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【発明の名称】 クレジットカードチェックシステム、クレジットカードの決済の可否のチェック方法、およびコンピュータプログラム
【発明者】 【氏名】吉田 淳
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見ニ丁目2番53号 株式会社富士通関西システムズ内
【氏名】尾川原 真司
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見ニ丁目2番53号 株式会社富士通関西システムズ内
【課題】クレジットカード会社が定める利用条件とは別の利用者個別の利用条件を従来よりも簡単に設定できるようにする。

【解決手段】個別利用管理システム1に、クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める利用条件とは別の利用条件である個別利用条件70をカード番号と対応付けて記憶する会員情報管理部106と、決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての決済可否のチェックの要求を、その利用対象クレジットカードのカード番号とともに、オーソリホスト2より受け付ける、問合せ受付部101と、利用対象クレジットカードについての決済可否のチェックをそのカード番号に対応する個別利用条件70に基づいて行う決済可否チェック部102と、要求元のオーソリホスト2に、決済可否チェック部102による決済可否のチェックの結果を送信するチェック結果送信部103と、を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカード会社が行う与信チェックとは別の、クレジットカードによる決済の可否のチェックである、第二のチェックを行うための、クレジットカードチェックシステムであって、
クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める当該クレジットカードの利用条件とは別の利用条件である第二の利用条件を、当該クレジットカードを識別する識別情報と対応付けて記憶する、利用条件記憶手段と、
決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックの要求を、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報とともに、外部の装置より受け付ける、要求受付手段と、
前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報に対応する前記第二の利用条件に基づいて行う、決済可否チェック手段と、
前記要求を行った前記外部の装置に、前記決済可否チェック手段による前記第二のチェックの結果を送信する結果送信手段と、
を有することを特徴とするクレジットカードチェックシステム。
【請求項2】
前記利用条件記憶手段は、1枚のクレジットカードについて1つまたは複数の前記第二の利用条件を記憶し、
前記第二の利用条件には、当該第二の利用条件を適用すべき時期を示す時期情報が含まれており、
前記決済可否チェック手段は、前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記第二の利用条件のうちの、現在の日付または時刻と適合する時期を示す前記時期情報を有する前記第二の利用条件に基づいて行う、
請求項1記載のクレジットカードチェックシステム。
【請求項3】
前記利用対象クレジットカードが正規の所有者によって利用されようとしているか否かを判別する正規利用判別手段を有し、
前記決済可否チェック手段は、前記利用対象クレジットカードが当該利用対象クレジットカードの前記第二の利用条件を満たしていなくても、前記正規利用判別手段によって当該利用対象クレジットカードが正規の所有者によって利用されようとしていると判別された場合は、当該利用対象クレジットカードについて決済が可能であると判別する、
請求項1または請求項2記載のクレジットカードチェックシステム。
【請求項4】
クレジットカード会社が行う与信チェックとは別の、クレジットカードの決済の可否のチェックの方法であって、
クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める当該クレジットカードの利用条件とは別の利用条件である第二の利用条件を、当該クレジットカードを識別する識別情報と対応付けて記憶手段に記憶させておき、
決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての前記決済の可否のチェックの要求を、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報とともに、外部の装置より受け付けるステップと、
前記利用対象クレジットカードについての前記決済の可否のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報に対応する前記第二の利用条件に基づいて行うステップと、
前記要求を行った前記外部の装置に、前記決済の可否のチェックの結果を送信するステップと、
を有することを特徴とするクレジットカードの決済の可否のチェック方法。
【請求項5】
クレジットカード会社が行う与信チェックとは別の、クレジットカードによる決済の可否のチェックである、第二のチェックを行うための、コンピュータに用いられるコンピュータプログラムであって、
クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める当該クレジットカードの利用条件とは別の利用条件である第二の利用条件を、当該クレジットカードを識別する識別情報と対応付けて記憶する利用条件記憶手段にアクセスする処理と、
決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックの要求を、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報とともに、外部の装置より受け付ける処理と、
前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報に対応する前記第二の利用条件に基づいて行う処理と、
前記要求を行った前記外部の装置に、前記第二のチェックの結果を送信する処理と、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカードによる決済の可否をチェックするシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカードの普及が進むにつれて、クレジットカードの不正利用に関する問題が深刻化している。クレジットカード会社は、本人の写真を貼付したクレジットカードを発行したり、ICカード方式を採用したり、加盟店に対してサイン(署名)の確認を強化するように求めたり、クレジットカードの所有者に対して暗証番号として平易な番号を設定しないように求めたりするなど、様々な対策を講じている。
【0003】
これにより、不正利用に対する一定の効果が得られているが、不正利用による被害がもっと小さくなることが望まれている。
【0004】
そこで、特許文献1に記載されるような方法が提案されている。係る方法によると、クレジットカードの所有者は、クレジットカード会社が定めた利用限度額よりもさらに低い額を、自分の利用限度額として設定することができる。
【特許文献1】特開2002−352168号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、クレジットカードを複数枚所有する消費者が多くなっている。その要因の1つとして、インターネットや携帯電話などによるオンラインショッピングが広く普及したことが挙げられる。オンラインショッピングでは、売主および顧客の双方の利便性の観点から、クレジットカードで決済を行われることが多いし、売主もそれを推奨している。さらに、クレジットカードは、ショッピングだけでなく、公共料金の引落し、医療費の支払い、および馬券の購入など、様々な目的に利用されるようになっている。消費者は、複数のクレジットカードを目的に応じて使い分けることが多い。
【0006】
もう1つの要因として、店が運営する会(例えば、百貨店の友の会など)の会員カードや金融機関のキャッシュカードなどに、クレジットカード機能を付けるケースが多くなったことが挙げられる。このような場合は、クレジットカード会社に支払う年会費は、無料であるかまたは小額であることがほとんどである。また、消費者は、会員になることによって料金の値引きやATM手数料の減免などの特典を受けることができる。その結果、消費者は、複数のクレジットカードを気軽に所有することになる。
【0007】
ところが、所有するクレジットカードの枚数が多くなるほど、消費者にとってクレジットカードの管理が面倒になる。また、クレジットカードを盗難されまたは偽造されて、不正利用される危険性が高くなる。
【0008】
そこで、特許文献1に記載される方法によって、クレジットカードごとの利用限度額を予め低く設定しておき被害をできるだけ小さく抑えることが考えられる。
【0009】
しかし、係る方法を実現するためのシステムを構築することは、クレジットカード会社にとって大きな負担となる。また、もしも、各クレジットカード会社がシステムを構築できたとしても、クレジットカード会社ごとにユーザインタフェースが異なるので、消費者にとって、利用限度額などを設定する操作が面倒である。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑み、クレジットカード会社が定める利用条件とは異なる利用者個別の利用条件を従来よりも簡単に設定することができ、かつ、クレジットカード会社の負担する構築費用を従来よりも安く抑えることができる、クレジットカードのチェックのためのシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るクレジットカードチェックシステムは、クレジットカード会社が行う与信チェックとは別の、クレジットカードによる決済の可否のチェックである、第二のチェックを行うための、クレジットカードチェックシステムであって、クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める当該クレジットカードの利用条件とは別の利用条件である第二の利用条件を、当該クレジットカードを識別する識別情報と対応付けて記憶する、利用条件記憶手段と、決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックの要求を、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報とともに、外部の装置より受け付ける、要求受付手段と、前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報に対応する前記第二の利用条件に基づいて行う、決済可否チェック手段と、前記要求を行った前記外部の装置に、前記決済可否チェック手段による前記第二のチェックの結果を送信する結果送信手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
前記外部の装置は、例えば、クレジットカード会社のカード決済処理ホストであって、前記利用対象クレジットカードについて、従来の与信チェックを行う。そして、前記利用対象クレジットカードについて、前記与信チェックの結果および前記第二のチェックの結果の両方が決済可能である旨を示す場合に、決済の処理を実行する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、クレジットカードの利用者は、クレジットカード会社が定める利用条件とは異なる利用者個別の利用条件を従来よりも簡単に設定することができる。また、クレジットカード会社は、前記第二のチェックの要求を行うための手段を追加する程度の設計変更を既存のシステムに対して行うだけでよい。よって、個別に決済の可否をチェックするためのシステムを従来よりも安価で構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1はクレジットカード利用システム100の全体的な構成の例を示す図、図2は個別利用管理システム1のハードウェア構成の例を示す図、図3は個別利用管理システム1の機能的構成の例を示す図である。
【0015】
図1に示すように、クレジットカード利用システム100は、個別利用管理システム1、オーソリホスト2、オーソリ端末3、および通信回線41、42などによって構成される。
【0016】
オーソリホスト2は、従来からクレジットカード会社ごとに設置されている、クレジットカードの所有者(消費者、顧客)がクレジットカードによる決済を求めた際の与信チェックを行うホストコンピュータである。
【0017】
オーソリ端末3は、クレジットカード会社の加盟店(以下、「店舗」と記載する。)に従来から設置されている、通信回線41を介してオーソリホスト2に対して与信チェックを要求するための端末装置である。「CAT(Credit Authorization Terminal)」と呼ばれる場合もある。POS(Point of Sales)システムの端末装置またはATM(Automatic Teller Machine)などにオーソリ端末3の機能が備えられている場合もある。近年、オーソリ端末3は、ほとんどのクレジットカード会社で共通に用いられる。したがって、基本的に、店舗には1種類のオーソリ端末3があればよい。ただし、店舗が加盟しているクレジットカード会社の組合せによっては、複数の種類のオーソリ端末3を用意しなければならない場合がある。
【0018】
このように、オーソリホスト2、オーソリ端末3、および通信回線41によって形成されるシステムは、既存の与信システム(オーソリシステム)である。ただし、オーソリホスト2には、本発明に係る個別利用管理システム1と連携して処理を行うための、決済可否問合せ部21(図3参照)が設けられている。これについては、後に説明する。
【0019】
個別利用管理システム1は、クレジットカード会社がオーソリホスト2で行う与信チェックとは別に、顧客が店舗でクレジットカードによる支払いを求めた際に、そのクレジットカードによる決済(取引)を行ってもよいか否かのチェックを行うシステムである。この個別利用管理システム1は、係るチェックのサービスを提供する機関(以下、「第三者機関」と記載する。)に設けられる。決済の可否の条件は、クレジットカードの所有者ごとに任意に設定することができる。以下、所有者ごとの決済の可否(クレジットカードの利用の可否)の条件を「個別利用条件」と記載する。
【0020】
クレジットカードの所有者は、個別利用管理システム1による決済の可否のチェックのサービスを利用したい場合は、第三者機関の会員になって、個別利用条件の設定を個別利用管理システム1に対して行っておく必要がある。これらの方法は、後に説明する。
【0021】
なお、クレジットカード利用システム100では、従来通り、オーソリホスト2による与信チェックを必ず行う。よって、個別利用条件には、クレジットカード会社の定めた利用条件よりも厳しい条件を設定するのが望ましい。さもなければ、個別利用管理システム1で決済の可否のチェックを行う意味がなくなるからである。
【0022】
個別利用管理システム1とオーソリホスト2とは、通信回線42によって互いに接続されている。通信回線42として、インターネット、専用線、または公衆回線などが用いられる。
【0023】
個別利用管理システム1は、図2に示すように、CPU1a、RAM1b、ROM1c、磁気記憶装置1d、および通信インタフェース1eなどによって構成される。磁気記憶装置1dには、図3に示すような、問合せ受付部101、決済可否チェック部102、チェック結果送信部103、ユーザ登録処理部104、設定更新部105、会員情報管理部106、本人確認処理部107、および画面データ送信部108などの機能を実現するためのプログラムおよびデータがインストールされている。これらのプログラムおよびデータは必要に応じてRAM1bにロードされ、CPU1aによってプログラムが実行される。図3の一部または全部の機能を、ハードウェアによって実現するようにしてもよい。個別利用管理システム1として、サーバ用の装置(サーバ機)が用いられる。図3の各部を複数台のサーバ機などに分散するように、個別利用管理システム1を構成してもよい。
【0024】
以下、顧客がクレジットカードを利用する際の、個別利用管理システム1、オーソリホスト2、およびオーソリ端末3の処理内容などについて詳細に説明する。
【0025】
〔会員登録および個別利用条件の設定〕
図4はカード利用履歴データベースDB3の例を示す図、図5は会員情報データベースDB1の例を示す図、図6は会員登録画面HG1の例を示す図、図7は個別利用条件データベースDB2の例を示す図、図8はログイン画面HG2の例を示す図、図9はクレジットカード選択画面HG3の例を示す図、図10は条件選択画面HG4の例を示す図、図11は基本事項設定画面HG5の例を示す図、図12は利用限度条件設定画面HG6の例を示す図、図13は利用場所条件設定画面HG7の例を示す図である。
【0026】
図3の会員情報管理部106は、会員情報データベースDB1、個別利用条件データベースDB2、およびカード利用履歴データベースDB3などのデータベースを有しており、会員登録されている各顧客に関する情報の管理を行う。
【0027】
カード利用履歴データベースDB3は、図4に示すように、会員登録済の顧客(クレジットカードの所有者)の、過去の決済の履歴を記憶している。
【0028】
会員情報データベースDB1は、図5に示すように、会員登録済の顧客の所有するクレジットカードなどに関する情報を記憶している。顧客は、次のようにして、会員登録を行うことができる。
【0029】
会員登録を申請したい顧客は、パーソナルコンピュータまたは携帯電話端末などを操作し、第三者機関が開設するWebサイト(WWWサイト)の所定のWebページにアクセスする。すると、これらの装置の表示部には、図6の会員登録画面HG1が表示される。会員登録画面HG1を表示するための画面データ(HTMLファイルまたは画像ファイルなど)は、画面データ送信部108によってこれらの装置に送信される。後に説明する他の画面の画面データについても同様である。
【0030】
顧客は、テキストボックスTX11〜TX15に、それぞれ、氏名、携帯電話番号、携帯メールアドレス、クレジットカード番号(以下、単に「カード番号」と記載する。)、および忘却時キーワードを入力して指定する。
【0031】
携帯電話番号および携帯メールアドレスには、それぞれ、顧客自身が普段持ち歩いている携帯電話端末の電話番号および電子メールアドレスを指定する。クレジットカードを複数所有する場合は、カンマ(,)で区切るなどして複数のカード番号を指定することができる。「忘却時キーワード」とは、個別利用管理システム1へのログオンのために入力すべき会員IDまたはパスワードを顧客が忘れてしまった場合に、個別利用管理システム1の管理者がその顧客を確認するために用いられる。
【0032】
顧客は、これらの事項の情報を入力した後、登録ボタンBN1をクリックする。すると、入力された情報が個別利用管理システム1に送信される。図3のユーザ登録処理部104は、これらの情報を受信することによって、会員登録の申請を受け付ける。そして、ログイン用の会員IDおよびパスワードを発行して申請元の顧客にその会員IDおよびパスワードを通知するとともに、その会員ID、パスワード、および受信したこれらの情報を互いに対応付けて会員情報データベースDB1に格納する。
【0033】
これにより、会員登録が完了する。以下、会員登録された顧客を「会員ユーザ」と記載する。会員情報データベースDB1の「有効期間」は、その会員IDの有効期間である。例えば、登録日からの所定の期間を有効期間として自動的に設定する。「条件区分」については、後に説明する。
【0034】
なお、会員ユーザは、会員登録後、第三者機関のWebサイトにログオンし、会員登録画面HG1において各項目の情報を修正することによって、会員情報データベースDB1に登録されている自分の情報を更新することができる。
【0035】
個別利用条件データベースDB2は、図7に示すように、個別利用条件に関する情報を記憶している。会員ユーザは、会員情報データベースDB1に登録したクレジットカードごとに、個別利用条件を設定することができる。また、1枚のクレジットカードに対して複数の個別利用条件を設定し、使い分けることができる。個別利用条件は、次のようにして設定することができる。
【0036】
設定を行いたい会員ユーザは、パーソナルコンピュータまたは携帯電話端末などを操作し、第三者機関の所定のWebページにアクセスする。すると、図8に示すようなログイン画面HG2が表示される。会員ユーザは、自分に対して発行された会員IDおよびパスワードをそれぞれテキストボックスTX21、TX22に入力し、OKボタンBN2をクリックする。
【0037】
図3の設定更新部105は、図5の会員情報データベースDB1と入力された会員IDおよびパスワードとを照合することによって、ユーザ認証を行う。正規の会員であることが確認されれば、個別利用条件データベースDB2を参照し、その会員ユーザのクレジットカードのカード番号を取得する。そして、その会員ユーザのパーソナルコンピュータなどの表示部には、図9のように、その会員ユーザのクレジットカードの一覧を示すクレジットカード選択画面HG3が表示される。ここで、会員ユーザは、個別利用条件を設定したいクレジットカードを選択してからOKボタンBN3をクリックする。例えば、丸数字1のクレジットカードを選択したとする。
【0038】
すると、図10のように、選択されたクレジットカードに対して既に設定されている個別利用条件の一覧を示す条件選択画面HG4が表示される。個別利用条件を修正(更新)したい場合は、その個別利用条件を選択してからOKボタンBN41をクリックする。新たに個別利用条件を追加したい場合は、追加ボタンBN42をクリックする。
【0039】
追加ボタンBN42がクリックされた場合は、図11の基本事項設定画面HG5、図12の利用限度条件設定画面HG6、および図13の利用場所条件設定画面HG7が順次表示される。会員ユーザは、これらの画面を見ながら個別利用条件の設定を行う。
【0040】
図11の基本事項設定画面HG5のテキストボックスTX51、TX52には、それぞれ、追加する個別利用条件の名称(条件名)およびその個別利用条件の有効時期を入力して指定する。条件名には、例えば、「ビジネススタイル」、「デイオフスタイル」、「節約スタイル」、または「旅行スタイル」などのような、会員ユーザのライフスタイルなどに合わせた名前を自由に指定することができる。
【0041】
有効時期には、その個別利用条件を有効にしたい時期(曜日、日付、または時間帯など)を指定する。例えば、会員ユーザの出勤形態に応じて、「ビジネススタイル」の個別利用条件には「平日」、「デイオフスタイル」の個別利用条件には「土、日、祝祭日」などと指定する。有効時期を指定しておけば、後に説明する決済の可否のチェックの際に用いられる個別利用条件が自動的に選択される。係るチェックの際の個別利用条件を時期に関係なく(つまり、不定期的に)会員ユーザ自ら選択したい場合は、有効時期には何も指定しないようにする。
【0042】
図12および図13の各画面では、自分のライフスタイルなどに応じた利用条件の詳細な設定を行う。
【0043】
図12の利用限度条件設定画面HG6のテキストボックスTX61、TX62には、それぞれ、そのクレジットカードの合計利用限度額(月締めの場合は1ヶ月当たりの利用限度額)および1日の利用限度額を入力して指定する。テキストボックスTX63、TX64、TX65には、それぞれ、1日の利用限度回数、1週間の利用限度回数、および1か月の利用限度回数を入力して指定する。
【0044】
そのクレジットカードの現在までの利用状況がテキストボックスTX61〜TX65のいずれかに指定された条件を超えている場合は、原則として、そのクレジットカードは使えなくなる。チェックボックスCB6の使い方については、後に説明する。
【0045】
なお、利用限度条件設定画面HG6を表示する際に、テキストボックスTX61〜TX62に、クレジットカード会社が定める利用限度の条件を既定値として入れておいてもよい。これにより、会員ユーザにとって個別の利用限度額や利用限度回数を決めやすくすることができる。
【0046】
図13の利用場所条件設定画面HG7では、利用場所に関する条件を設定する。そのクレジットカードを利用してもよい場所を限定することによって係る条件を設定する場合は、「利用可能場所」に対応するチェックボタンCN71を選択し、テキストボックスTX71〜TX74に、それぞれ、利用してもよい地域(北米、南米、欧州など)、国(日本、米国、フランスなど)、都道府県、および店舗の業種(百貨店、量販店、専門店、ゴルフ場、居酒屋、鉄道会社、航空会社、ホテルなど)をすべて入力して指定する。原則として、テキストボックスTX71〜TX74のいずれにも指定されなかった場所または業種の店舗では、そのクレジットカードは使えなくなる。
【0047】
利用場所に関する条件を、そのクレジットカードの利用を禁止する場所を限定することによって設定する場合は、「利用禁止場所」に対応するチェックボタンCN72を選択する。そして、テキストボックスTX71〜TX74に、それぞれ、利用を禁止する地域、国、都道府県、および店舗の業種をすべて入力して指定する。原則として、テキストボックスTX71〜TX74のいずれかに指定された場所または業種の店舗では、そのクレジットカードは使えなくなる。チェックボックスCB7の使い方については、後に説明する。
【0048】
基本事項設定画面HG5、利用限度条件設定画面HG6、および利用場所条件設定画面HG7の表示は、各画面の「前ページ」および「次ページ」のボタンをクリックして切り替えることができる。
【0049】
利用限度条件設定画面HG6および利用場所条件設定画面HG7のテキストボックスをすべて埋める必要はない。例えば、利用回数について限度を設けたくない場合はテキストボックスTX63〜TX65を空白にしておけばよいし、利用場所について限定したくない場合はテキストボックスTX71〜TX74を空白にしておけばよい。会員ユーザは、条件の指定がすべて終わったら、利用場所条件設定画面HG7の設定ボタンBN7をクリックする。
【0050】
すると、図3の設定更新部105は、これらの画面で指定された情報を受信し、個別利用条件を識別するための条件区分を新たに発行する。そして、そのクレジットカードのカード番号と発行した条件区分とを主キーにして、受信した各情報を図7の個別利用条件データベースDB2に記憶させる。このようにして、個別利用条件を設定することができる。以下、個別利用条件データベースDB2に記憶された個別利用条件を「個別利用条件70」と記載する。
【0051】
なお、図7では、紙面の都合により、個別利用条件データベースDB2を3つに分割して記載している。1〜3段目の同じ丸数字同士の行の情報が1組になって1つの個別利用条件70をなしている。また、個別利用条件70のうち、2段目の「合計利用限度額」から「一ヶ月利用限度額」までの条件を「利用限度条件」と記載し、3段目の「利用可能場所」および「利用可能場所」の各項目の条件を「利用場所条件」と記載することがある。1段目の「一時利用区分」については後に説明する。
【0052】
一方、図10の条件選択画面HG4において、条件名(丸数字1の「ビジネススタイル」または丸数字2の「デイオフスタイル」のうちのいずれか)が選択されてからOKボタンBN41がクリックされた場合は、それに対応する設定済の個別利用条件70が個別利用条件データベースDB2より呼び出され、基本事項設定画面HG5、利用限度条件設定画面HG6、および利用場所条件設定画面HG7(図11、図12、図13参照)によって示される。なお、条件名およびその番号(丸数字)は、そのクレジットカードの個別利用条件70(図7参照)に基づいて表示される。
【0053】
会員ユーザは、個別利用条件の追加の場合と同様の操作を行って各項目の条件を修正する。そして、設定ボタンBN7をクリックする。すると、設定更新部105は、これらの画面において修正された(指定し直された)各項目の情報を受信し、元の個別利用条件70を、受信した情報に書き換える。これにより、個別利用条件70が更新される。
【0054】
1つのクレジットカードに対して複数の個別利用条件70が設定されている場合は、決済の可否のチェックの際に使用する個別利用条件70を1つだけ選択しなければならない。係る選択は、各個別利用条件70の「有効時期」に基づいて個別利用管理システム1が自動的に行う。例えば、図7において、カード番号が「1111-1111-xxxx-xxxx」であるクレジットカードを使って会員ユーザが支払いを行おうとした場合は、その日が日曜日であれば、個別利用管理システム1は、「条件区分=2」の個別利用条件70を選択して決済の可否のチェックを行う。
【0055】
カード番号が「2222-2222-xxxx-xxxx」であるクレジットカードのように「有効時期」が設定されていない場合は、会員ユーザが適宜、第三者機関のWebサイトにログオンして個別利用条件70の選択を行う。会員ユーザに選択された個別利用条件70の「有効区分」は「1」を示し、そうでない個別利用条件70の「有効区分」は「0」を示す。個別利用管理システム1は、決済の可否のチェックの際に、「有効区分=1」である個別利用条件70を選択して使用する。
【0056】
〔カード決済時の処理〕
図14は個別決済可否チェック処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0057】
図3に戻って、店舗のオーソリ端末3は、その店舗で支払いを行おうとする顧客のクレジットカードのカード番号を読み取る。そして、そのカード番号およびその店舗を識別する店舗識別番号を、そのクレジットカードのクレジットカード会社のオーソリホスト2に送信する。
【0058】
すると、オーソリホスト2は、受信したカード番号に基づいて、従来の与信チェックを行う。その結果、決済が不可であると判別された場合は、オーソリ端末3に対してその旨を通知する。この場合は、その顧客は、そのクレジットカードでの支払いを行うことができない。
【0059】
一方、決済が可能であると判別された場合は、さらに、オーソリホスト2の決済可否問合せ部21は、個別利用管理システム1に対して決済の可否を問い合わせる。この際に、オーソリ端末3より受信したカード番号およびその店舗の場所および業種などに関する店舗情報を個別利用管理システム1に送信する。
【0060】
個別利用管理システム1において、オーソリホスト2からの問合せが問合せ受付部101によって受け付けられると、決済可否チェック部102は、図14に示すフローチャートのような手順で、決済の可否をチェックする。
【0061】
オーソリホスト2から送信されてきたカード番号に対応する個別利用条件70を、図7の個別利用条件データベースDB2より検索する(図14の#101)。複数の個別利用条件70があった場合は、前に説明したように、いずれか1つの個別利用条件70を選択する。すなわち、これらの個別利用条件70の「有効時期」に設定がある場合は、その日の日付時刻に基づいていずれか1つの個別利用条件70を選択する。設定がない場合は、「有効区分=1」である個別利用条件70を選択する。
【0062】
現在のそのクレジットカードに関する状況が、選択した個別利用条件70に含まれる各項目の条件を満たしているか否かを判別する(#102)。具体的には、利用限度条件(図7の2段目の各項目の条件)を満たしているか否かを、カード利用履歴データベースDB3に記憶されているそのクレジットカードの履歴を集計することによって判別する。さらに、利用場所条件(図7の3段目の各項目の条件)を満たしているか否かを、オーソリホスト2より受信した店舗情報(店舗の場所および業種)に基づいて判別する。
【0063】
その結果、すべての項目の条件を満たしている場合は(#103でYes)、「決済可」と判別し(#108)、その旨を問合せ元のオーソリホスト2に対して通知する(#110)。
【0064】
一方、いずれか1つでも条件を満たしていなかった場合は、原則として「決済不可」と判別する。しかし、個別利用条件70は会員ユーザが自分のライフスタイルなどに合わせて自由に設定したものであって、これを厳密に適用すると、本人にとって不便な場合がある。また、問合せに係るそのクレジットカードは、クレジットカード会社のオーソリホスト2による与信チェックをパスしているので、一定の信用を有していると言える。
【0065】
そこで、そのクレジットカードを利用しようとしている者がそのクレジットカードの所有者本人であるか否かをチェックし、所有者本人であることが分かれば、今回の買い物の決済を一時的に許可するようにする。以下、このように、個別利用条件70を満たしていなくても一時的にクレジットカードを利用することを「一時利用」と記載する。
【0066】
会員ユーザは、一時利用を行いたい場合は、次のようにして予め登録を行っておく必要がある。
【0067】
個別利用条件70のうちの利用限度条件を満たしていなくても一時利用を許可してもらいたい場合は、会員ユーザは、図12の利用限度条件設定画面HG6において、チェックボックスCB6にチェック印を入れておく。一時利用を行いたくない場合は、チェック印を外しておく。同様に、利用場所条件を満たしていなくても一時利用を許可してもらいたい場合は、図13の利用場所条件設定画面HG7のチェックボックスCB7にチェック印を入れておく。
【0068】
すると、個別利用条件データベースDB2(図7参照)に記憶されている、その個別利用条件70の「一時利用区分」が更新される。「一時利用区分」は2桁からなる2進数で、2桁目は利用限度条件についての一時利用の許否を示し、1桁目は利用場所条件についての一時利用の許否を示している。したがって、例えば、会員ユーザがチェックボックスCB6のみにチェック印を入れた場合は、個別利用条件70の「一時利用区分」は、「10」に更新される。チェックボックスCB7のみにチェック印を入れた場合は、「01」に更新される。このようにして、一時利用のための登録が完了する。
【0069】
フローチャートに戻って、決済可否チェック部102は、個別利用条件70を満たしていない場合は(#103でNo)、いずれの項目の条件を満たしていないかを判別する(#104)。
【0070】
利用限度条件のみ満たしていない場合は、その個別利用条件70の「一時利用区分」の2桁目の値を確認する。「0」であれば、会員ユーザは一時利用を望んでいないことを意味するので(#105でNo)、「決済不可」であると判別する(#109)。同様に、利用場所条件のみ満たしていない場合は、「一時利用区分」の1桁目の値を確認し、「0」であれば「決済不可」であると判別する(#105でNo、#109)。利用限度条件および利用場所条件の両方を満たしていない場合は、「一時利用区分」の1桁目および2桁目の値のいずれかが「0」であれば「決済不可」であると判別する(#105でNo、#109)。そして、「決済不可」である旨をオーソリホスト2に通知する(#110)。
【0071】
そうでない場合は(#105でYes)、決済可否チェック部102は、本人確認処理部107に対して、現在そのクレジットカードで支払いを行おうとしている者が本人であるか否かを確認するように指令する。本人確認処理部107は、例えば、次の確認方法A、Bのいずれかの方法で、本人であるか否かを確認する(#106)。
【0072】
確認方法A:本人確認処理部107は、そのクレジットカードの所有者の携帯電話番号を図5の会員情報データベースDB1より抽出し、その携帯電話番号にダイアルして「一時利用をする場合は1番を押してください。しない場合は0番を押してください。」というようなメッセージを送信する。そして、1番の信号が返信されてきたら、所有者本人であると判別する。そうでない場合は、所有者本人でないと判別する。または、携帯メールアドレスに、同じメッセージを電子メールによって送信し、それに対する返信に基づいて所有者本人であるか否かを確認してもよい。
【0073】
確認方法B:本人確認処理部107は、そのクレジットカードの所有者の携帯電話番号を抽出し、その携帯電話番号に対応する携帯電話端末の場所(現在地)を既存のGPS(Global Positioning System)に対して問い合わせる。そして、その携帯電話端末の場所とそのクレジットカードが利用されようとしている店舗の場所とを照合する。その結果、両者が一致すれば、所有者本人であると判別する。一致しなければ、所有者本人でないと判別する。
【0074】
決済可否チェック部102は、本人確認処理部107によって所有者本人であることが確認された場合は(#107でYes)、「決済可」であると判別し(#108)、その旨をオーソリホスト2に対して通知する(#108)。確認できなかった場合は(#107でNo)、「決済不可」であると判別し(#109)、その旨をオーソリホスト2に通知する(#110)。
【0075】
オーソリホスト2は、個別利用管理システム1から「決済可」の通知を受けた場合は、そのクレジットカードによる決済を許可する。そして、オーソリホスト2およびオーソリ端末3は決済処理を開始する。「決済不可」の通知を受けた場合は、オーソリホスト2は、その旨をオーソリ端末3に対して通知するとともに、決済処理を中止する。
【0076】
図15はクレジットカード利用システム100の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。次に、クレジットカードで買い物の支払いが行われる際の、クレジットカード利用システム100の各装置の処理の手順を、フローチャートを参照して説明する。
【0077】
図15において、顧客は、クレジットカード会社が定める利用条件とは別にさらに自分で利用条件を設定したい場合は、個別利用管理システム1に予め会員登録を行っておく(#1)。そして、個別利用条件70を設定しておく(#2)。
【0078】
買い物客が店舗にて支払いのためにクレジットカードを店員に渡したとする。店員は、そのクレジットカードをオーソリ端末3に読み取らせる。すると、オーソリ端末3は、そのクレジットカードによる決済処理を行うように、オーソリホスト2に対して要求する(#3)。
【0079】
オーソリホスト2は、その要求に従って、まず、従来の与信チェックを行う(#4)。その結果、利用条件を満たさなかった場合は(#5でNo)、オーソリ端末3に対して決済不可の通知を行うとともに、そのクレジットカードによる決済処理を中止する(#10)。
【0080】
利用条件を満たす場合は(#5でYes)、さらに、個別利用条件70を満たすか否かを個別利用管理システム1に問い合わせる(#6)。すると、個別利用管理システム1では、前に図14で説明した手順で決済の可否をチェックする(#7)。
【0081】
その結果、「決済可」と判別された場合は(#8でYes)、オーソリホスト2およびオーソリ端末3は、そのクレジットカードによる決済処理を行う(#9)。この際に、図4のカード利用履歴データベースDB3に、今回のカード決済の履歴を追加しておく。「決済不可」と判別された場合は(#8でNo)、オーソリホスト2は、オーソリ端末3に対してその旨を通知し、決済処理を中止する(#10)。
【0082】
なお、図5の会員情報データベースDB1に登録されていないクレジットカードが使用された場合は、個別利用管理システム1は、ステップ#7の処理を実行せず、「非会員」である旨をオーソリホスト2に通知する。オーソリホスト2は、その旨が通知された場合は、ステップ#9の決済処理を実行する。
【0083】
本実施形態によると、クレジットカードの利用者は、クレジットカード会社が定める利用条件とは別に、より厳しい利用条件を個別に定めることができる。よって、クレジットカードの不正利用による被害を小さくすることができる。しかも、複数のクレジットカードについて、共通のユーザインタフェースによってそれぞれの個別利用条件70を設定することができる。よって、従来よりも設定の操作が簡単である。さらに、1枚のクレジットカードについて、複数の個別利用条件70を設定することができる。よって、不正利用の被害を小さくするだけでなく、利用者自身のライフスタイルに応じてクレジットカードの利用の計画性を高めることができる。
【0084】
一方、クレジットカード会社は、利用者それぞれが自分の好きなように利用条件を決めることができるサービスを提供することによって、従来よりも安全性および顧客の利便性を高めることができる。しかも、係るサービスのためのシステムを複数のクレジットカード会社で共用することができる。よって、クレジットカード会社の負担するシステムの構築費用を安く抑えることができる。
【0085】
本実施形態では、先にオーソリホスト2にて従来の与信チェックを行い、利用可能であると判別された場合に、本発明に係る個別利用管理システム1によって決済の可否のチェックを行ったが、順番を逆にしてチェックを行ってもよい。つまり、先に個別利用管理システム1にて決済の可否のチェックを行い、その後でオーソリホスト2にて従来の与信チェックを行うようにしてもよい。
【0086】
本実施形態では、個別利用条件70を利用限度条件(図7の2段目の各項目の条件)および利用場所条件(図7の3段目の各項目の条件)の2つに大別し、一時利用を行うか否かを利用限度条件および利用場所条件のそれぞれに設定したが、個別利用条件70をさらに細かく分けて、一時利用を行うか否かを設定することができるように構成してもよい。例えば、個別利用条件70を、利用限度額に関する条件、利用限度回数に関する条件、および利用場所に関する条件の3つに大別し、一時利用を行うか否かをこれら3つのグループそれぞれに設定することができるようにしてもよい。
【0087】
また、利用限度条件を満たさなかった際の一時利用のための本人の確認方法および利用場所条件を満たさなかった際の一時利用のための本人の確認方法として、別々の方法を用いてもよい。例えば、利用限度条件については前に説明した確認方法Aを用い、利用場所条件については確認方法Bを用いるようにしてもよい。どの方法を用いるのかを、会員ユーザが指定できるようにしてもよい。
【0088】
本人の確認方法として、次のような方法を用いてもよい。図3の本人確認処理部107は、使い捨てのパスワードを発行する。利用されようとしているクレジットカードに対応する携帯電話番号(図5参照)にダイアルし、発行したパスワードを音声で通知する。または、携帯メールアドレスにそのパスワードを記載した電子メールを送信する。
【0089】
そのパスワードを受け取った者は、買い物中の店舗のオーソリ端末3にそのパスワードを入力する。オーソリ端末3は、入力されたパスワードを個別利用管理システム1に通知する。
【0090】
そして、個別利用管理システム1は、発行したパスワードとオーソリ端末3より通知されてきたパスワードとを照合する。その結果、両者が一致した場合に、そのクレジットカードを利用しようとしている者が所有者本人であると判別する。両者が一致しなかった場合または所定の時間を経過してもパスワードの通知がない場合は、所有者本人ではないと判別する。
【0091】
本実施形態では、会員登録されているか否かに関わらず、個別利用管理システム1に対して決済の可否を問い合わせるようにオーソリホスト2を構成したが、次のように構成してもよい。すなわち、会員登録がなされたクレジットカードに、その旨を示す情報を書き込んでおく。オーソリ端末3は、決済処理の際に、その情報をカード番号とともにオーソリホスト2に送信する。オーソリホスト2は、その情報を受信した場合にのみ、個別利用管理システム1に対して問合せを行う。受信しなかった場合は、問合せは行わず、従来の与信チェックだけを行う。
【0092】
本実施形態では、1枚のクレジットカードに対して少なくとも1つの個別利用条件70を設定したが、1つの個別利用条件70を複数枚のクレジットカードで共通に用いるようにしてもよい。この場合に、個別利用条件70のうちの利用限度条件を満たしているか否かの判別を、複数枚のクレジットカードの履歴に基づいて行うようにしてもよい。
【0093】
例えば、クレジットカードC1、C2について共通の個別利用条件70が設定されているとする。その個別利用条件70のうちの、一日の利用限度回数の条件が「1回」と設定されているとする。このような場合において、会員ユーザは、クレジットカードC1で買い物を行うと、その日はもう、クレジットカードC1、C2のどちらでも買い物ができなくなる。
【0094】
その他、クレジットカード利用システム100、個別利用管理システム1、オーソリホスト2、オーソリ端末3の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、利用条件の項目などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【0095】
以上説明した実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)クレジットカード会社が行う与信チェックとは別の、クレジットカードによる決済の可否のチェックである、第二のチェックを行うための、クレジットカードチェックシステムであって、
クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める当該クレジットカードの利用条件とは別の利用条件である第二の利用条件を、当該クレジットカードを識別する識別情報と対応付けて記憶する、利用条件記憶手段と、
決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックの要求を、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報とともに、外部の装置より受け付ける、要求受付手段と、
前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報に対応する前記第二の利用条件に基づいて行う、決済可否チェック手段と、前記要求を行った前記外部の装置に、前記決済可否チェック手段による前記第二のチェックの結果を送信する結果送信手段と、
を有することを特徴とするクレジットカードチェックシステム。)
(付記2)前記第二の利用条件を設定するための利用条件設定画面の画面データを端末装置に送信する画面データ送信手段と、
前記利用条件指定画面によって設定された前記第二の利用条件を、前記利用条件記憶手段に記憶させる利用条件登録手段と、を有する、
付記1記載のクレジットカードチェックシステム。
(付記3)前記利用対象クレジットカードが正規の所有者によって利用されようとしているか否かを判別する正規利用判別手段を有し、
前記決済可否チェック手段は、前記利用対象クレジットカードが当該利用対象クレジットカードの前記第二の利用条件を満たしていなくても、前記正規利用判別手段によって当該利用対象クレジットカードが正規の所有者によって利用されようとしていると判別された場合は、当該利用対象クレジットカードについて決済が可能であると判別する、
付記1または付記2記載のクレジットカードチェックシステム。
(付記4)クレジットカードごとに所有者の連絡先を記憶する所有者情報記憶手段を有し、
前記正規利用判別手段は、前記利用対象クレジットカードに対応する、前記所有者情報記憶手段に記憶されている連絡先と通信を行うことによって、当該利用対象クレジットカードが正規の所有者によって利用されようとしているか否かを判別する、
付記3記載のクレジットカードチェックシステム。
(付記5)クレジットカードごとに所有者の携帯電話番号を記憶する所有者情報記憶手段を有し、
前記正規利用判別手段は、前記所有者情報記憶手段に記憶されている、前記利用対象クレジットカードに対応する携帯電話番号を有する携帯電話端末の位置をGSPに問い合わせ、当該携帯電話端末の位置と当該利用対象クレジットカードが利用されようとしている店舗の位置とが一致した場合に、当該利用対象クレジットカードが正規の所有者によって利用されようとしていると判別する、
付記3記載のクレジットカードチェックシステム。
(付記6)前記利用条件記憶手段は、1枚のクレジットカードについて1つまたは複数の前記第二の利用条件を記憶し、
前記決済可否チェック手段は、前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの所有者が予め指定した前記第二の利用条件に基づいて行う、
付記1ないし付記5のいずれかに記載のクレジットカードチェックシステム。
(付記7)前記利用条件記憶手段は、1枚のクレジットカードについて1つまたは複数の前記第二の利用条件を記憶し、
前記第二の利用条件には、当該第二の利用条件を適用すべき時期を示す時期情報が含まれており、
前記決済可否チェック手段は、前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記第二の利用条件のうちの、現在の日付または時刻と適合する時期を示す前記時期情報を有する前記第二の利用条件に基づいて行う、
付記1ないし付記5のいずれかに記載のクレジットカードチェックシステム。
(付記8)
クレジットカードの与信チェックを行うオーソリホストとネットワークを介して接続されているクレジットカードチェックシステムであって、
利用者の所有するクレジットカードごとに、当該クレジットカードを識別する識別情報および利用条件を記憶する利用条件記憶手段と、
前記利用者の端末装置より、前記利用者を識別する利用者識別情報、当該利用者の所有するクレジットカードの前記識別情報、および当該クレジットカードの前記利用条件を受信して前記利用条件記憶手段に登録する登録手段と、
決済のために利用されようとしているクレジットカードについて前記与信チェックを行う前記オーソリホストより、当該クレジットカードの前記識別情報を受信する要求受付手段と、
前記オーソリホストより受信した前記識別情報に係るクレジットカードによる決済の可否を、前記利用条件記憶手段に記憶されている当該クレジットカードの前記利用条件に基づいて判別する決済可否判別手段と、
前記決済可否判別手段による判別結果を前記オーソリホストに送信する結果送信手段と、
を有することを特徴とするクレジットカードチェックシステム。
(付記9)クレジットカード会社が行う与信チェックとは別の、クレジットカードの決済の可否のチェックの方法であって、
クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める当該クレジットカードの利用条件とは別の利用条件である第二の利用条件を、当該クレジットカードを識別する識別情報と対応付けて記憶手段に記憶させておき、
決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての前記決済の可否のチェックの要求を、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報とともに、外部の装置より受け付けるステップと、
前記利用対象クレジットカードについての前記決済の可否のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報に対応する前記第二の利用条件に基づいて行うステップと、
前記要求を行った前記外部の装置に、前記決済の可否のチェックの結果を送信するステップと、
を有することを特徴とするクレジットカードの決済の可否のチェック方法。
(付記10)クレジットカード会社が行う与信チェックとは別の、クレジットカードによる決済の可否のチェックである、第二のチェックを行うための、コンピュータに用いられるコンピュータプログラムであって、
クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める当該クレジットカードの利用条件とは別の利用条件である第二の利用条件を、当該クレジットカードを識別する識別情報と対応付けて記憶する利用条件記憶手段にアクセスする処理と、
決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックの要求を、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報とともに、外部の装置より受け付ける処理と、
前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報に対応する前記第二の利用条件に基づいて行う処理と、
前記要求を行った前記外部の装置に、前記第二のチェックの結果を送信する処理と、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
(付記11)クレジットカード会社ごとに設けられた、与信チェックおよびクレジットカードによる決済の処理を行うためのカード決済処理ホストと、前記与信チェックとは別の、クレジットカードによる決済の可否のチェックである、第二のチェックを行うための、第二のチェックシステムと、によって構成されるクレジットカード利用システムであって、
前記第二のチェックシステムは、
クレジットカードごとに、クレジットカード会社が定める当該クレジットカードの利用条件とは別の利用条件である第二の利用条件を、当該クレジットカードを識別する識別情報と対応付けて記憶する、利用条件記憶手段と、
決済のために利用されようとしているクレジットカードである利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックの要求を、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報とともに、前記カード決済処理ホストより受け付ける、要求受付手段と、
前記利用対象クレジットカードについての前記第二のチェックを、当該利用対象クレジットカードの前記識別情報に対応する前記第二の利用条件に基づいて行う、決済可否チェック手段と、
前記要求を行った前記カード決済処理ホストに、前記決済可否チェック手段による前記第二のチェックの結果を送信する結果送信手段と、を有し、
前記カード決済処理ホストは、前記利用対象クレジットカードについて、前記与信チェックの結果および前記第二のチェックシステムから取得した前記第二のチェックの結果がいずれも決済可能である旨を示す場合に、決済の処理を実行する、
ことを特徴とするクレジットカード利用システム。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、特に、金融システムを構築する会社または第三者機関などが、クレジットカードの利用者ごとに利用条件を詳細に設定することができるシステムを、クレジットカード会社に対して提供するために、好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】クレジットカード利用システムの全体的な構成の例を示す図である。
【図2】個別利用管理システムのハードウェア構成の例を示す図である。
【図3】個別利用管理システムの機能的構成の例を示す図である。
【図4】カード利用履歴データベースの例を示す図である。
【図5】会員情報データベースの例を示す図である。
【図6】会員登録画面の例を示す図である。
【図7】個別利用条件データベースの例を示す図である。
【図8】ログイン画面の例を示す図である。
【図9】クレジットカード選択画面の例を示す図である。
【図10】条件選択画面の例を示す図である。
【図11】基本事項設定画面の例を示す図である。
【図12】利用限度条件設定画面の例を示す図である。
【図13】利用場所条件設定画面の例を示す図である。
【図14】個別決済可否チェック処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図15】クレジットカード利用システムの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0098】
1 個別利用管理システム(クレジットカードチェックシステム)
2 オーソリホスト(外部の装置)
70 個別利用条件(第二の利用条件)
101 問合せ受付部(要求受付手段)
102 決済可否チェック部(決済可否チェック)
103 チェック結果送信部(結果送信手段)
105 設定更新部(利用条件登録手段)
107 本人確認処理部(正規利用判別手段)
108 画面データ送信部(画面データ送信手段)
DB2 個別利用条件データベース(利用条件記憶手段)
HG3 クレジットカード選択画面(利用条件設定画面)
HG4 条件選択画面(利用条件設定画面)
HG5 基本事項設定画面(利用条件設定画面)
HG6 利用限度条件設定画面(利用条件設定画面)
HG7 利用場所条件設定画面(利用条件設定画面)
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号
【出願日】 平成16年3月22日(2004.3.22)
【代理人】 【識別番号】100086933
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 幸雄

【公開番号】 特開2005−275459(P2005−275459A)
【公開日】 平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願番号】 特願2004−83465(P2004−83465)