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【発明の名称】 色材と織物の組み合わせ物、その製造方法および製造装置
【発明者】 【氏名】中澤 郁郎
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノン株式会社内

【氏名】佐藤 公一
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノン株式会社内

【氏名】須田 栄
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノン株式会社内

【氏名】池上 正幸
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノン株式会社内

【氏名】椿 圭一郎
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノン株式会社内

【要約】 【課題】色交じりが少なく、さらには印刷画像の色味、発色性のよい色材/布帛組み合わせ物を提供する。

【解決手段】色材が、刺激応答性を有するブロックポリマーに実質的に内包されている粒子と溶媒を含有する分散インクである。より好ましくは、色材がブロックポリマーで形成するミセルに内包されている分散インクであり、溶媒が、水または水性溶媒であると、より好ましい。又色材の90%以上がブロックポリマーに内包されていて、内包されている粒子の平均粒子径が200mm以下である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
色材と布帛の組み合わせ物であって、
前記色材は、刺激応答性を有するブロックポリマーに実質的に内包されていることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物。
【請求項2】
色材と布帛の組み合わせ物であって、
前記色材が、刺激応答性を有するブロックポリマーで形成するミセルに内包されていることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物。
【請求項3】
前記色材が、脂溶性染料であることを特徴とする請求項1乃至2記載の色材/布帛組み合わせ物。
【請求項4】
前記溶媒が、水または水性溶媒であることを特徴とする請求項1乃至2記載の色材/布帛組み合わせ物。
【請求項5】
前記色材の90%以上がブロックポリマーに内包されていることを特徴とする請求項1または2記載の分散インクによる色材/布帛組み合わせ物。
【請求項6】
前記粒子の平均粒子径が200nm以下であることを特徴とする請求項1から5いずれかに記載のインクによる色材/布帛組み合わせ物。
【請求項7】
色材と布帛の組み合わせ物の製造方法であって、
前記布帛に前記色材を含有するインクを付与する工程を有し、
前記色材は、刺激応答性を有するブロックポリマーに実質的に内包されていることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物の製造方法。
【請求項8】
前記付与工程は、前記インクにエネルギーを与えることで吐出することを特徴とする請求項7記載の製造方法。
【請求項9】
前記付与工程の後、前記ブロックポリマーを水系溶媒で洗浄する工程を更に有することを特徴とする請求項7または9の製造方法。
【請求項10】
請求項7から9のいずれかに記載の色材/布帛組み合わせ物の製造方法に用いる装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、色材と布帛の組み合わせ物、またその製造方法、および製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、織物に着色する方法は、
1)先染織物(先練織物):たて糸、よこ糸を織物の設計に応じていろいろな色に染色することができるので、縞、格子縞、絣、紬などの織物を織ることができる。黄八丈、大島紬、結城紬などは代表的な先染め織物である。
2)後染織物(後練織物):先染織物が糸の状態で染色されるのに対して、後染め織物は織物(布)の状態で染色される。後染めは、好みや流行に応じて無地染めや模様染め(捺染)ができる利点がある。羽二重、縮緬などはこれに属する織物である。
3)無地染め:料や助剤を加えた染浴中に布を浸して同一色に染色したものをいう。絹の場合は直接染料または酸性染料で染色されるのが普通である。
4)捺染:広い意味の捺染は布に染料または顔料で模様をつけることである。捺染したものは、模様もの、柄もの、プリントもの、型染めものなどと呼ばれている。着物の捺染は友禅染め(型友禅)と小紋染めが主で、模様は違うが染色の手法はいずれも模様をほり抜いた型紙を使用する点で同じであり、これを型紙捺染という。
5)手描き友禅(布を糊で板に地張りして青花液で下絵を描き、その上を糸目糊または白つけ糊で微細な模様の輪郭を線状に描き、模様の内部の空間に染液をはけまたは筆で彩色する。乾燥後模様の上に伏せ糊して、地色を引染めし、蒸熱、水洗いをする)。
などが伝統的な手法として知られている。これらの手法はいずれも職人による高度な技術が必要とされるため、比較的高価なインク/織物組み合わせ物である。
【0003】
一方で機械によるスクリーン捺染、ローラー捺染などの技術により、比較的安価なインク/織物組み合わせ物の製造が可能となった。しかし、この技術では大量製造には適しているが、一定量以上の注文がなければコスト的に引き合わず、小規模生産には不適である。また型版を作成するのに通常1ヶ月以上の時間を要するため、すぐにインク/織物組み合わせ物を作るには不向きである。
【0004】
このような状況において、最近ではインクジェットを用いたインク/織物組み合わせ物の製造方法が、必要量を必要なときに製造できる方法として注目されている。インクジェット技術はその中でも直接記録方法として、コンパクト、低消費電力という大きな特徴がある。また、ノズルの微細化等により急速に高画質化が進んでいる。インクジェット技術の一例は、インクタンクから供給されたインクをノズル中のヒーターで加熱することで蒸発発泡させ、インクを吐出させて記録媒体に画像を形成させるという方法である。他の例はピエゾ素子を振動させることでノズルからインクを吐出させる方法である。
【0005】
これらのインクジェット方法に使用されるインクは通常染料水溶液が用いられるため、色の重ね合わせ時ににじみが生じたりする場合があった。これらを改善する目的で顔料分散インクを使用することが検討されている。例えば、親水性成分および疎水性成分を各1成分以上有するイオン性ブロックポリマーによって顔料を分散させる方法が提案されている(米国特許第5,085,698号)が、粒子間の相互作用による凝集を抑制し、溶媒中で安定して長時間に分散させ、色味や発色性、定着性といった点において更なる改善が望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、この様な従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明は、色交じりが少なく、さらには印刷画像の色味、発色性のよい色材/布帛組み合わせ物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の発明は、色材と布帛の組み合わせ物であって、色材が、刺激応答性を有するブロックポリマーに実質的に内包されている粒子と溶媒を含有する分散インクであることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物であり、より好ましくは、色材がブロックポリマーで形成するミセルに内包されている分散インクであることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物である。また前記色材が脂溶性染料であると、さらには前記溶媒が、水または水性溶媒であると、より好ましい形態である。
【0008】
本発明の第二の発明は、前記色材の90%以上がブロックポリマーに内包されていることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物であり、より好ましくは色材がブロックポリマーに実質的に内包されている粒子の平均粒子径が200nm以下であることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物の提供にある。
【0009】
本発明の第三の発明は、色材と布帛の組み合わせ物において、その組み合わせ方法がインクジェットによることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物製造方法および装置である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明の第一の発明は、色材と布帛の組み合わせ物であって、色材が、刺激応答性を有するブロックポリマーに実質的に内包されている粒子と溶媒を含有する分散インクであることを特徴とする色材/布帛組み合わせ物である。本発明における色材脂溶性染料、水性染料、顔料や染料の固化物等が挙げられる。以下にその例を挙げる。
【0012】
ここで実質的にとは、色材がブロックポリマーに完全に内包されているものに限定されず、ミセル状で内包される等、実質的にされていればよい。
【0013】
例えば、色材に顔料を用いたとき、有機顔料および無機顔料のいずれでもよく、インクに用いられる顔料は、好ましく黒色顔料と、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルーの原色顔料を用いることが出来る。なお、上記に記した以外の色顔料や、無色または淡色の顔料、金属光沢顔料等を使用してもよい。また、本発明のために、新規に合成した顔料を用いてもよい。以下に、黒、シアン、マゼンタ、イエローにおいて、市販されている顔料を例示した。黒色の顔料としては、Raven1060、Raven1080、Raven1170、Raven1200、Raven1250、Raven1255、Raven1500、Raven2000、Raven3500、Raven5250、Raven5750、Raven7000、Raven5000 ULTRAII、Raven1190 ULTRAII(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Black Pearls L、MOGUL−L、Regal400R、Regal660R、Regal330R、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1300、Monarch 1400(以上、キャボット社製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW200、Color Black 18、Color Black S160、Color Black S170、Special Black 4、Special Black 4A、Special Black 6、Printex35、PrintexU、Printex140U、PrintexV、Printex140V(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0014】
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:2、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22、C.I.Pigment Blue−60等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202、C.I.Pigment Red−207等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
黄色の顔料としては、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow−17、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.PigmentYellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、 C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】
本発明のインクに用いられる顔料は、インクの重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。顔料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。
【0018】
また、本発明のインクで使用しうる染料は、公知のものでも新規のものでもよく、例えば以下に述べるような直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食品用色素の水溶性染料、脂溶性(油溶性)染料又は、分散染料の不溶性色素を用いることができる。
【0019】
油溶性染料が使用されえる例としては、C.I.ソルベントブルー,−33,−38,−42,−45,−53,−65,−67,−70,−104,−114,−115,−135;
C.I.ソルベントレッド,−25,−31,−86,−92,−97,−118,−132,−160,−186,−187,−219;
C.I.ソルベントイエロー,−1,−49,−62,−74,−79,−82,−83,−89,−90,−120,−121,−151,−153,−154等が挙げられる。
【0020】
水溶性染料も使用することが出来、例としては、C.I.ダイレクトブラック,−17,−19,−22,−32,−38,−51,−62,−71,−108,−146,−154;
C.I.ダイレクトイエロー,−12,−24,−26,−44,−86,−87,−98,−100,−130,−142;
C.I.ダイレクトレッド,−1,−4,−13,−17,−23,−28,−31,−62,−79,−81,−83,−89,−227,−240,−242,−243;
C.I.ダイレクトブルー,−6,−22,−25,−71,−78,−86,−90,−106,−199;
C.I.ダイレクトオレンジ,−34,−39,−44,−46,−60;
C.I.ダイレクトバイオレット,−47,−48;
C.I.ダイレクトブラウン,−109;
C.I.ダイレクトグリーン,−59等の直接染料、
C.I.アシッドブラック,−2,−7,−24,−26,−31,−52,−63,−112,−118,−168,−172,−208;
C.I.アシッドイエロー,−11,−17,−23,−25,−29,−42,−49,−61,−71;
C.I.アシッドレッド,−1,−6,−8,−32,−37,−51,−52,−80,−85,−87,−92,−94,−115,−180,−254,−256,−289,−315,−317;
C.I.アシッドブルー,−9,−22,−40,−59,−93,−102,−104,−113,−117,−120,−167,−229,−234,−254;
C.I.アシッドオレンジ,−7,−19;
C.I.アシッドバイオレット,−49等の酸性染料、
C.I.リアクティブブラック,−1,−5,−8,−13,−14,−23,−31,−34,−39;
C.I.リアクティブイエロー,−2,−3,−13,−15,−17,−18,−23,−24,−37,−42,−57,−58,−64,−75,−76,−77,−79,−81,−84,−85,−87,−88,−91,−92,−93,−95,−102,−111,−115,−116,−130,−131,−132,−133,−135,−137,−139,−140,−142,−143,−144,−145,−146,−147,−148,−151,−162,−163;
C.I.リアクティブレッド,−3,−13,−16,−21,−22,−23,−24,−29,−31,−33,−35,−45,−49,−55,−63,−85,−106,−109,−111,−112,−113,−114,−118,−126,−128,−130,−131,−141,−151,−170,−171,−174,−176,−177,−183,−184,−186,−187,−188,−190,−193,−194,−195,−196,−200,−201,−202,−204,−206,−218,−221;
C.I.リアクティブブルー,−2,−3,−5,−8,−10,−13,−14,−15,−18,−19,−21,−25,−27,−28,−38,−39,−40,−41,−49,−52,−63,−71,−72,−74,−75,−77,−78,−79,−89,−100,−101,−104,−105,−119,−122,−147,−158,−160,−162,−166,−169,−170,−171,−172,−173,−174,−176,−179,−184,−190,−191,−194,−195,−198,−204,−211,−216,−217;
C.I.リアクティブオレンジ,−5,−7,−11,−12,−13,−15,−16,−35,−45,−46,−56,−62,−70,−72,−74,−82,−84,−87,−91,−92,−93,−95,−97,−99;
C.I.リアクティブバイオレット,−1,−4,−5,−6,−22,−24,−33,−36,−38;
C.I.リアクティブグリーン,−5,−8,−12,−15,−19,−23;
C.I.リアクティブブラウン,−2,−7,−8,−9,−11,−16,−17,−18,−21,−24,−26,−31,−32,−33等の反応染料;
C.I.ベーシックブラック,−2;
C.I.ベーシックレッド,−1,−2,−9,−12,−13,−14,−27;
C.I.ベーシックブルー,−1,−3,−5,−7,−9,−24,−25,−26,−28,−29;
C.I.ベーシックバイオレット,−7,−14,−27;
C.I.フードブラック,−1,−2等が挙げられる。
【0021】
なお、これら上記の色材の例は、本発明のインクに対して特に好ましいものであるが、本発明のインクに使用する色材は上記色材に特に限定されるものではない。
【0022】
本発明のインクに用いられる染料は、インクの重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。染料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。
【0023】
本発明では、顔料および染料を併用して用いてもよい。
【0024】
次に本発明にさらに特徴的に用いられる成分である刺激応答性を有するブロックポリマーについて説明する。このポリマーは、組成物の状態で刺激に対して性質が変化する。本発明では、溶媒が水または水性溶媒であるとより好ましい。さらに、本発明では前記組成物のポリマーがポリビニルエーテル構造を含むポリマーであると好ましい形態である。前記のポリビニルエーテル構造を含むポリマーは、少なくとも一部の側鎖に、オキシアルキレン構造を有することが好ましい。本発明の組成物は、刺激応答性が刺激に対する相変化であると好ましい。前記刺激応答性の例としては、温度変化に対するものがあり、温度変化の範囲が、組成物の相転移温度の前後に渡る範囲であるとより好ましい形態である。刺激付与方法の例としては、織物を相転移温度に加熱または冷却した状態に、該インク分散液を吐出、組み合わせることにより、インク着弾後に刺激を付与することが可能となる。その他の例では、この刺激応答性が電磁波への暴露に対するものがあげられ、電磁波の波長範囲が100から800nmであるとより好ましい形態である。刺激付与方法の例としては、インク着弾後織物に対し所望の波長の電磁波を照射することにより付与することができる。その他の例としては、この刺激応答性が組成物のpH変化に対するものであり、pH変化の範囲がpH3からpH12の範囲であるより好ましい形態である。刺激付与方法の例としては、織物に対し、予めイオン性物質を付与しておいたり、インクとは別のインクジェット吐出口からイオン性液体を吐出させ、着弾時にインクと瞬時に混合することで、刺激付与ができる。その他の例としては、この刺激応答性が組成物の濃度の変化に対するものであり、前記濃度の変化は、前記組成物が相転移起こす濃度の前後に渡る範囲であるとより好ましい形態である。本発明ではこれら刺激が少なくとも2種以上組合わさってもよい。
【0025】
本発明で用いられるブロックコポリマーは、上記ポリビニルエーテル構造を含むポリマーが、異なった2種類以上の親水性ブロックを有することが好ましい。より好ましくは、ポリビニルエーテル構造における繰り返し単位構造が、−(CH−CH(OR))(ただしRは、本明細書で定義するとおりである。)である。
【0026】
本発明に好ましく用いられるポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマーについて説明する。ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法は多数報告されているが(例えば特開平11−080221号公報)、青島らによるカチオンリビング重合による方法(特開平11−322942号公報、特開平11−322866号公報)が代表的である。カチオンリビング重合でポリマー合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。また、ポリビニルエーテルは、その側鎖に様々な官能基を導入することができる。カチオン重合法は、他にHI/I系、HCl/SnCl系等で行うこともできる。
【0027】
また、ポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマーの構造は、ビニルエーテルと他のポリマーからなる共重合体であってもよい。
【0028】
本発明において、ブロックポリマーはAB、ABA、ABD等のブロック形態がより好ましい。A、B、Dはそれぞれ異なるブロックセグメントを示す。
【0029】
前述したポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマーは、より具体的には、ポリビニルエーテル構造の繰り返し単位構造が、以下の一般式(1)で表される単位構造が好ましい。
一般式(1) −(CH−CH(OR)) (1)
[ただしRは炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、または−(CH(R)−CH(R)−O)−Rもしくは−(CH−(O)−Rから選ばれる。l、mはそれぞれ独立に1から12の整数から選ばれ、nは0または1である。またR、Rはそれぞれ独立にH、もしくはCHである。RはH、炭素数1から6までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CHCHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CH、CHCOORからなり、Rが水素以外である場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。RはH、または炭素数1から5のアルキル基である]。
【0030】
本発明で、−Phはフェニル基、−Pyrはピリジル基、−Ph−Phはビフェニル基、および−Ph−Pyrはピリジルフェニル基を表す。ピリジル基、ビフェニル基およびピリジルフェニル基については、可能な位置異性体のいずれのものであってもよい。
【0031】
本発明では好ましく両親媒性のブロックポリマーが使用される。例えば、上記一般式(1)の繰り返し単位構造から、疎水性のブロックセグメントと親水性のブロックセグメントを選択、合成することにより得ることができる。
【0032】
次に、ブロックポリマーのポリビニルエーテル構造の繰り返し単位構造として、ビニルエーテルモノマーの構造の例をあげるが、本発明に用いられるポリビニルエーテル構造は、これらに限定されない。
【0033】
【化1】


【0034】
なお、式中、Meはメチル基、Etはエチル基、i−Prはイソプロピル基を表す。
【0035】
以下に、これらのビニルエーテルモノマーからなる、ポリビニルエーテルの構造を例示するが、本発明に用いられるポリマーは、これらに限定されない。
【0036】
【化2】


【0037】
ここで構造式中におけるb、rは共重合体における結合様式をあらわし、それぞれブロック、ランダムを意味する。
【0038】
以上のポリビニルエーテルにおいて、繰り返し単位数におけるX、Y、m、nがそれぞれ独立に1以上10,000以下であることが好ましく、またその合計(X+Y+m+n)が10以上20,000以下であることがより好ましい。本発明で用いられるブロックポリマーの分子量分布Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)は2.0以下であることが好ましい。更に好ましくは1.6以下であり、更に好ましくは1.3以下である。さらに好ましくは1.2以下である。本発明で用いられるブロックポリマーの数平均分子量Mnは1000〜30万であるが好ましい。1000未満あるは30万を超えると所定の機能を奏する物質を溶媒中において良好に分散できない場合がある。
【0039】
また、分散安定性向上、包接性向上のためにはブロックポリマーの分子運動性がよりフレキシブルであることが機能性物質表面と物理的に絡まり親和しやすい点を有しているため好ましい。さらには後に詳述するように被記録媒体上で被覆層を形成しやすい点でもフレキシブルであることが好ましい。このためにはブロックポリマーの主鎖のガラス転移温度Tgは、好ましくは20℃以下であり、より好ましくは0℃以下であり、さらに好ましくは−20℃以下である。この点でもポリビニルエーテル構造を有するポリマーは、ガラス転移点が低く、フレキシブルな特性を有するため、好ましく用いられる。本発明のインク組成物中に含有される前記ブロックポリマーの含有量は、0.1〜50wt%、好ましくは0.5〜20wt%が望ましい。ブロックポリマーの量が0.1wt%未満となると、本発明のインク組成物中に含まれる色材を十分に分散したり、内包したりすることができない場合があり、50wt%を超えると粘性が大きくなりすぎる場合がある。
【0040】
本発明のインクに含まれる溶媒は、特に限定されないが、インクに含まれる成分を溶解、懸濁、分散できる媒体を意味する。本発明では、直鎖、分岐鎖、環状の各種脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、複素芳香族炭化水素などの有機溶媒、水性溶媒、水などが溶媒として含まれる。特に、本発明のインク組成物では水および水性溶媒を好適に使用することができる。水性溶媒の例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロビレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒等を挙げることができる。また、インクの用途としては、紙での乾燥を速めることを目的として、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類を用いることもできる。本発明のインク組成物における、上記水または水性溶媒の含有量は、水性分散物の全重量に対して、20〜99wt%の範囲で用いるのが好ましい。さらに好ましくは30〜95wt%の範囲である。
【0041】
本発明のインクには、上記以外の成分を含有することを妨げない。
【0042】
本発明のインクにおいては、色材がブロックポリマーに内包されていることを特徴とするインクである。色材が該ポリマーに内包されていることにより、色材の分解を抑制することが可能であり、かつその粒子径が小さい場合発色性が改善される。具体的な粒子径としては平均で200nm以下であれば好ましい。内包させるには、例えばブロックポリマーが形成する水中でのミセルに水に不溶の有機溶媒中に色材を溶解させ、そののち該有機溶媒を留居することにより達成することが出来る。そのほかに有機溶剤中にポリマーと色材を共に溶解させた状態から、水系の溶媒中に転相することにより包接状態を形成し、残存する有機溶媒を留居することにより形成することも可能である。さらには例えばブロックポリマーが形成する水中でのミセルに水に不溶の有機溶媒中に顔料を分散させることによっても行なうことが出来る。そのほかに有機溶剤中にポリマーを溶解し色材を分散させた状態から、水系の溶媒中に転相することにより内包状態を形成することにより形成することも可能である。内包状態を確認するためには、各種電子顕微鏡、X線回折等の機器分析により実施することが可能である。また、ミセル状態の包接の場合、ミセル崩壊条件で色材が溶媒からポリマーと別々に分離することで内包状態を確認することが出来る。以上説明してきたようにブロックポリマーがミセル状態を形成することが好ましく、そのために本発明に用いられるブロックポリマーは両親媒性であることが好ましい。
【0043】
内包されている材は、好ましくは90%以上もっと好ましくは95%以上、さらには98%以上が好ましい。この量比に関しても各種電子顕微鏡、X線回折等の機器分析、色材の発色濃度分析等により観測することが可能である。
【0044】
本発明の色材/布帛組み合わせ物の好ましい一実施形態はインクジェットによる組み合わせ方法である。さらに好ましくはオンデマンド型のインクジェットに対応した組み合わせ方法である。オンデマンド型インクジェットの例としては、サーマル方式、ピエゾ方式があるがいずれの場合もインクの粘度は非常に低いものが求められる。典型的には5cps以下である。本発明の好ましい実施形態であるインクによれば、両親媒性ブロックポリマーに固体色材を内包して分散しているため、低粘度の分散状態を実現することが可能である。また、ブロックポリマーの分子量分散を小さくすることによっても、粘度の点で好ましい。
【0045】
また、前記色材内包ブロックポリマー粒子の平均粒子径は好ましくは200nm以下である。200nmであった場合、発色性が向上しかつ可視光による光の散乱も抑制できることから良好な色表現を実現することが可能である。
【0046】
本発明の第2の発明は、インクジェット法により、前記インクを用いて色材/布帛組み合わせ物を形成する方法である。次に、本発明の色材/布帛組み合わせ物製造方法について説明する。
【0047】
[布帛]
布帛には、織布と不織布がある。織物としては、セルロース、シルク、ウール等の天然繊維、レーヨン、アクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ナイロン等の合成繊維、カシミヤ、アンゴラ、アルパカ等の獣毛、およびそれらの混合物からなる織物があげられるがこれに限定されるものではない。
【0048】
また、繊維の形態としてはい衣類、紐、不織物、人工皮、カーペットなどがあげられるがこれに限定されるものではない。
【0049】
[色材/布帛組み合わせ物製造方法]
本発明のインクは、各種色材/布帛組み合わせ物製造装置に使用でき、この装置を用いた色材/布帛組み合わせ物製造方法により布帛に組み合わせることができる。インクジェット法を用いた場合は、圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを作用させて発泡し記録を行う熱インクジェット方式のような周知の方法であってもよい。また、コンティニュアス型またはオンデマンド型のいずれの方法を用いてもよい。また、本発明のインク組成物は、中間転写体にインクを印字した後、最終的に織物に転写する組み合わせ方式に用いることもできる。
【0050】
[色材/布帛組み合わせ物製造装置]
本発明のインクジェット用インク組成物を用いるインクジェット記録装置は、圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを作用させて発泡し、インクと織物の組み合わせ物を行う熱インクジェット方式等のようなインクジェット記録装置を含む。
【0051】
[水系溶媒による洗浄]
本件における色材と織物の組み合わせ物は、組み合わせた後に、必要に応じて水系溶媒で洗浄することができる。一例をあげれば、衣類やハンカチなどへの利用を目的とした色材/布帛組み合わせ物であり、組み合わせ後に水系溶媒で洗浄することによりブロックポリマーを除くことができる。より好ましい形態は、刺激により該ブロックポリマーのセグメントを親水性に応答させることで、水への溶解性を高かめ、内包した色材との親和性を下げることで、ブロックポリマー成分を、該組み合わせ物より除くことが可能であるが本件はこれに限定されない。
【0052】
より詳細な例をあげると(II−a)である。II−aは、温度に対する応答性を有しており、メトキシエチルビニルエーテル構造からなるセグメントは、昇温していくと60℃付近を境に親水性から疎水性へと応答する。また、エトキシエチルビニルエーテル構造からなるセグメントは、昇温していくと20℃付近を境に親水性から疎水性へと応答する。したがって20℃以下の温度では、II−aは親水性ブロックポリマーとなる。以上ポリマーと刺激応答の一例を記したが、本件はこれに限定されない。
【0053】
また組み合わせ物における色材は、インクジェットにより組み合わせた後、水系溶媒で洗浄しても織物への組み合わせから完全に離れることはない。「染色 第二版、近藤一夫 監修、大沼亥久三、阿久津清英、柴田録三郎、西出宗生 共著(S53年)、東京電機大学出版局」に詳述されているが、該組み合わせ物において、色材と織物の間に物理的、化学的相互作用が働き、結合力が生じる。以下にその一例を挙げる。
イオン結合:酸性染料とたん白繊維、ナイロンや、カチオン染料とアクリル繊維などの相互染着力。
共有結合:反応性染料による染着。
配位結合:金属媒染した繊維に媒染染料が染着するときの結合で、酸性媒染染料・金属錯塩酸性染料の羊毛・ナイロンなどへの先着。
水素結合:直接染料・バット染料とセルロース繊維間などの先着。
ファンデルワールス力:分散染料とアセテート・合成繊維、長鎖アルキル基を持つカルボラン染料(酸性染料)と羊毛、直接染料とセルロース繊維との場合などの染着。
【実施例1】
【0054】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0055】
<ブロックポリマーの合成>
2−エトキシエチルビニルエーテル(EOVE)、2−メトキシエチルビニルエーテル(MOVE)とHO(CH2)5 COOHとからなる、片末端カルボン酸ブロックポリマーの合成。
ポリ[EOVE(2−エトキシエチルビニルエーテル)−b−MOVE(メトキエチルビニルエーテル)]−O(CH2)5 COOH(ここで、bはブロックポリマーであることを示す記号である)を、以下の手順により合成した。
【0056】
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、EOVE12mmol(ミリモル)、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分(EOVE)の重合の完了を確認した。
【0057】
次いで、B成分(MOVE)を12mmol添加し、重合を行った。GPCを用いるモニタリングによって、B成分の重合の完了を確認した後、HO(CH2)5 COOEtを30mmol添加して、重合反応を停止した。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固して、ポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH2)5 COOEtのブロクポリマーを得た。
【0058】
合成した化合物の同定は、GPCとNMRにより行なった。特に末端に結合している部分の同定にはNMRのDOSY法による測定により、高分子量体のスペクトル中に末端部位の存在することを確認することによって行なった。Mn=2.1×104、Mn/Mw=1.4であった。Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である。
【0059】
得られたポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH2)5 COOEtの末端のエステル部位を加水分解し、NMRにて同定を行ったところ、目的物であるポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH2)5 COOHが得られた。
【0060】
得たカルボン酸末端のブロックポリマー26重量部をpH11の水酸化ナトリウム水溶液200重量部ともに0℃で3日間攪拌し、完全にポリマーが溶解したカルボン酸ナトリウム塩ポリマー溶液とした。これから塩化メチレンでこのポリマーを抽出し、乾燥し、溶媒を留居してポリマーを単離した。
【0061】
このポリマーを25重量部と脂溶性染料オイルブルーN(アルドリッチ社製)10重量部を塩化メチレン80重量部に溶解したのち、これを800重量部の蒸留水に攪拌しながら滴下し、さらにエチレングリコール200重量部を加えた。この状態から40℃で3時間開口状態にて放置し、塩化メチレンを留去し、本発明のインク(1)を作成した。この分散液を、2000倍水で希釈し、動的光散乱を用いて粒径を測定した結果、粒子直径は121nm(キュムラント法、25℃)であった。セグメントを親水化し、ミセルを崩壊させ、ブロックポリマーを水中に溶解させたところ、固体色材が相分離し、水相は完全に脱色した。このことから色材はブロックポリマーミセル中に完全に包接されていたことがわかった。インク組成物(1)と前記消色した水相のλmaxにおける強度比による濃度比は、後者が前者の0.8%で99%以上の色材が内包されていたことわかった。
【0062】
同様の手法を用いて、脂溶性染料オイルブルーNの変わりに、脂溶性染料バリファストイエロー3108(オリエント化学社製)を用いて本発明のインク(2)を調整した。
【実施例2】
【0063】
実施例1で作成したインク(1),(2)をキヤノン社製BJF630のインクタンクに充填した。ついで予め5重量パーセントの硝酸アルミニウム水溶液を塗布し後に乾燥させたシルク上に捺染を行ない、2色の混色の度合いを観察した。
【実施例3】
【0064】
15℃の水酸化ナトリウム水溶液中に、実施例2で作成した色材/布帛組み合わせ物を浸し、攪拌・洗浄した後、乾燥したもの後に、2色の混色の度合いを観察した。その結果、混色の度合いは、実施例2のときと比べ変化していなかった。また洗浄後の水溶液を濃縮・乾固した固形分を、NMR測定した結果、実施例1で合成したポリマーに由来するピークが観測された。
【0065】
(比較例2)
インク(1)、(2)の変わりに、水溶性染料BCI−3eC、BCI−3eY(いずれもキヤノン社製)を用いた以外は、実施例2と同様にして、2色の混色の度合いを観察した。実施例2の結果と比べて、混色の幅が平均3倍広がっていた。
【0066】
(比較例3)
実施例3と同様にして、比較例2で作成した色材/布帛組み合わせ物を浸し、攪拌・洗浄した後、乾燥したもの、2色の混色の度合いを観察した。その結果、混色の度合いは、実施例3のときと比べ平均3.4倍広がっていた。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
【出願日】 平成15年10月16日(2003.10.16)
【代理人】 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三

【識別番号】100096965
【弁理士】
【氏名又は名称】内尾 裕一

【公開番号】 特開2005−120508(P2005−120508A)
【公開日】 平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願番号】 特願2003−355914(P2003−355914)