| 【発明の名称】 |
湿式処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 直義 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】処理槽の底面部からの被処理物の破片の除去を容易かつ迅速に行うことができる湿式処理装置を提供する。
【解決手段】処理槽と、処理槽内に設けられ、被処理物を搬送する搬送手段とを備える湿式処理装置である。処理槽は、搬送手段の下方に位置する底面部12を有し、底面部12は凹凸状表面12aを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 処理槽と、前記処理槽内に設けられ、被処理物を搬送する搬送手段とを備える湿式処理装置であって、 前記処理槽は前記搬送手段の下方に位置する底面部を有し、 前記底面部は凹凸状表面を有する、湿式処理装置。 【請求項2】 前記底面部の前記凹凸状表面には複数の溝が形成されている、請求項1に記載の湿式処理装置。 【請求項3】 前記複数の溝のそれぞれの断面形状は、台形状である、請求項2に記載の湿式処理装置。 【請求項4】 前記複数の溝のそれぞれは、側面と底面とを有し、前記側面と前記底面とのなす角が90°を超えている、請求項2または3に記載の湿式処理装置。 【請求項5】 前記複数の溝は、第1の方向に平行な複数の第1の溝と、前記第1の方向に交差する第2の方向に平行な複数の第2の溝とを含んでいる、請求項2から4のいずれかに記載の湿式処理装置。 【請求項6】 前記第1の方向と前記第2の方向とは略直交する、請求項5に記載の湿式処理装置。 【請求項7】 前記複数の第1の溝および前記複数の第2の溝は略2cmの間隔で配置されており、 前記複数の第1の溝および前記複数の第2の溝のそれぞれの上部の幅は3mm以上5mm以下であり、前記複数の第1の溝および前記複数の第2の溝のそれぞれの深さは2mm以上3mm以下である、請求項6に記載の湿式処理装置。 【請求項8】 前記底面部の前記凹凸上表面にはそれぞれが角錐台状の複数の凸部が形成されている、請求項1から7のいずれかに記載の湿式処理装置。 【請求項9】 前記複数の凸部のそれぞれは四角錐台状である、請求項8に記載の湿式処理装置。 【請求項10】 前記底面部の前記凹凸状表面は、前記底面部の全体にわたって実質的に一様なパターンで形成されている、請求項1から9のいずれかに記載の湿式処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、被処理物にウェットエッチングや湿式洗浄などの湿式処理を施す湿式処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 液晶表示装置や半導体装置の製造工程は、ウェットエッチングや湿式洗浄、湿式成膜などの湿式処理を含んでいる。このような湿式処理に用いられる湿式処理装置(「ウェットプロセス装置」や「ウェット装置」ともよばれる。)は、一般に、処理槽と、この処理槽の内部に設けられ、ガラス基板などの被処理物を搬送する搬送ラインとを備えている。湿式処理装置としては、例えば、特許文献1に開示されているウェット枚葉処理装置や特許文献2に開示されている半導体洗浄装置が挙げられる。 【0003】 このような湿式処理装置において、搬送ラインによる搬送中にガラス基板が不慮の事故で割れ、ガラス片が処理槽の底面部に落下した場合には、湿式処理装置の動作を一旦停止させ、作業者が処理槽の底面部からガラス片の回収を行う必要がある。ガラス片の大きさは一様ではないので、一般には専用の治具は無く、ガラス片の回収は作業者が自らの手で行うことが多い。 【0004】 【特許文献1】 特開2002−361159号公報 【特許文献2】 特開2000−40683号公報 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、処理槽の底面部は一般には平坦であるため、湿式処理に用いる液体によって接触面に対する付着力が増加しているガラス片を処理槽の底面部から除去するのは困難であり、この除去作業を迅速に行うことは難しい。 【0006】 そのため、ガラス片の除去を容易化、迅速化し、作業者の安全の確保をさらに万全とすることが望まれている。 【0007】 本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、処理槽の底面部からの被処理物の破片の除去を容易かつ迅速に行うことができる湿式処理装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】 本発明による湿式処理装置は、処理槽と、前記処理槽内に設けられ、被処理物を搬送する搬送手段とを備える湿式処理装置であって、前記処理槽は前記搬送手段の下方に位置する底面部を有し、前記底面部は凹凸状表面を有し、そのことによって上記目的が達成される。 【0009】 ある好適な実施形態において、前記底面部の前記凹凸状表面には複数の溝が形成されている。 【0010】 ある好適な実施形態において、前記複数の溝のそれぞれの断面形状は、台形状である。 【0011】 ある好適な実施形態において、前記複数の溝のそれぞれは、側面と底面とを有し、前記側面と前記底面とのなす角が90°を超えている。 【0012】 ある好適な実施形態において、前記複数の溝は、第1の方向に平行な複数の第1の溝と、前記第1の方向に交差する第2の方向に平行な複数の第2の溝とを含んでいる。 【0013】 ある好適な実施形態において、前記第1の方向と前記第2の方向とは略直交する。 【0014】 ある好適な実施形態において、前記複数の第1の溝および前記複数の第2の溝は略2cmの間隔で配置されており、前記複数の第1の溝および前記複数の第2の溝のそれぞれの上部の幅は3mm以上5mm以下であり、前記複数の第1の溝および前記複数の第2の溝のそれぞれの深さは2mm以上3mm以下である。 【0015】 ある好適な実施形態において、前記底面部の前記凹凸上表面にはそれぞれが角錐台状の複数の凸部が形成されている。 【0016】 ある好適な実施形態において、前記複数の凸部のそれぞれは四角錐台状である。 ある好適な実施形態において、前記底面部の前記凹凸状表面は、前記底面部の全体にわたって実質的に一様なパターンで形成されている。 【0017】 【発明の実施の形態】 以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。 【0018】 図1(a)および(b)に、本実施形態における湿式処理装置(ウェット装置)100の構造を示す。湿式処理装置100は、図1(a)および(b)に示すように、処理槽10と、処理槽10内に設けられた複数の搬送ローラ20とを備えている。 【0019】 複数の搬送ローラ20は、被処理物としてのガラス基板1を搬送する搬送手段として機能する。これらの搬送ローラ20は、所定の方向に沿って配列されており、各搬送ローラ20が回転することによってガラス基板1の搬送が行われる。なお、搬送手段としてはここで例示した搬送ローラ20に限定されず、公知の種々の搬送手段を用いることができる。 【0020】 搬送ローラ20によって搬送されるガラス基板1は、処理槽10内で湿式処理を施される。湿式処理としては、例えば、ウェットエッチング、湿式洗浄、湿式成膜、湿式剥離が挙げられる。 【0021】 処理槽10は、搬送ローラ20の下方に位置する底面部12を有している。この底面部12は、図2(a)および(b)に示すように、凹凸状表面12aを有している。本実施形態では、底面部12の凹凸状表面12aには、複数の溝13と、複数の凸部14とが形成されている。 【0022】 複数の溝13のそれぞれの断面形状は、図2(b)に示すように台形状(より厳密には下底よりも上底が長い等脚台形状)である。また、これらの複数の溝13は、格子状に形成されている。すなわち、複数の溝13は、所定の方向に平行な第1の溝13aと、上記所定の方向に交差する(ここでは略直交する)方向に平行な第2の溝13bとを含んでいる。 【0023】 一方、複数の凸部14のそれぞれは、格子状に形成された複数の溝13によって囲まれており、その形状は四角錐台状である。 【0024】 本実施形態における湿式処理装置100では、搬送中のガラス基板1が破損した場合に底面部12に落下するガラス片1aの大きさは、搬送ローラ20の配置間隔(隣接する搬送ローラ20間の距離)Aに依存している。そのため、搬送ローラ20から落下するガラス片1aの幅は、搬送方向には搬送ローラ20の配置間隔A、搬送方向に直交する方向にはその方向に沿ったガラス基板1の幅が最大である。つまり、ガラス片1aの最大の大きさは、図1(b)中でハッチングを付した領域1a’とほぼ同じ大きさである。搬送ローラ20の配置間隔Aは、搬送するガラス基板1の大きさにも依るが、一般的には、作業者が処理槽10の底面部12に手を伸ばすことができるように十数センチ程度である。 【0025】 ガラス片1aのうち、比較的小さいもの、例えば目視が困難な大きさのものは処理槽10内に設けられた廃液ライン(不図示)から流れ出るので、作業者が手で除去する必要性は低い。これに対して、比較的大きく、廃液ラインから流れ出ないガラス片1aは、引き続く処理に差し支えが無いよう除去する必要がある。 【0026】 ところが、従来の湿式処理装置のように処理槽の底面部が平坦であると、濡れたガラス片を除去することは難しい。濡れたガラス片は底面部への付着力が増しているからである。特に、ガラス片の大きさが2〜3cm角以下になると、平坦な底面部から除去することは非常に困難である。 【0027】 本発明による湿式処理装置100では、処理槽10の底面部12が凹凸状表面12aを有しているので、ガラス片1aが底面部12に落下した場合、ガラス片1aの下方に凹部(ここでは溝13)が存在することによってガラス片1aと底面部12の表面との間に空気層2が存在する。そのため、ガラス片1aと底面部12との付着力は比較的弱いので、ガラス片1aの除去を容易かつ迅速に行うことができ、その結果、作業者の安全の確保をさらに万全とすることが可能となる。また、ガラス片1aの下方に位置する凹部(溝13)を利用する(例えば指や冶具を差込む)ことによってガラス片1aを下側から容易に持ち上げることができるので、この点からも上記の効果が得られる。 【0028】 付着力を弱める観点およびガラス片1aの下側からの持ち上げを容易にする観点からは、凹凸状表面12aの凹部は連続していることが好ましく、凹凸状表面12aには複数の点状(島状)の凹部が形成されているよりも本実施形態のように複数の溝13が形成されていることが好ましい。 【0029】 また、同様の観点から、複数の溝13は格子状に形成されていることが好ましい。すなわち、複数の溝13が、所定の方向に平行な第1の溝13aと、その方向に交差する(例えば略直交する)方向に平行な第2の溝13bとを含んでいることが好ましい。また、落下するガラス片1aの形状や、落下位置がランダムであるので、四方からガラス片1aに手(あるいは冶具)をのばせることが好ましく、この観点からも複数の溝13が格子状であることが好ましい。 【0030】 指先の形状が丸みを帯びていることから、溝13の側面13Sは、溝13の底面13Bに対して垂直でないことが好ましく、溝13の側面13Sと溝13の底面13Bとのなす角θが90°を超えていることが好ましい。また、ガラス片1aが溝13内に落ちた場合、ガラス片1aの端面が上を向いているよりも横を向いている方が作業者の安全の確保を万全とする観点からはより好ましい。そのため、溝13は、底面を有していることが好ましく、溝13の断面形状は三角形状(V字状)よりも台形状が好ましい。 【0031】 ここまでは、溝13の好ましい構成を説明したが、凸部14についても同じ観点から好ましい形状が規定される。つまり、凸部14は連続しているよりも不連続であることが好ましく、例えば格子状に形成された複数の溝13によって囲まれていることが好ましい。また、凸部14の側面14Sは溝13の側面13Sでもあるので、凸部14の側面14Sと溝13の底面13Bとがなす角が90°を超えることが好ましい。例えば、凸部14を四角錐台状などの角錐台状とすることによって、このような条件を満足することができる。 【0032】 溝13および/または凸部14の形状、大きさなどは、除去対象となるガラス片1aの大きさに応じて適宜設定すればよい。本願発明者は、1cm角のガラス片1aを除去するのに好適な構成を詳細に検討した結果、図2(a)に示した構成において、第1の溝13aの間隔S1および第2の溝13bの間隔S2を略2cm(具体的には1.00cm以上2.50cm以下、好ましくは1.20cm以上2.00cm以下)、第1の溝13aおよび第2の溝13bの上部の幅WUを3mm以上5mm以下、第1の溝13aおよび第2の溝13bの深さDを2mm以上3mm以下とすることによって、好適にガラス片1aの除去を行うことができることを見出した。このとき、第1の溝13aおよび第2の溝13bの下部の幅WLは例えば略1mmとすることができる。なお、1cm角のガラス片1aが溝13と重ならず、略2cm角の凸部14の頂面内に位置することもありえるが、その場合でもガラス片1aをスライド(平行移動)させることによってガラス片1aの下方に溝13を位置させることができるので、除去を好適に行うことができる。 【0033】 底面部12の凹凸状表面12aの形状はここで例示したものに限定されず、除去するガラス片1aの大きさに応じて適宜設定することができる。例えば、溝13の断面形状は、例示した台形状に限定されず、ガラス片1aの下方に空気層を存在させ得る形状であればよく、溝13の断面形状をU字状やV字状(三角形状)あるいは半円状としてもよい。また、ガラス片1aの落下する場所に依らず除去を好適に行う観点からは、底面部12の凹凸状表面12aは、底面部12の全体にわたって実質的に一様なパターンで形成されていることが好ましく、多数の凸部や凹部(例えば溝)がほぼ一定の間隔で周期的に配列されていることが好ましい。 【0034】 処理槽10の底面部12に凹凸状表面12を形成するには、公知の加工技術を用いることができる。底面部12の表面の外形が予め凹凸状に作りこまれていてもよいし、底面部12の平坦な表面に凹部(例えば溝)を形成してもよい。また、平坦な表面に凸部となる部材を設置してもよく、凹凸状表面が予め作り込まれた部材を平坦な表面に設置してもよい。 【0035】 【発明の効果】 本発明によると、処理槽の底面部が凹凸状表面を有しているので、被処理物の破片の底面部への付着力を弱めることができ、また、被処理物の破片を下側から容易に持ち上げることができる。そのため、処理槽の底面部からの被処理物の破片の除去を容易かつ迅速に行うことができる湿式処理装置が提供され、作業者の安全の確保をより万全とすることができる。 【0036】 本発明は、ウェットエッチング装置や湿式洗浄装置などの湿式処理装置全般に好適に用いることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】(a)は本発明による湿式処理装置を模式的に示す断面図であり、(b)は本発明による湿式処理装置を模式的に示す上面図である。 【図2】(a)は本発明による湿式処理装置が備える処理槽の底面部を模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)中の2B−2B´線に沿った断面図である。 【符号の説明】 1 ガラス基板 10 処理槽 12 底面部 12a 凹凸状表面 13 溝 13a 第1の溝 13b 第2の溝 13B 溝の底面 13S 溝の側面 14 凸部 14S 凸部の側面 20 搬送手段 20a 搬送ローラ 100 湿式処理装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
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| 【出願日】 |
平成15年6月12日(2003.6.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101683 【弁理士】 【氏名又は名称】奥田 誠司
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| 【公開番号】 |
特開2005−1826(P2005−1826A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月6日(2005.1.6) |
| 【出願番号】 |
特願2003−167623(P2003−167623) |
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