トップ :: C 化学 冶金 :: C10 石油,ガスまたはコ−クス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭

【発明の名称】 炭化装置及び炭化システム及び炭化方法
【発明者】 【氏名】横山 恵一
【住所又は居所】大阪府大阪市北区堂島2丁目1番5号 サントリー株式会社内

【氏名】藤原 正明
【住所又は居所】大阪府大阪市北区堂島2丁目1番5号 サントリー株式会社内

【氏名】上田 禎俊
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号 株式会社日立インダストリイズ内

【氏名】荒井 嘉明
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号 株式会社日立インダストリイズ内

【氏名】工藤 達
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号 株式会社日立インダストリイズ内

【氏名】宮原 茂
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号 株式会社日立インダストリイズ内

【要約】 【課題】被処理物を所望の炭化状態に炭化し易くすることに加えて、狭い設置スペースでも設置できるようにする。

【解決手段】被処理物供給部33と炭化物取り出し部35と燃焼用空気吹き出し部35と燃焼排ガス排気部34とを備えた炭化炉6と、炭化炉内の被処理物を攪拌可能な攪拌装置39とを設け、燃焼用空気の吹き出し量を調節自在に設けて、供給部から供給した被処理物を攪拌しながら、かつ、自燃させながら取り出し部に向けて移動させることにより炭化させて、取り出し部から炭化物を取り出し可能に構成してある炭化装置であって、炭化炉を、供給部と排気部とを上部に備え、取り出し部と吹き出し部とを下部に備えた縦型に構成して、被処理物を取り出し部に向けて自重移動可能に設けるとともに、取り出し部からの炭化物の取り出し速度を調節可能に設け、攪拌装置を縦軸X周りで旋回可能な攪拌部材43を設けて構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理物の供給部と炭化物の取り出し部と燃焼用空気の吹き出し部と燃焼排ガスの排気部とを備えた炭化炉と、前記炭化炉内の被処理物を攪拌可能な攪拌装置とを設けるとともに、前記吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を調節自在に設けて、
前記供給部から供給した被処理物を攪拌しながら、かつ、自燃させながら前記取り出し部に向けて移動させることにより、その被処理物を炭化させて、前記取り出し部から炭化物を取り出し可能に構成してある炭化装置であって、
前記炭化炉を、前記供給部と前記排気部とを上部に備え、かつ、前記取り出し部と前記吹き出し部とを下部に備えた縦型に構成して、被処理物を前記取り出し部に向けて自重移動可能に設けるとともに、前記取り出し部からの炭化物の取り出し速度を調節可能に設け、
前記攪拌装置を縦軸周りで旋回可能な攪拌部材を設けて構成してある炭化装置。
【請求項2】
温度検出部を前記炭化炉に被処理物の温度を検出可能に設けるとともに、前記吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を、前記温度検出部によって検出した被処理物の温度に応じて調整可能に構成してある請求項1記載の炭化装置。
【請求項3】
前記吹き出し部を、前記炭化炉の周壁と前記攪拌部材とに設けてある請求項1又は2記載の炭化装置。
【請求項4】
前記供給部と前記排気部との間の前記炭化炉内を、未燃焼ガスの燃焼用空間に形成してある請求項1〜3のいずれか1項記載の炭化装置。
【請求項5】
被処理物の乾燥装置と、被処理物の貯蔵タンクと、前記乾燥装置で乾燥させた被処理物を前記貯蔵タンクに搬送可能な搬送手段と、前記貯蔵タンクの被処理物を炭化装置に供給可能な供給手段とを設けてある炭化システム。
【請求項6】
前記炭化装置を、
被処理物の供給部と炭化物の取り出し部と燃焼用空気の吹き出し部と燃焼排ガスの排気部とを備えた炭化炉と、前記炭化炉内の被処理物を攪拌可能な攪拌装置とを設けるとともに、前記吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を調節自在に設けて、
前記供給部から供給した被処理物を攪拌しながら、かつ、自燃させながら前記取り出し部に向けて移動させることにより、その被処理物を炭化させて、前記取り出し部から炭化物を取り出し可能に構成してある請求項5記載の炭化システム。
【請求項7】
前記炭化炉を、前記供給部と前記排気部とを上部に備え、かつ、前記取り出し部と前記吹き出し部とを下部に備えた縦型に構成して、被処理物を前記取り出し部に向けて自重移動可能に設けるとともに、前記取り出し部からの炭化物の取り出し速度を調節可能に設け、
前記攪拌装置を縦軸周りで旋回可能な攪拌部材を設けて構成してある請求項6記載の炭化システム。
【請求項8】
温度検出部を前記炭化炉に被処理物の温度を検出可能に設けるとともに、前記吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を、前記温度検出部によって検出した被処理物の温度に応じて調整可能に構成してある請求項6又は7記載の炭化システム。
【請求項9】
前記吹き出し部を、前記炭化炉の周壁と前記攪拌部材とに設けてある請求項6〜8のいずれか1項記載の炭化システム。
【請求項10】
前記供給部と前記排気部との間の前記炭化炉内を、未燃焼ガスの燃焼用空間に形成してある請求項6〜9のいずれか1項記載の炭化システム。
【請求項11】
前記排気部に排熱回収ボイラーを接続してある請求項6〜10のいずれか1項記載の炭化システム。
【請求項12】
前記乾燥装置を、被処理物を収容可能な乾燥室と、前記乾燥室内の被処理物に対して下側から乾燥用ガスを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部とを設けて、被処理物を浮遊状態で乾燥可能に構成し、
前記搬送手段を、前記乾燥室内で浮遊している被処理物から乾燥物を取り出して前記貯蔵タンクに搬送可能に設けてある請求項5〜11のいずれか1項記載の炭化システム。
【請求項13】
請求項1〜4のいずれか1項記載の炭化装置と被処理物の乾燥装置とを設けてある炭化システムであって、
前記乾燥装置を前記炭化装置に設けた炭化炉の上部に一体に設け、前記炭化炉内の被処理物の燃焼排ガスを乾燥用ガスとして前記乾燥装置に供給可能な乾燥用ガス供給路を設けてある炭化システム。
【請求項14】
前記乾燥装置を、被処理物を収容可能な乾燥室と、前記乾燥室内の被処理物に対して下側から乾燥用ガスを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部とを設けて、被処理物を浮遊状態で乾燥可能に構成し、
前記乾燥室内で浮遊している被処理物から乾燥物を取り出して前記供給部に供給可能な供給手段を設けてある請求項13記載の炭化システム。
【請求項15】
被処理物を、乾燥装置にて乾燥させた後、貯蔵タンクに搬送し、前記貯蔵タンクにて一旦貯蔵した後、炭化装置に供給して炭化処理する炭化方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化装置及び炭化システム及び炭化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被処理物を炭化させる炭化装置を設けてある炭化システムとして、例えば、図5に示すように、被処理物1を一端側から他端側に向けて移動させながら炭化させる炭化炉6としてのロータリーキルン70を設けてある炭化装置Aと、被処理物1を乾燥させる乾燥室13を備えた乾燥装置4と、ロータリーキルン70内の高温ガスを乾燥用ガスとして乾燥室13に供給する乾燥用ガス供給路71と、乾燥室13内で乾燥させた乾燥被処理物1をロータリーキルン70の一端側に供給する乾燥被処理物供給路72とを設けて、ホッパー3内の被処理物1をスクリューコンベア8で乾燥室13に移送して、乾燥させた被処理物1をロータリーキルン70の一端側に供給し、ロータリーキルン70の他端側の取り出し部35に向けて移動させながら炭化させて、取り出し部35から炭化物2を取り出すように構成した炭化システム(比較例の炭化システム)が考えられる。
この場合、ロータリーキルン70の外側から被処理物1を加熱する間接加熱方式では、被処理物1を乾留しながら取り出し部35に向けて移動させて炭化させるので、ロータリーキルン70内で発生した乾留ガス(熱分解ガス)をロータリーキルン70とは別の燃焼室73で燃焼させる無害化処理を行うために、乾留ガスをロータリーキルン70から燃焼室73に送り込むためのダクト74をロータリーキルン70に接続して、その燃焼ガスを乾燥用ガス供給路71を通して乾燥室13に供給する必要があり、乾留ガスがダクト74内で凝縮して溜まり易いので、メンテナンスに手間がかかる欠点がある。
また、ロータリーキルン70の内側に熱風を供給して被処理物1を加熱する直接加熱方式では、被処理物1の燃焼用空気をロータリーキルン70の一端側から供給して、被処理物1を自燃させながら取り出し部35に向けて移動させて炭化させるので、燃焼用空気が不足して未燃焼ガスが発生するとともに被処理物1を充分に炭化させることができなかったり、燃焼用空気が過剰で被処理物が燃え尽きてしまったりしないように、燃焼用空気を被処理物の移動方向に沿って適正に分布させて供給する必要があり、燃焼用空気の供給が難しい欠点があるとともに、未燃焼ガスをロータリーキルン70とは別の燃焼室73で燃焼させる無害化処理を行うために、間接加熱方式と同様に、未燃焼ガスをロータリーキルン70から燃焼室73に送り込むためのダクト74をロータリーキルン70に接続する必要がある。
その上、間接加熱方式でも、直接加熱方式でも、乾留ガスや未燃焼ガスをロータリーキルン70から別の燃焼室73に送り込むためのダクト74や、被処理物1のロータリーキルンへの供給部33、炭化物のロータリーキルン70からの取り出し部35は、ロータリーキルン70に対して相対摺動自在に設ける必要があるので、ロータリーキルン70内に摺動部を通して空気が入りやすく、ロータリーキルン70内の被処理物1の温度管理が難しい欠点がある。
また、乾燥室13とロータリキルン(炭化炉)6とが連通した構成となっているため、炭化処理が乾燥室13での乾燥処理に依存し、経済性や品質安定性の面で問題があった。
更に、被処理物が飲料製造工程から発生した残渣の場合は、乾燥室の手前で、体積が大きく、臭いがするなどの保管しにくい状態で保管しなければならなかった。
そこで、従来の炭化システムでは、被処理物の供給部と炭化物の取り出し部とを相対摺動自在に設ける必要がなく、従って、炭化炉内の高温ガスなどが漏れだしにくい非回転式の炭化炉を備えた炭化装置を設けて、その炭化炉の左右に供給部と取り出し部とを設けるとともに、燃焼用空気を被処理物の移動方向に沿って適正に分布させて供給し易いように、燃焼用空気の吹き出し量を被処理物の移動区間毎に調節自在な吹き出し部を、供給部と取り出し部との間の炭化炉底部に設け、また、乾留ガスなどが燃焼室へ送り込むためのダクト内で凝縮して溜まってしまうようなことがないように、炭化炉の取り出し部上方近くに設けた燃焼排ガスの排気部に燃焼室を接続している(例えば、特許文献1参照)。
そして、被処理物を炭化炉内で供給部から取り出し部に向けて略水平に搬送するスクリューコンベアと、攪拌翼をスクリューコンベアとともに一体回転させて炭化炉内の被処理物を攪拌する攪拌装置とを設けて、供給部から供給した被処理物を横軸周りでかき混ぜるように攪拌しながら、かつ、自燃させながらスクリューコンベアで取り出し部に向けて略水平に移動させることにより、その被処理物を炭化させて、取り出し部から炭化物を取り出し可能に構成している。
【0003】
【特許文献1】特開2000−136390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の炭化システムでは、被処理物を取り出し部に向けて略水平に移動させながら炭化させる炭化炉を備えた炭化装置を設けてあるので、炭化炉内に供給してからの時間が略同じ被処理物でも、上部に堆積されている被処理物ほど高い温度に曝され易いとともに、炭化炉の取り出し部上方近くに設けた排気部に燃焼室を接続して、乾留ガスや未燃焼ガスを燃焼させるので、その燃焼室で発生する熱によって、取り出し部近くまで移動している比較的高温の被処理物が更に加熱され易く、被処理物の温度管理が難しくて所望の炭化状態に炭化しにくい欠点がある。
更に、吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量は、炭化炉内の温度によって制御しているため、被処理物自体の温度に応じた制御ができず、この点からも所望の炭化状態に炭化しにくい欠点を有する。
また、炭化炉の左右に供給部と取り出し部とを設けて、供給部から供給した被処理物を取り出し部に向けて略水平に移動させるので、被処理物の移動方向に長い横長の広い設置スペースを必要とする欠点がある。
更に、乾燥室と炭化炉が連通している点については、特に検討がなされていない。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、被処理物を所望の炭化状態に炭化し易くすることに加えて、狭い設置スペースでも設置できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の炭化装置の特徴構成は、被処理物の供給部と炭化物の取り出し部と燃焼用空気の吹き出し部と燃焼排ガスの排気部とを備えた炭化炉と、前記炭化炉内の被処理物を攪拌可能な攪拌装置とを設けるとともに、前記吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を調節自在に設けて、前記供給部から供給した被処理物を攪拌しながら、かつ、自燃させながら前記取り出し部に向けて移動させることにより、その被処理物を炭化させて、前記取り出し部から炭化物を取り出し可能に構成してある炭化装置であって、前記炭化炉を、前記供給部と前記排気部とを上部に備え、かつ、前記取り出し部と前記吹き出し部とを下部に備えた縦型に構成して、被処理物を前記取り出し部に向けて自重移動可能に設けるとともに、前記取り出し部からの炭化物の取り出し速度を調節可能に設け、前記攪拌装置を縦軸周りで旋回可能な攪拌部材を設けて構成してある点にある。
【0006】
〔作用及び効果〕
炭化炉を、供給部と排気部とを上部に備え、かつ、取り出し部と吹き出し部とを下部に備えた縦型に構成して、被処理物を取り出し部に向けて自重移動可能に設けてあるので、狭い設置スペースでも設置できる。
また、取り出し部からの炭化物の取り出し速度を調節可能に設け、攪拌装置を縦軸周りで旋回可能な攪拌部材を設けて構成してあるので、被処理物を所望の炭化状態に炭化し易く、かつ、炭化物の品質を安定させることができる。
つまり、炭化炉内に供給してからの時間が異なる被処理物どうしが混じりにくいように、縦軸周りで旋回する攪拌部材で被処理物を略水平に攪拌しながら、燃焼用空気が被処理物に満遍なく行き渡るように、炭化炉下部に設けた吹き出し部から燃焼用空気を供給できるので、燃焼用空気を均整に分布させて、炭化炉内の被処理物の全体を炭化炉内に供給してからの時間に応じた燃焼状態で自燃させることができるとともに、炭化物の取り出し速度を調節することにより、その取り出し速度に連係して、被処理物が取り出し部に向けて自重移動する速度も調節できるので、被処理物の炭化反応速度を自在に調整でき、例えば、被処理物をゆっくり自重移動させ、これと併せて、供給する燃焼用空気を少なく抑えることで、被処理物をゆっくり炭化反応させることができるなど、被処理物を所望の炭化状態に炭化し易い。
また、攪拌部材で被処理物を攪拌することで、タールが発生して被処理物どうしが固着するのを防止し、被処理物の取り出し部に向けての円滑な自重移動を可能とする。これにより、炭化物の品質を安定させることが可能になる。
【0007】
請求項2記載の炭化装置の特徴構成は、温度検出部を前記炭化炉に被処理物の温度を検出可能に設けるとともに、前記吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を、前記温度検出部によって検出した被処理物の温度に応じて調整可能に構成してある点にある。
【0008】
〔作用及び効果〕
温度検出部によって、被処理物の温度を直接検出することができるので、被処理物の温度状態に応じて、直接、燃焼用空気の吹き出し量を迅速に調整することが可能になり、被処理物を所望の炭化状態に炭化し易い。
【0009】
請求項3記載の炭化装置の特徴構成は、前記吹き出し部を、前記炭化炉の周壁と前記攪拌部材とに設けてある点にある。
【0010】
〔作用及び効果〕
吹き出し部を、炭化炉の周壁と攪拌部材とに設けてあるので、炭化炉の周壁近くの被処理物にも、中心近くの被処理物にも、燃焼用空気を満遍なく供給でき、炭化炉内の被処理物の全体を炭化炉内に供給してからの時間に応じた燃焼状態で自燃させ易い。
【0011】
請求項4記載の炭化装置の特徴構成は、前記供給部と前記排気部との間の前記炭化炉内を、未燃焼ガスの燃焼用空間に形成してある点にある。
【0012】
〔作用及び効果〕
燃焼室を別途設けることなく、供給部と排気部との間の炭化炉内に形成した燃焼用空間において未燃焼ガスを燃焼させることができるので、未燃焼ガスを燃焼室に送り込むためのダクトが不要で、未燃焼ガス中の揮発成分が凝縮してダクト内で溜まるようなことがなく、メンテナンスの手間を軽減できるとともに、未燃焼ガスの燃焼熱によって被処理物が加熱されるとしても、供給部から供給直後の被処理物が加熱されるので、取り出し部近くに移動している炭化が進んだ被処理物の燃焼状態に影響を与えるおそれが少ない状態で、供給直後の被処理物を予熱できる。
また、取り出し部近くに移動している炭化が進んだ被処理物は、供給部から供給された未炭化の被処理物がその上部に堆積することで形成される酸素遮断域によって、未燃焼ガスの燃焼用空間の酸素の影響を受けずに炭化できるため、BET比表面面積が小さい炭化物を得ることができる。
【0013】
請求項5記載の炭化システムの特徴構成は、被処理物の乾燥装置と、被処理物の貯蔵タンクと、前記乾燥装置で乾燥させた被処理物を前記貯蔵タンクに搬送可能な搬送手段と、前記貯蔵タンクの被処理物を炭化装置に供給可能な供給手段とを設けてある点にある。
【0014】
〔作用及び効果〕
飲料や食料、飼料などの製造工程において発生した残渣を被処理物とするような場合に、その被処理物を乾燥装置で乾燥させて貯蔵タンクに貯蔵するとともに、貯蔵タンクの被処理物を炭化装置に供給して炭化することができるので、被処理物の発生量にばらつきがあっても、そのばらつきを貯蔵タンクで吸収しながら、貯蔵タンクの被処理物を炭化装置の炭化能力に応じて供給部に定量的に供給して、炭化装置の炭化能力を効率良く活用できる。
また、乾燥処理した状態で被処理物を貯蔵タンクで保管することが可能となり、保管の効率と状態とを非常に高めることができる。結果として、品質及び製造安定性が高い状態で、被処理物を効率的かつ経済的に炭化処理することが可能になる。
【0015】
請求項6記載の炭化システムの特徴構成は、前記炭化装置を、被処理物の供給部と炭化物の取り出し部と燃焼用空気の吹き出し部と燃焼排ガスの排気部とを備えた炭化炉と、前記炭化炉内の被処理物を攪拌可能な攪拌装置とを設けるとともに、前記吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を調節自在に設けて、前記供給部から供給した被処理物を攪拌しながら、かつ、自燃させながら前記取り出し部に向けて移動させることにより、その被処理物を炭化させて、前記取り出し部から炭化物を取り出し可能に構成してある点にある。
【0016】
〔作用及び効果〕
吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を調節して、供給部から供給した被処理物を攪拌しながら、かつ、自燃させながら取り出し部に向けて移動させることにより、その被処理物を所望の炭化状態に炭化させて、取り出し部から炭化物を取りだすことができる。
【0017】
請求項7記載の炭化システムの特徴構成は、前記炭化炉を、前記供給部と前記排気部とを上部に備え、かつ、前記取り出し部と前記吹き出し部とを下部に備えた縦型に構成して、被処理物を前記取り出し部に向けて自重移動可能に設けるとともに、前記取り出し部からの炭化物の取り出し速度を調節可能に設け、前記攪拌装置を縦軸周りで旋回可能な攪拌部材を設けて構成してある点にある。
【0018】
〔作用及び効果〕
炭化炉を、供給部と排気部とを上部に備え、かつ、取り出し部と吹き出し部とを下部に備えた縦型に構成して、被処理物を取り出し部に向けて自重移動可能に設けてあるので、狭い設置スペースでも設置できる。
また、取り出し部からの炭化物の取り出し速度を調節可能に設け、攪拌装置を縦軸周りで旋回可能な攪拌部材を設けて構成してあるので、被処理物を所望の炭化状態に炭化し易く、かつ、炭化物の品質を安定させることができる。
つまり、炭化炉内に供給してからの時間が異なる被処理物どうしが混じりにくいように、縦軸周りで旋回する攪拌部材で被処理物を略水平に攪拌しながら、燃焼用空気が被処理物に満遍なく行き渡るように、炭化炉下部に設けた吹き出し部から燃焼用空気を供給できるので、燃焼用空気を均整に分布させて、炭化炉内の被処理物の全体を炭化炉内に供給してからの時間に応じた燃焼状態で自燃させることができるとともに、炭化物の取り出し速度を調節することにより、その取り出し速度に連係して、被処理物が取り出し部に向けて自重移動する速度も調節できるので、被処理物の炭化反応速度を自在に調整でき、例えば、被処理物をゆっくり自重移動させ、これと併せて、供給する燃焼用空気を少なく抑えることで、被処理物をゆっくり炭化反応させることができるなど、被処理物を所望の炭化状態に炭化し易い。
また、攪拌部材で被処理物を攪拌することで、タールが発生して被処理物どうしが固着するのを防止し、被処理物の取り出し部に向けての円滑な自重移動を可能とする。これにより、炭化物の品質を安定させることが可能になる。
【0019】
請求項8記載の炭化システムの特徴構成は、温度検出部を前記炭化炉に被処理物の温度を検出可能に設けるとともに、前記吹き出し部からの燃焼用空気の吹き出し量を、前記温度検出部によって検出した被処理物の温度に応じて調整可能に構成してある点にある。
【0020】
〔作用及び効果〕
温度検出部によって、被処理物の温度を直接検出することができるので、被処理物の温度状態に応じて、直接、燃焼用空気の吹き出し量を調整することが可能になり、被処理物を所望の炭化状態に炭化し易い。
【0021】
請求項9記載の炭化システムの特徴構成は、前記吹き出し部を、前記炭化炉の周壁と前記攪拌部材とに設けてある点にある。
【0022】
〔作用及び効果〕
吹き出し部を、炭化炉の周壁と攪拌部材とに設けてあるので、炭化炉の周壁近くの被処理物にも、中心近くの被処理物にも、燃焼用空気を満遍なく供給でき、炭化炉内の被処理物の全体を炭化炉内に供給してからの時間に応じた燃焼状態で自燃させ易い。
【0023】
請求項10記載の炭化システムの特徴構成は、前記供給部と前記排気部との間の前記炭化炉内を、未燃焼ガスの燃焼用空間に形成してある点にある。
【0024】
〔作用及び効果〕
燃焼室を別途設けることなく、供給部と排気部との間の炭化炉内に形成した燃焼用空間において未燃焼ガスを燃焼させることができるので、未燃焼ガスを燃焼室に送り込むためのダクトが不要で、未燃焼ガス中の揮発成分が凝縮してダクト内で溜まるようなことがなく、メンテナンスの手間を軽減できるとともに、未燃焼ガスの燃焼熱によって被処理物が加熱されるとしても、供給部から供給直後の被処理物が加熱されるので、取り出し部近くに移動している炭化が進んだ被処理物の燃焼状態に影響を与えるおそれが少ない状態で、供給直後の被処理物を予熱できる。
また、取り出し部近くに移動している炭化が進んだ被処理物は、供給部から供給された未炭化の被処理物がその上部に堆積することで形成される酸素遮断域によって、未燃焼ガスの燃焼用空間の酸素の影響を受けずに炭化できるため、BET比表面面積が小さい炭化物を得ることができる。
【0025】
請求項11記載の炭化システムの特徴構成は、前記排気部に排熱回収ボイラーを接続してある点にある。
【0026】
〔作用及び効果〕
被処理物の燃焼排ガスを排気部を通じて排熱回収ボイラーに回収できるので、燃焼排ガスの排熱を効率良く活用することができる。
【0027】
請求項12記載の炭化システムの特徴構成は、前記乾燥装置を、被処理物を収容可能な乾燥室と、前記乾燥室内の被処理物に対して下側から乾燥用ガスを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部とを設けて、被処理物を浮遊状態で乾燥可能に構成し、前記搬送手段を、前記乾燥室内で浮遊している被処理物から乾燥物を取り出して前記貯蔵タンクに搬送可能に設けてある点にある。
【0028】
〔作用及び効果〕
乾燥装置を、被処理物を収容可能な乾燥室と、乾燥室内の被処理物に対して下側から乾燥用ガスを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部とを設けて、被処理物を浮遊状態で乾燥可能に構成してあるので、被処理物を個体毎に浮遊させて乾燥用ガスを均等に吹き付けることができ、被処理物を効率良く乾燥させることができるとともに、搬送手段を、乾燥室内で浮遊している被処理物から乾燥物を取り出して貯蔵タンクに搬送可能に設けてあるので、乾燥して軽くなった被処理物を選別して貯蔵タンクに貯蔵することができる。
【0029】
請求項13記載の炭化システムの特徴構成は、請求項1〜4のいずれか1項記載の炭化装置と被処理物の乾燥装置とを設けてある炭化システムであって、前記乾燥装置を前記炭化装置に設けた炭化炉の上部に一体に設け、前記炭化炉内の被処理物の燃焼排ガスを乾燥用ガスとして前記乾燥装置に供給可能な乾燥用ガス供給路を設けてある点にある。
【0030】
〔作用及び効果〕
乾燥装置を炭化炉の上部に一体に設けてあるので、乾燥装置を炭化炉とともにコンパクトに設置できるとともに、被処理物の燃焼排ガスを乾燥用ガスとして乾燥装置に供給可能な乾燥用ガス供給路を設けてあるので、燃焼排ガスの排熱を効率良く活用できる。
【0031】
請求項14記載の炭化システムの特徴構成は、前記乾燥装置を、被処理物を収容可能な乾燥室と、前記乾燥室内の被処理物に対して下側から乾燥用ガスを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部とを設けて、被処理物を浮遊状態で乾燥可能に構成し、前記乾燥室内で浮遊している被処理物から乾燥物を取り出して前記供給部に供給可能な供給手段を設けてある点にある。
【0032】
〔作用及び効果〕
乾燥装置を、被処理物を収容可能な乾燥室と、乾燥室内の被処理物に対して下側から乾燥用ガスを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部とを設けて、被処理物を浮遊状態で乾燥可能に構成してあるので、被処理物を個体毎に浮遊させて乾燥用ガスを均等に吹き付けることができ、被処理物を効率良く乾燥させることができるとともに、乾燥室内で浮遊している被処理物から乾燥物を取り出して供給部に供給可能な供給手段を設けてあるので、乾燥して軽くなった被処理物を選別して炭化炉に供給することができる。
【0033】
請求項15記載の炭化方法の特徴構成は、被処理物を、乾燥装置にて乾燥させた後、貯蔵タンクに搬送し、前記貯蔵タンクにて一旦貯蔵した後、炭化装置に供給して炭化処理する点にある。
【0034】
〔作用及び効果〕
飲料や食料、飼料などの製造工程において発生した残渣を被処理物とするような場合に、その被処理物を乾燥装置で乾燥させて貯蔵タンクに一旦貯蔵するとともに、貯蔵タンクの被処理物を炭化装置に供給して炭化することができるので、被処理物の発生量にばらつきがあっても、そのばらつきを貯蔵タンクで吸収しながら、貯蔵タンクの被処理物を炭化炉の炭化能力に応じて定量的に供給して、炭化炉の炭化能力を効率良く活用できる。
また、乾燥処理した状態で被処理物を貯蔵タンクで保管することが可能となり、保管の効率と状態とを非常に高めることができる。結果として、品質及び製造安定性が高い状態で、被処理物を効率的かつ経済的に炭化処理することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
〔第1実施形態〕
図1は、コーヒーの抽出工程において発生する残渣であるコーヒー粕を炭化させる炭化システムを示し、抽出工程において発生したコーヒー粕が被処理物1として投入される受け入れホッパー3と、被処理物1の乾燥装置4と、乾燥被処理物1(1a)を貯蔵する乾燥被処理物貯蔵タンク5と、乾燥被処理物1aを炭化処理する炭化炉6を備えた炭化装置Aと、炭化物2を貯蔵する炭化物貯蔵タンク7と、受け入れホッパー3の被処理物1を乾燥装置4に搬送するスクリューフィーダー8と、乾燥装置4で乾燥させた乾燥被処理物1aを乾燥被処理物貯蔵タンク5又は外部取り出し用ホッパー9に搬送可能な乾燥被処理物搬送手段10と、乾燥被処理物貯蔵タンク5の乾燥被処理物1aを炭化炉6に供給可能な乾燥被処理物供給手段11と、炭化炉6で炭化させた炭化物2を炭化物貯蔵タンク7に向けて略水平に搬送する、搬送速度(炭化炉6からの炭化物2の取り出し速度)を調節自在な取り出し用スクリューコンベア12とを設けて構成してある。
【0036】
前記乾燥装置4は、被処理物1を収容可能な乾燥室13を形成してあるケーシング14と、都市ガスを燃焼させて熱風を発生させる熱風発生器15と、熱風発生器15で発生させた熱風を乾燥用ガスとして乾燥室13に供給する熱風供給路16と、乾燥室13内の被処理物1を攪拌する攪拌装置17と、乾燥室13内の被処理物1に対して下側から乾燥用ガスを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部18とを設けて、被処理物1を攪拌しながら浮遊状態で乾燥可能に構成し、乾燥室13内に吹き出した後の熱風は排ガスとして、細かな被処理物等をサイクロン19で分離してから、NOXやSOX、O2などの監視装置20を通して外部に放出できるように構成してある。
【0037】
前記乾燥被処理物搬送手段10は、ブロワー21からの送風で乾燥被処理物1aを搬送する搬送路22に、乾燥室13からの乾燥被処理物排出路23とサイクロン19からの分離物排出路24とを接続すると共に、その下流側を貯蔵用搬送路25と外部取り出し用搬送路26とに分岐して、乾燥室13内で浮遊している被処理物1から乾燥被処理物1aを取り出して貯蔵用搬送路25を通して乾燥被処理物貯蔵タンク5に搬送可能に構成し、サイクロン19からの分離物も貯蔵用搬送路25を通して乾燥被処理物貯蔵タンク5に搬送可能に構成してある。
【0038】
前記乾燥被処理物供給手段11は、ブロワー27からの送風で乾燥被処理物1aを炭化炉6の手前に設けたサイクロン28に搬送する供給用搬送路29に、乾燥被処理物貯蔵タンク5の下部からスクリューフィーダー30で取り出した乾燥被処理物1aの排出路31を接続すると共に、サイクロン28内の乾燥被処理物1aを搬送速度(乾燥被処理物1aの供給速度)を調節自在な供給用スクリューフィーダー32で炭化炉6内に供給するように構成してある。
【0039】
前記炭化装置Aは、図2〜図3に示すように、乾燥被処理物1aの供給部33と燃焼排ガスの排気部34とを上部に備え、かつ、炭化物2の取り出し部35と燃焼用空気の吹き出し部36とを下部に備えた円筒状の縦型に構成してある炭化炉6を架台37に固定してあり、炭化炉底部を漏斗状に形成した底部周壁38で構成するとともに、底部周壁38の下端に取り出し部35を設けて、供給用スクリューフィーダー32で供給部33から供給した乾燥被処理物1aを底部周壁38に沿って取り出し部35に向けて自重移動可能に設けてある。
【0040】
そして、炭化炉6内の乾燥被処理物1aを攪拌可能な攪拌装置39を設けるとともに、取り出し部35に取り出し路40を接続し、吹き出し部36からの燃焼用空気の吹き出し流量をバルブなどで調節自在に設けて、供給部33から供給した乾燥被処理物1aを攪拌しながら、かつ、自燃させながら、取り出し路40の下部内側に設けてある取り出し用スクリューコンベア12の搬送速度の調節で、乾燥被処理物1aの自重移動速度を調節して、取り出し部35に向けて自重移動させることにより、その被処理物1aを低温でゆっくりと炭化させて、取り出し用スクリューコンベア12で取り出し部35から取り出した炭化物2を炭化物貯蔵タンク2に搬送して貯蔵できるように構成してある。
【0041】
また、乾燥被処理物1aの燃焼温度を検出する温度検出部41を底部周壁38の内側に入り込ませて、被処理物1aの温度を検出可能に設けるとともに、吹き出し部36からの燃焼用空気の吹き出し量を、温度検出部41によって検出した被処理物1aの温度に応じて調整可能に構成してある。
尚、温度検出部41としては、例えば、熱電対式の温度センサを利用することが可能である。
【0042】
前記攪拌装置39は、駆動軸42を炭化炉6と同芯状の略垂直な縦軸X周りで回転自在に支持すると共に、棒状の複数の攪拌部材43を、駆動軸42の長手方向に間隔を隔てて、かつ、駆動軸42の周方向に位相をずらせて、駆動軸42に略直角に接続して、駆動軸42の駆動回転で攪拌部材43を縦軸X周りで旋回させることにより、乾燥被処理物1aを略水平方向に攪拌できるように構成してある。
【0043】
前記駆動軸42は、取り出し路40が斜め下方に向けて延設されるように通路形成部材44を斜めに設けて、その通路形成部材44を気密に貫通する状態で回転自在に支持してあり、駆動軸42の下端部に連動させた減速器付き電動モータ45で駆動回転させるように構成してある。
【0044】
前記吹き出し部36は、図2,図3に示すように、底部周壁38の下部近くの複数の下部吹き出し部46と、各攪拌部材43に設けた攪拌吹き出し部47とを設けて構成してある。
【0045】
前記下部吹き出し部46は、底部周壁38の外周側を囲む円筒状のケーシング48を設けて、底部周壁38とケーシング48との間に環状の空気溜空間49を形成し、空気溜空間49に燃焼用空気を加圧供給する主燃焼用空気供給路50をケーシング48に接続するとともに、底部周壁38に多数の小孔を貫通形成して、空気溜空間49の燃焼用空気が各小孔を通して略均等に炭化炉6内の底部に吹き出すように構成してある。
【0046】
また、主燃焼用空気供給路50に起動用の着火バーナ51を設けて、炭化処理の開始時の乾燥被処理物1aに着火できるようにしてあり、乾燥被処理物1aに着火した後は、供給された乾燥被処理物1aを順次自燃させて炭化させるように構成してある。
【0047】
前記攪拌吹き出し部47は、駆動軸42と攪拌部材43とを接続して構成してある。そして、駆動軸42と攪拌部材43とを先端側を塞いである中空円筒状に形成すると共に、その中空円筒状の駆動軸42と攪拌部材43とを内側空間が互いに連通するように接続して、攪拌部材43の先端に多数の貫通孔を形成して設けてあるが、攪拌部材43の先端または/および周辺部に多数の貫通孔を形成しても構わない。
【0048】
そして、駆動軸42の下端部に、ロータリージョイント52を介して、燃焼用空気を加圧供給する副燃焼用空気供給路53を接続して、攪拌部材43を旋回させながら、その攪拌部材43に形成した貫通孔を通して燃焼用空気が炭化炉6内に吹き出すように構成してある。
【0049】
また、図2に示すように、供給部33と排気部34との間の炭化炉6内を、乾留ガスなどの未燃焼ガスの燃焼用空間54に形成してあり、この燃焼用空間54は、供給部33よりも下側の底部周壁38の上部近くに二次燃焼用空気吹き出し部55を設けると共に、供給部33よりも上部に助燃バーナ56を設けて、乾燥被処理物1aの炭化処理で生じた未燃焼ガスを燃焼させるように構成し、その燃焼温度を検出する熱電対式の温度センサ57を設けてある。
尚、助燃バーナ56は、炭化処理の立ち上げ時に使用するのが望ましい。
【0050】
前記二次燃焼用空気吹き出し部55は、底部周壁38の上部近くの炭化炉側壁61をケーシング58で環状に囲んで、その内側に二次燃焼用空気の空気溜空間59を形成し、二次燃焼用空気を加圧供給する二次燃焼用空気供給路60をそのケーシング58に接続するとともに、炭化炉側壁61に二次燃焼用空気供給用の多数の貫通孔62を炭化炉径方向に対して斜めに形成して、二次燃焼用空気を旋回流として燃焼用空間54に供給できるように構成し、助燃バーナ56も、燃焼ガスの吹き出し方向が炭化炉径方向に対して斜めに向くように設けてある。
【0051】
前記燃焼用空間54で未燃焼ガスを燃焼させたあとの排ガスは、図1に示すように、排熱を蒸気として回収する排熱回収ボイラー63に通した後、排ガス中の固形分をサイクロン64で分離して、その分離固形分を排出すると共に、NOXやSOX、O2などの監視装置20を通して外部に放出できるように構成してある。
【0052】
尚、取り出し部35近くに移動している炭化が進んだ被処理物1aは、供給部33から供給された未炭化の被処理物1aがその上部に堆積することで形成される酸素遮断域80によって、未燃焼ガスの燃焼用空間54と遮断された状態で炭化される。
【0053】
[表1]に示すように、本発明による炭化装置Aに設けた炭化炉6で炭化させた炭化物と、比較例で示した炭化装置Aに設けたロータリキルン式炭化炉6で炭化させた炭化物と、特開2000−136390号公報に記載されている従来の炭化システムの炭化装置に設けた炭化炉で炭化させた炭化物とを比較すると、比較例の炭化装置Aや従来の炭化装置に設けた炭化炉では、炭化炉内に被処理物1を15〜20分滞留させるという高温かつ短時間の炭化処理によって、BET比表面積(m2/g)が3桁(比較例の炭化装置)や2桁(従来例の炭化装置)で、BET比表面積が大きくて付加価値が低い炭化物しか得ることができないのに対して、本発明による炭化装置Aでは、炭化炉6内に被処理物1を90分滞留させるという低温かつ長時間の炭化処理によって、BET比表面積(m2/g)が1桁で、BET比表面積が小さい高付加価値の均一な炭化物を得ることができた。
【0054】
【表1】


【0055】
〔第2実施形態〕
図4は、本発明による炭化システムの別実施形態を示し、円筒状の乾燥装置4を炭化炉6の上部に同芯状に一体に設け、炭化炉6の排気部34と乾燥装置4の乾燥室13とをダクト65で接続して、炭化炉6で発生した燃焼排ガスを乾燥用ガスとして乾燥装置4に供給可能な乾燥用ガス供給路66を設けるとともに、乾燥室13内の被処理物1に対して下側から乾燥用ガスを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部18を設けて、被処理物1を攪拌しながら浮遊状態で乾燥可能に構成し、乾燥室13内に吹き出した後の乾燥用ガスは排ガスとして、細かな被処理物等をサイクロン19で分離してから、排気筒67を通して外部に放出し、乾燥装置4に供給した燃焼排ガスの余剰分も排気筒67を通して外部に放出できるように構成してある。
【0056】
また、乾燥被処理物供給手段11は、スクリューコンベア68で乾燥被処理物1aを炭化炉6の供給部33に搬送する供給用搬送路29に、乾燥室13からの乾燥被処理物排出路23とサイクロン19からの分離物排出路24とを接続して、乾燥室13内で浮遊している被処理物1から取り出した乾燥被処理物1aと、サイクロン19からの分離物とを、供給用搬送路29を通して、炭化炉6の供給部33に供給可能に構成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0057】
〔その他の実施形態〕
1.本発明による炭化装置や炭化システム,炭化方法は、コーヒー粕以外の、茶殻や籾殻,おが屑,そば殻などの各種有機物を被処理物として炭化させるものであっても良い。
2.本発明による炭化装置や炭化システム,炭化方法は、炭化炉内での乾燥被処理物の燃焼温度の検出結果に基づいて、炭化炉内への燃焼用空気の供給量を制御する制御装置を設けてあっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】炭化システムの概略図
【図2】炭化装置の縦断面図
【図3】炭化装置の要部横断面図
【図4】第2実施形態の炭化システムの概略図
【図5】比較例の炭化システムの概略図
【符号の説明】
【0059】
1 被処理物
1a 被処理物(乾燥物)
2 炭化物
4 乾燥装置
5 貯蔵タンク
6 炭化炉
10 搬送手段
11 供給手段
13 乾燥室
18 乾燥用ガス吹き出し部
33 供給部
34 排気部
35 取り出し部
36 吹き出し部
38 周壁
39 攪拌装置
41 温度検出部
43 攪拌部材
54 燃焼用空間
63 排熱回収ボイラー
71 乾燥用ガス供給路
A 炭化装置
X 縦軸
【出願人】 【識別番号】000001904
【氏名又は名称】サントリー株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区堂島浜2丁目1番40号
【識別番号】000233077
【氏名又は名称】株式会社 日立インダストリイズ
【住所又は居所】東京都足立区中川四丁目13番17号
【出願日】 平成15年8月4日(2003.8.4)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎

【公開番号】 特開2005−54059(P2005−54059A)
【公開日】 平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願番号】 特願2003−286139(P2003−286139)