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【発明の名称】 冷蔵庫
【発明者】 【氏名】樋森 信昭
【住所又は居所】滋賀県草津市野路東二丁目3番1−2号 松下冷機株式会社内

【要約】 【課題】給水動作がし易く、庫内棚の食品収納スペースをとらない、また構成部品点数が少なく機構も簡単なコストの安い給水器を提供する。

【解決手段】扉内棚上部に設けた貯水タンク17と、扉12の前面部に設けた給水器16と、その間を接続する給水パイプ18を備えて有する冷蔵庫において、貯水タンク17と相対する扉前面の高さに給水器16を設置し、貯水タンク17の排水口17bと接続する給水パイプ18の導管部18cを、給水パイプ18の給水口18bより上方へ傾斜させることによって、貯水タンク17を扉庫内棚14の上部に設置することができ、給水動作がし易く、食品収納スペースをとらない、またポンプを使用しないため構成部品点数が少なく機構も簡単なコストの安い給水器付き冷蔵庫を提供できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉内棚上部に設けたタンクユニットと、前記タンクユニットに相対して扉の前面部に設けた給水器と、前記タンクユニットと前記給水器を接続する給水制御ユニットとを備えた冷蔵庫において、前記タンクユニットと相対する扉前面の高さに給水器を設置し、タンクユニットの貯水タンクの排水口と接続する給水制御ユニットの給水パイプの導管部を、給水パイプの給水口より上方へ傾斜させることを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
給水パイプの給水口ガイドを前方に傾斜させ、給水器カバー下面近傍に給水口ガイドの先端を配設した請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
貯水タンクの排水口と接続する給水パイプの導管部内径を、給水口内径より大きくした請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
貯水タンクの排水口と接続する給水パイプの先端部に軟質ゴムのパッキンを備えた請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
扉の前面部に取付られた給水器カバーが、給水器ベースの爪により固定された請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、扉に給水器を備えた冷蔵庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の冷蔵庫は庫内側に配置された水タンクと、庫外扉上に設けられ前記水タンクからの水が流出する取出し口と、前記水の流出を調整するポンプとを備えている。(例えば、特許文献1参照)
図4は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫を示すものである。図4に示すように、冷蔵庫の扉1は外板2と扉内棚3に囲まれた空間内に発泡断熱材4(図示せず)を有する。扉内棚3に取付けられた棚枠5で収納スペースを構成している。棚枠5の収納スペースには、貯水タンク6が収納されており、貯水タンク6の上部にはポンプ7が設置されている。扉1の前面には給水器8(図示せず)が設置され、貯水タンク6とポンプ7の間は給水管9で連結されている。また、ポンプ7と給水器8は接続管10(図示せず)で連結されている。
【0003】
上記構成において、動作を説明する。
【0004】
貯水タンク6に溜められた水はポンプ7が作動した時、給水管9を通りポンプ7、接続管10を経て扉1の前面部に設置されている給水器8から供給される。
【特許文献1】特開2002−115960号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では水の流出を調整する為にポンプを備え、扉前面に設置した給水器の位置より下部に貯水タンクを設置し、給水器と貯水タンク位置の中間にポンプを設置している為、貯水タンクを扉棚の中間部に設置しなければならず貯水タンクへの水の補給動作が難しくなるという課題を有していた。
【0006】
またポンプを備えている為、取付スペースも必要であり食品を収納するスペースが減るという課題も有していた。
【0007】
さらに、ポンプ構成や制御のための部品等が多く必要であり、給水器関係のコストも高く付くという課題を有していた。
【0008】
また、電源事情の悪い地域では停電時には給水器が使えないという課題を有していた。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、給水動作がし易く、庫内棚の食品収納スペースをとらない、また構成部品点数が少なく機構も簡単なコストの安い給水器付き冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、扉内棚上部に設けたタンクユニットと、前記タンクユニットに相対して扉の前面部に設けた給水器と、前記タンクユニットと前記給水器を接続する給水制御ユニットとを備えた冷蔵庫において、前記タンクユニットと相対する扉前面の高さに給水器を設置し、タンクユニットの貯水タンクの排水口と接続する給水制御ユニットの給水パイプの導管部を、給水パイプの給水口より上方へ傾斜させたものである。
【0011】
これによって、給水器より上方に貯水タンクを配置させることができ、扉庫内棚の上部に設置することで、食品収納スペースを有効に活用することができる。また、貯水タンクを扉内棚上部に設置することで、扉内棚上部に貯水タンクへの水の補給動作が容易にできるようになる。また、給水のためのポンプも必要としない。
【発明の効果】
【0012】
本発明の冷蔵庫は、ポンプを使用せずに給水が可能で、構成部品点数が少なく機構も簡単なコストの安い給水器付き冷蔵庫を提供できる。また、タンクユニットの構造がコンパクトになり食品収納スペースを大きくできる。また、貯水タンクへの水の補給動作が容易になり、使い勝手の向上が図れる。また、電源事情の悪い地域で停電時にも給水器を使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
請求項1に記載の発明は、扉内棚上部に設けたタンクユニットと、前記タンクユニットに相対して扉の前面部に設けた給水器と、前記タンクユニットと前記給水器を接続する給水制御ユニットとを備えた冷蔵庫において、前記タンクユニットと相対する扉前面の高さに給水器を設置し、タンクユニットの貯水タンクの排水口と接続する給水制御ユニットの給水パイプの導管部を、給水パイプの給水口より上方へ傾斜させることにより、貯水タンクを扉庫内棚の上部に設置することができ、給水動作がし易く、食品収納スペースをとらない、またポンプを使用しないため構成部品点数が少なく機構も簡単なコストの安い給水器付き冷蔵庫を提供できる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、給水パイプの給水口ガイドを前方に傾斜させ、給水器カバー下面近傍に給水口ガイドの先端を配設したことにより、給水口から出る水を前方に排水させることができ、給水レバーの部品形状も少さくでき、給水器の外観形状もコンパクトにすることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、貯水タンクの排水口と接続する給水パイプの導管部内径を、給水口内径より大きくしたことにより、給水パイプの導管部を通る水の抵抗を減らすことができ流速をポンプ式と同等にすることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、貯水タンクの排水口と接続する給水パイプの先端部に軟質ゴムのパッキンを備えたことにより、貯水タンクの排水口と給水パイプの接続部のシールが簡単にでき構成部品を少なくできる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、扉の前面部に取付られた給水器カバーが、給水器ベースの爪により固定されたことにより、給水器カバーの取付を前後方向は給水器カバーの爪で行い、上下方向の取付は給水器ベースの爪で行うため、固定用ビスを用いることなく、給水器ベースの形状のみで取付することが出来る。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図、図2は同実施の形態における給水器部断面図、図3は同実施の形態における給水器部拡大図である。
【0020】
図1から図3において、冷蔵庫本体11は前面に取付けられた扉12と、扉12は外板13と扉内棚14に囲まれた空間内に、発泡断熱材15を有する。
【0021】
扉12の外板13の前面部には、給水器16が設置され、扉内棚14の上部には貯水タンク17が設置されている。貯水タンク17と相対する扉12の前面の高さに給水器16が設置され、貯水タンク17と給水器16は給水パイプ18で直接に接続されている。
【0022】
扉12の外板13の前面部には、給水器16が設置され、扉内棚14の上部には貯水タンク17が設置されている。貯水タンク17と相対する扉12の前面の高さに給水器16が設置され、貯水タンク17と給水器16は給水パイプ18で直接に接続されている。
【0023】
扉12の前面に取付けられた給水器16の内部には、給水パイプ18と給水パイプ18の出口近傍上部に設置された天部カバー19と、天部カバー19を貫通して装着される摺動棒20と、摺動棒20の外周に装着されるスプリング21と、摺動棒20に装着されるゴム蓋22と天部カバー19の上部でピン23で摺動棒20と固定される給水レバー24とで構成している給水制御ユニットを有している。
【0024】
扉内棚14の上部には貯水タンク17が設置されており、貯水タンク17の上部にはタンクカバー25が装着されており、タンクカバー25の中央部にはタンクキャップ26が設置されている。タンクカバー25の前面部にはスライドレバー27が装着され貯水タンク17の上部リブ17aを固定している。
【0025】
給水パイプ18と周辺構成部品の組立品は、扉12の外板13と扉内棚14の間に設けられたガイド28とタンク側のホルダ29の中に挿入され、給水パイプ18の左右に形成されたフランジ18a(図示せず)を、ネジ30(図示せず)で扉12に固定される。
【0026】
給水パイプ18と貯水タンク17の接続部には、パッキン31が設けられ貯水タンク17の排水口17b内に装着される。貯水タンク17の下部突起部17cはストッパー32により固定されている。
【0027】
貯水タンク17の排水口17bと接続される給水パイプ18は、給水口18bの位置より上方へ6°傾斜させた導管部18cから構成され、給水口ガイド18dは前方に傾斜されている。また、給水口ガイド18dの長さは5mm程度とし、給水器カバー33の下面33aと同一位置に配設している。
【0028】
また、給水パイプ18の導管部18cの内径を10mmとし給水口18bの内径9mmより大きくしている。
【0029】
また、給水パイプ18と貯水タンク17の接続部には軟質ゴムのパッキン31が設けられ、パッキンのフランジ部31aで庫内とガイド28間をシールしている。
【0030】
また、給水器カバー33は複数の固定用爪33bにより扉12の外板13に固定され、ガイド28と一体に成形された給水器ベース部28aと爪28cにより上下方向の固定がなされている。
【0031】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
【0032】
まず、給水器16の給水レバー24をコップ等で押すと給水レバー24の上部先端24aが支点となり給水レバー上部のピン23取付位置を上部へ押し上げる。ピン23に保持されている摺動棒20とゴム蓋22も連動して上へ押し上げられ、スプリング21が圧縮され給水パイプ18の給水口18bを開け貯水タンク17内の水が吐出される。この時、給水口ガイド18dを前方に傾斜させているので、吐出する水をコップ等に受けやすい。
【0033】
また、給水パイプ18の導管部18cの内径を給水口18bより大きくしてあるので導管部の水速を途中で妨げることがない。また、給水パイプ18の導管部18cを傾斜させているので、貯水タンク内の水量が少なくなった時でも最後まで導管部18cに残さず排水できる。
【0034】
また、コップを外すとスプリング21の戻り力により摺動棒20とゴム蓋22が押し下げられ、給水パイプ18の給水口18bを閉じる。ゴム蓋22はスプリング21の戻り力により給水口18bをシールしているため、貯水タンク17内の水が給水口18bより洩れることはなく、貯水タンク17と給水パイプ18の接続部には軟質ゴムのパッキン31を装着しているので水漏れを防止できる。
【0035】
また、給水器カバー33は複数の固定用爪33bにより扉12の外板13に固定され、ガイド28と一体に成形された給水器ベース部28aと爪28cにより上下方向の固定がなされているので固定用のビスを使用しなくて良い。
【0036】
以上のように、本実施の形態においては、扉内棚上部に設けた貯水タンク17と、扉12の前面部に設けた給水器16と、その間を接続する給水パイプ18を備えて有する冷蔵庫において、貯水タンク17と相対する扉前面の高さに給水器16を設置し、貯水タンクの排水口と接続する給水パイプの導管部を、給水パイプの給水口より上方へ傾斜させることによって、貯水タンク17を扉庫内棚14の上部に設置することができ、給水動作がし易く、食品収納スペースをとらない、またポンプを使用しないため構成部品点数が少なく機構も簡単なコストの安い給水器付き冷蔵庫を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、給水動作が簡単で、収納スペースをとらず、構成部品点数が少なく機構も簡単なコストの安い給水器付き冷蔵庫の提供が可能となるので、冷水器、温水器等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図
【図2】同実施の形態における冷蔵庫の給水器断面図
【図3】同実施の形態における給水器部の拡大図
【図4】従来の給水器付き冷蔵庫の庫内正面図
【符号の説明】
【0039】
11 冷蔵庫本体
12 扉
14 扉内棚
16 給水器
17 貯水タンク
17b 排水口
18 給水パイプ
18b 給水口
18c 導管部
18d 給水口ガイド
28a 給水器ベース
28c 爪
31 パッキン
33 給水器カバー
33a 給水器カバー下面
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成15年10月9日(2003.10.9)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄

【識別番号】100103355
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 智康

【識別番号】100109667
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 浩樹

【公開番号】 特開2005−114288(P2005−114288A)
【公開日】 平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願番号】 特願2003−350931(P2003−350931)