電磁遮蔽ガラス板である。 【0015】 また、本発明の電磁遮蔽ガラス板は、前記電磁遮蔽ガラスにおいて、ガラス板が、シリカコートされたフロート板ガラスであることを特徴とする電磁遮蔽ガラス板である。 また、本発明の電磁遮蔽ガラス板は、前記電磁遮蔽ガラスにおいて、導電性ペーストの印刷後にガラス板を強化することを特徴とする電磁遮蔽ガラス板の製造方法である。 【発明の効果】 【0016】 本発明の電磁遮蔽ガラス板およびその製造方法は、表示器の表示品質を損なうことのない、電磁遮蔽手段を提供する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 本発明の電磁遮蔽ガラス板は、PDPの電磁遮蔽を目的として、線を組み合わせた幾何学パターンでなる導電層を形成したものである。図1、図2は、格子状パターンの導電層2をガラス板1に形成した場合を示すものであり、線を組み合わせた幾何学パターとしては、格子状やストライブ状とすることが好ましい。 【0018】 ガラス板は、フロート板ガラスを好適に用いることができる。また、風冷強化、化学強化などの方法により強化されたガラス板を用いてもよい。 【0019】 ガラス板に、スクリーン印刷法で導電性ペーストを印刷し、線幅が3〜100μmの導電線を、一定の間隔で線が繰り返されるパターン、好ましくは網目状あるいはストライブ状のパターンに形成する。 【0020】 印刷した導電性ペーストは、ガラス板に強化ガラスを用いるときは、ガラスのひずみ点以下で加熱して、導電性ペーストを焼成する。 【0021】 ガラス板が強化ガラスでない場合は、印刷した導電性ペーストの焼成時に、ガラスの軟化点以上に加熱して、導電性ペーストの焼成と同時に、ガラス板を強化してもよい。 導電性ペーストには,Agの微細粒子、低融点ガラスフリットの微細粒子を主成分とし、Ag以外のMn、Coなどの酸化物や黒色の無機顔料を微量添加し、有機媒体を用いてペースト状にしたものを用いることが望ましい。 【0022】 導電層を形成する線の線幅は、3〜100μmであることが好ましい。 【0023】 線幅が画像品質に影響しないためには、線幅を100μm以下とすることが好ましく、画像品質への影響が著しく小さくするために線幅を50μm以下とすることがより好ましく、さらに好ましくは、線幅を30μm以下とすることにより、線幅が画像品質にほとんど影響しなくなる。 【0024】 線幅は、細い程画像品質に影響しなくなるが、細くすると抵抗が大きくなり、同じ線間隔では電磁遮蔽性能が劣ってしまうおそれがある。そこで、線間隔は、500μm以下で開口率を50%以上とすることが望ましい。 導電性ペーストを焼成して形成した導電線付近を、ガラス板を通して見ると、黄色あるいは茶褐色に見えるようになり、導電層全体が色ついて見えるため、表示品質を著しく損なう。さらに、非表示の時のディスプレイ画面が好ましくない色になる。 【0025】 しかし、フロート板ガラスの表面に、研磨処理、溶解処理、無機顔料含有ガラスペーストコート処理あるいはシリカコートがなされている場合は、導電性ペーストの焼成後の色の問題が解消される。 【0026】 研磨処理には、酸化セリウム(CeO2)を用いることができ、また、溶解処理にはフッ化水素酸水溶液、フッ化水素酸とフッ化アンモニウムとの混合液等を用いることができる。 【0027】 研磨処理や溶解処理によりフロート板ガラスの表面層を除去する厚みは、0.5μm以上であることが好ましく、望ましくは30μm以上である。 【0028】 また、無機顔料含有ガラスペーストコート処理は、無機顔料含有ガラスペーストを、フロート板ガラスと導電性ペーストとの間にバリアー層として介在させるものであり、無機顔料含有ペーストが透明な場合はガラス面全体にコートしてもよく、不透明な場合は、導電性ペーストを印刷する部位のみコートしてもよい。 【0029】 無機顔料含有ガラスペーストをコートした後導電性ペーストを印刷し、無機顔料含有ガラスペーストと導電性ペーストとを同時に焼成してもよく、あるいはコートした無機顔料含有ガラスペーストを焼成した後に、導電性ペーストを印刷してもよい。 【0030】 無機顔料含有ガラスペーストには、たとえばB2O3−ZnO−BaO−CaO−MgO−SiO2−R2O(Na2O、K2O、Li2O)系、あるいはB2O3−ZnO−BaO−CaO−MgO−SiO2系の低融点ガラスに、黒色顔料としてスピネル系の無機化合物(ZnO・CoO・MnO)(Al・Cr・Fe)2O3を0.5wt%添加したペーストが使用できる。 【0031】 シリカ膜は、スパッタリング法、CVD法、ゾルゲル法などで行うことができ、形成するシリカ膜の厚みを調整して、フロート板ガラスの表面の反射率を低減させてもよい。 【実施例1】 【0032】 厚さ3mm、サイズ300×300mmのフロートガラスに、無機顔料含有ガラスペーストを、線幅30μmの線を300μm間隔で印刷した。印刷の厚みは10μmとした。 【0033】 無機顔料含有ガラスペーストには、B2O3−ZnO−BaO−CaO−MgO−SiO2系の低融点ガラスにMnO・Al2O3を0.5wt%添加したペーストを用いた。 【0034】 フロートガラスに印刷した無機顔料含有ガラスペーストを乾燥、焼成した後、導電性ペーストを線幅20μm、間隔300μm、厚み10μmで、焼成した無機顔料含有ガラスペーストの上に印刷し、焼成した。なお、導電性ペーストの印刷した厚みは10μmとした。 【0035】 導電性ペーストには、Agの微細粒子95wt%、低融点ガラスフリット微細粒子9.5wt%、Vの酸化物0.5wt%を、有機系バインダーで混練したものを用いた。 焼き付けた導電性ペーストをガラス側から観察したところ、黄褐色は観察されなかった。 【実施例2】 【0036】 厚さ3mm、サイズ300×300mmのフロートガラスの表面を、酸化セリウム(CeO2)で厚み0.5μmと30μm研磨し、研磨した面に導電性ペーストを線幅20μm、間隔300μm、厚み10μmで印刷した。導電性ペーストの印刷した厚みは10μmとした。 【0037】 導電性ペーストには、Agの微細粒子95wt%、低融点ガラスフリット微細粒子9.5wt%、Vの酸化物0.5wt%を、有機系バインダーで混練したものを用いた。 印刷した導電性ペーストを焼き付け導電層とした。導電層をガラス側から観察したところ、研磨の厚さを0.5μmとしたものは、導電層の褐色が認められたが、実用には問題がないものであった。また、研磨の厚みを30μmとしたものは、導電層の褐色は認められなかった。 【実施例3】 【0038】 厚さ3mm、サイズ300×300mmのフロートガラスを用いた。フロートガラスの表面を、HFが47wt%のフッ化水素酸水溶液を用いて、表面を溶解して、表面層の厚み1μmを除去したものと、表面層の厚み5μmを除去したものを作製した。 フッ化水素酸水溶液で表面処理した後、導電性ペーストを線幅20μm、間隔300μm、厚み10μmで印刷し、焼成した。 【0039】 導電性ペーストには、Agの微細粒子95wt%、低融点ガラスフリット微細粒子9.5wt%、黒色顔料0.5wt%を、有機系バインダーで混練したものを用いた。 【0040】 印刷した導電性ペーストを焼き付け導電層とした。導電層をガラス側から観察したところ、表面層の厚み1μmを除去したものは、導電層の褐色が認められたが、実用には問題がないものであった。また、研磨の厚みを5μmとしたものは、導電層の褐色は認められなかった。 【実施例4】 【0041】 厚さ3mm、サイズ300×300mmのフロートガラスを中性洗剤、水すすぎ等で順次洗浄し、乾燥した後、表面にゾルゲル法により、次のようにしてシリカ膜を成膜した。 【0042】 平均分子量が約3,000で固形分濃度が約30wt%のメチルトリエトキシシラン溶液約20.0gと、平均分子量が約100,000で固形分濃度が約6wt%のシリコンエトキシド溶液約28.6gをビーカーに入れ、低平均分子量の固形分/高平均分子量の固形分を約3.5のmol比とし、次いで1ーブタノール約150gで希釈し、約8時間攪拌後、約2週間熟成してコーティング溶液を得た。 【0043】 つぎに、温度約23℃、相対湿度約60%の環境下で、前記フロートガラスを該コーティング溶液中に浸漬し引き上げ速度が約2.3mm/sのスピードで引き上げるディッピング法により、該溶液を前記フロートガラスの両表面に被膜し、約3分間程度静かに乾燥させた後、約270°Cで約10分間加熱してゲル膜を形成した。さらにこれを約550℃程度で約10分程度加熱し、シリカ膜を成膜した。 【0044】 シリカ膜の膜厚は約105nmであり、また、屈折率は約1.33程度で、フロート板ガラスの表面の反射率を低減させた。シリカ膜の成膜後、導電性ペーストを線幅20μm、間隔300μm、厚み10μmで印刷し、焼成した。 【0045】 導電性ペーストには、Agの微細粒子95wt%、低融点ガラスフリット微細粒子9.5wt%、黒色顔料0.5wt%を、有機系バインダーで混練したものを用いた。 【0046】 印刷した導電性ペーストを焼き付け導電層とした。導電層をガラス側から観察したところ、導電層の褐色は認められなかった。 【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】ガラス板に導電層を形成したガラス板の断面図。 【図2】ガラス板に形成した導電層の格子状パターン。 【符号の説明】 【0048】 1 ガラス板 2 導電層
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002200 【氏名又は名称】セントラル硝子株式会社 【住所又は居所】山口県宇部市大字沖宇部5253番地
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| 【出願日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100108671 【弁理士】 【氏名又は名称】西 義之
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| 【公開番号】 |
特開2005−51116(P2005−51116A) |
| 【公開日】 |
平成17年2月24日(2005.2.24) |
| 【出願番号】 |
特願2003−282833(P2003−282833) |
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