トップ :: B 処理操作 運輸 :: B42 製本;アルバム;フアイル;特殊印刷物




【発明の名称】 情報通信体
【発明者】 【氏名】木村 義和
【住所又は居所】京都市南区西九条比永城町71番地 ケイディケイ株式会社内

【氏名】土屋 雅人
【住所又は居所】京都市南区西九条比永城町71番地 ケイディケイ株式会社内

【要約】 【課題】従来視覚的効果のみに頼っていた情報通信体機能に嗅覚的効果を加味することにより相乗効果を引き出しDM等の販売促進効果を向上させる。

【解決手段】疑似接着シート6の表面上に芳香物質を混入したインキ7を塗布し、折り線3から折り畳み疑似接着シート6同士を対向させて疑似接着する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の葉片を重ね合わせ任意の対向面同士を疑似接着手段を介して剥離可能に一体化する情報通信体において、疑似接着予定面に施された疑似接着媒体の表面上に芳香物質を混入したインキが塗布されたことを特徴とした情報通信体。
【請求項2】
複数の葉片を重ね合わせ任意の対向面同士を疑似接着手段を介して剥離可能に一体化する情報通信体において、疑似接着予定面に不連続的に施された疑似接着媒体の下面側及び/又は上面側に芳香物質を混入したインキが塗布されたことを特徴とした情報通信体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はDMをはじめ葉書、往復葉書、封書等の郵便物、名刺その他のカード類、書籍、カタログ等に使用することができる情報通信体に関する。
【背景技術】
最近、葉書等の郵便物で複数の葉片が剥離可能に重ね合わせられた情報通信体が多用されている。そのようなものとして例えば特開平2−87186号の「情報積層体及びその製造方法」や特開2001−130176号の「情報通信体」に記載の情報通信体がある。
【特許文献1】特開平2−87186号
【特許文献2】特開2001−130176号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の情報通信体は重ね合わせた対向面同士を剥離可能、剥離後容易に再接着することができない疑似接着手段を介して接着されており、使用者は前記対向面を開封することにより内面に記載された隠蔽情報を読み取ることができるものである。
前記引例の情報通信体は疑似接着シートからなる疑似接着媒体が施された上面に情報等を表示したもので、これにより従来の情報通信体に対してさらなる受取人への視覚的効果が期待でき、隠蔽性が向上されること以外に情報の多様化、宣伝効果の向上とそれに伴う商品の販売促進を狙うことができるものである。
【0004】
しかるに最近は視覚や聴覚からの効果を取り入れた販売促進媒体が巷に溢れ、視覚のみにより得られるインパクトが次第に薄らぎはじめている。
情報通信体を使用する者としては、さらなる効果を盛り込み商品の販売促進に繋げたいところである。
この発明はかかる問題に鑑み、従来のよりもさらなる販売促進効果を有する情報通信体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するために本発明の情報通信体は、複数の葉片を重ね合わせ任意の対向面同士を疑似接着手段を介して剥離可能に一体化する情報通信体において、疑似接着予定面に施された疑似接着媒体の表面上に芳香物質を混入したインキが塗布されたことを特徴としている。
【0006】
本発明の情報通信体において、複数の葉片の重ね合わせの形態に格別の制限はない。
例えば折り線を介して連接された複数の葉片を折り畳むことにより重ね合わせてもよく、また切り離された個別の葉片を重ね合わせても構わない。さらに前記2者の形態が混在していてもよい。
折り畳みの形態にも制限はなく巻き折りや蛇腹折り、又は観音開き折りやそれらが混在した形態でも構わない。
また対向面が複数存在する場合、疑似接着する対向面の選択にも制限はなく、何もしないまま接着されていない対向面や剥離不能に完全接着された対向面があっても構わない。
【0007】
疑似接着手段は以下の疑似接着媒体を使用する方法が採用できるがこの方法に限定されるものではない。
例えば透明な支持体に疑似接着層(必ずしも必要ではない)を形成した疑似接着シートを予め情報通信体の疑似接着予定面にラミネートし、重ね合わせることにより疑似接着層同士を対向させ、加熱・加圧又は加圧処理を施すことにより対向面同士疑似接着することができる。
【0008】
また公知の易剥離性の接着剤からなる疑似接着媒体をはじめ、業界で圧着紙、後糊方式、ニス引き方式等と称される天然ゴムや合成ゴ厶も主成分とした疑似接着性の感圧性接着剤からなる疑似接着媒体や、紫外線硬化系の疑似接着性のニスからなる疑似接着媒体を、前記疑似接着シートと同様に疑似接着予定面の必要部分や全面に塗布した後に、加熱・加圧又は加圧処理を施して疑似接着してもよい。
【0009】
さらに熱可塑性樹脂を紙繊維に混合したものも加熱・加圧又は加圧処理により疑似接着するので好適に使用することができる。
また例えば前記疑似接着媒体を公知の接着剤と組み合わせ、開封部分に例えば帯状に接着剤を塗布して完全接着し、その内側の全面や一部分を疑似接着媒体により疑似接着するようにレイアウトしても構わない。
【0010】
本発明は情報通信体の疑似接着予定面に形成した既述の疑似接着媒体の表面に、芳香物質を混入したインキにより印刷を施した後に、該疑似接着予定面を対向させて加熱・加圧又は加圧処理を施すものである。
芳香物質を混入したインキとしては公知のインキに香料を直接混入したものの他に芳香物質をマイクロカプセルに内包し公知のインキに混入したものを使用することができる。
前記芳香物質を内包するマイクロカプセルは加圧(感圧性カプセル型)又は加熱(感熱性カプセル型)により破壊され、芳香を発散するタイプが好適に使用できる。
【0011】
何れのタイプのマイクロカプセルであっても疑似接着の実行手段の加熱・加圧又は加圧の各処理方法と意識的に合わせて統一することにより、疑似接着の実行とカプセルの破壊を同一処理で同時に行うことができる。
破壊されたカプセルからは芳香物質が出現するため外界に臭いが発散するが、カプセルの破壊が対向する疑似接着媒体の間で行われるためそのままでは密閉状態となるため外界に臭いが発散されることはない。そして情報通信体が開封により剥離展開されて初めて芳香物質は外界へ発散されるのである。この点については公知のインキに香料を直接混入した場合も同様である。しかしマイクロカプセルを使用すれば情報通信体の製造にあたり、全ての作成工程で全く臭いを発しないので、作成工程中にどうしても臭いの問題が発生する香料を直接混入したインキと比較すると作業効率が極めてよく進められる利点がある。
なおマイクロカプセルを使用する場合、必ずしも疑似接着の実行と同時にカプセルが破壊されなければならない訳ではない。即ち情報通信体を開封し剥離展開した後に、マイクロカプセルを混入したインキの塗布部分を、硬貨や爪等で擦り加圧することにより芳香を発散するようにしてもよい。
本発明の情報通信体の使用者は開封の前に内部に隠された芳香に気付くこがない。そして開封してみて初めて発散される芳香に驚嘆するのである。
【0012】
本発明に使用するインキは、例えば通常の凸版インキ、平版インキ、グラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキの他に紫外線硬化型インキ(UVインキ)、電子線硬化型インキ(EBインキ)、金インキ、銀インキ、スクラッチインキ、蛍光インキ、パールインキ、示温インキ等の公知のインキが使用できる。また最近使用され始めた植物性の大豆インキ等を使用しても構わない。
さらにインキの色についても制限はなく、例えばオーバープリントワニス等の顔料や染料を含まない透明タイプのものでも構わない
【0013】
疑似接着予定面に形成された疑似接着媒体の表面上に芳香物質を混入したインキで印刷される情報等は文字、数字、記号等は勿論その他に例えば、絵、模様、図形表、枠、記入欄や罫線等を包含する。それら印刷される情報を芳香の種類と関連づけることによりインパクトを最大限に引き出すことができる。例えば特定のフルーツの香りとそのフルーツのイラストや説明文を関連づけたりすることができるが、このような組み合わせとして特定の植物のバージョンも考えられる。さらに樹木の香りを森林浴のイメージと連動させてイラスト等を印刷しても構わない。
【0014】
疑似接着媒体は必ずしも連続した皮膜状に形成されて疑似接着予定面を全面的に被覆する必要はない。すなわちある程度接着力の強い疑似接着媒体等はその接着力を調整するために、例えば全疑似接着予定面の50%を覆うように不連続なパターンにより形成しても構わない。
そのような場合には、芳香物質を混入したインキの塗布は疑似接着媒体の上下何れの側に施されていても構わず、場合によっては両者に施されていても構わない。
【発明の効果】
【0015】
本発明の情報通信体によれば、使用者は情報通信体の開封の前に内部に隠された芳香に全く気付くことがない。にも関わらず開封した際に初めて芳香が発散されるので、内部の隠蔽されていた情報と関連づけることにより、今までにない強烈な相乗効果が期待でき消費者の購買意欲が促進される。
特に芳香物質を内包させたマイクロカプセルをインキに混入する場合は、情報通信体の製造にあたり、全ての工程で全く臭いを発しないので作業を効率よく進められると共に、疑似接着の形成する加熱・加圧又は加圧処理方法とマイクロカプセルの破壊する処理方法を統一すれば従来の処理システムで作成が可能になり、新たな高価なシステムを購入する必要もなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1(A)及び(B)は本発明の最も基本的な形態の2つ折り葉書の表面図と平面図をそれぞれ表す。図2は図1(B)におけるX−X線断面図を表す。図3は完成した2つ折り葉書のX−X線断面図を表す。
以下図面に沿って本発明を説明する。
【実施例1】
【0016】
最も基本的な形態の情報通信体である2つ折り葉書を例に本発明を説明する。
図1(A)に示すように2つ折り葉書用シートSは葉片1と葉片2が折り線3(必ずしも表示する必要はなくミシン目に代えてもよい)を介して連接されている。葉片1表面には郵便切手欄と郵便番号欄の他にあて先4がプリンタ等により印刷されている。そして葉片2表面は「森林浴」の見出しと共に複数の樹木のイラストや森林浴に関連する文言からなる宣伝広告が記載されている。また同図(B)に示すように葉片1、2裏面は太陽、雲、山のイラストが全面に印刷されており、その表面には疑似接着手段の一つである疑似接着シート6からなる疑似接着媒体が全面にラミネートされている。そして疑似接着シート6の表面にはさらに芳香物質を混入したインキからなる樹木のイラスト7が印刷されている。
【0017】
この2つ折り葉書用シートSの作成方法は図2に示すように、まず通常の印刷用紙8表面に前記太陽、雲、山のイラストを印刷する(同図中では当該印刷を省略してある)。その後その表面に疑似接着シート6を全面に渡りラミネートした後に(必ずしも全面にラミネートする必要はない)、さらに前記疑似接着シート6の表面に芳香物質を混入したインキからなる樹木のイラスト7が印刷される。イラストが印刷される部分が疑似接着シート6の表面側と裏面側の2個所に別れているが、2つ折り葉書用シートSの表面から両者を合わせて見た場合に全体として1つのイラストになるようにレイアウトされている。
この様にして作成された2つ折り葉書用シートSは、次ぎに疑似接着を実行されて剥離可能に一体化される。
【0018】
図3に示すように、図2の2つ折り葉書用シートSは、葉片2、3の裏面同士(疑似接着シートSがラミネートされている側)が対向するように折り線3から折り畳まれ、その状態で図示されていないヒートローラやヒーターパネルとプレスローラ等からなる加熱・加圧処理又はプレスローラ等からなる加圧処理が施される。
この加熱・加圧又は加圧処理により対向する疑似接着シート6同士が疑似接着されると共に、芳香物質を混入したインキからなる樹木のイラスト7が感圧性や感熱性のマイクロカプセルを使用している場合はそれぞれのマイクロカプセルが破壊され対向する疑似接着シート6間に芳香が封じ込められた状態になっている。勿論芳香物質を直接インキに混入した場合も同様に芳香が閉じ込められているが、マイクロカプセルを使用した場合は作成の工程中に芳香を全く発散しないので他の葉書用シート等に芳香が転移してしまうことがなく、封じ込められた芳香は全くその存在を他に気付かせることがない。
【0019】
このようにして疑似接着が完了した2つ折り葉書はそのまま郵便葉書として投函され、郵送後受取人の手元に届く。
受取人は葉片2のコーナ部分に設けた切り欠き(図1中に「OPEN」の表示が記載されている)により形成される段差を開封の端緒として、疑似接着シート6同士の疑似接着部分から両葉片を剥離展開することができるのである。
そして剥離展開と同時に疑似接着シート6同士の対向面内部に封じ込められていた例えば檜等の樹木の芳香が発散し、受取人は疑似接着シート6を通して見ることができる内部のイラストと共に、すなわち嗅覚と視覚の両者により森林浴の臨場感を味わうことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】 (A)及び(B)は本発明の最も基本的な形態の2つ折り葉書の表面図と平面図をそれぞれ表す。
【図2】 図1(B)におけるX−X線断面図を表す。
【図3】 完成した2つ折り葉書のX−X線断面図を表す。
【符号の説明】
【0021】
S 2つ折り葉書シート
1、2 葉片
3 折り線
4 あて先
5 宣伝広告
6 疑似接着シート
7 芳香物質を混入したインキからなる樹木のイラスト
8 印刷用紙
【出願人】 【識別番号】000105280
【氏名又は名称】ケイディケイ株式会社
【住所又は居所】京都府京都市南区西九条比永城町71番地
【出願日】 平成15年8月25日(2003.8.25)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−67181(P2005−67181A)
【公開日】 平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願番号】 特願2003−341843(P2003−341843)