| 【発明の名称】 |
電子部品装着機 |
| 【発明者】 |
【氏名】浅井 鎬一 【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械製造株式会社内
【氏名】松本 紘三 【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械製造株式会社内
【氏名】大江 邦夫 【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械製造株式会社内
【氏名】武藤 康雄 【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械製造株式会社内
【氏名】須原 信介 【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械製造株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】部品吸着具により電子部品を吸着保持してプリント基板に装着する電子部品装着機の装着能率を向上させる。
【解決手段】一円周上の複数の位置に部品吸着具を備えた部品装着ヘッド44が、部品供給部から複数の電子部品を受け取り、プリント基板14上へ搬送して装着する。その搬送の途中において、複数の電子部品をCCDカメラ300が一括して撮像し、それによって取得された像データを中心位置誤差取得手段が処理して部品吸着具による電子部品の保持位置誤差である中心位置誤差を取得し、中心位置誤差補正手段が、部品装着ヘッド44を移動させるX軸方向移動装置42およびY軸方向移動装置35を制御することにより、中心位置誤差を補正してプリント基板14に装着させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プリント基板を位置決めして支持する基板位置決め支持台と、 一円周上の複数の位置に複数の部品保持具をそれらの軸線が互いに平行な状態で保持した部品装着ヘッドと、 その部品装着ヘッドと前記基板位置決め支持台とを、前記部品保持具の軸線と直交する平面内で互いに直交するX軸方向およびY軸方向に相対移動させるX軸方向移動装置およびY軸方向移動装置と、 前記X軸方向移動装置および前記Y軸方向移動装置を作動させることにより、前記部品装着ヘッドを電子部品を供給する部品供給部に対して移動させることによって、前記複数の部品保持具の各々に前記部品供給部から電子部品を受け取らせる受取制御手段と、 (i)前記部品装着ヘッドと相対移動可能に設けられ、その相対移動の方向と交差する方向に配列された多数の受光素子により電子部品をライン状に撮像するラインセンサと、(ii)そのラインセンサと前記装着ヘッドとが1回相対移動する間に、単位相対移動距離毎にラインセンサにより得られる撮像データの集合として、前記複数の部品保持具にそれぞれ保持された電子部品の全ての像のデータである像データを取得する像データ取得手段とを含む電子部品撮像装置と、 その取得された像データの処理により前記複数の部品保持具に保持された各電子部品の中心位置誤差を取得する中心位置誤差取得手段と、 前記X軸方向移動装置および前記Y軸方向移動装置を制御することにより、前記複数の部品保持具に保持された電子部品の前記中心位置誤差を補正する中心位置誤差補正手段と を含む電子部品装着機。 【請求項2】 プリント基板を位置決めして支持する基板位置決め支持台と、 一円周上の複数の位置に複数の部品保持具をそれらの軸線が互いに平行な状態で保持した部品装着ヘッドと、 その部品装着ヘッドと前記基板位置決め支持台とを、前記部品保持具の軸線と直交する平面内で互いに直交するX軸方向およびY軸方向に相対移動させるX軸方向移動装置およびY軸方向移動装置と、 前記X軸方向移動装置および前記Y軸方向移動装置を作動させることにより、前記部品装着ヘッドを電子部品を供給する部品供給部に対して移動させることによって、前記複数の部品保持具の各々に前記部品供給部から電子部品を受け取らせる受取制御手段と、 (i)前記部品装着ヘッドの複数の部品保持具によりそれぞれ保持された電子部品の全てを一挙に撮像する撮像手段と、(ii)その撮像手段に接続され、前記電子部品の全ての像のデータである像データを取得する像データ取得手段とを含む電子部品撮像装置と、 その取得された像データの処理により前記複数の部品保持具に保持された各電子部品の中心位置誤差を取得する中心位置誤差取得手段と、 前記X軸方向移動装置および前記Y軸方向移動装置を制御することにより、前記複数の部品保持具に保持された電子部品の前記中心位置誤差を補正する中心位置誤差補正手段と を含む電子部品装着機。 【請求項3】 前記部品装着ヘッドが、 それぞれ上下方向に摺動可能な複数の摺動軸と、 それら複数の摺動軸の下端にそれぞれ設けられ、前記部品保持具を着脱可能に保持するチャックと した請求項1または2に記載の電子部品装着機。 【請求項4】 前記複数の部品保持具の各々に対応する位置に設けられ、前記X軸方向移動装置および前記Y軸方向移動装置により前記部品装着ヘッドと共に移動させられるとともに、各部品保持具を選択的に下降させることにより、現に電子部品の装着を行う部品保持具を選択する部品保持具選択駆動装置と、 その部品保持具選択駆動装置を保持している部材を昇降させることにより、部品保持具選択駆動装置により選択された部品保持具に電子部品を前記基板位置決め支持台に支持されたプリント基板に装着させる昇降装置と を含請求項1ないし3のいずれかに記載の電子部品装着機。 【請求項5】 前記部品保持具選択駆動装置が、前記複数の部品保持具の各々に対応する位置に設けられ、選択的に作用状態とされる複数のエアシリンダを含む請求項4に記載の電子部品装着機。 【請求項6】 前記部品装着ヘッドが、回転軸線まわりに回転可能であって前記複数の部品保持具を前記回転軸線を中心とする一円周上の複数位置に保持したターンテーブルを含み、当該電子部品装着機が、そのターンテーブルを任意の角度回転させ得る回転駆動装置を含む請求項4に記載の電子部品装着機。 【請求項7】 前記部品保持具選択駆動装置が前記複数の部品保持具の各々に対応する位置に設けられ、選択的に作用状態とされる複数のエアシリンダを含み、それら複数のエアシリンダを保持している部材が前記ターンテーブルに対して相対回転不能であり、かつ、当該電子部品装着機が、前記ターンテーブルと前記エアシリンダを保持している部材とを任意の角度回転させ得る回転駆動装置を含んで、ターンテーブルの回転につれて前記複数のエアシリンダが前記複数の部品保持具に対応した位置を保って旋回する請求項6に記載の電子部品装着機。 【請求項8】 前記回転軸線が上下方向に延びており、かつ、前記部品保持具選択駆動装置が、 前記ターンテーブルに対して前記回転軸線に平行な方向に昇降可能かつ相対回転不能に設けられた押下部材と、 その押下部材を前記ターンテーブルに対して相対的に昇降させる手段と、 前記押下部材の、前記複数の部品保持具の各々に対応する位置に設けられ、選択的に作用状態とされる複数のエアシリンダと を含み、前記押下部材の下降時に前記作用状態にあるエアシリンダが対応する部品保持具を下降させるものである請求項6または7に記載の電子部品装着機。 【請求項9】 当該電子部品装着機が、前記回転駆動装置を作動させることなく前記X軸方向移動装置および前記Y軸方向移動装置を作動させることにより、前記部品装着ヘッドを部品供給部に対して移動させることによって、前記複数の部品保持具の各々に前記部品供給部の供給する電子部品を受け取らせる受取御手段を含む請求項6ないし8のいずれかに記載の電子部品装着機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は電子部品装着機に関するものであり、特に、装着能率の向上に関するものである。 【背景技術】 【0002】 本発明の発明者等は1個の部品保持ヘッドに複数の部品保持具を設け、それら部品保持具にそれぞれ電子部品を保持させて搬送し、プリント基板に装着することを考えた。このようにすれば、電子部品を1個ずつ搬送して装着する場合に比較して搬送の時間を低減させることができ、能率良く電子部品の装着を行うことができる。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 本発明は、上記のように1個の部品保持ヘッドに複数の部品保持具が設けられる形式の電子部品装着機の部品装着能率を一層高くすることを課題として為されたものである。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明に係る電子部品装着機は、(a)プリント基板を位置決めして支持する基板位置決め支持台と、(b)一円周上の複数の位置に複数の部品保持具をそれらの軸線が互いに平行な状態で保持した部品装着ヘッドと、(c)その部品装着ヘッドと前記基板位置決め支持台とを、前記部品保持具の軸線と直交する平面内で互いに直交するX軸方向およびY軸方向に相対移動させるX軸方向移動装置およびY軸方向移動装置と、(d)前記X軸方向移動装置および前記Y軸方向移動装置を作動させることにより、前記部品装着ヘッドを電子部品を供給する部品供給部に対して移動させることによって、前記複数の部品保持具の各々に前記部品供給部から電子部品を受け取らせる受取制御手段と、(e)(i)前記部品装着ヘッドと相対移動可能に設けられ、その相対移動の方向と交差する方向に配列された多数の受光素子により電子部品をライン状に撮像するラインセンサと、(ii)そのラインセンサと前記装着ヘッドとが1回相対移動する間に、単位相対移動距離毎にラインセンサにより得られる撮像データの集合として、前記複数の部品保持具にそれぞれ保持された電子部品の全ての像のデータである像データを取得する像データ取得手段とを含む電子部品撮像装置と、(f)その取得された像データの処理により前記複数の部品保持具に保持された各電子部品の中心位置誤差を取得する中心位置誤差取得手段と、(g)前記X軸方向移動装置および前記Y軸方向移動装置を制御することにより、前記複数の部品保持具に保持された電子部品の前記中心位置誤差を補正する中心位置誤差補正手段とを含むものとされる。 また、本発明の別の態様の電子部品装着機においては、上記(i)ラインセンサと(ii)像データ取得手段とを備えた部品撮像装置の代わりに、(i)前記部品装着ヘッドの複数の部品保持具によりそれぞれ保持された電子部品の全てを一挙に撮像する撮像手段と、(ii)その撮像手段に接続され、前記電子部品の全ての像のデータである像データを取得する像データ取得手段とを含む電子部品撮像装置が設けられる。 【発明の効果】 【0005】 本発明に係る電子部品装着機においては、一円周上の複数の位置にそれぞれ部品保持具を保持した部品装着ヘッドが、X軸方向移動装置およびY軸方向移動装置により互いに直交するX軸方向およびY軸方向に移動させられることによって、部品供給部から電子部品を受け取る。それら受け取られた複数の電子部品のすべての像が一括して電子部品撮像装置により撮像され、その結果取得された像データが中心位置誤差取得手段により処理され、各電子部品の中心位置誤差が取得される。この中心位置誤差がX軸方向移動装置およびY軸方向移動装置の制御により補正され、プリント基板に装着される。 このように、複数の電子部品が部品装着ヘッドに保持されて搬送され、プリント基板に装着されるため、1個ずつの電子部品が搬送されて装着される場合に比較して、部品1個当たりの部品装着ヘッドの移動距離が短くて済み、装着能率が向上する。 しかも、一円周上の複数位置に保持された電子部品の像が一括して、すなわち、撮像装置がラインセンサを含むものである場合には、ラインセンサと前記装着ヘッドとが1回相対移動する間に全ての電子部品が一括して撮像され、電子部品の全てを一挙に撮像する撮像手段を含むものである場合には瞬時に一括して撮像される。そのため、複数の電子部品が1個ずつ順次撮像される場合に比較して、撮像に要する時間が短縮され、装着能率が一層向上する。 【実施例】 【0006】 以下、本発明の一実施例である電子部品装着機をを図面に基づいて詳細に説明する。 図1において符号10は、電子部品装着機のベースを示し、ベース10上には基板コンベア12が設けられ、プリント基板14をX軸方向(図において左右方向)に搬送するようにされている。ベース10上にはまた、X軸方向と直交するY軸方向において基板コンベア12に隣接する位置に2個の部品供給パレット16が設けられており、装着装置18に電子部品を供給するようにされている。 【0007】 これら部品供給パレット16はそれぞれ、ベース10上に設けられた一対ずつのガイドレール20に嵌合されている。作業者は部品供給パレット16を後方の退避位置へ引き出した状態で段取り替え作業を行った後、ガイドレール20に沿って装着装置18側のストッパに当接する部品供給位置まで前進させ、図示しないクランプ装置によってベース10上に固定する。 【0008】 装着装置18は、ベース10上に立設された4本のコラム26上に設けられている。コラム26上にはY軸方向に延びる一対のガイドレール28がX軸方向に距離を隔てて設けられるとともに、それらガイドレール28の側面にそれぞれ取り付けられたボールねじ30にY軸スライド32に固定のナットが螺合され、2本のボールねじ30がそれぞれY軸サーボモータ34によって回転させられることにより、Y軸スライド32がガイドレール28に案内されて移動させられる。これらY軸サーボモータ34は交流サーボモータであって駆動回路を共通にしており、同期して回転させられる。これらボールねじ30,Y軸スライド32およびY軸サーボモータ34等がY軸方向移動装置35を構成している。 【0009】 Y軸スライド32上にはボールねじ36がX軸方向に取り付けられるとともにX軸スライド38に固定のナットが螺合されており、ボールねじ36がX軸サーボモータ40によって回転させられることにより、X軸スライド38が移動させられる。X軸サーボモータ40は交流サーボモータであり、これらボールねじ36,X軸スライド38およびX軸サーボモータ40等がX軸方向移動装置42を構成している。このX軸スライド38には部品保持ヘッドとしての部品装着ヘッド44が取り付けられており、部品装着ヘッド44は、X軸方向,Y軸方向の各移動装置42,35により水平面内において任意の位置に移動させられる。 【0010】 部品装着ヘッド44は、図2および図3に示すようにX軸スライド38に固定の固定軸48を有している。固定軸48は円筒状を成し、上下方向に配設されており、その下端部から順に、円形断面の回転体としてのターンテーブル50,押下部材51およびスリーブ52が取り付けられている。 【0011】 ターンテーブル50は、2個の軸受54を介してZ軸方向(上下方向)に平行な軸線まわりに回転可能かつ軸方向に移動不能に取り付けられている。ターンテーブル50の下端部に設けられた大径部55の外周面には、ギヤ56が設けられ、そのギヤ56および図示しない他のギヤ等を介してテーブル回転用サーボモータ57(図9参照)の回転が伝達され、それらギヤおよびテーブル回転用サーボモータ57等によって構成される回転駆動装置によってターンテーブル50が回転させられる。 【0012】 大径部55には、図4に示すように電子部品64を吸着保持する部品保持具としての12個の部品吸着具66が等角度間隔にかつZ軸方向に平行に取り付けられている。これら部品吸着具66はターンテーブル50の回転により任意の位相位置に移動させられて電子部品64を吸着し、あるいはプリント基板14に装着する。12個の部品吸着具66の構成はいずれも同じであり、一つについて詳細に説明する。 【0013】 部品吸着具66の吸着具本体67は摺動軸68の下端に固定のチャック69に着脱可能に取り付けられている。チャック69は図示を省略する保持機構を備えており、吸着具本体67を自動交換装置で交換し得る。摺動軸68の外周面にはスプラインが形成され、ターンテーブル50に設けられたボールスプライン70に軸方向に摺動可能に嵌合されている。この摺動軸68のターンテーブル50から上方へ突出した頭部71と前記大径部55との間にはスプリング72が配設され、摺動軸68を上方に付勢している。また、摺動軸68の下端部は大径部55から下方へ突出させられるとともに、上記チャック69が固定され、このチャック69が大径部55に当接することによって摺動軸68の上昇端位置が規定されている。 【0014】 吸着具本体67にはクッション部材65が軸方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、吸着具本体67との間に配設されたスプリング75によって吸着具本体67から抜け出す向き付勢されている。クッション部材65は、軸方向に延びる一対の長穴76において吸着具本体67に突設されたピン77に嵌合され、吸着具本体67からの抜出しを阻止されるとともに回転を阻止されており、部品吸着具66の下降時にスプリング75の圧縮によって余分な下降量が吸収される。 【0015】 クッション部材65には吸着管74が嵌合されており、吸着管74には吸着具本体67内に形成された通路78,継手部材79およびバキュームホース80および前記スリーブ52等を介してバキュームが供給されるが、この供給経路については後に説明する。クッション部材65にはまた、発光板81が設けられている。発光板81は紫外線を吸収して可視光線を発射するものである。 【0016】 なお、12個の部品吸着具66の各吸着管74は径が異なるものとされており、電子部品64の形状,寸法に適した吸着管74を有する部品吸着具66が選択して使用され、部品装着ヘッド44は形状,寸法の異なる多種類の電子部品64を同時に保持することができる。この場合、部品吸着具66によって吸着される電子部品64の寸法が大きく、隣接する部品吸着具66により吸着される電子部品64と干渉する場合には、隣接する部品吸着具66は電子部品64を吸着しないようにされる。また、図示は省略するが、固定軸48内には部品保持チャックが昇降可能に、スプリングによって上昇端位置へ付勢されて収容され、大形の電子部品64を保持するようにされている。本部品装着ヘッド44は最も多くて13個の電子部品64を1度に保持することができるのである。 【0017】 ターンテーブル50には筒状のスプライン部材82が固定されており、このスプライン部材82の外側に前記押下部材51が軸方向に摺動可能かつ相対回転不能に嵌合されている。したがって、押下部材51は、ターンテーブル50に対して軸方向に相対移動可能であり、ターンテーブル50と一体的に回転する。押下部材51の外周面には円環状の溝84が形成され、これに1対のローラ86が係合させられている。これらローラ86はヨーク88によってZ軸方向と直角な軸線のまわりに回転可能に保持されており、ヨーク88が図示を省略するカム機構を介して昇降用モータ89(図9参照)により昇降させられることによって、押下部材51が昇降させられる。 【0018】 押下部材51には、12個のエアシリンダ92が部品吸着具66と同心状にかつ下向きに取り付けられ、ピストンロッド93は押下部材51から下方に突出させられている。なお、図示は省略するが、固定軸48内には前記押下部材51と共に昇降させられる別の押下部材が摺動可能に嵌合されており、その押下部材にエアシリンダ92と同様なエアシリンダが取り付けられている。 【0019】 前記スリーブ52は、図3に示すように、固定軸48に回転可能に嵌合されるとともに、ターンテーブル50に固定の前記スプライン部材82の押下部材51から突出した上端部に固定されており、ターンテーブル50および押下部材51と一体的に回転する。このスリーブ52には半径方向通路94が形成されており、前記吸着管74にバキュームを供給するバキュームホース80が接続されている。バキュームホース80は、押下部材51に形成された貫通穴95(図2参照)を通って半径方向通路94に接続されており、半径方向通路94は固定軸48に形成された円環状通路96に連通させられている。円環状通路96は固定軸48内に形成された通路97およびバキュームホース98によってバキューム源に接続されており、バキュームホース98の途中に設けられたバキューム用電磁方向切換弁100(図9参照)の切換えにより、吸着管74にバキュームが供給されて電子部品64を吸着し、あるいは解放する。吸着管74は円環状通路96を介してバキューム源に接続されているため、電子部品64を吸着した状態でターンテーブル50,押下部材51およびスリーブ52が回転してもバキューム源に連通した状態に保たれる。 【0020】 また、押下部材51に取り付けられたエアシリンダ92についても同様に、スリーブ52を介してエアが供給される。エアシリンダ92は単動シリンダであり、エア室はエアホース102によってスリーブ52に形成された半径方向通路103に接続され、固定軸48内に形成された円環状通路104,軸方向通路106および軸方向通路に接続されたホース108によってエア源に接続されるとともに、ホースの途中に設けられたエア用電磁方向切換弁118(図9参照)の切換えにより、エア室にエアが供給,排出されてピストンロッド93が伸縮させられるのである。また、円環状通路104を介してエア源に接続されることにより、押下部材51等が回転してもエア室へのエアの供給経路が確保される。 【0021】 さらに、X軸スライド38上には、図1に示すようにプリント基板14に付されたプリント基板基準マークを撮像するためのCCDカメラ120(図9参照)が搭載されている。CCDカメラ120はX軸スライド38およびY軸スライド32の移動により水平面内の任意の位置に移動してプリント基板基準マークを撮像する。 【0022】 前記2個の部品供給パレット16上にはそれぞれ、図5に示すように、複数のカートリッジ130がX軸方向に並んで取り付けられている。部品供給パレット16には位置決めピンが設けられており、複数のカートリッジ130はそれぞれ位置決めピンにより位置決めされて部品供給パレット16に取り付けられる。 【0023】 このカートリッジ130において、電子部品64はテープに保持されてテーピング電子部品とされている。キャリヤテープに等間隔に形成された部品収容凹部の各々に電子部品が収容され、それら部品収容凹部の開口がキャリヤテープに貼り付けられたカバーフィルムによって塞がれることにより、キャリヤテープ送り時における電子部品の部品収容凹部からの飛び出しが防止されているのである。このキャリヤテープがY軸方向に所定ピッチずつ送られることにより、カバーフルムが剥がされるとともに電子部品が図5に×印で示す部品供給位置へ送られる。このカートリッジ130には、部品供給位置の近傍に丸印で示すカートリッジ基準マーク132が付されている。その他の構成は本出願人に係る特願平4−185966号に記載のカートリッジと同じ構成であり、詳細な説明は省略する。 【0024】 また、部品供給パレット16には2個のパレット基準マーク134が設けられ、ベース10に対する位置決め誤差がわかるようにされている。これらパレット基準マーク134は部品供給パレット16に固定の台136の上面に付けられて、カートリッジ130が部品供給パレット16に取り付けられた際はカートリッジ基準マーク132と高さが同じで、かつX軸方向においてほぼ一直線上に位置するようにされている。 【0025】 前記部品供給パレット16と基板コンベア12との間には、図1に示すように高精度電子部品撮像装置190および中精度電子部品撮像装置192がY軸方向に並んで設けられている。これら撮像装置190,192はいずれも、受光素子がX軸方向に1列に並んでなるラインセンサ194,196および紫外線照射装置を有するものである。各紫外線照射装置はそれぞれ、ラインセンサ194,196の受光素子が並ぶ方向に長いものであり、受光素子に隣接して設けられるとともに、紫外線のみの透過を許容するフィルタが設けられている。また、ラインセンサ194,196には、紫外線を吸収し、可視光線の透過を許容するフィルタが設けられている。 【0026】 高精度電子部品撮像装置190は集光レンズが前記ターンテーブル50の直径のほぼ半分の長さを有するものとされ、中精度電子部品撮像装置192の集光レンズはターンテーブル50の直径にほぼ等しい大きさを有するものとされている。図4に示すように高精度電子部品撮像装置190の方が視野が狭いのであり、その分、解像度が高く、電子部品64を精度良く撮像することができ、例えば、本体に多数のリード線が取り付けられて成る電子部品や、それらリード線の間隔が極めて狭い電子部品64等の撮像に適している。 【0027】 さらに、部品供給パレット16にX軸方向に隣接して、部品供給ボックス200が設置されている。この部品供給ボックス200は、図6に示すように、多数の棚202がフレーム204に組み付けられて成る。各棚202のY軸に平行な一対の内側面にはそれぞれ、Y軸方向に延びる複数段のガイドレール206が設けられ、各段毎にそれぞれ部品収容トレイ208が収容されている。なお、棚202のY軸方向の寸法は、部品収容トレイ208のY軸方向の寸法の2倍より大きいものとされ、ガイドレール206は棚202のY軸方向一杯に取り付けられている。 【0028】 部品収容トレイ208は、図7に示すように、平板状の本体210に電子部品64を収容する部品収容凹部212が複数列、複数行に形成されたものであり、本体210には2個のトレイ基準マーク216(図には1個のみ示されている)が付されている。この部品収容凹部212に収容された電子部品64は図1に示す部品取出しロボット220によって部品収容凹部212から取り出される。 【0029】 部品取出しロボット220は、前記装着装置18に類似した構造のものであり、ガイドレール222に案内されつつ2組のボールねじ224およびY軸サーボモータ226によりY軸方向に移動させられるY軸スライド228と、ガイドレール230に案内されつつボールねじ232およびX軸サーボモータ234によりX軸方向に移動させられるX軸スライド236とを備えている。 X軸スライド236にはZ軸方向に垂下した案内部が設けられており、この案内部に設けられたガイドレールにZ軸スライド238が嵌合されている。このZ軸スライド238はボールねじとZ軸サーボモータ240により昇降させられる。 【0030】 したがって、Z軸スライド238は部品供給ボックス200の手前側をX軸,Y軸およびZ軸の3方向に移動可能であるが、このZ軸スライド238から水平に部品供給ボックス200側へアーム242が延び出させられている。アーム242は部品供給ボックス200の任意の棚202内に侵入可能なのであり、このアーム242の先端部に電子部品64を吸着する部品吸着ヘッド244が取り付けられて、所望の部品収容凹部214内の電子部品64を吸着して取り出し得るようにされている。部品吸着ヘッド244へのバキュームの供給はバキューム用電磁方向切換弁246(図9参照)により制御される。アーム242にはまた、前記トレイ基準マーク216を撮像するためのCCDカメラ248が取り付けられている。 【0031】 部品供給ボックス200の前側の下方位置には部品コンベア250が設けられており、部品取出しロボット220により取り出された電子部品64は部品コンベア250上に載置され、装着装置18に供給される。部品コンベア250は、部品取出しロボット220が一定の載置位置において1個の電子部品64を載置する毎に一定ピッチずつ間欠的に移動するものであり、部品コンベア250上には種々の電子部品64が装着順に並べられ、順次装着装置18に供給される供給位置へ搬送される。 【0032】 さらに、前記基板コンベア12と前記部品供給パレット16との間であって、撮像装置190,192に対して部品コンベア250とは反対側の位置には、部品吸着具保持装置252が設けられている。部品吸着具保持装置252は多数の保持部に多種類の部品吸着具66を保持しており、装着すべき電子部品64の種類が変わった場合には部品装着ヘッド44が部品吸着具保持装置252の位置へ移動し、自動交換装置254(図9参照)が両者の間で部品吸着具66の自動交換を行う。 【0033】 本電子部品装着装置は、図9に示す制御装置180によって制御される。この制御装置180はコンピュータを主体とするものであり、前記CCDカメラ120,248の検出結果および高精度電子部品撮像装置190と中精度電子部品撮像装置192との各撮像結果等が供給される。また、駆動回路262〜286を介して基板コンベア12と、装着装置18のX軸サーボモータ40,Y軸サーボモータ34,テーブル回転用サーボモータ57,昇降用モータ89,バキューム用電磁方向切弁100およびエア用電磁方向切換弁118と、部品取出しロボット220のX軸サーボモータ234,Y軸サーボモータ226,Z軸サーボモータ240およびバキューム用電磁方向切弁246と、部品コンベア250と、自動交換装置254とを制御する。 【0034】 次に作動を説明する。まず、カートリッジ130によって電子部品64が供給される場合について説明する。 プリント基板14への電子部品64の装着に先立ってCCDカメラ120が移動させられ、全部のカートリッジ130の各カートリッジ基準マーク132を撮像する。CCDカメラ120はカートリッジ基準マーク132の本来あるべき位置へ移動させられて撮像するのであるが、図10に示すようにカートリッジ基準マーク132が×印で示す位置へずれていれば、カートリッジ基準マーク132毎にそれぞれX軸方向およびY軸方向の取付位置誤差ΔXCnおよびΔYCnが算出されてコンピュータのRAMに格納される。なお、これら取付位置誤差ΔXCnおよびΔYCnは、カートリッジ基準マーク132のあるべき位置に対してX軸方向およびY軸方向においてそれぞれいずれの側にあるかによって、正負の符号を付して格納される。電子部品吸着時には、この取付位置誤差ΔXCnおよびΔYCnに基づいて部品装着ヘッド44の移動距離を修正することにより、部品吸着具66を精度良くカートリッジ130の部品供給位置上へ移動させることができる。 【0035】 また、部品供給パレット16の2個のパレット基準マーク134もCCDカメラ120により撮像され、カートリッジ基準マーク132の場合と同様にX軸方向およびY軸方向の固定位置誤差ΔXQ1,ΔYQ1,ΔXQ2,ΔYQ2がRAMに格納される。この理由は後に説明する。 【0036】 以上のようにして各カートリッジ基準マーク132の固定の取付位置誤差ΔXCnおよびΔYCn、および各パレット基準マーク134の固定位置誤差ΔXQ1,ΔYQ1,ΔXQ2,ΔYQ2の検出が行われた後、プリント基板14への電子部品64の装着が行われる。 まず、部品装着ヘッド44がX軸方向およびY軸方向に移動させられ、部品吸着位置に移動させられた部品吸着具66に電子部品64が吸着される。ターンテーブル50の回転位置のうちY軸方向において部品供給パレット16に最も近い位置が部品吸着位置であり、ターンテーブル50の回転により12個の部品吸着具66が順次部品吸着位置へ移動させられて各カートリッジ130から電子部品64を取り出す。なお、ターンテーブル50の回転により部品吸着具66を部品吸着位置に移動させることは不可欠ではなく、部品吸着具66をX軸方向およびY軸方向の移動のみによって目指すカートリッジ130の部品供給位置上へ移動させてもよい。 【0037】 部品吸着具66の電子部品64を取り出すべきカートリッジ130はコンピュータのROMに格納された電子部品装着データによって設定されており、そのデータに基づいて部品装着ヘッド44のX軸,Y軸両方向における移動距離が算出される。そして、その算出された移動距離が、各カートリッジ130の前記取付位置誤差ΔXCnおよびΔYCnだけ修正される。 【0038】 部品吸着具66により電子部品64を取り出す際には、電子部品64を取り出す部品吸着具66に対応して設けられたエアシリンダ92が作動させられ、ピストンロッド93が摺動軸68の頭部71に対して微小な隙間を隔てた位置まで伸長させられる。その状態で押下部材51が下降させられることにより、部品吸着位置に位置決めされた部品吸着具66のみが下降させられてそれの吸着管74が電子部品64に当接する。この際、押下部材51の下降速度は滑らかに増大させられて一定値に達し、部品吸着具66が電子部品64に当接する少し前から滑らかに減速されるため、吸着管74は電子部品64にゆっくり当接する。そして、吸着管74当接後の部品吸着具66の余分な下降はスプリング75の圧縮による吸着管74と吸着具本体67との相対移動によって吸収される。 【0039】 吸着管74へのバキュームの供給により電子部品64を吸着した後、押下部材51が上昇させられる。なお、エアシリンダ92のピストンロッド93は押下部材51の下降後、バキュームの供給と並行して収縮させられ、更に押下部材51がピストンロッド93の収縮と並行して上昇させられ、それらが相前後して収縮,上昇させられる場合に比較してサイクルタイムが短くて済む。 【0040】 エアシリンダ92が12個の部品吸着具66のうち電子部品64を吸着する部品吸着具66を選択する選択手段を構成し、押下部材51および昇降用モータ89を駆動源とする昇降装置が選択された部品吸着具66に吸着動作を行わせる吸着具駆動装置を構成しているのである。 【0041】 なお、固定軸48内に配設される部品保持チャックも部品吸着具66と同様にして昇降させられ、電子部品64を保持する。 【0042】 全部の部品吸着具66が電子部品64を吸着したならば、部品装着ヘッド44はプリント基板14上へ移動して電子部品64を装着するが、移動の途中で高精度,中精度の各電子部品撮像装置190,192によって電子部品64が撮像される。部品装着ヘッド44は電子部品撮像装置190,192上をY軸方向に移動して電子部品64が撮像されるのであり、この際、ターンテーブル50は、12個の部品吸着具66のうち、高精度電子部品撮像装置190によって撮像される電子部品64を有する部品吸着具66が高精度電子部品撮像装置190の視野の範囲内に位置するように回転させられる。 【0043】 電子部品64が電子部品撮像装置190,192を通過するとき、高精度,中精度の各電子部品撮像装置190,192の紫外線照射装置が紫外線を照射し、部品吸着具66の発光板81がその紫外線を吸収して可視光線を発射し、電子部品64の投影像を形成する。高精度,中精度の各電子部品撮像装置190,192のラインセンサ194,196が投影像を形成する光をライン状に受光し、電子部品64の画像がコンピュータの画像メモリに取り込まれる。制御装置180がラインセンサ194,196から画像信号を読み出し、1ライン分のデータを得るのである。 【0044】 電子部品64の画像は、部品装着ヘッド44が単位距離移動する毎に取り込まれ、部品装着ヘッド44が電子部品撮像装置190,192上を通過し終わったとき、部品装着ヘッド44に保持された全部の電子部品64のデータが画像メモリに記憶される。電子部品撮像装置190,192と部品装着ヘッド44との1回の相対移動によって全部の電子部品64の二次元像が一挙に得られるのであり、制御装置180が像データ取得手段を構成している。 【0045】 そして、現に部品装着ヘッド44に保持されている電子部品64の種類を表すデータおよびそれら電子部品64を保持している部品吸着具66および電子部品保持チャックがどの回転位置にあるかを示すデータ(これらのデータは電子部品装着データから作成される)と、ROMに格納されている各電子部品64の基準データとから、各電子部品64が各位置の部品吸着具に正規の位置で保持された場合の正規像データが作成され、この正規像データと撮像により得られた全部の電子部品64の像データとが比較され、各電子部品64の回転位置誤差(部品吸着具66の軸線を回転軸線とする回転角度誤差)Δθと中心位置誤差ΔXE およびΔYE が演算される。 【0046】 なお、上記の現に部品装着ヘッド44に保持されている電子部品64の種類を表すデータと、それら電子部品を保持している部品吸着具66がどの位置にあるかを示すデータと、撮像により得られた全部の電子部品64の像データとから、各電子部品64を保持している部品吸着具66等を予め定められている一定の回転位置へ回転させた場合の像データが作成され、この像データとROMに格納されている基準データとの比較によって回転位置誤差Δθと中心位置誤差ΔXE およびΔYE が演算されるようにすることも可能である。 【0047】 いずれにしても、演算された中心位置誤差ΔXE およびΔYE は部品装着ヘッド44のX軸方向およびY軸方向の移動距離の修正によって修正される。 また、回転位置誤差Δθは、ターンテーブル50の回転によって修正される。この場合、ターンテーブル50の回転により電子部品64のX軸方向およびY軸方向の位置にずれΔxおよびΔyが生ずる。そのため、部品装着ヘッド44のX軸方向およびY軸方向の移動距離は、これらずれΔxおよびΔyをなくすようにも修正される。ターンテーブル50を回転させる回転駆動装置およびX軸方向,Y軸方向の各移動装置42,35が電子部品64の回転位置誤差修正装置を構成しているのである。 【0048】 部品装着ヘッド44の移動距離は更に、プリント基板14の位置決め誤差をなくすようにも修正される。プリント基板14のX軸方向およびY軸方向における位置決め誤差はプリント基板14に設けられたプリント基板基準マークからわかり、プリント基板14の位置決め後、電子部品64の装着前に撮像されて算出されており、このような部品吸着具66による電子部品64の保持姿勢の修正ならびにプリント基板14の位置修正により、電子部品64は適正な姿勢でプリント基板14の適正な位置に装着される。 【0049】 装着時には、吸着時と同様に、電子部品64を装着する部品吸着具66に対応するエアシリンダ92が作動させられてピストンロッド93が摺動軸68の頭部71に対向する位置へ下降させられ、その状態で押下部材51が下降させられて電子部品64がプリント基板14に載置される。載置後、部品吸着具66へのバキュームの供給が断たれ、吸着時と同様にエアシリンダ92が収縮させられるとともに押下部材51が上昇させられて部品吸着具66が上昇する。装着後、次に電子部品64をプリント基板14に装着する部品吸着具66が移動距離を修正されて装着位置へ移動し、電子部品64をプリント基板14に装着する。部品装着ヘッド44により保持された全部の電子部品64のプリント基板12への装着が終了すれば、部品装着ヘッド44は新たな電子部品64を保持するために部品供給パレット16へ移動する。 【0050】 以上のようにして、所定量の電子部品64のプリント基板12への装着が行われた後、プリント基板12の種類が変わり、あるいはいずれかのカートリッジ130内の電子部品64がなくなるなどした場合には、それまで電子部品64を供給していた部品供給パレット16が退避位置へ後退させられ、予め準備されていたもう一方の部品供給パレット16が部品供給位置へ前進させられて固定される。 この部品供給パレット16が、これへのカートリッジ130の取付け後始めて部品供給位置に固定された場合には、前述の場合と同様に、全カートリッジ130のカートリッジ基準マーク132の撮像からの作動が繰り返されるが、既に1度でも部品供給位置に固定されたことがあるのであれば、以下のようにして今回の取付位置誤差ΔXCn′およびΔYCn′が求められた後、電子部品64の装着が行われる。 【0051】 一旦ベース10上の部品供給位置に固定されて電子部品64を供給していた部品供給パレット16が、カートリッジ130への部品補給等のため退避位置へ後退させられ、再度部品供給位置へ前進させられて固定されたとき、部品供給パレット16の固定位置は、すべてのカートリッジ130が部品供給パレット16に取り付けられた後、その部品供給パレット16が部品供給位置に固定されたときの固定位置(当初の固定位置と称する)からずれるのが普通である。 したがって、まず、CCDカメラ120が本来パレット基準マーク134があるべき位置へ移動させられて、パレット基準マーク134が撮像され、今回のパレット基準マーク134の固定位置誤差(本来あるべき位置からのずれ量)ΔXP1,ΔYP1,ΔXP2,ΔYP2が、図11(a)に示すように求められるのである。 【0052】 そして、これら今回の固定位置誤差ΔXP1,ΔYP1,ΔXP2,ΔYP2と、当初の固定位置誤差ΔXQ1,ΔYQ1,ΔXQ2,ΔYQ2との差が、部品供給パレット16の当初の固定位置と今回の固定位置とのずれを表すことになる。 このように、部品供給パレット16の固定位置がずれれば、それに支持されているカートリッジ130のベース10に対する位置にもずれが生ずるが、一旦部品供給パレット16に取り付けられたカートリッジ130が部品供給パレット16に取り付けられたままである限り、カートリッジ基準マーク132とパレット基準マーク134との位置関係は変わらないため、2個のパレット基準マーク134の撮像により得られる固定位置のずれ量に基づいて各カートリッジ130の当初の固定位置誤差を修正することにより、各カートリッジ130の今回の取付位置誤差(本来あるべき位置からのずれ量)を求めることができる。 【0053】 部品供給パレット16が再度ベース10上の部品供給位置に固定されたときに、あらためて全部のカートリッジ基準マーク132を撮像すれば、カートリッジ130の位置誤差を求めることができるが、撮像に時間がかかる。それに対し、パレット基準マーク134の固定位置誤差の差に基づいてカートリッジ130の取付位置誤差を修正する場合には、2個のパレット基準マーク134を撮像するのみでよく、多数のカートリッジ130の取付位置誤差を迅速に修正することができるのである。 【0054】 具体的には、2個のパレット基準マーク134の各X軸方向の今回の固定位置誤差ΔXP1,ΔXP2の平均値(ΔXP1+ΔXP2)/2から前記当初の固定位置誤差ΔXQ1,ΔXQ2の平均値(ΔXQ1+ΔXQ2)/2が差し引かれて、部品供給パレット16の今回の固定位置の当初の固定位置からのずれ量が、X軸方向修正量ΔXD として演算される。X軸方向に関しては全てのカートリッジ基準マーク132に対する修正量が一律なのであり、RAMに格納されている各カートリッジ基準マーク132のX軸方向の取付位置誤差ΔXCnがこの修正量だけ修正されたものが今回の各カートリッジ基準マーク132のX軸方向の取付位置誤差ΔXCn´としてRAMに格納される。なお、次にまた部品供給パレット16が退避位置へ後退させられた場合にも同様にして新しい取付位置誤差が演算されるので、当初の取付位置誤差ΔXCnはRAMに残される。 【0055】 上記のように、X軸方向の修正量は全てのカートリッジ基準マーク132に対して一律であるのに対し、Y軸方向に関しては各カートリッジ基準マーク132に対する修正量が相異なる。これらの修正量は次のようにして求められる。 図11(b)に示すように、当初○印の位置にあった2個のパレット基準マーク134が今回は×印の位置へ移動したとすれば、各カートリッジ基準マーク132のY軸方向の修正量は一次式y={(ΔYD2−ΔYD1)/L}・x+ΔYD1から求められる。ただし、ΔYD1=ΔYP1−ΔYQ1,ΔYD2=ΔYP2−ΔYQ2であり、Lは2個のパレット基準マーク134のX軸方向における距離である。この一次式は、パレット基準マーク134のY軸方向のずれのない位置を原点とし、一方のパレット基準マーク134をX軸方向の原点として求められる。 【0056】 各カートリッジ基準マーク132のY軸方向における修正量はこの一次式を満足するはずであり、一方のパレット基準マーク134からの距離Dn をこの一次式に代入することにより各カートリッジ基準マーク132のY軸方向における修正量{(ΔYD2−ΔYD1)/L}・Dn +ΔYD1が算出される。そして、カートリッジ基準マーク132毎にRAMに格納されているY軸方向の当初の取付位置誤差ΔYCnが上記修正量だけそれぞれ修正されることにより今回の各カートリッジ基準マーク132のY軸方向の取付位置誤差ΔYCn′が求められ、RAMに格納される。 【0057】 これら取付位置誤差ΔXCn′,ΔYCn′が求められた後、ROMに格納されている電子部品装着データに基づいて部品装着ヘッド44のX軸,Y軸両方向における移動距離が算出される。そして、その算出された移動距離が取付位置誤差ΔXCn′,ΔYCn′だけ修正されて、電子部品64の各カートリッジ130からの取出しが行われる。これ以外の作動は前記作動と同様である。 【0058】 以上は、部品供給パレット16が退避位置へ後退させられたがカートリッジ130の交換は行われなかった場合の説明であるが、多数のカートリッジ130のうちの一部のものが交換された場合には、それら交換されたカートリッジ130の取付位置誤差の検出が以下のようにして行われる。 カートリッジ130の一部を交換した場合には、作業者はそれら交換したカートリッジ130の番号を図示を省略する入力装置から入力しておく。すると、次の部品供給パレット16が部品供給位置へ前進させられて固定された場合に、前述のようにパレット基準マーク134の撮像が行われた後に、上記番号が入力されているカートリッジ130のカートリッジ基準マーク132の撮像も行われる。 【0059】 そして、交換されなかったカートリッジ130については前述のようにして今回の取付位置誤差が求められるが、交換されたカートリッジ130については上記カートリッジ基準マーク132の撮像の結果から今回の取付位置誤差が求められる。また、パレット基準マーク134の当初の固定位置誤差と今回の固定位置誤差との差に基づいて、交換された各カートリッジ130のカートリッジ基準マーク132の位置における当初の位置と今回の位置との各ずれ量が計算され、それらずれ量に基づいて、交換された各カートリッジ130が当初から部品供給パレット16に取り付けられていたと仮定した場合の取付位置誤差(当初の取付位置誤差)が逆算され、それまでRAMに格納されていた当初の取付位置誤差と置換される。これによって、以後、交換された各カートリッジ130を当初から取り付けられていた他のカートリッジ130と同様に扱うことが可能になる。 【0060】 以上、電子部品64が部品供給パレット16に取り付けられたカートリッジ130によって供給される場合について説明したが、部品供給ボックス200によって供給される場合もある。この場合には、部品取出しロボット220が部品収容トレイ208の部品収容凹部212から電子部品64を取り出して部品コンベア250上に位置決めした状態で載せ、部品装着ヘッド44は部品コンベア250上に位置決めされた電子部品64を吸着してプリント基板14に装着する。 【0061】 この際、部品収容トレイ208に付されたトレイ基準マーク216をCCDカメラ248により撮像して部品収容トレイ208の位置誤差を検出し、部品取出しロボット220の移動距離を修正することにより電子部品64を確実に取り出すことができる。また、部品コンベア250にもコンベア基準マークを設けて部品コンベア250の停止位置誤差がわかるようにすれば、部品装着ヘッド44による電子部品64の吸着を確実に行うことができる。 【0062】 なお、部品収容トレイ208に収容された全部の電子部品64が取り出されたならば、その部品収容トレイ208は部品取出しロボット220のアーム242によって後方へ押し出され、次の段の部品収容トレイ208から電子部品64を取り出し得るようにされる。部品供給ボックス200の棚202に設けられたガイドレール206はY軸方向において部品収容トレイ208の寸法の2倍より長いものとされているため、電子部品64のなくなった部品収容トレイ208を後方へ退避させることができるのである。 また、以上の説明においては、部品供給パレット16からの電子部品64の供給と部品供給ボックス200からの供給とを別々に説明したが、これらから供給される電子部品64を混合して部品装着ヘッド44に保持させ、プリント基板12の装着させることも勿論可能である。 【0063】 このように本実施例によれば、部品装着ヘッド44の全部の部品吸着具66および部品保持チャックによって吸着,保持された電子部品64の像データを一斉に取得することができ、電子部品64の像を1個ずつ取得する場合に比較して迅速に取得し得るとともに、電子部品64を迅速にプリント基板に装着することができる。 【0064】 また、本実施例においては電子部品撮像装置が高精度用,中精度用の2種類設けられており、電子部品64の種類に応じて適正な精度で撮像することができる。 【0065】 さらに、本実施例においては、部品吸着具66自身は回転せず、ターンテーブル50の回転によって電子部品64の回転位置誤差Δθが修正されるようになっているため、部品吸着具66を自身の軸心まわりに回転させて回転位置誤差Δθを修正する場合のように専用のノズル回転装置を必要とせず、装置コストを低減することができる。 【0066】 また、12個の部品吸着具66は、電子部品64の吸着,装着を行う部品吸着具66のみが下降させられるようになっているが、そのためのエアシリンダ92は全部の部品吸着具66の各々に対応して設けられるとともに、エアシリンダ92,押下部材51および押下部材51の昇降装置が部品装着ヘッド44に設けられて部品吸着具66と共に移動するようにされており、部品吸着具66がX軸方向,Y軸方向のどの位置にあってもエアシリンダ92および押下部材51の作動によって吸着,装着動作を行わせることができる。 【0067】 さらに、本実施例において装着装置18のY軸スライド32と部品取出しロボット220のY軸スライド228とは、それぞれ2個のY軸サーボモータ34,226によって移動させられるようになっているため、こじりや振動を生ずることなく迅速に移動させることができる。 長手形状のY軸スライド32,228を、一方の端部のみを長手方向と直角な方向に駆動することにより移動させる場合には、Y軸スライド32,228とそれに支持されているX軸スライド38,236等の慣性に基づくこじりや振動が生じ易く、高速で移動させることができないのであるが、本実施例におけるように両端部を駆動すれば高速で移動させてもこじりや振動が生じることがないのである。 【0068】 また、装着装置18による部品供給パレット16からの電子部品64の吸着およびプリント基板14への装着も、部品取出しロボット220による部品供給ボックス200からの吸着も、基準マークの撮像に基づく位置修正を伴って行われるため、装置の構成部材の加工精度や組立精度を低くすることができ、装置の製造コストを著しく低減することができる。 カートリッジ130と部品吸着具66との相対位置誤差および部品収容トレイ208と部品吸着ヘッド244との相対位置誤差は、極めて多くの構成部材の加工誤差,組立誤差の累積である。したがって、これらの相対位置精度を高めるためには、それら多くの構成部材全ての加工精度および組立精度を高めることが必要であり、製造コストが非常に高くなることを避け得ないのでるが、本実施例におけるように、基準マークの撮像によりこれらの累積誤差を修正すれば、これら構成部材の加工精度および組立精度を高める必要がなくなり、製造コストを著しく低減させ得るのである。 【0069】 さらに、本実施例においては、電子部品64が部品供給パレット16と部品供給ボックス200との両方から供給され、これらはそれぞれ大きく性質を異にする電子部品64の供給に適している。また、部品供給ボックス200は、多数の棚202がフレーム204に組み付けられて成るものであり、棚202の組み合わせを変えることにより、部品供給ボックス200によって供給し得る電子部品の種類や数を変えることができる。 その上、部品装着ヘッド44も多種類の部品吸着具66を自動交換して使用し得、かつ大形の部品を保持する部品保持チャックも備えているため、極めて広範囲の電子部品64を装着することができる。 【0070】 なお、上記実施例においては、部品装着ヘッド44が移動するようにされていたが、電子部品撮像装置を移動させて電子部品64を撮像するようにしてもよい。 【0071】 また、上記実施例においては、ラインセンサによって撮像された全部のデータが画像メモリに格納され、電子部品64以外の部分のデータも記憶されるようになっていたが、部品吸着具66および部品保持チャックを中心とする一定の領域のデータのみが画像メモリに格納されるようにすることも可能であり、それによって画像メモリの所要記憶容量を小さくすることができる。 【0072】 さらに、上記実施例において撮像精度の異なる2種類の電子部品撮像装置が設けられていたが、2種類設けることは不可欠ではなく、1種類のみでもよい。 【0073】 また、上記実施例において、部品吸着具66は部品装着ヘッド44にターンテーブル50の回転軸線を中心とする一円周上に設けられていたが、例えば、X軸方向あるいはY軸方向のみに1列に並ぶように設けられる場合、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ複数列ずつ並んで設けられる場合等、部品吸着具が任意の配列で設けられた部品装着ヘッドにより保持された電子部品を撮像する装置にも本発明を適用することができる。 【0074】 さらに、上記実施例においては部品供給パレット16とカートリッジ130との両方に基準マーク134,132が設けられていたが、1個の部品供給パレット16に取り付けられている多数のカートリッジ130のうちの代表的な2個(例えば、両端の2個)のカートリッジ基準マーク132をパレット基準マーク134の代わりとして利用することも可能である。これら代表的なカートリッジ130が交換されない限り、これらのカートリッジ基準マーク132が部品供給パレット134に対して相対移動することがないので、これらのカートリッジ基準マーク132を部品供給パレット16に固定して設けられたパレット基準マーク134とみなすことができるのである。 なお、これら代表的な2個のカートリッジ130のいずれかが交換された場合には、もう一度全てのカートリッジ基準マーク132の撮像から行えばよい。 【0075】 また、カートリッジ130を部品供給パレット16に精度良く取り付けることは比較的容易であるため、部品供給パレット16のみに基準マークを設け、部品供給パレット16のベース10に対する固定位置誤差のみに基づいてカートリッジ130の取付位置誤差を求め、部品吸着具66の移動距離を修正するようにしてもよい。 【0076】 逆に、カートリッジ130のみに基準マークを設けてもよい。この場合には、部品供給パレット16をベース10上の部品供給位置に固定する毎にカートリッジ基準マーク132を読み取って位置ずれ量および方向を算出するのである。 【0077】 カートリッジのみに基準マークを設ける例を図18に示す。本実施例において複数の部品供給カートリッジ360(以下、カートリッジ360と略称する。)は、移動テーブル362上にX軸方向に並んで取り付けられている。移動テーブル362上には、図24に示すように位置決めピン364が1個のカートリッジ360について2個ずつ、Y軸方向に距離を隔てて立設されており、カートリッジ360は位置決めピン364により位置決めされて移動テーブル362に取り付けられている。 【0078】 カートリッジ360において電子部品は、前記カートリッジ130におけると同様にテープに保持されてテーピング電子部品とされている。テーピング電子部品は、図20に示すカートリッジ本体368の上面上を所定ピッチずつ送られ、カートリッジ本体368の先端部に回動可能に取り付けられたカバー370の下側へ送られる。 【0079】 キャリヤテープに貼り付けられて部品収容凹部を覆うカバーフィルムは、カバー370に設けられたスリット372を通って引き出され、図示しないリールにより巻き取られる。また、カバーフィルムを剥がされたキャリヤテープはカバー370とカートリッジ本体368との間を送られ、カバー370のスリット372より先端側に設けられた開口374に至った部品収容凹部内の電子部品が図18に示す部品装着ヘッド376によって取り出される。開口374が設けられた位置が各カートリッジ360の部品供給位置である。このカバー370の上面には、開口374にY軸方向において隣接する位置にカートリッジ基準マーク378が設けられている。 【0080】 移動テーブル362は、図19に示すベース382上に設けられたボールねじ384が図示しないサーボモータによって回転させられることにより、一対のガイドレール386に案内されてX軸方向に移動させられる。それにより複数のカートリッジ360のうちの1つが、その部品供給位置が部品装着ヘッド376の部品吸着位置と一致する部品取出し位置へ移動させられる。 【0081】 部品装着ヘッド376は前記部品装着ヘッド44と同様に構成され、図示しない回転駆動装置によってZ軸方向に平行な軸線のまわりに回転させられるターンテーブル388を有している。このターンテーブル388は、図18に矢印で示す方向に回転させられることにより、黒丸印を付して位置を示すように等角度間隔に取り付けられた6個の部品吸着具390(図19参照)がターンテーブル388の回転軸線を中心とする円周上の任意の位置へ移動させられる。これら6個の部品吸着具390の移動位置のうち、最も移動テーブル362側のカートリッジ360上方の位置が部品吸着位置であり、部品吸着位置から180隔たった位置が部品装着位置である。 【0082】 部品装着ヘッド376は図示しない移動装置によりY軸方向に移動させられ、カートリッジ360とプリント基板396との間を移動させられる。プリント基板396は基板コンベアにより搬送された後、基板位置決め支持台398上に位置決め支持され、X軸方向およびY軸方向に移動させられる。これらカートリッジ360とプリント基板396との間の部品装着ヘッド376の移動経路の途中には前記高精度電子部品撮像装置190および中精度電子部品撮像装置192と同様の高精度電子部品撮像装置400および中精度電子部品撮像装置402が設けられている。 【0083】 カートリッジ360に付されたカートリッジ基準マーク378はCCDカメラ392によって読み取られる。CCDカメラ392は、その撮像面394の中心O(図21参照)が部品取出し位置に移動させられたカートリッジ360のカートリッジ基準マーク378の中心と一致する位置に固定して設けられている。 【0084】 カートリッジ基準マーク378の読取りは、電子部品のプリント基板への装着開始前に行われる。移動テーブル362の移動により複数のカートリッジ360が順次部品取出し位置へ移動させられ、各カートリッジ基準マーク378がCCDカメラ392によって読み取られるのであるが、図21に示すように、撮像面394の中心Oとカートリッジ基準マーク378の中心とがずれていることがある。カートリッジ基準マーク378は部品供給位置に隣接して設けられており、カートリッジ基準マーク378のずれは部品供給位置のずれと見做すことができる。 【0085】 カートリッジ360の部品供給位置(図23,図24には黒丸印を付して示す)のずれGは、例えば、図22に示すように、カートリッジ360がテーブル362の上面に傾いて取り付けられることにより生じ、あるいは図23に示すようにカートリッジ本体368のそりによって生じ、あるいは図24に示すように位置決めピン364の取付誤差によって生ずる。図22〜図24に示すようにカートリッジ360の部品供給位置の位置ずれはX軸方向に大きく生じ、Y軸方向におけるずれは極く僅かであり、X軸方向のずれを修正すれば電子部品を確実に吸着することができ、Y軸方向については修正しなくても支障はない。 【0086】 したがって、CCDカメラ392による撮像に基づいてカートリッジ基準マーク378のX軸方向における各位置ずれ量Δxが算出され、カートリッジ360毎にコンピュータのRAMに格納される。なお、この位置ずれ量は電源がOFFにされてもバックアップされて消去されないようになっている。 【0087】 そして、カートリッジ360が移動テーブル362の移動によって部品取出し位置へ移動させられるとき、X軸方向の位置ずれ量Δxが読み出され、移動テーブル362の移動距離が修正されて部品供給位置が部品吸着位置と一致するようにされる。そのため、カートリッジ360の取付位置にずれがあっても部品吸着具390は電子部品を吸着することができる。 【0088】 6個の部品吸着具390の全部が電子部品を吸着した後、部品装着ヘッド376がプリント基板396へ移動する途中で部品吸着具390による電子部品の保持姿勢が高精度電子部品撮像装置400および中精度電子部品撮像装置402によって撮像され、水平面内における中心位置誤差ΔXE ,ΔYE および回転位置誤差Δθが算出される。前記実施例と同様に、回転位置誤差Δθはターンテーブル388の回転により修正され、その修正に伴うX軸方向およびY軸方向の各ずれおよび中心位置誤差ΔXE ,ΔYE はプリント基板396の移動距離の修正により修正され、電子部品はプリント基板の適正な位置に適正な姿勢で装着される。 【0089】 このように本実施例の電子部品装着装置によれば、カートリッジ360に設けられたカートリッジ基準マーク378を予め読み取ってテーブル362の移動距離を修正することにより、カートリッジ360の部品供給位置にずれがあっても部品吸着具390が電子部品を吸着することができるようにされており、部品装着ヘッド376の作動開始当初から電子部品を確実に吸着することができる。 【0090】 上述のように、高精度,中精度の各電子部品撮像装置400,402によって部品吸着具390による電子部品の保持姿勢が撮像され、中心位置誤差ΔXE ,ΔYE が算出されるようになっており、カートリッジ基準マーク378の撮像に基づいて移動テーブル362の移動距離を修正しない場合、中心位置誤差ΔXE ,ΔYE に部品供給位置の位置ずれが含まれるため、それに基づいて移動テーブル362の移動距離を修正することにより部品吸着具390が電子部品を吸着し得るようにすることもできる。しかし、この場合には、部品装着ヘッド376の作動開始当初から、位置ずれ量の算出によって移動テーブル362の移動距離が修正されるまでの間は部品供給位置と部品吸着位置とがずれたままであり、部品吸着具390が電子部品を吸着し損なうことがあるのに対し、本電子部品装着装置においては部品装着ヘッド376の装着動作の開始当初から移動テーブル362の移動距離が修正されるため、部品吸着具390が電子部品を吸着し損なうことがないのである。 【0091】 カートリッジ基準マーク378の読取りおよび位置ずれ量の算出は、段取り替えに伴うプログラム変更や電子部品がなくなったこと等によるカートリッジ360の交換毎に行われる。この場合、コンピュータのRAMに格納された交換前の位置ずれ量はクリアされて新たな位置ずれ量が格納される。 【0092】 また、カートリッジ基準マーク378の位置ずれ量Δxは、装置の電源がOFFにされてもクリアされないようになっているため、次の電子部品の装着が前回の続きから行われるとき、再度カートリッジ基準マーク378を撮像して位置ずれ量を算出しなくてもよく、迅速に電子部品の装着を開始することができる。 【0093】 なお、本実施例においては部品装着ヘッド376がY軸方向に移動させられるため、カートリッジ基準マーク378の読取りに基づいて部品供給位置のY軸方向の位置ずれ量Δyを算出し、電子部品装着時に部品装着ヘッドのY軸方向の位置を修正して位置ずれを解消するようにしてもよい。 【0094】 また、電子部品の装着時にプリント基板396がX軸方向およびY軸方向に移動させられるようになっていたが、プリント基板396をX軸方向のみに移動させ、部品装着ヘッド376のY軸方向の移動と合わせてプリント基板396の任意の位置に電子部品を装着するようにしてもよい。 【0095】 上記実施例において移動装置35,42を構成するY軸サーボモータ34,X軸サーボモータ40はいずれも交流サーボモータとされていたが、パルスモータを使用してもよい。 【0096】 さらに、部品吸着具保持装置252にも基準マークを設け、部品吸着具66の交換時の位置決め精度を向上させるようにしてもよい。 【0097】 上記実施例において電子部品64はラインセンサを有する撮像装置によって撮像されていたが、図12に示すように撮像手段としてのCCDカメラ300を有する撮像装置302によって撮像してもよい。この撮像装置302は、前記高精度電子部品撮像装置190および中精度電子部品撮像装置192と同様に紫外線を照射する紫外線照射装置および2種類のフィルタを有しており、部品吸着具の発光板が紫外線を吸収して可視光線を照射することにより電子部品の投影像が形成される。CCDカメラ300は部品装着ヘッド44に保持された全部の電子部品64を撮像するのに十分な撮像面を有しており、部品装着ヘッド44は電子部品64の吸着後、カメラ300上へ移動した状態で停止し、全部の電子部品64が一挙に撮像され、その撮像結果に基づいて回転位置誤差および中心位置誤差が算出される。 【0098】 また、上記各実施例において部品供給パレット16は前進,後退のみ可能とされていたが、移動の態様を変更することも可能である。例えば、図13に示すように、2個あるいは3個の部品供給パレット306を含む部品供給パレット群を2群設け(図13に示す部品供給パレット群については1群について部品供給パレットが2個ずつ設けられている)、各群内において部品供給パレット306をそれぞれ、移動装置によって矢印で示すように一方向に循環式に移動させるのである。このようにすれば、各群1個ずつ、計2個の部品供給パレット306から電子部品を供給しつつ、他の部品供給パレット306に対する段取り替え作業を行うことができる。 【0099】 また、図14に示すように、基板コンベア12の一方の側に部品供給パレット310を2個設け、それら部品供給パレット310をX軸方向に移動可能とする一方、基板コンベア12の他方の側に部品供給パレット312を位置を固定して設けてもよい。この場合には部品供給パレット312と基板コンベア12との間にも高精度電子部品撮像装置314および中精度電子部品撮像装置316を設ける。このように基板コンベア12の両側に部品供給パレットを設ければ、供給し得る電子部品64の種類を増やすことができる。 【0100】 さらに、基板コンベアの両側に部品供給パレットを設ける場合、図15に示すように2個の基板コンベア320を並行に設けてもよい。このようにすれば、一方の基板コンベア320によってプリント基板14が搬送される間に他方の基板コンベア320により位置決め支持されたプリント基板14に電子部品を装着することができ、あるいは2枚のプリント基板14に同時に電子部品を装着することができ、装着能率を向上させることができる。また、この場合、一方の基板コンベア320側にX軸方向に移動する部品供給パレット322および循環式の部品供給パレット324が設けられ、他方の基板コンベア320の側にX軸方向に移動する部品供給パレット326が設けられている。 【0101】 この場合、部品装着ヘッドを2個設け、各部品装着ヘッドがそれぞれ部品供給パレット322,324,326から電子部品を受け取り、2個の基板コンベア320によりそれぞれ搬送される2枚のプリント基板に並行して電子部品64を装着するようにしてもよい。 【0102】 さらにまた、図16に示すように、基板コンベア330を2個設けるとともに、一方の基板コンベア330に隣接して循環式の部品供給パレット332を2群設け、他方の基板コンベア330に隣接してX軸方向のみに移動する部品供給パレット334を1対設けてもよい。 【0103】 また、図17に示すように、基板コンベア340の一方の側に固定の部品供給パレット342と、循環式の部品供給パレット344とを設け、他方の側に固定の部品供給パレット346を設けるとともに、部品供給パレット342,344にY軸方向に隣接して部品供給ボックス348を設けてもよい。 【0104】 これらの他にも、基板コンベア,位置固定の部品供給パレット,循環式の部品供給パレット,一方向のみに移動する部品供給パレットおよび部品供給ボックスの数および配置は、目的に応じて種々に組み合わせることが可能である。 そして、図13ないし図17の電子部品装着装置を含む多種類の電子部品装着装置は、複数種類の単位ブロックを量産し、それらを適宜組み合わせて構成することが可能であり、それによって、多様な要求に答え得る、自由度に富んだ電子部品装着装置シリーズを得ることができる。 【0105】 さらに、上記各実施例において電子部品撮像時の照明は、部品吸着具に設けた発光板が紫外線を吸収して可視光線を発射することにより行われていたが、これ以外の態様で照明してもよい。例えば、部品吸着具に発光ダイオードを有して発光する発光板およびその光を拡散する拡散板を設けて電子部品に光を当てるのである。 【0106】 その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施することができる。 【図面の簡単な説明】 【0107】 【図1】本発明の一実施例である電子部品装着機を示す平面図である。 【図2】上記電子部品装着機の部品装着ヘッドを示す正面断面図である。 【図3】上記部品装着ヘッドの部品吸着具にバキュームを供給するホースの配管を示す図である。 【図4】上記部品装着ヘッドにおける部品吸着具の配置を示す平面図である。 【図5】上記電子部品装着機の部品供給パレットを示す平面図である。 【図6】上記電子部品装着機の部品供給ボックスを示す斜視図である。 【図7】上記部品供給ボックスを構成する棚に収容される部品供給トレイの一部を示す斜視図である。 【図8】上記棚の一部を示す正面図である。 【図9】上記電子部品装着機を制御する制御装置を示すブロック図である。 【図10】上記部品供給パレット自体の固定位置誤差およびその部品供給パレットへのカートリッジの取付位置誤差の検出を説明する図である。 【図11】上記部品供給パレットの固定位置誤差の変化に応じたカートリッジの取付位置誤差の修正量の算出を説明する図である。 【図12】本発明の別の実施例である電子部品装着機を示す平面図である。 【図13】電子部品装着機のさらに別の態様を示す図である。 【図14】電子部品装着機のさらに別の態様を示す図である。 【図15】電子部品装着機のさらに別の態様を示す図である。 【図16】電子部品装着機のさらに別の態様を示す図である。 【図17】電子部品装着機置のさらに別の態様を示す図である。 【図18】本発明のさらに別の実施例である電子部品装着機を概略的に示す平面図である。 【図19】図18に示す電子部品装着機の部品装着ヘッドの部品吸着具および部品供給カートリッジの側面図(一部断面)である。 【図20】図18に示す部品供給カートリッジの先端部をCCDカメラと共に示す斜視である。 【図21】図18に示す部品供給カートリッジのカートリッジ基準マークがCCDカメラによって撮像された状態を示す図である。 【図22】図18に示す部品供給カートリッジの部品供給位置のずれの原因を説明するための図である。 【図23】図18に示す部品供給カートリッジの部品供給位置のずれの別の原因を説明するための図である。 【図24】図18に示す部品供給カートリッジの部品供給位置のずれの更に別の原因を説明するための図である。 【符号の説明】 【0108】 12:基板コンベア 35:Y軸方向移動装置 42:X軸方向移動装置 44:部品装着ヘッド 50:ターンテーブル 64:電子部品 66:部品吸着具 180:制御装置 190:高精度電子部品撮像装置 192:中精度電子部品撮像装置 194,196:ラインセンサ 300:CCDカメラ 302:撮像装置 314:高精度電子部品撮像装置 316:中精度電子部品撮像装置 376:部品装着ヘッド 390:部品吸着具 398:基板位置決め支持台 400:高精度電子部品撮像装置 402:中精度電子部品撮像装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000237271 【氏名又は名称】富士機械製造株式会社 【住所又は居所】愛知県知立市山町茶碓山19番地
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| 【出願日】 |
平成16年10月18日(2004.10.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079669 【弁理士】 【氏名又は名称】神戸 典和
【識別番号】100111394 【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 光俊
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| 【公開番号】 |
特開2005−20035(P2005−20035A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月20日(2005.1.20) |
| 【出願番号】 |
特願2004−303068(P2004−303068) |
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