トップ :: B 処理操作 運輸 :: B65 運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い

【発明の名称】 発注勧告数計算システム、発注勧告数計算方法及びそのプログラム
【発明者】 【氏名】松永 秀二郎
【住所又は居所】福岡県福岡市早良区百道浜二丁目4番1号 九州日本電気ソフトウェア株式会社内
【課題】商品販売の分野にもコンピュータを利用した運用が浸透し、売上、在庫を容易に管理できるようになった。しかし商品の発注仕入れに関しては、発注担当者の経験や勘に頼っているため、商品不足や過剰在庫が頻繁に発生していた。

【解決手段】商品毎の入庫および出庫を管理する入出庫管理手段と入出庫管理テーブルおよび商品毎の前8週売上管理テーブルにより、発注参照データ作成手段が過去8週間の売上げ推移データに対して最小自乗法を適用して売上げが上向き傾向か下向き傾向かを判断しその傾向に基づいて決定される乗数を前回の発注数に掛けることによって発注勧告数を決定し、適正な商品補充の指示を出力する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1の手段と、前記入出庫情報を入力して前記商品の発注数を算出する第2の手段と、を備えた発注勧告数計算システムであって、
前記第2の手段は、前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間の売上数を取り出しそれを元に売上げの第1の傾向値を算出し、前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る第2の短期的期間の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ算出し、第1の傾向値と第2の傾向値との比較、第1の傾向値と第3の傾向値との比較を行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出することを特徴とする発注勧告数計算システム。
【請求項2】
商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1の手段と、前記入出庫情報を入力して前記商品の発注数を算出する第2の手段と、を備えた発注勧告数計算システムであって、
前記第2の手段は、前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間を等間隔に分割した各期間の売上数を取り出しそれを元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出し、前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間を前記等間隔に分割した各期間の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る第2の短期的期間の前記等間隔に分割した各期間の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ最小自乗法によって算出し、第1の傾向値と第2の傾向値との比較、第1の傾向値と第3の傾向値との比較を行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出することを特徴とする発注勧告数計算システム。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか1項において、前記第2の手段は、前記第2の短期的期間を前記第1の短期的期間の半分の期間として前記商品の発注数を算出することを特徴とする発注勧告数計算システム。
【請求項4】
請求項2において、前記第2の手段は、前記長期的期間、短期的期間を等間隔に分割した期間を1週間とし、各週の前記商品の売上数に対して最小自乗法を適用することを特徴とする発注勧告数計算システム。
【請求項5】
商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1の手段と、前記入出庫情報を入力して前記商品の発注数を算出する第2の手段と、を備えた発注勧告数計算システムであって、
前記第2の手段は、前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る過去1年間の各週の売上数を取り出しそれを元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出し、前記入出庫情報から現時点から過去8週間の各週の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る過去4週間の各週の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ最小自乗法によって算出し、第1の傾向値と第2の傾向値との比較、第1の傾向値と第3の傾向値との比較を行って、比較の結果に応じた乗率を算出し、前記乗率を適用して前記商品の発注数を算出することを特徴とする発注勧告数計算システム。
【請求項6】
請求項5において、前記第2の手段は、前記比較を
第2の傾向値≧|第1の傾向値|の時、第1の売上傾向は上向きとし、
第2の傾向値≦−|第1の傾向値|の時、第1の売上傾向は下向きとし、
それ以外の場合は、第1の売上傾向は横ばいとし、さらに
第3の傾向値≧|第1の傾向値|の時、第2の売上傾向は上向きとし、
第3の傾向値≦−|第1の傾向値|の時、第2の売上傾向は下向きとし、
それ以外の場合は、第2の売上傾向は横ばいとし、
前記第1の売上傾向と前記第2の売上傾向の上向き、下向き、横ばいの組み合わせから前記乗率を決定することを特徴とする発注勧告数計算システム。
【請求項7】
商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1の手段と、前記入出庫情報を入力して前記商品の発注数を算出する第2の手段と、を備えた発注勧告数計算システムにおける発注勧告数計算方法であって、
前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間の各週における売上数を元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出する第1のステップと、
前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間の各週の売上数を元に第2の傾向値と現時点から遡る第2の短期的期間の各週の売上数を元にした第3の傾向値とをそれぞれ最小自乗法によって算出する第2のステップと、
第1の傾向値と第2の傾向値との比較と、第1の傾向値と第3の傾向値との比較と、をそれぞれ行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出する第3のステップと、
を備えることを特徴とする発注勧告数計算方法。
【請求項8】
商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1のステップと、
前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間の各週における売上数を元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出する第2のステップと、
前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間の各週の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る第2の短期的期間の各週の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ最小自乗法によって算出する第3のステップと、
第1の傾向値と第2の傾向値との比較と、第1の傾向値と第3の傾向値との比較をそれぞれ行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出する第4のステップと、
を備えることを特徴とする発注勧告数計算方法。
【請求項9】
コンピュータに、
商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1のステップ、
前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間の各週における売上数を元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出する第2のステップ、
前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間の各週の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る第2の短期的期間の各週の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ最小自乗法によって算出する第3のステップ、
第1の傾向値と第2の傾向値との比較と、第1の傾向値と第3の傾向値との比較をそれぞれ行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出する第4のステップ、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗における商品の発注数を決定する際に、当該商品の長期的な過去の売上数から最小自乗法によって求めた売上傾向と短期的な過去の売上傾向とを比較し、最適な発注数を予測する発注勧告数計算システム、発注勧告数計算方法及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品販売の分野にもコンピュータを利用した運用が浸透し、売上、在庫を容易に管理できるようになった。しかし商品の発注仕入れに関しては、発注担当者の経験や勘に頼っているため、商品不足や過剰在庫が頻繁に発生していた。
【0003】
このような問題に対応するため、特許文献1によれば、商品の販売実績の連続的な時系列変化を商品の納品実績との相対関係に基づいて関数として把握し、この関数に対して天候条件等の気象情報を反映させて所定の条件下における商品の販売動向を求めると共に、商品の販売実績と発注及び納品実績とから例えば前週同曜日に発注した商品の残数を求める。これにより、商品の販売動向における曜日特性を考慮しつつ現状に合った発注数量を決定することができ、発注数量の適正度を向上させることができるという内容が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平9−274633(ページ2−3、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した特許文献1においては、販売の動向を表す傾向曲線を使用して発注数量を分析する記載はされているが、どのようにしてその傾向曲線がどのような曲線でどのようにしてそれを求めるかの記述が無く具体性に欠けるきらいがある。本発明では、具体的に過去の売上げから最小自乗法による売上傾向グラフを求め、それに従って、販売ロスおよび過剰在庫をなくすための適正な商品補充の発注数の指示を行うことを目的とした発注勧告数計算システム、発注勧告数計算方法及びそのプログラムを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の発注勧告数計算システムは、商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1の手段と、前記入出庫情報を入力して前記商品の発注数を算出する第2の手段と、を備えた発注勧告数計算システムであって、
前記第2の手段は、前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間の売上数を取り出しそれを元に売上げの第1の傾向値を算出し、前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る第2の短期的期間の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ算出し、第1の傾向値と第2の傾向値との比較、第1の傾向値と第3の傾向値との比較を行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出することを備える。
【0007】
本発明の第2の発注勧告数計算システムは、商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1の手段と、前記入出庫情報を入力して前記商品の発注数を算出する第2の手段と、を備えた発注勧告数計算システムであって、
前記第2の手段は、前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間を等間隔に分割した各期間の売上数を取り出しそれを元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出し、前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間を前記等間隔に分割した各期間の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る第2の短期的期間の前記等間隔に分割した各期間の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ最小自乗法によって算出し、第1の傾向値と第2の傾向値との比較、第1の傾向値と第3の傾向値との比較を行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出することを備える。
【0008】
本発明の第3の発注勧告数計算システムは、第1または第2の発明において、前記第2の手段は、前記第2の短期的期間を前記第1の短期的期間の半分の期間として前記商品の発注数を算出することを備える。
【0009】
本発明の第4の発注勧告数計算システムは、第2の発明において、前記第2の手段は、前記長期的期間、短期的期間を等間隔に分割した期間を1週間とし、各週の前記商品の売上数に対して最小自乗法を適用することを備える。
【0010】
本発明の第5の発注勧告数計算システムは、商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1の手段と、前記入出庫情報を入力して前記商品の発注数を算出する第2の手段と、を備えた発注勧告数計算システムであって、
前記第2の手段は、前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る過去1年間の各週の売上数を取り出しそれを元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出し、前記入出庫情報から現時点から過去8週間の各週の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る過去4週間の各週の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ最小自乗法によって算出し、第1の傾向値と第2の傾向値との比較、第1の傾向値と第3の傾向値との比較を行って、比較の結果に応じた乗率を算出し、前記乗率を適用して前記商品の発注数を算出することを備える。
【0011】
本発明の第6の発注勧告数計算システムは、第5の発明において、前記第2の手段は、前記比較を
第2の傾向値≧|第1の傾向値|の時、第1の売上傾向は上向きとし、
第2の傾向値≦−|第1の傾向値|の時、第1の売上傾向は下向きとし、
それ以外の場合は、第1の売上傾向は横ばいとし、さらに
第3の傾向値≧|第1の傾向値|の時、第2の売上傾向は上向きとし、
第3の傾向値≦−|第1の傾向値|の時、第2の売上傾向は下向きとし、
それ以外の場合は、第2の売上傾向は横ばいとし、
前記第1の売上傾向と前記第2の売上傾向の上向き、下向き、横ばいの組み合わせから前記乗率を決定することを備える。
【0012】
本発明の第1の発注勧告数計算方法は、商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1の手段と、前記入出庫情報を入力して前記商品の発注数を算出する第2の手段と、を備えた発注勧告数計算システムにおける発注勧告数計算方法であって、
前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間の各週における売上数を元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出する第1のステップと、
前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間の各週の売上数を元に第2の傾向値と現時点から遡る第2の短期的期間の各週の売上数を元にした第3の傾向値とをそれぞれ最小自乗法によって算出する第2のステップと、
第1の傾向値と第2の傾向値との比較と、第1の傾向値と第3の傾向値との比較と、をそれぞれ行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出する第3のステップと、
を備える。
【0013】
本発明の第2の発注勧告数計算方法は、商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1のステップと、
前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間の各週における売上数を元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出する第2のステップと、
前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間の各週の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る第2の短期的期間の各週の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ最小自乗法によって算出する第3のステップと、
第1の傾向値と第2の傾向値との比較と、第1の傾向値と第3の傾向値との比較をそれぞれ行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出する第4のステップと、
を備える。
【0014】
本発明の第1のプログラムは、
コンピュータに、
商品の入出庫の状況を入出庫情報としてデータ記憶部に登録する第1のステップ、
前記入出庫情報を入力し前記商品についての現時点から遡る長期的期間の各週における売上数を元に売上げの第1の傾向値を最小自乗法によって算出する第2のステップ、
前記入出庫情報から現時点から遡る第1の短期的期間の各週の売上数を元にした第2の傾向値と、現時点から遡る第2の短期的期間の各週の売上数を元にした第3の傾向値と、をそれぞれ最小自乗法によって算出する第3のステップ、
第1の傾向値と第2の傾向値との比較と、第1の傾向値と第3の傾向値との比較をそれぞれ行って、比較の結果に応じて前記商品の発注数を算出する第4のステップ、
を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以前は発注担当者の経験や勘に頼り、商品不足や過剰在庫が頻繁に発生していた補充発注に、有効な発注勧告数を過去の売上数量から計算して求めその数量を指示することで、販売員のだれもが容易に適正な商品補充を可能にするという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施例の構成を示すブロック図である。
【0018】
図1を見ると、例えばスーパーマーケットの本部等に設置されたコンピュータにおいて本発明の動作する発注システム1と、スーパマーケットの支店に設置されたストアコントローラ2と、支店の複数の売り場に設置されたPOS端末3、とから構成されている。
【0019】
POS端末3とストアコントローラ2とは例えばLANで、ストアコントローラ2と発注システム1とは例えばインターネット等で接続されているとする。
【0020】
また、発注システム1には、キーボード等の入力装置15と、ディスプレイ等の表示装置16と、プリンタ等の出力装置17と、磁気ディスク装置等のデータ記憶部20が接続されている。
【0021】
POS端末3で商品の販売処理が行われると、販売した商品種別、単価、販売個数等の情報は、ストアコントローラ2に送られ集計が行われる。ストアコントローラ2では定期的にこの集計値を発注システム1に送信する。発注システム1では、複数のストアコントローラ2から送信された売上げの行われた商品情報についての記録管理を行う。
【0022】
尚、本発明は特にスーパマーケットに限定したものでなく、1店舗のみの小売店等ではストアコントローラ2またはPOS端末3上に発注システム1が構築されていても構わない。
【0023】
図2は、発注システム1の詳細な構成を表したブロック図である。
【0024】
発注システム1は、演算部10と、データ記憶部20等と、を備えている。
【0025】
演算部10は、CPU、主記憶装置等を含む発注システム1の本体のコンピュータにあって、それぞれソフトウェアプログラムとして動作する入出庫管理手段11と、発注参照データ作成手段12と、を含んで構成されている。
【0026】
データ記憶部20には、入出庫管理テーブル21と、前8週売上管理テーブル22と、発注参照データ23と、が格納され記憶されている。
【0027】
入出庫管理テーブル21には各商品について発注した日付、発注数、入庫した日付、入庫数、売上日付、売上数等の情報が過去の1年以上の長期的な期間分記録されている。
【0028】
前8週売り上げ管理テーブル22には、現時点における先週から比較的短期間の例えば8週間前までの各週における各商品の売上数が記録されている。尚、8週間は約2ヶ月に該当し、本発明の実施例においては、例えば家電製品等を想定した場合には最適な期間長であるが、店舗の扱う商品種別(例えばお弁当)や店舗のおかれた環境等によってこの期間は変化するものであり、特に8週間に限定するわけではない。また、後述する4週間については8週の半分の期間を意味するものである。
【0029】
さらに、本実施例では、過去の各週における売上数をもとに今後1週間に予測される売上数を求める説明を行うが、例えば過去の2週間毎の売上数を元にすれば、今後2週間に予測される売上数を求めることができ、過去の等分割した期間長と同じ今後の期間における売上数を求めることができる。
【0030】
発注参照データ23には、発注参照データ作成手段12によって作成された各商品の補充発注における発注数が勧告数として日々計算され出力されまた記録されていく。
【0031】
入出庫管理手段11は、システム全体の商品毎のメーカへの発注や発注システム1が支店にある場合には他店からの振替による入庫と、POS端末3から入力した商品の販売情報、キーボードから入力された他店への振替情報、返品等の情報による出庫の管理を行い、入出庫管理テーブル21と前8週売上管理テーブル22に逐次登録する。
【0032】
発注参照データ作成手段12は、商品の発注数の算定が必要な時または予め決められた日時に、本システムに接続された入力装置15によって起動されると、前8週売上管理テーブル22を参照して前8週間の各週の発注数量に対して最小自乗法を適用して発注数を算定し、結果を表示装置16や出力装置17に出力する。
【0033】
次に、本実施例の動作について図3のフローチャートを元に説明する。
【0034】
入出庫管理手段11は、システム全体の商品毎のメーカへの発注や他店からの振替による入庫と、商品の販売、他店への振替、返品等による出庫とをそのような事象が発生する都度起動され、入出庫管理テーブル21と前8週売上管理テーブル22にその内容を登録する(ステップS1)。
【0035】
発注参照データ作成手段12は、例えば、毎日定時刻になると自動起動されて、必要な商品についての発注勧告数の算出を実行する。入出庫管理テーブル21の情報等を元にした長期的な売上の傾向値の算出と、前8週売上管理テーブル22から短期間の例えば過去前8週間での各週の売上の傾向値(傾向値1)と、前8週の期間の半分の前4週間の売上の傾向値(傾向値2)の算出処理を開始する(ステップS2)。
【0036】
発注参照データ作成手段12は、該当する商品について、現時点における先週を第N週目として過去に遡って第1週〜第N週分の各売上数値を前8週売上管理テーブル22から取り出す(ステップS3)。尚、ここでNは4又は8を意味する。
(1)商品の売上数の各週の和を(A)として
A=(1週目の売上数)+(2週目の売上数)+(3週目の売上数)〜+(N週目の売上数)
(2)売上数×週の各週の和を(B)として
B=(1週目の売上数×1)+(2週目の売上数×2)+(3週目の売上数×3)〜+(N週目の売上数×N)
(3)各週の2乗の和を(C)として
C=(1×1)+(2×2)+(3×3)〜+(N×N)
(4)各週の和を(D)として
D=1+2+3〜+N
以上のA,B,C,Dを使用して以下の最小自乗法の計算式によって傾向値1と、傾向値2と、を求める(ステップS4)。
傾向値1=(8B−DA)/(8C−DD)
傾向値2=(4B−DA)/(4C−DD)
(5)比較的長期的な期間である、例えば過去1年間の各週(52週か53週)における売上数を入出庫管理テーブル21から取り出し、週を横軸(x軸)、売上数を縦軸(y軸)として約52点を対象として最小自乗法を適用し、算出された直線グラフy=ax+bにおける傾きaを調べこれを傾向(a)と表記する(ステップS5)。尚、この計算は前年度の売上傾向として予め各商品毎に計算して求めて記憶しておいてもよい。
(6)傾向値1≧|傾向(a)|の時、売上傾向1は上向き“↑”とする。
【0037】
傾向値1≦−|傾向(a)|の時、売上傾向1は下向き“↓”とする。
それ以外の時、売上傾向1は、横ばい“→”とする。
傾向値2についての売上傾向2についても、上向き”↑”、下向き”↓”、横ばい”→”を傾向値1と同様にして決定する(ステップS6)。
【0038】
次に、図2,図3を元にして以上説明した内容について単純な具体例をあげて説明する。
【0039】
図2(d)の売上数Yには、ある商品の過去8週間における売上数が記載されていて第1週目の売上数は10、第2週が11、・・・で、1週経過する毎に売上数が1ずつ増加している様子を表している。この状態をグラフ化したものが図2(a)であり、このグラフはy=x+9となる。過去1年間の売上げ推移について最小自乗法を適用した結果が仮にy=0.8x+bとするとその傾きaの傾向(a)は0.8である。
【0040】
図2(d)の数値をもとに傾向値1を求める最小自乗法に基づく数式に当てはめた結果が図2(b)に記載されていてこの結果は1である。
【0041】
さらに、過去4週間の売上について図2(d)から抽出した内容を記載したものが図2(e)である。これをもとにして傾向値2の算出内容が図2(c)に記載されているがこの値も1である。以上から
傾向値1≧|傾向(a)|に当てはめると1≧0.8となり売上傾向1は上向き“↑”となる。同様に、売上傾向2も”↑”となる。
【0042】
次に図3について説明を行う。
【0043】
図3(d)の売上数Yにはある商品の過去8週間における売上数が記載されていて第1週目の売上数は10、第2週が9、・・・で、1週経過毎に売上数が1ずつ減少している様子を表している。この状態をグラフ化したものが図3(a)であり、このグラフはy=−x+11となり、過去1年間の売上推移に対して最小自乗法を適用した結果が仮にy=−0.8x+bとすると傾きaの傾向(a)は−0.8である。図3(d)をもとに傾向値1を求める数式に当てはめたものが図3(b)に記載されていてこの結果は−1である。
【0044】
さらに、過去4週間の売上について図3(d)から抽出した内容を記載したものが図3(e)である。これをもとにして傾向値2の算出式が図3(c)に記載されているがこの値も−1である。以上から
傾向値1≦−|傾向(a)|に当てはめると−1≦−0.8となり適合するので売上傾向1は下向き“↓”となる。
同様にして傾向値2についても、売上傾向2は下向き“↓”となる。
【0045】
元に戻り、傾向値の指標となる傾向の上向き”↑”、下向き”↓”、横ばい”→”を以上のようにして求めると、この結果を売上傾向1、売上傾向2、乗率とからなる図4に例示するようなテーブルに適用して売上傾向1と売上傾向2とから該当する乗率を決定する(ステップS7)。例えば、図4の先頭行は傾向1も傾向2も”↑”なのでこの場合は乗率として1.3が適用されることを表している。
【0046】
この乗率を使用して、販売ロスおよび過剰在庫をなくすための有効な発注勧告数を決定する。
発注勧告数={(前回発注以降の売上数)−(前回発注以降の他店からの入庫数)+(前回発注以降の他店への出庫数)}×乗率
この発注勧告数および傾向1,2など、適正な商品補充の指示に必要な情報が、発注参照データ23に出力されるとともに表示装置16にも表示され、オペレータからその内容の確認が行われる(ステップS8)。また、必要に応じてオペレータからの指示によって出力装置17にも出力される。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、店舗で販売する商品の発注を行う時の発注数の算定に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の発注システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図4】傾向値の指標となる傾向(上向き)を算出する説明図である。
【図5】傾向値の指標となる傾向(下向き)を算出する説明図である。
【図6】傾向1,2により勧告数計算に必要な乗数を設定する図である。
【符号の説明】
【0049】
1 発注システム
2 ストアコントローラ
3 POS端末
10 演算部
11 入出庫管理手段
12 発注参照データ作成手段
15 入力装置
16 表示装置
17 出力装置
20 データ記憶部
21 入出庫管理テーブル
22 前8週売上管理テーブル
23 発注参照データ
【出願人】 【識別番号】000164449
【氏名又は名称】九州日本電気ソフトウェア株式会社
【住所又は居所】福岡市早良区百道浜2丁目4−1 NEC九州システムセンター
【出願日】 平成15年7月14日(2003.7.14)
【代理人】 【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦

【識別番号】100085268
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 信明

【識別番号】100111637
【弁理士】
【氏名又は名称】谷澤 靖久

【公開番号】 特開2005−35723(P2005−35723A)
【公開日】 平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願番号】 特願2003−274013(P2003−274013)