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【発明の名称】 グラフィックアート用シート
【発明者】 【氏名】大熊 勉

【要約】 【課題】トールペインティングや、ステンシルや、転写等の手法で、誰でも容易に美麗な絵画等を製作できるグラフィックアート用シートを提供する。

【解決手段】不織布で形成され、表面に微細な凹凸を有する複数枚のシート状部材と、このシート状部材の間に設けられ、上記複数枚のシート状部材を接合する接合用シート状部材とを有する。上記シート状部材の素材はポリエステルであると共に上記接合用シート状部材の素材はPVCであって、上記複数枚のシート状部材は上記接合用シート状部材を介して加熱状態で圧着されることにより互いに接合している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布で形成され、表面に微細な凹凸を有する複数枚のシート状部材と、このシート状部材の間に設けられ、上記複数枚のシート状部材を接合する接合用シート状部材とを有することを特徴とするグラフィックアート用シート。
【請求項2】
上記シート状部材の素材はポリエステルであると共に上記接合用シート状部材の素材はPVCであって、上記複数枚のシート状部材は上記接合用シート状部材を介して加熱状態で圧着されることにより互いに接合することを特徴とする請求項1記載のグラフィックアート用シート。
【請求項3】
上記シート状部材は、二枚のシートにより構成され、上記接合用シート状部材は、上記二枚のシートのそれぞれ裏面側に貼設されるフィルム材と、このフィルム材が貼設された上記二枚のシートの間に配設され、上記二枚のシートを接合する中間シート状部材とにより構成されていることを特徴とする請求項2記載のグラフィックアート用シート。
【請求項4】
上記フィルム材の厚さ寸法は0.05mmであると共に、上記中間シート状部材の厚さ寸法は0.4mmであることを特徴とする請求項3記載のグラフィックアート用シート。
【請求項5】
上記一方のシート状部材側から、上記第一及び第二の合成樹脂フィルム材を介し、上記他方のシート状部材の裏面側に当接したものを視認しうる程度の透明度を有して、トールペインティング、ステンシル又は転写等により絵画を製作する用に供されるものであることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のグラフィックアート用シート。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、トールペインティング、ステンシル、転写等の様々な手法で絵や模様などを製作する場合に使用するグラフィックアート用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
最近は、トールペインティング、ステンシル、転写等の方法で絵や模様などを製作して楽しむ人が増えてきている。
【0003】
なお、トールペインティングとは、ヨーロッパやアメリカで盛んな伝統的装飾技術であり、様々な素材、たとえば、木、ブリキ、ガラス、陶器、布などに絵を描く技法である。
【0004】
ところで、上記のトールペインティングの素材として、例えば木を使用する場合は、木の表面に凹凸が存在するので絵を描きにくいという不具合がある。そのため、木の表面をある程度平滑にする必要があり、木の表面にシーラーを塗ったり、サンドペーパー等で磨いて木の表面を平滑にする工程などが必要となる。
【0005】
また、木の表面に原画と同じ絵を描く場合は、トレーシングペーパーなどに原画を書き写し、そのトレーシングペーパー等と転写紙を介して原画を木に書き写す工程が必要で、さらに、木に書き写した写図に絵の具を塗る工程や、仕上げ剤を塗る工程などが必要となる。従って、木にトールペインティングを行なう場合は極めて煩雑であった。
【0006】
従って、上記の煩雑さのため、初心者が容易にトールペインティングを始めることが困難であった。
【0007】
また、ステンシルは周知のように型染めのことであるが、従来使用されている型紙は、型孔の周囲に付着した絵の具による汚れが落ちにくく、また、水彩絵の具の水分等を吸収して脆くなりやすい等の不具合があった。
また、プラスチック製のステンシルシートの場合は、表面が平滑なため、型孔の下絵を描きにくいと共に、型孔をカットする場合にナイフの刃先が滑ってカットしにくいという不具合があった。
【0008】
また、転写用ベースシートに絵などを描いて、その絵を布地などに転写する場合に使用される従来の転写用ベースシートは、絵の具離れが悪く、転写が不完全になりやすいため、微細な模様を布地等に転写することができないという不具合があった。
また、絵の具離れを良くするために、転写用ベースシートの表面を平滑にすると、絵の具が付着しにくいため、絵を描きにくくなるという不具合があった。
【0009】
なお、本出願人は、上記の不具合を解消できるグラフィックアート用シートを調査したが、関連する先行技術文献を見出すことはできなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、上記の不具合を解消でき、トールペインティングや、ステンシルや、転写等の手法で、誰でも容易に美麗な絵画等を製作できるグラフィックアート用シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明のグラフィックアート用シートは、不織布で形成され、表面に微細な凹凸を有する複数枚のシート状部材と、このシート状部材の間に設けられ、上記複数枚のシート状部材を接合する接合用シート状部材とを有することを特徴とする。
これにより、本発明のグラフィックアート用シートは、シート状部材である不織布の表面に原画を書き写して、そこに絵の具で着色することにより容易にトールペインティングを行なうことができる。
また、型孔をナイフで形成して、ステンシルシートとして使用することもできる。
また、その表面に絵の具などで絵を描き、それを布地等に当接して転写することにより転写用ベースシートとして使用することもできる。
【0012】
また、本発明のグラフィックアート用シートは、上記シート状部材の素材はポリエステルであると共に上記接合用シート状部材の素材はPVCであって、上記複数枚のシート状部材は上記接合用シート状部材を介して加熱状態で圧着されることにより互いに接合することを特徴とする。
これにより、本発明のグラフィックアート用シートは、耐水性が向上する。
【0013】
また、本発明のグラフィックアート用シートは、上記シート状部材は、二枚のシートにより構成され、上記接合用シート状部材は、上記二枚のシートのそれぞれ裏面側に貼設されるフィルム材と、このフィルム材が貼設された上記二枚のシートの間に配設され、上記二枚のシートを接合する中間シート状部材とにより構成されていることを特徴とする。
これにより、本発明のグラフィックアート用シートは、腰が強くなると共に、表裏どちらの面も同様に使用することができる。
【0014】
また、本発明のグラフィックアート用シートは、上記フィルム材の厚さ寸法は0.05mmであると共に、上記中間シート状部材の厚さ寸法は0.4mmであることを特徴とする。
これにより、本発明のグラフィックアート用シートは、全体的に腰が強くなる。
【0015】
また、本発明のグラフィックアート用シートは、上記一方のシート状部材側から、上記第一及び第二の合成樹脂フィルム材を介し、上記他方のシート状部材の裏面側に当接したものを視認しうる程度の透明度を有して、トールペインティング、ステンシル又は転写等により絵画を製作する用に供されるものであることを特徴とする。
これにより、本発明のグラフィックアート用シートは、原画の上に載置して、原画をシート状部材の表面に直に書き写すことができる。
従って、その書き写した写図に絵の具で着色することによりトールペインティングを行なったり、転写用ベースシートとしたり、その写図の線に沿ってナイフでカットすることにより型孔を形成してステンシル用シートとして使用することができる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の本発明のグラフィックアート用シートは、シート状部材である不織布の表面に絵を描いてトールペインティングを行なったり、転写用ベースシートとして使用したり、型孔を形成してステンシル用シートとして使用するなど、様々なグラフィックアートに使用でき、汎用性に優れている。
【0017】
また、請求項2記載の本発明のグラフィックアート用シートは、上記シート状部材をポリエステル製の不織布となし、上記接合用シート状部材をPVC製としたことにより耐水性が向上するので、水性絵の具を用いてその表面に描画した場合に、その水分で滲むことがなく、絵が美麗に仕上がる。
また、上記シート状部材の表面を水洗いできるので、例えば水性絵の具を使用すれば、その絵の具を綺麗に洗い落して再使用することができる。
【0018】
また、請求項3記載の本発明のグラフィックアート用シートは、上記シート状部材が二枚のシートにより構成され、上記接合用シート状部材は、上記二枚のシートのそれぞれ裏面側に貼設されるフィルム材と、このフィルム材が貼設された上記二枚のシートの間に配設され、上記二枚のシートを接合する中間シート状部材とにより構成されていて、上記中間シート状部材が配置されていることから、シート全体として、いわゆる腰が強くなり、ペイントを行う際に使用しやすい。また、表裏どちらの面も同様に使用することができるので、使い勝手が良好である。
【0019】
また、請求項4記載の本発明のグラフィックアート用シートは、上記フィルム材の厚さ寸法が0.05mmであると共に、上記中間シート状部材の厚さ寸法が0.4mmであることから、腰が強くなって適度な硬さとなるので、絵を描いているときなどに変形したりせず、絵を描きやすい。
【0020】
また、請求項5記載の本発明のグラフィックアート用シートは、原画の上に載置した場合に、一方のシート状部材側から原画を透視できるので、原画をそのシート状部材の表面に直に書き写すことができる。
従って、トールペインティング用シートとして使用する場合は、木などにトールペインティングを行なうときに、その木などに原画を書き写す場合のような煩雑さがない。すなわち、トレーシングペーパーや転写紙を介して原画を木などに書き写すような煩雑さがない。
従って、容易に原画を書き写すことができると共に、そこに絵の具で着色することにより即座にトールペインティングを行なうことができるので、従来のように木などにトールペインティングを行なう場合のように、木の表面にシーラーを塗ったり、サンドペーパーで磨いて表面を平滑にするというような煩雑な工程も不要となる。
その結果、初心者でも手軽にトールペインティングを実施することができる。
また、例えば、プラスチックシートのように表面が全く平滑な場合は、その表面に描画する場合にペン先が滑って描画しにくいという不具合があるが、本発明のグラフィックアート用シートは、上記表面シート状部材として不織布が用いられ、その表面に微細な凹凸を有するため、その表面に描画する場合にペン先が滑らず、上記プラスチックシートなどに比べ格段に描画しやすい。また、絵の具などで着色した場合に、絵の具の乗りが良く、美麗に仕上げることができる。
また、ステンシル用シートとして使用する場合は、その表面に微細な凹凸を有するため、その表面に下絵を描きやすいと共に、その下絵の線に沿ってカットすることにより型孔を形成する場合に、ナイフが滑りにくく、正確に型孔を形成することができる。
また、型染めする場合に、型孔の周囲に絵の具が着色しても水洗い等により容易に絵の具を落とすことができて、汚れにくい。
また、耐水性があるので、水彩絵の具の水分を吸収して脆くなることもない。
また、転写用ベースシートとして使用する場合は、その表面に不織布の微細な凹凸を有することから、絵の具が付着しやすく、絵を美麗に描くことができる。
また、上記不織布はポリエステル製で、プラスチックシートのように絵の具離れが良好なので、転写しやすい。従って、転写用ベースシートに描かれた絵を完全に布地等の被転写材に転写することができる。その結果、被転写材に描かれた絵は美麗な仕上りとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係るグラフィックアート用シート1,6は、図2及び図4に示すように、不織布で形成され、表面に微細な凹凸を有する複数枚のシート状部材2,2と、このシート状部材2,2の間に設けられ、上記複数枚のシート状部材2,2を接合する接合用シート状部材3とを有している。
そして、上記シート状部材2,2の素材はポリエステルであると共に上記接合用シート状部材3の素材はPVCであって、上記複数枚のシート状部材2,2は、図2及び図4に示すように、上記接合用シート状部材3を介して加熱状態で圧着されることにより互いに接合している。
また、上記シート状部材2,2は、図2及び図4に示すように、二枚のシートにより構成され、上記接合用シート状部材3は、図2に示すように、上記二枚のシートのそれぞれ裏面側に貼設されるフィルム材4,4により構成されるか、又は、図4に示すように、上記フィルム材4,4が貼設された上記二枚のシートの間に配設され、上記二枚のシートを接合する中間シート状部材5とにより構成されている。
また、上記フィルム材4,4の厚さ寸法は0.05mmに設定されると共に、上記中間シート状部材5の厚さ寸法は0.4mmに設定されている。
また、上記一方のシート状部材2側から、上記第一及び第二の合成樹脂フィルム材4,4を介し、又は、上記上記第一及び第二の合成樹脂フィルム材4,4及び上記中間シート状部材5を介し、上記他方のシート状部材2の裏面側に当接したものを視認しうる程度の透明度を有して、トールペインティング、ステンシル又は転写等により絵画を製作する用に供されるように形成されている。
【実施例1】
【0022】
本実施例1に係るグラフィックアート用シート1は、図1及び図2に示すように、ポリエステル素材の不織布で形成された二枚のシート状部材2,2の裏面側に、それぞれ合成樹脂フィルム材4,4が貼合され、その二枚のシート状部材2,2が、裏面側の合成樹脂フィルム材4,4を介して溶着されることにより接合されている。
【0023】
そして、上記合成樹脂フィルム材4,4は、厚さ寸法が0.05mmのPVCにより形成されている。
【0024】
また、ポリエステル製の不織布で形成された上記二枚のシート状部材2,2は半透明であり、上記合成樹脂フィルム材4,4は透明である。これにより、原画の上に重ねて置いた場合に原画が透視できて、原画をそのまま上記シート状部材2,2の表面に書き写すことができる。
【実施例2】
【0025】
本実施例2に係るグラフィックアート用シート6は、図3及び図4に示すように、ポリエステル素材の不織布で形成された二枚のシート状部材2,2の裏面側に、それぞれ合成樹脂フィルム材4,4が貼合されるとともに、それらの間に、中間シート状部材5が配され、上記合成樹脂フィルム材4、4と上記中間シート状部材5を介して、すなわち、これらを接合用シート状部材3として、二枚のシート状部材2,2が溶着により接合されている。
【0026】
そして、上記合成樹脂フィルム材4,4は、素材がPVCで、厚さ寸法は0.05mmに設定されている。
【0027】
また、上記中間シート状部材5は、素材がPVCで、厚さ寸法は0.4mmに設定されている。
【0028】
ポリエステル製の不織布で形成された上記シート状部材2,2は半透明であり、上記合成樹脂フィルム材4,4と、上記中間シート状部材5は透明である。これにより、原画の上に重ねて置いた場合に原画が透視できて、原画をそのまま上記シート状部材2,2の表面に書き写すことができる。
【0029】
次に、図5は上記実施例2に係るグラフィックアート用シート6の製造工程を概略的に示したものであり、以下、その工程を説明する。
【0030】
まず、裏面に合成樹脂フィルム材4を貼合した一方のシート状部材2が、そのロール体7から引き出されるとともに、上記接合用シート状部材3を構成する上記中間シート状部材5が、そのロール体8から引き出されて、上記一方のシート状部材2における上記合成樹脂フィルム材4を貼合した面に重ね合わされる。
【0031】
さらに、裏面に合成樹脂フィルム材4を貼合した他方のシート状部材2が、そのロール体9から引き出されて、その合成樹脂フィルム材4を貼合した側の面が上記中間シート状部材5の上に重ね合わされる。
【0032】
そして、上記のように、それぞれ裏面に合成樹脂フィルム材4を貼合した二枚のシート状部材2,2と、中間シート状部材5とが重ね合わされた状態で、それらが一対の加熱ローラー10,10の間に通されて約110℃〜120℃の加熱環境下で圧着により接合される。この場合、上記加熱により、合成樹脂フィルム材4,4が溶融し、同様に溶融した中間シート状部材5を介してシート上部材2,2が接合される。その後、所要形状に切断されて、上記グラフィックアート用シート6が完成する。
【0033】
なお、上記実施例1に係るグラフィックアート用シート1を製造する場合は、上記実施例2に係るグラフィックアート用シート6を製造する工程中、上記中間シート状部材5を重ね合わせる工程を省いて、上記二枚のシート状部材2,2を合成樹脂フィルム材4,4だけを介して接合すればよい。
【0034】
次に、図6は、上記実施例1及び実施例2に係るグラフィックアート用シート1,6を用いてトールペインティングを行なう工程を示したものである。すなわち、上記グラフィックアート用シート1,6をトールペインティング用シート14として使用するものである。以下、その工程について説明する。
【0035】
まず、上記グラフィックアート用シート1,6を原画〔図は省略)の上に重ね合わせて載置する。これにより、上記不織布製のシート状部材2,2は半透明で、上記合成樹脂フィルム材4,4や中間シート状部材5は透明なので、原画を一方のシート状部材2の表面側から透視することができる。
【0036】
従って、その原画の線を筆記具でなぞることにより、図6に示すように、一方のシート状部材2の表面に直に写図12を描くことができる。
【0037】
次に、上記シート状部材2の表面に直に書き写された写図12に対し、図6に示すように、筆13などを用いてアクリル絵の具等で着色する。これにより、トールペインティングが完成する。従って、木にトールペインティングする場合のように、木に下塗りしたり、トレーシングペーパーなどを用いて原画を木に書き写すなどの煩雑な工程が不要となり、初心者でも手軽にトールペインティングを楽しむことができる。
【0038】
次に、図7は、上記実施例1及び実施例2に係るグラフィックアート用シート1,6を用いてステンシルにより絵を製作する工程を示したものである。すなわち、上記グラフィックアート用シート1,6をステンシル用シート16として使用するものである。以下、その工程について説明する。
【0039】
まず、上記グラフィックアート用シート1,6を原画〔図は省略)の上に重ね合わせて載置する。これにより、上記不織布製のシート状部材2,2は半透明で、上記合成樹脂フィルム材4,4や中間シート状部材5は透明なので、原画を一方のシート状部材2の表面側から透視することができる。
【0040】
従って、その原画の線を筆記具でなぞることにより、一方のシート状部材2の表面に直に写図を描くことができる。この写図が上記の下絵となる。
【0041】
次に、上記の下絵の線に沿ってナイフでカットすることにより、図7に示すように、上記グラフィックアート用シート1,6に型孔15を形成する。これにより、ステンシル用シート16が完成する。
【0042】
上記ステンシル用シート16を紙17の上に載置し、図7に示すように、上記ステンシル用シート16の上に絵の具18を付着させたローラー19を転動させるなどして、上記型孔15から紙17の表面に絵の具18を付着させれば、ステンシルによって絵を製作することができる。
【0043】
次に、図8は、上記実施例1及び実施例2に係るグラフィックアート用シート1,6を用いて転写により絵を製作する工程を示したものである。すなわち、上記グラフィックアート用シート1,6を転写用ベースシート20として使用するものである。以下、その工程について説明する。
【0044】
まず、上記グラフィックアート用シート1,6を用いた転写用ベースシート20を原画〔図は省略)の上に重ね合わせて載置する。これにより、上記不織布製のシート状部材2,2は半透明で、上記合成樹脂フィルム材4,4や中間シート状部材5は透明なので、原画を一方のシート状部材2の表面側から透視することができる。
【0045】
従って、その原画の線を筆記具でなぞることにより、一方のシート状部材2の表面に直に写図を描くことができる。
【0046】
次に、上記の写図に、昇華性染料を用いた絵の具21により着色して、図8の(A)に示すように、絵22を描く。そして、図8の(B)に示すように、その上に被転写材である布地23などを置く。そして、加熱圧着することにより、図8の(C)に示すように、絵22が転写用ベースシート20から布地23へ熱転写されて、その布地23に絵の具21が含浸されることにより、転写による絵22の制作が完了する。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明のグラフィックアート用シートは、トールペインティング、ステンシル、転写に限らず、その他の手法により絵を製作するための全ての画材に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施例1に係るグラフィックアート用シートの斜視図である。
【図2】実施例1に係るグラフィックアート用シートの断面図である。
【図3】実施例2に係るグラフィックアート用シートの斜視図である。
【図4】実施例2に係るグラフィックアート用シートの断面図である。
【図5】実施例2に係るグラフィックアート用シートの製造工程を示す概略説明図である。
【図6】トールペインティングにより絵を製作する工程を示す概略説明図である。
【図7】ステンシルにより絵を製作する工程を示す概略説明図である。
【図8】転写により絵を製作する工程を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0049】
1 グラフィックアート用シート
2 シート状部材
3 接合用シート状部材
4 合成樹脂フィルム材
5 中間シート状部材
6 グラフィックアート用シート
7 ロール体
8 ロール体
9 ロール体
10 加熱ローラー
12 写図
13 筆
14 トールペインティング用シート
15 型孔
16 ステンシル用シート
17 紙
18 絵の具
19 ローラー
20 転写用ベースシート
21 絵の具
22 絵
23 布地
【出願人】 【識別番号】597066108
【氏名又は名称】大熊 勉
【出願日】 平成15年8月29日(2003.8.29)
【代理人】 【識別番号】100089026
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高明

【公開番号】 特開2005−74782(P2005−74782A)
【公開日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願番号】 特願2003−307376(P2003−307376)