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【発明の名称】 配線接合方法
【発明者】 【氏名】鶴田 浩一
【住所又は居所】福岡県福岡市博多区美野島4丁目1番62号 パナソニックコミュニケーションズ株式会社内

【氏名】立石 昭和
【住所又は居所】福岡県福岡市博多区美野島4丁目1番62号 パナソニックコミュニケーションズ株式会社内

【要約】 【課題】本発明は、鉛フリー半田を用いても、電極間の接触などの不具合を解消可能な配線接合方法を提供することを目的とする。

【解決手段】第1の部材と第2の部材間を結線手段にて電気的に接続させる配線接合方法であって、結線手段は第1の部材と第2の部材の少なくとも一方との接合部分において鉛フリーの接合材を有しており、前記接合材に熱処理を加えた後に第1の部材か第2の部材の少なくとも一方に接合させた。この構成により接合材に圧力を加えてコネクタに接続してもウイスカの、発生を抑制でき、隣接する接合材同志の接触を防止できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部材と第2の部材間を結線手段にて電気的に接続させる配線接合方法であって、結線手段は第1の部材と第2の部材の少なくとも一方との接合部分において鉛フリーの接合材を有しており、前記接合材に熱処理を加えた後に第1の部材か第2の部材の少なくとも一方に接合させることを特徴とする配線接合方法。
【請求項2】
熱処理は接合材の融点以上で行い、前記接合材を溶融させて固体化させた後に第1の部材か第2の部材の少なくとも一方に接合させることを特徴とする請求項1記載の配線接合方法。
【請求項3】
熱処理は接合材の融点よりも低い温度で所定時間行い、その熱処理の後に第1の部材か第2の部材の少なくとも一方に接合させることを特徴とする請求項1記載の配線接合方法。
【請求項4】
結線手段として、フレキシブルプリント基板を用いることを特徴とする請求項1記載の配線接合方法。
【請求項5】
第1の部材もしくは第2の部材の少なくとも一方に結線手段が接続されるコネクタを設け、前記コネクタは前記結線手段の接合部分を挟み込んで前記結線手段と電気的に接合されることを特徴とする請求項1記載の配線接合方法。
【請求項6】
コネクタは、本体部と、前記本体部の挿抜可能に設けられた可動部と、前記本体部に設けられた端子と、前記端子に一体に設けられ結線手段の接合部分と接続される接続部分とを備え、前記本体部に結線手段を挿入し、前記可動片を挿入することで可動片によって前記結線手段が前記接続部分に押しつけられて前記端子と前記結線手段を電気的に接続することを特徴とする請求項5記載の配線接合方法。
【請求項7】
回路を構成する第1及び第2の部材間を結線手段にて電気的に接合した電気・電子機器であって、請求項1〜請求項6いずれか1記載の配線接合方法を用いて前記結線手段と前記第1及び第2の部材間を接続したことを特徴とする電気・電子機器。
【請求項8】
回路を構成する第1の部材が取り付けられた筐体と、媒体を回転させる駆動手段,光学系部材を搭載した光ピックアップモジュールとを少なくとも搭載し前記筐体の開口から出没自在に前記筐体に設けられ回路を構成する第2の部材を搭載した保持部と、前記第1の部材と前記第2の部材を電気的に接合する結線手段とを備えた光ディスク装置であって、請求項1〜請求項6いずれか1記載の配線接合方法を用いて前記結線手段と前記第1及び第2の部材間を接続したことを特徴とする光ディスク装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛フリー半田(実質的に鉛を含まない接合材)を用いて例えば部材間を電気的に接続する配線接合方法及びその接合方法を用いた電子機器、特にパーソナルコンピュータなどの電子機器に搭載され、更に好ましくは、モバイル型の電子機器に搭載されるのに好ましい光ディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は従来の配線を示す平面図である。図5において、1は回路基板で、回路基板1は図示していないが、ICや各種チップ部品が実装されている。2は回路基板1上に実装されたコネクタで、コネクタ2には回路基板1と接合する端子群3が設けられている。5はプリント基板で、プリント基板5の一端はコネクタ2に電気的に接続され、他端は他の回路基板や電子機器などに接続される。4はプリント基板5に実装され電力供給や信号の出入り口となる外部コネクタである。
【0003】
コネクタ2について、図6,図7,図8を用いて説明する。図6,図7,図8はそれぞれ従来のコネクタを示す裏面図,正面図,断面図である。コネクタ2は回路基板1に対向する実装面2aと表面2bを有している。コネクタ2は袋状の本体部2cと本体部2cに挿抜自在に設けられた可動片2fとを有している。端子群3は本体部2cに取り付けられている。本体部2cの表面2b側の両側部には、本体部2cから突出した突出片2dがそれぞれ設けられており、更には、本体部2cの実装面2a側の両端部には、金属などの良導体で構成された取付片2eがそれぞれ設けられている。取付片2eはコネクタ2を回路基板1に機械的に接合する様に設けられており、この取付片2eは回路基板1に設けられ、しかも回路を構成する部材とは独立した電極などに半田などで接合されている。可動片2fは本体部2cの袋状部分に挿抜される(図6のA方向)挿抜部2hが一体に設けられるとともに、可動片2fの両端部には、可動片2fと一体構成のガイド部2gが設けられ、このガイド部2gは突出片2dと取付片2eで形成されるガイド溝に挿入される。端子群3は実装面2a側に折り曲げられており、実装面2aを回路基板1上に配置することで、端子群3は回路基板1上の電極パターンなどに接触或いは近接する。
【0004】
また、図7に示すように、可動片2fの正面は断面略コ字型状に構成されており、本体部2cの袋上部が目視可能な開口部2iが設けられている。この開口部2iにプリント基板5の端部が挿入される。
【0005】
図7に示す様に、端子群3は複数の端子3aが所定間隔で本体部2に固定されており、端子3aは略コ字型に構成され、樹脂やセラミックなどの絶縁材料で構成された本体部2cにインサート成型などで固定されている。すなわち、端子3aには実装面2a側に配置され本体部2cに固定される固定部3bと、実装面2a側に設けられた弾性片3cと、この固定部3bと弾性部3cをそれぞれ一体に連結する連結部3d及びこの連結部3dに一体に設けられた外部端子部3eで構成され、外部端子部3eが回路基板1と直接或いは半田などを介して接合される。また、弾性部3cの先端部分には、突起部3fが設けられている。
【0006】
開口部2iから挿入されたプリント基板5の先端部分は本体部2cに設けられた当接部2jに接触して、所定量以上本体部2cの中に挿入できないようになっている。すなわち、プリント基板5を所定量以上挿入しようとすると、プリント基板5の先端部分が当接部2jに当接し、挿入量を規制する。次に、可動片2fを図8に示す矢印B方向に挿入することで、プリント基板5が本体部2cの内部で弾性部3c方向に押し上げられ、プリント
基板5の電極部5bが突起部3fに押し当てられ、外部端子部3eとプリント基板5の電気的接続が行われる。
【0007】
プリント基板5は図9に示すように、絶縁性を有するベースフィルム5eの上に銅などの良導体の金属材料で構成された導電部5dがストライプ状に複数設けられており、その導電部5dをベースフィルム5eとともに挟み込むようにカバーフィルム5cが設けられる。また、カバーフィルム5cはプリント基板5の両端部には非配置とされており、その非配置部分には電極部5bが設けられる。この電極部5bは導電部5d上に単層或いは複数層の鉛フリー半田をメッキなどで設けて構成されている。
【0008】
先行例としては、(特許文献1)がある。
【特許文献1】特開2002−374059号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら前記従来の構成では、電極部5bを鉛フリー半田で構成したとき、正確な原因は不明であるが、電極部5bに突起部3fが押し当てられることによって、電極部5bは突起部3fから応力が加えられることにより、その応力を緩和する方向になまりフリー半田の成分であるSnの結晶が伸びる(ウイスカ)と考えられる。従って電極部5bの側部や突起部3fを押し当てた近傍部分にウイスカ7が発生し、そのウイスカ7のために、隣接する電極部5b同士が導通したり、あるいはウイスカ7が屑となって不具合を生じることがあった。具体的に説明すると、図10に示すように、プリント基板5をコネクタ2に装着した時に、電極部5bには弾性片3cの先端に設けられた突起部3fが食い込み、その痕跡6が形成され、比較的長時間経過の後に、この痕跡6の側方や突起部3f当接部近傍において、鉛フリー半田で構成された電極部5bからウイスカ7が形成される(なお、図10においては速報に形成されるウイスカ7しか記載していない)。この電極部5bから伸びたウイスカ7が、隣接する電極部5bに接触して不具合が生じたりするなどの問題点があった。従来の様に鉛を含む材料で電極部5bを形成した場合には、前述のようなウイスカ7は起こりにくかった。
【0010】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、鉛フリー半田を用いても、電極間の接触などの不具合を解消可能な配線接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、第1の部材と第2の部材間を結線手段にて電気的に接続させる配線接合方法であって、結線手段は第1の部材と第2の部材の少なくとも一方との接合部分において鉛フリーの接合材を有しており、前記接合材に熱処理を加えた後に第1の部材か第2の部材の少なくとも一方に接合させた。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、上記構成により、メッキや薄膜形成技術で形成された接合材の残留応力を緩和できると考えられ、接合材部分に発生するウイスカの発生を抑制でき、更に結線不良を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
請求項1記載の発明は、第1の部材と第2の部材間を結線手段にて電気的に接続させる配線接合方法であって、結線手段は第1の部材と第2の部材の少なくとも一方との接合部分において鉛フリーの接合材を有しており、前記接合材に熱処理を加えた後に第1の部材か第2の部材の少なくとも一方に接合させることを特徴とする配線接合方法であり、メッ
キや薄膜形成技術で形成された接合材の残留応力を緩和できると考えられ、接合材部分に発生するウイスカの発生を抑制でき、更に結線不良を防止できる。
【0014】
請求項2記載の発明は、熱処理は接合材の融点以上で行い、前記接合材を溶融させて固体化させた後に第1の部材か第2の部材の少なくとも一方に接合させることを特徴とする請求項1記載の配線接合方法であり、電解メッキや薄膜形成技術によって形成された接合材を一度溶融し、冷却して固形化させたことで、おそらく残留応力緩和や結晶状態などが良くなり、ウイスカの発生を抑制できる。
【0015】
請求項3記載の発明は、熱処理は接合材の融点よりも低い温度で所定時間行い、その熱処理の後に第1の部材か第2の部材の少なくとも一方に接合させることを特徴とする請求項1記載の配線接合方法により、接合材を融解させずにメッキや薄膜形成手段等にて形成された接合材の応力の緩和や結晶状態を良好にできるので、取り扱い性などを向上させることができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、結線手段として、フレキシブルプリント基板を用いることを特徴とする請求項1記載の配線接合方法であり、各部材間の接合を容易に行うことができ、しかも、第1の部材と第2の部材が相対的に移動可能な場合においても、確実な結線を行うことができる。
【0017】
請求項5記載の発明は、第1の部材もしくは第2の部材の少なくとも一方に結線手段が接続されるコネクタを設け、前記コネクタは前記結線手段の接合部分を挟み込んで前記結線手段と電気的に接合されることを特徴とする請求項1記載の配線接合方法であり、結線手段と各部材間の接合を容易に実現できる。
【0018】
請求項6記載の発明は、コネクタは、本体部と、前記本体部の挿抜可能に設けられた可動部と、前記本体部に設けられた端子と、前記端子に一体に設けられ結線手段の接合部分と接続される接続部分とを備え、前記本体部に結線手段を挿入し、前記可動片を挿入することで可動片によって前記結線手段が前記接続部分に押しつけられて前記端子と前記結線手段を電気的に接続することを特徴とする請求項5記載の配線接合方法であり、簡単な方法で結線手段と部材間を接合できる。
【0019】
請求項7記載の発明は、回路を構成する第1及び第2の部材間を結線手段にて電気的に接合した電気・電子機器であって、請求項1〜請求項6いずれか1記載の配線接合方法を用いて前記結線手段と前記第1及び第2の部材間を接続したことを特徴とする電気・電子機器であり、導電部が高密度で配置された結線手段を設けることができ、結線手段を減らすことができる。また、それに伴って、装置の小型化・薄型化が可能となる。
【0020】
請求項8記載の発明は、回路を構成する第1の部材が取り付けられた筐体と、媒体を回転させる駆動手段,光学系部材を搭載した光ピックアップモジュールとを少なくとも搭載し前記筐体の開口から出没自在に前記筐体に設けられ回路を構成する第2の部材を搭載した保持部と、前記第1の部材と前記第2の部材を電気的に接合する結線手段とを備えた光ディスク装置であって、請求項1〜請求項6いずれか1記載の配線接合方法を用いて前記結線手段と前記第1及び第2の部材間を接続したことを特徴とする光ディスク装置であり、装置の小型化や薄型化を実現できる。また、結線不良を大幅に減らすことができ、生産性を向上させることができる。
【実施例1】
【0021】
以下、本発明における光ディスク装置の実施例1について説明する。
【0022】
なお、本発明の配線接合方法は、各種電気・電子機器等に適応可能であるが、本実施例1では、薄型の光ディスクドライブ装置を例に挙げて説明する。
【0023】
図1,図2,図3はそれぞれ本発明の一実施例における光ディスク装置を示す斜視図で、図1,図2において、21は筐体で、筐体21は上部筐体部21aと下部筐体部21bを組み合わせて構成されている。なお、上部筐体部21aと下部筐体部21bとは好ましくは螺旋などを用いて、互いに強固に固着されている。筐体21の構成材料としては鉄,鉄合金,アルミ,アルミ合金,マグネシウム合金などの金属材料や樹脂材料などによって構成される。また、上部筐体部21a及び下部筐体部21bそれぞれ同種の材料で構成しても良いし、異種の材料で構成しても良い。また、上部筐体部21a及び下部筐体部21bそれぞれの主平面部の平均肉厚は0.3mm〜1.6mmの間であり、この平均肉厚の比較的薄い場合には上部筐体部21a及び下部筐体部21bは金属材料で構成され、例えば、金属板をプレス加工などによって形成される。また、平均肉厚の比較的厚い場合には上部筐体部21a及び下部筐体部21bは樹脂材料やダイカスト(アルミ,マグネシウム合金など)で構成される。筐体1を樹脂材料で構成した場合には、光ディスク装置の軽量化を実現できる。
【0024】
22は筐体に出没自在に設けられたトレイで、トレイ22は樹脂性のフレームで構成され、後述する各部が取り付けられている。23はトレイ22に設けられたスピンドルモータ、24は光ピックで、光ピック24は少なくとも図示していない光源や各光学部材を搭載し、光ディスクに光を照射することで、光ディスクに情報を書き込むか或いは情報を読み出す動作の少なくとも一方を行う。25はトレイ22の前端面に設けられたベゼルで、ベゼル25はトレイ22が筐体21内に収納された時に、トレイ22の出没口を塞ぐように構成されており、樹脂材料や金属材料で構成されている。26,27はそれぞれトレイ22及び筐体21の双方に摺動自在に取り付けられたレールで、トレイ22の両側部にこのレール26,27は設けられており、このレール26,27にて図1で示す矢印A方向に筐体21からトレイ22が出没自在に取り付けられている。また、上部筐体部21aにおいて、トレイ22を筐体21内に収納したときにスピンドルモータ23と対向する部分には貫通孔21cが設けられている。
【0025】
図3において、1は筐体21の奥部に固定して設けられた回路基板で、回路基板1は図示していないが信号処理系のICや電源回路及び各種チップ部品などが搭載されている。5はトレイ22に設けられた図示していない回路基板と回路基板1とを電気的に接続するフレキシブルなプリント基板で、プリント基板5は略U字型に形成され、筐体21の内壁に貼り付けられた固定部5fと、固定部5fに一体に接続された可動部5gとで構成され、固定部5fの端部はコネクタ2に接続され、可動部5gの端部はトレイ22に設けられた回路基板に搭載されたコネクタ(図示せず)に電気的に接続される。可動部5gは下部筐体部21bに対して非固定であるので、一旦屈曲させて、トレイ22に接続させており、トレイ22が筐体21から出没する際に、プリント基板5が筐体21内で引っ掛かったりすることを防止できる。なお、固定部5fは下部筐体部21bに対して、両側に粘着層を有したテープ状体で固定したり、或いは接着剤などで固定される。また、片側に粘着層を有するテープを用いて、プリント基板5をテープと下部筐体部21bではさみ込む様な固定方法でも良い。なお、回路基板1,プリント基板5,コネクタ2及びこれら部材に関係する構成は、図5〜図9に示す構成と同様の構成を有している。
【0026】
4は外部コネクタで、外部コネクタ4はコンピュータ等の電子機器に設けられた電源/信号ラインと接続される。そして、この外部コネクタ4を介して光ディスク装置内に電力を供給したり、或いは外部からの電気信号を光ディスク装置内に導いたり、あるいは光ディスク装置で生成された電気信号を電子機器などに送出する。
【0027】
以下、本発明の特徴部分について説明する。
【0028】
光ディスク装置の小型化薄型化に伴い、プリント基板5のストライプ上の導電部5dの間隔も狭くなってきており、その結果背景技術に示されるように、プリント基板5の電極部5bにおいて、ウイスカなどが発生すると、近接した電極部5b間が導通したりするなどの不具合が発生しやすくなり、その結果、光ディスク装置に限らず、各種電子・電気機器の小型化薄型化が困難である。また、装置の薄型化小型化に限らず、プリント基板5においては、導電部5dの狭幅化及び導電部5dの高密度化が進められており、上記電極部5bのウイスカの発生は問題となる。
【0029】
そこで、本実施例1では、少なくともプリント基板5の電極部5b部分に所定の熱処理を施した後に、コネクタ2に装着することで、電極部5bを端子3aの突起部3fで挟み込んでもウイスカが抑制されることに着目した。原理的には不明であるが、鉛フリー半田で構成された電極部5bに所定の熱処理を加えることで、特にメッキや薄膜形成手段(蒸着,スパッタリング等)で形成された電極部5bを構成する材料の残留応力緩和や結晶状態等が改善され、ウイスカの発生を抑制されていると考えられる。
【0030】
具体的には、電極部5bの構成材料の融点以上の温度で、電極部5bを融解させるか、或いはプリント基板5の少なくとも電極部5bの部分を電極部5bを構成する鉛フリー半田の構成材料の融点よりも低い温度(100℃以上で融点以下:なお、鉛フリー半田として用いられるSn単体の融点は約232℃で融点が比較的低いSn−Ag合金は221℃であるので、好ましくは100℃〜232℃の温度範囲で適宜温度を選択する必要がある)で所定時間以上熱処理することが好ましい。なお、電極部5bを融解させるような温度で熱処理する場合には、確実にウイスカの発生を抑制させることができる。この時に、熱処理温度としては、電極部5bの構成材料や電極部5bと隣接する電極部5bの間隔などによって適宜選択する必要はある。また、電極部5bの融点より引く温度で熱処理する時間は、電極部5bを構成する鉛フリー半田の材質や熱処理温度によって適宜選択する必要がある。例えば、鉛フリー半田としてSn−Cu合金を用いた場合には、2時間以上熱処理を行うことが好ましい。2時間より短い時間ではあまり効果が得られず、12時間より長いと、製造工程において熱処理時間が多くかかってしまい生産性の低下が懸念される。従って、熱処理の時間としては、電極部5bの構成材料や加熱温度及び電極部5bにコネクタ2から加えられる押圧力などによって、多少異なるが、0.5時間以上24時間以下とすることが生産性やウイスカの抑制に対して好ましい。
【0031】
熱処理方法としては、例えば、プリント基板5全体を所定の温度に保持可能な熱処理槽の中に複数個投入し、所定時間熱処理する方法や、あるいは、少なくとも電極部5bの部分を電熱部材で挟み込んで局所的に熱処理したり、更には、赤外線を電極部5bに局所的に照射して熱処理するなどの方法が考えられる。
【0032】
図4は、少なくとも電極部5bを熱処理したときと熱処理を施さない時のウイスカの発生度合いを示したグラフである。
【0033】
図4に示すC1は電極部5bを融解したりあるいは、熱処理を施していない従来の構成であり、C2は120℃の温度で4時間少なくとも電極部5bを熱処理した構成、C3は140℃の温度で2時間少なくとも電極部5b熱処理した構成、C4は140℃の温度で4時間少なくとも電極部5bを熱処理した構成である。
【0034】
図4に示すように、図10に示す、ウイスカの成長長さt1は熱処理を施さない従来の構成よりも、所定の熱処理を施し方が好ましい事が分かる。特に熱処理の温度が高いほど、あるいは熱処理時間が長いほどウイスカの成長長さt1が経過時間にともない、熱処理
を施さない従来の構成よりも低く抑えられることがわかる。
【0035】
また、本実施例1では、電極部5bをSn−Cu合金で構成したが、Sn単体もしくはSnにAg,Cu,Zn,Bi,Inの少なくとも一つを含ませた鉛フリー半田を用いても良く、更に、本実施例1では銅などの良導体で構成された導電部5d上に直接電極部5bを形成したが、導電部5d上にニッケルやニッケル合金などの中間膜を設けてその上に電極部5bを設けても良い。
【0036】
また、本実施例1では、回路基板間をフレキシブルなプリント基板5で構成したが、回路基板間を結ぶ配線としては、ガラスエポキシ樹脂やセラミック基板等も用いることができる。また、本実施例1では、電極部5bを押さえ込んで接合するタイプの配線において特に有効である。
【0037】
この様に、本実施例1では、極めて狭ピッチでストライプ状に設けられた導電部5dを有するプリント基板5を光ディスクドライブ装置に用いることが可能になるので、環境に優しく、しかも薄型化・小型化を実現させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の配線接合方法は、接合材部分に発生するウイスカの発生を抑制でき、更に結線不良を防止できるという効果を有し、鉛フリー半田(実質的に鉛を含まない接合材)を用いた電子機器等に適応できる。また、特にパーソナルコンピュータなどの電子機器やモバイル型の電子機器に搭載されるのに好ましい光ディスク装置等に適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施例における光ディスク装置を示す斜視図
【図2】本発明の一実施例における光ディスク装置を示す斜視図
【図3】本発明の一実施例における光ディスク装置を示す斜視図
【図4】熱処理した構成と熱処理しない構成のウイスカ長さと経過時間の関係を示すグラフ
【図5】配線を示す平面図
【図6】コネクタを示す裏面図
【図7】コネクタを示す正面図
【図8】コネクタを示す断面図
【図9】プリント基板を示す断面図
【図10】従来の不具合を示す図
【符号の説明】
【0040】
1 回路基板
2 コネクタ
3 端子群
5 プリント基板
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成15年7月10日(2003.7.10)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄

【識別番号】100103355
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 智康

【識別番号】100109667
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 浩樹

【公開番号】 特開2005−33101(P2005−33101A)
【公開日】 平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願番号】 特願2003−272853(P2003−272853)