| 【発明の名称】 |
荷役指令配信システム |
| 【発明者】 |
【氏名】狩野 建二 【住所又は居所】京都府長岡京市東神足2丁目1番1号 日本輸送機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】荷役作業の効率を上げることができる荷役指令配信システムを提供する。
【解決手段】荷役指令配信システムを、パレット用フォークリフトおよびピッキング用フォークリフトに設けた端末機と、管理機とから構成する。管理機の表示部には、荷物全部を一括して荷役する一括荷役作業または荷物個々を個別に荷役する個別荷役作業を行うために使用する荷役手段を、2台のフォークリフトから選択するための条件X1〜X3を設定する条件設定画面Xを設ける。そして、荷役作業の状況に応じて条件X1〜X3を設定すると、管理機が、荷物を荷役する際に、一括荷役作業または個別荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷物の荷役数量と各条件X1〜X3とに基づいて選択し、選択したフォークリフトに対応する端末機に荷役指令を配信する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の荷役手段に対応して設けられた複数の端末機と、各端末機に荷役作業の内容を示す荷役指令を配信する管理機とから構成される荷役指令配信システムであって、 前記管理機は、倉庫内の所定の場所に対して荷物全部を一括して荷役する第1の荷役作業または荷物個々を個別に荷役する第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、前記複数の荷役手段から選択するための所定の条件を設定する条件設定手段を備え、荷物を荷役する際に、前記第1の荷役作業または前記第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷物の荷役数量と前記条件設定手段によって設定された前記所定の条件とに基づいて選択し、選択した荷役手段に対応する前記端末機に前記荷役指令を配信することを特徴とする荷役指令配信システム。 【請求項2】 請求項1に記載の荷役指令配信システムにおいて、 前記所定の条件には、前記第1の荷役作業または前記第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷役場所の荷物の残在庫数量に応じて選択するための第1の条件が含まれていることを特徴とする荷役指令配信システム。 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の荷役指令配信システムにおいて、 前記所定の条件には、前記第1の荷役作業または前記第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、個別荷役数量に応じて選択するための第2の条件が含まれていることを特徴とする荷役指令配信システム。 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の荷役指令配信システムにおいて、 前記所定の条件には、前記第1の荷役作業または前記第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷役場所の高さに応じて選択するための第3の条件が含まれていることを特徴とする荷役指令配信システム。 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の荷役指令配信システムにおいて、 前記管理機は、各荷役手段によって行った荷役作業の作業量を演算する演算手段を備え、荷物を荷役する際に、前記第1の荷役作業または前記第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷物の荷役数量と前記条件設定手段によって設定された前記所定の条件とに加え、前記演算手段によって演算した前記作業量に基づいて選択し、選択した荷役手段に対応する前記端末機に前記荷役指令を配信することを特徴とする荷役指令配信システム。 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の荷役指令配信システムにおいて、 前記管理機は、前記複数の荷役手段の少なくとも一つを、前記第1の荷役作業を行うために使用する荷役手段としてまたは前記第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段として設定する使用目的設定手段を備えていることを特徴とする荷役指令配信システム。 【請求項7】 複数の荷役手段に対応して設けられた複数の端末機と、各端末機に荷役作業の内容を示す荷役指令を配信する管理機とから構成される荷役指令配信システムであって、 前記管理機は、倉庫内の所定の場所に対して荷物全部を一括して荷役する第1の荷役作業または荷物個々を個別に荷役する第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、前記複数の荷役手段から個別荷役数量に応じて選択するための第2の条件を荷物の重量に応じて品種毎に設定する品種条件設定手段を備え、荷物を荷役する際に、前記第1の荷役作業または前記第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷物の荷役数量と前記品種条件設定手段によって設定された前記第2の条件とに基づいて選択し、選択した荷役手段に対応する前記端末機に前記荷役指令を配信することを特徴とする荷役指令配信システム。 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の荷役指令配信システムにおいて、 前記複数の荷役手段は、前記第1の荷役作業を行うために適した第1の荷役手段と、前記第2の荷役作業を行うために適した第2の荷役手段とから構成されていることを特徴とする荷役指令配信システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、例えばフォークリフトのような荷役手段に対応して設けられた端末機に、管理機から荷役指令を配信する荷役指令配信システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】 倉庫内においては、例えばフォークリフトのような荷役手段を使用して、倉庫内の所定の場所に対して荷物を入出庫する、または倉庫内で荷物を所定の場所に移送するというような荷役作業が行われる。このような荷役作業を行う作業者に作業の内容を示す荷役指令を出すために、荷役手段に端末機を搭載し、その端末機に倉庫内の荷物の情報や位置を管理する管理機から無線LAN等を介して荷役指令を配信することが従来から行われている。上記の端末機には管理機から配信された荷役指令を表示するディスプレイが備わっていて、作業者はそのディスプレイに表示される荷役指令に基づいてフォークリフトを操作して荷役作業を行う。また、下記の特許文献1、2のように、複数のフォークリフトにそれぞれ端末機を搭載し、荷物の荷役場所に最も近い位置にいるフォークリフトの端末機、または荷役作業を行った回数の少ないフォークリフトの端末機に、管理機から荷役指令を配信することも従来から行われている。さらに、下記の特許文献3のように、荷物の荷役場所に最も近い位置にいるフォークリフトの端末機に、管理機から荷役指令とともに荷役場所までの最短経路を配信することも従来から行われている。 【0003】 ところで、上述した荷役作業は、倉庫内の所定の場所に対して荷物全部を一括して荷役する荷役作業と、荷物個々を個別に荷役する荷役作業とに大別できる。なお、荷物を荷役するとは、前述したように、倉庫内の所定の場所に対して荷物を入出庫することや、倉庫内の所定の場所にある荷物を別の所定の場所に移送することである。一般的に、倉庫内には複数の格納棚が並列して設置されていて、格納棚の所定の場所に荷物がパレットの上に複数積み込まれて載置された状態で格納されている。それ故、そのパレットの上に載置された複数の荷物全部を一括して荷役するために使用する荷役手段としては、パレットに載置された状態の荷物をフォークでパレットごと荷取ってその状態のまま取り扱うパレット作業を行うことが可能なフォークリフトが適している。その中でも、格納棚同士の間の狭い通路に進入して、格納棚の所定の場所に対して荷物全部を一括して荷役するためには、フォークを前と左右の3方向に旋回させて、その各3方向でフォークによってパレットに載置された状態の荷物をその状態のまま荷取りまたは荷置きすることが可能な3方向スタッキングトラック(Lateral and Front Stacking Truck)型のフォークリフトが適している(以下、これをパレット用フォークリフトと記す)。一方、格納棚の所定の場所に対して荷物個々を個別に荷役するために使用する荷役手段としては、作業者が搭乗する運転席をフォークとともに格納棚に沿って昇降させて、所定の場所にあるパレットの上に載置された複数の荷物の中から所定の数だけ荷物を手作業で取り出すピッキング作業を行うことが可能なオーダピッキングトラック(Order Picking Truck)型のフォークリフトが適している(以下、これをピッキング用フォークリフトと記す)。 【0004】 上記のことから、従来は、例えば格納棚の所定の場所から荷物全部を一括して出庫する場合には、パレット用フォークリフトに設けた端末機に管理機から荷役指令を配信する。これにより、パレット用フォークリフトに搭乗している作業者が、端末機に表示される荷役指令に基づいて同フォークリフトを操作し、パレット作業を行って所定の場所から荷物全部を一括して出庫する。また、格納棚の所定の場所から荷物個々を個別に出庫する場合には、ピッキング用フォークリフトに設けた端末機に管理機から荷役指令を配信する。これにより、ピッキング用フォークリフトに搭乗している作業者が、端末機に表示される荷役指令に基づいて同フォークリフトを操作し、ピッキング作業を行って所定の場所から荷物個々を個別に出庫する。 【0005】 【特許文献1】 特開昭62−247456号公報 【特許文献2】 特開昭63−27970号公報 【特許文献3】 特開平5−208715号公報 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述したように、荷物全部を一括して出庫する場合にパレット用フォークリフトの端末機に管理機から荷役指令を配信し、荷物個々を個別に出庫する場合にピッキング用フォークリフトの端末機に管理機から荷役指令を配信すると、上記2つの出庫作業を行うために使用する荷役手段がそれぞれ固定化されてしまう。このため、例えば、一日に行われる荷役作業において、上記の個別出庫作業が上記の一括出庫作業より作業回数が多くなったり、個別出庫作業の荷物の荷役数量が多くなると、ピッキング用フォークリフトによって作業を行う作業者は非常に忙しくなって、ピッキング用フォークリフトの稼働率が上がるが、その一方で、パレット用フォークリフトによって作業を行う作業者は作業待ち時間が増えて、パレット用フォークリフトの稼働率が下がるので、作業効率が悪くなる。すなわち、荷役作業を行うために使用する荷役手段が固定化されてしまうことで、荷役作業の状況によって作業効率が悪くなるという問題がある。 【0007】 本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、荷役作業の効率を上げることができる荷役指令配信システムを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】 本発明は、複数の荷役手段に対応して設けられた複数の端末機と、各端末機に荷役作業の内容を示す荷役指令を配信する管理機とから構成される荷役指令配信システムであって、管理機は、倉庫内の所定の場所に対して荷物全部を一括して荷役する第1の荷役作業または荷物個々を個別に荷役する第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、複数の荷役手段から選択するための所定の条件を設定する条件設定手段を備えている。このような管理機は、荷物を荷役する際に、第1の荷役作業または第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷物の荷役数量と条件設定手段によって設定された所定の条件とに基づいて選択し、選択した荷役手段に対応する端末機に荷役指令を配信する。上記の所定の条件には、荷役場所の荷物の残在庫数量に応じて荷役手段を選択するための第1の条件と、個別荷役数量に応じて荷役手段を選択するための第2の条件と、荷役場所の高さに応じて荷役手段を選択するための第3の条件とが含まれている。なお、「残在庫数量」とは、倉庫内の所定の場所から荷物を出庫する場合は、出庫元の場所に残る荷物の数量(出庫後の数量)のことであり、倉庫内の所定の場所に荷物を入庫する場合は、入庫先の場所に在る荷物の数量(入庫前の数量)のことである。また、「個別荷役数量」とは、荷物個々を個別に荷役する際の荷物の数量のことである。 【0009】 上記のように、管理機が、荷物の荷役数量と第1〜第3の各条件に基づいて第1の荷役作業または第2の荷役作業を行うための荷役手段を複数の荷役手段から選択し、選択した荷役手段に対応する端末機に荷役指令を配信すると、従来のように第1の荷役作業と第2の荷役作業を行うための荷役手段がそれぞれ固定化されなくなる。このため、第1の荷役作業と第2の荷役作業のそれぞれの作業回数や荷物の荷役数量といった倉庫内で行う荷役作業の状況に応じて、条件設定手段で第1〜第3の各条件をそれぞれ設定することで、残在庫数量と個別荷役数量と荷役場所の高さのそれぞれに応じて各荷役手段を第1の荷役作業と第2の荷役作業を行うために均等に使用することができ、荷役作業の効率を上げることが可能となる。 【0010】 また、本発明の他の実施形態では、管理機は、各荷役手段によって行った荷役作業の作業量を演算する演算手段を備えている。この場合、管理機は、荷物を荷役する際に、第1の荷役作業または第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷物の荷役数量と条件設定手段によって設定された所定の条件とに加え、演算手段によって演算した作業量に基づいて選択し、選択した荷役手段に対応する端末機に荷役指令を配信する。なお、「作業量」とは、例えば第1の荷役作業と第2の荷役作業のそれぞれの累積作業回数と、各荷役作業によって荷役した荷物の累積荷役数量のことである。このようにすると、残在庫数量と個別荷役数量と荷役場所の高さのそれぞれと、各荷役手段によって行った荷役作業の作業量とに応じて、各荷役手段を第1の荷役作業と第2の荷役作業を行うために一層均等に使用することができ、荷役作業の効率を上げることが可能となる。 【0011】 また、本発明においては、管理機は、複数の荷役手段の少なくとも一つを、第1の荷役作業を行うために使用する荷役手段としてまたは第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段として設定する使用目的設定手段を備えている。このようにすると、第1の荷役作業と第2の荷役作業のどちらかの作業回数や荷物の荷役数量が多くなった場合に、使用目的設定手段で特定の荷役手段をその多くなった荷役作業を行うための荷役手段として設定することで、管理機が、多くなった荷役作業を行うための荷役手段として特定の荷役手段を選択して、その荷役手段に対応する端末機に荷役指令を配信するようになる。その結果、多くなった荷役作業を行うために特定の荷役手段を使用することができ、荷役作業の効率をさらに上げることが可能となる。 【0012】 また、本発明の他の実施形態では、管理機は、第1の荷役作業または第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、複数の荷役手段から個別荷役数量に応じて選択するための第2の条件を荷物の重量に応じて品種毎に設定する品種条件設定手段を備えている。この場合、管理機は、荷物を荷役する際に、第1の荷役作業または第2の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、荷物の荷役数量と品種条件設定手段によって設定された第2の条件とに基づいて選択し、選択した荷役手段に対応する端末機に荷役指令を配信する。このようにすると、品種条件設定手段で荷物の重量に応じて品種毎に第2の条件を設定することで、荷役する荷物の重量に応じて各荷役手段を第1の荷役作業と第2の荷役作業を行うために均等に使用することができ、荷役作業の効率を上げることが可能となる。 【0013】 さらに、本発明においては、複数の荷役手段を、第1の荷役作業を行うために適した第1の荷役手段と、第2の荷役作業を行うために適した第2の荷役手段とから構成する。このようにすると、第1の荷役作業と第2の荷役作業のそれぞれの作業回数が略均等である場合に、条件設定手段で第1〜第3の条件をそれぞれ設定することで、管理機が、第1の荷役作業を行うための荷役手段として第1の荷役手段を選択するとともに、第2の荷役作業を行うための荷役手段として第2の荷役手段を選択して、選択した各荷役手段に対応する端末機に荷役指令を配信するようになる。その結果、第1の荷役作業を行うために、この作業に適した第1の荷役手段を使用し、第2の荷役作業を行うために、この作業に適した第2の荷役手段を使用することができ、荷役作業の効率を上げることが可能となる。 【0014】 一方、従来は、第2の荷役作業を行う際に、常に特定の作業者が手作業で荷物を取り扱っていたので、個別荷役数量が多い場合や、荷役場所の高さが高い場合や、荷物の重量が重い場合には、手作業を行うのが困難になって作業効率が悪くなるとともに、特定の作業者にかかる負担が大きくなるという問題があった。然るに、上記のように荷役作業の状況に応じて条件設定手段で第1〜第3の条件をそれぞれ設定したり、品種条件設定手段で荷物の重量に応じて第2の条件を設定することで、管理機が第2の荷役作業を行うための荷役手段として第2の荷役手段だけでなく第1の荷役手段も選択し、選択した荷役作業に対応する端末機に荷役指令を配信するようになるので、第2の荷役作業を第1の荷役手段も使用して行うことができ、上記の3つのような場合であっても、荷役作業の効率を上げることが可能となるとともに、作業者一人あたりにかかる負担を軽減することが可能となる。 【0015】 【発明の実施の形態】 図1は、本発明に係る荷役指令配信システムを説明するための図であって、同システムを導入した倉庫を示している。図1において、本発明に係る荷役指令配信システム100は、荷役手段としての複数のフォークリフト(本実施形態では2台)10、20に対応して設けられた複数の端末機11、21と、管理室30に設置された管理機31とから構成される。1は荷役指令配信システム100を導入した倉庫、2は倉庫1内に並列して設置された移動式の複数の格納棚である。各格納棚2には荷物を格納する場所としての格納空間3が、左右方向L、Rに2列、奥行き方向F、Bに12連、上下方向U、Dに5段形成されている。それぞれの格納空間3の位置は、列と連と段で表される。例えば、格納空間3aの位置は、1列1連1段であり、格納空間3bの位置は、6列12連5段である。格納空間3には、図示するように、荷物WがパレットPの上に複数積み込まれて載置された状態で格納される。4は格納棚2同士の間に設けられた通路、5は倉庫1の床面である。 【0016】 管理室30に設置された管理機31は、倉庫1内の荷物Wの情報や荷物Wの格納場所を管理しているとともに、後述するように、荷物Wを荷役する荷役作業を行うために使用する荷役手段を2台のフォークリフト10、20の中から選択し、選択したフォークリフト10、20に設けられた端末機11、21に荷役作業の内容を示す荷役指令を無線通信によって配信する。OPは管理機31に荷物Wを荷役する荷役指示や後述するフォークリフト選択のための条件を入力するオペレータである。なお、荷物Wを荷役するとは、倉庫1内の所定の格納空間3に格納されている荷物Wを倉庫1外に出庫することや、倉庫1外から搬送されて来た荷物Wを所定の格納空間3に入庫することや、所定の格納空間3に格納されている荷物Wを別の所定の格納空間3に移送することである。端末機11、21は、管理機31から荷役指令が配信されて来ると、その荷役指令を表示部14、24(図2に図示)に表示する。そして、フォークリフト10、20に搭乗している作業者M1、M2が、表示部14、24に表示された荷役指令に基づいてフォークリフト10、20を操作して荷役作業を行う。また、管理機31は、格納棚2に設けられた移動制御機(図示省略)に移動指令を無線通信によって配信する。移動制御機は、管理機31から移動指令が配信されて来ると、格納棚2の底部に設置したモータ(図示省略)を駆動して、格納棚2をL、R方向に移動させて通路4の幅を変化させる。6は管理機31と端末機11、21または管理機31と移動制御機との通信を中継する中継機であって、倉庫1の天井に設置されている。 【0017】 フォークリフト10は、フォークを前と左右の3方向に旋回させて、その各3方向でフォークによってパレットPに載置された状態の荷物Wをその状態のまま荷取りまたは荷置きすることが可能な3方向スタッキングトラック(Lateral and Front Stacking Truck)型のフォークリフトから構成されている。(なお、このフォークリフト10は、作業者M1が搭乗する運転席をフォークとともに昇降させることは不可能である。)そのため、作業者M1はフォークリフト10を操作して、格納棚2同士の間の狭い通路4に進入し、フォークをL方向またはR方向に旋回させてから格納棚2に沿って昇降させることで、フォークリフト10の車体の向きを変えることなく、格納棚2の所定の格納空間3に対してパレット作業を行って荷物Wを荷役することができる。なお、パレット作業とは、パレットPに載置された状態の荷物WをフォークでパレットPごと荷取ってその状態のまま取り扱う作業のことであり、このパレット作業を上記のように行うフォークリフト10を、以下、パレット用フォークリフト10と記す。上記のようにパレット作業を行って荷物Wを荷役することができるパレット用フォークリフト10は、倉庫1内の所定の場所に対して荷物W全部を一括して荷役する本発明における第1の荷役作業を行うのに適していて、本発明における第1の荷役手段を構成する。 【0018】 フォークリフト20は、作業者M2が搭乗する運転席をフォークとともに格納棚2に沿って昇降させることが可能なオーダピッキングトラック(Order Picking Truck)型のフォークリフトから構成されている。(なお、このフォークリフト20は、フォークを左右に旋回させることは不可能である。)そのため、作業者M2はフォークリフト20を操作して、格納棚2同士の間の狭い通路4に進入し、運転席をフォークとともに格納棚2に沿って昇降させることで、格納棚2の所定の格納空間3にあるパレットPに載置された複数の荷物Wの中から所定の数だけ荷物Wを手作業で取り出すピッキング作業を行うことができる。このようにピッキング作業を行うフォークリフト20を、以下、ピッキング用フォークリフト20と記す。作業者M2は、ピッキング作業を行って所定の格納空間3から荷物Wを手作業で取り出すと、その荷物Wをフォーク上に保持する荷台(ピッキング作業用のパレットPや台車等)の上に載せて倉庫1外に出庫する。また、作業者M2はピッキング用フォークリフト20を操作して、フォーク上に保持する荷台の上に載置した入庫すべき荷物Wを、所定の格納空間3に格納されているパレットPの上に所定の数だけ手作業で載せて入庫することもできる。上記のようにピッキング作業等を行って荷物Wを荷役することができるピッキング用フォークリフト20は、倉庫1内の所定の場所に対して荷物W個々を個別に荷役する本発明における第2の荷役作業を行うのに適していて、本発明における第2の荷役手段を構成する。 【0019】 図2は、荷役指令配信システム100を構成する上記端末機11、21と管理機31の電気的構成を示すブロック図である。図2において、管理機31はPC(Personal Computer)から構成されている。32は管理機31の各部を制御する制御部であって、CPUから構成されている。33は記憶部であって、ROMやRAM等のメモリとハードディスクとから構成されている。この記憶部33は、倉庫1内の荷物Wの情報や、荷物Wの格納場所や、格納棚2の位置や、上述した2台のフォークリフト10、20の情報や、2台の端末機11、21の情報等を記憶している。なお、荷物Wの情報とは、荷物Wの品種名や、荷物Wを特定する品種コードや、在庫数量や、入出庫日時等のことである。フォークリフト10、20の情報とは、フォークリフト10、20の仕様や、フォークリフト10、20を識別する識別コードや、フォークリフト10、20によって行った荷役作業の履歴等のことである。端末機11、21の情報とは、端末機11、21を識別する識別コードや、端末機11、21から送信されて来る情報等のことである。34は記憶部33に記憶されている情報を表示する表示手段としての表示部であって、CRTや液晶のディスプレイから構成されている。35は荷物Wを荷役する指示や荷物Wの情報等を入力する入力手段としての操作部であって、マウスやキーボード等から構成されている。36は端末機11、21に荷役指令を配信するとともに前述の移動制御機に移動指令を配信する配信手段としての通信部であって、ワイヤレスモデムやアンテナから構成されている。この通信部36によって管理機31は、端末機11、21や移動制御機と前述の中継機6を介して無線通信によって相互に通信を行う。 【0020】 パレット用フォークリフト10に設けられた端末機11と、ピッキング用フォークリフト20に設けられた端末機21とは、構成が同一である。12と22は各端末機11、21の各部を制御する制御部であって、CPUから構成されている。13と23は記憶部であって、ROMやRAM等のメモリから構成されている。各記憶部13、23は、管理機31から配信されて来る荷役指令や、荷物Wの情報や、フォークリフト10、20の情報や、端末機11、21の情報等を記憶している。14と24は各記憶部13、23に記憶されている情報や管理機31から配信されて来た荷役指令を表示する表示手段としての表示部であって、例えば液晶ディスプレイから構成されている。15と25は各フォークリフト10、20を使用して荷役作業を完了したことや荷物Wの情報等を入力する入力手段としての操作部であって、ファンクションキーやエンターキー等から構成されている。16と26は管理機31から配信されて来る荷役指令を受信する受信手段としての通信部であって、ワイヤレスモデムやアンテナから構成されている。この通信部16、26によって端末機11、21は、管理機31と前述の中継機6を介して無線通信によって相互に通信を行う。 【0021】 図3は、管理機31の表示部34に表示される表示画面の一例を示す図である。図3において、Xはフォークリフト使用条件設定画面であって、入出庫作業等の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、上述した2台のフォークリフト10、20の中から管理機31に選択させるための所定の条件を設定するものである。管理機31は、この画面Xで設定された所定の条件に基づいて、下記のようにフォークリフトを選択し、選択したフォークリフトに設けられた端末機に荷役指令を配信する。フォークリフト使用条件設定画面Xは、本発明における条件設定手段を構成する。なお、この画面Xを表示するための情報は、前述の記憶部33(図2)の所定の領域に記憶されていて、この画面Xで入力された情報は、記憶部33の所定の領域に随時記憶される。 【0022】 X1は荷役場所の荷物Wの残在庫数量に応じて荷役作業を行うために使用する荷役手段を選択するための条件である。なお、残在庫数量とは、倉庫1内の格納棚2の所定の格納空間3から荷物Wを出庫する場合は、出庫元の格納空間3に残る荷物Wの数量(出庫後の数量)のことであり、倉庫内の格納棚2の所定の格納空間3に荷物Wを入庫する場合は、入庫先の格納空間3に在る荷物Wの数量(入庫前の数量)のことである。前述の操作部35(図2)を操作して、例えば、図3に示すように設定ボックスB1に「0」を入力して条件X1を設定すると、荷物Wを出庫する場合に、荷物Wを出庫することで出庫元の荷物Wの残在庫数量が0個となるのであれば、荷役手段はパレット用フォークリフト10となり、残在庫数量が1個以上となるのであれば、荷役手段はピッキング用フォークリフト20となる。また、荷物Wを入庫する場合に、荷物Wを入庫する前の入庫先の荷物Wの残在庫数量が0個であれば、荷役手段はパレット用フォークリフト10となり、残在庫数量が1個以上であれば、荷役手段はピッキング用フォークリフト20となる。条件X1は、本発明における第1の条件を構成する。 【0023】 X2は個別荷役数量(ピッキング出庫数量または個別入庫数量)に応じて荷役作業を行うために使用する荷役手段を選択するための条件である。なお、個別荷役数量とは、荷物W個々を個別に荷役する際の荷物Wの数量のことである。例えば、図3に示すように設定ボックスB2に「10」を入力して条件X2を設定すると、荷物Wを出庫する場合に、所定の格納空間3から荷物W個々を個別に出庫する際のピッキング出庫数量が10個以下であれば、荷役手段はピッキング用フォークリフト20となり、ピッキング出庫数量が11個以上であれば、荷役手段はパレット用フォークリフト10となる。また、荷物Wを入庫する場合に、所定の格納空間3に荷物W個々を個別に入庫する際の個別入庫数量が10個以下であれば、荷役手段はピッキング用フォークリフト20となり、個別入庫数量が11個以上であれば、荷役手段はパレット用フォークリフト10となる。条件X2は、本発明における第2の条件を構成する。 【0024】 X3は荷役場所の高さを表す作業棚段数に応じて荷役作業を行うために使用する荷役手段を選択するための条件である。例えば、図3に示すように設定ボックスB3に「4」を入力して条件X3を設定すると、荷物Wを出庫する場合に、荷物Wの出庫元である格納棚2の格納空間3の高さが4段以下であれば、荷役手段はピッキング用フォークリフト20となり、格納空間3の高さが5段以上であれば、荷役手段はパレット用フォークリフト10となる。また、荷物Wを入庫する場合に、荷物Wの入庫先である格納棚2の格納空間3の高さが4段以下であれば、荷役手段はピッキング用フォークリフト20となり、格納空間3の高さが5段以上であれば、荷役手段はパレット用フォークリフト10となる。条件X3は、本発明における第3の条件を構成する。 【0025】 X4とX5はピッキング用フォークリフト20の使用目的を設定するチェックボックスである。前述の操作部35を操作して、チェックボックスX4をチェックする(図3に示す斜線はチェックしたことを表す)と、ピッキング用フォークリフト20は、ピッキング用としてパレット用フォークリフト10と区別されて取り扱われ、条件X1〜X3に基づいて倉庫1内の所定の格納空間3に対して荷物W個々を個別に荷役するために使用する荷役手段となる。また、チェックボックスX5をチェックすると、ピッキング用フォークリフト20は、パレット用フォークリフト10と区別されることなく同様に、つまりパレット用フォークリフトとして取り扱われ、倉庫1内の所定の格納空間3に対して荷物W全部を一括して荷役するために使用する荷役手段となる。このようになると、荷物W全部を一括して入出庫する場合に、条件X1〜X3はそれぞれ無効になり、荷物Wの出庫元または入庫元に最も近い場所に位置するフォークリフトや、荷役指令を配信した回数の少ない端末機に対応するフォークリフトが荷役手段となる。なお、各フォークリフト10、20の位置は、管理機31から各端末機11、21に呼び出し信号を送信し、これに対する各端末機11、21からの応答信号が、倉庫1内に設置した複数の中継機6のどの中継機6を経由して返信されたかによって特定することができる。また、荷役指令を配信した回数の少ない端末機11、21は、管理機31が各端末機11、21に配信した荷役指令の回数を、配信する度にカウントすることによって特定することができる。チェックボックスX4、X5は、本発明における使用目的設定手段を構成する。 【0026】 図4と図5は、端末機11、21の表示部14、24に表示される表示画面の一例を示す図であって、管理機31から配信されて来た荷役指令を表している。図4において、Y1とY2とは、格納棚2の所定の格納空間3から荷物Wを出庫する出庫指令の内容を表した画面である。各画面Y1、Y2には、出庫する荷物Wの格納場所である出庫元の格納空間3の位置を示す棚番と、荷物Wを特定する品種コードと、荷物Wの品種名と、荷物Wの出庫数量と、出庫元の格納空間3に在る荷物Wの在庫数量とが示されている。なお、出庫数量と在庫数量とは、荷物Wである「鉛筆」を梱包した箱の個数で表されている。 【0027】 図4(a)に示す画面Y1では、出庫元の在庫数量が100個であり、出庫数量が100個であるので、棚番に示された位置の格納空間3にある荷物W全部を一括して出庫することが指示されている。この画面Y1がパレット用フォークリフト10に設けられた端末機11の表示部14に表示された場合は、パレット用フォークリフト10に搭乗する作業者M1が、同フォークリフト10を操作して、棚番の格納空間3にある100個の荷物W全部をフォークでパレットPごと荷取って一括して出庫する。一方、画面Y1がピッキング用フォークリフト20に設けられた端末機21の表示部24に表示された場合は、ピッキング用フォークリフト20に搭乗する作業者M2が、同フォークリフト20を操作して、棚番の格納空間3にある100個の荷物W全部を一括して出庫する。その際、格納棚2が図1に示したL、R方向に移動することにより、通路4の幅がピッキング用フォークリフト20の車体の向きを変えられる程度に広がっていれば、作業者M2は、同フォークリフト20の車体の向きをフォークが棚番の格納空間3に対面するように変えた後、その格納空間3にある荷物W全部をフォークでパレットPごと荷取って一括して出庫する。これに対して、通路4の幅が上記のような程度に広がっていなければ、作業者M2は、運転席をフォークとともに棚番の格納空間3の高さまで昇降させた後、その格納空間3にある荷物W全部をパレットP上から手作業で取り出してフォーク上に保持する荷台に載せ、その荷台ごと荷物Wを一括して出庫する。なお、画面Y1がピッキング用フォークリフト20の端末機21の表示部24に表示されるケースは、図3に示したチェックボックスX5がチェックされて、画面Y1で表す出庫指令が管理機31から端末機21に配信されることにより生じる。 【0028】 図4(b)に示す画面Y2では、出庫元の在庫数量が20個であり、出庫数量が8個であるので、棚番の格納空間3にある荷物W個々を個別に出庫することが指示されている。この画面Y2がピッキング用フォークリフト20に設けられた端末機21の表示部24に表示された場合は、ピッキング用フォークリフト20に搭乗する作業者M2が、同フォークリフト20を操作して、運転席をフォークとともに棚番の格納空間3の高さまで昇降させた後、その格納空間3にある20個の荷物Wの中から品種コードや品種名の一致する荷物W個々をパレットP上から出庫数量分(8個)手作業で個別に取り出してフォーク上の荷台に載せ、その荷台ごと荷物Wを出庫する。一方、画面Y2がパレット用フォークリフト10に設けられた端末機11の表示部14に表示された場合は、パレット用フォークリフト10に搭乗する作業者M1が、同フォークリフト10を操作して、棚番の格納空間3にある20個の荷物W全部をフォークでパレットPごと荷取り、一旦、図1に示す倉庫1の床面5の載せ換え位置5a(破線で図示)に下ろす。そして、作業者M1は、一人でまたは載せ換え位置5aにいる作業者M3と協力して、下ろした20個の荷物Wの中から品種コードや品種名の一致する荷物W個々を載せ換え位置5aにある空のパレット(荷物Wが何も載置されていない状態のパレットのこと)Paの上に出庫数量分(8個)手作業で個別に載せ換え、そのパレットPaごと荷物Wを出庫する。また、作業者M1は、載せ換え位置5aに下ろして出庫しなかった12個の荷物WをフォークでパレットPごと荷取って、出庫元の格納空間3に戻す。なお、画面Y2がパレット用フォークリフト10の端末機11の表示部14に表示されるケースは、図3に示したチェックボックスX4がチェックされ、かつ、条件2の設定ボックスB2に「7」以下の数値や条件3の設定ボックスB3に「3」以下の数値が入力されて、画面Y2で表す入庫指令が管理機31から端末機11に配信されることにより生じる。 【0029】 次に、図5において、Z1とZ2とは、格納棚2の所定の格納空間3に荷物Wを入庫する入庫指令の内容を表した画面である。各画面Z1、Z2には、入庫する荷物Wの格納場所である入庫先の格納空間3の位置を示す棚番と、荷物Wを特定する品種コードと、荷物Wの品種名と、荷物Wの入庫数量と、入庫先の格納空間3に在る荷物Wの在庫数量とが示されている。なお、入庫数量と在庫数量とは、荷物Wである「ボールペン」を梱包した箱の個数で表されている。 【0030】 図5(a)に示す画面Z1では、入庫先の在庫数量が0個であり、入庫数量が100個であるので、棚番の格納空間3に入庫すべき荷物W全部を一括して入庫することが指示されている。なお、入庫すべき荷物WはパレットP上に載置された状態で無人搬送車やフォークリフト等の搬送手段によって倉庫1内に搬送されて来る。この画面Z1がパレット用フォークリフト10に設けられた端末機11の表示部14に表示された場合は、パレット用フォークリフト10に搭乗する作業者M1が、同フォークリフト10を操作して、入庫すべき100個の荷物W全部をフォークでパレットPごと荷取った後、棚番の格納空間3にフォークでパレットPごと荷置きすることで一括して入庫する。一方、画面Z1がピッキング用フォークリフト20に設けられた端末機21の表示部24に表示された場合は、ピッキング用フォークリフト20に搭乗する作業者M2が、同フォークリフト20を操作して、入庫すべき100個の荷物W全部をフォークでパレットPごと荷取って棚番の格納空間3に搬送した後、その格納空間3に一括して入庫する。その際、前述したように通路4の幅がピッキング用フォークリフト20の車体の向きを変えられる程度に広がっていれば、作業者M2は、フォークリフト20の車体の向きをフォークが棚番の格納空間3に対面するように変えた後、その格納空間3に入庫すべき荷物W全部をフォークでパレットPごと荷置きすることで一括して入庫する。これに対して、通路4の幅が上記のような程度に広がっていなければ、作業者M2は、運転席をフォークとともに棚番の格納空間3の高さまで昇降させた後、その格納空間3に空のパレットPaを載置し、この空のパレットPa上にフォークで荷取った入庫すべき荷物W全部を手作業で載せて入庫する。なお、画面Z1がピッキング用フォークリフト20の端末機21の表示部24に表示されるケースは、図3に示したチェックボックスX5がチェックされて、画面Z1で表す入庫指令が管理機31から端末機21に配信されることにより生じる。 【0031】 図5(b)に示す画面Z2では、入庫先の在庫数量が50個であり、入庫数量が8個であるので、棚番の格納空間3に入庫すべき荷物W個々を個別に入庫することが指示されている。この画面Z2がピッキング用フォークリフト20に設けられた端末機21の表示部24に表示された場合は、ピッキング用フォークリフト20に搭乗する作業者M2が、同フォークリフト20を操作して、入庫すべき8個の荷物WをフォークでパレットPごと荷取って棚番の格納空間3まで搬送する。そして、作業者M2は、運転席をフォークとともに棚番の格納空間3の高さまで昇降させた後、その格納空間3にあるパレットP上にフォークで荷取った入庫すべき8個の荷物W個々を手作業で個別に載せて入庫する。一方、画面Z2がパレット用フォークリフト10に設けられた端末機11の表示部14に表示された場合は、パレット用フォークリフト10に搭乗する作業者M1が、同フォークリフト10を操作して、入庫すべき8個の荷物WをフォークでパレットPごと荷取って、一旦床面5の載せ換え位置5aに置き、続けて、棚番の格納空間3にある50個の荷物WをフォークでパレットPごと荷取って、一旦床面5の載せ換え位置5aに下ろす。そして、作業者M1は、一人でまたは載せ換え位置5aにいる作業者M3と協力して、入庫すべき8個の荷物W個々を棚番の格納空間3から下ろしたパレットP上の50個の荷物Wの上に手作業で個別に積み込んだ後、パレット用フォークリフト10を操作して、それらの58個の荷物WをフォークでパレットPごと荷取って棚番の格納空間3に入庫する。なお、画面Z2がパレット用フォークリフト10の端末機11の表示部14に表示されるケースは、図3に示したチェックボックスX4がチェックされ、かつ、条件2の設定ボックスB2に「7」以下の数値や条件3の設定ボックスB3に「3」以下の数値が入力されて、画面Z2で表す入庫指令が管理機31から端末機11に配信されることにより生じる。 【0032】 図6は、管理機31が端末機11、21に荷役指令を配信する手順を示すフローチャートであって、管理機31の制御部32(図2)が実行する処理を示している。図6において、オペレータOPが管理機31に所定の荷物Wを入出庫する指示を入力すると、制御部32は、入出庫の指示と入出庫する荷物Wに関する情報を取り込む(ステップS1)。なお、荷物Wに関する情報とは、荷物Wの品種コードと品種名と入出庫数量とに加え、荷物Wの出庫元または入庫先の格納空間3の位置とその位置にある荷物Wの在庫数量のことである。次に、制御部32は、ピッキング用フォークリフト20がピッキング用として設定されているか否かを判定する(ステップS2)。このとき、図3に示したチェックボックスX4がチェックされていれば、ピッキング用フォークリフト20がピッキング用として設定されているので(ステップS2:YES)、続けて、指示されている入出庫作業が、荷物W全部を一括して入出庫する一括入出庫作業か、荷物W個々を個別に入出庫する個別入出庫作業かを判定する(ステップS3)。このとき、格納棚2の所定の格納空間3にある荷物Wを出庫する場合は、荷物Wの出庫数量がその格納空間3にある荷物Wの在庫数量と一致していれば、荷物W全部を一括して出庫する作業であると判定し、出庫数量が在庫数量より少なければ、荷物W個々を個別に出庫する作業であると判定する。また、格納棚2の所定の格納空間3に荷物Wを入庫する場合は、その格納空間3にある荷物Wの在庫数量が0個であれば、荷物W全部を一括して入庫する作業であると判定し、在庫数量が0個でなければ、荷物W個々を個別に入庫する作業であると判定する。 【0033】 ステップS3において、入出庫作業が、荷物W全部を一括して入出庫する一括入出庫作業であると判定すると、ステップS4に移行して、入出庫作業を行うために使用する荷役手段としてパレット用フォークリフト10を選択する。そして、パレット用フォークリフト10に設けた端末機11に入出庫作業の内容を示す入出庫指令を配信し(ステップS5)、処理を終了する。このように入出庫指令が端末機11に配信された場合、その入出庫指令の内容を表す画面が端末機11の表示部14(図2)に表示される。このとき、表示部14に表示される画面は、図4(a)に示した画面Y1のような出庫数量と出庫元の在庫数量とが一致している画面や、図5(a)に示した画面Z1のような入庫先の在庫数量が0個である画面である。そのため、パレット用フォークリフト10に搭乗する作業者M1が、表示部14に表示された入出庫指令に基づいて同フォークリフト10を操作して、前述したように所定の格納空間3に対して荷物W全部を一括して入出庫する。 【0034】 一方、ステップS3において、入出庫作業が、荷物W個々を個別に入出庫する個別入出庫作業であると判定すると、ステップS6に移行して、出庫元または入庫先の荷物Wの残在庫数量が、図3に示した条件X1の設定ボックスB1で設定した設定数量以下か否かを判定する。ここで、残在庫数量が設定数量以下であれば(ステップS6:YES)、荷役手段としてパレット用フォークリフト10を選択し(ステップS4)、パレット用フォークリフト10に設けた端末機11に入出庫指令を配信して(ステップS5)、処理を終了する。これに対して、ステップS6において、残在庫数量が設定数量より多ければ(ステップS6:NO)、続けて、荷物W個々を個別に入出庫する際のピッキング出庫数量または個別入庫数量が、図3に示した条件X2の設定ボックスB2で設定した設定数量以下か否かを判定する(ステップS7)。ここで、ピッキング出庫数量または個別入庫数量が設定数量より多ければ(ステップS7:NO)、荷役手段としてパレット用フォークリフト10を選択し(ステップS4)、パレット用フォークリフト10に設けた端末機11に入出庫指令を配信して(ステップS5)、処理を終了する。これに対して、ステップS7において、ピッキング出庫数量または個別入庫数量が設定数量以下であれば(ステップS7:YES)、続けて、出庫元または入庫先の格納空間3の棚段数(高さ)が、図3に示した条件X3の設定ボックスB3で設定した設定段数以下か否かを判定する(ステップS8)。ここで、出庫元または入庫先の格納空間3の棚段数が設定段数より高ければ(ステップS8:NO)、荷役手段としてパレット用フォークリフト10を選択し(ステップS4)、パレット用フォークリフト10に設けた端末機11に入出庫指令を配信して(ステップS5)、処理を終了する。これに対して、ステップS8において、出庫元または入庫先の格納空間3の棚段数が設定段数以下であれば(ステップS8:YES)、荷役手段としてピッキング用フォークリフト20を選択し(ステップS9)、ピッキング用フォークリフト20に設けた端末機21に入出庫指令を配信して(ステップS10)、処理を終了する。 【0035】 上記のように、ステップS6、S7、S8の少なくとも1つを経由してステップS5で入出庫指令がパレット用フォークリフト10の端末機11に配信された場合、その入出庫指令の内容を表す画面が端末機11の表示部14に表示される。このとき、表示部14に表示される画面は、図4(b)に示した画面Y2のような出庫数量が出庫元の在庫数量より少ない画面や、図5(b)に示した画面Z2のような入庫先の在庫数量が0個でない画面である。そのため、パレット用フォークリフト10に搭乗する作業者M1が、入出庫指令に基づいて同フォークリフト10を操作して、所定の格納空間3に対して荷物W個々を個別に入出庫する。また、上記のように、ステップS6、S7、S8の全てを経由してステップS10で入出庫指令がピッキング用フォークリフト20の端末機21に配信された場合、その入出庫指令の内容を表す画面が端末機21の表示部24に表示される。このとき、表示部24に表示される画面も、図4(b)に示した画面Y2のような出庫数量が出庫元の在庫数量より少ない画面や、図5(b)に示した画面Z2のような入庫先の在庫数量が0個でない画面である。そのため、ピッキング用フォークリフト20に搭乗する作業者M2が、入出庫指令に基づいて同フォークリフト20を操作して、所定の格納空間3に対して荷物W個々を個別に入出庫する。 【0036】 また、ステップS2において、図3に示したチェックボックスX5がチェックされていれば、ピッキング用フォークリフト20は、ピッキング用として設定されておらず(ステップS2:NO)、パレット用フォークリフトとして設定されているので、ステップS4へ移行する。そして、ステップS4において、荷役手段としてパレット用フォークリフトを選択する。このとき、フォークリフト10だけでなく、フォークリフト20もパレット用フォークリフトとして設定されているので、制御部32は、前述したように、荷物Wの出庫元または入庫元に最も近い場所に位置するフォークリフトや、荷役指令を配信した回数の少ない端末機に対応するフォークリフトを荷役手段として選択する。そして、選択したフォークリフトに設けた端末機に入出庫指令を配信し(ステップS5)、処理を終了する。このとき、端末機に配信した入出庫指令は、所定の格納空間3に対して荷物W全部を一括して入出庫する作業の内容、または荷物W個々を個別に入出庫する作業の内容を示している。上記のように入出庫指令が端末機に配信された場合、その入出庫指令の内容を表す画面が端末機の表示部に表示されるので、その端末機の設けられたフォークリフトに搭乗する作業者が、入出庫指令に基づいて同フォークリフトを操作して、前述したように所定の格納空間3に対して荷物W全部を一括して入出庫したり、荷物W個々を個別に入出庫する。 【0037】 以上の手順のように、管理機31が、荷物Wの入出庫数量と3つの条件X1〜X3に基づいて、荷物W全部を一括して入出庫する一括入出庫作業と荷物W個々を個別に入出庫する個別入出庫作業を行うための荷役手段を2台のフォークリフト10、20から選択し、選択したフォークリフト10、20に対応する端末機11、21に入出庫指令を配信することで、従来のように一括入出庫作業と個別入出庫作業を行うための荷役手段がそれぞれ固定化されなくなる。このため、例えば、個別入出庫作業が一括入出庫作業より作業回数が多くなった場合や、個別入出庫作業のピッキング出庫数量または個別入庫数量が多くなった場合に、図3のフォークリフト使用条件設定画面Xで、設定ボックスB1に入力する数値を大きくしたり、設定ボックスB2、B3に入力する数値を小さくして各条件X1〜X3を設定することで、個別入出庫作業を行うためにピッキング用フォークリフト20だけでなくパレット用フォークリフト10も使用することができ、入出庫作業の効率を上げることが可能となる。また、例えば、一括入出庫作業と個別入出庫作業の作業回数が略均等である場合に、設定ボックスB1に入力する数値を「0」にし、設定ボックスB2に入力する数値を大きくし、さらに設定ボックスB3に入力する数値を「5」にして各条件X1〜X3を設定することで、一括入出庫作業を行うために、この作業に適したパレット用フォークリフト10を使用し、個別入出庫作業を行うために、この作業に適したピッキング用フォークリフト20を使用することができ、入出庫作業の効率を上げることが可能となる。つまり、一括入出庫作業と個別入出庫作業のそれぞれの作業回数や荷物Wの入出庫数量といった、倉庫1内で行う入出庫作業の状況に応じて、フォークリフト使用条件設定画面Xで各条件X1〜X3をそれぞれ設定することで、出庫元または入庫先の荷物Wの残在庫数量と、ピッキング出庫数量または個別入庫数量と、出庫元または入庫先の格納空間3の棚段数(高さ)のそれぞれに応じて各フォークリフト10、20を一括入出庫作業と個別入出庫作業を行うために均等に使用することができ、入出庫作業の効率を上げることが可能となる。 【0038】 また、従来は、個別入出庫作業を行う際に、常に特定の作業者(ピッキング用フォークリフトに搭乗する作業者)が手作業で荷物Wを取り扱っていたので、個別入出庫数量が多い場合や、出庫元または入庫先の格納空間3の棚段数が高い場合には、手作業を行うのが困難になって作業効率が悪くなるとともに、特定の作業者にかかる負担が大きくなるという問題があった。然るに、上記のように個別入出庫作業を行うためにピッキング用フォークリフト20だけでなくパレット用フォークリフト10も使用できることで、個別入出庫数量が多い場合や、出庫元または入庫先の棚段数が高い場合であっても、入出庫作業の効率を上げることが可能となるとともに、作業者M1、M2一人あたりにかかる負担を軽減することが可能となる。また、個別入出庫数量が多い場合や、出庫元または入庫先の棚段数が高い場合に、個別入出庫作業をパレット用フォークリフト10を使用して行うと、出庫元または入庫先の格納空間3にある荷物WをフォークでパレットPごと荷取って、一旦床面5の載せ換え位置5aに下ろした後、この位置5aで作業者M1が手作業で出庫すべき荷物Wまたは入庫すべき荷物Wを取り扱うので、作業者M1が行う手作業の作業性が向上して、入出庫作業の効率を一層上げることが可能となる。さらに、出庫元または入庫先の荷物Wの残在庫数量が少ない場合に、個別入出庫作業をパレット用フォークリフト10を使用して行うと、上記のように作業者M1が行う手作業の作業性が向上するとともに、出庫元からの荷物Wの荷取りまたは入庫先への荷物Wの荷置きを迅速に行うことができ、入出庫作業の効率を一層上げることが可能となる。 【0039】 さらに、一括入出庫作業が多くなった場合に、チェックボックスX5をチェックして、ピッキング用フォークリフト20をパレット用フォークリフトとして取り扱うように設定することで、管理機31が、ピッキング用フォークリフト20を一括入出庫作業を行うための荷役手段として選択して、このフォークリフト20に対応する端末機21に入出庫指令を配信するようになるので、一括入出庫作業を行うためにパレット用フォークリフト10だけでなくピッキング用フォークリフト20も使用することができ、入出庫作業の効率を上げることが可能となる。 【0040】 以上述べた実施形態においては、本発明における第2の条件を、入出庫する荷物Wの品種に関係なく、フォークリフト使用条件設定画面X中の設定ボックスB2に任意の数値を入力して設定する例を挙げているが、これに代えて、第2の条件を、入出庫する荷物Wの品種毎に設定してもよい。図7は、この場合の実施形態を示す図である。図7において、Tは管理機31の表示部34に表示される品種マスターテーブルであって、本発明における品種条件設定手段を構成する。このテーブルTを表示部34に表示する情報は、記憶部33の所定の領域に記憶されていて、このテーブルTに操作部35を操作して入力した情報は、記憶部33の所定の領域に随時記憶される。T1は入出庫する荷物Wを特定する品種コード、T2は荷物Wの品種名、T3は1つのパレットP上に積載する荷物Wの積載数量である。T4はピッキング出庫数量または個別入庫数量に応じて荷役作業を行うために使用する荷役手段を選択するための条件である。この条件T4は、荷物Wの重量に応じて品種毎に設定されている。例えば、図7に示すように重量の軽い荷物Wである「消しゴム」は多くの数量が入力され、重量の重い荷物Wである「用紙」は少ない数量が入力され、重量の同程度の「鉛筆」や「ボールペン」は同一の数量が入力されて、それぞれ条件T4が設定されている。 【0041】 このように条件T4が設定されると、荷物Wを入出庫する際に、管理機31は、荷物Wの入出庫数量と条件T4とに基づいて一括入出庫作業と個別入出庫作業を行うための荷役手段を、2台のフォークリフト10、20から選択する。具体的には、例えば入出庫する荷物Wが「鉛筆」である場合、管理機31は、所定の格納空間3に対して荷物W個々を個別に入出庫するピッキング出庫数量または個別入庫数量が、条件T4に設定されている設定数量の10個以下であれば、荷役手段としてピッキング用フォークリフト20を選択し、10個以下でなければ(つまり11個以上であれば)、荷役手段としてパレット用フォークリフト10を選択する。また、このような選択手順以外に、管理機31が、荷物Wの入出庫数量と条件T4とに加えて、図3に示したフォークリフト使用条件設定画面Xで設定された条件X1〜X3に基づいて一括入出庫作業と個別入出庫作業を行うための荷役手段を、2台のフォークリフト10、20から選択するようにしてもよい。この場合、管理機31は、入出庫する荷物Wが条件T4の設定されている荷物Wであれば、図3の画面Xで設定された条件X2に代えて条件T4を採用し、荷物Wの入出庫数量と条件X1と条件T4と条件X3とに基づいて、図6で説明した手順で荷役手段を選択する。(すなわち、図6のステップS7の判定処理が、「ピッキング出庫数量または個別入庫数量は条件T4の設定数量以下か?」という判定処理に置き換わる。)一方、管理機31は、入出庫する荷物Wが条件T4の設定されていない荷物Wであれば、荷物Wの入出庫数量と条件X1と条件X2と条件X3とに基づいて、図6で説明した手順で荷役手段を選択する。以上のようにして一括入出庫作業と個別入出庫作業を行うための荷役手段を2台のフォークリフト10、20から選択すると、管理機31は、選択したフォークリフト10、20に対応する端末機11、21に入出庫指令を配信する。 【0042】 上記のようにすると、入出庫する荷物Wの重量に応じて各フォークリフト10、20を一括入出庫作業と個別入出庫作業を行うために均等に使用することができ、荷役作業の効率を上げることが可能となる。また、従来は、個別入出庫作業を行う際に、常に特定の作業者が手作業で荷物Wを取り扱っていたので、荷物Wの重量が重い場合は、手作業を行うのが困難になって作業効率が悪くなるとともに、特定の作業者にかかる負担が大きくなるという問題があった。然るに、上記のように個別入出庫作業を行うためにピッキング用フォークリフト20だけでなくパレット用フォークリフト10も使用できることで、荷物Wの重量が重い場合であっても、入出庫作業の効率を上げることが可能となるとともに、作業者M1、M2一人あたりにかかる負担を軽減することが可能となる。また、荷物Wの重量が重い場合に、個別入出庫作業をパレット用フォークリフト10を使用して行うと、前述のように、床面5の載せ換え位置5aで荷物Wを取り扱うので、作業者Mが行う手作業の作業性が向上して、入出庫作業の効率を一層上げることが可能となる。 【0043】 また、上記実施形態では、管理機31が、荷物Wの入出庫数量と条件X1〜X3に基づいて入出庫作業を行うための荷役手段を選択した例を挙げているが、荷物Wの入出庫数量と条件X1〜X3とに加えて、各フォークリフト10、20によって行った入出庫作業の作業量に基づいて荷役手段を選択してもよい。なお、作業量とは、一括入出庫作業と個別入出庫作業のそれぞれの累積作業回数と、一括入出庫作業と個別入出庫作業のそれぞれによって入出庫した荷物Wの累積入出庫数量のことである。上記のようにした場合、作業量は、荷役指令を端末機11、21に配信した後に、管理機31の制御部32が各フォークリフト10、20ごとに演算して、記憶部33の所定の領域に記憶する。このように作業量を演算する制御部32は、本発明における演算手段を構成する。図8は、この場合の実施形態を示すフローチャートである。なお、図中、図6に示したフローチャートと同一処理については同一符号を付してある。図8において、オペレータOPが管理機31に所定の荷物Wを入出庫する指示を入力すると、制御部32は、この入出庫の指示と入出庫する荷物Wに関する情報を取り込んで(ステップS1)、図6で説明したようにステップS2以降の処理を実行して行く。 【0044】 その際、ステップS3において、荷物Wを入出庫する作業が荷物W全部を一括して入出庫する作業であると判定した場合や、ステップS6において、出庫元または入庫先の荷物Wの残在庫数量が条件X1で設定した設定数量以下である場合(ステップS6:YES)や、ステップS7において、ピッキング出庫数量または個別入庫数量が条件X2で設定した設定数量より多い場合(ステップS7:NO)や、ステップS8において、出庫元または入庫先の格納空間3の棚段数が条件X3で設定した設定段数より高い場合(ステップS8:NO)は、ステップS3aに移行する。そして、ステップS3aにおいて、各フォークリフト10、20によって行った入出庫作業の作業量を記憶部33から取り込んで、パレット用フォークリフト10の方がピッキング用フォークリフト20より作業量が多いか否かを判定する(ステップS3b)。このときの判定は、各フォークリフト10、20によって行った一括入出庫作業と個別入出庫作業のそれぞれの累積作業回数を比較することと、一括入出庫作業と個別入出庫作業のそれぞれによって入出庫した荷物Wの累積入出庫数量を比較することによって行う。例えば、パレット用フォークリフト10の個別入出庫作業の累積作業回数がピッキング用フォークリフト20の個別入出庫作業の累積作業回数より少ない場合、または、パレット用フォークリフト10の個別入出庫作業の累積入出庫数量がピッキング用フォークリフト20の個別入出庫作業の累積入出庫数量より少ない場合には、パレット用フォークリフト10の方がピッキング用フォークリフト20より作業量が多くないと判定し(ステップS3b:NO)、ステップS4に移行する。そして、ステップS4において、入出庫作業を行うために使用する荷役手段としてパレット用フォークリフト10を選択して、パレット用フォークリフト10に設けた端末機11に入出庫作業の内容を示す入出庫指令を配信する(ステップS5)。入出庫指令を配信すると、各フォークリフト10、20によって行った入出庫作業の作業量を演算して(ステップS10a)、記憶部33の所定の領域に記憶し、処理を終了する。 【0045】 一方、ステップS3bにおいて、パレット用フォークリフト10によって行った個別入出庫作業の累積作業回数および累積入出庫数量のそれぞれが、ピッキング用フォークリフト20によって行った個別入出庫作業の累積作業回数および累積入出庫数量より多ければ、パレット用フォークリフト10の方がピッキング用フォークリフト20より作業量が多いと判定し(ステップS3b:YES)、ステップS9に移行する。そして、ステップS9において、荷役手段としてピッキング用フォークリフト20を選択して、ピッキング用フォークリフト20に設けた端末機21に入出庫指令を配信する(ステップS10)。入出庫指令を配信すると、上述したように各フォークリフト10、20によって行った入出庫作業の作業量を演算して(ステップS10a)、記憶部33の所定の領域に記憶し、処理を終了する。上述したようにすると、出庫元または入庫先の荷物Wの残在庫数量と、ピッキング出庫数量または個別入庫数量と、出庫元または入庫先の格納空間3の棚段数(高さ)のそれぞれと、各フォークリフト10、20によって行った入出庫作業の作業量とに応じて、各フォークリフト10、20を一括入出庫作業と個別入出庫作業を行うために一層均等に使用することができ、荷役作業の効率を上げることが可能となる。 【0046】 また、上記実施形態では、図3のフォークリフト使用条件設定画面X中にチェックボックスX4、X5を設けて、ピッキング用フォークリフト20だけを荷物W全部を一括して荷役するための荷役手段として、または荷物W個々を個別に荷役するための荷役手段として設定可能にした例を挙げているが、パレット用フォークリフト10も同様に荷物W全部を一括して荷役するための荷役手段として、または荷物W個々を個別に荷役するための荷役手段として設定可能にしてもよい。図9は、この場合の実施形態を示す図である。図9に示すXaは管理機31の表示部34に表示されるフォークリフト使用条件設定画面であって、入出庫作業等の荷役作業を行うために使用する荷役手段を、上述した2台のフォークリフト10、20の中から管理機31に選択させるための所定の条件を設定するものである。この画面Xaは、本発明における条件設定手段を構成する。画面Xa中には、図3に示した画面X中に設けたものと同一の条件X1〜X3と、設定ボックスB1〜B3と、チェックボックスX4、X5とがそれぞれ設けられている。X6とX7はパレット用フォークリフト10の使用目的を設定するチェックボックスである。チェックボックスX6をチェックする(図9に示す斜線はチェックしたことを表す)と、パレット用フォークリフト10は、パレット用としてピッキング用フォークリフト20と区別されて取り扱われ、倉庫1内の所定の格納空間3に対して荷物W全部を一括して荷役するために使用する荷役手段、または条件X1〜X3に基づいて荷物W個々を個別に荷役するために使用する荷役手段となる。また、チェックボックスX7をチェックすると、パレット用フォークリフト10は、ピッキング用フォークリフト20と区別されることなく同様に、つまりピッキング用フォークリフトとして取り扱われ、倉庫1内の所定の格納空間3に対して荷物W個々を個別に荷役するために使用する荷役手段となる。このようになると、荷物W個々を個別に入出庫する場合に、条件X1〜X3はそれぞれ無効になり、荷物Wの出庫元または入庫元に最も近い場所に位置するフォークリフトや、荷役指令を配信した回数の少ない端末機に対応するフォークリフトが荷役手段となる。チェックボックスX6、X7は、チェックボックスX4、X5とともに、本発明における使用目的設定手段を構成する。 【0047】 図10は、図9の実施形態に係るフローチャートであって、管理機31が端末機11、21に荷役指令を配信する手順を示している。なお、図中、図6に示したフローチャートと同一処理については同一符号を付してある。図10において、オペレータOPが管理機31に所定の荷物Wを入出庫する指示を入力すると、制御部32は、この入出庫の指示と入出庫する荷物Wに関する情報を取り込んで(ステップS1)、2台のフォークリフト10、20の使用目的が、パレット用とピッキング用に区別されて設定されているか、全てパレット用として設定されているか、あるいは全てピッキング用として設定されているかを判定する(ステップS2a)。このとき、図9に示したチェックボックスX4とX6がチェックされていたり、チェックボックスX5とX7がチェックされていれば、2台のフォークリフト10、20はパレット用とピッキング用に区別されて設定されているので、ステップS3に移行する。また、ステップS2aで、図9に示したチェックボックスX5とX6がチェックされていれば、2台のフォークリフト10、20は全てパレット用として設定されているので、ステップS4に移行する。さらに、ステップS2aで、図9に示したチェックボックスX4とX7がチェックされていれば、2台のフォークリフト10、20は全てピッキング用として設定されているので、ステップS9に移行する。上記のようにステップS3に移行した場合は、図6で説明したのと同様にステップS3以降の処理を実行する。これに対して、上記のようにステップS4またはステップS9に移行した場合は、2台のフォークリフト10、20のうち荷物Wの出庫元または入庫元に最も近い場所に位置するフォークリフトや、荷役指令を配信した回数の少ない端末機に対応するフォークリフトを荷役手段として選択して、選択したフォークリフトに設けた端末機に入出庫指令を配信し(ステップS5またはステップS10)、処理を終了する。 【0048】 上記のようにすると、一括入出庫作業が多くなった場合に、チェックボックスX5とX6をチェックして、2台のフォークリフト10、20を全てパレット用フォークリフトとして取り扱うように設定することで、一括入出庫作業を行うために2台のフォークリフト10、20を使用することができ、入出庫作業の効率を上げることが可能となる。また、個別入出庫作業が多くなった場合に、チェックボックスX4とX7をチェックして、2台のフォークリフト10、20を全てピッキング用フォークリフトとして取り扱うように設定することで、個別入出庫作業を行うために2台のフォークリフト10、20を使用することができ、入出庫作業の効率を上げることが可能となる。 【0049】 また、図3と図9に示した実施形態では、一つのフォークリフト使用条件設定画面X(図9では画面Xa)の条件X1〜X3で、出庫作業を行うための荷役手段を選択する条件と、入庫作業を行うための荷役手段を選択する条件とを同時に設定した例を挙げているが、これに代えて、出庫作業用のフォークリフト使用条件設定画面と、入庫作業用のフォークリフト使用条件設定画面をそれぞれ設けて、各画面で出庫作業を行うための荷役手段を選択する条件と入庫作業を行うための荷役手段を選択する条件とを別々に設定してもよい。また、図7に示した品種マスターテーブルTにおいても、条件T4をピッキング出庫数量と個別入庫数量とに分けて別々に設定してもよい。 【0050】 また、図6と図8と図10に示した実施形態では、倉庫1内の所定の格納空間3に荷物Wを入出庫する荷役作業の場合を例に挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではなく、倉庫1内の所定の格納空間3に格納されている荷物Wを別の所定の格納空間3に移送する荷役作業の場合にも適用することができる。なお、この荷役作業の場合、移送元の格納空間3に残る荷物Wの数量と、移送先の格納空間3に在る荷物Wの数量の両方が、ステップS6の残在庫数量に相当する。また、荷物W個々を個別に移送する個別移送数量が、ステップS7のピッキング出庫数量または個別入庫数量に相当する。さらに、移送元の格納空間3の棚段数と、移送先の格納空間3の棚段数の両方が、ステップS8の出庫元または入庫先の格納空間3の棚段数に相当する。 【0051】 また、上記実施形態では、倉庫1内で荷物Wを格納する格納手段として、格納空間3が2列、12連、5段で形成された移動式の格納棚2を用いた例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではなく、格納手段としては、格納空間が任意の列数(一般的には1列か2列)、連数、段数で形成された固定式の格納棚を用いてもよい。また、倉庫1に格納棚を任意の設置数で設置してもよい。 【0052】 また、上記実施形態では、本発明における第1の荷役手段として、フォークを前と左右の3方向に旋回させて、その各3方向でフォークによって荷物WをパレットPごと荷取りまたは荷置きすることが可能な3方向スタッキングフォークリフトから構成されるフォークリフト10を用いた例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、第1の荷役手段としては、例えば前方向だけでフォークによって荷物WをパレットPごと荷取りまたは荷置きするリーチ型またはカウンタバランス型のフォークリフトや、作業者が搭乗しない無人式のフォークリフトのようなものであってもよい。つまり、第1の荷役手段としては、パレットPに載置された状態の荷物W全部をパレットPごと荷取ってその載置された状態のまま取り扱うパレット作業を行うことが可能な荷役手段であればよい。また、このような荷役手段を倉庫1内に1台だけでなく、複数台配置してもよい。その場合、各荷役手段に対応するように端末機を設ければよい。 【0053】 さらに、上記実施形態では、本発明における第2の荷役手段として、作業者M2が搭乗する運転席をフォークとともに格納棚2に沿って昇降させることが可能なオーダピッキングフォークリフトから構成されるフォークリフト20を用いた例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、第2の荷役手段としては、例えば運転席をフォークとともに格納棚2に沿って昇降させる機能と、フォークを前と左右の3方向に旋回させてその各3方向でフォークによって荷物WをパレットPごと荷取りまたは荷置きする機能の両方を備えたフォークリフトや、作業者が倉庫1の床面5を歩いて格納棚2の低い段から取り出した荷物Wを載置できるピッキング台車のようなものであってもよい。つまり、第2の荷役手段としては、パレットPに載置された複数の荷物Wの中から所定の数だけ荷物Wを手作業で取り出すピッキング作業を行うことが可能な荷役手段であればよい。また、このような荷役手段を倉庫1内に1台だけでなく、複数台配置してもよい。その場合、各荷役手段に対応するように端末機を設ければよい。 【0054】 【発明の効果】 本発明によれば、管理機が、荷物の荷役数量と条件設定手段で設定された所定の条件とに基づいて第1の荷役作業または第2の荷役作業を行うための荷役手段を複数の荷役手段から選択し、選択した荷役手段に対応する端末機に荷役指令を配信するので、第1の荷役作業と第2の荷役作業を行うための荷役手段がそれぞれ固定化されなくなる。このため、倉庫内で行う荷役作業の状況に応じて、条件設定手段で所定の条件をそれぞれ設定することで、各荷役手段を第1の荷役作業と第2の荷役作業を行うために均等に使用することができ、荷役作業の効率を上げることが可能となる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る荷役指令配信システムを説明するための図である。 【図2】同システムを構成する端末機と管理機の電気ブロック図である。 【図3】管理機の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。 【図4】端末機の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。 【図5】端末機の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。 【図6】管理機が端末機に荷役指令を配信するフローチャートである。 【図7】他の実施形態を示す図である。 【図8】他の実施形態のフローチャートである。 【図9】他の実施形態を示す図である。 【図10】他の実施形態のフローチャートである。 【符号の説明】 1 倉庫 3 格納空間 10 パレット用フォークリフト 11 端末機 20 ピッキング用フォークリフト 21 端末機 31 管理機 32 制御部 100 荷役指令配信システム T 品種マスターテーブル T4 条件 W 荷物 X フォークリフト使用条件設定画面 Xa フォークリフト使用条件設定画面 X1 条件 X2 条件 X3 条件 X4 チェックボックス X5 チェックボックス X6 チェックボックス X7 チェックボックス
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| 【出願人】 |
【識別番号】000232807 【氏名又は名称】日本輸送機株式会社 【住所又は居所】京都府長岡京市東神足2丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成15年6月13日(2003.6.13) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−1845(P2005−1845A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月6日(2005.1.6) |
| 【出願番号】 |
特願2003−168603(P2003−168603) |
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