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【発明の名称】 制御回路付加高電圧発生回路
【発明者】 【氏名】川口 正晴
【住所又は居所】東京都港区浜松町1丁目10番17号 向陽ビル タマチ電機株式会社内
【氏名】森 裕一
【住所又は居所】東京都港区浜松町1丁目10番17号 向陽ビル タマチ電機株式会社内
【課題】電極の汚れ等による短絡状態が生じた場合でもそれによるスパークや発煙の発生を未然に防止することのできるオゾン発生器を提供すること。

【解決手段】AC/DCコンバータ14からの電流供給を受け、第1の電極18と第2の電極20の間に直流高電圧を印加する高電圧発生回路16を有し、直流高電圧の印加によりに第1の電極18と第2の電極20との間にコロナ放電を生成さてイオン及びオゾンを発生させるオゾン発生器において、第1電極18と第2電極20との間における正常な放電状態とは異なる過電流状態が生じたことを検知して、駆動電源からの電力供給を遮断する制御回路10を駆動電源と高電圧発生回路16との間に設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動電源に接続されたAC/DCコンバータからの電流供給を受け、第1の電極と第2の電極との間に直流高電圧を印加する高電圧発生回路を有し、前記直流高電圧の印加によりに第1の電極と第2の電極の間にコロナ放電を生成さてイオン及びオゾンを発生させるオゾン発生器において、
前記第1電極と第2電極との間の正常な放電状態とは異なる過電流状態が生じたことを検知して、前記駆動電源からの電力供給を遮断する制御回路を前記駆動電源と前記高電圧発生回路との間に設けたことを特徴とするオゾン発生器。
【請求項2】
前記制御回路による過電流状態の検知は、
前記高電圧発生回路のDC入力側電圧を検知し、正常な放電状態での前記高電圧発生回路のDC入力側の電圧降下より所定値以上大きな電圧降下が生じているか否かを判定し、生じている場合に前記遮断を行うことを特徴とするオゾン発生器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の電極と第2の電極との間に直流高電圧を印加してコロナ放電を生成させてマイナスイオンおよびオゾンを発生させるオゾン発生器に関する。
【背景技術】
【0002】
オゾン発生器には、高電圧発生回路が設けられており、この高電圧発生回路により第1の電極(放電針)を負極として、第2の電極(集塵板)を正極として両電極間に高電圧を印加している。
【0003】
この様なオゾン発生器では、第1の電極(放電針)に水分やカーボン化されたゴミなどが付着することがあり、それに起因して電極が短絡状態となることが起こる。その様な短絡状態では、高電圧発生回路の出力電流が過大となり、放電針近傍においてスパークや発煙が起こることがあった。
【0004】
オゾン発生器について、電極へのホコリなどの付着等を防ぐための技術としては、下記特許文献1(実公平8−9137号)のオゾン発生器があり、ノイズなどの発生の原因となる電動ファンなどを使用することなく、電極にホコリなどが付着することを防止するための構成が開示されている。
【0005】
また、下記特許文献2(特開平10−25103号)では、第2の電極として円形の開孔を設けた板状の電極を用いて清掃の容易化を図った技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】実公平8−9137号
【特許文献2】特開平10−25103号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、電極の構造により、オゾン風(電極の帯電によるクーロン力によって生じる気流)を発生させホコリの付着を防止しているが、構造の複雑化も生じている。すなわち、第2電極が筒状の構造であり、したがって、そこに汚れがたまりやすく、清掃もしにくいという課題があり、この課題は特許文献2でも指摘されている。
【0008】
また、特許文献2では、オゾン風による第2電極の集塵作用に関して、集塵した第2電極の清掃の容易化を図った構成が示されている。しかしながら、上記各文献に示された技術では、電極へのゴミの付着防止や電極の汚れ除去の容易化の技術の開示に止まり、ホコリ等の原因により、電極間に正常でない短絡が発生したときの対応策が何ら開示されていない。したがって、その様な異常な短絡によるスパークの発生や発煙等の発生が起きるという課題は残っている。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極の汚れ等による短絡状態が生じた場合でもそれによるスパークや発煙の発生を未然に防止することのできるオゾン発生器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
駆動電源に接続されたAC/DCコンバータからの電流供給を受け、第1の電極と第2の電極との間に直流高電圧を印加する高電圧発生回路を有し、前記直流高電圧の印加によりに第1の電極と第2の電極との間にコロナ放電を生成さてイオン及びオゾンを発生させるオゾン発生器において、前記第1電極と第2電極との間における正常な放電状態とは異なる過電流状態が生じたことを検知して、前記駆動電源からの電力供給を遮断する制御回路を前記駆動電源と前記高電圧発生回路の間に設けたことを特徴としている。
【0011】
これにより、電極にゴミや水分が付着して、異常な短絡状態が生じた場合でも、それが放置されることなく電源がオフされるので、それによるスパークや発煙の発生を未然に防止することができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、
前記制御回路による過電流状態の検知を前記高電圧発生回路のDC入力側電圧を検知し、正常な放電状態での前記高電圧発生回路のDC入力側の電圧降下より所定値以上大きな電圧降下が生じているか否かを判定し、生じている場合に前記遮断を行うことを特徴としている。
【0013】
これにより、請求項1の作用を簡単な回路構成の制御回路により達成することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るオゾン発生器によれば、電極へのゴミ等の付着により、正常な放電状態を越えた不正常な短絡状態が生じた場合に、瞬時に電源をリセットすることができるので、電極近傍からのスパークの発生や発煙を防止することができ、オゾン発生器の適正な使用状態の継続に貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、マイナスイオンおよびオゾンを発生させる実施の形態に係るオゾン発生器の概要説明図である。
【0016】
図において、符号12は、AC電源への接続部であり、AC/DCコンバータ14により、AC100VがDC15Vに変換される。このAC/DCコンバータ14には、本発明の特徴的構成要素である制御回路10(後述)を介して高電圧発生回路16が接続されており、DC15Vを受けて7〜8KVの負の高電圧を発生させる。
【0017】
この高電圧発生回路16には、第1の電極としての先端が尖った放電針18が接続されており、負極に帯電される。この放電針18に対向して、正極に帯電される第2電極としての集塵板20が配置されている。この集塵板20はアースされており、制御回路のアースライン22がこの集塵板20に接続されている。なお、集塵板20は板状に形成され、ほぼ中央部には、円形の開口部20aが形成されている。
【0018】
放電針18に高電圧発生回路16の負の高電圧が印加されると、集塵板20との間でコロナ放電が生じ、マイナスイオンおよびオゾンが生成される。そして、クーロン力によるマイナスイオンおよびオゾンを含むいわゆるオゾン風が生起される。
【0019】
本発明の特徴的構成である制御回路10は、AC/DCコンバータ14の出力側と高電圧発生回路16の入力側の間に接続されている。図2は制御回路16の全体構成が示されている。
【0020】
AC/DCコンバータ14からのDC入力部端子11(+Vcc)とアースライン22に接続されたアース端子24(E)との間に接点38、高電圧発生回路16及びこの高電圧発生回路16に直列接続され電流を電圧に変換する抵抗R1が挿入されている。
【0021】
増幅用IC32は、上記抵抗R1に流れ込む入力電流の増幅のために高電圧発生回路16と抵抗R1との間に接続されている。また、高圧電圧発生回路16の入力電流は図3に示したような脈流波形となっており、単純に比較することはできない。そのため、増幅用IC32の出力側にはローパスフィルタ34が接続されており、脈流の電流波形を直流に変えるものである。そして、このローパスフィルタ34からの出力が、比較器36の一方の入力端子36aに接続されている。
【0022】
一方、AC/DCコンバータ14からのDC入力部端子11(+Vcc)とアースライン22に接続されたアース端子24(E)との間には、抵抗R2及び抵抗R3によって構成された抵抗分圧回路が接続されており、この出力電圧が、基準電圧として比較器36の他方の入力端子36bに接続されている。この基準電圧は、例えば高圧発生回路16の出力電流が200μA以上流れたときに確実に検出できる電圧とする。
【0023】
この様な構成により、例えば、電極への付着物に起因して、短絡などの異常な状況が生じた場合の抵抗R1を流れる高電圧発生回路16の入力過電流による電圧降下と、抵抗R2と抵抗R3とによるDC入力部の電圧降下と、を比較器36により比較することができる。すなわち、比較器36において、一方の入力端子36aに入力される高電圧発生回路16の入力過電流の電圧降下が、他方の入力端子36bに入力される上記R2、R3の分圧抵抗によるDC入力部電圧降下を上回ったことを検知し、AC商用電源との接続を遮断するための制御信号を出力する。すなわち、図において、高電圧発生回路16とDC入力端子14aとの間に設けられた接点38の図示していない駆動回路へリセット信号を送出し、電源をOFFとするものである。
【0024】
上記のように、高電圧発生回路16のDC入力側電圧を検知し、正常なコロナ放電状態での高電圧発生回路16のDC入力側の電圧降下より所定値以上大きな電圧降下が生じているか否かが判定され、生じている場合に電力供給の遮断を行っている。なお、上記のような異常なコロナ放電による電源がOFFとなった状態から、電極を清掃した後、電源を再投入すれば正常コロナ放電に復帰することとなる。
【0025】
更に、コロナ放電時の高電圧発生回路16の出力電流に着目すると、通常200乃至300μAを越えた状況で、放電針18と集塵板20間にティッシュペーパーや綿などの導電性異物が誤って入った場合、燃焼することが実験室レベルで確認されている。本実施の形態に係る制御回路では、例えば、放電針18と集塵板20間を40MΩ、すなわち、出力電流200μAとなるような短絡状態となった際には、上述した制御信号が出力され、電源がリセットされるように設定される。この設定の場合、短絡抵抗80MΩ、即ち出力電流100μAでは、本制御回路は動作しない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態の概略全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る制御回路の構成説明図である。
【図3】実施の形態における放電針と集塵板の間に生じる正常な場合および異常な場合のコロナ放電電流波形の説明図である。
【符号の説明】
【0027】
10 制御回路
14 AC/DCコンバータ14
16 高電圧発生回路16
18 放電針(第1の電極)
20 集塵板(第2の電極)
32 増幅用IC
34 ローパスフィルタ34
36 比較器36
38 接点
R1〜R3 抵抗
【出願人】 【識別番号】390002635
【氏名又は名称】タマチ電機株式会社
【住所又は居所】東京都港区浜松町1丁目10番17号 向陽ビル
【出願日】 平成15年12月22日(2003.12.22)
【代理人】 【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明

【公開番号】 特開2005−179158(P2005−179158A)
【公開日】 平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願番号】 特願2003−425839(P2003−425839)