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【発明の名称】 ワーク支持治具
【発明者】 【氏名】川辺 伸一郎
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号 株式会社日立インダストリイズ内

【氏名】林 佳典
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号 株式会社日立インダストリイズ内

【氏名】渡辺 忍
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号 株式会社日立インダストリイズ内

【要約】 【課題】本発明は、配設に手間がかかるピンを用いずに、かつ、基板裏面に装着された部品に過大な力をかけることなく基板を支持することが可能なワーク支持治具を提供する

【解決手段】本発明のワーク支持治具は、基台上に弾性体からなる複数の柱状体を適当な間隔をおいて格子状に並べ、複数の柱状体の外周を柱状体の高さより低い外壁で囲うように構成することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台上に弾性体からなる複数の柱状体を間隔をおいて格子状に並べ、前記複数の柱状体の外周を柱状体の高さより低い外壁で囲うように構成したことを特徴とするワーク支持治具。
【請求項2】
前記複数の柱状体はブロック状の弾性体に間隔を開けて所定の幅及び深さの溝を加工して形成したことを特徴とする請求項1記載のワーク支持治具。
【請求項3】
上記基台は磁性を有する材料であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワーク支持治具。
【請求項4】
基台上に弾性体からなる複数の柱状体を間隔をおいて格子状に並べ、前記複数の柱状体の外周を柱状体の高さより低い外壁で囲うように構成したワーク支持ユニットが、前記基台を磁性材料で形成し、前記ワーク支持ユニットを複数個配設して構成したことを特徴とするワーク支持治具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は弾性体により板状のワークを支持するワーク支持治具に係り、例えば、IC等の電子部品が実装されるプリント基板の製造装置(クリームはんだ印刷機、接着剤ディスペンサ、マウンタ等)に適用して有用な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のクリームはんだ印刷装置は、特開2001−62992号公報には、基板にはんだを印刷する際に、基板を保持する1対の水平クランプ片で保持している。すなわち、搬送されてきた基板を複数のピンからなり上下に移動可能なピンユニット上に受けて、押圧手段と協動してプリント基板を仮保持し、水平クランプ片に受け渡す構成の印刷機が開示されている。
【0003】
また、特開平5−57871号公報には、従来保持テーブル上に設けた複数の保持体を抜き差しして凹凸のあるプリント基板を保持する構成で有るが、基板搬送側に検出器を設け、凸部のある部分の保持体が取り除かれていない場合は、異常を報知して補自体が取り除かれるまで、保持テーブル上昇させない構成としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−62992号公報
【特許文献2】
特開平5−57871号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、ピンユニットの詳細構成の開示はないが、従来のピンユニット方式では、ピンは土台となる多数の穴の開いた板に基板サイズに対応して、操作者が穴に差す方法が取られている。
【0006】
ところで、基板はクリームはんだを塗った後、部品を搭載してからクリームはんだを溶かして部品を基板に固定する。基板には部品を片側に搭載するものと、両面に搭載するものがある。部品を両面に搭載する場合は、片側に部品を固定した後、基板を裏返しにして、再度クリームはんだ印刷装置に入れて、クリームはんだを転写する。この際、裏側には先に固定した部品があるので、基板保持用のピン、あるいは保持用の板はこの部分を避ける必要がある。ピンの場合は装置の操作者がピンを設定するが、従来は基板の裏側の部品を目視して、その部分にピンを差さないようにしていた。しかし、この方法では操作者は裏側の部品の位置とピンの位置を意識せねばならず、ピンの設定に非常に手間取っていた。保持用の板で受ける方法にしても、部品の位置を避けた板を作る必要があり、基板の種類が多い場合は対応が非常にやりづらい。
【0007】
そこで、本発明は、配設に手間がかかるピンを用いずに裏面に装着された部品に過大な力をかけることなく、基板を支持することが可能なワーク支持治具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のワーク支持治具は、基台上に弾性体からなる複数の柱状体を適当な間隔をおいて格子状に並べ、複数の柱状体の外周を柱状体の高さより低い外壁で囲うように構成した。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の構成要素であるワーク支持治具の構成及び動作を図1〜図9を用いて説明する。図1はワーク支持治具の一実施形態を示す斜視図である。
【0010】
ワーク支持具は図1に示すように、基台1上に弾性体からなる複数の柱状体2が設けてある。複数の柱状体2は、枠体3で柱状体2の高さより低く、その周囲を囲んである。また、基台1はネジ孔4で他の部品に結合できるように構成してある。
【0011】
複数の柱状体2は例えばスポンジゴムのような変形しやすい弾性体で作られており、基台1上に一定の間隔をおいて格子状に配列されている。柱状体2は基台1に対し接着剤等で接着してもよいし、弾性体のブロックに適当な間隔で適当な幅と深さの溝を加工し、そのブロックを基台1に接着しても良い。格子状に配列された複数の柱状体2の周囲は、高さが柱状体2の高さよりも低い板状の固体からなる枠体3で囲ってある。
【0012】
以上のように構成した本発明のワーク支持治具5の作用効果を以下に説明する。ワーク支持治具5は、裏面に電子部品が装着された電子回路基板の裏面を支えることを目的とした治具である。本実施例のワーク支持治具5の柱状体2は、力が作用すると変形しやすい弾性体で形成されている。このため、基板裏面に形成されている電子部品等の凹凸を吸収することが可能である。しかし、柱状体2を大きくした場合、基板との接触部の面積が大きくなり、且つ、基板の凹凸面が広い場合には、変形を吸収する際に大きな反力を生ずることがある。そこで、本発明のワーク支持治具5は適当な間隔で柱状体2(電子部品の大きさ程度かそれより小さな接触面積の柱状体)を配設した構成としている。このため、柱状体2の上面に基板裏面の凸部が接触した場合でも、柱状体間の間隙によって、柱状体が変形しても隣の柱状体に大きな力が作用しないように、変形を吸収するため、過大な反力が生じない。
【0013】
また、単に適当な間隔をもって格子状に配設した複数の柱状体2を基台1上に設けたワーク支持治具構成とした場合(枠体3を設けない場合)に、柱状体2上に基板をおいて上方から圧力を加えた場合、基台1と、複数の柱状体2と、複数の柱状体2に載せられた基板とは、平行四辺形を構成する。このため、柱状体2は、わずかな横方向の力を受けただけで横方向に変形し、治具として基板を受け止めることができない。これに対し、本発明のワーク支持治具5は、複数の柱状体2の周囲を、高さが柱状体2の長さよりも低い板状の固体からなる枠体3で囲んでいる。このため、柱状体2が横方向の力を受けて倒れることを防ぐことができる。
【0014】
次に、前述のワーク支持治具を備えた装置の一実施形態としてクリームはんだ印刷装置について説明する。図2はワーク支持治具5備えたクリームはんだ印刷装置を示す概略構成図である。
【0015】
図2において印刷テーブル40は基板受入コンベア41、テーブル位置決め機構42、テーブル上下機構43、中板44、中板上下機構45から構成されており、ワーク支持治具5は中板44の上に取付けられている。
【0016】
また、マスク46には印刷すべきパターンが開口部として形成されている。基板位置合わせマーク認識用カメラヘッド47は、位置決め機構(図示せず)によって印刷テーブル40の上面とマスク46の下面の間の空間を2次元的に移動可能なように構成されている。
【0017】
ワーク(プリント基板)51は、基板搬送コンベア49によって装置内に搬送され、基板搬出コンベア50によって装置から搬出される。なお、本実施形態では搬入コンベア49や搬出コンベア50を用いたが、コンベアに代り搬送ローラ等を用いて基板を搬入、搬出してもよいことは言うまでもない。
【0018】
次に図3〜図7を用いて、本発明の一実施例であるワーク支持治具5を備えたクリームはんだ印刷装置の動作を説明する。図6、図7に印刷動作のフローチャートを示す。
【0019】
印刷すべき基板51が搬送コンベア49によって印刷装置内に搬送され(図6、ステップ100)、図3に示したように搬送コンベア49によって搬送されてきた基板51は基板受け取りコンベア41に移送される。そして、基板位置機め処理に移行する(ステップ101)。位置決め処理では、まず基板受け取りコンベア41上の基板51は、基板ストッパ(図示せず)によって印刷テーブル40上の所定位置に停止・仮位置決めされる(図7のステップ110)。その後、基板押さえ板(図示せず)が動作して基板51の上面の高さを所定の値に位置決めする(ステップ111)。
【0020】
次に、図4に示したようにワーク支持治具5の柱状体2の上面が基板裏面に接触する位置まで、中板上下機構45を駆動して印刷テーブル40を上昇させる(ステップ112)。このとき、基板51の下面に装着された電子部品の下部に位置するワーク支持治具5の柱状体2は変形して部品の凸部の影響(力)を吸収するため、電子部品に過大な反力を与えることはない。その後、サイドクランプ(図示せず)が動作して基板51の側面を両側から挟むことによって基板51を3次元的に拘束し(ステップ113)、印刷動作の障害となる基板押さえ板が退避する(ステップ114)。
【0021】
次に、基板マーク認識カメラヘッド47を基板のマーク位置付近に動する(ステップ115)。カメラ移動後、撮像した画像から基板51とマスク46との位置ずれ量を求める(ステップ116)。その後、印刷テーブル40を駆動し、ずれ量を補正する(ステップ117)。
【0022】
その後、印刷位置に印刷テーブル40のテーブル上下機構43を駆動してが上昇させ、基板51とマスク46を接触させる(ステップ102)。図5に示すようにスキージ52がマスク46に接触する位置に下降して、マスク46面状を図の前後方向に移動する。これによって、クリームはんだがマスク46の開口部に充填される(ステップ103)。その後、印刷テーブル40が下降して版離れ動作が実行される(ステップ104)。版離れが終了すると、印刷された基板51は、基板受け取りコンベア41から搬出コンベア50に搬出されて一連の印刷動作が終了する(ステップ105)。
【0023】
上記においてワーク支持治具を備えた装置の一例としてクリームはんだ印刷装置を用いて説明したが、本発明はクリームはんだ印刷装置への適用のみに限定されるものではなく、例えば、電子回路基板に接着剤を塗布するディスペンサや電子部品の搭載に用いられるマウンタにおいても容易に実現が可能である。
【0024】
次に図8及び図9を用いて本発明のワーク支持治具の他の実施例について説明する。
【0025】
図8は本発明のワーク支持治具を複数のユニットで構成するためのワーク支持ユニットの構成を示す。図9は2ユニットを組み合わせた時の図である。図8において、図1と異なる点は基台1を磁石板として、その上に柱状体2を設けた点である。このユニットには、4×4の柱状体2が適当な間隔をもって磁石板6上に格子状に配設されており、複数の柱状体2の周囲は高さが柱状体2の長さよりも低い板状の固体からなる枠体3で囲われている。このユニットを基台1に磁力で固定して使用するものである。
【0026】
図9にはこのワーク支持ユニットを2個並べて構成したワーク支持治具を示す。このように、ワーク支持治具ユニットを基板のサイズに応じて必要な個数、印刷テーブル上に配列することによって、さらに使い易いワーク支持治具とすることが可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、配設に手間がかかる基板支持ピンを用いずに、かつ、基板裏面に装着された部品に過大な力をかけることなく、基板を支持することが可能なワーク支持治具を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワーク支持治具の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明のワーク支持機構を備えたクリームはんだ印刷装置の概略構成図である。
【図3】ワーク支持治具を備えたクリームはんだ印刷装置の動作を説明するための図である。
【図4】ワーク支持治具を備えたクリームはんだ印刷装置の動作を説明するための図である。
【図5】ワーク支持機構を備えたクリームはんだ印刷装置の動作を説明するための図である。
【図6】クリームはんだ印刷装置の動作フローチャートである。
【図7】クリームはんだ印刷装置の動作フローチャートである。
【図8】本発明のワーク支持治具の他の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明のワーク支持治具の他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…基台、2…柱状体、3…枠体、5…ワーク支持治具、6…磁石板、40…印刷テーブル、41…基板受け取りコンベア、46…マスク、47…マーク認識用カメラヘッド、49…基板搬入コンベア、50…基板搬出コンベア。
【出願人】 【識別番号】000233077
【氏名又は名称】株式会社 日立インダストリイズ
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号
【出願日】 平成15年6月30日(2003.6.30)
【代理人】 【識別番号】100075096
【弁理士】
【氏名又は名称】作田 康夫

【公開番号】 特開2005−19912(P2005−19912A)
【公開日】 平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願番号】 特願2003−186078(P2003−186078)