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【発明の名称】 フレキシブル配線板およびフレックスリジッド配線板
【発明者】 【氏名】石垣 聡
【住所又は居所】神奈川県川崎市川崎区扇町5番1号 昭和電工株式会社研究開発センター(川崎)内

【氏名】長坂 太郎
【住所又は居所】東京都八王子市弐分方町358−2 日本ポリテック株式会社内

【要約】 【課題】耐屈曲性に優れた繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板、及び上記フレキシブル配線板を有するフレックスリジッド配線板の提供。

【解決手段】本発明に係る繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板は、配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)、前記(I)を被覆する柔軟性絶縁材料層(II)、および前記(II)を被覆するカバーフィルム層(III)からなることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)、前記(I)を被覆する柔軟性絶縁材料層(II)、および前記(II)を被覆するカバーフィルム層(III)からなる繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【請求項2】
カバーフィルム層(III)上にさらに柔軟性絶縁材料を被覆した、請求項1に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【請求項3】
前記柔軟性絶縁材料層(II)が熱および/または光硬化性樹脂組成物の硬化体であることを特徴とする、請求項1または2に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【請求項4】
前記熱および/または光硬化性樹脂組成物がビフェノール型エポキシ樹脂を含むことを特徴とする、請求項3に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【請求項5】
前記熱および/または光硬化性樹脂組成物がウレタンアクリレートを含むことを特徴とする、請求項4に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【請求項6】
前記ベースフィルム層(I)がポリイミドである、請求項1〜5の中のいずれか1項に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【請求項7】
前記カバーフィルム層(III)がポリイミドフィルムである、請求1〜6の中のいずれか1項に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【請求項8】
前記カバーフィルム層(III)が接着剤付きポリイミドフィルムである、請求項7に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【請求項9】
配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)、前記(I)を被覆する柔軟性絶縁材料層(II)、および前記(II)を被覆するカバーフィルム層(III)からなる繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板を有するフレックスリジッド配線板。
【請求項10】
配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)、前記(I)を被覆する柔軟性絶縁材料層(II)、および前記(II)を被覆するカバーフィルム層(III)からなる繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板の一部にリジッド部を形成してなるフレックスリジッド配線板。
【請求項11】
前記カバーフィルム層(III)がリジッド部の一部を構成する、請求項10に記載のフレックスリジッド配線板。
【請求項12】
前記リジッド部がカバーフィルム層(III)の一部を覆うように形成されたものである、請求項10又は11に記載のフレックスリジッド配線板。
【請求項13】
前記カバーフィルム層(III)上にさらに柔軟性絶縁材料を被覆した、請求項9〜12のいずれか1項に記載のフレックスリジッド配線板。
【請求項14】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板を有するフレックスリジッド配線板。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板に関するものであり、さらに詳しくは耐屈曲性に優れた繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板を有するフレックスリジッド配線板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
配線パターンが形成されたフレキシブルプリント配線基板の一部に、リジッド部を形成してなるプリント配線板は、一般にフレックスリジッド配線板(図1)と呼ばれている。このフレックスリジッド配線板は、電気部品が実装される比較的硬質なリジッド部と、リジッド部間またはリジッド部と電気部品との間を電気的に接続するための、折り曲げ(屈曲)可能なフレキシブル部とから構成されている。このフレックスリジッド配線板は、折り曲げ可能なフレキシブル部を有しているため空間的な配置の自由度が大きく、また可動部と固定部にまたがって設置することも可能である(図2)。
【0003】
一般にフレックスリジッド配線板は、金属箔層によりパターン回路形成された絶縁基材上に接着剤層の塗布されたカバーレイフイルムと呼ばれるカバーフィルムを直接金属箔層上に貼付して得られるフレキシブル基板と、リジッド部を構成する基板とを接着シートにより貼り合わせた構造をしている。この絶縁基材は、通常ポリイミド樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂などの柔軟性のあるフイルムからなっている。
このような従来のフレックスリジッド配線板の場合、例えば折りたたみ型の携帯電話用の基板として用いたとき、その折りたたみ部をまたぐフレキシブル部には数万〜数十万回にも及ぶ屈曲動作が求められ、高い耐屈曲性や柔軟性が要求される。この際、特にパターン回路の金属箔層部分で疲労劣化が起こり、クラックが発生してパターン回路が断線するという問題があった。
【0004】
このため、従来から厳しい屈曲条件下で使用される場合には、クラックの発生やその進展を抑制するため、金属箔層と絶縁基材の接着に弾性率及び耐熱性の高い接着剤を使用する方法が提案されているが、この場合、フレキシブル部が硬くなり、柔軟性が損なわれるという問題が発生する。
【0005】
またフレックスリジッド配線板の絶縁基材を含む構成材料が適切でない場合には、金属箔層部分の疲労劣化以前に、配線板自身の亀裂や破断によって使用に適さなくなってしまう場合もある。
【0006】
特開平7−207211号公報は、フレキシブルプリント配線板用レジストインキ組成物であって、その硬化皮膜が可撓性、耐折性、密着性、耐薬品性、耐熱性に優れたものを記載しているが、耐屈曲性の向上を目的にしたものではない(特許文献1を参照のこと)。
【0007】
特開2000−109541号公報は、リジッド配列基板とフレキシブル配線基板の両者に適用可能なソルダーレジスト用感光性熱硬化性樹脂組成物を開示している。しかしながら、かかる組成物は、フレキシブル部の耐屈曲性向上を目的としたものではない(特許文献2を参照のこと)。
【0008】
【特許文献1】特開平7−207211号公報
【特許文献2】特開2000−109541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、耐繰り返し屈曲性に優れたフレキシブル配線板および当該フレキシブル配線板部を有するフレックスリジッド配線板、特に繰り返し屈曲を受けてもパターン回路を構成する金属箔にクラック、断線が生じることがなく、層間絶縁層の接着力が高く、これらが剥離することがないフレックスリジッド配線板を提供することである。さらに本発明の他の課題は、強度、特にリジッド部とフレキシブル部間の破断強度に優れたフレックスリジッド配線板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明により、絶縁性基材、パターン回路をなす金属箔層、絶縁性材料の順に積層されたフレックスリジッド配線板において、特定の構成とすることでフレキシブルプリント配線基板全体の柔軟性を犠牲にすることなく、耐屈曲性の向上を図ったフレックスリジッド配線板、さらには破断強度に優れたプリント配線板を得ることができる。即ち本発明は以下の[1]〜[14]に関するものである。
【0011】
[1]配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)、前記(I)を被覆する柔軟性絶縁材料層(II)、および前記(II)を被覆するカバーフィルム層(III)からなる繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
[2]カバーフィルム層(III)上にさらに柔軟性絶縁材料を被覆した、前記[1]に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
[3]前記柔軟性絶縁材料層(II)が熱および/または光硬化性樹脂組成物の硬化体であることを特徴とする、前記[1]または[2]に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【0012】
[4]前記熱および/または光硬化性樹脂組成物がビフェノール型エポキシ樹脂を含むことを特徴とする、前記[3]に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
[5]前記熱および/または光硬化性樹脂組成物がウレタンアクリレートを含むことを特徴とする、前記[4]に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
[6]前記ベースフィルム層(I)がポリイミドである、前記[1]〜[5]の中のいずれかに記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【0013】
[7]前記カバーフィルム層(III)がポリイミドフィルムである、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
[8]前記カバーフィルム層(III)が接着剤付きポリイミドフィルムである、前記[7]に記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板。
【0014】
[9]配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)、前記(I)を被覆する柔軟性絶縁材料層(II)、および前記(II)を被覆するカバーフィルム層(III)からなる繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板を有するフレックスリジッド配線板。
【0015】
[10]配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)、前記(I)を被覆する柔軟性絶縁材料層(II)、および前記(II)を被覆するカバーフィルム層(III)からなる繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板の一部にリジッド部を形成してなるフレックスリジッド配線板。
【0016】
[11]前記カバーフィルム層(III)がリジッド部の一部を構成する、前記[10]に記載のフレックスリジッド配線板。
[12]前記リジッド部がカバーフィルム層(III)の一部を覆うように形成されたものである、前記[10]または[11]に記載のフレックスリジッド配線板。
[13]前記カバーフィルム層(III)上にさらに柔軟性絶縁材料を被覆した、前記[9]〜[12]のいずれかに記載のフレックスリジッド配線板。
【0017】
[14]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板を有するフレックスリジッド配線板。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば耐繰り返し屈曲性に優れたフレキシブル配線板および当該フレキシブル配線板部を有するフレックスリジッド配線板を製造することが可能であり、折りたたみ型携帯電話、ノートパソコンなどの繰り返し可動部間を連結するフレキシブルプリント配線板として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)、前記(I)を被覆する柔軟性絶縁材料層(II)、および前記(II)を被覆するカバーフィルム層からなる繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板、ならびにこのフレキシブル配線板を有するフレックスリジッド配線板に関する。
【0020】
本発明における配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)は、可撓性絶縁基材上に任意の導電性回路パターンが形成されたものである。可撓性絶縁基材に関しては特に制限は無く、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリスルフィドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリアミドイミドフィルム、液晶ポリマーフィルム等公知のものが使用でき、好ましくはポリイミドフィルムである。
【0021】
またその厚さは任意であるが、通常5〜125μmの範囲であり、好ましくは10〜75μmの範囲であり、そして最も好ましくは12〜50μmの範囲である。
【0022】
配線パターンは導電性物質(例えば銅箔)により形成された電気回路であり、エッチング法などにより製造されたものである。配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)の製造方法は任意であり、市販の銅張積層板にパターニングレジストを施した後、露光、現像、エッチングおよびレジスト剥離の工程を経て製造される。
【0023】
なおパターニングレジストを施すにあたっては、予め前記銅張積層板の表面をマイクロエッチング等の粗化処理や黒化処理しておくことが好ましい。このような処理にあたっては過酸化水素系、硫酸系、過硫酸塩系または塩素系の処理剤を使用することができる。
【0024】
本発明における柔軟性絶縁材料層(II)は、可撓性を有する絶縁材料からなる層であり、前記(I)を被覆することで配線パターンを保護する機能を有するものである。またカバーフィルム層(III)とともに本発明のフレキシブルプリント配線板およびリジッド−フレックス配線板に、繰り返し屈曲への耐性を付与するものでもある。
【0025】
本発明の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板は、柔軟性絶縁材料層(II)の存在により適度な剛性と柔軟性が付与される。この結果、銅などの金属材料からなる配線パターンの過度の折り曲げや、ベースフィルムからの剥離が抑制され、繰り返し屈曲への耐性が向上する。
【0026】
本発明の柔軟性絶縁材料層(II)は絶縁性の面からその体積固有抵抗値が0.1MΩ/cm2以上のものが好ましい。
【0027】
本発明の柔軟性絶縁材料層(II)は柔軟性の面から引っ張り弾性率(JIS K7217)は好ましくは5〜6,000MPa、より好ましくは100〜4,000MPa、更に好ましくは300〜2,000MPaの範囲である。なお、柔軟性絶縁材料層(II)が硬化性樹脂組成物などである場合、上記の値は硬化後の値である。通常のエポキシ樹脂の硬化後における弾性率は20,000MPa程度であり、本発明の柔軟性絶縁材料層(II)の弾性率はかなり低いものである。
【0028】
本発明の柔軟性絶縁材料層(II)の厚さは通常1〜500μmの範囲であり、好ましくは5〜200μmの範囲であり、そして最も好ましくは10〜50μmの範囲である。
【0029】
前記柔軟性絶縁材料層(II)を構成する材料は、単独の化合物であってもよく、また複数の化合物からなる組成物であってもよく、任意のものを使用することができる。柔軟性絶縁材料層(II)は、前記(I)上に、回路パターンを被覆するように任意の方法で形成され、具体的には、柔軟性絶縁材料の溶液あるいは分散液を前記基板上へ塗布した後に乾燥する方法、または柔軟性材料のフィルムを前記基板上に圧着する方法などが例示される。なお圧着に当たっては任意の圧着方法が可能であり、公知の装置を何ら制限無く使用することができる。またその条件も任意であり、例えばロール温度、ロール圧力等を適宜、調節して好ましい条件を採用すればよい。また該塗布の方法に制限は無く、スクリーン印刷、バーコート、ロールコート、スプレーコート、ディップコート、カーテンコートなど任意の塗布方法が可能であり、塗布条件も通常行われる任意の条件が採用できる。
【0030】
本発明におけるカバーフィルム層(III)は、前記(II)を被覆するように形成された樹脂フィルムまたは金属箔の層であり、本発明のフレキシブルプリント配線板およびフレックスリジッド配線板に、更に繰り返し屈曲への耐性を付与するものである。カバーフィルム層(III)は、前記(II)の一部あるいは全面を被覆するように任意の方法で形成され、例えば市販のカバーレイフィルムを積層プレスや熱ロール等により圧着することで行うことができる。
【0031】
なおフレックスリジッド配線板を製造する場合、カバーフィルム使用量を削減するためにカバーフィルム層(III)を前記(II)の一部にのみ形成させることができるが、この場合には後の工程でリジッド部が構成される部位の一部を覆うようにカバーフィルムを積層することが望ましい。これによりリジッド部とフレキシブル部との境界部分からのカバーフィルムの剥離、該部分における銅回路の断線を抑制することがより容易となる。なお積層されたカバーフィルムのうち、リジッド部が構成される部位に形成された部分は、後の工程によってリジッド部の一部に組み込まれることとなる。
【0032】
カバーフィルム層(III)に使用されるカバーフィルムとしては、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリスルフィドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリアミドイミドフィルム、液晶ポリマーフィルム、アクリル樹脂フィルムなどやこれらの表面にアルミニウム等の金属蒸着を施して電磁波遮蔽機能を付与したもの、アルミ箔等の金属箔など任意のものが使用可能である。これらのうち好ましくはポリイミドフィルムであり、これらは接着剤層を有するカバーレイフィルムの形態であってもよい。またカバーフィルムの積層に当たっては接着シートを介してカバーフィルム層(III)を柔軟性絶縁材料層(III)に接着させてもよいが、接着性を有する柔軟性絶縁材料を使用した場合には、カバーフィルムを接着シートや接着剤を介さずに接着することも可能である。この場合は工程数の低減、原材料費の低減が可能となるため、好ましい方法である。
【0033】
なお前記カバーフィルム層(III)は、さらに柔軟性絶縁材料層(II)により被覆することも可能であり、これにより耐屈曲性がさらに向上するのみならず、耐湿性も向上する。さらにはリジッド部を形成してフレックスリジッド配線板を製造するうえにおいて、以下のような利点を有する。
【0034】
(1)リジッド部を形成するに当たって柔軟性絶縁材料(II)をボンディングシートの代わりに使用することが可能であり、半硬化の状態で銅張り積層板やプリプレグなどの部材を積層した後、加熱等により柔軟絶縁材料の硬化と銅張り積層板の接着を同時に行うことができる。
【0035】
(2)フレキシブル部とリジッド部が形成される部分の一部もしくは全部とを(II)で被覆し硬化させた後、リジッド部が形成される部分にさらに(II)を塗布しこれを接着剤やボンディングシートの替わりとしてリジッド部を形成させることもできる。このとき前記カバーフィルム層(III)に被覆した柔軟性絶縁材料(II)と、リジッド部形成用の接着剤として塗布された柔軟絶縁材料(II)は同種の材料であり、層間の接着信頼性に優れたフレックスリジッド配線板を得ることができる。
【0036】
(3)カバーフィルム(III)上に任意の方法によりリジッド部を形成した後、リジッド部最外層の導体と残存するフレキシブル部とを同時に柔軟性絶縁材料(II)で被覆することで、製造工程を削減できる。この方法では、リジッド部およびフレキシブル部のみならず、リジッド部の端面をも同時に柔軟性絶縁材料で被覆することが可能であり、耐湿性に対する信頼性の高いフレックスリジッド配線板が安価に製造できる。また一般にリジッド部とフレキシブル部の境界面には段差が存在し、塗布された柔軟性絶縁材料(II)がこの段差に溜まることで、前記境界部での応力集中を緩和し、信頼性に優れたフレックスリジッド配線板を与えることもできる。
【0037】
本発明の繰り返し屈曲部用フレキシブル配線板は、前記(I)、(II)および(III)からなるが、これらの層にさらに他の任意の層が形成されていてもよい。また、前記(I)の反対側にも(II)、(III)の層が形成されていてもよく、更に多層となってもよい。
【0038】
次に本発明のフレックスリジッド配線板について説明する。本発明のフレックスリジッド配線板は、前記(I)、(II)および(III)からなるフレキシブル配線板とリジッド配線板を接続することにより、あるいは該フレキシブル配線板上の一部にリジッド配線板を形成させることにより製造することができる。
【0039】
より具体的には、前記(I)、(II)および(III)からなるフレキシブルプリント配線基板に、フレキシブル部を構成する部分を除いてソルダーレジストが施される。その後、前記ソルダーレジスト上にプリプレグ等の部材を積層し、あるいは予め配線パターンを形成したリジッド配線基板を装着し、これに任意の方法でスルーホール、インタースティシャルビアホールや回路パターン等を形成することでリジッド部が形成される。ここで使用されるソルダーレジストは任意のものであるが、前記(II)の柔軟性絶縁材料と同じものをソルダーレジストとして使用することが好ましい。なおプリプレグ等の部材の装着に当たっては、接着シート等を介して接着させてもよいが、前記(II)が硬化前の接着性を有する状態にある場合には接着シートを介さずに直接接着することも可能である。この場合は工程数の低減、原材料費の低減が可能となるため、好ましい方法である。
【0040】
このようにして得られる本発明のフレックスリジッド配線板において、図1のごとくフレキシブル配線板部分はリジッド部分に接続する上端4とこれと交叉する側端5とを有するが、該上端と該側端との交叉する角度αを鋭角とすることでリジッド配線板とフレキシブル配線板間の破断強度を向上させることが可能となる。特に前記上端4が側端5と交叉する部分3が円弧であることが破断強度の点で好ましい。前記円弧の曲率半径は任意であるが、1.0mm以上とすることで特に破断強度が向上するため好ましい。
【0041】
なお本発明においては、本発明の構成を達成するうえで各種の利点があり、良好な耐屈曲性を得られることから、前記に使用される柔軟性絶縁材料に特定のものを用いることが好ましい。以下、本発明において好ましく使用される柔軟性絶縁材料について説明する。
【0042】
前記柔軟性絶縁材料としては、熱硬化性樹脂または感光性樹脂などの硬化性の樹脂あるいは樹脂組成物であってもよく、また熱可塑性樹脂などの非硬化性の樹脂のいずれであってもよい。これらのうち好ましくは硬化性の樹脂である。硬化性の樹脂としてはベースフィルム層の被覆時の位置精度の点で感光性樹脂組成物を含有するものであることが好ましい。なお、柔軟性絶縁材料が上記のような硬化性の組成物である場合、柔軟性絶縁材料層(II)は当該柔軟性絶縁材料が硬化したもの(硬化体)となる。
【0043】
熱硬化性樹脂組成物は、それ自身が熱あるいは硬化剤によって硬化する樹脂組成物であり、公知のものが制限なく使用できる。より具体的にはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂等の多価エポキシ化合物に不飽和カルボン酸を付加させたエポキシアクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂などである。このような熱硬化性樹脂組成物は公知のものが使用できるが、硬化後のガラス転移温度(TMA法、JIS K7197)が0〜200℃の範囲、さらには20〜150℃の範囲、特に30〜100℃の範囲にあるものが柔軟性および耐屈曲性の点で好ましい。
【0044】
これら熱硬化性樹脂の硬化剤としては公知のものが使用可能であり、エポキシ樹脂に対してはアミン類、酸無水物などが使用できる。またエポキシアクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のエチレン性不飽和結合を有するものに対しては、ジベンゾイルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機化酸化物やアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物などが使用できる。
【0045】
本発明の感光性樹脂組成物としては公知のものが制限無く使用であり、硬化性樹脂(A−1)、光重合開始剤(B)、および希釈剤(C)からなる組成物が例示される。このような感光性樹脂組成物は公知のものが使用できるが、硬化後のガラス転移温度(TMA法、JIS K7197)が0〜200℃の範囲、さらには20〜150℃、特に30〜100℃の範囲にあるものが柔軟性および耐屈曲性の点で好ましい。
【0046】
また、本発明の感光性樹脂組成物にはさらに非重合性樹脂(A−2)が含まれていてもよい。
前記柔軟性絶縁材料として感光性樹脂組成物を使用する場合、前記硬化性樹脂(A−1)はエポキシ樹脂等の多価エポキシ化合物に不飽和カルボン酸を付加させたもの、(メタ)アクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体のカルボキシル基に不飽和エポキシ化合物を付加させたものなどが使用できるが、好ましくは不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A’)である。また、非重合性樹脂(A−2)としては(メタ)アクリル酸とメタクリル酸エステルの共重合体などが例示できる。
【0047】
不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A’)は、1分子中に、重合可能な不飽和基とカルボキシル基を1以上有する樹脂であり、例えばエポキシ樹脂等の多価エポキシ化合物に不飽和カルボン酸を付加させた後さらに酸無水物を反応させたもの、(メタ)アクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体のカルボキシル基の一部に不飽和エポキシ化合物を付加させたもの、スチレンと無水マレイン酸や無水イタコン酸との共重合体等の酸無水物基を含有する化合物に不飽和ヒドロキシ化合物を付加させたものなどが例示される。これらの中でもエポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との付加生成物と無水コハク酸(c)との反応生成物である不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂が好ましい。
【0048】
前記不飽和基含有モノカルボン酸(b)の具体例としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸の二量体、メタクリル酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、クロトン酸、α−シアノ桂皮酸、桂皮酸、および飽和又は不飽和二塩基酸無水物と1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート誘導体との反応物である半エステル類、あるいは飽和または不飽和二塩基酸と不飽和基含有モノグリシジル化合物との反応物である半エステル類が挙げられる。半エステル類は、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等の飽和および不飽和二塩基酸無水物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等の1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート誘導体類とを等モルで反応させて得られた半エステル類あるいは、飽和または不飽和二塩基酸(例えば、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、イタコン酸、フマル酸等。)と不飽和基含有モノエポキシ化合物(例えば、グリシジル(メタ)アクリレート)を等モル比で反応させて得られる半エステル等である。これらの不飽和基含有モノカルボン酸(b)は単独または混合して用いることができる。特に好ましい不飽和基含有モノカルボン酸は、アクリル酸である。
【0049】
カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物は、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート(α)、ポリオール(β)及びポリイソシアナート(γ)を反応させて得たものが好ましい。
【0050】
ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート(α)は、カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物の両末端を構成する化合物であり、具体的な化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、前記各(メタ)アクリレートのカプロラクトンまたは酸化アルキレン付加物、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート−アクリル酸付加物、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリルレート、トリメチロールプロパン−酸化アルキレン付加物−ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0051】
これらのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート(α)は1種または2種以上用いることができる。これらのうち2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
【0052】
ポリオール(β)は、ポリイソシアナート(γ)と共に、カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物の繰り返し単位を構成する化合物であり、ポリマーポリオール(β1)及びカルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(β2)が挙げられる。
【0053】
本発明で用いられるポリマーポリオール(β1)としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル系ジオール、多価アルコールと多塩基酸のエステルから得られるポリエステル系ポリオール、ヘキサメチレンカーボネート、ペンタメチレンカーボネート等に由来の単位を構成単位として含むポリカーボネート系ジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリブチロラクトンジオール等のポリラクトン系ジオールが挙げられる。これらのポリマーポリオール(β1)はポリエーテル系ジオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ジオール及びポリラクトン系ジオールの中から一種類または複数種類を組み合わせて用いることができる。また、ポリマーポリオールにカルボキシル基を持たせたものであっても構わない。これらのポリマーポリオール(β1)の数平均分子量としては可撓性の面から200〜2,000であるものが好ましい。
【0054】
本発明で用いられるカルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(β2)の範疇には、少なくとも2つのアルコール性ヒドロキシル基を有している分岐または直鎖のジヒドロキシ脂肪族カルボン酸を含み、ジメチロールプロピオン酸及びジメチロールブタン酸が好ましい。
【0055】
本発明で用いられるポリイソシアナート(γ)としては、具体的に2,4−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ジフェニルメチレンジイソシアナート、(o,m,またはp)−キシレンジイソシアナート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアナート、シクロヘキサン−1,4−ジメチレレンジイソシアナート及び1,5−ナフタレンジイソシアナート等のジイソシナートが挙げられる。これらのポリイソシアナートは1種または2種以上用いることができる。
【0056】
本発明で用いられるカルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物は、末端がヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート(α)に由来する単位から成り、その間の繰り返し単位は、ポリオール(β)及びポリイソシアナート(γ)がウレタン結合により連結されているものであり、−(ORbO−OCNHRcNHCO)n-〔式中、ORbOはポリオール(β)の脱水素残基、Rcはポリイソシアナート(γ)の脱イソシアナート残基を表す。〕で表されるが、繰り返し単位の繰り返し数を表すnとしては1〜200程度が好ましく、2〜30がより好ましい。
【0057】
また、前記繰り返し単位は、ポリオール(β)及びポリイソシアナート(γ)の少なくとも一方が2種類以上用いられている場合には、複数の種類を表すが、その繰り返し単位での、繰り返しの規則性は完全ランダム、ブロックまたは局在等、目的に応じて適宜選ぶことができる。
【0058】
ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート(α)、ポリオール(β)及びポリイソシアナート(γ)から、本発明で用いられるカルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物を製造する方法としては、特に限定されるものではないが、好ましい製造方法としては、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート(α)、ポリオール(β)及びポリイソシアナート(γ)を一括混合して反応させる方法、前記(β)成分と(γ)成分を反応させて1分子あたり1個以上のイソシアナート基を含有するウレタンイソシアナートプレポリマーを形成させた後、該ウレタンイソシアナートプレポリマーと前記(α)成分を反応させる方法ならびに前記(α)成分と(γ)成分を反応させて、1分子あたり1個以上のイソシアナート基を含有するウレタンイソシアナートプレポリマーを形成した後、該プレポリマーと前記(β)成分を反応させる方法等が挙げられる。
【0059】
光重合開始剤(B)は、紫外線等の照射により不飽和結合の重合を開始させる能力を有する化合物であり、公知のものが使用できる。例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が使用できる。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることができ、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(チバ・ガイギー社製、イルガキュアー907)と2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬(株)製、カヤキュアーDETX)、2−イソプロピルチオキサントンまたは4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイドとの組合せ等が好ましい。
【0060】
さらに、光重合開始剤(B)は、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤を単独または2種以上と組み合わせて用いることができる。
【0061】
感光性樹脂組成物中における光重合開始剤(B)の使用割合は任意であるが、通常0.5〜20質量%であり、そして好ましくは1〜10質量%である。
【0062】
希釈剤(C)としては公知の溶剤および/または光重合性モノマーを使用することができる。溶剤の代表的なものとしては、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグルコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等を挙げることができる。また、引火性の低下のために水を溶媒として使用することもできる。溶媒として水を使用する場合には、(A’)成分のカルボキシル基をトリメチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート化合物で塩とすることにより、(A’)成分を水に溶解するようにすることが好ましい。
【0063】
光重合性モノマーの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコール又は、これらのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物の多価(メタ)アクリレート類、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビスフェノールA’のポリエトキシジ(メタ)アクリレート等のフェノール類のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート類、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート類、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレートなどのε−カプロラクトン変性(メタ)アクリレート類、およびメラミン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0064】
前記の希釈剤(C)は、単独または2種以上の混合物として用いられる。本発明の感光性樹脂組成物に含まれる希釈剤(C)の量は当該組成物中、5〜80質量%が好ましく、特に好ましくは10〜70質量%である。
【0065】
本発明における感光性樹脂組成物としては、通常ソルダーレジストとして使用されるものが特に好ましい。例えば前記エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との付加生成物と無水コハク酸(c)との反応生成物である不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A’)、光重合開始剤(B)、希釈剤(C)に加えて硬化成分(D)を含有するものが好ましい。
【0066】
硬化成分(D)の具体例としては、不飽和二重結合を有しないものでそれ自身が熱や紫外線等によって硬化するものや、柔軟性絶縁材料中の主成分である(A’)成分のカルボキシル基等と熱や紫外線等で反応するものでもよい。具体的には、例えば、1分子内に1個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(例えば、日本エポキシレジン(株)製、エピコート1009、1031、大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンN−3050、N−7050、ダウケミカル(株)製、DER−642U、DER−673MF等のビスフェールA型エポキシ樹脂、東都化成(株)製、ST−2004、ST−2007等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、東都化成(株)製、YDF−2004、YDF−2007等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、坂本薬品工業(株)製、SR−BBS、SR−TBA−400、東都化成(株)製、YDB−600、YDB−715等の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製、EPPN−201、EOCN−103、EOCN−1020、BREN等のノボラック型エポキシ樹脂、大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンN−880等のビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、油化シェル(株)製、YL−931、YL−933等のアミノ基含有エポキシ樹脂、大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンTSR−601、旭電化(株)製、R−1415−1等のゴム変性エポキシ樹脂、日本化薬(株)製、EBPS−200、大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンEXA−1514等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、日本油脂(株)製、ブレンマーDGT等のジグリシジルテレフタレート、日産化学(株)製、TEPIC等のトリグリシジルイソシアヌレート、油化シェル(株)製、YX−4000等のビキシレノール型エポキシ樹脂(ビフェノール型エポキシ樹脂)、油化シェル(株)製、YL−6056等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ダイセル化学工業(株)製、セロキサイド2021等の脂環式エポキシ樹脂等を挙げることができる。)、メラミン誘導体(例えば、ヘキサメトキシメラミン、ヘキサブトキシ化メラミン、縮合ヘキサメトキシメラミン等。)、尿素化合物(例えば、ジメチロール尿素等。)、ビスフェノールA系化合物(例えば、テトラメチロール・ビスフェノールA等。)、オキサゾリン化合物等を挙げることができる。
【0067】
また1分子中にウレタン骨格と重合性不飽和結合を有するウレタンアクリレート(例えば、新中村化学(株)製、U−4HA、U−15HA、U−108A、UA−122P、U−200AX、UA−4100、UA−4400、UA−340P、UA−2235PE、UA−160TM、UA―6100など)も使用できる。
【0068】
これらの中でも好ましくは1分子中内1個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物であり、ビスフェノール型またはビフェノール型のエポキシ樹脂が好ましく、そしてビフェノール型のエポキシ樹脂が最も好ましい。
【0069】
前記硬化成分(D)の使用目的は、密着性、耐熱性、耐メッキ性等の諸特性をさらに向上させるものである。前記の硬化成分(D)は、単独または2種以上の混合物として用いられ、本発明の組成物に含まれる硬化成分(D)の量は組成分中、1〜50質量%が好ましく、特に好ましくは3〜45質量%である。
【0070】
前記硬化成分(D)の中でエポキシ化合物を使用する場合には、密着性、耐薬品性、耐熱性等の特性をより一層向上するためにエポキシ樹脂硬化剤を併用することが好ましい。このようなエポキシ樹脂硬化剤の具体例としては、例えばイミダゾール誘導体(四国化成工業(株)製、2MZ、2E4MZ、C11Z、C17Z、2PZ、1B2MZ、2MZ−CN、2E4MZ−CN,C11Z−CN、2PZ−CN、2PHZ−CN、2MZ−CNS、2E4MZ−CNS、2PZ−CNS、2MZ−A’ZINE、2E4MZ−A’ZINE、C11Z−A’ZINE、2MA’−OK、2P4MHZ、2PHZ、2P4BHZ等);アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類;これらの有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン,2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類;
【0071】
トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等の三級アミン類;ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類;トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;前記多塩基酸無水物;
【0072】
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート、チバ・ガイギー社製、イルガキュアー261、旭電化(株)製、オプトマ−SP−170等の光カチオン重合触媒;スチレン−無水マレイン酸樹脂;フェニルイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物等の公知慣用の硬化剤類または硬化促進剤類を単独または2種以上混合して用いる。エポキシ樹脂硬化剤の使用量は、前記エポキシ化合物100質量部に対して、0.01〜25質量部が好ましく、特に好ましくは0.1〜15質量部である。
【0073】
本発明における柔軟性絶縁材料は、更に、密着性、硬度などの特性を向上する目的で必要に応じて、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の公知慣用の無機充填剤が使用できる。その使用量は、柔軟性絶縁材料中の0〜60質量%が好ましく、特に好ましくは5〜40質量%である。
【0074】
更に、必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどの公知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジン等の公知慣用の重合禁止剤、アスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロナイト等の公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤および/または、レベリング剤、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与剤のような公知慣用の添加剤類を用いることができるが、カバーフィルムとの接着性の点でシリコーンを含有しないものが好ましい。
【0075】
また、アクリル酸エステル類などのエチレン性不飽和化合物の共重合体類や、多価アルコール類と多塩基酸化合物から合成されるポリエステル樹脂類等の公知慣用のバインダー樹脂およびポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性オリゴマー類も本発明の趣旨を逸脱しない範囲で用いることができる。
【0076】
前記柔軟性絶縁材料用の組成物の製造方法は任意であり、配合成分を前記の割合で配合し、ロールミルなどで均一に混合する等、公知の方法により製造することができる。
【実施例】
【0077】
フレキシブル配線板試験片の製造と評価法
1)フレキシブル配線板試験片の製造
以下の工程に従い、屈曲試験等用フレキシブル配線板試験片を製造した。図3に試験片の模式図を示す。試験片は150mm×15mmの矩形であり、配線パターン部は約110mm×10mmである。配線パターン部のライン/スペースは0.1/0.1mmであり、片端に2カ所の電極を有している。繰り返し屈曲試験は試験片の長手方向を繰り返し折り曲げることで実施する。試験中に配線の一カ所が断線すると電極間に流している電流がとぎれ、断線が検知できる。
【0078】
ステップ1:市販の銅張積層板(松下電工(株)製、R−F775、厚さ25μmのポリイミドフィルムの片面に厚さ18μmの圧延銅箔を積層したもの)に、ドライフィルムレジストを圧着後、フォトマスク露光、現像、エッチング、および剥離の各工程を経て、配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)(図4中11)を製造した。
【0079】
ステップ2:上記ステップ1で得たベースフィルム層(I)上に、回路パターンを被覆するように所定の柔軟性絶縁材料組成物をスクリーン印刷(100メッシュのポリエステルスクリーンを使用)により塗工し、ついで塗膜を80℃の熱風乾燥器で30分乾燥した後、紫外線で全面露光(超高圧水銀ランプ、主波長365nm、400mJ/cm2)し、厚さ40μmの柔軟性絶縁材料層(II)(図4中12)を製造した。
【0080】
ステップ3:上記ステップ2で製造したフレキシブルプリント配線基板の全面に、カバーフィルム層(III)(図4中13)としてポリイミドカバーレイフィルム(東レ(株)製、Tタイプ、厚さ25μmのポリイミドフィルムに厚さ8μmの接着剤が塗布されたもの)を積層、圧着(160℃、4.3N/cm、60分)し、フレキシブル配線板を製造した。
【0081】
ステップ4:上記ステップ3で製造したフレキシブルプリント配線板の全面に、ステップ2において使用したものと同じ柔軟性絶縁材料組成物をスクリーン印刷により塗工し、ステップ2と同様の操作により、厚さ40μmの層(図4中14)を形成した(図4を参照のこと)。その後、150℃で30分間、後硬化を行った。
【0082】
2)不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂の合成
エポキシ当量650、軟化点81.1℃、溶融粘度(150℃)12.5ポイズのビスフェノールA型エポキシ樹脂371部をエピクロルヒドリン925部とジメチルスルホキシド462.5部を溶解させた後、撹拌下70℃で98.5% NaOH 52.8部を100分かけて添加した。添加後さらに70℃で3時間反応を行なった。次いで過剰の未反応エピクロルヒドリンおよびジメチルスルホキシドの大半を減圧下に留去し、副生塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトン750部に溶解させ、さらに30% NaOH 10部を加え70℃で1時間反応させた。反応終了後、水200gで2回水洗を行った。油水分離後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量287、加水分解性塩素含有量0.07%、軟化点64.2℃、溶融粘度(150℃)0.71Pa・sのエポキシ樹脂340gを得た。
【0083】
上記に従って得たエポキシ樹脂2870部(10当量)、アクリル酸720部(10当量)、メチルハイドロキノン2.8部、カルビトールアセテート1943.5部を仕込み、90℃に加熱、撹拌し、反応混合物を溶解した。次いで、反応液を60℃に冷却し、トリフェニルフォスフィン16.6部を仕込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸価が1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これに無水コハク酸783部(7.83モル)、カルビトールアセテート421.6部を仕込み、95℃に加熱し、約6時間反応し、溶媒を溜去し、酸価が100mgKOH/gの不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂を得た。
【0084】
3)密着性試験
JIS K5400に準じて、屈曲試験等用フレキシブル配線板試験片に1mm角のごばん目を100個作りセロファンテープによりピーリング試験を行った。ごばん目の剥離状態を観察し、次の基準で評価した:
【0085】
◎:剥離しなかったごばん目が91個以上のもの;
○:剥離しなかったごばん目が81〜90個のもの;
△:剥離しなかったごばん目が50〜80個のもの;及び
×:剥離しなかったごばん目が50個未満のもの。
【0086】
4)耐屈曲性試験
市販のMIT屈曲性評価試験機(テスター産業(株)製)を用いてJIS P8115に準じて行い、クラックが入り、断線するまでの折り曲げ回数を測定した(折り曲げ面の曲率半径2.0mm、屈折サイクル:175/分、屈折角度:両側に135度、荷重4.5N)。
【0087】
5)ガラス転移点温度Tg
TMA法(熱機械分析法、JIS K7197)により、線膨張係数の不連続点をTgとした。測定装置はTMA−SS6100型、セイコーインスツルメンツ(株)製を用いた。
【0088】
実施例1及び2
各成分として以下の表1に記載したものを用い、上記に従ってフレキシブル配線板試験片を作製した。結果を以下の表1に示す:
【0089】
【表1】


【0090】
比較例1
1)フレキシブル配線板試験片の製造において、ステップ2の工程を行わなかった以外は実施例1と同様に行った。
【0091】
実施例3および4
実施例1においてステップ4の工程を行わなかった以外は同様に行った。結果を表1に示す。
【0092】
比較例2
実施例1においてステップ3およびステップ4の工程を行わなかった以外は同様に行った。結果を表1に示す。
【0093】
実施例5〜8
実施例1において、各成分として表1記載のものを使用した以外は同様に行った。結果を表1に示す。
【0094】
実施例9〜13
実施例1において、各成分として表2記載のものを使用した以外は同様に行った。但し、ステップ2及びステップ4において熱風乾燥及び紫外線による露光を行わなかった。またステップ2においては塗工後150℃で30分間硬化を行った。結果を以下の表2に示す:
【0095】
【表2】


【0096】
フレックスリジッド配線板の製造と評価
6)フレックスリジッド配線板の製造
以下の工程に従い、図1に示す形状を有するフレックスリジッド配線板を製造した。
ステップ1:市販の銅張積層板(松下電工(株)製、R−F775、厚さ25μmのポリイミドフィルムの片面に厚さ18μmの圧延銅箔を積層したもの)に、ドライフィルムレジストを圧着後、フォトマスク露光、現像、エッチング、および剥離の各工程を経て、片面に配線パターンが形成されたベースフィルム層(I)(図5中11)を製造した。
【0097】
ステップ2:上記ステップ1で得たベースフィルム層(I)上に、回路パターンを被覆するように所定の柔軟性絶縁材料組成物をスクリーン印刷(100メッシュのポリエステルスクリーンを使用)により塗工し、ついで塗膜を80℃の熱風乾燥器で30分乾燥した後、紫外線で全面露光(超高圧水銀ランプ、主波長365nm、400mJ/cm2)し、厚さ40μmの柔軟性絶縁材料層(II)(図5中12)を製造した。
【0098】
ステップ3:次に上記ステップ2で製造されたフレキシブルプリント配線基板の全面に、カバーフィルム層(III)(図5中13)としてポリイミドカバーレイフィルム(東レ(株)製、Tタイプ、厚さ25μmのポリイミドフィルムに厚さ8μmの接着剤が塗布されたもの)を積層、圧着(160℃、4.3N/cm、60分)し、フレキシブル配線板を製造した。
ステップ4:その後、上記ステップ3で製造されたフレキシブルプリント配線板の一部の両面に、100μm厚の多層積層板用プリプレグおよび18μm厚の銅箔を積層し、加熱プレスにより180℃で接着させてリジッド部分を形成した。
【0099】
ステップ5:上記ステップ4で製造したリジッド部分の金属層をエッチングして回路パターンを形成させたのち(図5中15)、スクリーン印刷によりソルダーレジストを厚さ40μmとなるように塗布することで(図5中16)、フレックスリジッド配線板を製造した(図5を参照のこと)。
【0100】
実施例14〜16
各成分の配合、フレキシブル部各層の構成を実施例3と同一とし、図1のリジッド部1の下端4がフレキシブル部2の側端5と交叉する部分3の形状を、それぞれ曲率半径が0.5mm、1.5mmおよび2.0mmの円弧としたフレックスリジッド配線板を上記の方法により製造した。得られた配線板のリジッド部分をクランプにより水平に固定し、フレキシブル部分を該リジッド部と垂直となるように配置して、フレキシブル部分に荷重をかけ破断に要する荷重を測定した。リジッド部分とフレキシブル部分との間が破断に至る荷重は、それぞれ120gf、600gfおよび720gfであった。
【0101】
比較例3〜5
フレックスリジッド配線板の製造において、ステップ2の工程を行わなかった以外は実施例15〜17と同様にし、それぞれ曲率半径が0.5mm、1.5mmおよび2.0mmの円弧としたフレックスリジッド配線板を製造した。リジッド部分とフレキシブル部分との間が破断に至る荷重は、それぞれ50gf、120gfおよび180gfであった。
【0102】
実施例17〜19
各成分の配合、フレキシブル部各層の構成を実施例1とし、ステップ4のかわりに下記のステップ4−1を行った以外は実施例14〜16と同様にし、それぞれ曲率半径が0.5mm、1.5mmおよび2.0mmの円弧としたフレックスリジッド配線板を製造した。リジッド部分とフレキシブル部分との間が破断に至る荷重は、それぞれ150gf、720gfおよび830gfであった。
【0103】
ステップ4−1: 上記ステップ3で製造されたフレキシブルプリント配線板の両面全面に、所定の柔軟性絶縁材料組成物をスクリーン印刷(100メッシュのポリエステルスクリーンを使用)により塗工し、ついで塗膜を80℃の熱風乾燥器で30分乾燥した後、紫外線で全面露光(超高圧水銀ランプ、主波長365nm、400mJ/cm2)し、カバーフィルム層(III)上に厚さ40μmの柔軟性絶縁材料層(II)を製造した。
このようにして製造されたフレキシブルプリント配線板の一部の両面に、100μm厚の多層積層板用プリプレグおよび18μm厚の銅箔を積層し、加熱プレスにより180℃で接着させてリジッド部分を形成した。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】フレックスリジッド配線板の平面図。
【図2】フレックスリジッド配線板を屈曲させた場合の側面図。
【図3】実施例1のフレキシブル配線板試験片の模式図(平面)。
【図4】実施例1のフレキシブル配線板試験片の模式図(断面)。
【図5】フレックスリジッド配線板の模式図(断面)。
【符号の説明】
【0105】
1、1’…リジッド部
2…フレキシブル部
3…交叉部分
4…リジッド部の下端線
5…フレキシブル部の側端線
6…パターン回路
7…電極部
11…ベースフィルム層(I)(銅箔回路パターン部を含む)
12…柔軟性絶縁材料層(II)
13…カバーフィルム層(III)
14…柔軟性絶縁材料層
15…プリプレグの硬化物層(銅箔回路パターン部を含む)
16…ソルダーレジスト層
【出願人】 【識別番号】000002004
【氏名又は名称】昭和電工株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝大門1丁目13番9号
【出願日】 平成16年4月28日(2004.4.28)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬

【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次

【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広

【識別番号】100082898
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 雅也

【公開番号】 特開2005−19965(P2005−19965A)
【公開日】 平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願番号】 特願2004−133378(P2004−133378)