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【発明の名称】 ユニット型リニアスケール、及び、その検出ヘッド位置確認方法
【発明者】 【氏名】坂上 征司
【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目20番1号 株式会社ミツトヨ内

【氏名】川田 洋明
【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目20番1号 株式会社ミツトヨ内

【要約】 【課題】検出ヘッドとスケール本体の相対的な位置確認を容易とする。

【解決手段】スケール本体12に形成された測定基準面12X、12Yと、検出ヘッド16に配設された基準球20、22とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対変位測定対象の一方の部材に取り付けられるスケール本体と、相対変位測定対象の他方の部材に取り付けられる検出ヘッドとが独立したユニット型リニアスケールにおいて、
スケール本体と検出ヘッドの相対的な位置関係を確認するために、前記スケール本体に形成された測定基準面と、
前記検出ヘッドに配設された基準体と、
を備えたことを特徴とするユニット型リニアスケール。
【請求項2】
前記基準体が、簡易的な位置測定及び非接触による高精度な座標計測の両方が可能な球体であることを特徴とする請求項1に記載のユニット型リニアスケール。
【請求項3】
前記基準体が着脱式とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のユニット型リニアスケール。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載されたユニット型リニアスケールのスケール本体の測定基準面に対する、検出ヘッドの基準体の相対的な位置関係を、基準ブロックやCCDカメラを用いて確認することを特徴とするユニット型リニアスケールの検出ヘッド位置確認方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、相対変位測定対象の一方の部材に取り付けられるスケール本体と、相対変位測定対象の他方の部材に取り付けられる検出ヘッドとが独立したユニット型スケール、及び、その検出ヘッド位置確認方法に係り、特に、スケール本体と検出ヘッドの位置関係を外部から容易に確認(検査又は測定)可能なユニット型リニアスケール、及び、その検出ヘッド位置確認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
主にガラス製のメインスケールをアルミニウム製の枠に内蔵したユニット型リニアスケール(以下、単にリニアスケールと称する)は、手動工作機械やCNC自動工作機械、産業機械等に組み込まれ、移動ステージの位置検出等に使用されている。
【0003】
このリニアスケール10は、図1に示す如く、相対変位測定対象の一方の部材(例えば機械の固定されたベッド)にねじ14等で取り付けられる、例えばアルミニウム枠を用いたスケール本体12と、相対変位測定対象の他方の部材(例えば移動ステージ)にねじ18等で取り付けられる、内部の検出器に連結された検出ヘッド16で構成されている。
【0004】
前記スケール本体12と検出ヘッド16の間には、図2に示す如く、相対的に6自由度が確保されている。そのうち、1自由度(Z)は、移動(長手)方向(Z方向)に対する変位測定に用いられ、他の5自由度(X、Y、θx、θy、θz)は、機械本体への初期的な取付誤差や、機械本体のステージ移動時に発生する振れを吸収するために用いられる。
【0005】
この5自由度の許容幅は、リニアスケールの精度や耐振動性等の基本性能を確保できる範囲に設定されるため、検出ヘッド16とスケール本体12の位置関係を、外部から確認(検査又は測定)できるような構造を設ける必要がある。又、比較的小スペースで使われることが多いため、その場合でも簡易的な確認作業を実施可能にする必要がある。
【0006】
図3に、リニアスケール10を側面方向から見た状態を示す。図2で示した5自由度は、リニアスケールの使用方法により、確認すべき内容が異なる。例えば図3のような取付方法の場合で、機械本体の取付面が機械加工面であれば、Y寸法のみを確認すればよい。この確認は、一般的に隙間ゲージ等で行なわれる。
【0007】
【特許文献1】特開平8−14876号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、高精度が要求される場合は困難になる。又、図4のように比較的小スペースな場所での確認も困難である。更に、図3のX寸法が、スペーサ等により調整することで決定される場合、リニアスケール固定後の最終寸法の確認ができない等の問題点を有する。
【0009】
このように、確認手法においては、次の課題がある。
【0010】
(1)使用用途に応じて、確認手法を確保できること。
【0011】
(2)検出ヘッドに手が届かない、長手方向(Z方向)などの小スペースにおいても、確認手法を確保できること。
【0012】
(3)簡易的な検査のみではなく、測定による確認が可能なこと(高精度な要求に対応)。
【0013】
なお、特許文献1には、本発明と同様に基準球を設けることが記載されているが、3次元座標測定機のパレットの位置決めを行なうためのものであり、リニアスケールに用いることは全く考えられていなかった。
【0014】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、リニアスケールのスケール本体と検出ヘッドの相対的な位置確認を容易とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、相対変位測定対象の一方の部材に取り付けられるスケール本体と、相対変位測定対象の他方の部材に取り付けられる検出ヘッドとが独立したユニット型リニアスケールにおいて、スケール本体と検出ヘッドの相対的な位置関係を確認するために、前記スケール本体に形成された測定基準面と、前記検出ヘッドに配設された基準体とを備えることにより、前記課題を解決したものである。
【0016】
又、前記基準体を、簡易的な位置測定及び非接触による高精度な座標計測の両方が可能な球体として、正確な測定を容易に行なえるようにしたものである。
【0017】
又、前記基準体を着脱式として、検出ヘッド位置確認後に検出ヘッドの移動を妨げないようにしたものである。
【0018】
本発明は、又、前記のユニット型リニアスケールのスケール本体の測定基準面に対する、検出ヘッドの基準体の相対的な位置関係を、基準ブロックやCCDカメラを用いて確認することを特徴とするユニット型リニアスケールの検出ヘッド位置確認方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、スケール本体と検出ヘッドの相対的位置関係を容易に確認することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0021】
本発明の第1実施形態は、図5(正面図)及び図6(側面図)に示す如く、スケール本体12のアルミニウム枠に、X、Y方向に対する測定基準面12X、12Yを形成する一方、検出ヘッド16の移動方向両側に、位置を検出するための基準球20を設けたものである。
【0022】
本実施形態によれば、アルミニウム枠の測定基準面12X、12Yに対する基準球20の中心座標を検出すれば、スケール本体12と検出ヘッド16の相対的な位置関係を確認することが可能になる。
【0023】
即ち、例えば図7に示す如く、X面、及びY面に対する穴41の位置が明確な基準ブロック40を用意し、X面、Y面をスケール本体の基準面に押し当てながら、穴41に基準球20を通す。
【0024】
穴41の直径を何段階かに分けて、小さくしていき、基準球20と穴41が干渉するときの穴の直径を導き出す。
【0025】
この時の穴41の直径と基準球20の外形から、基準球の中心座標が算出され、位置ずれが算出される。
【0026】
穴の直径と基準球の外形がほぼ一致した時、位置ずれは、ほぼ0となる。
【0027】
この基準ブロック40を、図8に示す如く、棒状の部品42の先端に取り付けることで、Z方向などの比較的に小スペースで手の届かない距離での測定も可能である。
【0028】
又、CCDカメラなどを用いることで、基準球の中心座標を非接触で高精度に測定することも可能である。
【0029】
本実施形態においては、基準球20を検出ヘッド16の移動方向両側に配設しているので、図2のZ、θz以外の4自由度に対応できる。なお、球の数はこれに限定されず、図9に示す第2実施形態のように、検出ヘッド16の前面にも基準球22を設けて、基準球を計3個とすれば、Z以外の5自由度に全て対応可能となる。
【0030】
前記検出ヘッド16の基準球20、22は、検出ヘッド16と一体としたり、着脱式とすることができる。着脱式とした場合には、検出ヘッド位置確認後に取り外すことにより、検出ヘッド16の前面方向に突出したり、Z方向移動範囲を制限することがない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明が対象とするユニット型リニアスケールの全体構成を示す斜視図
【図2】ユニット型リニアスケールの移動の自由度を説明するための正面図
【図3】同じく側面図
【図4】同じく小スペースの場合の問題点を説明するための平面図
【図5】本発明の第1実施形態の構成を示す正面図
【図6】同じく側面図
【図7】同じく測定状態を示す側面図
【図8】同じく変形例を示す正面図
【図9】本発明の第2実施形態の構成を示す平面図
【符号の説明】
【0032】
10…リニアスケール
12…スケール本体
12X、12Y…測定基準面
16…検出ヘッド
20、22…基準球
30…カメラ
【出願人】 【識別番号】000137694
【氏名又は名称】株式会社ミツトヨ
【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区坂戸一丁目20番1号
【出願日】 平成15年9月30日(2003.9.30)
【代理人】 【識別番号】100080458
【弁理士】
【氏名又は名称】高矢 諭

【識別番号】100076129
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 圭佑

【識別番号】100089015
【弁理士】
【氏名又は名称】牧野 剛博

【公開番号】 特開2005−106586(P2005−106586A)
【公開日】 平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願番号】 特願2003−339525(P2003−339525)