| 【発明の名称】 |
熱伝導部材付きプリント基板及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 朝子 【住所又は居所】東京都三鷹市下連雀5丁目1番1号 日本無線株式会社内
【氏名】安部 重敏 【住所又は居所】東京都三鷹市下連雀5丁目1番1号 日本無線株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構造の熱伝導部材付きプリント基板を提供する。
【解決手段】熱伝導部材付きプリント基板20は、2枚のコア材を熱硬化性樹脂により固着するときに同時に固着される放熱チップ30を備えている。この熱伝導部材付きプリント基板20の一面側に、電子部品27が搭載され、他面側にヒートシンク24が取り付けられる。電子部品27で発熱された熱が、充填材40、放熱チップ30及びヒートシンク24の空気と触れている面を通じて外気(空気)に放熱される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 間に挟まれた充填材により固着された第1コア材と第2コア材とを含むプリント基板と、 前記プリント基板に設けられた貫通孔と、 前記貫通孔に挿入され、かつ前記充填材により固着された熱伝導部材とを備え、 前記プリント基板の一面側に搭載される発熱部品に前記熱伝導部材の一端部が熱的に結合され、前記発熱部品で発熱された熱が、前記熱伝導部材の他端部を介して放熱される ことを特徴とする熱伝導部材付きプリント基板。 【請求項2】 請求項1記載の熱伝導部材付きプリント基板において、 前記熱伝導部材が、導電部材である ことを特徴とする熱伝導部材付きプリント基板。 【請求項3】 請求項1または2記載の熱伝導部材付きプリント基板において、 前記熱伝導部材は、上下面と側面からなる柱形状である ことを特徴とする熱伝導部材付きプリント基板。 【請求項4】 硬化していない充填材を間に挟んで第1コア材と第2コア材を重ねた積層体を作成する工程と、 前記積層体に貫通孔を設ける工程と、 前記貫通孔に熱伝導部材を挿入する工程と、 前記貫通孔に前記熱伝導部材が挿入された積層体を真空加熱プレス処理することで、前記充填材により、前記第1コア材と前記第2コア材を固着するとともに前記熱伝導部材を挿入位置に固着してプリント基板を作成する工程と を有することを特徴とする熱伝導部材付きプリント基板の製造方法。 【請求項5】 請求項4記載の熱伝導部材付きプリント基板の製造方法において、 前記熱伝導部材が、導電部材である ことを特徴とする熱伝導部材付きプリント基板の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、構造が簡単で低コストの熱伝導部材付きプリント基板及びその製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、集積回路(IC)等の電子部品の使用により、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)等の電子装置の小型軽量・薄型化が進み、利便性が向上している。電子装置のより小型軽量・薄型化を図るためには、電子部品自体の小型軽量・薄型化とともに、この電子部品を搭載するプリント基板全体として小型軽量・薄型化を図る必要がある。 【0003】 電子部品搭載プリント基板全体を小型軽量・薄型化する場合に、この電子部品搭載プリント基板全体の放熱構造に考慮を払うことが重要である。 【0004】 図16は、電子部品搭載プリント基板全体の放熱構造の従来技術を示している(特許文献1参照)。 【0005】 図16に示す電子部品搭載プリント基板2を構成するプリント基板4は、座ぐり部である凹部6Aと、この凹部6Aの底面の中央に形成された貫通孔6Bからなる開口6を有している。 【0006】 また、銅等の放熱部材8に半田10を介して固着された発熱部品としての大規模集積回路(LSI)12が、リード14及び半田16を介してプリント基板4のパターンに取り付けられるとともに、放熱部材8の取付部8Bが半田18を介してプリント基板4の凹部6Aの底面に取り付けられる。 【0007】 このように構成される電子部品搭載プリント基板2において、LSI12の発熱が、放熱部材8を通じて、プリント基板4の裏面側の空間に放出される。 【0008】 【特許文献1】特開平7−86717号公報(図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 しかしながら、上記従来技術では、放熱部材8をプリント基板4に載せるために、プリント基板4には座ぐり部を形成し、放熱部材8にはフランジ部を形成することが必要となる。このため、プリント基板4の構造及び放熱部材8の形状が複雑になり、その結果、電子部品搭載プリント基板2自体のコストが高くなるという問題がある。 【0010】 また、上記従来技術では、放熱しようとする電子部品毎に、径や面積の異なる座ぐり部及び放熱部材が必要になるという製造上、管理上の繁雑さがある。 【0011】 この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、簡単な構造で低コストの熱伝導部材付きプリント基板及びその製造方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0012】 この発明の熱伝導部材付きプリント基板は、間に挟まれた充填材により固着された第1コア材と第2コア材とを含むプリント基板と、前記プリント基板に設けられた貫通孔と、前記貫通孔に挿入され、かつ前記充填材により固着された熱伝導部材とを備え、前記プリント基板の一面側に搭載される発熱部品に前記熱伝導部材の一端部が熱的に結合され、前記発熱部品で発熱された熱が、前記熱伝導部材の他端部を介して放熱されることを特徴とする(請求項1記載の発明)。 【0013】 この発明の熱伝導部材付きプリント基板は、貫通孔に挿入された熱伝導部材と第1コア材と第2コア材とが同一の充填材により固着されているので、構造が簡単である。 【0014】 この場合、前記熱伝導部材を、導電部材とすることで、前記熱伝導部材をスルーホールあるいはビアホールとして兼用することができる(請求項2記載の発明)。 【0015】 熱伝導部材は円柱形状が好ましいが、角柱形状等、上下面と側面からなる任意の大きさの柱形状とすることができる(請求項3記載の発明)。 【0016】 この発明の熱伝導部材付きプリント基板の製造方法は、硬化していない充填材を間に挟んで第1コア材と第2コア材を重ねた積層体を作成する工程と、前記積層体に貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に熱伝導部材を挿入する工程と、前記貫通孔に前記熱伝導部材が挿入された積層体を真空加熱プレス処理することで、前記充填材により、前記第1コア材と前記第2コア材を固着するとともに前記熱伝導部材を挿入位置に固着してプリント基板を作成する工程とを有することを特徴とする(請求項4記載の発明)。 【0017】 この発明の製造方法は、硬化していない充填材を間に挟んだ第1コア材と第2コア材を重ねた積層体に設けた貫通孔に熱伝導部材を挿入し真空加熱プレス処理することで、充填材により、第1コア材と第2コア材を固着するとともに熱伝導部材を挿入位置に固着してプリント基板を作成するようにしているので、簡単な工程で熱伝導部材付きプリント基板を製造することができる。 【発明の効果】 【0018】 この発明によれば、熱伝導部材のプリント基板への取付を工夫し、プリント基板に座ぐり部を形成する必要のない簡単な構造の熱伝導部材付きプリント基板を得ることができる。 【0019】 また、座ぐり部を形成する必要がないので、製造工程が簡単になる。 【0020】 さらに、熱伝導部材の標準化が容易である。 【0021】 結果として、熱伝導部材付きプリント基板及び電子部品搭載プリント基板のコストを低減することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0022】 以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。 【0023】 図1は、この実施形態の熱伝導部材付きプリント基板20が使用されたワイヤボンディングタイプの電子部品搭載プリント基板放熱構造体26の模式的断面図を示している。 【0024】 図2は、図1に示す電子部品搭載プリント基板放熱構造体26の分解斜視図を示している。 【0025】 この電子部品搭載プリント基板放熱構造体26は、基本的には、熱伝導部材付きプリント基板20の表面に集積回路(IC)等の発熱部品である電子部品27が搭載された電子部品搭載プリント基板22の裏面にヒートシンク24が取り付けられた構造とされている。この電子部品27は、熱伝導部材付きプリント基板20に形成されているパターン(ランド)32に、金線36を介してボンディングにより取り付けられている。 【0026】 この場合、熱伝導部材付きプリント基板20の貫通孔28には、それぞれ、熱伝導部材(放熱部材)である円柱形状の放熱チップ30が埋め込まれている。 【0027】 放熱チップ30には、金属かつ導体であって熱伝導率の大きいCu製、Ag製等が用いられている。熱伝導部材付きプリント基板20の上下導体パターンを電気的に接続する必要がない場合には、導体である必要はない。導体以外の材料として、タングステン、モリブデン及びマグネシウム等を挙げることができる。 【0028】 この電子部品搭載プリント基板放熱構造体26は、電子部品27の基板対向面と、熱伝導部材付きプリント基板20の電子部品27の対向面上、放熱チップ30を含む部分との間に、樹脂フィルムあるいは樹脂ペースト等の充填材40が挟まれた状態で電子部品27が熱伝導部材付きプリント基板20の一面に取り付けられ、熱伝導部材付きプリント基板20の他面側にAl製等のヒートシンク24が図示していないエポキシ系の接着フィルム等により固着されている。 【0029】 このように構成される電子部品搭載プリント基板放熱構造体26は、電子部品27での発熱が、主に、充填材40、放熱チップ30の一面、放熱チップ30の本体部、放熱チップ30の他面を通じてヒートシンク24に直接伝導され、ヒートシンク24の空気と触れている面を通じて外気(空気)に対して放熱される。 【0030】 次に、この実施形態に係る熱伝導部材付きプリント基板20の製造方法について、図3の工程フロー図を参照しながら説明する。 【0031】 まず、第1工程S1において、図4Aに示すように、充填材であり硬化していない樹脂であるプリプレグ等の熱硬化性樹脂材料(充填材)50を挟んで、片面銅箔49A、51Aを有する第1コア材及び第2コア材であるコア材料(ここでは、片面銅箔ガラスエポキシプリント基板)49、51の銅箔49A、51Aの面が外層となるように積み重ねる。 【0032】 なお、図4A、図4Bでは、分かりやすさを考慮して、コア材料49、51と熱硬化性樹脂50をそれぞれ離して描いているが、実際には、隙間なく積層されている。この実施形態において、コア材料49、51の厚みはそれぞれ0.3[mm]、熱硬化性樹脂50の厚みは0.2[mm](0.1[mm]のものを2枚重ね)である。 【0033】 次に、第2工程S2において、図4Bに示すように、これら3層のコア材料49、51と熱硬化性樹脂50を積層した積層体52の状態で、熱伝導部材としての放熱チップ30を埋め込む部分に貫通孔28を明ける。貫通孔28を明ける場合、3層の積層体52の上下にあて板を当てて、ドリルあるいはレーザ光により明けることができる。また型等を利用して明けることもできる。 【0034】 ここで、貫通孔28の径(穴径)φは、放熱チップ30の径に対応した径φとされるが、熱硬化性樹脂50の樹脂流れ性も考慮して明けられる。径φの最適値は、実験等により決めることができる。貫通孔28の径φは、たとえば、0.2[mm]〜6[cm]程度に明けられる。通常、丸穴であるが、丸穴ではなく、楕円穴、角穴とすることもできる。なお、放熱チップ30は、径が大きい場合、放熱シートあるいは放熱板等と呼ばれるが、いずれの場合でも熱伝導部材であることには変わりはない。 【0035】 熱伝導部材である放熱チップ30の形状は、基本的に、上面と底面とこれらを接続する側面(本体部)からなる柱形状とされるが、貫通孔28が、丸穴である場合には、円柱形状に、四角穴である場合には、四角柱形状等、貫通孔28の形状に相似した形状とすることが好ましい。貫通孔28と放熱チップ30の本体部の外周との隙間を一定間隔とするためである。隙間は0[μm]〜1.0[mm]程度に設定されるが、この値も、個々のケース毎に最適値を実験等により決めることができる。 【0036】 次に、第3工程S3において、図4Cに示すように、積層体52の各貫通孔28に、対応した径(対応した大きさ)を有する熱伝導部材である放熱チップ30を嵌め込み挿入し、放熱チップ30が貫通孔28に挿入された積層体53を作成する。 【0037】 次に、第4工程S4において、図5に模式的に示すように、真空加熱プレス装置60のチャンバー61の中の可動押圧ブロック62上に積層体53を配置し、ヒータ68により加熱する。そして、アクチュエータ64を作動させて、積層体53の載せられた可動押圧ブロック62を固定押圧ブロック66に押しつけた状態で真空引きを行う。すなわち、真空加熱プレス処理工程を行う。なお、真空加熱プレス条件は、熱硬化性樹脂50の成形条件による。たとえば、熱硬化性樹脂50として、プリプレグ「TLP551{日立化成(株)製}」を用いた場合に、温度は、130[℃]で約45分加熱後、180[℃]で約1時間加熱する。同時に圧力は、加熱を開始してから約30分の間は0.5[MPa]、その後、4[MPa]の圧力を1時間30分程度かける。 【0038】 この第4工程S4により、図6Aに示すように、放熱チップ30と積層体53貫通孔28との隙間に熱硬化性樹脂50が溶融し充填されて硬化する。この真空加熱プレス処理工程により、放熱チップ30が硬化した熱硬化性樹脂50を通じて積層体53に固着されるとともに、コア材料49、51が熱硬化性樹脂50により接着されて固着され、パターンニング前の熱伝導部材付きプリント基板70が作成される。 【0039】 次いで、第5工程S5において、パターンニング(エッチングを含む。)をすることで、図6Bに示すように、銅箔51A、49A(図4A参照)で形成されたパターン32、33が両面に形成された図1、図2に示した熱伝導部材付きプリント基板(熱伝導部材付き両面プリント基板)20が作成される。この実施形態の熱伝導部材付きプリント基板20の厚みは、約0.8[mm]である。 【0040】 このようにして作成(製造)された熱伝導部材付きプリント基板20は、硬化した熱硬化性樹脂50である充填材により固着された第1コア材49と第2コア材51と放熱チップ30とを備えている。そして、この熱伝導部材付きプリント基板20の一面側に、図1に示したように電子部品27が搭載され、他面側にヒートシンク24が取り付けられて、電子部品搭載プリント基板放熱構造体26が製作される。 【0041】 この場合、発熱部品である電子部品27に放熱チップ30の一面側が充填材40を介して熱的に結合され、電子部品27で発熱された熱が、充填材40、放熱チップ30の一面側、本体側、および他面側、さらにヒートシンク24の空気と触れている面を通じて外気(空気)に対して放熱される。 【0042】 この熱伝導部材付きプリント基板20は、貫通孔28に挿入された放熱チップ30と第1コア材49と第2コア材51とが同一の充填材である硬化した熱硬化性樹脂50により固着されているので、構造が簡単である。 【0043】 なお、熱伝導部材付きプリント基板20は、両面プリント基板であるが、片面プリント基板とする場合には、第5工程S5において、片面の銅箔49Aは全てエッチング等により除去することで、パターン32だけが形成された図6Cに示す熱伝導部材付きプリント基板20Aを作成することができる。もちろん、片面側の銅箔49Aがもともと付いていないコア材料を使用すれば、銅箔51A部分のみのパターンニングを行えばよいことになる。また、3層以上の多層プリント基板とする場合には、前記の第1工程S1において、積層体52に代替して、図4Dに示すように、熱硬化性樹脂材料(充填材)50を挟んで、両面銅箔49A、49Cと、51A、51Cを有する、たとえばガラスエポキシ基板等の第1コア材49mと第2コア材51mの、予めパターンニングした銅箔49Cと51Cとを対向させて積み重ねた積層体52mを用いればよい。この場合には、4層プリント基板が得られる。 【0044】 ここで、放熱チップ30により熱伝導部材付きプリント基板70の両面のパターンを接続するための、いわゆるスルーホールあるいはビアホールとして放熱チップ30を利用する場合の熱伝導部材付きプリント基板の作成手順を説明する。 【0045】 第4工程S4と第5工程S5との間の第4A工程S4Aにおいて、図7Bに示すように(図7Aのパターンニング前の熱伝導部材付きプリント基板70は、図6Aに示したものと同一のものを再掲している。)、銅箔49A、51A、及び放熱チップ30の上下面(端面)にめっき(銅めっき、ニッケルめっき、金めっき等のめっき層)72(72A、72B)を形成する。 【0046】 次に、第5工程S5において、図7Cに示すように、両面パターンニング処理を行うことで、銅箔51A、49Aで形成された上下のパターン132、133が上下めっき72A、72B及び放熱チップ30を通じて電気的に導通される。このようにして、熱伝導部材である放熱チップ30によりスルーホールあるいはビアホールを形成した熱伝導部材付きプリント基板20Bが作成される。 【0047】 図8は、この発明の他の実施形態の熱伝導部材付きプリント基板120が使用された電子部品搭載プリント基板放熱構造体126の模式的断面図を示している。 【0048】 図9は、図8に示す電子部品搭載プリント基板放熱構造体126の分解斜視図を示している。 【0049】 この電子部品搭載プリント基板放熱構造体126は、熱伝導部材付きプリント基板120の表面にBGA(Ball Grid Array)タイプの集積回路(IC)等の発熱部品である電子部品127が搭載された電子部品搭載プリント基板122の裏面にヒートシンク124が取り付けられた構造とされている。この電子部品127は、熱伝導部材付きプリント基板120に形成されているパターン(ランド)133に半田である接続ボール136を介して取り付けられている。 【0050】 この場合、熱伝導部材付きプリント基板120の貫通孔128には、熱伝導部材(放熱部材)である円柱形状の放熱チップ130が埋め込まれている。 【0051】 放熱チップ130には、金属かつ導体であって熱伝導率の大きいCu製、Al製等が用いられる。上述したように、熱伝導部材付きプリント基板120の上下導体パターンを電気的に接続する必要がない場合には、導体である必要はない。 【0052】 この電子部品搭載プリント基板放熱構造体126は、電子部品127の基板対向面と、熱伝導部材付きプリント基板120の放熱チップ130を含む部分の電子部品127に対する対向面との間にアンダーフィルである充填材140が充填された状態で電子部品127が熱伝導部材付きプリント基板120の一面に取り付けられ、熱伝導部材付きプリント基板120の他面側にAl製等の金属ブロックであるヒートシンク124が図示していないエポキシ系の接着フィルム等により接着されている。 【0053】 このように構成される電子部品搭載プリント基板放熱構造体126は、電子部品127での発熱が、充填材140、放熱チップ130の一面、放熱チップ130の本体部、放熱チップ130の他面を通じてヒートシンク124に直接伝導され、ヒートシンク124の空気と触れている面を通じて外気(空気)に対して放熱される。 【0054】 なお、図9例の熱伝導部材付きプリント基板120では、電子部品127の接続ボール136が配置されていない部分に対応して、放熱チップ130を一列に3個並べた形状に配置しているが、これに限ることなく、図10の模式的平面図に示すように、熱伝導部材付きプリント基板150上、電子部品27や電子部品127のスペース部分に対して、自由な形状に放熱チップ130Aを配置することができる。 【0055】 なお、図1に示した熱伝導部材付きプリント基板20の放熱チップ30及び図9、図10に示した熱伝導部材付きプリント基板120、150の放熱チップ130、130Aは、各放熱チップ30、130、130Aの大きさがプリント基板上に搭載される他のチップ部品と同等程度の大きさであれば、そのチップ部品の搭載機、いわゆるチップ部品マウンタを利用して、他のチップ部品と同時に自動的に取り付けることができる。 【0056】 放熱チップ30、130、130Aは、管理コストや製造コストを低減する上では、同一のものを使用することが好ましいが、性能を最優先し、小型軽量・薄型化等を図る場合には、異なる形状の放熱チップ30、130、130Aを用いることができることはいうまでもない。 【0057】 次に、図11の完成品の断面図に示すように、熱伝導部材としての放熱チップ201〜204をビヤホールあるいはスルーホールとして兼用可能な熱伝導部材付きプリント基板(熱伝導部材付き多層プリント基板)200の製造方法について説明する。 【0058】 この場合、まず、図12Aを参照して説明するように、図7Bに示したパターンニング前の両面めっき・熱伝導部材付きプリント基板と同等の製作工程で、図12Aに示す放熱チップ201、202付きプリント基板206を作成する。すなわち、このプリント基板206は、一面側から他面側に、めっき211、銅箔212、コア材(ガラスエポキシ材料)213、真空加熱プレス工程により溶融後硬化した熱硬化性樹脂214、コア材(ガラスエポキシ材料)215、銅箔216及びめっき217の7層構造とされている。 【0059】 貫通孔128内にある放熱チップ201、202は、真空加熱プレス工程により溶融後硬化した熱硬化性樹脂214を介してコア材213、215に固着されている。 【0060】 次に、図12Bに示すように、パターンニングにより、一面(図中、下面)側にパターン217A、217Bを形成したプリント基板208を作成する。そして、図4Cに示した積層体53と同様に作成されるが、片面に銅箔層のない積層体220を準備する。この積層体220は、真空加熱プレス処理工程前の銅箔222、コア材(ガラスエポキシ材料)224、硬化前の熱硬化性樹脂226、コア材(ガラスエポキシ材料)228、及び貫通孔128Aに放熱チップ203、204が嵌め込み挿入された構成を有する。 【0061】 次に、図13に示すように、プリント基板208と積層体220と固着するためのエポキシ系の接着フィルム230を間に挟んで位置決めする。なお、エポキシ系の接着フィルム230は、プリント基板208と積層体220の対向面を、放熱チップ201〜204の電気的接続部を除いて絶縁するためのものであり、放熱チップ201〜204の電気的接続部に対応する部分に孔232、233を明けてある。 【0062】 次いで、上述した真空加熱プレス処理を施すことで、図14に示すように、プリント基板208と積層体220が接着フィルム230により固着され、かつ放熱チップ203、204が、溶融して貫通孔に充填された熱硬化性樹脂226により固着される。このようにして、中間物としての積層体236が作成される。 【0063】 次に、この積層体236の両面にめっき238、240をつけ、図15に示す中間物としてのパターンニング前の熱伝導部材付き多層プリント基板242を作成する。 【0064】 次いで、パターンニングをすることでパターン244、246、248、250の形成された、図11に示した熱伝導部材付きプリント基板200が作成される。 【0065】 このように作成される図11例の熱伝導部材付き多層プリント基板200は、パターン244、めっき211、放熱チップ201、パターン217B、放熱チップ203及びパターン248から構成されるクランク型の熱伝導部材構造兼用ビヤホール的な電気的接続構造を有する。同時に、熱伝導部材付き多層プリント基板200はパターン246、めっき211、放熱チップ202、パターン217A、放熱チップ204及びパターン250から構成されるクランク型の熱伝導部材構造兼用スルーホール的な電気的接続構造を有する。 【0066】 上記のように構成される熱伝導部材付きプリント基板20(図6B)、20A(図6C)、20B(図7C)、120(図8)及び熱伝導部材付き多層プリント基板200(図11)は、たとえば無線機に使用されるDSP(Digital Signal Processor)、LPA(Low-noise Power Amplifier)等の発熱の大きい電子部品に適用した場合には、きわめて小型・軽量かつ薄型で簡単な構造の低コストの電子部品搭載プリント基板放熱構造体を形成することができる。 【図面の簡単な説明】 【0067】 【図1】この発明の一実施形態の熱伝導部材付きプリント基板が使用されたワイヤーボンディングタイプの電子部品搭載プリント基板放熱構造体の断面図である。 【図2】図1例の電子部品搭載プリント基板放熱構造体の分解斜視図である。 【図3】熱伝導部材付きプリント基板の製造工程を示すフロー図である。 【図4】図4Aは、コア材により熱硬化性樹脂を挟んでいる状態を示す説明図である。 図4Bは、積層体に貫通孔を形成する状態を示す説明図である。 図4Cは、貫通孔に放熱チップを挿入する状態を示す説明図である。 図4Dは、他のコア材により熱硬化性樹脂を挟んでいる状態を示す説明図である。 【図5】真空加熱プレス処理の説明図である。 【図6】図6Aは、真空加熱プレス処理後の積層体の断面図である。 図6Bは、パターンニング処理後の熱伝導部材付き両面プリント基板の断面図である。 図6Cは、パターンニング処理後の熱伝導部材付き片面プリント基板の断面図である。 【図7】図7Aは、図6Aに示した真空加熱プレス処理後の積層体を再掲した説明図である。 図7Bは、めっき処理を施した積層体の断面図である。 図7Cは、熱伝導部材をスルーホール的に使用したパターンニング処理後の熱伝導部材付き両面プリント基板の断面図である。 【図8】この発明の一実施形態の熱伝導部材付きプリント基板が使用されたBGAタイプの電子部品搭載プリント基板放熱構造体の断面図である。 【図9】図8例の電子部品搭載プリント基板放熱構造体の分解斜視図である。 【図10】放熱チップにより構成される熱伝導部材の形状の自由度の説明図である。 【図11】クランクタイプの熱伝導部材付き多層プリント基板の断面図である。 【図12】図12Aは、真空加熱プレス処理後の片側の積層体の断面図である。 図12Bは、真空加熱プレス処理後の片側の積層体に、処理前の積層体を対向配置した状態の説明図である。 【図13】二つの積層体の間に貫通孔付き接着フィルムを配置した状態の説明図である。 【図14】図13に示す二つの積層体の真空加熱プレス処理後の積層体の断面図である。 【図15】図14例の積層体に両面めっき処理を施した積層体の断面図である。 【図16】従来技術の説明図である。 【符号の説明】 【0068】 20、20A、20B、120、150、200…熱伝導部材付きプリント基板 24、124…ヒートシンク 26、126…電子部品搭載プリント基板放熱構造体 27、127…電子部品(発熱部品) 28、128、128A…貫通孔 30、130、130A、201、202〜204…放熱チップ(熱伝導部材、放熱部材) 49、51…コア材 50…熱硬化性樹脂(充填材) 52、53…積層体 60…真空加熱プレス装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004330 【氏名又は名称】日本無線株式会社 【住所又は居所】東京都三鷹市下連雀5丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077665 【弁理士】 【氏名又は名称】千葉 剛宏
【識別番号】100116676 【弁理士】 【氏名又は名称】宮寺 利幸
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| 【公開番号】 |
特開2005−51088(P2005−51088A) |
| 【公開日】 |
平成17年2月24日(2005.2.24) |
| 【出願番号】 |
特願2003−282335(P2003−282335) |
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