トップ :: B 処理操作 運輸 :: B65 運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い




【発明の名称】 生活空間用の物品管理システム、物品管理サーバ、物品管理方法
【発明者】 【氏名】山田 修
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】岡本 修作
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】松川 善彦
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】成岡 知宣
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】佐藤 智
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【要約】 【課題】一般家庭、オフィス、ホテル、店舗及び病院等の、人が活動を行う生活空間内に存在する物品を管理するシステムにおいて、ユーザが実行する種々のイベントに対応して、そのイベントに用いる物品として適切なものを選択する。

【解決手段】予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに関連する過去イベントの情報を個人スケジュール管理データベース122 から抽出し、その抽出した過去イベントに用いた物品を物品/移動体データベース106 から選択して、その選択した物品を含む物品リストを作成する物品選択手段123 を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理システムであって、
上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベースと、
過去に実行された過去イベントの情報を蓄積するイベントデータベースと、
これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段と、を備え、
上記物品選択手段は、予定イベントに関連する過去イベントの情報を上記イベントデータベースから抽出し、その抽出した過去イベントに用いた物品を上記物品データベースから選択して、その選択した物品を含む物品リストを作成する物品管理システム。
【請求項2】
請求項1において、
物品選択手段は、抽出した過去イベントの情報と当該過去イベントに用いた物品の情報とをリンクさせるリンク情報に基づいて、上記過去イベントに用いた物品を上記物品データベースから選択する物品管理システム。
【請求項3】
請求項2において、
物品データベースは、生活空間における各物品の取り扱い履歴情報を蓄積し、
上記取り扱い履歴情報は、物品の取り扱い日時の情報を含み、
物品選択手段は、上記取り扱い日時の情報をリンク情報として、抽出した過去イベントが実行される時に取り扱われた物品を上記物品データベースから選択する物品管理システム。
【請求項4】
請求項3において、
取り扱い履歴情報は、物品の取り扱い態様の情報を含み、
予定イベントの情報は、当該予定イベントの属性の情報を含み、
物品選択手段は、上記物品の取り扱い態様及び予定イベントの属性に基づいて、選択した物品の取り扱い態様が、予定イベントの属性に対して整合しているときに、その選択した物品を物品リストに含める物品管理システム。
【請求項5】
請求項3又は請求項4において、
取り扱い履歴情報は、物品を取り扱った物品取扱主体の情報を含み、
予定イベントの情報は、当該予定イベントの実行主体の情報を含み、
物品選択手段は、上記物品取扱主体及び予定イベントの実行主体の情報に基づいて、選択した物品を過去イベント実行時に取り扱った物品取扱主体が、予定イベントの実行主体と一致しているときに、その選択した物品を物品リストに含める物品管理システム。
【請求項6】
請求項1において、
物品選択手段は、予定イベントに関連する過去イベントが複数存在するときには、抽出した各過去イベントの実行の際に用いられた物品の内、複数の過去イベント間で重複する回数が多い順に、物品リストに含める物品の順位付けをする物品管理システム。
【請求項7】
請求項1において、
物品選択手段は、予定イベントに関連する過去イベントが存在しないときには、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リストを参照して、その推奨物品リストに含まれる物品を物品データベースから選択する物品管理システム。
【請求項8】
請求項1において、
物品選択手段は、作成した物品リストを、予定イベントと対応付けてイベントデータベースに記憶させる物品管理システム。
【請求項9】
請求項8において、
生活空間において物品が取り扱われたことを検出するセンシング手段をさらに備え、
物品選択手段は、予定イベントの実行時に上記センシング手段によって検出された物品の取り扱い情報に基づいて、イベントデータベースに記憶させた物品リストの更新を行いかつ、更新した物品リストを過去イベントに対応する物品リストとして、上記イベントデータベースに記憶させる物品管理システム。
【請求項10】
請求項1において、
作業命令を受けて物品の取り扱い作業を実行する作業ロボットと、
物品選択手段が作成した物品リストに含まれる物品を所定の場所に移動させる作業命令を、上記作業ロボットに出力する制御手段と、をさらに備える物品管理システム。
【請求項11】
請求項10において、
イベントデータベースは、ユーザのスケジュールとして予定イベントの情報を蓄積し、
制御手段は、上記予定イベントの実行前に、その予定イベントについて作成された物品リストに含まれる物品の移動作業を作業ロボットに実行させる物品管理システム。
【請求項12】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理システムであって、
上記生活空間内に存在する物品毎に設定されたイベントに対する利用価値の情報を蓄積する物品データベースと、
これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに対して利用価値を有する物品を上記物品データベースから選択して、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段と、を備える物品管理システム。
【請求項13】
請求項12において、
物品選択手段は、各物品の利用価値を、過去に実行された過去イベントで用いられた回数に応じて設定する物品管理システム。
【請求項14】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理システムであって、
上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベースと、
これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段と、を備え、
上記物品選択手段は、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リストを参照して、その推奨物品リストに含まれる物品を上記物品データベースから選択し、その選択した物品を含む物品リストを作成する物品管理システム。
【請求項15】
請求項1,12,14のうちのいずれか1項において、
物品選択手段が作成した物品リストを提示する提示手段をさらに備える物品管理システム。
【請求項16】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理サーバであって、
これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段を備え、
上記物品選択手段は、予定イベントに関連する過去イベントの情報を、過去に実行された過去イベントの情報を蓄積するイベントデータベースから抽出し、その抽出した過去イベントに用いた物品を、上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベースから選択して、その選択した物品を含む物品リストを作成する物品管理サーバ。
【請求項17】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理サーバであって、
これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段を備え、
上記物品選択手段は、上記生活空間内に存在する物品毎に設定されたイベントに対する利用価値の情報を蓄積する物品データベースから、上記予定イベントに対して利用価値を有する物品を選択し、その選択した物品を含む物品リストを作成する物品管理サーバ。
【請求項18】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理サーバであって、
これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段を備え、
上記物品選択手段は、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リストを参照して、その推奨物品リストに含まれる物品を物品データベースから選択し、その選択した物品を含む物品リストを作成する物品管理サーバ。
【請求項19】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理方法であって、
これから実行される予定イベントの情報を受けるステップと、
過去に実行された過去イベントの情報を蓄積するイベントデータベースから、上記予定イベントに関連する過去イベントの情報を抽出するステップと、
抽出した過去イベントに用いた物品を、上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベースから選択するステップと、
選択した物品を含む物品リストを作成するステップと、を含む物品管理方法。
【請求項20】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理方法であって、
これから実行される予定イベントの情報を受けるステップと、
上記生活空間内に存在する物品毎に設定されたイベントに対する利用価値の情報を蓄積する物品データベースから、上記予定イベントに対して利用価値を有する物品を選択するステップと、
選択した物品を含む物品リストを作成するステップと、を含む物品管理方法。
【請求項21】
所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う物品管理方法であって、
これから実行される予定イベントの情報を受けるステップと、
上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リストを参照して、その推奨物品リストに含まれる物品を物品データベースから選択するステップと、
選択した物品を含む物品リストを作成するステップと、を含む物品管理方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭、オフィス、ホテル、店舗及び病院等の、人が活動を行う空間(以下、これらを総称して生活空間という)において物品の管理を行う生活空間用の物品管理システム、物品管理サーバ、物品管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、所定の空間における物品の管理を行うシステムとして、産業分野では自動倉庫が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1に開示されている自動倉庫は、倉庫に保管されている物品の指定を受けて、その指定された物品を出庫させるように構成されている。
【0004】
また、特許文献2に開示されている自動倉庫は、定期的に交換の必要な灯器を保管する自動倉庫であって、その灯器の交換スケジュールを入力を受けて、そのスケジュールの実行に必要な種類の灯器を、必要な数だけ出庫するように構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−113315号公報
【特許文献2】
特開平8−234809号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般家庭、オフィス、ホテル、店舗及び病院等においては、各種のイベントが実行される。例えば一般家庭では、お父さんが泊りがけで出張に出かけたり、家族でキャンプに出かけたりするイベントが行われる。こうしたイベントの実行の際にはそのイベントに対応した物品が必要となる。例えば泊りがけの出張では、着替え等が必要となる。また、キャンプでは、テント、簡易テーブルセット、ガスコンロ、寝袋等が必要となる。このため、これからイベントを実行しようとする際には、人はそれに必要な物品をリストアップし、そのリストアップした物品を収集することを行う。
【0007】
ここで、特許文献1,2に開示されている産業用の物品管理システムを上記生活空間に適用することが考えられるかもしれない。
【0008】
ところが、特許文献1に開示された物品管理システムは、出庫させる物品を一つ一つ指定しなければならないため、生活空間に適用させたときでも、イベントに用いる物品を、ユーザが一つ一つ指定しなければならず、ユーザによる物品の指定が煩雑になる。
【0009】
また、特許文献2に開示された物品管理システムは、必要な物品を一つ一つ指定する必要はなく、イベントを指定することによってその実行の際に用いる物品が選択されることになるものの、特許文献2に開示された物品管理システムが対象とするイベントは灯器の交換に限られており、その一つのイベントのみに用いる物品の種類と数とが管理されるに過ぎない。これに対し、生活空間において実行されるイベントは多種多様であり、その各イベントに用いる物品は互いに相違する。このため、特許文献2に開示された物品システムを生活空間に適用させたとしても、ユーザが実行する種々のイベントに対応して、そのイベントに用いる物品として適切なものを選択することはできない。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一般家庭、オフィス、ホテル、店舗及び病院等の、人が活動を行う生活空間内に存在する物品を管理するシステムにおいて、ユーザが実行する種々のイベントに対応して、そのイベントに用いる物品として適切なものを選択することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の物品管理システムは、所定の生活空間内に存在する物品の管理を行うシステムである。
【0012】
上記物品管理システムは、上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベースと、過去に実行された過去イベントの情報を蓄積するイベントデータベースと、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段と、を備える。
【0013】
そして、上記物品選択手段は、予定イベントに関連する過去イベントの情報を上記イベントデータベースから抽出し、その抽出した過去イベントに用いた物品を上記物品データベースから選択して、その選択した物品を含む物品リストを作成する。
【0014】
この構成によると、物品選択手段は、予定イベントの情報を受けたときには、その予定イベントに関連する過去イベントの情報をイベントデータベースから抽出する。ここで、予定イベントに関連する過去イベントには、イベントの内容が予定イベントに対して同一の過去イベントが含まれる。また、予定イベントに対して類似の過去イベントを、予定イベントに関連する過去イベントに含めてもよい。予定イベントに類似の過去イベントは、イベントの内容が予定イベントと同じカテゴリに属する過去イベントとしてもよい。例えば、イベントの一つであるキャンプは、アウトドアスポーツのカテゴリに属するため、そのアウトドアスポーツのカテゴリに属するイベント(登山等)はキャンプに類似するイベントとなる。
【0015】
そして、上記物品選択手段は、その抽出した過去イベントに用いた物品を物品データベースから選択する。過去イベントは予定イベントに関連するため、過去イベントに用いた物品は、予定イベントに用いる物品とすることができる。
【0016】
こうして、その選択した物品を含む物品リストを作成し、作成した物品リストを、予定イベントに用いる物品を含む物品リストとする。
【0017】
このように、予定イベントに用いる物品を、その予定イベントに関連する過去イベントの情報に基づいて作成することで、種々のイベントに対応して、そのイベントに用いる物品として適切な物品を選択することが可能になる。
【0018】
上記物品選択手段は、抽出した過去イベントの情報と当該過去イベントに用いた物品の情報とをリンクさせるリンク情報に基づいて、上記過去イベントに用いた物品を上記物品データベースから選択すればよい。
【0019】
上記物品データベースは、生活空間における各物品の取り扱い履歴を蓄積し、上記取り扱い履歴情報は、物品の取り扱い日時の情報を含み、上記物品選択手段は、上記取り扱い日時の情報をリンク情報として、抽出した過去イベントが実行される時に取り扱われた物品を上記物品データベースから選択してもよい。
【0020】
上記取り扱い履歴情報は、物品の取り扱い態様の情報を含み、上記予定イベントの情報は、当該予定イベントの属性の情報を含み、上記物品選択手段は、上記物品の取り扱い態様及び予定イベントの属性に基づいて、選択した物品の取り扱い態様が、予定イベントの属性に対して整合しているときに、その選択した物品を物品リストに含めてもよい。
【0021】
ここで、物品の取り扱い態様には、生活空間内で物品が移動されたこと、生活空間外に物品が持ち出されたこと、生活空間内に物品が持ち込まれたこと、等が含まれる。
【0022】
一方、予定イベントの属性には、そのイベントが生活空間内で実行される(例えばホームパーティー)属性と、生活空間外で実行される(例えばキャンプ)属性とが含まれる。予定イベントの属性は、イベントの内容や、イベントの行き先に基づいて決定される。
【0023】
上記物品の取り扱い態様が生活空間外に持ち出されたことであって、予定イベントの属性が生活空間外での実行に属するときには、物品の取り扱い態様が、予定イベントの属性に対して整合していることとなる。また、物品の取り扱い態様が生活空間内で移動されたこと、又は生活空間内に持ち込まれたことであって、予定イベントの属性が生活空間内での実行に属するときには、物品の取り扱い態様が、予定イベントの属性に対して整合していることとなる。
【0024】
取り扱い履歴情報は、物品を取り扱った物品取扱主体の情報を含み、予定イベントの情報は、当該予定イベントの実行主体の情報を含み、上記物品選択手段は、上記物品取扱主体及び予定イベントの実行主体の情報に基づいて、選択した物品を過去イベント実行時に取り扱った物品取扱主体が、予定イベントの実行主体と一致しているときに、その選択した物品を物品リストに含めてもよい。
【0025】
上記物品選択手段は、予定イベントに関連する過去イベントが複数存在するときには、抽出した各過去イベントの実行の際に用いられた物品の内、複数の過去イベント間で重複する回数が多い順に、物品リストに含める物品の順位付けをしてもよい。
【0026】
上記物品選択手段は、予定イベントに関連する過去イベントが存在しないときには、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リストを参照して、その推奨物品リストに含まれる物品を物品データベースから選択してもよい。
【0027】
上記物品選択手段は、作成した物品リストを、予定イベントと対応付けてイベントデータベースに記憶させてもよい。
【0028】
上記物品管理システムは、生活空間において物品が取り扱われたことを検出するセンシング手段をさらに備え、上記物品選択手段は、予定イベントの実行時に上記センシング手段によって検出された物品の取り扱い情報に基づいて、イベントデータベースに記憶させた物品リストの更新を行いかつ、更新した物品リストを過去イベントに対応する物品リストとして、上記イベントデータベースに記憶させてもよい。
【0029】
上記物品管理システムは、作業命令を受けて物品の取り扱い作業を実行する作業ロボットと、上記物品選択手段が作成した物品リストに含まれる物品を所定の場所に移動させる作業命令を、上記作業ロボットに出力する制御手段と、をさらに備えてもよい。
【0030】
上記イベントデータベースは、ユーザのスケジュールとして予定イベントの情報を蓄積し、上記制御手段は、上記予定イベントの実行前に、その予定イベントについて作成された物品リストに含まれる物品の移動作業を作業ロボットに実行させてもよい。
【0031】
本発明の他の物品管理システムは、上記生活空間内に存在する物品毎に設定されたイベントに対する利用価値の情報を蓄積する物品データベースと、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに対して利用価値を有する物品を上記物品データベースから選択して、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段と、を備える
上記物品選択手段は、各物品の利用価値を、過去に実行された過去イベントで用いられた回数に応じて設定してもよい。
【0032】
本発明のさらに他の物品管理システムは、上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベースと、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段と、を備え、上記物品選択手段は、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リストを参照して、その推奨物品リストに含まれる物品を上記物品データベースから選択し、その選択した物品を含む物品リストを作成する。
【0033】
物品管理システムは、物品選択手段が作成した物品リストを提示する提示手段をさらに備えてもよい。
【0034】
本発明の物品管理サーバは、所定の生活空間内に存在する物品の管理を行うサーバである。
【0035】
この物品管理サーバは、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段を備え、上記物品選択手段は、予定イベントに関連する過去イベントの情報を、過去に実行された過去イベントの情報を蓄積するイベントデータベースから抽出し、その抽出した過去イベントに用いた物品を、上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベースから選択して、その選択した物品を含む物品リストを作成する。
【0036】
本発明の他の物品管理サーバは、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段を備え、上記物品選択手段は、上記生活空間内に存在する物品毎に設定されたイベントに対する利用価値の情報を蓄積する物品データベースから、上記予定イベントに対して利用価値を有する物品を選択し、その選択した物品を含む物品リストを作成する。
【0037】
本発明のさらに他の物品管理サーバは、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段を備え、上記物品選択手段は、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リストを参照して、その推奨物品リストに含まれる物品を物品データベースから選択し、その選択した物品を含む物品リストを作成する。
【0038】
本発明の物品管理方法は、所定の生活空間内に存在する物品の管理を行う方法である。
【0039】
この物品管理方法は、これから実行される予定イベントの情報を受けるステップと、過去に実行された過去イベントの情報を蓄積するイベントデータベースから、上記予定イベントに関連する過去イベントの情報を抽出するステップと、抽出した過去イベントに用いた物品を、上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベースから選択するステップと、選択した物品を含む物品リストを作成するステップと、を含む。
【0040】
本発明の他の物品管理方法は、これから実行される予定イベントの情報を受けるステップと、上記生活空間内に存在する物品毎に設定されたイベントに対する利用価値の情報を蓄積する物品データベースから、上記予定イベントに対して利用価値を有する物品を選択するステップと、選択した物品を含む物品リストを作成するステップと、を含む。
【0041】
本発明のさらに他の物品管理方法は、これから実行される予定イベントの情報を受けるステップと、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リストを参照して、その推奨物品リストに含まれる物品を物品データベースから選択するステップと、選択した物品を含む物品リストを作成するステップと、を含む。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本発明に係る物品管理システムは、所定の空間における物品の管理するシステムである。本実施形態では、所定の空間は、一般家庭、オフィス、ホテル、店舗及び病院等の、人が活動を行う空間(生活空間)とし、特に本実施形態では、一般家庭のある一つの部屋を、物品管理システムの対象空間(以下これを環境と呼ぶ)とする。
【0043】
−実施形態1−
本システムは、図1に示すように、環境管理サーバ101 (以下、単にサーバと省略することもある)、作業ロボット102 (以下、単にロボットと省略することもある)、及び操作端末103 の大きく分けて3つのサブシステムから構成される。これら3つのサブシステム101 〜103 は、無線又は有線のネットワークを介して接続されていて、このネットワークを介して情報のやり取りを行うように構成されている。
【0044】
3つのサブシステム101 〜103 はそれぞれ、制御手段110 ,115 ,119 と送受信手段109 とを備えている。各サブシステム101 〜103 の送受信手段109 は処理が同じであるため、同じ符号を付すことにする。
【0045】
ここで、物品とは、人や作業ロボット102 によって取り扱われるものをいう。また、人及び作業ロボット102 は物品の取り扱いを行うものであり、以下、これら総称して移動体と呼ぶ。さらに、物品の取り扱いを行っている移動体を、物品取扱主体と呼ぶ。
【0046】
−センシング手段の構成−
本システムは、環境内の状況を把握するセンシング手段120 を備え、このセンシング手段120 は、1番目のサブシステムである環境管理サーバ101 に接続されている。
【0047】
上記センシング手段120 は、環境の出入口の状況を検出する出入口センシング手段121 と、環境内の状況を検出する環境内センシング手段122 とから構成されている。
【0048】
(出入口センシング手段)
上記出入口センシング手段121 は、移動体が環境内に物品を持ち込んだこと、及び環境外へ物品を持ち出したことを検出するものである。つまり、出入口センシング手段121 は、物品が物品取扱主体によって出入口を通過されたことを検出する。
【0049】
この出入口センシング手段121 としては、電子タグとリーダライタとからなるものを採用することができる。
【0050】
電子タグとはデータを蓄えるICとデータを無線で送受信するアンテナとから構成されるデバイスであり、リーダライタとは電子タグに書き込まれた情報を読みとったり、電子タグに情報を書き込んだりすることのできる装置である。
【0051】
この電子タグとリーダライタとからなる出入口センシング手段121 は、例えば図2に示すように、環境と外部との出入口である窓51及びドア52の開口部それぞれに、ゲート型のリーダライタ(RFアンテナ)81,82を配設して構成される。
【0052】
また、この出入口を通過する全ての物品には、予め上記電子タグを付す。この電子タグには、その物品に関するデータ、例えば物品の種類、形状、重さ、その物品の画像、製造年月日等のデータを埋め込むのがよい。
【0053】
さらに、この出入口を通過する移動体にも、予め電子タグを付す。人に付す電子タグは、その人が常時携帯するもの(例えば腕時計や指輪等)に埋め込んでもよい。移動体に付す電子タグには、その移動体に関するデータ、例えば人の名前や生年月日等の情報を書き込むのがよい。
【0054】
出入口センシング手段121 をこのように構成することによって、物品及び移動体がこの窓51やドア52を通過するときには、その出入口に設置されたリーダライタ81,82が、物品及び移動体に取り付けられた電子タグからの情報を読み取ることになる。こうして、電子タグからの情報を読み取ることによって、出入口センシング手段121 は、物品及び移動体が出入口を通過したことを検出することができる。
【0055】
また、上記リーダライタを出入口に対して二重に設置するように構成すれば、出入口センシング手段121 は、物品が出入口を通過したことだけではなく、物品が環境内に持ち込まれたのか、環境内から持ち出されたのかを区別して検出することができる。
【0056】
つまり、図示は省略するが、第1のリーダライタを環境外である、窓51やドア52の開口部の外側に設置する一方で、第2リーダライタを環境内である、窓51やドア52の開口部の内側に設置するのである。この構成によって、環境の外側に設置された第1リーダライタが電子タグからの情報を検出した後に、内側に設置された第2リーダライタが電子タグからの情報を検出したときには、その電子タグが取り付けられた物品は、外部から環境内に持ち込まれた(又は移動体が外部から環境内に入った)と特定することができる。逆に、環境の内側に設置された第2リーダライタが電子タグからの情報を検出した後に、外側に設置された第1リーダライタが電子タグからの情報を検出したときには、その電子タグが取り付けられた物品は、環境内から外部に持ち出された(又は移動体が環境内から外部に出た)と特定することができる。
【0057】
尚、図2では、窓51やドア52の開口部の上下左右を囲むようにリーダライタ81,82を設置しているが、これは電子タグの向きに依存せず高精度の検出を行なうためであり、リーダライタ81,82は、窓51やドア52の上下位置のみ、左右位置のみ、又はその中央位置に設置してもよい。
【0058】
尚、出入口センシング手段121 は、電子タグとリーダライタとからなるものに限らず、その他の構成のものを採用してもよい。その場合も、物品の持ち出しと持ち込みとを区別して検出できることが好ましい。但し、後述する環境内センシング手段122 によって、環境内の存在する物品は検出可能であることから、出入口センシング手段121 が、物品の持ち出しと持ち込みとを区別して検出できなくても、この環境内センシング手段122 の検出結果と出入口センシング手段121 の検出結果とを組み合わせることによって、物品が環境外に持ち出されたか、環境内に持ち込まれたかを区別することは可能である。
【0059】
(環境内センシング手段)
上記環境内センシング手段122 は、環境内に存在する物品や設備(家具等を含む)、及び人やロボット102 の位置と状態とを常時検出するものである。
【0060】
この環境内センシング手段122 としては、画像センサを用いるものを採用することができる。画像センサを用いる環境内センシング手段122 は、部屋の天井や壁等に固定したカメラを備え、そのカメラが撮像したカメラ画像によって、室内の物品等の検出を行うように構成される。
【0061】
カメラ画像を用いて環境内の物品や移動体を検出する一般的な方法の一つに、背景差分法があり、環境内センシング手段122 としては、その背景差分法を利用することができる。この背景差分法とは、背景としてのモデル画像を予め用意しておき、現在のカメラ画像と上記モデル画像との差分を取ることによって、対象物を検出する方法である。
【0062】
本システムにおける環境内センシング手段122 は、環境内の物品や移動体を検出・監視することが目的であるため、モデル画像としては、環境の状況変動が少ない場合は、その環境内に物品・移動体が存在していないときに撮像した画像を用いればよい。尚、環境の状況変動が激しい場合は、所定の時間間隔を空けて撮影された複数の画像を平均して得られた画像を、モデル画像として用いればよい。
【0063】
具体的に、背景差分法による物品の検出方法について、図3を参照しながら説明する。ここで、図3(a)はモデル画像の例を示す図であり、図3(b)はある時点でカメラが撮影した画像(入力画像)を示す図であり、図3(c)は、入力画像からモデル画像を差し引くことによって得られた背景差分画像の例を示す図である。図3(c)から分かるように、背景差分画像では、入力画像とモデル画像との差のある部分が浮き出てくる(同図の網掛け部分参照)。このため、その浮き出た部分のみをそれぞれ取り出すことで環境内に存在する物品を検出することができる。さらに、その画像を画像処理することによって、その物品が何であるかを特定する(この処理は、後述する物品特定手段32が行う)。このように、背景差分法を用いることによって、環境内の物品及び移動体の状況を検出することが可能になる。
【0064】
また、環境内センシング手段122 としては、上記出入口センシング手段121 と同様に、電子タグ及びリーダライタを用いるものも採用することができる。
【0065】
この電子タグとリーダライタとからなる環境内センシング手段122 は、図示は省略するが、環境内にリーダライタを多数設置することで構成される。また、環境内に存在する各物品及び各移動体には、上述したように、電子タグを付す。この構成により、環境内に設置されたリーダライタは、環境内に存在している各物品に付された電子タグからの情報を読み取ることになり、それによって、カメラがなくても、環境内に存在する物品や移動体を検出することが可能になる。
【0066】
また、カメラを用いる構成の環境内センシング手段122 は、単に物品の存在を検出するだけであるが、電子タグとリーダライタを用いる構成の環境内センシング手段122 は、物品の存在を検出することに加えて、電子タグに埋め込まれている情報を利用することが可能である。それによって、その物品が何であるかを確実に特定することが可能になる、その物品の製造年月日データによる品質期限の管理が可能になる、物品の形状データにより後述するロボット102 の物品の把持作業が容易になる等、さらに利便性を高めることができる。
【0067】
環境内センシング手段122 は、画像センサと電子タグとの双方を用いるものとすることも可能である。つまり、上述した背景差分法によって、環境内の物品の位置を特定し、さらに電子タグを使ってその物品を特定するというハイブリッド処理を行うのである。具体的な処理として、以下の2つの例を挙げることができる。
【0068】
一つの例は、環境内の天井や壁等にカメラを設置し、作業ロボット102 にはリーダライタを取り付けて環境内センシング手段122 を構成する。また、各物品及び移動体には電子タグを取り付けておく。そして、上記カメラ画像を用いた背景差分法によって、環境内の物品の位置を特定する。次に、特定した物品の近傍に上記ロボット102 を移動させて、そのロボット102 に取り付けたリーダライタによって、その物品に取り付けられた電子タグから情報を読みとり、その物品を特定する。
【0069】
もう一つの例は、環境内の天井や壁等にカメラを設置し、その環境内に複数個のリーダライタを略均等に設置して環境内センシング手段122 を構成する。このリーダライタは、電子タグのデータ読みとりに関して指向性を有しかつ、その読み取り方向が可変であるものとする。そして、上記カメラ画像を用いた背景差分法によって、環境内の物品の位置を特定する。次に、特定した物品に最も近い位置に設置されたリーダライタを選択すると共に、そのリーダライタの読みとり方向をその物品に向ける。こうして、その物品に取り付けられた電子タグから情報を読み取り、その物品を特定する。尚、この例では、リーダライタと電子タグとの間の距離が長くなる場合があるため、比較的強い無線電波を用いることになる。このため、環境内に人がいないことを、例えば背景差分法によって確認した上で、リーダライタが電子タグの情報を読み取ることが好ましい。
【0070】
尚、環境内センシング手段122 はここで説明した以外の方法(例えば、光ビーコンを用いたセンシング手法)を採用してもよい。
【0071】
上記センシング手段120 は、以上のようにして環境に対する物品の持ち込み・持ち出し、及び環境内における物品の移動(取扱い)を検出したときには、その検出結果を、サーバ101 の物品/移動体検索・管理手段105 に送信する。
【0072】
−環境管理サーバの構成−
環境管理サーバ101 は、図1に示すように、上記センシング手段120 によって把握した状況のうち、環境内に存在する物品と移動体との状況を管理する物品/移動体検索・管理手段105 及びその物品及び移動体のデータを蓄積する物品/移動体データベース106 と、上記物品及び移動体以外の環境全体の状況を管理する環境マップ管理手段107 及びその環境全体のデータを蓄積する環境マップ108 と、
各移動体のスケジュール(過去に実行した過去イベント及びこれから実行する予定イベント)の管理を行うスケジュール検索・管理手段121 及び各移動体のスケジュールが記憶されている個人スケジュール管理データベース122 と、物品/移動体データベース106 に蓄積されている物品の中から、予定イベントに用いる物品を選択する物品選択手段123 と、物品/移動体データベース106 のデータや環境マップ108 のデータの問い合わせ(信号)を外部から受信したり、その応答信号を外部に発信したり、また、ロボット102 に対する制御コマンドを送信したりする送受信手段109 と、これらの手段105 ,107 ,109 ,121 ,123 をコントロールする制御手段110 とからなる。
【0073】
この環境管理サーバ101 としては汎用コンピュータを用いることが可能である。この場合は、後述する各処理を実行する制御プログラムをコンピュータが読み込むことによって、そのコンピュータを環境管理サーバ101 として用いることが可能になる。
【0074】
(物品/移動体検索・管理手段)
物品/移動体検索・管理手段105 は、センシング手段120 によって検出された各物品及び移動体の情報を、物品/移動体データベース(DB)106 に蓄積するものである。
【0075】
また、物品/移動体検索・管理手段105 は、センシング手段120 の検出結果に基づいて、物品の特定を行うと共に、その物品を取り扱っている移動体を特定し、それらの特定結果を上記物品/移動体DB106 に蓄積するように構成されている。
【0076】
さらに、上記物品/移動体検索・管理手段105 は、制御手段110 から物品/移動体DB106 に問い合わせがあった場合に、その問い合わせの内容に応じて必要な情報を物品/移動体DB106 から取り出し、その情報を制御手段110 に送ることも行う。
【0077】
上記物品/移動体検索・管理手段105 は、図4に示すように、センシング手段120 の検出結果を受けて物品が移動体によって取り扱われていること(物品取扱状態)を検出する物品取扱検出手段31と、上記物品取扱検出手段31の検出結果を受けて、移動体に取り扱われている物品を特定する物品特定手段32と、上記物品取扱検出手段31の検出結果を受けて、物品を取り扱っている移動体(物品取扱主体)を特定する物品取扱主体特定手段33と、を備えている。
【0078】
上記物品取扱検出手段31は、出入口センシング手段121 の検出結果に基づいて、環境の出入口における物品取扱状態を検出する。具体的には、物品と移動体とが共に出入口を通過したことを出入口センシング手段121 が検出したときに、上記物品取扱手段31は、出入口において物品が取り扱われたと検出する。
【0079】
また、物品取扱検出手段31は、環境内センシング手段122 の検出結果に基づいて、環境内における物品取扱状態を検出する。具体的には、環境内センシング手段122 が、上述した背景差分法を利用して環境内における物品の検出を行っているときには、入力画像(カメラ画像)とモデル画像とに差のある部分が生じたときに、上記物品取扱検出手段31は、その部分で物体が取り扱われていると検出する。
【0080】
また、環境内センシング手段122 が、上述した電子タグとリーダライタとを利用して環境内における物品の検出を行っているときには、電子タグからの情報を読み取っていたリーダライタが、その電子タグからの情報が読み取れなくなったとき、逆に、電子タグからの情報を読み取っていなかったリーダライタが、電子タグからの情報を読み取ることができるようになったときに、上記物品取扱検出手段31は、その電子タグが付された物品が取り扱われていると検出する。
【0081】
上記物品特定手段32は、上記物品取扱検出手段31が物品取扱状態を検出したときに、物品取扱主体に取り扱われている物品を特定し、その物品の情報を物品/移動体DB106 に蓄積するものである。
【0082】
上記物品特定手段32は、上述したように、センシング手段120 が電子タグとリーダライタを用いたものであるときには、その電子タグからの情報に基づいて物品の特定をする。また、センシング手段120 がカメラ画像を用いたものであるときには、そのカメラ画像に基づいて物品の認識処理を行い、その物品の特定を行う。
【0083】
上記物品取扱主体特定手段33は、上記物品取扱検出手段31が物品取扱状態を検出したときに、その物品を取り扱っている物品取扱主体を特定し、その物品取扱主体の情報を物品/移動体DB106 に蓄積するものである。
【0084】
上記物品取扱主体特定手段33は、物品取扱検出手段31が出入口における物品の取り扱い(物品の移入又は移出)を検出したときには、その物品と同時に出入口を通過した移動体を物品取扱主体と特定する。この物品取扱主体は、移動体に付された電子タグからの情報に基づいて特定すればよい。
【0085】
一方、上記物品取扱主体特定手段33は、物品取扱検出手段31が環境内における物品の取り扱いを検出したときには、次のようにして物品取扱主体を特定する。つまり、環境内センシング手段122 がカメラを用いて物品を検出しているときには、物品取扱主体特定手段33は、そのカメラに物品取扱状態が検出された領域を撮像させ、その撮像した画像に対して顔認証処理を行い、その認証処理によって移動体を特定する。こうして特定された移動体は、取扱いがされた物品の近傍にいたと考えられるので、その移動体を物品取扱主体と推定することができる。ここで、環境内センシング手段122 として用いるカメラは、背景差分法による物品検出に用いるため、通常、広域を撮影する広角カメラである。この広角カメラの撮像画像は解像度が比較的低く、顔認証処理を行なうには解像度が足りない場合がある。そこで、背景差分法に用いるカメラとは別に、顔認証処理用のカメラとして狭角の高分解能カメラを、環境内に設置又はロボット102 に設置してもよい。この場合、物品取扱主体特定手段33は、狭角カメラに、上記物品取扱検出手段31が物品取扱状態を検出した領域を撮像させ、その撮像した画像に対して顔認証処理を行う。こうすることにより、物品取扱主体特定手段33は物品取扱主体を精度よく特定することができる。
【0086】
尚、物品取扱主体特定手段33における物品取扱主体の特定方法は、顔認証処理に限らず、例えば虹彩認証等のその他の認証処理によって行ってもよい。また、カメラ画像に対する認証処理を行わなくても、そのカメラ画像自体を物品/移動体DB106 に蓄積することによって、物品取扱主体の情報を保持してもよい。これは、認証処理によって移動体を特定することができなかったときに限って行ってもよい。
【0087】
また、物品取扱主体の特定は、電子タグを利用して行ってもよいし、光ビーコンを利用して行ってもよい。
【0088】
尚、上述した出入口における物品取扱主体の特定を、カメラ画像を用いた認証処理によって行ってもよい。
【0089】
(物品/移動体データベース)
環境管理サーバ101 の物品/移動体DB106 は、物品及び移動体の情報を蓄積するDBであり、例えば図5,図6に示すように構成される。つまり、この物品/移動体DB106 は、物品を扱う物品データベース61(図5)と、移動体を扱う移動体データベース62(図6)とからなる。
【0090】
物品DB61は、物品データ611 、物品履歴データ612 、物品共通属性データ613 、及び物品固有属性データ614 の4種類のデータをそれぞれ蓄積するサブデータベースからなる。各サブデータベースに蓄積されるデータ内容は以下の通りである。
【0091】
1)物品データ611 :個々の物品を区別するためのID、物品履歴データへのポインタ、物品の共通属性が記載された物品共通属性データ、及び物品の固有属性が記載された物品固有属性データへのポインタ、が蓄積される。ここで、複数の物品について、その種類が同じであっても物理的に別の存在であれば、それらはそれぞれ別の物品として扱うため異なるIDが割り当てられると共に、異なる物品固有属性データへのポインタを持つ。一方、種類が同じ物品は同じ物品属性を持つため、異なるIDが割り当てられていても、同じ物品共通属性データへのポインタを持つ。これにより、データベースの容量を節約する。また、IDは、Name−ID部分とID番号とによって構成される。Name−IDは、同じ種類の物品に対しては共通であり、このName−IDによって物品の種類を判別する。ID番号は、各物品に固有であり、このID番号によって各個体を識別する。
【0092】
2)物品履歴データ612 :物品が取り扱われた履歴を格納するもので、取り扱われた時刻(取り扱い日時)、取扱内容(取り扱い態様)、物品取扱主体、取扱い後の位置、の4項目からなる。この内、取扱内容は、移動、持込、持出等と表される。また、位置データの表し方としては種々の表現が考えられるが、ここでは、図5に示すように、6つのパラメータで位置を表現することとする。つまり、最初の3つのパラメータ(x1 ,y1 ,z1)は物品の位置(重心位置等を用いる)を表し、後の3つのパラメータ(l1,m1,n1)は、物品の向きを表す。物品の位置及び姿勢は、センシング手段120 又は作業ロボット102 のセンサ111 によって取得する。また、物品履歴データにおける物品取扱主体は、上記物品取扱主体特定手段33によって特定された移動体である。
【0093】
3)物品共通属性データ613 :物品が有する物理的な属性情報を格納するもので、共通属性情報の例としては、図5に示すように、物品の重さ、形状モデル・サイズが挙げられる。
【0094】
4)物品固有属性データ614 :個別の物品が有する属性情報を格納するもので、個別属性情報の例としては、図5に示すように、色、内容、外観画像、利用価値等が挙げられる。この内、利用価値とは、イベントに対する利用の価値を示すものであり、「イベント名」−「対象移動体」−「価値」で表される。図例では、Kan−small−001は、party−00−004という利用価値を有し、Kan−small−002は、party−00−001なる利用価値を有している。この利用価値属性についての詳細は後述する。
【0095】
これに対し、移動体DB62は、図6に示すように、移動体データ621 、移動体履歴データ622 、及び移動体属性データ623 の3種類のデータをそれぞれ蓄積するサブデータベースからなり、各サブデータベースに蓄積されるデータ内容は以下の通りである。
【0096】
1)移動体データ621 :個々の移動体を区別するためのID、移動体履歴データへのポインタ、各移動体の属性情報(図例では、認証に利用される顔画像や虹彩画像と、その移動体の誕生日と)が蓄積される。移動体データ621 に格納される移動体は、ユーザが手動で予め登録するようにすればよい。
【0097】
2)移動体履歴データ622 :移動体の、ある時刻における位置と、その時刻における状態との3項目からなる。ここで、移動体は、物品とは異なり空間内に占める体積が大きく、ロボット102 が環境内を移動するときの障害物となる。このため、移動体の位置はできるだけ現実に則した表現が好ましい。ここでは、床面上で移動体が占めるおおよその領域を円で表すこととする。すなわち、円の中心位置のXY座標(x4 ,y4)と円の半径(r1)で移動体の位置を表す。これは、ロボット102 が障害物を避けつつ経路作成が可能となる一方で、移動体の位置を必要最小限の情報で表すためである。尚、移動体が占める領域は、さらに厳密な表現をしてもよい。例えば移動体の床面上で占める領域の輪郭を近似する複数個の線分ベクトルを使って、移動体の位置を表現してもよい。
【0098】
また、移動体履歴データにおける移動体の状態とは、その移動体が人であれば、「座る」「立つ」「寝る」「歩く」等の一般的な人の動作を表し、移動体がロボット102 であれば、「把持」「解放」等のロボット102 が物品に対して行う動作を表す。例えば移動体の状態となり得る状態候補を予め複数用意しておき、センシング手段120 による検出結果等に基づいて移動体の状態がどの状態候補に当てはまるかを判断すればよい。尚、ロボット102 に関する移動体履歴データでは、その動作だけでなく、作業対象の物品IDと併せて「物品ID:動作内容」として格納する。具体的には、「kan−small−0001:把持」となる。
【0099】
3)移動体属性データ623 :移動体が有する共有の属性情報を蓄積するものであり、移動体属性データとしては、移動体の重さや形状等の物理属性が挙げられる。この移動体属性データは、センシング手段120 (電子タグとリーダライタ)によって取得することが可能である。また、手動でこれらの情報を入力してもよい。
【0100】
ここで、センシング手段120 によって検出された物品や、人及びロボット102 等の移動体の情報が、物品/移動体検索・管理手段105 によって、どのように物品/移動体DB106 に格納されるか、また、その物品/移動体DB106 のデータがどのように更新されていくかについて、図5〜7を参照しながら具体的に説明する。
【0101】
図7は、一般家庭における、ある部屋(環境)内を示す俯瞰図であって、2つの缶ジュース21,22が、この部屋に対して出入すると共に、これらの缶ジュース21,22が環境内を移動される様子を示す図である。
【0102】
同図において、各缶ジュース21,22の移動は矢線によって示され、これらの矢線に付されているt0,t1,t2,t5,t6,t7,t8の文字は、矢線に従って缶ジュースが移動された時刻を示す。時刻は、t0〜t8の順で進んだものとする。
【0103】
尚、部屋の出入口(ドア)には、図示は省略するが、出入口センシング手段121 としてリーダライタが設置されていて、物品及び移動体の移入と移出とを区別して検出すると共に、部屋内には、環境内センシング手段122 としてリーダライタが設置されていて、環境内における物品及び移動体の移動を検出するものとする。
【0104】
また、各缶ジュース21,22並びに部屋を出入する人及びロボット102 にはそれぞれ電子タグが付されているとする。この各缶ジュース21,22の物品属性データは、電子タグに埋め込まれている情報をリーダライタが読み取ることによって得ることとする。移動体DB62の移動体データ621 には各移動体の情報が登録されているものとし、移動体履歴データ622 は既に初期化されているものとする。また、物品DB61の物品データ611 には、何も記録されていない空の状況であるとする。
【0105】
先ず、時刻t0に、移動体DB62の移動体データ621 に登録されているお父さん(図示省略)が、缶ジュース21を持ってドアから部屋内に入ってくる。このとき、ドアに設けられた出入口センシング手段121 は、お父さんと、缶ジュース21とが、部屋内に移入したことを検出する。
【0106】
その検出結果は、センシング手段120 から物品/移動体検索・管理手段105 に送られ、それを受けた物品/移動体検索・管理手段105 は、缶ジュースとお父さんとを特定する。そして、その缶ジュース21に[kan−small−0001]というIDを割り当て、物品共通属性データ613 へのポインタと対応付けて物品データ611 に格納する(図5参照)。これと共に、物品/移動体検索・管理手段105 は、その缶ジュース21の物品共通属性データ613 及び物品固有属性データ614 を格納する。さらに、物品/移動体検索・管理手段105 は、その缶ジュースの移動履歴を物品履歴データ612 に格納するための「位置履歴リスト1」の内容をセットする。具体的には、
時刻:t0
取扱内容:持込
物品取扱主体:お父さん
取扱後の位置:−
をセットする。ここで、缶ジュース21は取扱い状態であるため、取扱後の位置は、「−」となる。
【0107】
一方で、センシング手段120 により検出したお父さんの移動体履歴データ622 を更新するために、物品/移動体検索・管理手段105 は、移動体データ621 におけるID「お父さん」の位置履歴を参照して、「位置履歴リスト3」の内容をセットする(図6参照)。具体的には、
時刻:t0
位置:−
状態:入室
をセットする。ここで、位置が「−」となっているのは、移動体が環境外から環境内に移動したことを示している。尚、位置の情報としては、部屋に入室する際に通過したドアの位置情報をセットしてもよい。
【0108】
時刻t1に、お父さんがテーブル近傍の位置P4(x4 ,y4)に座り、持っていた缶ジュース21をそのテーブル上のP1(x1,y1,z1)に置く。そのことを環境内センシング手段122 が検出すると、物品/移動体検索・管理手段105 は、物品履歴データ612 の位置履歴リスト1の内容をセットする(図5参照)。具体的には、
時刻:t1
取扱内容:新規
物品取扱主体:お父さん
取扱後の位置:P1(x1,y1,z1,l1,m1,n1)
をセットする。ここで、取扱内容が「新規」となっているのは、それまで環境内に存在していなかった物品が、新たに外部から持ち込まれたことを意味する。
【0109】
また、物品/移動体検索・管理手段105 は、移動体履歴データ622 の位置履歴リスト3の内容をセットする(図6参照)。具体的には、
時刻:t1
位置:(x4 ,y4 ,r1)
状態:座る
をセットする。
【0110】
時刻t2に、移動体DB62の移動体データ621 に登録されている別の移動体である息子(図示省略)が、P1(x1,y1,z1)に置かれた上記の缶ジュース21を床の上であるP2(x2,y2,z2)に移動させる。そのことを環境内センシング手段122 が検出すると、その検出結果を受けて物品/移動体検索・管理手段105 は、物品履歴データ612 の位置履歴リスト1の新たな内容をセットする(図5参照)。具体的には、
時刻:t2
取扱内容:移動
物品取扱主体:息子
取扱後の位置:P2(x2,y2,z2,l2,m2,n2)
をセットする。ここで、取扱内容が「移動」となっているのは、すでに物品履歴データ612 に登録されている物品が、環境内で移動されたためである。尚、時刻t2で息子の位置が変わるため、物品/移動体検索・管理手段105 は環境内センシング手段122 の検出結果を受けて、息子の移動体履歴データ622 (位置履歴リスト4)の内容をセットするが、ここではその図示を省略する。
【0111】
時刻t3に、お父さんが部屋の外に出る。そのことを環境内センシング手段122 が検出すると、物品/移動体検索・管理手段105 は、移動体履歴データ622 の位置履歴リスト3の新たな内容をセットする(図6参照)。具体的には、
時刻:t3
位置:−
状態:外出
をセットする。ここで、位置が「−」となっているのは、環境外に出たことで、環境内センシング手段122 がお父さんを検出することができなくなったためである。尚、位置情報としては、外出する際に通過したドアの位置情報を設定してもよい。
【0112】
また、その部屋の外に出る際にお父さんが操作端末103 を操作して、ロボット102 に缶ジュース21をP1(x1,y1,z1)に移動させる内容の作業命令を入力する。サーバ101 を介してその作業命令を受けたロボット102 は、缶ジュースの位置P2(x2, y2)まで移動し、時刻t4にその缶ジュースを把持する。このことを環境内センシング手段122 が検出すれば、物品/移動体検索・管理手段105 は、ロボット102 の移動体履歴データ622 (位置履歴リスト5)の内容をセットする(図6参照)。具体的には、
時刻:t4
位置:(x2 ,y2 ,r2)
状態:[kan−small−0001]:把持
をセットする。尚、ロボット102 の動作は、環境内センシング手段122 が検出してもよいが、サーバ101 が、ロボット102 からの動作情報を受信することによって、ロボット102 の動作を検出してもよい。
【0113】
時刻t5に、上記ロボット102 が缶ジュース21を把持した状態で、P4(x4 ,y4)に移動し、テーブルの上P1 (x1,y1,z1)で把持した缶ジュース21を解放する。環境内センシング手段122 がそのことを検出すれば、物品/移動体検索・管理手段105 は、移動体履歴データ622 の位置履歴リスト5の新たな内容をセットする(図6参照)。具体的には、
時刻:t5
位置:(x4 ,y4 ,r2)
状態:[kan−small−0001]:解放
をセットする。
【0114】
また、物品/移動体検索・管理手段105 は、物品履歴データ612 の位置履歴リスト1の新たな内容をセットする(図5参照)。具体的には、
時刻:t5
取扱内容:移動
物品取扱主体:ロボット
取扱後の位置:P1(x1,y1,z1,l1,m1,n1)
時刻t6に、移動体DB62の移動体データ621 に登録されているさらに別の移動体であるお母さんが、新たな缶ジュース22を持ってドアから部屋に入ってくる。出入口センシング手段121 が、お母さんと新たな缶ジュース22とが部屋内に移入したことを検出すると、物品/移動体検索・管理手段105 は、その新たな缶ジュース22に[kan−small−0002]というIDを割り当て、物品共通属性データ613 へのポインタと対応付けて物品データ611 に格納する。この新たな缶ジュース22の物品共通属性データ613 は、上記の缶ジュース21と同じである。また、その新たな缶ジュース22の移動履歴を物品履歴データ612 に格納するための「位置履歴リスト2」の内容をセットする(図5参照)。具体的には、
時刻:t6
取扱内容:持込
物品取扱主体:お母さん
取扱後の位置:−
時刻t7に、お母さんが新たな缶ジュース22を床の上であるP3(x3,y3,z3)に置く。そのことを環境内センシング手段122 が検出すると、物品/移動体検索・管理手段105 は、物品履歴データ612 の位置履歴リスト2の内容をセットする(図5参照)。具体的には、
時刻:t7
取扱内容:新規
物品取扱主体:お母さん
取扱後の位置:P3(x3,y3,z3,l3,m3,n3)
をセットする。尚、図7では、お母さんの移動体データ及び移動体履歴は省略している。
【0115】
時刻t8に、お母さんが缶ジュース21を持って部屋の外に出て行く。出入口センシング手段121 がそのことを検出すれば、物品/移動体検索・管理手段105 は、物品履歴データ612 の位置履歴リスト1の新たな内容をセットする(図5参照)。具体的には、
時刻:t8
取扱内容:持出
物品取扱主体:お母さん
取扱後の位置:−
以上のようにして、物品/移動体検索・管理手段105 は、物品/移動体DB106 に物品や移動体の情報を格納・更新する。ここでは、データベースの更新を、物品/移動体DB106 に登録されている各物品や移動体の位置が変更される毎に行う例を示したが、データベースの更新タイミングはこれに限るものではなく、適宜設定すればよい。
【0116】
(環境マップ管理手段・環境マップ)
環境マップ管理手段107 は、センシング手段120 からの情報に基づいて環境マップ108 を作成すると共に、その作成した環境マップ108 の管理を行うものである。この環境マップ108 は、ロボット102 が環境内を移動する際に利用するものである。ロボット102 は、後述するように、この環境マップ108 をサーバ101 から取得して移動経路計画を立てる。
【0117】
また、上記環境マップ管理手段107 は、制御手段110 から環境マップ108 に問い合わせがあった場合に、その問い合わせの内容に応じて必要な情報を制御手段110 に送ることも行う。
【0118】
環境マップ108 は、例えば環境の実状況が、図8(a)に示される場合に、その実状況を立体モデルで簡略化したもの(図8(b))を環境マップ108 としてもよい。また、図8(c)に示すように、さらに平面モデルで簡略化したものを環境マップ108 としてもよい。さらに、図8(a)に示される環境の実状況をそのまま立体モデル化したものを、環境マップ108 としてもよい。すなわち環境マップ108 は、そのマップの用途や、そのマップ作成にかけることのできる時間(手間)に応じて作成すればよい。例えば、立体モデルからなる環境マップを極めて短時間で作成する必要があるときは、環境内に存在する立体物を、その立体物を覆う最小の直方体でモデル化すればよい。図8(b)に示す環境マップ108 はその例であり、テーブル及び本棚をそれぞれ直方体でモデル化し、ゴミ箱を略円柱でモデル化している。平面モデルからなる環境マップも同様であり、図8(c)に示す作業マップ108 では、テーブル及び本棚を平面に正射影した矩形領域(斜線を付した領域)でそれぞれモデル化し、ゴミ箱を円領域(斜線を付した領域)でモデル化している。また、この平面モデルからなるマップ108 では、上記2つの矩形領域及び円領域をロボット102 が移動不可能な領域に設定する。
【0119】
図9は環境マップに付随する設備データベースの一例を示した図で、このものは、図8に示す環境に対応している。この設備データベースは、設備データと、及び設備属性データとの2種類のデータをそれぞれ蓄積するサブデータベースからなる。
【0120】
1)設備データ:環境それ自体、及びこの環境内の個々の設備(物品とは異なり環境に固定又は設置されたものであって、ロボットの取扱い作業の対象外となるもの)を特定するためのID、設備属性データへのポインタが蓄積される。ここでは、環境(部屋)には「room−0001」のIDが付され、環境内に存在するテーブル、本棚、及びゴミ箱にはそれぞれ「table−0001」「bookshelf−0001」「trash−0001」のIDが付されている。
【0121】
2)設備属性データ:環境自体に係る設備属性データには、その環境内の床面データが蓄積される。例えばその環境内に互いに高さの異なる複数の床面が存在するときには、その床面の数だけ床面データが蓄積される(面1,面2,…)。この床面データは、例えば次のように表される。
((X1,Y1,Z1),(X2,Y2,Z2),(X3,Y3,Z3),(X4,Y4,Z4),2200,0)
ここで、最初の4つの値(座標)は、床面を構成する各頂点の座標(実世界座標での座標)を示し、次の値(2200)は、その床面から天井までの距離(mm)を示す。また、最後の値(0)は、床面の材質を意味する。例えば、「0」はフローリング、「1」は畳、「2」は絨毯等とすればよい。
【0122】
設備(家具等)に設備属性データには、その設備を構成する各面のデータ(面1,面2,…)、設備の種類、その設備が物品を載置可能な面を有する場合、その面に載置される主な物品の形状とその姿勢が蓄積される。具体的に、設備を構成する面のデータは例えば次のように表される。
((X1,Y1,Z1),(X2,Y2,Z2),(X3,Y3,Z3),1,400)
ここで、最初の3つの値(座標)は、その面を構成する各頂点の座標(実世界座標での座標)を示し、次の値「1」はその面に物品が載置可能な否かのフラグである。物品が載置可能なときは「1」となり、載置不可能なときは「0」となる。最後の値「400」は、その面に物品が載置可能であるときに、その載置可能な物品の上限高さ(mm)を示す。例えばその面がテーブルの天板であるときには、天板から天井までの距離が上限高さであり、その面が本棚におけるある一つの棚面であるときには、その棚面から直上の棚までの距離が上限高さとなる。
【0123】
設備属性データにおける「主な物品の形状」とは、その設備に収容される物品の形状である。設備の種類が本棚であれば、「本の形状」となる。つまり、その幅に比べて奥行きと高さが極端に長い直方体が本棚の主な物品の形状である。また、「主な物品の姿勢」とは、その設備に収容されるときの物品の姿勢である。設備の種類が本棚であれば、その本をどのような姿勢で本棚の棚面に載置するかであり、通常は本を立てた姿勢となる。こうした「主な物品の形状と姿勢」のデータは、例えば設備の種類が靴棚であるとき(この場合の主な物品は靴)や、食器乾燥機(この場合の主な物品は食器)の設備属性データに蓄積される。但し、設備の種類によっては、この「主な物品の形状と姿勢」データを有しない場合がある。設備の種類が例えばテーブルやゴミ箱であるときには、物品の形状及び姿勢には限定がない。このため、テーブルやゴミ箱の設備属性データは、「主な物品の形状と姿勢」のデータを有しない。
【0124】
このように、設備属性データに「主な物品の形状と姿勢」のデータを蓄積することによって、作業ロボット102 に、例えば本を本棚に移動させる作業を指定したときには、その作業ロボット102 は、このデータを基に指定された本を立てた姿勢で本棚の棚に載置することができるようになる。
【0125】
(個人スケジュール管理データベース・スケジュール検索・管理手段)
個人スケジュール管理DB122 は、図10に示すように、各移動体毎(イベントの実行主体毎)に、過去に実行した過去イベントの情報(過去のイベント)と、これから実行する予定イベントの情報(未来のイベント)とからなる個人スケジュール情報201 が蓄積されている。イベントの情報としては、図例ではイベントの開始時間である出発時間、イベントの終了時間である到着時間、イベントの内容、イベントの行き先、イベントに同行した者、が記憶されている。
【0126】
スケジュール検索・管理手段121 は、後述するように、登録・削除要求に応じて個人スケジュール管理DB122 の更新を行うと共に、検索要求に応じて個人スケジュール管理DB122 に蓄積されている情報の検索を行って、その検索結果を要求先に送信する。
【0127】
(物品選択手段)
物品選択手段123 は、予定イベントに用いる物品を、物品DB61から選択して、その選択した物品を含む物品リストを作成するものである。この物品選択手段123 は、図11に示すように、スケジュール認識・獲得手段41と、物品リスト認識・獲得手段42と、から構成される。この内、スケジュール認識・獲得手段41は、個人スケジュール管理DB122 に蓄積されているデータの検索に係る検索条件を作成し、これをスケジュール検索・管理手段121 に送ると共に、そのスケジュール検索・管理手段121 による検索結果を獲得するものである。一方、物品リスト認識・獲得手段42は、物品/移動体DB106 に蓄積されているデータの検索に係る検索条件を作成し、これを物品/移動体検索・管理手段105 に送ると共に、その物品/移動体検索・管理手段105 による検索結果を獲得するものである。
【0128】
この物品選択手段123 による物品リストの具体的な作成手順については、後述する。
【0129】
(制御手段)
環境管理サーバ101 における制御手段110 はサーバ全体を制御する部分であり、主な制御内容としては以下のものがある。
【0130】
1)送受信手段109 が、サーバ内にある各種データに関する問い合わせ受信したときに、その問い合わせ内容を判断し、その判断結果に応じて物品/移動体検索・管理手段105 、環境マップ管理手段107 、スケジュール検索・管理手段121 にデータの参照要求を出す。
【0131】
2)上記要求に対して物品/移動体検索・管理手段105 、環境マップ管理手段107 又はスケジュール検索・管理手段121 から送られてきた結果を、送受信手段109 を介して問い合わせ元に送る。
【0132】
3)操作端末103 から送受信手段109 を介して送信されたロボット102 の作業内容メッセージを解釈し、そのロボット102 に動作を実行させるためのロボット制御コマンド列を生成して上記ロボット102 に送信する。尚、ロボット制御コマンド列については、後述する。
【0133】
4)必要に応じて、一定時間毎に、物品/移動体DB106 で管理している物品の一部又は全部の状況、環境マップ108 の状況を、個人スケジュール管理DB122 で管理しているスケジュール情報を、送受信手段109 を通じてロボット102 やユーザ(操作端末103 )にブロードキャストする。
【0134】
5)予定イベントに対応する物品リストが作成されたことを受けて、その物品リストの情報を送受信手段109 を通じて操作端末103 に送信する。
【0135】
6)予定イベントに対応する物品リストが作成されたことを受けて、その物品リストの情報を送受信手段109 を通じて作業ロボット102 に送信する。
【0136】
上記の5),6)の処理の詳細については、後述する。
【0137】
−作業ロボットの構成−
2番目のサブシステムである作業ロボット102 は、ユーザによって指定された作業命令に従って物品の取扱い作業を行うものである。
【0138】
図1に示すように、ロボット102 はその基本構成として、ロボット102 の近辺の障害物等を検知する障害物センサ111 、物品を把持する把持手段112 、環境マップ108 を使って移動計画を立てる移動計画作成手段113 、上記ロボット102 自体を移動させる移動手段114 、環境管理サーバ101 や操作端末103 との間で種々のデータの送受信を行う送受信手段109 、これらのセンサ111 及び各手段109 ,112 〜114をコントロールする制御手段115 とからなる。
【0139】
図12は、本システムにおけるロボット102 の構造の一例を示した模式図であり、このロボット102 は、移動計画作成手段113 や制御手段115 等を収容する略箱型の本体部10を備えている。以下、図12における紙面右側を前側、左側を後側、紙面奥側を左側、紙面手前側を右側と呼ぶ。
【0140】
把持手段112 は、多関節アーム12a とそのアーム12a の先端に配設されたハンド12b とから構成され、上記本体部10の上面に取り付けられている。上記アーム12a 及びハンド12b は、モータ制御によるアクチュエータを用いたものとしてもよいし、その他のアクチュエータ、例えば人工筋肉によるアクチュエータを用いたものでもよい。
【0141】
移動手段114 は車輪14によって構成されており、この車輪14は、上記本体部10の左右両側にそれぞれ2つ取り付けられている(図例では、左側の車輪の図示を省略する)。ここでは、移動手段114 を車輪14で構成したが、移動手段114 の構成は、そのロボットが使用される環境に応じて最適な構成を選択すればよい。例えば環境の床面の起伏が激しい場合は、移動手段114 をクローラ型や多足歩行型に構成することが好ましい。
【0142】
障害物センサ111 は、本システムでは、超音波センサ11a 、視覚センサとしてのステレオカメラ11b 、及び衝突センサ11c から構成される。
【0143】
上記超音波センサ11a は、超音波を発してその反射波を受信するまでの時間を測定することにより当該センサ11a から障害物までの距離を計算するもので、近距離の障害物を、それに衝突する前に検知するためのものである。この超音波センサは、本体部の各側面(前面、後面、左右側面)に、3つずつ取り付けられている。
【0144】
上記ステレオカメラ11b は、ロボット102 の周囲の状況を画像として入力し、その画像の認識等の処理を行うことで、障害物の有無の判断や把持対象物品のより正確な情報を得るためのものである。このステレオカメラ11b は、本体部10の前部に取り付けられている。
【0145】
上記衝突センサ11c は、ロボット102 に所定の衝撃力が加わったことを検知するセンサである。例えば障害物がロボット102 に衝突してきたことや、ロボット102 自体が移動中に障害物に衝突したことを、この衝突センサ11c で検知する。この衝突センサ11c は、本体部の前面と後面とのそれぞれに取り付けられている。
【0146】
移動計画作成手段113 は、ロボット102 に物品の移動作業やその他の作業に伴う移動が指定されたときに、そのロボット102 の現在位置から指定された位置(目的位置)までの移動経路を、環境マップ108 を使って作成するものである。この際、現在位置から目的位置までの移動経路上に障害物があってはならないが、環境マップ108 には、上述したように、ロボットが移動不可領域(例えば図8(c)の斜線を付した領域)が設定されている。このため、この移動不可領域以外の領域で移動経路を作成すれば、障害物を回避した移動経路が作成される。例えば図8(c)の平面モデルを用いた環境マップ108 を用いてロボットをA1地点からA2地点まで移動させる際には、ロボット102 の大きさを考慮して移動不可領域を回避するルート(図8(c)に矢線参照)が作成される。こうした移動経路の作成に当たっては、最も一般的な方法であるダイクストラ法を使ってもよいし、環境が複雑であれば、ダイクストラ法を改良した経路探索アルゴリズムを用いてもよい。
【0147】
尚、環境の状況が複雑すぎてロボット102 の移動経路の算出が出来ない、又はその算出に多大な時間を要するような場合等の対策として、ユーザがロボット102 の移動経路を指定するモードを設けてもよい。
【0148】
作業ロボット102 の制御手段115 は、主に環境管理サーバ101 から送受信手段109 を介して送られてきたロボット制御コマンド列を解釈し、そのロボット制御コマンドを順に実行するものである。
【0149】
ここで、ロボット制御コマンドとは、物品の把持や、ロボット102 自体の移動の制御を行うためのコマンドであって、本実施形態では以下の「移動」「把持」「解放」の3種類が設定されている。
【0150】
1)移動:(move,座標)
ロボット102 の現在位置から座標で指定された位置まで移動するコマンドである。座標は世界座標系で指定し、現在位置から目的位置までの移動経路は移動計画作成手段113 が計画する。
【0151】
2)把持:(grab,物品ID)
物品IDで指定された物品を、ハンド12b によって把持するコマンドである。物品の場所は物品DBを参照し、把持計画は把持手段112 が作成する。
【0152】
3)解放:(release)
ハンド12b を解放するコマンドである。
【0153】
ロボット制御コマンドはこの3種類に限らず、必要に応じて増やしてもよい。
【0154】
尚、本実施形態では、作業ロボット102 を、車輪14によって構成された移動手段114 を有する自走ロボットとしたが、作業ロボット102 は、この構成に限るものではない。例えば上述したアーム12a とハンド12b とからなる把持手段112 を、環境内の天井に取り付けたガイドレールに組み付けることで、作業ロボット102 を構成してもよい。この構成の作業ロボット102 は、上記把持手段112 がガイドレールに案内されて移動することにより、指定された位置に移動することができ、それによって、環境内で指定された物品を指定された位置に移動させる作業を実行することができる。
【0155】
−操作端末の構成−
3番目のサブシステムである操作端末103 は、本システムにおけるユーザインタフェースであり、主にロボット102 に対する物品の取扱い作業を指示するためにユーザが操作する端末である。
【0156】
操作端末103 はその基本構成として、図1に示すように、ロボット102 の作業内容を指定するための操作画面、サーバ101 に対してスケジュールの登録を行うための入力画面、作成された物品リストを表示(提示)する提示画面を表示する、例えばCRTや液晶ディスプレイからなる表示部117 、上記操作画面、入力画面及び提示画面上での入力を行うための、例えばポインティングデバイスやキーボードからなる入力部116 、上記表示部117 に表示される画面の作成等の表示制御を行う表示制御手段118 、上記入力部116 にて入力されたロボット102 の作業内容やスケジュールの登録内容を環境管理サーバ101 に送る送受信手段109 、これらの各手段109 ,116 〜118 をコントロールする制御手段119 からなる。
【0157】
この操作端末103 としては、例えば汎用PCを用いることも可能である。この場合、制御プログラムをPCが読み込むことによって、そのPCを操作端末103 として用いることが可能になる。
【0158】
ユーザは、この操作端末103 を用いてロボット102 の作業内容を指定したり、サーバ101 の個人スケジュール管理データベース122 に登録するスケジュール(予定イベント)を入力したり、物品リストに含まれる物品の追加・変更・削除を要求したりする。
【0159】
−物品管理処理−
次に、上記構成の物品管理システムにおける物品管理の一つである予定イベントに用いる物品を選択する処理について、図13,14を参照しながら説明する。本システムでは、予定イベントに用いる物品を過去イベントの情報に基づいて選択する。
【0160】
図13は、本システムにおける物品選択処理のフローを示していて、先ずステップS11で、ユーザが操作端末103 の入力部116 を操作することによって、予定イベントの情報を入力すれば、その情報は操作端末103 からサーバ101 に送られる。スケジュール検索・管理手段121 は、個人スケジュール管理データベース122 の個人スケジュール情報201 に入力された予定イベントを追加する(ステップS12)。これにより、例えば図14に示すように、お父さんの予定イベントとして、出発日時:2003年8月15日10:00、到着日時:2003年8月17日20:00、内容:キャンプ、行き先;軽井沢、同行者:妻・息子、が、個人スケジュール情報201 に登録される。
【0161】
また、物品選択手段123 のスケジュール認識・獲得手段41は、その予定イベントの内容を把握して、その検索条件を設定する(ステップS13)。そして、スケジュール認識・獲得手段41は、スケジュール検索・管理手段121 に対して、設定した検索条件による過去イベントの検索要求を出力する(ステップS14)。ここで設定される検索条件は、イベントの内容が予定イベントと関連する(同一又は類似の)過去イベントを検索する条件となる。図14の例では、内容が「キャンプ」と同一又は類似の過去イベントを検索するための検索条件が設定される。
【0162】
上記検索要求を受けたスケジュール検索・管理手段121 は、個人スケジュール管理DB122 を参照して、検索条件に合致する過去イベントの検索を行う(ステップS15)。そして、その検索結果を上記スケジュール認識・獲得手段41に送信する(ステップS16)。図14の例では、出発日時:2000年8月10日9:00、到着日時:2000年8月15日20:00、内容:キャンプ、行き先;八ヶ岳、同行者:妻・息子、の過去イベントが、検索によって抽出される。
【0163】
スケジュール認識・獲得手段41が抽出された過去イベントの情報を受信すれば(ステップS17)、物品リスト認識・獲得手段42は、続くステップS18で、過去イベントの実行の際に取り扱われた物品の検索要求を、物品/移動体検索・管理手段105 に送信する。このように、物品が取り扱われた日時の情報を、過去イベントの情報と当該過去イベントに用いた物品の情報とをリンクさせるリンク情報とし、このリンク情報に基づいて過去イベントに用いた物品の選択を行う。
【0164】
上記物品/移動体検索・管理手段105 は、検索要求に応じて、物品DB61を検索し(ステップS19)、その検索結果を上記物品リスト認識・獲得手段42に送信する(ステップS110)。図14の例では、過去イベントの出発日時である2000年8月10日9:00に取り扱われた全ての物品を、物品履歴データ612 を参照して選択すると共に、ポインタを辿って物品データ611 を参照することにより、取り扱われた物品のIDを特定する。
【0165】
物品リスト認識・獲得手段42は、その検索結果を受けて(ステップS111)、選択された物品の取り扱い態様が予定イベントの属性に整合しているか否かを判断する(ステップS112)。図14の例では、予定イベント(及び過去イベント)の行き先が屋外(環境外)であることから、選択された物品の取扱内容が「持出」であるときには、整合性があると判断する。尚、予定イベント(及び過去イベント)の行き先が環境内である場合は、選択された物品の取扱内容が「移動」又は「持込」であるときに、整合性があると判断する。
【0166】
そして、物品リスト認識・獲得手段42は、予定イベントに対して整合性を有する物品を含む物品リスト300 を作成する。この物品リスト300 に含まれる物品は、予定イベントの実行の際に用いられる物品である。作成した物品リスト300 は、物品リスト認識・獲得手段42から制御手段110 に送信される(ステップS113)。この物品リストの送信のときには、作業ロボット102 が物品リストに含まれる物品を収集する位置の情報と、その収集時刻(少なくとも予定イベントの実行前に設定される)とを併せて送信してもよい。この収集位置の情報は、例えばユーザが操作端末103 において入力してもよいし、予め個人スケジュール管理DB122 に設定しておいてもよい。
【0167】
制御手段110 は、作成された物品リストをネットワークを介して操作端末103 に送信する。このことにより、操作端末103 の表示部117 には作成された物品リストが表示されて、ユーザに予定イベントに用いる物品の情報を提示することになる。
【0168】
物品リストが表示された操作端末103 においては、ユーザが入力部116 を操作することによって、物品リストに含まれる物品の追加・変更・削除が可能に構成される。その物品リストの更新情報は、操作端末103 からサーバ101 に送信され、物品選択手段123 は、作成した物品リストを、更新要求に応じて更新する。
【0169】
また、制御手段110 は、作成された物品リスト(又はユーザにより更新された物品リスト)に含まれる各物品を、所定の収集位置に、所定の収集時刻に収集させるロボット制御コマンドを作成する。このときに、各物品の現在位置の情報は、物品DB61を参照することにより取得する。そして、その作成したロボット制御コマンドをロボット102 に送信する。これにより、作業ロボット102 が作業を実行することで、予定イベント実行前にその予定イベントに用いる物品全てが、所定の位置に収集されることになる。
【0170】
ここで、ステップS13では過去イベントの検索条件として、予定イベントと内容が同一・類似の過去イベントを抽出する条件を設定しているが、例えば、イベントの内容の同一・類似性に加えて、イベントの実行時季(シーズン)の同一・類似性を検索条件に加えてもよい。これは、予定イベントと内容が同じ過去イベントが存在するときであっても、予定イベントが夏のキャンプであるのに対し過去イベントが冬のキャンプであるときには、夏のキャンプの実行の際に用いる物品と冬のキャンプの実行の際に用いる物品とは互いに相違すると考えられるためである。そこで、イベントの内容の関連性とそのイベントの実行時季の同一・類似との双方を検索条件とすることによって、予定イベントの実行に必要な物品を過去イベントの情報に基づいて的確に選択することが可能になる。
【0171】
また、予定イベントに関連する過去イベントを抽出するときには、予定イベントの実行主体と同じ主体の過去イベントのみを検索対象としてもよいし、予定イベントの実行主体と異なる主体の過去イベントをも検索対象に含めてもよい。
【0172】
また、ステップS112における抽出された物品と予定イベントの内容の整合性の判断においては、イベントの内容(行き先)に対して物品の取扱い内容が整合しているか否かを判断したが、これに加えて、物品履歴データ612 の取扱主体の情報に基づいて、予定イベントの実行主体(図14の例では、お父さん)と、物品の取扱主体とが同じであるか否かをも、整合性の判断材料にしてもよい。つまり、図14の例では、予定イベントの実行主体がお父さんであるため、選択した物品の取扱主体がお父さんであることを条件として、その物品を予定イベントの物品リストに含めるのである。こうすることで、予定イベントの実行主体が複数であるときに、その各実行主体毎に必要な物品を精度よく選択することができる。
【0173】
また、操作端末103 において予定イベントの情報が入力されたことを受けて、物品選択手段123 は、ステップS13以降の物品の選択処理を開始するが、物品の選択処理は、予定イベントが実行される時刻に対して所定時間前に開始するようにしてもよい。つまり、例えば操作端末103 において予定イベントが入力された時点では物品の選択処理を開始せずに、個人スケジュール管理データベース122 に予定イベントを追加するのみとする。そして、スケジュール検索・管理手段121 が、個人スケジュール管理データベース122 を検索することにより、現時点から所定時間未来までの間に実行される予定イベントが存在するか否かを判断し、予定イベントが存在するときには、スケジュール検索・管理手段121 から物品選択手段123 に対して、その予定イベントの情報を送る。物品選択手段123 は、スケジュール検索・管理手段121 からの予定イベントの情報を受けて、上記ステップS13以降の物品選択処理を開始してもよい。
【0174】
(予定イベントに関連する過去イベントが複数存在するときの処理)
図14の例では、予定イベントに関連する過去イベントが1つであったが、予定イベントに関連する過去イベントが複数存在する場合もある。このように、予定イベントに関連する過去イベントが複数存在するときの物品リストの作成手順について、図15を参照しながら説明する。
【0175】
図15に示すように、予定イベント(出発日時:2003年8月15日9:00、到着日時:2003年8月17日19:00、内容:キャンプ、行き先;八ヶ岳、同行者:妻・息子)に関連する過去イベントとして、過去イベント1〜3が、個人スケジュール管理DB122 に記憶されていたとする。
【0176】
各過去イベント1〜3について、図13に示すフローチャートのステップS18〜ステップS112に従って処理を行うことにより、過去イベント1〜3のそれぞれに対応して複数の物品リスト301 〜303 が作成される。各物品リスト301 〜303 に含まれる物品は互いに異なる一方で、複数の物品リスト301 〜303 に係る過去イベントは互いに関連していることから、複数の物品リスト301 〜303 間で重複する物品も存在する。複数の物品リスト301 〜303 間で重複する物品は、複数のイベントの実行の際に共通して用いられた物品であるため、予定イベントに対して必要度の高い物品であると考えられる。
【0177】
そこで、物品選択手段123 は、過去イベントが複数存在するときには、各過去イベントの情報に基づいて作成される物品リストによって、その各物品リストに含まれる物品を、予定イベントの物品リストに含めると共に、その複数の物品リスト間で重複する回数に基づき、重複する回数が多い順に物品リストに含まれる物品の順位付けを行う。こうすることで、予定イベントの実行に際して必要度の高い物品を、ユーザに強調して提示することが可能になる。
【0178】
具体的な処理手順を、図15を参照しながら説明すると、過去イベント1〜3のそれぞれに対応する複数の物品リスト301 〜303 において、テント(tent−001)の重複回数は、3である。そこで、このテントは最も必要度が高いとして、予定イベントの物品リスト300 において最上位に順位付ける。また、飯盒(hangou−001)の重複回数は2であり、木炭(sumi−001)の重複回数も2である。この場合、飯盒と木炭との重複回数は互いに同じであるため、予定イベントの実行主体と同じ実行主体の過去イベントに用いられた物品を優先させる。図15の例では、飯盒を用いた過去イベントの実行主体は、予定イベントの実行主体と同じお父さんであるのに対し、木炭を用いた過去イベントの実行主体は、予定イベントの実行主体とは異なる息子である。そこでこの例では、飯盒を優先することになり、物品リスト300 において、飯盒の順位を木炭よりも上位に順位付ける。
【0179】
尚、作成した物品リストにおいて、所定の順位よりも下位に順位付けられる物品は、必要度が低いとして物品リストから削除してもよい。こうすることで、必要度の比較的高い物品のみを提示することが可能になる。
【0180】
(予定イベントに関連する過去イベントが存在しないときの処理)
予定イベントに関連する過去イベントが存在しているときには、その過去イベントの情報に基づいて予定イベントに用いる物品を選択することが可能であったが、予定イベントに関連する過去イベントが存在しない場合も考えられる。予定イベントに関連する過去イベントが存在しないときの、本システムにおける物品の選択処理について、図16〜18を参照しながら説明する。
【0181】
図16は、予定イベントに関連する過去イベントが存在しない場合に対応した物品選択手段123 の構成を示していて、この物品選択手段123 は、図11の物品選択手段123 と比較して物品リスト照合手段43がさらに設けられている。この物品リスト照合手段43は、後述する推奨物品リストと物品DB61との照合を行うことにより、推奨物品リストに含まれる物品が環境内に存在しているか否かを判別するものである。
【0182】
また、個人スケジュール管理DB122 には、図17に示すように、個人スケジュールデータ201 の他に、推奨物品リストデータ220 が記憶されている。この推奨物品リストデータ220 は、イベントに用いることが好ましい物品を含む物品リストであり、予め作成されているリストである。図例では、登山、キャンプ、ハイキング、海水浴の各イベントの推奨物品リスト221 〜224 が登録されている。この各推奨物品リスト221 〜224 に含まれる物品は、その必要度の順に順位付けされている。
【0183】
尚、上記推奨物品リスト221 〜224 は、上述したように、個人スケジュール管理DB122 に予め登録しておく代わりに、外部データベースに登録しておいて、ネットワーク(インターネット等の外部ネットワークを含む)を介して、必要な推奨物品リストを、個人スケジュール管理DB122 にダウンロードするようにしてもよい。
【0184】
次に、予定イベントに関連する過去イベントが存在しない場合の物品リスト作成手順について、図17を参照しながら説明する。
【0185】
上述したように、ユーザによる操作端末103 の操作によって、予定イベントの情報が入力されれば、サーバ101 のスケジュール検索・管理手段121 は、個人スケジュール管理データベース122 に予定イベントを追加する。これと共に、物品選択手段123 のスケジュール認識・獲得手段41は、その予定イベントの内容を把握し、設定した検索条件と検索要求とをスケジュール検索・管理手段121 に送信する。図例では、予定イベントがキャンプであるため、キャンプに関連する過去イベントを検索する条件がスケジュール検索・管理手段121 に送られる。
【0186】
上記検索要求を受けたスケジュール検索・管理手段121 は、個人スケジュール管理DB122 を参照して、検索条件に合致する過去イベントの検索を行う。その結果、過去イベントが存在しないときには、上記スケジュール検索・管理手段121 は、個人スケジュール管理DB122 に格納されている推奨物品リストデータ220 の中から、指定されたイベントに対応する推奨物品リスト221 〜224 を抽出する。図例では、キャンプの推奨物品リスト222 が抽出される。スケジュール検索・管理手段121 は、抽出した推奨物品リスト222 を物品リスト照合手段43に送信する。
【0187】
上記物品リスト照合手段43は推奨物品リストを受けて、それを予定イベントの物品リストに設定すると共に、物品/移動体検索・管理手段105 を介してその推奨物品リストと物品DB61との照合を行う。つまり、推奨物品リストに含まれる各物品が物品DB106 に登録されているか、言い換えると物品が環境内に存在しているか否かを判定する。こうして物品リスト照合手段43が各物品の照合を行えば、その照合結果と推奨物品リストとを制御手段110 に送信する。
【0188】
上記制御手段110 は、推奨物品リスト(予定イベントの物品リスト)と照合結果とを、ネットワークを介して操作端末103 に送信する。このことにより、操作端末103 の表示部117 には、例えば図18に示すように、推奨物品リストが表示される。
【0189】
この表示画面には、予定イベントの情報とその予定イベントに用いる物品リストが含まれる。この画面においてユーザは、操作キー70を操作することにより、物品リストをスクロールさせることができ、物品リストに含まれる各物品の確認を行うことができる。また、入力部116 を操作することによって、物品リストに含まれる物品の順位(必要度)を入れ替えたり、物品の削除・追加・変更が可能に構成される。
【0190】
また、図18に示す物品リストにおいて、必要度が「X」とされた物品(図例では木炭、BBQ鉄板)は、物品DB61に登録されていない物品であり、別途調達する必要がある物品である。この物品は物品リストの最上位に順位付けする。こうすることにより、「木炭」は出発後に購入しなければならない、またBBQ鉄板は予めレンタルする必要がある、といった判断を予定イベントの実行主体に提示することができる。尚、この物品リストの表示画面において、必要度が「X」とされた物品(環境内に存在しない物品)を選択する操作に対応して、その物品を販売するショッピングサイトや、物品をレンタルするサイトに接続されるようにしてもよい。
【0191】
このように推奨物品リストを用いることにより、予定イベントに関連する過去イベントが存在しないときにも、予定イベントに用いる物品を適切に選択して、それをユーザに提示することができる。
【0192】
尚、ここでは、過去イベントが存在しない場合に限って推奨物品リストを用いることとしたが、過去イベントが存在するときにも推奨物品リストを用いてもよい。例えば過去イベントの情報に基づいて作成される物品リストと、推奨物品リストとの双方を用いて、予定イベントに用いる物品リストを作成してもよい。この場合は、上述したように、複数の物品リストに基づいて予定イベントに用いる物品を選択する処理を採用することが可能である。
【0193】
また、過去イベントの情報に基づくことなく、常に推奨物品リストのみを用いて、予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成することも可能である。
【0194】
さらに、例えば過去イベントの情報に基づいて物品リストを作成するモードと、推奨物品リストを用いて物品リストを作成するモードと、過去イベントの情報と推奨物品リストとの双方を用いて物品リストを作成するモードとを設け、ユーザの指定に応じて作成モードを切り替えるようにしてもよい。
【0195】
(物品の属性を利用した処理)
ところで、過去イベントの情報に基づいて予定イベントに用いる物品を選択するときには、過去イベントの実行時から時間が経過していることで、現在は用いることのない物品が選択される場合がある。典型的な例として、過去イベントの実行時には必要であったベビーカーや子供のおもちゃが、現在は子供が成長していることで、不必要になる例が挙げられる。
【0196】
これを解消するためには、各物品に、その利用期限を属性情報として与えればよい。こうすることで、物品選択手段123 は、物品に付された利用期限属性をシステムタイマーと照合することによって、過去イベントの情報に基づいて選択した各物品の内、予定イベントの実行時に利用期限が過ぎている物品を、物品リストから除外する処理を行うことが可能になる。こうして、過去イベントの情報に基づいて物品を選択する処理を行っても、現在に適合した物品のみを選択することが可能になる。
【0197】
また、ユーザが実行するイベントには、複数のサブイベントによって構成されるイベントが含まれる。例えば、八ヶ岳に出掛けてそこでキャンプ(宿泊)をし、そのまま帰宅すること無しに、3日間の縦走登山をするイベントが考えられる。次に、複数のサブイベントにより構成される予定イベントが入力されたときの、その予定イベントに用いる物品の選択手順について説明する。
【0198】
このようなイベントは、サブイベントが複数であるため、サブイベント毎に、上述した手順に従って、物品を選択する(物品リストを作成する)ことが可能である。従って、上記の例では、「キャンプ」の実行の際に用いる物品を含む物品リストと、「登山」の実行の際に用いる物品を含む物品リストとを作成することができる。
【0199】
一方、複数のサブイベント間で共通して用いる物品が存在する。例えば、「キャンプ」と「登山」との間では、テントや防寒装備等は共通して用いる物品となる。このため、複数のサブイベントそれぞれについて物品を選択すれば、一つあれば充足する物品であっても、複数の物品が必要であるかのような物品リストが作成される虞がある。
【0200】
これを解消するためには、各物品に、その使用形態を属性情報として与えればよい。使用形態属性としては、例えば「繰り返し使用可能」/「一度の使用のみ」という属性を与えればよい。
【0201】
こうすることで、複数のサブイベントからなる予定イベントが入力されたときには、各サブイベント毎に物品リストを作成すると共に、複数の物品リスト間で重複する物品を抽出する。そして、重複する物品の使用形態属性を確認して、使用形態が「繰り返し使用可能」であるときには、その物品を一つだけ物品リストに含ませ、使用形態が「一度の使用のみ」であるときには、その物品を重複する数だけ物品リストに含ませる。こうすることで、予定イベントの実行時(出発時)には、適切な個数の物品を準備することができる。
【0202】
このように物品データにおいて、各物品の適当な属性を設定しておくことにより、様々な状況に適応した物品の選択処理が実現する。
【0203】
また、作成された物品リストに基づいて、ロボット102 が物品の収集作業を実行するときに、物品の収集タイミングを考慮することが好ましい場合が存在する。予定イベントが例えば「海外旅行」であって、その物品リストに「目覚し時計」が含まれるときに、旅行の出発日前日の夜に予め目覚まし時計を所定の位置に移動させてしまうと、旅行の出発日の朝に、目覚まし時計がユーザの枕元にない状況となってしまう。このように、物品によっては収集タイミングをイベントの実行直前にすべきか、イベントの実行前であれば特に制限がないかが分かれる。そこで、各物品に収集タイミングの属性を設定してもよい。例えば「直前準備」/「前日準備」/「1週間」等から選択的に属性を付加する。こうすることで、ロボット102 は物品リストに含まれる各物品を、その収集タイミング属性に従って適切なタイミングで収集することが可能になる。
【0204】
−実施形態2−
実施形態2に係るシステムは、実施形態1のシステムにおいて作成した物品リスト300 を個人スケジュール管理データベース122 に登録することによって、予定イベントの入力時に、物品履歴データ612 を参照して物品を選択する処理を省略可能にした形態である。
【0205】
実施形態2に係る物品管理システムの構成は、図1に示すものと同じであるが、物品選択手段123 の構成が実施形態1のものとは異なる。実施形態2に係る物品選択手段123 は、図19に示すように、物品リスト登録・更新手段44をさらに備えている。この物品リスト登録・更新手段44は、予定イベントに用いる物品リストが作成されたときには、その作成された物品リストを受けて、図20に示すように、予定イベントと対応付けた物品リスト情報203 として、個人スケジュール管理データベース122 に登録する。予定イベントが実行されればそのイベントは過去イベントとなるが、物品リストはそのまま個人スケジュール管理データベース122 に記憶させる。こうして、予定イベント及び過去イベントのそれぞれに対応して、物品リストが個人スケジュール管理データベース122 に蓄積される。
【0206】
また、上記物品リスト登録・更新手段44は、予定イベントの入力時に作成・登録した物品リストを、予定イベントの実行時に更新する。これは、予定イベントが実行されるときに、その予定イベントに実際に用いられた(取り扱われた)物品を、センシング手段120 によって検出し、その検出結果に基づいて物品リストを更新する処理を行う。ここで、物品リストの更新処理を、図21に示すフローを参照しながら説明する。
【0207】
先ず、スケジュール検索・管理手段121 は、システムタイマーと予定イベントの実行時刻(出発日時)とを比較して、予定イベントの実行時刻を検知する。そして、予定イベントの実行時を検出すれば(ステップS21)、物品選択手段123 に対して、予定イベントに係る物品リストの更新要求を行う(ステップS22)。
【0208】
物品リストの更新要求を受けた物品リスト登録・更新手段44は、予定イベントの内容を把握し(ステップS23)、物品/移動体検索・管理手段105 に対して、その予定イベントの実行時に取り扱われた物品の検索要求を行う(ステップS24)。
【0209】
検索要求を受けた物品/移動体検索・管理手段105 は、物品データベース61の物品履歴データ612 を参照することにより、イベントの実行時に取り扱われた物品を選択し(ステップS25)、その結果を物品リスト登録・更新手段44に送信する(ステップS26)。
【0210】
物品リスト登録・更新手段44は検索結果を受けて(ステップS27)、その物品の取扱い態様(内容)と予定イベントの属性との整合性を判断し(ステップS28)、スケジュール検索・管理手段121 に対して、物品リストの更新要求をする(ステップS29)。
【0211】
更新要求を受けたスケジュール検索・管理手段121 は、予定イベントの物品リストを更新する(ステップS210)。予定イベントが実行されれば、それは過去イベントとなるが、そのイベントの物品リスト(更新された物品リスト)はそのまま個人スケジュール管理DB122 に記憶されるようにする。このようにして、個人スケジュール管理データベース122 に登録されている物品リストは、実際に用いられた物品によって構成されるため、物品リストの情報精度が向上する。
【0212】
次に、実施形態2に係る物品選択処理について、図22のフローを参照しながら説明する。先ずステップS31で、ユーザが操作端末103 の入力部116 を操作することによって、予定イベントの情報が入力されれば、その情報が操作端末103 からサーバ101 に送られ、スケジュール検索・管理手段121 は、個人スケジュール管理データベース122 に予定イベントを追加する(ステップS32)。
【0213】
また、物品選択手段123 のスケジュール認識・獲得手段41は、その予定イベントの内容を把握して検索条件を設定し(ステップS33)、スケジュール検索・管理手段121 に対して、設定した検索条件による過去イベントの検索要求を送信する(ステップS34)。ここで設定される検索条件は、イベントの内容が予定イベントと同一又は類似の過去イベントを検出するものである。
【0214】
上記検索要求を受けたスケジュール検索・管理手段121 は、個人スケジュール管理DB122 を参照して、検索条件に合致する過去イベントの検索を行う(ステップS35)。そして、その検索結果と、抽出した過去イベントに対応する物品リストを上記スケジュール認識・獲得手段41に送信する(ステップS36)。
【0215】
スケジュール認識・獲得手段41が抽出された過去イベント及び物品リストの情報を受ければ(ステップS37)、物品リスト認識・獲得手段42は、続くステップS38で、過去イベントの物品リストに基づいて物品リストを作成し、その作成した物品リストを制御手段110 に送信する。
【0216】
制御手段110 は、作成された物品リストを、ネットワークを介して操作端末103 に送信することにより、操作端末103 の表示部117 には作成された物品リストが表示されて、ユーザに、予定イベントに用いる物品の情報を提示することになる。このときに、物品リストに含まれる物品の追加・変更・削除が可能である。
【0217】
また、制御手段110 は、作成された物品リストに含まれる各物品を、所定の収集位置に、所定の収集時刻に収集させるロボット制御コマンドを、物品DB61を参照することにより作成し、その作成したロボット制御コマンドをロボット102 に送信する。これにより、作業ロボット102 が作業を実行することで、予定イベント実行前に、必要な物品が収集されることになる。
【0218】
このように、実施形態2の物品選択処理では、実施形態1の物品選択処理(図13参照)とは異なり、物品/移動体検索・管理手段105 による物品の検索が不要になる。その結果、処理速度を向上させることができる。
【0219】
−実施形態3−
実施形態3に係るシステムは、各物品のイベントに対する利用価値に基づいて予定イベントに用いる物品を選択し、その選択した物品を含む物品リストを作成する形態である。
【0220】
実施形態3に係る物品管理システムの構成は、図1に示すものと同じであるが、物品選択手段123 の構成が実施形態2のものとは異なる。実施形態3に係る物品選択手段123 は、図23に示すように、利用価値評価手段45をさらに備えている。
【0221】
各物品の利用価値は、イベントに対する利用価値として設定される。利用価値としては、種々の設定手法が考えられるが、ここでは、過去イベントに用いられた回数によって利用価値を設定することにする。設定した利用価値は、図5に示すように、物品固有属性データとして物品DB61に登録する。上記利用価値評価手段45は、各物品の利用価値の評価を行って、物品DB61に登録されている各物品の利用価値を更新する処理を行う。
【0222】
次に、図24に示すフローを参照しながら、本システムにおける利用価値属性更新処理について説明する。
【0223】
この利用価値属性更新処理は、個人スケジュール管理データベース122 に登録されている物品リストの更新が検知されたタイミングで起動する(ステップS41)。つまり、図21の予定イベントが実行される際の物品リストの更新処理や、ユーザが操作端末103 を操作することによって物品リストを手動で更新するタイミングで起動する。
【0224】
スケジュール検索・管理手段121 は、その更新する物品リストのイベントの情報と、利用価値属性の更新要求とを、スケジュール認識・獲得手段41に送信する(ステップS42)。
【0225】
要求を受けたスケジュール認識・獲得手段41は、イベントの内容を把握して、そのイベントに関連する過去イベントを抽出すべく、検索条件を設定する(ステップS43)。そして、検索条件をスケジュール検索・管理手段121 に送信する(ステップS44)。
【0226】
検索要求を受けたスケジュール検索・管理手段121 は、検索条件に従って個人スケジュール管理データベース122 を検索し、関連する過去イベントと、それに対応する物品リストとを抽出する(ステップS45)。そして、抽出した物品リストをスケジュール認識・獲得手段41に送信する(ステップS46)。
【0227】
スケジュール認識・獲得手段41は、抽出された物品リストを受けて(ステップS47)、利用価値評価手段45に物品リストを転送する。利用価値評価手段45は、物品リストに含まれる各物品の利用価値を、複数の物品リスト間で重複する回数によって設定する(ステップS48)。こうして設定した利用価値を、各物品に対応付けたリストにして(ステップS49)、物品/移動体検索・管理手段105 に利用価値属性の更新要求と共に送信する(ステップS410)。
【0228】
更新要求を受けた物品/移動体検索・管理手段105 は(ステップS411)、物品DB61に登録されている各物品の利用価値属性をリストに基づいて更新する(ステップS412)。
【0229】
ここで、物品DB61に登録されている利用価値属性について説明すると、この利用価値属性は、「イベント内容−対象−利用価値」で表される。対象とはイベントの実行主体を意味し、00=全員、01=お父さん、02=息子、03=お母さん、と予め設定しておけばよい。また、イベント内容には、camp、birdwatching、opera, hiking、等を用いることが可能である。
【0230】
上記の利用価値属性更新処理について、図25を参照しながら具体的に説明する。図25では、予定イベント(キャンプ)と関連する過去イベントとして、過去イベント1,2が存在し、予定イベントに対応する物品リスト300 と、各過去イベントに対応する物品リスト301 ,302 とがそれぞれ登録されている。ここで、物品「テント」は、過去イベント及び予定イベントの3つの物品リストに重複しており、イベントの実行主体には、お父さんと息子が含まれる。このことから、「テント」の利用価値は、イベント内容がキャンプであり、対象が全員であり、利用価値(回数)が3回であることになり、「camp−00−003 」と表される。
【0231】
同様に、物品「飯盒」は、実行主体がお父さんである2つの物品リストで重複するため、「飯盒」の利用価値は、イベント内容がキャンプであり、対象がお父さんであり、利用価値(回数)が2回であることになり、「camp−01−002 」と表される。また物品「木炭」は、実行主体がお父さん及び息子である2つのイベントに重複していることから、「木炭」の利用価値は、イベント内容がキャンプであり、対象が全員であり、利用価値(回数)が2回であることになり、「camp−00−002 」と表される。こうして、各物品の利用価値属性が設定されることにより、利用価値属性リスト310 が生成されることとなる。
【0232】
このように、過去イベント及び予定イベントで用いられる回数に基づいて物品の利用価値属性を更新することで、後述するように、物品選択手段123 による物品の選択に際し、適切な物品を選択することが可能になる。
【0233】
次に、こうして設定・更新した利用価値属性に基づく物品の選択処理について、図26を参照しながら説明する。
【0234】
先ず、操作端末103 において入力された予定イベントの情報に基づいて、物品選択手段123 は、物品/移動体検索・管理手段105 に対して、予定イベントに対する利用価値を有する物品を抽出させる。図26の例では、「キャンプ」の予定イベントが入力されたため、利用価値属性を参照することにより、そのキャンプに対する利用価値(利用価値の属性が、camp−対象−利用価値である)を有する物品(tent−001,stove−001 ,dish−001)が選択される。
【0235】
物品選択手段123 は、選択された各物品の利用価値属性を評価し、利用価値の高い順に物品を順位付けした物品リストを作成する。図26の例では、テント(tent−001)は、対象が全員(00)であり、利用価値が15である。コンロ(stove−001 )は、対象がお父さん(01)であり、利用価値が7である。食器(dish−001)は、対象がお母さん(03)であり、利用価値が7である。このため、実行主体がお父さんであり、同行者が息子である予定イベント(キャンプ)に対しては、テントが最も利用価値が高い。コンロと食器は、利用価値が7で同じであるが、コンロの利用価値対象がお父さん(予定イベントの実行主体)であることから、コンロを上位に順位付けし、食器を下位に順位付けする。こうして、図26に示すように、利用価値に応じて物品の順位付けがなされた物品リスト300 が作成される。
【0236】
尚、ここでは各物品のイベントに対する利用価値を、過去イベントの実行の際に用いられた回数によって設定したが、利用価値の設定基準はこれに限るものではない。例えば、新たに購入した物品(過去イベントには用いられていない物品)についても、イベントの実行主体にとっては利用価値が高い(実行主体が利用したいと思う度合いが高い)ものが存在する。しかしながら、過去イベントに用いられた回数で利用価値を設定したのでは、新規の物品の利用価値は相対的に低くなってしまう。
【0237】
そこで、新規物品は、それが推奨物品リスト内に含まれる場合に、過去イベントの利用回数に拘らずに利用価値を設定するようにしてもよい。
【0238】
このことについて図27を参照しながら具体的に説明すると、例えば「飯盒」が新たに購入されて、それが環境内に持ち込まれたときには、その飯盒は、物品DB61に新規登録される(hangou−000x )。このときに利用価値評価手段45は、その新規物品が含まれる推奨物品リスト220 を、スケジュール検索・管理手段121 に検索させる。新規物品を含む推奨物品リストが存在するときには、その物品の利用価値を、過去イベントの利用回数に拘らず設定する。図例では、飯盒が登山及びキャンプの推奨物品リスト221 ,222 に含まれているため、その利用価値属性をそれぞれ「tozan−99−000」「camp−99−000 」と設定する。この利用価値属性において対象「99」は、新規物品であることを意味する。
【0239】
こうしておくことにより、予定イベントとしてキャンプが入力されたときには、利用価値評価手段45は、上述したように、物品/移動体検索・管理手段105 に対して物品の利用価値属性に基づいて物品の選択を行わせ、それによって、予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する。飯盒は、過去イベントに用いられていないものの、キャンプに対する利用価値を有するものとして利用価値属性が設定されるため、予定イベントに用いる物品として選択される。こうして、作成された物品リストにおいては、利用価値の対象が「99」である物品を最上位に順位付けする。従って、飯盒は、物品リストの最上位に順位付けられる。このようにして、新規物品については、推奨物品リストに基づいて利用価値属性を設定することにより、新規物品を物品リストに含めることができると共に、新規物品を最上位に順位付けすることにより、新規物品をユーザに強調して提示することができる。
【0240】
尚、新規物品がいずれの推奨物品リストにも含まれないときには、ユーザが操作端末103 を操作することによって、その物品の利用価値属性を手動で設定してもよい。例えば、操作端末103 において予定スケジュールを入力したときに、新規物品(前回の予定スケジュールの入力時から今回の予定スケジュールの入力時までの間で新規の物品)の情報を操作端末103 の表示部117 に表示し、それによって、ユーザに物品の利用価値属性を入力することを促してもよい。
【0241】
また、新規物品に限らず、ユーザが各物品の利用価値属性を手動で設定可能にしてもよい。こうすることで、ユーザは、所望の物品を所望のイベントに用いる物品として、物品リストに含ませることが可能になる。
【0242】
また、物品リストの作成を利用価値にのみ基づいて行うのではなく、予定イベントの内容と物品の属性とを加味して物品リストを作成してもよい。つまり、例えば、物品DB61に登録されているテントとして、2人用テントと4人用との2種類のテント(tent−001、tent−002)が存在したとして、2人用テント(tent−001)の利用価値が、「camp−00−015」であり、4人用テント(tent−002)の利用価値が、「camp−00−001」であるとする。この場合、予定イベントとしてキャンプが入力されたときに利用価値属性のみに基づいてキャンプの物品リストを作成すれば、2人用テント(tent−001)が上位に、4人用テント(tent−002)が下位に順位付けられる。
【0243】
しかしながら、そのキャンプの参加人数(実行主体と同行者とを合わせた人数)が、4人であったときには、その予定イベントに対しては4人用テント(tent−002)の利用価値が、2人用テント(tent−001)の利用価値よりも高いと考えられる。
【0244】
そこで、共通属性が同じである物品(Name−IDが同じであり、物品共通属性データ613 のポインタが同じである物品)が複数存在するときには、物品DB61に登録されている物品固有属性データ614 と、予定イベントの情報(参加人数等)とに基づいて、その予定イベントに対して最適な物品を選択するようにすればよい。上記の例では、物品固有属性データ614 を参照することにより、
参加人数(4人)に適合する4人用テント(tent−002)を、2人用テント(tent−001)よりも上位に順位付けする。この場合に、下位に順位付けられる物品は物品リストから除外してもよい。また、共通属性が互いに同じである複数の物品の内の一つを選択するときには、最も高い利用価値の値を採用して、その物品の物品リストにおける順位を設定してもよい。つまり、利用価値が相対的に低い物品を選択するときも、利用価値の値は、利用価値が高い物品の値を採用する。またこれとは異なり、複数の物品の利用価値の和を、その物品の利用価値の値として、その物品の順位を設定してもよい。
【0245】
以上説明したように、本発明の物品管理システムは、所定の生活空間(環境)内に存在する物品の管理を行う物品管理システムであって、上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベース61と、過去に実行された過去イベントの情報を蓄積するイベントデータベース(個人スケジュール管理データベース122 )と、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段123 と、を備える。
【0246】
そして、上記物品選択手段123 は、予定イベントに関連する過去イベントの情報を上記イベントデータベース122 から抽出し、その抽出した過去イベントに用いた物品を上記物品データベース61から選択して、その選択した物品を含む物品リスト300 を作成する。
【0247】
この構成により、物品選択手段123 は予定イベントに関連する過去イベントに用いた物品を、予定イベントに用いる物品として選択する。過去の情報を利用することにより、種々のイベントに対応して、そのイベントに用いる物品として適切なものをユーザに提示することが可能になる。また、予定イベントの実行主体が過去に実行した過去イベントの情報に基づいて物品の選択を行えば、その予定イベントの実行主体に個人的に適合した物品を選択することができる。
【0248】
上記物品選択手段123 は、抽出した過去イベントの情報と当該過去イベントに用いた物品の情報とをリンクさせるリンク情報に基づいて、上記過去イベントに用いた物品を上記物品データベースから選択する。これにより、過去イベントに用いた物品を的確に抽出することが可能になる。
【0249】
本発明では、上記物品データベース61は、生活空間における各物品の取り扱い履歴を蓄積し、上記取り扱い履歴情報は、物品の取り扱い日時の情報を含み、上記物品選択手段123 は、上記取り扱い日時の情報をリンク情報として、抽出した過去イベントが実行される時に取り扱われた物品を選択する。
【0250】
各物品の取り扱い履歴に基づくことにより、生活空間に存在する物品の中から、過去イベントに用いた物品を抽出することが可能になる。
【0251】
取り扱い履歴情報は、物品の取り扱い態様(取扱内容)の情報を含み、予定イベントの情報は、当該予定イベントの属性の情報を含み、上記物品選択手段123 は、上記物品の取り扱い態様及び予定イベントの属性に基づいて、選択した物品の取り扱い内容が、予定イベントの内容に対して整合しているときに、その選択した物品を物品リスト300 に含める。
【0252】
これにより、過去イベントに用いた物品を正確に抽出することができる。
【0253】
取り扱い履歴情報は、物品を取り扱った物品取扱主体の情報を含み、予定イベントの情報は、当該予定イベントの実行主体の情報を含み、上記物品選択手段123 は、上記物品取扱主体及び予定イベントの実行主体の情報に基づいて、選択した物品を取り扱った物品取扱主体が、予定イベントの実行主体と一致しているときに、その選択した物品を物品リスト300 に含める。
【0254】
これにより、過去イベントに用いた物品を、より一層正確に抽出することができる。
【0255】
上記物品選択手段123 は、予定イベントに関連する過去イベントが複数存在するときには、抽出した各過去イベントの実行の際に用いられた物品の内、複数の過去イベント間で重複する回数が多い順に、物品リストに含める物品の順位付けをする。
【0256】
複数の過去イベント間で重複する回数が多い程、予定イベントに対して必要度が高いと考えられる。このため、複数の過去イベント間で重複する回数が多い順に、物品リストに含める物品の順位付けをすれば、予定イベントに対して必要度の高い順に、物品リストに含まれる物品が順位付けられることになる、これにより、ユーザに、必要度の高い順に物品を提示することができ、ユーザは、その必要度を考慮して、予定イベントに用いる物品を取捨選択することができる。
【0257】
上記物品選択手段123 は、予定イベントに関連する過去イベントが存在しないときには、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リスト220 を参照して、その推奨物品リスト220 に含まれる物品を物品データベース61から選択する。
【0258】
このように、推奨物品リストを用いることによって、予定イベントに関連する過去イベントが存在しないときにも、その予定イベントに用いる物品として適切な物品を選択することが可能になる。
【0259】
上記物品選択手段123 は、作成した物品リスト300 を、予定イベントと対応付けてイベントデータベースに記憶させる。
【0260】
このときに、物品管理システムは、生活空間において物品が取り扱われたことを検出するセンシング手段120 をさらに備え、上記物品選択手段123 は、予定イベントの実行時に上記センシング手段120 によって検出された物品の取り扱い情報に基づいて、イベントデータベース122 に記憶させた物品リスト300 の更新を行いかつ、更新した物品リスト300 を過去イベントに対応する物品リストとして、上記イベントデータベース122 に記憶させる。
【0261】
このように、物品が実際に取り扱われたことを検出して、予定イベントに対応する物品リスト300 を更新することにより、イベントデータベース(個人スケジュール管理データベース122 )に記憶される物品リストの情報精度を高めることができる。
【0262】
こうして、物品リストをイベントデータベース122 に記憶させている場合、上記物品選択手段123 は、予定イベントの情報を受けたときには、その予定イベントに関連する過去イベントの物品リストをイベントデータベース122 から抽出し、その抽出した物品リストに基づいて上記予定イベントに用いる物品を含む物品リスト300 を作成する。つまり、物品リストは、抽出した過去イベントの情報と当該過去イベントに用いた物品の情報とをリンクさせるリンク情報となる。
【0263】
こうすることで、物品リスト300 の作成の際には、物品データベース61を参照して物品を選択する処理を省略することができる。その結果、処理速度を高めることができる。
【0264】
上記物品選択手段123 は、修正要求を受けて、作成した物品リストに含まれる物品の追加・変更・削除を行う。
【0265】
これにより、ユーザは、作成された物品リストを基にして所望の物品を含む物品リストを作成することができる。
【0266】
上記物品管理システムは、作業命令を受けて物品の取り扱い作業を実行する作業ロボット102 と、物品選択手段123 が作成した物品リストに含まれる物品を所定の場所に移動させる作業命令を、上記作業ロボット102 に出力する制御手段110 と、をさらに備える。
【0267】
この構成により、ユーザに代わって作業ロボット102 が、予定イベントに用いる物品を所定の場所に収集することになり、利便性の向上が図られる。
【0268】
また、イベントデータベース122 は、ユーザのスケジュールとして予定イベントの情報を蓄積し、上記制御手段110 は、上記予定イベントの実行前に、その予定イベントについて作成された物品リストに含まれる物品の移動作業を作業ロボット102 に実行させる。
【0269】
これにより、ユーザは、スケジュールを入力すれば、そのスケジュールに従って予定イベントの実行前に、その予定イベントに用いる物品が所定の場所に収集されることになる。こうして、利便性の更なる向上が図られる。
【0270】
本発明の他の物品管理システムは、上記生活空間内に存在する物品毎に設定されたイベントに対する利用価値の情報を蓄積する物品データベース61と、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段123 と、を備える。
【0271】
そして、上記物品選択手段123 は、上記予定イベントに対して利用価値を有する物品を上記物品データベース61から選択し、その選択した物品を含む物品リスト300 を作成する。
【0272】
この構成により、物品選択手段123 は予定イベントに対して利用価値を有する物品を、予定イベントに用いる物品として選択する。これにより、各物品に利用価値を設定することだけで、種々のイベントに対応して、そのイベントに用いる物品として適切なものをユーザに提示することが可能になる。
【0273】
上記物品選択手段123 は、各物品の利用価値を、過去に実行された過去イベントで用いられた回数に応じて設定する。
【0274】
このように、過去に実行された過去イベントの情報を基に、各物品の利用価値を設定することで、予定イベントに用いる物品として、ユーザ個人に適合した最適な物品を選択することができる。
【0275】
本発明のさらに他の物品管理システムは、上記生活空間内に存在する物品の情報を蓄積する物品データベース61と、これから実行される予定イベントの情報を受けて、その予定イベントに用いる物品を含む物品リストを作成する物品選択手段123 と、を備える。
【0276】
そして、上記物品選択手段123 は、上記予定イベントに用いることが好ましい物品を含む推奨物品リスト220 を参照して、その推奨物品リスト220 に含まれる物品を上記物品データベース61から選択し、その選択した物品を含む物品リスト300 を作成する。
【0277】
この構成により、物品選択手段123 は推奨物品リスト220 を参照して、予定イベントに用いる物品を選択するため、種々のイベントに対応して、そのイベントに用いる物品として適切なものをユーザに提示することが可能になると共に、推奨物品リスト220 に含まれる物品を物品データベース61から選択することで、予定イベントに用いる物品の内で、生活空間内に存在しない物品が何であるかを判断することが可能になる。
【0278】
物品管理システムは、上記物品選択手段123 で作成した物品リストを提示する提示手段(操作端末103 )をさらに備える。ユーザは、提示された物品リストによって予定イベントに用いる物品を確認することが可能になる。
【0279】
−他の実施形態−
尚、本実施形態では、物品管理システムを、環境管理サーバ101 、ロボット102 、操作端末103 の3つのサブシステムからなり、それらサブシステム101 〜103 が無線又は有線等のネットワークを介して互いに情報をやりとりするような構成とした。しかし、物品管理システムはこの構成に限らず、例えば操作端末103 が環境管理サーバ101 に一体となった構成でもよい。
【0280】
またロボット102 は1台ではなく複数台が協調しながら作業を並行して行う構成でもよい。さらに、ロボット102 は省略してもよい。
【0281】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による物品管理システム、物品管理サーバ、物品管理方法によると、予定イベントに用いる物品を選択するときに、予定イベントに関連する過去イベントに用いた物品を選択したり、予定イベントに対して利用価値を有する物品を選択したり、推奨物品リストに含まれる物品を選択したりすることによって、種々のイベントに対応して、その予定イベントに用いる物品として適切な物品を選択することができ、それによって、ユーザに適切な物品を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る物品管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【図2】ゲート型のリーダライタを環境内のドアや窓に配置した例を示す図である。
【図3】背景差分法の原理を示す説明図である。
【図4】物品/移動体検索・管理手段の構成を示すブロック図である。
【図5】物品データベースの構成とその記載内容例を示す図である。
【図6】移動体データベースの構成とその記載内容例を示す図である。
【図7】環境内で物品が移動する一例を説明する説明図である。
【図8】環境の実状況と、それに対応する環境マップとを例示する図である。
【図9】環境属性データ及び設備属性データの構成とその記載内容例を示す図である。
【図10】個人スケジュール管理データベースの構成とその記載内容例とを示す図である。
【図11】実施形態1に係る物品選択手段の構成を示すブロック図である。
【図12】作業ロボットの構成の一例を示す概略図である。
【図13】実施形態1に係る物品選択処理のフローチャートである。
【図14】実施形態1に係る物品選択処理の手順を説明する説明図である。
【図15】過去イベントが複数存在するときの物品選択手順を説明する説明図である。
【図16】過去イベントが存在しない場合に適合する物品選択手段の構成を示すブロック図である。
【図17】過去イベントが存在しないときの物品選択手順を説明する説明図である。
【図18】物品リストを表示する画面の一例を示す図である。
【図19】実施形態2に係る物品選択手段の構成を示すブロック図である。
【図20】物品リスト情報が記憶された個人スケジュール管理データベースの構成とその記載内容例を示す図である。
【図21】物品リスト更新処理のフローチャートである。
【図22】実施形態2に係る物品選択処理のフローチャートである。
【図23】実施形態3に係る物品選択手段の構成を示すブロック図である。
【図24】物品利用価値更新処理のフローチャートである。
【図25】物品利用価値更新処理による利用価値属性リストの作成手順を説明する説明図である。
【図26】利用価値に基づく物品の選択手順を示す説明図である。
【図27】新規物品についての利用価値を設定する手順を示す説明図である。
【符号の説明】
101・・・環境管理サーバ(物品管理サーバ)
102・・・作業ロボット
103・・・操作端末(提示手段)
106・・・物品/移動体データベース
110・・・制御手段
120・・・センシング手段
122・・・個人スケジュール管理データベース(イベントデータベース)
123・・・物品選択手段
220・・・推奨物品リストデータ
221〜224・・・推奨物品リスト
300・・・物品リスト
301〜304・・・物品リスト
61・・・物品データベース
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成15年6月11日(2003.6.11)
【代理人】 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘

【識別番号】100094134
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 廣毅

【識別番号】100110939
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 宏

【識別番号】100113262
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 祐二

【識別番号】100115059
【弁理士】
【氏名又は名称】今江 克実

【識別番号】100117710
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智雄

【公開番号】 特開2005−1815(P2005−1815A)
【公開日】 平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願番号】 特願2003−167015(P2003−167015)