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【発明の名称】 グレイアルファチャンネルを含んだ映像の符号化/復号化装置および方法
【発明者】 【氏名】趙 大 星

【氏名】金 鉉 文

【氏名】金 祐 ▼提▲

【要約】 【課題】グレイアルファチャンネルを含む映像符号化/復号化装置および方法を提供する。

【解決手段】画像データのブロックに含まれたグレイアルファ成分の値に応じて各ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類するブロックデータ受信部と、前景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分とを順次符号化する前景領域符号化部と、背景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分を符号化する背景領域符号化部とを備えるグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置。並びに、ビット列をブロック単位で解釈し、解釈結果によって各ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類するビット列解釈部とを備えた、グレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを一定のブロック単位で符号化する、グレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置であって、
現行のブロックに該当する画像データを受信し、前記ブロックに含まれたグレイアルファ成分の値に応じて、前記ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類するブロックデータ受信部と、
前記ブロックが前景領域に分類された場合に、前記ブロックの前記グレイアルファ成分と前記輝度および色度成分とに対して順次符号化を行う前景領域符号化部と、
前記ブロックが背景領域に分類された場合に、前記ブロックの前記グレイアルファ成分に対して符号化を行う背景領域符号化部と、
を備えることを特徴とするグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置。
【請求項2】
前記前景領域符号化部は、
前記ブロックに含まれた前記グレイアルファ成分に対する予測誤差を生成するグレイ予測誤差生成部と、
前記ブロックに対する前記グレイ予測誤差と所定の臨界値との比較結果に基づき、前記グレイ予測誤差に対して符号化を行うグレイ予測誤差符号化部と、
前記ブロックに含まれた前記輝度および色度成分に対する予測誤差を生成する輝度および色度予測誤差生成部と、
前記ブロックに対するグレイ予測誤差と前記臨界値との比較結果に基づき、前記輝度および色度予測誤差に対して符号化を行う輝度および色度予測誤差符号化部と、
前記グレイ予測誤差の符号化結果と、前記輝度および色度予測誤差の符号化結果とに基づき、ビット列を生成するビット列生成部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置。
【請求項3】
前記背景領域符号化部は、
前記ブロックに含まれた前記グレイアルファ成分に対する予測誤差を生成するグレイ予測誤差生成部と、
前記ブロックに対する前記グレイ予測誤差と所定の臨界値の比較結果に基づき、前記グレイ予測誤差に対して符号化を行うグレイ予測誤差符号化部と、
前記グレイ予測誤差の符号化結果に基づきビット列を生成するビット列生成部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置。
【請求項4】
前記グレイ予測誤差符号化部は、前記ブロックの前記グレイ予測誤差が前記臨界値より小さな場合、予測モードに関係無く前記グレイ予測誤差の符号化過程をスキップすることを特徴とする請求項2に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置。
【請求項5】
前記輝度および色度予測誤差生成部は、前記ブロックに含まれたグレイアルファ成分の値のすべてが「0」である場合、前記ブロックの輝度および色度成分の符号化過程をスキップすることを特徴とする請求項2に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置。
【請求項6】
前記輝度および色度予測誤差符号化部は、前記ブロックに対するグレイ予測誤差が前記臨界値より小さく、予測モードがインターモードである場合、前記輝度および色度予測誤差の符号化過程をスキップすることを特徴とする請求項2に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置。
【請求項7】
前記グレイ予測誤差符号化部は、前記ブロックに対するグレイ予測誤差が前記臨界値より小さな場合、予測モードに関係無く前記グレイ予測誤差の符号化過程をスキップすることを特徴とする請求項3に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置。
【請求項8】
グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを一定のブロック単位で符号化する、グレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法であって、
現行のブロックに含まれたグレイアルファ成分の値に応じて、前記ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類する段階と、
前記ブロックが前景領域に分類された場合に、前記ブロックの前記グレイアルファ成分と輝度および色度成分とに対して順次符号化を行う段階と、
前記ブロックが背景領域に分類された場合に、前記ブロックの前記グレイアルファ成分に対して符号化を行う段階と、
を含むことを特徴とするグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法。
【請求項9】
前記分類する段階において、すべてが「0」であるグレイアルファ成分を含む前記ブロックを前記背景領域に、「0」ではないグレイアルファ成分を含む前記ブロックを前記前景領域に分類することを特徴とする請求項8に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法。
【請求項10】
前記前景領域に対して符号化を行う段階では、前記ブロックのグレイ予測誤差が臨界値より小さな場合、グレイ予測誤差と輝度および色度予測誤差とに対する符号化過程をスキップすることを特徴とする請求項8に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法。
【請求項11】
グレイ予測誤差に対して符号化を行う過程は、予測モードに関係なくスキップすることを特徴とする請求項10に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法。
【請求項12】
輝度および色度予測誤差に対して符号化を行う過程は、予測モードがインターモードである場合にスキップすることを特徴とする請求項10に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法。
【請求項13】
前記背景領域に対して符号化を行う段階では、前記ブロックに対するグレイ予測誤差が臨界値より小さな場合、前記グレイ予測誤差に対する符号化過程をスキップすることを特徴とする請求項8に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法。
【請求項14】
前記グレイ予測誤差に対して符号化を行う段階は、予測モードに関係なくスキップすることを特徴とする請求項13に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法。
【請求項15】
グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを符号化したビット列を復号化する、グレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法であって、
前記ビット列をブロック単位で解釈し、解釈結果に応じて現行のブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類するビット列解釈部と、
前記ブロックが前景領域に分類された場合に、前記ブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分とに対して順次復号化を行い、復元されたグレイアルファチャンネル映像と復元された輝度および色度映像とを生成する前景領域復号化部と、
前記ブロックが背景領域に分類された場合に、前記ブロックのグレイアルファ成分に対して復号化を行い、復元されたグレイアルファチャンネル映像を生成する背景領域復号化部と、
を備える特徴とするグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置。
【請求項16】
前記前景領域復号化部は、
符号化されたグレイ予測誤差に対して復号化を行うグレイ予測誤差復号化部と、
復号化されたグレイ予測誤差からグレイアルファチャンネル映像を復元するグレイ成分復元部と、
符号化された輝度および色度予測誤差を復号化する、輝度および色度予測誤差復号化部と、
復号化された輝度および色度予測誤差から輝度および色度映像を復元する輝度および色度成分復元部と、
を備えることを特徴とする請求項15に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置。
【請求項17】
前記背景領域復号化部は、
前記符号化されたグレイ予測誤差に対して復号化を行うグレイ予測誤差復号化部と、
前記復号化されたグレイ予測誤差からグレイアルファチャンネル映像を復元するグレイ成分復元部と、
を備えることを特徴とする請求項15に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置。
【請求項18】
前記グレイ予測誤差復号化部は、グレイ予測誤差の符号化過程がスキップされたブロックのグレイ予測誤差を「0」に復号化することを特徴とする請求項16に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置。
【請求項19】
前記輝度および色度予測誤差復号化部は、輝度および色度符号化過程がスキップされたブロックに対して復号化過程をスキップすることを特徴とする請求項16に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置。
【請求項20】
前記輝度および色度予測誤差復号化部は、輝度および色度予測誤差の符号化過程がスキップされたブロックの輝度および色度予測誤差を「0」に復号化することを特徴とする請求項19に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置。
【請求項21】
前記グレイ予測誤差復号化部は、グレイ予測誤差の符号化過程がスキップされたブロックのグレイ予測誤差を「0」に復号化することを特徴とする請求項17に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置。
【請求項22】
グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを符号化したビット列を復号化する、グレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法であって、
前記ビット列をブロック単位で解釈し、解釈結果に応じて現行のブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類する段階と、
前記前景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分とに対して順次復号化を行い、復元されたグレイアルファチャンネル映像と復元された輝度および色度映像とを生成する段階と、
前記背景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分に対して復号化を行い、復元されたグレイアルファチャンネル映像を生成する段階と、
を含むことを特徴とするグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法。
【請求項23】
前記前景領域に対して復号化を行う段階は、グレイ予測誤差の符号化過程がスキップされたブロックのグレイ予測誤差と輝度および色度予測誤差を「0」に復号化することを特徴とする請求項22に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法。
【請求項24】
前記背景領域復号化段階は、グレイ予測誤差の符号化過程がスキップされたブロックのグレイ予測誤差を「0」に復号化することを特徴とする請求項22に記載のグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法。
【請求項25】
グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを一定のブロック単位で符号化する、グレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法であって、
現行のブロックに含まれたグレイアルファ成分の値に応じて、前記ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類する段階と、
前記前景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分とに対して順次符号化する段階と、
前記背景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分に対して符号化を行う段階と、
を含む、グレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法を実行させるプログラムが記録されたコンピュータ可読記録媒体。
【請求項26】
グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを符号化したビット列を復号化する、グレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法であって、
前記ビット列をブロック単位で解釈し、解釈結果に応じて各ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類する段階と、
前記前景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分とに対して順次復号化を行い、復元されたグレイアルファチャンネル映像と復元された輝度および色度映像とを生成する段階と、
前記背景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分に対して復号化を行い、復元されたグレイアルファチャンネル映像を生成する段階を含む、グレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法を実行させるプログラムが記録されたコンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、映像の符号化および復号化に関し、より詳細にはグレイアルファチャンネルを含む映像を符号化および復号化するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グレイアルファチャンネルを含む映像は、一般映像で特定領域を選択できるようにマスクを提供する役割を果たす。ISO/IEC MPEG−4ビデオ符号化の国際標準(非特許文献1)では、映像を物体単位で符号化できる方法を提供するが、このとき、物体単位で区分するために形状情報を別途符号化する。この形状情報は、グレイアルファチャンネルを含む映像と同様に使用される。しかし、MPEG−4では、一般映像を符号化する方法とは異なる方法で形状情報を符号化するため、グレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置を実現することが容易でなく、その計算量が多く、リアルタイムで処理することが困難である。
【0003】
近年、標準化が進められつつあるISO/IEC MPEGおよびITU−T VCEGのJVT(Joint Video Team)のH.264/MPEG−4 pt.10 AVC標準化技術(非特許文献2)では、多様な方法で空間上および時間上に予測符号化を行って一般的な映像の符号化効率を大きく向上させている。また、整数変換符号化という改善された機能を使用し、エントロピー符号化もCABAC(Context Adaptive Binary Arithmetic Coding)を使用して効率を向上させている。しかし、グレイアルファチャンネルを含む映像を処理する方法については提供されていない。
【非特許文献1】Text of ISO/IEC FDIS 14496-2:Information Technology-Generic coding of audio-visual objects-Part 2:Visual
【非特許文献2】Text of ISO/IEC FDIS 14496-10:Information Technology-Coding of audio-visual objects-Part 10:Advanced Video Coding、ISO/IEC JTC1/SC 29/WG 11、N5555、March 2003
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、グレイアルファチャンネルを含む映像を符号化および/あるいは復号化するための装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置は、グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを一定のブロック単位で符号化するために、現行のブロックの画像データを受信し、前記ブロックに含まれたグレイアルファ成分の値に応じて、各ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類するブロックデータ受信部と、前記前景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分に対して順次符号化を行う前景領域符号化部と、前記背景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分に対して符号化を行う背景領域符号化部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
前記課題を解決するための本発明に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法は、グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを一定のブロック単位で符号化するために、ブロックに含まれたグレイアルファ成分の値に応じて、各ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類する段階と、前記前景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分に対して順次に符号化を行う段階と、前記背景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分に対して符号化を行う段階と、を含むことを特徴とする。
【0007】
前記課題を解決するための本発明に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置は、グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを符号化したビット列を復号化するために、前記ビット列をブロック単位で解釈し、解釈結果によって各ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類するビット列解釈部と、前記前景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分とに対して順次に復号化を行う、復元されたグレイアルファチャンネル映像と復元された輝度および色度映像とを生成する前景領域復号化部と、前記背景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分を復号化して、復元されたグレイアルファチャンネル映像を生成する背景領域復号化部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
前記課題を解決するための本発明に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法は、グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを含む画像データを符号化したビット列を復号化するために、前記ビット列をブロック単位で解釈する段階と、前記ビット列解釈結果に応じて、各ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類する段階と、前記前景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分と輝度および色度成分とに対して順次復号化を行い、復元されたグレイアルファチャンネル映像と復元された輝度および色度映像とを生成する段階と、前記背景領域に含まれるブロックのグレイアルファ成分を復号化して、復元されたグレイアルファチャンネル映像を生成する段階と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明では、前記グレイアルファチャンネルを含む映像の符号化/復号化方法をコンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ可読記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化/復号化装置および方法において、グレイアルファ成分は2つの映像の合成のための加重値だけでなく、前景および背景領域を分類するためのマスクとして作用するため、前景および背景領域を分類するために別途2進データに対して符号化および復号化を行う必要がないので、全体の符号化効率を向上させると同時に、装置を単純化することができるという利点がある。
【0011】
また、グレイアルファ成分を用いて背景領域の輝度および色度成分に対して符号化が行われたか否かを決定することによって、符号化効率の改善を図り、更に、グレイアルファ成分の復号化結果に応じて背景領域の輝度および色度成分に対する復号化が行われたか否かを決定することによって、装置の単純化を図ることができる。
【0012】
また、グレイアルファ成分の場合、輝度および色度成分とは異なり、マクロブロックスキップフラグを「1」と設定して、イントラ予測モード時に予測付加情報および予測誤差を符号化しないようにすることによって、符号化効率の改善を図ることができる。
【0013】
また、グレイアルファチャンネルを含む映像に対して、一般的な映像と独立して符号化および復号化を行うことができ、また、グレイアルファチャンネルを含む映像の符号化および復号化装置の全般的な構造が一般的な映像符号化/復号化装置および方法、例えば、H.264標準の構造と互換性を有するため、組み合わせて使用するのが容易であり、加えて、少ない計算量で高い符号化効率を有するという長所がある。
【0014】
また、本発明に係る符号化/復号化装置および方法は、グレイアルファチャンネルを含む映像だけでなく、2進アルファチャンネルを含む映像にも同様に適用できる。すなわち、2進アルファチャンネルを含む映像を所定のブロック、例えば、マクロブロック単位で符号化および復号化を行う場合、1つのブロックが背景領域に属する場合、輝度および色度成分を符号化および復号化しないことによって符号化効率を高めるだけでなく、計算量を減少させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付した図面を参照して、本発明に係るグレイアルファチャンネル含んだ映像の映像符号化/復号化装置および方法について詳細に説明する。
図1Aは、本発明の1実施形態に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置の構成を示す図面であって、該装置はブロックデータ受信部101と、前景領域符号化部103と、背景領域符号化部107とから構成される。
図1Aを参照して説明すると、ブロックデータ受信部101は、符号化するために入力された現行のフレームの画像データを一定のブロック単位、例えば、マクロブロック単位で受信し、該ブロックに含まれたグレイアルファ成分の値に応じて各ブロックを前景領域と背景領域の何れか1つに分類する。前景領域符号化部103は、前景領域に含まれたブロックについて、グレイアルファ成分と、輝度および色度成分とを順次符号化する。背景領域符号化部107は、背景領域に含まれたブロックについて、グレイアルファ成分を符号化する。
【0016】
図1Bは、図1Aに示した映像符号化装置の詳細な構成を示すブロック図であって、ブロックデータ受信部111と、グレイ予測誤差生成部113と、グレイ予測誤差符号化部115と、輝度および色度予測誤差生成部117と、輝度および色度予測誤差符号化部119と、ビット列生成部121とから構成される。ここで、前景領域符号化部103は、グレイ予測誤差生成部113と、グレイ予測誤差符号化部115と、輝度および色度予測誤差生成部117と、輝度および色度予測誤差符号化部119と、ビット列生成部121とから構成され、背景領域符号化部107は、グレイ予測誤差生成部113と、グレイ予測誤差符号化部115と、ビット列生成部121とから構成される。
図1Bを参照して説明すると、ブロックデータ受信部111は、符号化するために入力された現行のフレームの画像データを一定のブロック単位、例えば、マクロブロック単位で受信し、受信した画像データのうちグレイアルファ成分をグレイ予測誤差生成部113に、輝度および色度成分を輝度および色度予測誤差生成部117に提供する。1つのブロックに含まれた画像データは、グレイアルファ成分と輝度および色度成分よりなる。グレイアルファ成分は、前景領域に含まれた輝度および色度成分の加重値を表す成分である。例えば、グレイアルファ成分が8ビットで表現される場合、0ないし255の値を有する。この値は、第1輝度および色度映像を第2輝度および色度映像に合成する時に加重値の役割を果たすので、第1輝度および色度映像に含まれたグレイアルファ成分が255に近いほど、第1輝度および色度映像に大きく加重して2つの映像を合成する。一方、第1輝度および色度映像に含まれたグレイアルファ成分が0である場合には、第1輝度および色度映像は全く考慮されず、第2輝度および色度映像のみを使用して2つの映像を合成する。このとき、前景領域の境界情報は別途、符号化する必要なく、グレイアルファ成分が0であれば背景領域と、0でなければ他の映像との合成に使われる前景領域として判断される。したがって、輝度および色度成分は、背景領域では存在する必要がないので、符号化および復号化が行われなくてもよい。
【0017】
グレイ予測誤差生成部113は、現行のブロックに含まれたグレイアルファ成分がイントラモードである場合、前に復元された空間上の隣接ブロックのグレイアルファ成分を参照して空間予測を行い、一方、インターモードである場合、時間上の前のフレームのグレイアルファ成分を参照して時間予測を行って、時空間予測映像を生成した後、時空間予測映像に対して時空間予測補償を行って、補償された予測映像を生成する。次いで、現行のブロックのグレイアルファ成分から補償された予測映像のグレイアルファ成分を減算してグレイ予測誤差を生成する。現行のブロックを構成する各画素に対するグレイ予測誤差の絶対値の和を、予め設定した臨界値と比較し、その結果、グレイ予測誤差の絶対値の和が臨界値より小さい場合には、現行のブロックのグレイ予測誤差について、変換および量子化過程とエントロピー符号化過程とをスキップし、これについての情報をビット列生成部121に提供する。一方、比較の結果、グレイ予測誤差の絶対値の和が臨界値より大きい場合には、現行のブロックのグレイ予測誤差を、グレイ予測誤差符号化部115に提供する。グレイ予測誤差の場合、インターモードあるいはイントラモードに関係なく、すべてのブロックについて符号化過程のスキップを考慮できる。ここで、臨界値とは、実験やシミュレーションを通して求められる値であって、本実施形態では各ブロックに含まれたピクセル数を使用する。
グレイ予測誤差符号化部115は、グレイ予測誤差に対して変換および量子化を行い、量子化されたグレイ予測誤差に対してエントロピー符号化を行って、その結果をビット列生成部121に提供する。
【0018】
輝度および色度予測誤差生成部117は、現行のブロックのグレイアルファ成分のすべてが「0」である場合、すなわち、現行のブロックが透明である場合には、現行のブロックの輝度および色度成分を符号化する必要がないため、現行のブロックの輝度および色度成分の符号化過程をスキップし、これについての情報をビット列生成部121に提供する。一方、現行のブロックが透明でない場合には、現行のブロックに含まれた輝度および色度成分がイントラモードである場合は、前に復元した空間上の隣接ブロックの輝度および色度成分を参照して空間予測を行い、インターモードである場合は、時間上の前のフレームの輝度および色度成分を参照して時間予測を行って、時空間予測映像を生成した後、時空間予測映像に対して時空間予測補償を行って、補償した予測映像を生成する。現行のブロックの輝度および色度成分から補償された予測映像の輝度および色度成分を減算して輝度および色度予測誤差を生成する。グレイ予測誤差生成部113で現行のブロックのグレイ予測誤差の符号化過程をスキップすると決定した場合には、輝度および色度予測誤差生成部117は、現行のブロックの輝度および色度予測誤差に対しても変換および量子化過程とエントロピー符号化過程とをスキップし、これについての情報をビット列生成部121に提供する。一方、グレイ予測誤差生成部113で現行のブロックのグレイ予測誤差の符号化過程を行うと決定した場合には、輝度および色度予測誤差生成部117は、現行のブロックの輝度および色度予測誤差を輝度および色度予測誤差符号化部119に提供する。輝度および色度予測誤差において、インターモードのブロックに対する符号化過程はスキップされることが好ましい。
【0019】
輝度および色度予測誤差符号化部119は、輝度および色度予測誤差に対して変換および量子化を行い、量子化された輝度および色度予測誤差に対してエントロピー符号化を行って、その結果をビット列生成部121に提供する。ビット列生成部121は、各ブロックに対してグレイ予測誤差と輝度および色度予測誤差との符号化スキップについての情報、ブロックタイプ、イントラ/インター予測付加情報、符号化ブロックパターン(Coded Block Pattern:CBP)情報、グレイ予測誤差、輝度および色度予測誤差を含むビット列を生成する。このとき、例えば、図4Aあるいは図4Bに示したようなビット列の構造を有する。
【0020】
図2は、図1Bに示したグレイ予測誤差生成部113およびグレイ予測誤差符号化部115の詳細な構成を示すブロック図であって、グレイ予測誤差生成部113は、時空間予測部201と、時空間予測補償部203と、減算部205と、逆量子化および逆変換部207と、加算部209と、デブロッキングフィルタ211とから構成される。一方、グレイ予測誤差符号化部115は、変換および量子化部213と、エントロピー符号化部215とから構成される。
図2を参照して説明すると、時空間予測部201は、現行のフレームに対するグレイアルファチャンネル映像Fnの現行のブロックがイントラモードである場合、現行のフレームに対する復元されたグレイアルファチャンネル映像F’nを参照する空間予測を行って空間上の予測映像を生成し、現行のブロックがインターモードである場合、前のフレームの復元されたグレイアルファチャンネル映像F’n-1を参照する時間予測を行って時間上の予測映像を生成する。
【0021】
時空間予測補償部203は、時空間予測部201から提供される時空間上の予測映像に対して時空間上の予測補償を行い、補償された時空間上の予測映像を減算部205および加算部209に提供する。減算部205は、現行のグレイアルファチャンネル映像Fnから補償された時空間上の予測映像を減算して現行のブロックに対するグレイ予測誤差を生成する。このとき、現行のブロックを構成する各画素に対するグレイ予測誤差の絶対値の和を予め設定された臨界値と比較し、その比較結果によって前記ブロックのグレイ予測誤差をいずれも「0」と設定した後、その結果をビット列生成部(図1Bの121)および加算部209に提供する。
【0022】
逆量子化および逆変換部207は、変換および量子化部213で変換および量子化されたグレイ予測誤差を逆量子化および逆変換して加算部209に提供する。加算部209は、逆量子化および逆変換されたグレイ予測誤差と、時空間予測補償部203から提供される補償された時空間上予測映像とを加算して、現行のブロックについて復元されたグレイアルファチャンネル映像F’nを生成する。復元されたグレイアルファチャンネル映像F’nは、時空間予測部201、時空間予測補償部203およびデブロッキングフィルタ211に提供される。
【0023】
デブロッキングフィルタ211は、加算部209から提供された、復元されたグレイアルファチャンネル映像F’nから、ブロック間のブロックキング効果を除去するために使用されるものであるが、必須の構成要素ではない。
【0024】
変換および量子化部213は、減算部205から提供されたグレイ予測誤差に変換および量子化を行って、量子化したグレイ予測誤差をエントロピー符号化部215に提供する。このとき、離散余弦変換(Discrete Cosine Transformation:DCT)あるいは整数変換のような変換技法を利用できるが、これに限定されるものではない。エントロピー符号化部215は、量子化されたグレイ予測誤差にエントロピー符号化を行って、その結果をビット列生成部111に提供する。任意のブロックを構成する各画素に対するグレイ予測誤差の絶対値の和が臨界値より小さい場合には、予測モードがインターモードであるかイントラモードであるかに関係なく、前記グレイ予測誤差の符号化過程をスキップすることが可能である。
【0025】
図2に示したグレイ予測誤差生成部113およびグレイ予測誤差符号化部115の構成は、図1Bに示した輝度および色度予測誤差生成部117および輝度および色度予測誤差符号化部119にそのまま適用できる。しかし、輝度および色度予測誤差の符号化過程は、任意のブロックを構成する各画素に対する輝度および色度予測誤差の絶対値の和が臨界値より小さく、かつ予測モードがインターモードである場合にスキップすることが可能であるという点が輝度および色度予測誤差の符号化過程とは異なる。
グレイ予測誤差、または輝度および色度予測誤差の符号化過程をスキップした場合には、前記ブロックの画素値を符号化せずにスキップするという表示のみが前記ブロックのビット列に含まれる。これによれば、CBP情報、運動ベクトル、画素値などすべての情報についての符号化が省略され、スキップされた現行のブロックの予測誤差の代わりに、時空間上で隣接したブロックで補償された予測映像をそのまま使用して復元された映像を得る。例えば、前のフレームのグレイアルファチャンネル映像で、現行のフレームのグレイアルファチャンネル映像と同じ位置にあるブロックの画素値をそのまま使用するか、または現行のブロックの周辺にあるブロックの運動ベクトルを利用して、前のフレームのグレイアルファチャンネル映像の特定位置を計算し、その位置にあるブロックの画素値をそのまま使用する。
【0026】
図3は、本発明の1実施形態に係る、グレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法を説明するためのフローチャートである。
図3を参照して説明すれば、301段階では、符号化しようとする現行のフレームの画像データをブロック単位で受信する。303段階では、現行のフレームの画像データ中にグレイアルファ成分の予測誤差を生成する。305段階では、グレイ予測誤差の絶対値の和を臨界値と比較し、グレイ予測誤差の絶対値の和が臨界値より小さい場合には(図3の305で「はい」)、307段階でグレイ予測誤差の符号化過程をスキップする。309段階では、301段階で受信された現行のブロックの画像データに属するグレイアルファ成分がいずれも「0」であるか、すなわち、現行のブロックが透明であるかを判断し、現行のブロックのすべてが「0」のグレイアルファ成分を含んでいる場合には(図3の309で「はい」)、311段階で現行のブロックの輝度および色度成分の符号化過程をスキップする。313段階では、309段階での判断結果が、現行のブロックが「0」のグレイアルファ成分を含んでいる場合、すなわち、現行のブロックが不透明である場合(図3の309で「いいえ」)、輝度および色度成分の予測誤差を生成する。315段階では、307段階で現行のブロックのグレイ予測誤差の符号化過程をスキップしたため、現行のブロックの輝度および色度予測誤差の符号化過程もスキップする。
一方、305段階での比較の結果、グレイ予測誤差の絶対値の和が臨界値より大きい場合には(図3の305で「いいえ」)、317段階でグレイ予測誤差の符号化過程を行う。319段階では、301段階で受信された現行のブロックの画像データに属するグレイアルファ成分がいずれも「0」であるか、すなわち、現行のブロックが透明であるかを判断し、現行のブロックのすべてが「0」のグレイアルファ成分を含んでいる場合には(図3の319で「はい」)、321段階で現行のブロックの輝度および色度成分の符号化過程をスキップする。323段階では、319段階での判断の結果、現行のブロックが「0」ではないグレイアルファ成分を含んでいる場合、すなわち、現行のブロックが不透明である場合、輝度および色度成分の予測誤差を生成する。325段階では、317段階で現行のブロックのグレイ予測誤差の符号化過程を行ったため、現行のブロックの輝度および色度予測誤差の符号化過程も行う。
【0027】
図4Aおよび図4Bは、図1Aおよび図1Bに示した符号化装置で生成されるビット列構造の例を示す図面であって、図4Aに示すビット列構造は、イントラ/インター予測付加情報をグレイアルファ成分、輝度および色度成分にいずれも同一に適用した例であって、MBスキップフラグ411と、MBタイプ412と、イントラ/インター予測付加情報413と、グレイCBP(CBPG)414と、グレイ予測誤差415と、輝度および色度CBP 416と、輝度予測誤差417と、色度予測誤差418とを含む。一方、図4Bに示すビット列構造は、イントラ/インター予測付加情報をグレイアルファ成分とは個別に適用した例であって、MBスキップフラグ421と、MBタイプ422と、グレイイントラ/インター予測付加情報423と、CBPG 424と、グレイ予測誤差425と、輝度および色度イントラ/インター予測付加情報426と、輝度および色度CBP 427と、輝度予測誤差428と、色度予測誤差429とを含む。
【0028】
図4Aおよび図4Bにおいて、MBスキップフラグ411および421は、グレイアルファ成分と輝度および色度成分との予測誤差についての符号化過程を行ったか否かを表すフィールドである。例えば、グレイアルファ成分と輝度および色度成分との予測誤差についての符号化過程がスキップされた場合、すなわち、MBスキップフラグ411および421が「1」である場合には、前記ブロックはイントラ/インター予測付加情報および予測誤差が符号化されないため、イントラ/インター予測付加情報を、時空間上に隣接したブロックから予測して獲得して、予測誤差を「0」と設定する。復元されたグレイアルファ情報によって現行のブロックが透明である場合には、MBスキップフラグ411および421の値に関係なく、輝度および色度予測誤差が存在せず復号化も行う必要がないので、不要な計算量の増加を防止することができる。
MBタイプ412および422は、予測モードがイントラモードであるかインターモードであるかを示すフィールドである。H.264において、インターモードは、ブロックをどの程度のサイズに分割するかに応じて色々な方式に区分され、一方、イントラモードは空間上に隣接した画素値をどの方向から予測するかに応じて色々な方式に区分される。イントラ/インター予測付加情報413、423および426は、行動ベクトル情報およびイントラ予測方向情報を含むフィールドである。CBPG414および424は、グレイアルファ成分に対するCBPを表し、輝度および色度成分のCBP416および427と同様に、8×8ブロック単位で8×8ブロック内に「0」ではない変換係数が存在するか否かを表す。
【0029】
図5は、本発明に適用されるグレイアルファ成分のCBPGを生成する方法を説明する図面であって、16×16マクロブロックのグレイアルファ成分を4個の8×8ブロックに分割し、走査方向に各8×8ブロックをそれぞれA、B、C、Dとした場合、A、B、C、Dに符号化過程がスキップされた場合には「0」、あるいは符号化過程が行われた場合には「1」に割当てることで、予測誤差の符号化の有無を示すことができる。
【0030】
図6Aは、本発明の1実施形態に係る、グレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置の構成を示す図面であって、ビット列解釈部601と、前景領域復号化部603と、背景領域復号化部607とから構成される。
図6Aを参照して説明すると、ビット列解釈部601は、ビット列をブロック単位で解釈し、解釈結果に基づいて各ブロックを前景領域と背景領域の何れかに分類する。前景領域復号化部603は、前景領域に含まれるブロックについて、グレイアルファ成分と輝度および色度成分とを順次に復号化して、復元したグレイアルファチャンネル映像と復元した輝度および色度映像とを生成する。背景領域復号化部607は、背景領域に含まれるブロックについて、グレイアルファ成分を復号化して、復元したグレイアルファチャンネル映像を生成する。
【0031】
図6Bは、図6Aに示した映像復号化装置の詳細な構成を示すブロック図であって、ビット列解釈部611と、グレイ予測誤差復号化部613と、グレイ成分復元部615と、輝度および色度予測誤差復号化部617と、輝度および色度成分復元部619とから構成される。図6Aに示した前景領域復号化部603は、グレイ予測誤差復号化部613と、グレイ成分復元部615と、輝度および色度予測誤差復号化部617と、輝度および色度成分復元部619とから構成され、図6Aに示した背景領域復号化部607は、グレイ予測誤差復号化部613と、グレイ成分復元部615とから構成される。
図6Bを参照して説明すると、ビット列解釈部611は、符号化されて生成されたビット列を解釈する。グレイ予測誤差復号化部613は、現行のブロックについてのビット列のMBスキップフラグを参照して、グレイ予測誤差に対する符号化が行われた場合、すなわち、MBスキップフラグが「0」である場合にグレイ予測誤差に対する復号化を行う。もし、グレイ予測誤差に対する符号化がスキップされた場合、すなわち、MBスキップフラグが「1」である場合は現行のブロックのグレイ予測誤差の復号化結果を「0」と予測する。グレイ成分復元部615は、現行のブロックについてのビット列のMBタイプを参照して、予測モードがイントラモードであるかインターモードであるかを判断し、復号化されたグレイ予測誤差に、時空間予測補償を行って獲得した予測映像を加えることにより、復元されたグレイアルファチャンネル映像を生成する。
【0032】
輝度および色度予測誤差復号化部617は、現行のブロックについてのビット列のMBスキップフラグを参照して、輝度および色度予測誤差に対すて符号化が行われた場合、すなわち、MBスキップフラグが「0」である場合、輝度および色度予測誤差に対する復号化を行う。同様に、輝度および色度予測誤差に対する符号化がスキップされた場合、すなわち、MBスキップフラグが「1」である場合、現行のブロックの輝度および色度予測誤差の復号化結果を「0」と予測する。輝度および色度成分復元部619は、現行のブロックについてのビット列のMBタイプを参照して、予測モードがイントラモードであるかインターモードであるかを判断し、復号化された輝度および色度予測誤差に、時空間予測補償を行って獲得した予測映像を加えることによって、復元された輝度および色度映像を生成する。
【0033】
図7は、図6Bに示したグレイ予測誤差復号化部613およびグレイ成分復元部615の詳細な構成を示すブロック図であって、グレイ予測誤差復号化部613は、エントロピー復号化部701と、逆量子化および逆変換部703とから構成され、グレイ成分復元部615は、時空間予測補償部707と、デブロッキングフィルタ709とから構成される。
図7を参照して説明すると、エントロピー復号化部701は、ビット列解釈部601のビット列の解釈の結果、MBスキップフラグが「0」である場合、符号化されたグレイ予測誤差に対してエントロピー復号化を行う。一方、ビット列解釈部601のビット列解釈の結果、MBスキップフラグが「1」である場合には、前記ブロックのグレイ予測誤差を何れも「0」と設定して、加算部705にその結果を提供する。逆量子化および逆変換部703は、エントロピー復号化されたグレイ予測誤差に対して逆量子化および逆変換を行い、その結果を逆変換されたグレイ予測誤差を加算部705に提供する。加算部705は、逆変換されたグレイ予測誤差あるいは「0」値を有する予測誤差に、補償された時空間予測映像を加算することにより、復元されたグレイアルファチャンネル映像F’nを生成する。
【0034】
時空間上予測補償部707は、予測モードによって現行のフレームの復元されたグレイアルファチャンネル映像F’nあるいは前のフレームの復元されたグレイアルファチャンネル映像F’n-1を利用して時空間予測補償を行って、その補償された時空間上の予測映像を加算部201に提供する。デブロッキングフィルタ709は、加算部705から提供された、復元されたグレイアルファチャンネル映像F’nからブロック間のブロックキング効果を除去するために使われるものであって、必須の構成要素ではない。図7に示されたグレイ予測誤差復号化部613およびグレイ成分復元部615の構成は、輝度および色度予測誤差復号化部617および輝度および色度成分復元部619にそのまま適用することができる。
【0035】
図8は、本発明の1実施形態に係る、グレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法を説明するフローチャートである。
図8を参照して説明すると、801段階では、受信されたビット列をブロック単位で解釈する。803段階では、ビット列のMBスキップフラグを参照して、現行のブロックに対して予測誤差の符号化過程がスキップされたか否かを判断する。803段階での判断の結果、現行のブロックに対する予測誤差の符号化過程がスキップされたと判断した場合(図8の803で「はい」)、805段階では、時空間上で隣接したブロックにおいてイントラ/インター予測付加情報を復元する。807段階では、復元されたイントラ/インター予測付加情報を利用してグレイ予測映像を補償し、809段階では、補償されたグレイ予測映像を利用してグレイアルファ成分を復元する。811段階では、809段階で復元された現行のブロックのグレイアルファ成分のすべてが「0」であるか否かを判断し、すべてが「0」である場合(図8の811で「はい」)、813段階で現行のブロックの輝度および色度成分の復号化過程がスキップされる。一方、811段階での判断の結果、現行のブロックのグレイアルファ成分が「0」ではない値を有する場合(図8の811で「いいえ」)、815段階で輝度および色度成分の予測映像を補償し、817段階で、補償された輝度および色度予測映像に復号化された輝度および色度予測誤差を加えて輝度および色度成分を復元する。
【0036】
一方、803段階での判断の結果、現行のブロックに対して予測誤差の符号化過程が行われた場合(図8の803で「いいえ」)、819段階では、グレイ予測映像を補償し、821段階で、補償されたグレイ予測映像に、復号化されたグレイ予測誤差を加えてグレイアルファ成分を復元する。823段階では、821段階で復元された現行のブロックのグレイアルファ成分のすべてが「0」であるか否かを判断し、すべてが「0」である場合、825段階で現行のブロックの輝度および色度成分の復号化過程をスキップする。一方、823段階での判断の結果、現行のブロックのグレイアルファ成分が「0」ではない値を有する場合、827段階で輝度および色度成分の予測映像を補償し、829段階で、補償された予測映像に、輝度および色度予測誤差を加えて輝度および色度成分を復元する。
下記の表1は、本発明の1実施形態に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置で使用される符号化モード1ないし4による符号化方式を表す。
【0037】
【表1】


【0038】
前記表1を参照して説明すると、符号化するために入力された任意のブロックが「0」ではないグレイアルファ成分を含むか否かによって、前記ブロックを背景領域あるいは前景領域を区分けする。もし、前記ブロックがすべて「0」であるグレイアルファ成分を含む場合には、前記ブロックは背景領域であるため、輝度および色度成分に対しては符号化を行わず、グレイアルファ成分に対して符号化を行う。このとき、前記ブロックに対するグレイアルファ成分の予測誤差が臨界値より小さい場合には、グレイアルファ成分の予測誤差に対する符号化をスキップし、大きい場合には、グレイアルファ成分の予測誤差に対して変換および量子化過程を経た後にエントロピー符号化を行う。
【0039】
一方、前記ブロックが「0」ではないグレイアルファ成分を含む場合には、前記ブロックは前景領域であるため、グレイアルファ成分だけでなく、輝度および色度成分に対しても符号化を行う。このとき、前記ブロックに対するグレイアルファ成分の予測誤差が臨界値より小さい場合には、グレイアルファ成分の予測誤差と輝度および色度成分の予測誤差とに対する符号化をスキップし、大きい場合には、グレイアルファ成分の予測誤差と輝度および色度成分の予測誤差とに対して変換および量子化過程を経た後にエントロピー符号化を行う。
【0040】
図9は、映像の時間予測のために映像を一定サイズのブロックに分割する方法の一例を示す図面である。この方法は、ISO/IEC 14496−10およびITU−T Rec.H.264標準で使用する方法である。この方法では、基本的に横/縦16画素サイズのマクロブロックを16×16、16×8、8×16、8×8の多様なサイズに分け、それぞれ行動ベクトルを求めて時間上に映像値を予測する。特に、8×8サイズのブロックは、再び、8×8、8×4、4×8、4×4サイズに分けることで、細かい動きも正確に検出可能となっている。
【0041】
また、時間予測を使用する場合、半画素または1/4画素の行動予測方法を使用するために、前のアルファチャンネル映像を2倍あるいは4倍に拡大した後に行動予測を行う。このような映像の拡大のために、MPEG−4では双線型補間を行い、H.264では6タップフィルタを使用した補間を行う。しかし、グレイアルファチャンネルを含む映像では、計算量を簡単にするために、このような行動予測過程を省略でき、このような行動予測過程を適用するためには、前記補間方法だけでなく計算量を簡単にできる別途の補間方法を使用できる。
【0042】
10(a)は、映像の空間予測のための隣接画素の位置と、予測する現行のブロックの画素の位置とを示す図面である。図9に示した方法と同様に、この方法は、ISO/IEC 14496−10およびITU−T Rec.H.264標準で使用する方法である。この方法では、4×4サイズのブロックデータPa、Pb、・・・、Pqを予測するために、前に符号化されて復元された空間上の隣接したデータP0、P1、・・・、P12を利用する。図10(b)は、空間上に隣接した画素から投影して現行のブロックを予測するための0から8までの9個の予測方向を示す。例えば、0の方向の場合は、隣接した画素値P1、P2、P3、P4を垂直方向に投影して、Pa、Pe、Pi、PmはP1値、Pb、Pf、Pj、PnはP2値、Pc、Pg、Pk、PoはP3値、Pd、Ph、Pl、Pqは、P4値に予測する。他の方向の場合も同様に投影を通じて予測する。 図9および図10に示されたような時空間予測方法は、既存の標準技術を1例として説明したものであって、他の方法を使用することも可能である。
【0043】
図11は、グレイアルファ映像の1例およびそれをマクロブロックに分けた場合に各マクロブロックが透明であるか不透明であるかを示す図面であって、「1」は透明を、「0」は不透明を表す。ここで、「1」で表示されたマクロブロックは背景領域であるため、そのグレイアルファ成分は符号化および復号化によって復元されるが、輝度および色度成分は存在していないため符号化および復号化は行われない。このとき、グレイアルファ成分は透明か否かに関係なく、マクロブロック単位でイントラ/インター予測補償を行って符号化および復号化を行う。一方、「0」で表示されたマクロブロックは前景領域であって、輝度および色度成分が存在するため、イントラ/インター予測補償を行って符号化および復号化を行う。
【0044】
図12は、グレイアルファチャンネルを含む映像を利用した映像合成の例を示す図面であって、1201は輝度および色度成分を有する前景領域を表し、1202はこの前景領域を表すためのグレイアルファ成分の映像を表す。このようなグレイアルファ成分を利用して、前景領域1201は、任意の輝度および色度成分を有する映像1203と合成して他の合成された映像1204が得られる。このような過程は、放送のためのコンテンツ編集過程で映像の特定領域を他の映像と合成して新たな背景の映像を作る場合に使用できる。もし、前景領域1201の輝度および色度成分をNyuv、該当するグレイ成分をNα、映像1203の輝度および色度成分をMyuv、2つの映像の合成映像1204の輝度および色度成分をPyuvとする場合、下記数式1の関係が得られる。
【数1】


グレイ成分Nαはnビットで表示するが、例えば、8ビットである場合、0から255までの値を有する。数式1のように、グレイ成分は、2つの映像の輝度および色度成分間の加重平均のための加重値として使われる。したがって、グレイ成分が「0」である場合には背景領域と見なされ、背景領域の輝度および色度成分は、その値に関係なく合成された映像には影響を及ぼさない。
【0045】
本発明は、コンピュータ可読記録媒体にコンピュータ可読コードとして実装することが可能である。コンピュータ可読記録媒体には、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータが保存される任意の種類の記録装置が含まれる。コンピュータ可読記録媒体の例としては、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光学式データ保存装置があり、また、キャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)状に実装されるものも含む。また、コンピュータ可読記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータ可読コードが保存され、かつ実行される。そして、本発明を実施するための機能的なプログラム、コードおよびコードセグメントは、本発明の範囲に属する当業者によって容易に推論され得ることに留意されたい。
【0046】
以上、本発明を図面に示した実施形態を用いて説明したが、これらは例示的なものに過ぎず、本技術分野の当業者ならば、本発明の範囲および趣旨から逸脱しない範囲で多様な変更および変形が可能なことは理解できるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明によるグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化/復号化装置および方法は、動映像コンテンツ製作および編集に広く使われるグレイアルファチャンネルを含んだ映像の処理/伝送および保管を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1A】本発明の1実施形態に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図1B】本発明の1実施形態に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1Bに示した各部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の1実施形態に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の符号化方法の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4A】図1Aに示した符号化装置で生成されるビット列の構造例を示す図である。
【図4B】図1Bに示した符号化装置で生成されるビット列の構造例を示す図面である。
【図5】本発明に適用されるグレイアルファ成分のCBPを生成する方法を説明するための図である。
【図6A】本発明の1実施形態に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置の構成を示すブロック図である。
【図6B】本発明の1実施形態に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図6Bに示した各部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の1実施形態に係るグレイアルファチャンネルを含む映像の復号化方法を説明するためのフローチャートである。
【図9】映像の時間上の予測のために映像を一定サイズのブロックに分割する方法の一例を示す図である。
【図10】(a)は、映像の空間予測のための隣接画素の位置と、予測する現行のブロックの画素の位置とを示す図であり、(b)は、空間上に隣接した画素から投影して現行のブロックを予測するための0から8までの9個の予測方向を示す図である。
【図11】グレイアルファチャンネルを含む映像の1例およびそれをマクロブロックで分割した際に、各マクロブロックの透明性を示す図である。
【図12】グレイアルファチャンネルを含む映像を利用した映像合成の例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
101 ブロックデータ受信部
103 前景領域符号化部
107 背景領域符号化部
【出願人】 【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【出願日】 平成17年3月7日(2005.3.7)
【代理人】 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造

【公開番号】 特開2005−253088(P2005−253088A)
【公開日】 平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願番号】 特願2005−62158(P2005−62158)