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【発明の名称】 三級アミン及びその製造方法
【発明者】 【氏名】村井 利昭

【氏名】村上 正浩

【氏名】武藤 雄一郎

【氏名】太田 幸泰

【要約】 【課題】新規化合物である三級アミン及び三級アミンを容易に製造することができるとともに収率を向上させることができる三級アミンの製造方法を提供する。

【解決手段】三級アミンは下記一般式(1)で示され、下記一般式(4)で示すチオアミドと下記一般式(5)で示すメチル化剤とを溶媒に加えた後に下記一般式(6)で示す金属反応剤を加え、下記一般式(7)で示すグリニャール反応剤を加えて製造される。式中、Rは水素原子等を示しR及びRはアルキル基等を示す。R及びRはアリル基等を示しR及びRはアリール基等を示す。Xはパーフルオロアルキルスルホキシル基を示しMはアルカリ金属原子を示し、MはMgCl等を示す。Rがアリール基又はアルキル基を示すときには、R、R及びRは互いに異なるものを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で示される三級アミン。
【化1】


(式中、Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基又はアリル基を示すとともにRはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示し、Rがアリール基又はアルキル基を示すときには、R、R及びRは互いに異なるものを示す。)
【請求項2】
下記一般式(2)で示されるプロパルギルアミンである請求項1に記載の三級アミン。
【化2】


(式中、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基又はアリル基を示すとともにRは炭素数2以上のアルキル基、アリール基、シリル基、ビニル基又はホルミル基を示す。)
【請求項3】
下記一般式(3)で示される三級アミンの製造方法であって、下記一般式(4)で示されるチオアミドと下記一般式(5)で示されるメチル化剤とを溶媒に加えた後に下記一般式(6)で示される金属反応剤を加え、さらに下記一般式(7)で示されるグリニャール反応剤を加えることを特徴とする三級アミンの製造方法。
【化3】


(式中、Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基又はアルキニル基を示すとともにRはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示す。)
【化4】


(式中、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を示し、R及びRはアルキル基又はアリル基を示す。)
CH−X …(5)
(式中、Xはパーフルオロアルキルスルホキシル基を示す。)
−M …(6)
(式中、Rはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示す。)
−M …(7)
(式中、Rはアルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基又はアルキニル基を示し、MはMgCl、MgBr又はMgIを示す。)
【請求項4】
前記金属反応剤が下記一般式(8)で示されるものである請求項3に記載の三級アミンの製造方法。
−C≡C−M …(8)
(式中、Rは炭素数2以上のアルキル基、アリール基、シリル基、ビニル基又はジアルコキシメチル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示す。)
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種合成原料、各種化学製品、医薬品、農薬品等に用いられる三級アミン及び三級アミンの合成方法に関するものである。より詳しくは、新規化合物である三級アミン及び三級アミンを容易に製造することができるとともに収率を向上させることができる三級アミンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ジメチルアミノ−8−(4−クロロフェニル)−プロプ−1−イン等の三級アミンは金属腐食防止剤として用いられている(例えば、特許文献1参照。)。この三級アミンは、ジブチルアミン等の二級アミン、2−クロロベンズアルデヒド等のアルデヒド及びアセチレンを反応させることにより製造されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58−69845号公報(第3〜6頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の三級アミンは、二級アミン、アルデヒド及びアセチレンの反応性が低く、これらのみでは反応を十分に進行させることができない。このため、反応を銅含有触媒等の存在下で行なうとともに20気圧等の高圧下や95℃等の高温下で行なう必要があり、三級アミンの製造が煩雑になるという問題があった。一方、イオウ原子を有する新規な共役電子系の設計、合成、構造並びに反応性の解明及び基盤化合物として応用できる系の確立が求められていた。この系により得られ新規化合物である三級アミンは、従来とは異なる新しい生理活性を有したり各種合成原料の基盤化合物として用いることができる。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、新規化合物である三級アミン及び三級アミンを容易に製造することができるとともに収率を向上させることができる三級アミンの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の三級アミンは、下記一般式(1)で示されるものである。
【0007】
【化5】


(式中、Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基又はアリル基を示すとともにRはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示し、Rがアリール基又はアルキル基を示すときには、R、R及びRは互いに異なるものを示す。)
請求項2に記載の発明の三級アミンは、請求項1に記載の発明において、下記一般式(2)で示されるプロパルギルアミンである。
【0008】
【化6】


(式中、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基又はアリル基を示すとともにRは炭素数2以上のアルキル基、アリール基、シリル基、ビニル基又はホルミル基を示す。)
請求項3に記載の発明の三級アミンの製造方法は、下記一般式(3)で示される三級アミンの製造方法であって、下記一般式(4)で示されるチオアミドと下記一般式(5)で示されるメチル化剤とを溶媒に加えた後に下記一般式(6)で示される金属反応剤を加え、さらに下記一般式(7)で示されるグリニャール反応剤を加えるものである。
【0009】
【化7】


(式中、Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基又はアルキニル基を示すとともにRはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示す。)
【0010】
【化8】


(式中、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を示し、R及びRはアルキル基又はアリル基を示す。)
CH−X …(5)
(式中、Xはパーフルオロアルキルスルホキシル基を示す。)
−M …(6)
(式中、Rはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示す。)
−M …(7)
(式中、Rはアルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基又はアルキニル基を示し、MはMgCl、MgBr又はMgIを示す。)
請求項4に記載の発明の三級アミンの製造方法は、請求項3に記載の発明において、前記金属反応剤が下記一般式(8)で示されるものである。
【0011】
−C≡C−M …(8)
(式中、Rは炭素数2以上のアルキル基、アリール基、シリル基、ビニル基又はジアルコキシメチル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示す。)
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の三級アミンは下記一般式(1)で示され、生理活性を有して医薬品や農薬品に用いられたり化学製品に用いられる。
【0013】
【化9】


(式中、Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基又はアリル基を示すとともにRはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示し、Rがアリール基又はアルキル基を示すときには、R、R及びRは互いに異なるものを示す。)
上記一般式(1)中のRにおいて、アルキル基の具体例としてはメチル基、イソプロピル基等のプロピル基、n−ブチル基等のブチル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、4−ブロモフェニル基等が挙げられる。R及びRにおいて、アルキル基の具体例としてはメチル基等が挙げられる。Rにおいてアルキル基の具体例としてはエチル基、n−ブチル基等のブチル基、トリメチルシリルメチル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基等が挙げられる。Rにおいて、アルキル基の具体例としてはエチル基、n−ブチル基のブチル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基等が挙げられる。
【0014】
上記一般式(1)で示される三級アミンは、その製造効率を向上させることができるために、Rがアルキニル基であるもの、即ち下記一般式(2)で示されるプロパルギルアミンが好ましい。さらに、下記一般式(2)においてRが水素原子、アルキル基又はアリール基を示しR及びRがアルキル基又はアリル基を示しRがアルキル基、アリール基又はアリル基を示しRがジアルコキシアルキル基を示すもの、又はRが水素原子、アルキル基又はアリール基を示しR及びRがアルキル基又はアリル基を示しRがアルキル基又はアリル基を示しRがシリル基又はアリール基を示すものが、三級アミンの製造効率をより向上させることができるために好ましい。
【0015】
下記一般式(2)中のRにおいて、炭素数2以上のアルキル基の具体例としてはイソプロペニル基、ジエトキシメチル基等のジアルコキシアルキル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基等が挙げられるとともにシリル基としてはトリメチルシリル基等が挙げられる。
【0016】
【化10】


(式中、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基又はアリル基を示すとともにRは炭素数2以上のアルキル基、アリール基、シリル基、ビニル基又はホルミル基を示す。)
上記一般式(1)又は上記一般式(2)で示される三級アミンは、その製造効率をさらに向上させることができるために、N,N−Dimethyl−1−phenyl−1−heptyn−3−amine(Rが水素原子を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがn−ブチル基を示し、Rがフェニル基を示す。)、N,N−Dimethyl−1−(trimethylsilyl)−5−hexen−1−yn−3−amine(Rが水素原子を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがアリル基を示し、Rがトリメチルシリル基を示す。)、N,N−Dimethyl−α−(3−methyl−3−buten−1−ynyl)−benzenemethanamine(Rが水素原子を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがフェニル基を示し、Rがイソプロペニル基を示す。)、N,N−Dimethyl−α−(3,3−diethoxy−1−propynyl)−benzenemethanamine(Rが水素原子を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがフェニル基を示し、Rがジエトキシメチル基を示す。)、N,N−(Di−2−propenyl)−α−(phenylethynyl)−benzenemethanamine(Rが水素原子を示し、R及びRがアリル基を示し、R及びRがフェニル基を示す。)、N,N−Dimethyl−α−(4−bromophenyl)−α−ethyl−benzenemethanamine(Rが4−ブロモフェニル基を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがエチル基を示し、Rがフェニル基を示す。)、N,N−Dimethyl−α−butyl−α−2−propenyl−benzenemethanamine(Rがフェニル基を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがアリル基を示し、Rがn−ブチル基を示す。)、N,N−Dimethyl−α−methyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamine(R、R及びRがメチル基を示し、Rがフェニル基を示し、Rがトリメチルシリル基を示す。)、N,N−Dimethyl−4−(1−methylethyl)−6−(trimethylsilyl)−1−hexen−5−yn−4−amine(Rがイソプロピル基を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがアリル基を示し、Rがトリメチルシリル基を示す。)、N,N−Dimethyl−α−ethyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamine(Rがフェニル基を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがエチル基を示し、Rがトリメチルシリル基を示す。)、N,N−Dimethyl−α−(2−formylethynyl)−α−[(1−trimethylsilyl)methyl]−benzenemethanamine(Rがフェニル基を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがトリメチルシリルメチル基を示し、Rがホルミル基を示す。)又はN,N−Dimethyl−α−(3−methyl−3−buten−1−ynyl)−α−(2−propenyl)−4−bromobenzenemethaneamine(Rが4−ブロモフェニル基を示し、R及びRがメチル基を示し、Rがアリル基を示し、Rがイソプロペニル基を示す。)が最も好ましい。
【0017】
次に、上記一般式(1)で示されるものを含む三級アミンの製造方法について説明する。ここで、上記一般式(1)で示されるものを含む三級アミンは、下記一般式(3)で示される。
【0018】
【化11】


(式中、Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基又はアルキニル基を示すとともにRはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示す。)
上記一般式(3)において、アルキル基の具体例としてはエチル基、メチル基、イソプロピル基等のプロピル基、n−ブチル基等のブチル基、トリメチルシリルメチル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、4−ブロモフェニル基等が挙げられ、アルキニル基の具体例としてはエチニル基等が挙げられる。上記一般式(3)で示される三級アミンは、その製造効率を向上させることができるために、下記一般式(9)で示されるものが好ましい。下記一般式(9)において、炭素数2以上のアルキルの具体例としてはn−ブチル基等のブチル基、イソプロペニル基、ジエトキシメチル基等のジアルコキシアルキル基等が挙げられる。
【0019】
【化12】


(式中、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を示すとともにR及びRはアルキル基又はアリル基を示し、Rはアルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基又はアルキニル基を示すとともにRは炭素数2以上のアルキル基、アリール基、シリル基、ビニル基又はホルミル基を示す。)
上記一般式(3)で示される三級アミンを製造するときには、まず下記一般式(4)で示されるチオアミドと下記一般式(5)で示されるメチル化剤とを溶媒に加える。次いで、この反応溶液に下記一般式(6)で示される金属反応剤を加え、さらに下記一般式(7)で示されるグリニャール(Grignard)反応剤を加えることにより、下記反応式(10)に従って各成分が反応し上記一般式(3)で示される三級アミンが製造される。尚、下記反応式(10)においては、反応に従って生成される副生成物を省略する。
【0020】
この場合、チオアミド、メチル化剤、金属反応剤及びグリニャール反応剤の割合は、当量比でチオアミド:メチル化剤:金属反応剤:グリニャール反応剤=1:1:1.2〜1.5:1.5〜10が好ましい。各成分の割合が上記範囲未満では、下記反応式(10)を十分に進行させることができない。一方、各成分の割合が上記範囲を超えても下記反応式(10)をそれ以上進行させることができず、不経済である。
【0021】
【化13】


(式中、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を示し、R及びRはアルキル基又はアリル基を示す。)
CH−X …(5)
(式中、Xはパーフルオロアルキルスルホキシル基を示す。)
−M …(6)
(式中、Rはアルキニル基、アリール基又はアルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示す。)
−M …(7)
(式中、Rはアルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基又はアルキニル基を示し、MはMgCl、MgBr又はMgIを示す。)
【0022】
【化14】


上記反応式(10)において、まず溶媒中でチオアミドとメチル化剤とが反応して反応中間体を生成し、この反応中間体及び金属反応剤が反応した後、さらにグリニャール反応剤が反応して三級アミンを生成する。ここで、例えば溶媒にチオアミドと金属反応剤とを加えた後にメチル化剤を加え、さらにグリニャール反応剤を加えたときには、チオアミドと金属反応剤とは速やかに反応せずにメチル化剤を加えることにより金属反応剤とメチル化剤とが反応するために、三級アミンの製造効率が低下する。また、例えば溶媒にメチル化剤と金属反応剤とを加えた後にチオアミドを加え、さらにグリニャール反応剤を加えたときには、チオアミドを加える前にメチル化剤と金属反応剤とが反応してしまい、三級アミンを得るための反応中間体を生成することができず三級アミンを生成することができない。
【0023】
従って、溶媒にはまずチオアミドとメチル化剤とを加え、金属反応剤及びグリニャール反応剤を順次加える必要がある。チオアミド、メチル化剤、金属反応剤及びグリニャール反応剤の反応性は高く、触媒を用いることなく上記反応式(10)の反応を進行して三級アミンの収率を例えば95%にまで向上させることができるとともに、得られる三級アミンの純度を例えば99%以上にまで向上させることができる。
【0024】
上記一般式(5)において、パーフルオロアルキルスルホキシル基は下記一般式(11)で示され、下記式(12)で示されるメチルトリフラートが入手容易でチオアミドとの反応性が高いために好ましい。一方、上記一般式(6)において、Mは反応中間体との反応性が高いためにリチウム原子(Li)、ナトリウム原子(Na)又はカリウム原子(K)が好ましい。
【0025】
【化15】


(式中、nは1〜8の整数を示す。)
【0026】
【化16】


(式中、Meはメチル基を示す。)
上記一般式(6)で示される金属反応剤は、下記一般式(8)で示されるものが、下記反応式(13)に従って上記一般式(9)で示される三級アミンを容易に得ることができるために好ましい。ここで、下記式(8)においてRがジアルコキシメチル基を示すときには、下記反応式(13)に従って得られ上記一般式(9)で示される三級アミンにおいてRはホルミル基を示し、ジアルコキシメチル基の具体例としてはジエトキシメチル基、ジメトキシメチル基等が挙げられる。
【0027】
−C≡C−M …(8)
(式中、Rは炭素数2以上のアルキル基、アリール基、シリル基、ビニル基又はジアルコキシメチル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示す。)
【0028】
【化17】


反応に用いられる溶媒は一般的に有機合成で用いられる溶媒であれば問題なく用いられるが、ジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン(THF)が各成分の反応を阻害しないために好ましい。
【0029】
上記反応式(10)及び反応式(13)は反応温度が例えば20℃でも進行するが、三級アミンの製造効率、即ち上記反応式(10)及び反応式(13)の反応効率を向上させるために、Rが水素原子を示すときには、グリニャール反応剤を加えるときの反応温度は0〜35℃が好ましい。一方、Rがアルキル基又はアリール基を示すときには、グリニャール反応剤を加えるときの反応温度は40〜70℃が好ましい。反応温度が上記範囲未満では、反応温度が低いために反応の進行が遅くなり製造効率が低下するおそれがある。一方、上記範囲を超えると溶媒が気化するおそれがある。
【0030】
三級アミンの製造効率には、上記反応温度以外にも反応時間が要因となっている。このため、反応時間は好ましくは15分〜8時間である。反応時間が15分未満では、反応時間が短いために反応を十分に進行させることができず製造効率が低下するおそれがある。一方、8時間を超えると、反応時間が長くなることによって製造効率が低下するおそれがある。
【0031】
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 本実施形態において上記一般式(1)で示される三級アミンは新規化合物であり、生理活性を有して医薬品や農薬品に用いたり化学製品に用いたりすることができる。
【0032】
・ 上記一般式(1)で示される三級アミンは、上記一般式(2)で示されるものが好ましい。この場合には、三級アミンの製造効率を向上させることができる。さらに、上記一般式(2)で示される三級アミンは、上記一般式(1)で示される三級アミンに比べて生理活性の種類が多いために医薬品や農薬品に幅広く用いることができる。
【0033】
・ 上記一般式(3)で示される三級アミンは、上記一般式(4)で示されるチオアミドと上記一般式(5)で示されるメチル化剤とを溶媒に加えた後に上記一般式(6)で示される金属反応剤を加え、さらに上記一般式(7)で示されるグリニャール反応剤を加えることにより製造される。チオアミド、メチル化剤、金属反応剤及びグリニャール反応剤の反応性は高く触媒を用いることなく反応を十分に進行させることができ、溶媒に各成分を順次加えるだけで上記一般式(3)で示される三級アミンを製造することができる。さらに、この三級アミンの製造方法は反応の途中で中間生成物を精製する必要がなく、従来の三級アミンの製造方法に比べて反応温度を下げることができるとともに反応系を加圧する必要がない。このため、三級アミンを容易に製造することができるとともに収率を向上させることができる。
【0034】
・ 上記一般式(6)で示される金属反応剤は、上記一般式(8)で示されるものが好ましい。この場合には、上記一般式(9)で示される三級アミンを容易に製造することができる。
【0035】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 上記一般式(1)で示される三級アミンを、種々の化合物の合成原料として用いてもよい。このように構成した場合には、三級アミンは、アミン等の配位子の供給源として作用したり配位子を合成する基盤化合物として作用する。
【0036】
・ 上記一般式(3)で示される三級アミンを製造するときに、チオアミド及びメチル化剤を溶媒に加えるとともに、別途金属反応剤を溶媒に加える。次いで、チオアミド及びメチル化剤が加えられた溶媒に金属反応剤が加えられた溶媒を加えた後、さらにグリニャール反応剤を加えてもよい。
【0037】
【実施例】
次に、実施例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
減圧乾燥及びアルゴン置換した20mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル3mLを入れた後、0℃下でフェニルアセチレン0.13mL(1.2mmol)及びn−ブチルリチウム0.75mL(1.2mmol)を加え10分間撹拌してリチウムアセチリドを得た。この反応溶液を溶液Aとする。一方、減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル3mL及びN,N−ジメチルチオホルムアミド0.085mL(1.0mmol)を入れた後、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.113mL(1.0mmol)を加え20℃で30秒間撹拌した。この反応溶液を溶液Bとする。
【0038】
次いで、溶液Bを0℃に冷却した後に溶液AをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化エチルマグネシウム1.5mL(1.5 mmol)を加え20℃で2時間撹拌した。そして、反応溶液からのエーテル抽出を行なった後、抽出液に飽和塩化アンモニウム水溶液を用いた洗浄及び無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行ない、さらに濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−1−phenyl−1−pentyn−3−amineを赤褐色オイルとして得た。赤褐色オイルの収量は155mg(収率:83%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−1−phenyl−1−pentyn−3−amineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。尚、核磁気共鳴スペクトルにおいて、Meはメチル基を示しPhはフェニル基を示す。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2936,2872,1489,1041cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ1.07(t,J=7.6Hz,3H,CHCH中のCH),1.72(quint,J=7.5Hz,2H,CHCH中のCH),2.34(s,6H,NMe),3.44(t,J=7.6Hz,1H,CH),7.26−7.33(m,3H,Ar),7.43−7.45(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ11.3(CH),27.1(CH),41.8(NMe),59.6(CH),86.1,86.8(C≡C),123.4,127.8,128.2,131.7(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=186(M−1).
従って、N,N−Dimethyl−1−phenyl−1−pentyn−3−amineは、以下の構造式(14)を有する化合物であることが確認された。
【0039】
【化18】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例2)
実施例1の溶液Bを0℃に冷却した後に溶液AをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化フェニルマグネシウム1.5mL(1.5mmol)を加えて20℃で2時間撹拌した後、実施例1と同様にしてN,N−Dimethyl−α−(phenylethynyl)−benzenemethanamineを暗赤色オイルとして得た。暗赤色オイルの収量は214mg(収率:91%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−α−(phenylethynyl)−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2942,2859,2822,1598,1490,1017cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ2.33(s,6H,NMe),4.83(s,1H,CH),7.22−7.62(m,10H,Ar).
13C−NMR:δ41.6(NMe),62.2(CH),84.7,88.4(C≡C),123.1,127.2,128.1,128.2,128.3,128.4,131.8,138.6(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=235(M).
従って、N,N−Dimethyl−α−(phenylethynyl)−benzenemethanamineは、以下の構造式(15)を有する化合物であることが確認された。
【0040】
【化19】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例3)
臭化フェニルマグネシウムを臭化ビニルマグネシウム1.6mL(1.5mmol)に変更した以外は実施例2と同様にして、N,N−Dimethyl−5−phenyl−1−penten−4−yn−3−amineを暗赤色オイルとして得た。暗赤色オイルの収量は175mg(収率:95%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−5−phenyl−1−penten−4−yn−3−amineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2940,2859,2780,1490,1031cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ2.34(s,6H,NMe),4.25(dt,J=4.7,1.7Hz,1H,CH),5.31(dt,J=10.0,1.7Hz,1H,CH=CH中のCH),5.59(dt,J=17.2,1.7Hz,1H,CH=CH中のCH),5.93(ddd,J=17.1,10.3,4.7Hz,1H,CH=CH中のCH),7.29−7.34(m,3H,Ar),7.46−7.50(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ41.5(NMe),60.5(CH),88.3,83.9(C≡C),117.8(CH=CH中のCH),123.1,128.1,128.3(Ar),131.7(CH=CH中のCH),136.0(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=184(M−1).
従って、N,N−Dimethyl−5−phenyl−1−penten−4−yn−3−amineは、以下の構造式(16)を有する化合物であることが確認された。
【0041】
【化20】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例4)
実施例1の溶液Bを0℃に冷却した後に溶液AをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化エチルニルマグネシウム3.0mL(1.5mmol)を加えて35℃で6時間撹拌した後、実施例1と同様にしてN,N−Dimethyl−1−phenyl−1,4−pentadiyn−3−amineを暗赤色オイルとして得た。暗赤色オイルの収量は167mg(収率:91%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−1−phenyl−1,4−pentadiyn−3−amineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2947,2861,2784,1490,1039cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ2.42(s,6H,NMe),2.44(d,J=2.2Hz,1H,C≡CH中のCH),4.57(d,J=2.2Hz,1H,CH),7.26−7.33(m,3H,Ar),7.46−7.48(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ41.2(NMe),49.4(CH),72.6,77.9,83.2,84.6(C≡C),122.4,128.3,128.5,131.9(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=182(M−1).
従って、N,N−Dimethyl−1−phenyl−1,4−pentadiyn−3−amineは、以下の構造式(17)を有する化合物であることが確認された。
【0042】
【化21】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例5)
実施例1の溶液Bを0℃に冷却した後に溶液AをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化ブチルマグネシウム1.7mL(1.5mmol)を加えて35℃で2時間撹拌した後、実施例1と同様にしてN,N−Dimethyl−1−phenyl−1−heptyn−3−amineを赤褐色オイルとして得た。赤褐色オイルの収量は212mg(収率:98%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−1−phenyl−1−heptyn−3−amineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2934,2860,2779,1596,1490,1043cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.93(t,J=6.8Hz,3H,CH(CH中のCH),1.33−1.56(m,4H,CH(CHCH中の(CH),1.71(quint,J=7.6Hz,2H,CH(CHCH中のCH),2.35(s,6H,NMe),3.54(t,J=7.6Hz,1H,CH),7.26−7.33(m,3H,Ar),7.34−7.45(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ14.0(CH(CH中のCH),22.5(CHCH(CH中のCH),28.9(CCHCHにおいてCと結合しているCH),33.7(CH(CHCH中のCH),41.4(NMe),58.2(CH),85.9,87.1(C≡C),123.4,127.8,128.2,131.7(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=215(M).
HRMS:Calcd for C1521N:215.1674,Found:215.1697.
従って、N,N−Dimethyl−1−phenyl−1−heptyn−3−amineは、以下の構造式(18)を有する化合物であることが確認された。
【0043】
【化22】


(式中、Meはメチル基を示すとともにPhはフェニル基を示し、Bu−nはn−ブチル基を示す。)
(実施例6)
臭化フェニルマグネシウムを塩化イソプロピルマグネシウム0.75mL(1.5mmol)に変更した以外は実施例2と同様にして、N,N,4−Trimethyl−1−phenyl−1−pentyn−3−amineを赤褐色オイルとして得た。赤褐色オイルの収量は178mg(収率:88%)であり、純度は99%以上であった。このN,N,4−Trimethyl−1−phenyl−1−pentyn−3−amineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2957,1560,1490,1030 cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ1.03(d,J=6.3Hz,3H,CH(CH中の(CH),1.12(d,J=6.4Hz,3H,CH(CH中の(CH),1.86(heptd,J=9.8,6.6Hz,1H,CH(CH中のCH),2.30(s,6H,NMe),3.05(d,J=9.8Hz,1H,CH),7.28−7.30 (m,3H,Ar),7.43−7.45(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ19.8,20.6(CH),31.0(CH(CH中のCH),41.8(NMe),65.6(CH),85.6,86.6(C≡C),123.6,127.8,128.2,131.7(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=200(M−1).
従って、N,N,4−Trimethyl−1−phenyl−1−pentyn−3−amineは、以下の構造式(19)を有する化合物であることが確認された。
【0044】
【化23】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例7)
臭化フェニルマグネシウムを臭化アリルマグネシウム1.5mL(1.5mmol)に変更した以外は実施例2と同様にして、N,N−Dimethyl−1−phenyl−5−hexen−1−yn−3−amineを赤褐色オイルとして得た。赤褐色オイルの収量は164mg(収率:82%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−1−phenyl−5−hexen−1−yn−3−amineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2977,2943,2861,2824,1598,1489,1070cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ2.34(s,6H,NMe),2.45−2.50(m,2H,CH),3.61(t,J=7.60Hz,1H,CH),5.10−5.20(m,2H,CH=CH中のCH),5.93(ddd,J=17.2,10.0,7.2Hz,1H,CH=CH中のCH),7.28−7.34(m,3H,Ar),7.42−7.45(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ38.4(CH),41.4(NMe),58.0(CH),86.2,86.3(C≡C),117.0(CH=CH中のCH),123.2,128.0,128.2,131.8(Ar),135.0(CH=CH中のCH).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=198(M−1).
従って、N,N−Dimethyl−1−phenyl−5−hexen−1−yn−3−amineは、以下の構造式(20)を有する化合物であることが確認された。
【0045】
【化24】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例8)
減圧乾燥及びアルゴン置換した20mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル3mLを入れた後、0℃下でトリメチルシリルアセチレン0.12mL(1.2mmol)及びn−ブチルリチウム0.75mL(1.2mmol)を加え、10分間撹拌してリチウムアセチリドを得た。この反応溶液を溶液Cとする。次いで、実施例1の溶液Bを0℃に冷却した後に溶液CをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。
【0046】
続いて、この反応溶液に臭化フェニルマグネシウム1.5mL(1.5mmol)を加えて20℃で2時間撹拌した後、実施例1と同様にしてN,N−Dimethyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineを赤褐色オイルとして得た。赤褐色オイルの収量は202mg(収率:87%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2958,2859,2780,2162,1492,1021cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.24(S,9H,SiMe),2.23(S,6H,NMe),4.60(S,1H,CH),7.16−7.35 (m,3H,Ar),7.52−760(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ0.23(SiMe),41.4(NMe),62.3(CH),92.8,100.8(C≡C),127.6,128.1,128.4,138.3(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=231(M).
従って、N,N−Dimethyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineは、以下の構造式(21)を有する化合物であることが確認された。
【0047】
【化25】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例9)
実施例1の溶液Bを0℃に冷却した後に実施例8の溶液CをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化アリルマグネシウム1.5mL(1.5mmol)を加えて20℃で2時間撹拌した後、実施例1と同様にして、N,N−Dimethyl−1−(trimethylsilyl)−5−hexen−1−yn−3−amineを赤色オイルとして得た。赤色オイルの収量は149mg(収率:76%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−1−(trimethylsilyl)−5−hexen−1−yn−3−amineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2960,2825,2781,2160,1457,1024 cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.17(s,9H,SiMe),2.24(s,6H,NMe),2.36(td,J=7.6,1.2Hz,2H,CH),3.37(t,J=7.6Hz,1H,CH),5.06−5.14(m,2H,CH=CH中のCH),5.86(ddd,J=17.4,10.0,7.6Hz,1H,CH=CH中のCH).
13C−NMR:δ0.22(SiMe),38.3(CH),41.2(NMe),58.1(CH),90.3,102.7(C≡C),116.8(CH=CH中のCH),135.0(CH=CH中のCH).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=195(M−1).
HRMS:Calcd for C1121NSi:195.14433,Found:195.14578.
従って、N,N−Dimethyl−1−(trimethylsilyl)−5−hexen−1−yn−3−amineは、以下の構造式(22)を有する化合物であることが確認された。
【0048】
【化26】


(式中、Meはメチル基を示す。)
(実施例10)
減圧乾燥及びアルゴン置換した20mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル3mLを入れた後、0℃下で1−ヘキシン0.14mL(1.2mmol)及びn−ブチルリチウム0.75mL(1.2mmol)を加え10分間撹拌してリチウムアセチリドを得た。この反応溶液を溶液Dとする。次いで、実施例1の溶液Bを0℃に冷却した後に溶液DをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。
【0049】
続いて、臭化フェニルマグネシウム1.5mL(1.5mmol)を加えて20℃で2時間撹拌した後、実施例1と同様にしてN,N−Dimethyl−α−(1−hexynyl)−benzenemethanamineを赤褐色オイルとして得た。赤褐色オイルの収量は194mg(収率:90%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−α−(1−hexynyl)−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2957,2934,2860,2778,2256,1492,1044cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.94(t,J=7.2Hz,3H,CH(CH中のCH),1.50(sext,J=7.7Hz,2H,CHCH(CHにおいて(CHと結合しているCH),1.56(quint,J=6.9Hz,2H,CCHCHにおいてCと結合しているCH),2.23(s,6H,NMe),2.33(t,J=6.8Hz,2H,CH(CHCHにおいて(CHと結合しているCH),4.57(s,1H,CH),7.26−7.52(m,3H,Ar),7.54−7.55(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ13.6(CH(CH中のCH),18.5(CHCH(CHにおいて(CHと結合しているCH),22.0(CCHCHにおいてCと結合しているCH),31.2(CH(CHCHにおいて(CHと結合しているCH),41.5(NMe),61.8(CH),74.8,88.6(C≡C),127.5,128.1,128.5,139.3(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=215(M).
従って、N,N−Dimethyl−α−(1−hexynyl)−benzenemethanamineは、以下の構造式(23)を有する化合物であることが確認された。
【0050】
【化27】


(式中、Meはメチル基を示すとともにPhはフェニル基を示し、n−Buはn−ブチル基を示す。)
(実施例11)
減圧乾燥及びアルゴン置換した20mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル3mLを入れた後、0℃下で2−メチル−1−ブチン−3−エン0.14mL(1.2mmol)及びn−ブチルリチウム0.75mL(1.2mmol)を加え10分間撹拌してリチウムアセチリドを得た。この反応溶液を溶液Eとする。次いで、実施例1の溶液Bを0℃に冷却した後に溶液EをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。
【0051】
続いて、臭化フェニルマグネシウム1.5mL(1.5mmol)を加えて20℃で2時間撹拌した後、実施例1と同様にしてN,N−Dimethyl−α−(3−methyl−3−buten−1−ynyl)−benzenemethanamineを赤褐色オイルとして得た。赤褐色オイルの収量は173mg(収率:87%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−α−(3−methyl−3−buten−1−ynyl)−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2945,2859,2822,2779,1491,1043cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ1.97(s,3H,CH),2.26(s,6H,NMe),4.71(S,1H,CH),5.26(quint,J=1.7Hz,1H,C=CH中のCH),5.36(S,1H,C=CH中のCH),7.28−7.37(m,3H,Ar),7.53−7.55(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ23.9(CH),41.5(NMe),62.1(CH),83.7,89.6(C≡C),121.6,126.7(C=C),127.7,128.2,128.4,138.7(Ph).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=198(M−1).
HRMS:Calcd for C1417N:199.1361,Found:199.1350.
従って、N,N−Dimethyl−α−(3−methyl−3−buten−1−ynyl)−benzenemethanamineは、以下の構造式(24)を有する化合物であることが確認された。
【0052】
【化28】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例12)
減圧乾燥及びアルゴン置換した20mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル3mLを入れた後、0℃下でプロパルギルアルデヒドジエチルアセタール0.17mL(1.2mmol)及びn−ブチルリチウム0.75mL(1.2mmol)を加え10分間撹拌してリチウムアセチリドを得た。この反応溶液を溶液Fとする。次いで、実施例1の溶液Bを0℃に冷却した後に溶液FをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。
【0053】
続いて、臭化フェニルマグネシウム1.5mL(1.5mmol)を加えて20℃で2時間撹拌した後、実施例1と同様にしてN,N−Dimethyl−α−(3,3−diethoxy−1−propynyl)−benzenemethanamineを暗赤色オイルとして得た。暗赤色オイルの収量は250mg(収率:96%)であり、純度は99%以上であった。このN,N−Dimethyl−α−(3,3−diethoxy−1−propynyl)−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)2976,2824,2780,1450,1052cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ1.26(td,J=7.0,1.0Hz,6H,CHCH中のCH),2.26(s,6H,NMe),3.65(m,2H,CHCH中のCH),3.81(m,2H,CHCH中のCH),4.69(s,1H,CH(OCHCH中のCH),5.43(d,J=1.6Hz,1H,CH),7.28−7.36(m,3H,Ar),7.52−7.54(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ15.2(CHCH中のCH),41.6(NMe),60.9(CH),61.7(CH(OCHCH中のCH),80.6,83.9(C≡C),91.5(CH(OCHCH中のCH),127.2,128.2,128.3,138.1(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=216(M−1).
HRMS:Calcd for C1623NO:261.17288,Found:261.17453.
従って、N,N−Dimethyl−α−(3,3−diethoxy−1−propynyl)−benzenemethanamineは、以下の構造式(25)を有する化合物であることが確認された。
【0054】
【化29】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示し、Etはエチル基を示す。)
(実施例13)
減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル3mL及びN,N−ジアリルチオホルムアミド0.141g(1.0mmol)を入れた後、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.113mL(1.0mmol)を加え20℃で30秒間撹拌した。この反応溶液を溶液Gとする。
【0055】
次いで、溶液Gを0℃に冷却した後に実施例1の溶液AをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、反応溶液に臭化フェニルマグネシウム1.5mL(1.5mmol)を加えて20℃で2時間撹拌した。そして、反応溶液からのエーテル抽出を行なった後、抽出液に飽和塩化アンモニウム水溶液を用いた洗浄及び無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった。続いて、乾燥及び濃縮を行なった後にシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒ヘキサン:酢酸エチル=20:1(体積比),Rf=0.46)で精製し、N,N−(Di−2−propenyl)−α−(phenylethynyl)−benzenemethanamineを黄色オイルとして得た。黄色オイルの収量は195mg(収率:68%)であった。このN,N−(Di−2−propenyl)−α−(phenylethynyl)−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル及び質量分析(マススペクトル)の結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)3079,3031,2978,2924,2817,1490,1029cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ3.05(dd,J=14.2,7.7Hz,2H,CH),3.28(ddt,J=14.2,4.4,1.5Hz,2H,CH),5.10(s,1H,CH),5.13(d,J=17.5Hz,2H,CH=CH中のCH),5.27(dd,J=17.5,1.5Hz,2H,CH=CH中のCH),5.85(dddd,J=20.0,10.4,7.7,4.4Hz,2H,CH=CH中のCH),7.27−7.37(m,6H,Ar),7.52−7.56(m,2H,Ar),7.68(d,J=7.2Hz,2H,Ar).
13C−NMR:δ53.6(CH),56.6(CH),87.4,87.9(C≡C),117.3(CH=CH中のCH),127.4,128.1,128.2,128.3,128.4,128.5,131.9(Ar),136.5(CH=CH中のCH),139.4(Ar).
<質量分析(マススペクトル)>
MS(EI):m/z=286(M−1).
HRMS:Calcd for C2121N:287.16740,Found:287.16511.
従って、N,N−(Di−2−propenyl)−α−(phenylethynyl)−benzenemethanamineは、以下の構造式(26)を有する化合物であることが確認された。
【0056】
【化30】


(式中、Phはフェニル基を示す。)
(実施例14)
減圧乾燥及びアルゴン置換した20mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル8mL、N,N−ジメチルチオホルムアミド0.085mL(1mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.115mL(1mmol)を順次加え、20℃で30秒間撹拌した。次いで、この反応溶液を0℃に冷却した後、フェニルリチウム1.6mL(0.94M solution in EtO;1.5mmol)を加え、20℃で1時間撹拌した。この反応溶液を溶液Hとする。そして、溶液Hに臭化エチルマグネシウム2.0mL(1.0M solution in THF;2mmol)を加え、20℃で3時間撹拌した。さらに、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えて反応を停止させた後、反応溶液からのエーテル抽出を3回繰返し行うとともに濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった。続いて、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にした後、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。そして、抽出液に無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった後、濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−α−ethyl−benzenemethanamineを薄黄色オイルとして得た。薄黄色オイルの収量は0.095g(収率:58%)であった。このN,N−Dimethyl−α−ethyl−benzenemethanamineの核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.72(t,J=7.6Hz,3H,CH),1.71−1.82(m,1H,CH),1.91−2.03(m,1H,CH),2.20(s,6H,CH),3.09(dd,J=4.7,9.8Hz,1H,CH),7.20−7.28(m,3H,Ar),7.30−7.37(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ11.0(CH),26.0(CH),42.9(N(CH),72.7(CH),127.1,128.1,128.7,140.1(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−ethyl−benzenemethanamineは、以下の構造式(27)を有する化合物であることが確認された。
【0057】
【化31】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示し、Etはエチル基を示す。)
(実施例15)
臭化エチルマグネシウムを臭化フェニルマグネシウム2.0mL(1.0M solution in THF;2mmol)に変更した以外は実施例14と同様にして、N,N−Dimethyl−α−phenyl−benzenemethanamineを薄黄色固体として得た。薄黄色固体の収量は0.186g(収率:88%)であった。このN,N−Dimethyl−α−phenyl−benzenemethanamineの核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ2.18(s,6H,N(CH),4.05(s,1H,CH),7.15(t,J=7.2Hz,2H,Ar),7.25(t,J=7.2Hz,4H,Ar),7.42(t,J=7.2Hz,4H,Ar).
13C−NMR:δ44.7(N(CH),78.0(CH),126.9,127.7,128.4,143.4(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−phenyl−benzenemethanamineは、以下の構造式(28)を有する化合物であることが確認された。
【0058】
【化32】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例16)
臭化エチルマグネシウムを臭化アリルマグネシウム2.0mL(1.0M solution in EtO;2mmol)に変更した以外は実施例14と同様にして、N,N−Dimethyl−α−2−propenyl−benzenemethanamineを薄茶色オイルとして得た。薄茶色オイルの収量は0.130g(収率:74%)であった。このN,N−Dimethyl−α−2−propenyl−benzenemethanamineの核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ2.19(s,6H,N(CH),2.48−2.57(m,1H,CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),2.61−2.69(m,1H,CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),4.92(dt,J=1.2,10.0Hz,1H,CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),4.98(dq,J=2.0,17.2Hz,1H,CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),5.61(ddt,J=6.8,10.4,17.2Hz,1H,CH=CHCH中のCH).
13C−NMR:δ37.8(CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),42.7(N(CH),70.6(CH),116.4(CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),127.7,128.0,128.6(Ar),135.7(CH=CHCH中のCH),139.0(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−2−propenyl−benzenemethanamineは、以下の構造式(29)を有する化合物であることが確認された。
【0059】
【化33】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例17)
臭化エチルマグネシウムを臭化エチニルマグネシウム4.0mL(0.5M solution in THF;2mmol)に変更し、溶液Hに臭化エチニルマグネシウムを加えた後に70℃で3時間撹拌した以外は実施例14と同様にして、N,N−Dimethyl−α−ethynyl−benzenemethanamineを暗茶色オイルとして得た。暗茶色オイルの収量は0.186g(収率:88%)であった。このN,N−Dimethyl−α−ethynyl−benzenemethanamineの核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ2.23(s,6H,CH),2.62(d,J=2.4Hz,1H,C≡CH中のCH),4.64(d,J=2.4Hz,1H,PhCH),7.26−7.39(m,3H,Ar),7.56−7.58(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ41.5(N(CH),61.8(CH),76.1(C≡CH中のCH),79.2(C≡CH中のC),128.0,128.4,128.6,138.9(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−ethynyl−benzenemethanamineは、以下の構造式(30)を有する化合物であることが確認された。
【0060】
【化34】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例18)
減圧乾燥及びアルゴン置換した20mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル8mL、N,N−ジメチル−4−ブロモベンゼンカルボチオアミド0.244g(1mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.115mL(1mmol)を順次加え、20℃で30秒間撹拌した。次いで、この反応溶液を0℃に冷却した後、フェニルリチウム1.6mL(0.94M solution in EtO;1.5mmol)を加え、20℃で1時間撹拌した。さらに、臭化エチルマグネシウム2.0mL(1.0M solution in THF;2mmol)を加え、20℃で3時間撹拌した。そして、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えて反応を停止させた後、反応溶液からのエーテル抽出を3回繰返し行うとともに濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった。続いて、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にした後、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。そして、抽出液に無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった後、濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−α−(4−bromophenyl)−α−ethyl−benzenemethanamineを黄色固体として得た。黄色固体の収量は0.167g(収率:52%)であった。このN,N−Dimethyl−α−(4−bromophenyl)−α−ethyl−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
3085,3057,3022,2981,2936,2863,2824,2782,1664,1586,1484,1446,1394,1009,823,758,706cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.59(t,J=7.2Hz,CH),2.19(s,6H,N(CH),2.06−2.21(m,2H,CH),7.21(d,J=8.8Hz,2H,Ar),7.25−7.34(m,5H,Ar),7.43(d,J=8.8Hz,2H,Ar).
13C−NMR:δ8.5(CH),31.7(CH),39.4(N(CH),120.0(C),126.5,127.1,129.5,130.1,131.4,139.7,140.2(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−(4−bromophenyl)−α−ethyl−benzenemethanamineは、以下の構造式(31)を有する化合物であることが確認された。
【0061】
【化35】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示し、C−Br−4は4−ブロモフェニル基を示す。)
(実施例19)
減圧乾燥及びアルゴン置換した20mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル8mL、N,N−ジメチルチオベンズアミド0.165g(1mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.115mL(1mmol)を順次加え、20℃で30秒間撹拌した。次いで、この反応溶液を0℃に冷却した後、ブチルリチウム0.94mL(1.6M solution in hexane;1.5mmol)を加え、20℃で1時間撹拌した。さらに、臭化アリルマグネシウム2.0mL(1.0M solution in EtO;2mmol)を加え、20℃で3時間撹拌した。そして、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えて反応を停止させた後、溶液からのエーテル抽出を3回繰返し行うとともに濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった。続いて、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にした後、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。そして、抽出液に無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった後、濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−α−butyl−α−2−propenyl−benzenemethanamineを黄色オイルとして得た。黄色オイルの収量は0.136g(収率:59%)であった。このN,N−Dimethyl−α−butyl−α−2−propenyl−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)3060,2954,2870,2823,2780,1688,1637,1598,1445,911,765cm−1<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.86(t,J=7.2Hz,3H,CHCHCHCH中のCH),1.07−1.31(m,4H,CH(CHCH中の(CH),1.83−1.88(m,2H,CH(CHCHにおいて(CHと結合しているCH),2.19(s,6H,N(CH),2.66−2.79(m,2H,CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),5.02(dq,J=1.2,10.0Hz,1H,CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),5.10(dq,J=1.6,17.2Hz,1H,CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),5.83(ddt,J=7.6,10.0,17.2Hz,1H,CH=CHCH中のCH),7.20−7.26(m,1H,Ar),7.30−7.34(m,2H,Ar),7.38−7.40(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ14.1(CHCHCHCH中のCH),23.5,26.3,35.4,38.4(CH),39.1(N(CH),63.9(C),116.6(CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),126.1,127.5,127.6(Ar),135.8(CH=CHCH中のCH),142.1(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−butyl−α−2−propenyl−benzenemethanamineは、以下の構造式(32)を有する化合物であることが確認された。
【0062】
【化36】


(式中、Meはメチル基を示すとともにPhはフェニル基を示し、n−Buはn−ブチル基を示す。)
(実施例20)
減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル5mLを入れた後、0℃下でトリメチルシリルアセチレン0.21mL(1.5mmol)及びブチルリチウム0.94mL(1.6M solution in hexane;1.5mmol)を加えて10分間撹拌してリチウムアセチリドを得た。この反応溶液を溶液Iとする。一方、減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル5mL、N,N−ジメチルチオアセトアミド0.103g(1mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.115mL(1mmol)を順次加え、20℃で30秒間撹拌した。この反応溶液を溶液Jとする。
【0063】
次いで、溶液Jを0℃に冷却した後に溶液IをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化フェニルマグネシウム10mL(1.0M solution in EtO;10mmol)を加え、70℃で6時間撹拌した。そして、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えて反応を停止させた後、溶液からのエーテル抽出を3回繰返し行うとともに濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった。続いて、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にした後、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。さらに、濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった後、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にし、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。そして、抽出液に無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった後、濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−α−methyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineを黄色オイルとして得た。黄色オイルの収量は0.167g(収率:68%)であった。このN,N−Dimethyl−α−methyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)3060,3026,2986,2956,2862,2823,2782,2158,1600,1489,1447,1250,928,843,762,700cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.25(s,9H,SiMe),1.56(s,3H,CH),2.17(s,6H,N(CH),7.21−7.25(m,1H,Ar),7.26−7.34(m,2H,Ar),7.66−7.69(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ0.36(SiMe),31.2(CH),40.3(N(CH),64.0(C),91.7,104.1(C≡C),126.3,127.0,128.0,145.0(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−methyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineは、以下の構造式(33)を有する化合物であることが確認された。
【0064】
【化37】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例21)
減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル5mL、N,N,2−トリメチルプロパンチオアミド0.131g(1mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.115mL(1mmol)を順次加え、20℃で30秒間撹拌した。この反応溶液を溶液Kとする。
【0065】
次いで、溶液Kを0℃に冷却した後に実施例20の溶液IをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化アリルマグネシウム10mL(1.0M solution in EtO;10mmol)を加え、20℃で6時間撹拌した。そして、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えて反応を停止させた後、溶液からのエーテル抽出を3回繰返し行うとともに濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった。続いて、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にした後、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。さらに、濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった後、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にし、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。そして、抽出液に無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった後、濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−4−(1−methylethyl)−6−(trimethylsilyl)−1−hexen−5−yn−4−amineを黄色オイルとして得た。黄色オイルの収量は0.100g(収率:44%)であった。このN,N−Dimethyl−4−(1−methylethyl)−6−(trimethylsilyl)−1−hexen−5−yn−4−amineの赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)3076,2961,2825,2785,2155,1637,1536,1468,1250,857,842cm−1<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.17(s,9H,SiMe),0.97(d,J=6.8Hz,3H,CH(CH中の(CH),1.06(d,J=6.8Hz,3H,CH(CH中の(CH),2.05(sept,J=6.8Hz,1H,CH(CH中のCH),2.30(s,6H,N(CH),2.38−2.46(m,2H,CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),4.99(dq,J=1.2,10.4Hz,1H,CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),5.04(dq,J=2.0,17.2Hz,1H,CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),6.02(ddt,J=6.8,10.0,17.2Hz,1H,CH=CHCH中のCH).
13C−NMR:δ0.33(SiMe),17.2,19.1(CH(CH中の(CH),34.1(CH(CH中のCH),37.5(CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),40.0(N(CH),65.4(C),89.8,106.3(C≡C),115.6(CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),136.7(CH=CHCH中のCH).
従って、N,N−Dimethyl−4−(1−methylethyl)−6−(trimethylsilyl)−1−hexen−5−yn−4−amineは、以下の構造式(34)を有する化合物であることが確認された。
【0066】
【化38】


(式中、Meはメチル基を示し、Pr−iはイソプロピル基を示す。)
(実施例22)
減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル5mL、N,N,−ジメチルチオベンズアミド0.165g(1mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.115mL(1mmol)を順次加え、20℃で30秒間撹拌した。この反応溶液を溶液Lとする。
【0067】
次いで、溶液Lを0℃に冷却した後に実施例20の溶液IをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化エチルマグネシウム10mL(1.0M solution in THF;10mmol)を加え、70℃で6時間撹拌した。そして、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えて反応を停止させた後、溶液からのエーテル抽出を3回繰返し行うとともに濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった。続いて、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にした後、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。さらに、濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった後、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にし、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。そして、抽出液に無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった後、濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−α−ethyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineを黄色オイルとして得た。黄色オイルの収量は0.192g(収率:73%)であった。このN,N−Dimethyl−α−ethyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)3061,3025,2958,2864,2824,2783,2155,1600,1448,1250,858,842,760,700 cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ0.25(s,9H,SiMe),0.62(t,J=7.4Hz,3H,CH),1.77(dq,J=7.4,12.8Hz,1H,CH),2.05(dq,J=7.4,12.8Hz,1H,CH),2.18(s,6H,N(CH),7.21−7.25(m,1H,Ar),7.29−7.33(m,2H,Ar),7.59−7.62(m,2H,Ar).
13C−NMR:δ0.45(SiMe),9.5(CH),34.8(CH),40.4(N(CH),69.2(C),92.2,103.7(C≡C),127.0,127.4,127.8,142.3(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−ethyl−α−[(trimethylsilyl)ethynyl]−benzenemethanamineは、以下の構造式(35)を有する化合物であることが確認された。
【0068】
【化39】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示し、Etはエチル基を示す。)
(実施例23)
減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル5mLを入れた後、0℃下でプロパルギルアルデヒドジエチルアセタール0.22mL(1.5mmol)及びブチルリチウム0.94mL(1.6M solution in hexane;1.5mmol)を加えて10分間撹拌してリチウムアセチリドを得た。この反応溶液を溶液Mとする。
【0069】
次いで、実施例22の溶液Lを0℃に冷却した後に溶液MをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に塩化トリメチルシリルメチルマグネシウム10mL(1.0M solution in EtO;10mmol)を加え、42℃で6時間撹拌した。そして、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えて反応を停止させた後、溶液からのエーテル抽出を3回繰返し行うとともに濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった。続いて、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にした後、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。さらに、濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった後、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にし、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。そして、抽出物液に無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった後、濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−α−(2−formylethynyl)−α−[(1−trimethylsilyl)methyl]−benzenemethanamineを暗茶色オイルとして得た。暗茶色オイルの収量は0.205g(収率:75%)であった。このN,N−Dimethyl−α−(2−formylethynyl)−α−[(1−trimethylsilyl)methyl]−benzenemethanamineの赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)3060,3027,2952,2921,2865,2825,2782,2207,1668,1448,1247,857,837 cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ−0.32(s,9H,SiMe),1.36(d,J=14.2Hz,1H,CH),1.65(d,J=14.2Hz,1H,CH),2.21(s,6H,N(CH),7.26−7.36(m,3H,Ar),7.58−7.60(m,2H,Ar),9.42(s,1H,CHO).
13C−NMR:δ−0.82(SiMe),32.1(CH),40.0(N(CH),66.0(C),88.7,96.8(C≡C),126.7,127.9,128.4,142.1(Ar),176.7(CHO).
従って、N,N−Dimethyl−α−(2−formylethynyl)−α−[(1−trimethylsilyl)methyl]−benzenemethanamineは、以下の構造式(36)を有する化合物であることが確認された。
【0070】
【化40】


(式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
(実施例24)
減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル5mLを入れた後、0℃下で2−メチル−1−ブテン−3−イン0.14mL(1.5mmol)及びブチルリチウム0.94mL(1.6M solution in hexane;1.5mmol)を加えて10分間撹拌してリチウムアセチリドを得た。この反応溶液を溶液Nとする。一方、減圧乾燥及びアルゴン置換した50mL二ッ口フラスコにジエチルエーテル5mL、N,N−ジメチル−4−ブロモベンゼンカルボチオアミド0.244g(1mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.115mL(1mmol)を順次加え、20℃で30秒間撹拌した。この反応溶液を溶液Oとする。
【0071】
次いで、溶液Oを0℃に冷却した後に溶液NをL字管を用いて加え、20℃で30分間撹拌した。続いて、この反応溶液に臭化アリルマグネシウム10mL(1.0M solution in EtO;10mmol)を加え、20℃で6時間撹拌した。そして、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えて反応を停止させた後、溶液からのエーテル抽出を3回繰返し行うとともに濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった。続いて、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にした後、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。さらに、濃塩酸6mLによるエーテル層の抽出を3回繰返し行なった後、抽出液のpHを30%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性(pH=13〜14)にし、ジエチルエーテル6mLを用いたエーテル抽出を5回繰返し行なった。そして、抽出液に無水硫酸マグネシウムを用いた乾燥を行なった後、濾過及び濃縮を行なってN,N−Dimethyl−α−(3−methyl−3−buten−1−ynyl)−α−(2−propenyl)−4−bromobenzenemethaneamineを薄黄色オイルとして得た。薄黄色オイルの収量は0.224g(収率:70%)であった。このN,N−Dimethyl−α−(3−methyl−3−buten−1−ynyl)−α−(2−propenyl)−4−bromobenzenemethaneamineの赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルの結果は以下の通りであった。
<赤外吸収スペクトル(KBr錠剤)>
(neat)3077,2982,2952,2919,2864,2825,2783,1614,1586,1484,1291,1011,822 cm−1
<核磁気共鳴スペクトル(CDCl溶媒TMS内部標準)>
H−NMR:δ1.98(s,3H,CH),2.20(s,6H,N(CH),2.57(dd,J=7.6,13.4Hz,1H,CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),2.74(dd,J=7.6,13.4Hz,1H,CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),4.83−4.89(m,2H,CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),5.26−5.28(m,1H,CH=C),5.37−5.48(m,2H,CH=C中のCH,CH=CHCH中のCH),7.42(d,J=8.8Hz,2H,Ar),7.48(d,J=8.8Hz,2H,Ar).
13C−NMR:δ24.0(CH),40.4(NMe),46.8(CH=CHCHにおいてCHと単結合しているCH),67.6(C),85.4,90.3(C≡C),118.0(CH=CHCHにおいてCHと二重結合しているCH),121.0(C=CH中のC),121.6(C=CH中のCH),126.6,129.3,130.9(Ar),133.3(CH=CHCH中のCH),141.8(Ar).
従って、N,N−Dimethyl−α−(3−methyl−3−buten−1−ynyl)−α−(2−propenyl)−4−bromobenzenemethaneamineは、以下の構造式(37)を有する化合物であることが確認された。
【0072】
【化41】


(式中、Meはメチル基を示し、C−Br−4は4−ブロモフェニル基を示す。)
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0073】
(1)前記Rがアリール基又はアルキル基を示すときには一般式(7)で示されるグリニャール反応剤を加えるときの反応温度を40〜70℃に設定するとともに、Rが水素原子を示すときには一般式(7)で示されるグリニャール反応剤を加えるときの反応温度を0〜35℃に設定する請求項3又は請求項4に記載の三級アミンの製造方法。この構成によれば、一般式(7)で示されるグリニャール反応剤の反応性を高めて三級アミンの収率をより向上させることができる。
【0074】
(2)前記溶媒はジエチルエーテル又はテトラヒドロフランである請求項3、請求項4及び上記(1)のいずれか一項に記載の三級アミンの製造方法。この構成によれば、一般式(4)で示されるチオアミド、一般式(5)で示されるメチル化剤、一般式(6)で示される金属反応剤及び一般式(7)で示されるグリニャール反応剤の反応を溶媒が阻害することなく反応を進行させることができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1及び請求項2に記載の発明の三級アミンによれば、新規化合物であり、各種合成原料、各種化学製品、医薬品、農薬品等に用いることができる。
【0076】
請求項3及び請求項4に記載の発明の三級アミンの製造方法によれば、チオアミドとメチル化剤とを溶媒に加えた後に金属反応剤を加え、さらにグリニャール反応剤を加えるという簡単な操作で、三級アミンを容易に製造することができるとともに収率を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】304019399
【氏名又は名称】国立大学法人岐阜大学
【出願日】 平成15年6月20日(2003.6.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−8597(P2005−8597A)
【公開日】 平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願番号】 特願2003−177181(P2003−177181)