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【発明の名称】 印刷装置及びその制御方法、プログラム
【発明者】 【氏名】畑農 学海
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内

【要約】 【課題】原稿の複写操作を効率的に実現し、かつ複写原稿の画質を低下させない印刷装置及びその制御方法、プログラムを提供する。

【解決手段】印刷データを受信し、その印刷データを当該印刷装置内の記憶装置、ネットワーク上の記憶装置、あるいはネットワーク上の複数の情報機器が内蔵する記憶装置のいずれかに記憶する。印刷データの記憶先を示す識別情報を含む該印刷データに基づく印刷を実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の情報機器とネットワークを介して接続され、前記複数の情報機器から受信する印刷データに基づく印刷を実行する印刷装置であって、
前記印刷データを受信する受信手段と、
前記印刷データを当該印刷装置内の記憶装置、前記ネットワーク上の記憶装置、あるいは前記ネットワーク上の前記複数の情報機器が内蔵する記憶装置のいずれかに記憶する記憶手段と、
前記印刷データの前記記憶手段による記憶先を示す識別情報を含む該印刷データに基づく印刷を実行する印刷手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記識別情報は、前記記憶先となる記憶装置を識別する第1識別子及び、前記印刷データの記憶位置を示す第2識別子の少なくとも一方を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記識別情報を、前記記憶手段による記憶先から取得する識別情報取得手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
原稿を光学的に読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取った原稿に前記識別情報が組み込まれている場合、前記識別情報で特定される記憶先から、該識別情報に対応する印刷データを取得する取得手段とを更に備え、
前記印刷手段は、前記取得手段で取得した印刷データに基づく印刷を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記印刷手段は、前記取得手段で取得した識別情報を含む前記印刷データに基づく印刷を実行する
ことを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記印刷手段は、前記取得手段で取得した識別情報を含まない前記印刷データに基づく印刷を実行する
ことを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記印刷データを記憶する記憶装置は、該印刷データと、それに対応する前記識別情報と、前記取得手段によって該識別情報が取得される取得回数を記憶する
ことを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記取得手段は、前記識別情報で特定される記憶先から、該識別情報に対応する印刷データ及び前記取得回数を取得する
ことを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記取得回数に基づいて、前記印刷手段による印刷の実行を制御する制御手段を更に備える
ことを請求項8に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記取得手段は、第1識別情報である前記識別情報で特定される記憶先から取得する前記第1識別情報に対応する第1印刷データに、更に別の第2識別情報が含まれている場合、前記第2識別情報に対応する第2印刷データを更に取得する
ことを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項11】
前記印刷手段は、前記取得手段で取得した前記第1及び第2印刷データに基づく印刷を実行する
ことを特徴とする請求項10に記載の印刷装置。
【請求項12】
複数の情報機器とネットワークを介して接続され、前記複数の情報機器から受信する印刷データに基づく印刷を実行する印刷装置の制御方法であって、
前記印刷データを受信する受信工程と、
前記印刷データを当該印刷装置内の記憶装置、前記ネットワーク上の記憶装置、あるいは前記ネットワーク上の前記複数の情報機器が内蔵する記憶装置のいずれかに記憶する記憶工程と、
前記印刷データの前記記憶工程による記憶先を示す識別情報を含む該印刷データに基づく印刷を実行する印刷工程と
を備えることを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項13】
複数の情報機器とネットワークを介して接続され、前記複数の情報機器から受信する印刷データに基づく印刷を実行する印刷装置の制御を実現するプログラムであって、
前記印刷データを受信する受信工程のプログラムコードと、
前記印刷データを当該印刷装置内の記憶装置、前記ネットワーク上の記憶装置、あるいは前記ネットワーク上の前記複数の情報機器が内蔵する記憶装置のいずれかに記憶する記憶工程のプログラムコードと、
前記印刷データの前記記憶工程による記憶先を示す識別情報を含む該印刷データに基づく印刷を実行する印刷工程のプログラムコードと
を備えることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の情報機器とネットワークを介して接続され、前記複数の情報機器から受信する印刷データに基づく印刷を実行する印刷装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークに接続された多機能プリンタの中には、ネットワーク経由で送信された印刷データや、自身が備える光学的読取装置から読み込んだ原稿のイメージデータを自身の備える記憶装置に記憶する記憶機能や、ネットワーク経由で他の情報機器に送信する送信機能を備えたものが存在する(特許文献1)。また、記憶装置に記憶されたデータを再度呼び出して、印刷する印刷機能を備えたものも存在する。
【特許文献1】特開平9−37004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、光学的読取装置から読み込ませた原稿を印刷(複写)するには、光学的読取装置から読み取ったイメージデータをそのまま印刷するしかなく、原稿のすべてのページを読み取らせる必要があるうえ、読取精度の関係でどうしても原稿よりも画質の劣る複製が作成されてしまうという課題があった。
【0004】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、原稿の複写操作を効率的に実現し、かつ複写原稿の画質を低下させない印刷装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するための本発明による印刷装置は以下の構成を備える。即ち、
複数の情報機器とネットワークを介して接続され、前記複数の情報機器から受信する印刷データに基づく印刷を実行する印刷装置であって、
前記印刷データを受信する受信手段と、
前記印刷データを当該印刷装置内の記憶装置、前記ネットワーク上の記憶装置、あるいは前記ネットワーク上の前記複数の情報機器が内蔵する記憶装置のいずれかに記憶する記憶手段と、
前記印刷データの前記記憶手段による記憶先を示す識別情報を含む該印刷データに基づく印刷を実行する印刷手段と
を備える。
【0006】
また、好ましくは、前記識別情報は、前記記憶先となる記憶装置を識別する第1識別子及び、前記印刷データの記憶位置を示す第2識別子の少なくとも一方を含む。
【0007】
また、好ましくは、前記識別情報を、前記記憶手段による記憶先から取得する識別情報取得手段を更に備える。
【0008】
また、好ましくは、原稿を光学的に読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取った原稿に前記識別情報が組み込まれている場合、前記識別情報で特定される記憶先から、該識別情報に対応する印刷データを取得する取得手段とを更に備え、
前記印刷手段は、前記取得手段で取得した印刷データに基づく印刷を実行する。
【0009】
また、好ましくは、前記印刷手段は、前記取得手段で取得した識別情報を含む前記印刷データに基づく印刷を実行する。
【0010】
また、好ましくは、前記印刷手段は、前記取得手段で取得した識別情報を含まない前記印刷データに基づく印刷を実行する。
【0011】
また、好ましくは、前記印刷データを記憶する記憶装置は、該印刷データと、それに対応する前記識別情報と、前記取得手段によって該識別情報が取得される取得回数を記憶する。
【0012】
また、好ましくは、前記取得手段は、前記識別情報で特定される記憶先から、該識別情報に対応する印刷データ及び前記取得回数を取得する。
【0013】
また、好ましくは、前記取得回数に基づいて、前記印刷手段による印刷の実行を制御する制御手段を更に備える。
【0014】
また、好ましくは、前記取得手段は、第1識別情報である前記識別情報で特定される記憶先から取得する前記第1識別情報に対応する第1印刷データに、更に別の第2識別情報が含まれている場合、前記第2識別情報に対応する第2印刷データを更に取得する。
【0015】
また、好ましくは、前記印刷手段は、前記取得手段で取得した前記第1及び第2印刷データに基づく印刷を実行する。
【0016】
上記の目的を達成するための本発明による印刷装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
複数の情報機器とネットワークを介して接続され、前記複数の情報機器から受信する印刷データに基づく印刷を実行する印刷装置の制御方法であって、
前記印刷データを受信する受信工程と、
前記印刷データを当該印刷装置内の記憶装置、前記ネットワーク上の記憶装置、あるいは前記ネットワーク上の前記複数の情報機器が内蔵する記憶装置のいずれかに記憶する記憶工程と、
前記印刷データの前記記憶工程による記憶先を示す識別情報を含む該印刷データに基づく印刷を実行する印刷工程と
を備える。
【0017】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
複数の情報機器とネットワークを介して接続され、前記複数の情報機器から受信する印刷データに基づく印刷を実行する印刷装置の制御を実現するプログラムであって、
前記印刷データを受信する受信工程のプログラムコードと、
前記印刷データを当該印刷装置内の記憶装置、前記ネットワーク上の記憶装置、あるいは前記ネットワーク上の前記複数の情報機器が内蔵する記憶装置のいずれかに記憶する記憶工程のプログラムコードと、
前記印刷データの前記記憶工程による記憶先を示す識別情報を含む該印刷データに基づく印刷を実行する印刷工程のプログラムコードと
を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、原稿の複写操作を効率的に実現し、かつ複写原稿の画質を低下させない印刷装置及びその制御方法、プログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0020】
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1のプリンタの構成例を示す図である。
【0021】
101はプリンタ100を制御するコントローラである。102はこのコントローラ101とネットワークを接続し通信を行うためのネットワークインターフェースである。103は実際に記録媒体(記録用紙等)に印刷を行うプリンタ部である。
【0022】
104は原稿を光学的に読み取るスキャナである。このスキャナ104には、複数の原稿を連続的に読取が可能な自動原稿読取装置(ADF)が備えられている。105は入力パネルであり、コントローラ101がユーザからの指示や応答を入力として取得するために使用する入力キーや各種ボタンが構成されている。
【0023】
106はコントローラ101がユーザに情報を伝達するために使用するディスプレイパネルである。このディスプレイパネル106には、例えば、LCD、LEDやCRT等で構成される。107はネットワークインターフェース102を通じて、プリンタ100に接続されているネットワークである。108はコントローラ101に接続されている記憶装置である。
【0024】
尚、ネットワーク107は、典型的にはインターネットやLANやWANや電話回線、専用デジタル回線、ATMやフレームリレー回線、通信衛星回線、ケーブルテレビ回線、データ放送用無線回線等のいずれか、またはこれらの組み合わせにより実現されるいわゆる通信ネットワークであり、データの送受信が可能であれば良い。
【0025】
また、記憶装置108の例には、例えば、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM等の大容量記憶装置が挙げられる。また、プリンタ100には、この記憶装置108以外に、コントローラ101が各種処理を実行するための制御プログラムや初期データを記憶するROM、データの作業領域、一時退避領域、プリントバッファ、スキャナバッファとして機能するRAMが構成されている。
【0026】
図1のプリンタ100は、図1に示す構成によって、複数種類の機能(印刷機能、複写機能、送信機能等)を実現する複合機であるMFP(Multi Function Printer)として機能する。
【0027】
印刷機能は、例えば、ネットワーク107から印刷データをネットワークインターフェース102経由でコントローラ101が受信し、コントローラ101は、その印刷データをプリンタ部103で印刷可能なラスターデータに変換した後、プリンタ部103によって印刷媒体上に画像を形成する。
【0028】
複写機能は、スキャナ104からの原稿画像に対応する画像読取信号に対応する画像をプリンタ部104で記録媒体に印刷する。原稿画像を1つ複写する場合には、この画像読取信号をコントローラ101で画像処理して記録信号を生成し、これをプリンタ部103によって記録媒体上に印刷させる。一方、原稿画像を複数複写する場合には、記憶装置108に一旦一ページ分の記録信号を記憶保持させた後、これをプリンタ部103に順次出力して記録媒体上に印刷させる。
【0029】
送信機能は、スキャナ104から得られるラスタ画像を、TIFFやJPEG等の圧縮画像ファイル形式、あるいはPDF等のベクトルデータファイル形式の画像ファイルへと変換し、ネットワークインターフェース102から出力する。出力された画像ファイルは、ネットワーク107を介してサーバ206(図2)へ送信されたり、別のプリンタに転送されたりする。
【0030】
次に、図1のプリンタをネットワークに接続して構成する場合のシステム例について、図2を用いて説明する。
【0031】
図2は本発明の実施形態1のプリンタをネットワークに接続して構成する場合のシステム例を示す図である。
【0032】
201〜204及び208は図1のプリンタ100である。205は、個人で利用することが想定される情報機器(ワークステーション)である。206及び207は、ネットワークで共有して利用されることが想定される情報機器(サーバ)である。209は、これらの各機器を相互に接続し通信することを可能とするネットワークである。
【0033】
また、ネットワーク209上に接続される情報機器は、図2に示すもの以外に、記憶装置単体で構成される情報機器も想定される。
【0034】
そして、ネットワーク上の機器間では、汎用的なファイル共有システムによって、互いの記憶装置(リソース)内のデータの読出/書込が実現されるとともに、データのアクセス権が、例えば、機器別/ユーザ別等の所定単位別に設定されている。
【0035】
尚、情報機器205〜208はそれぞれ、汎用コンピュータに搭載される標準的な構成要素(例えば、CPU、RAM、ROM、ハードディスク、外部記憶装置、ネットワークインタフェース、ディスプレイ、キーボード、マウス等)を有している。
【0036】
次に、プリンタ100が印刷データを処理して印刷を行う印刷処理について、図3を用いて説明する。
【0037】
図3は本発明の実施形態1のプリンタの印刷処理を示すフローチャートである。
【0038】
尚、この印刷処理は、コントローラ101の制御によって実行されることを想定している。また、ここでは、プリンタ201で印刷処理を実行する場合を例に挙げて説明する。
【0039】
まず、印刷処理が開始すると、ステップS302にて、ネットワーク209上の情報機器から印刷データを受信する。ステップS303にて、ネットワーク209上で利用可能な記憶装置のリスト(記憶装置リスト)を取得する。
【0040】
尚、この記憶装置リストは、この印刷処理を実行するプリンタ201自身の記憶装置108、ネットワーク209上に存在する別のプリンタ202〜204あるいはプリンタ208上の記憶装置、あるいはサーバ206や207上にある記憶装置の内、プリンタ201が利用可能な記憶装置のすべてあるいはいずれかのリストで構成される。
【0041】
ステップS304にて、処理対象の記憶装置である、記憶装置リストの最初のエントリにポインタをセットする。続く、ステップS305にて、ポインタがセットされている処理対象の記憶装置が、データ保存可能(印刷データの保存先として利用可能)であるか否かを判定する。データ保存可能である場合(ステップS305でYES)、ステップS306へ進む。一方、データ保存可能でない場合(ステップS305でNO)、ステップS309へ進む。
【0042】
ステップS306にて、処理対象の記憶装置に、ステップS302で受信した受信印刷データを保存する。そして、続く、ステップS307にて、受信印刷データの正常保存の是非を判定する。正常保存された場合(ステップS307でYES)、ステップS311へ進む。一方、正常保存されない場合(ステップS307でNO)、ステップS308へ進む。
【0043】
ステップS308にて、保存に失敗した残骸データが記憶装置上に残っている可能性があるためそれをクリアする。そして、ステップS309へ進む。ステップS309にて、処理対象の記憶装置が、記憶装置リストの最後のエントリであるか否かを判定する。最後のエントリである場合(ステップS309でYES)、ステップS314へ進む。一方、最後のエントリでない場合(ステップS309でNO)、ステップS310へ進み、記憶装置リストの次のエントリにポインタをセットし、ステップS305へ戻る。
【0044】
ステップS311にて、保存印刷データの保存先の記憶装置を有する情報機器へ問い合わせて、保存印刷データの記憶先を示す識別情報(記憶先の記憶装置と、ネットワーク上あるいはその記憶装置内の保存印刷データの記憶位置に対応)となる、その保存印刷データのファイルのファイル識別子及びその記憶装置の機器識別子を取得する。
【0045】
尚、この機器識別子は、ネットワーク209内のどこからでもこの記憶装置にアクセスすることが可能で、かつ他の記憶装置と識別可能な情報で構成されている。
【0046】
続く、ステップS312にて、取得した記憶装置の機器識別子と印刷データのファイル識別子を合わせた印刷データのアクセス用識別子データ(識別情報)を、保存印刷データに組み込む。この組込は、例えば、保存印刷データに対応するページ画像群の第1ページ画像に相当する印刷データに組み込む。
【0047】
そして、ステップS313で、アクセス用識別子データが組み込まれた印刷データをプリンタ部103によって印刷する。そして、印刷処理を終了する。
【0048】
一方、ステップS309にて、処理対象の記憶装置が記憶装置リストの最後のエントリである場合、ステップS314にて、ステップS302にて受信した受信印刷データをプリンタ103によって印刷する。その後、続くステップS315にて、印刷データの送信元に対して、その印刷データを保存するために利用可能な記憶装置が存在しなかったために、印刷データを保存できなかった旨を示すエラー通知を送信する。そして、印刷処理を終了する。
【0049】
尚、エラー通知は、電子メール、エラーダイアログ等の情報通知手段を用いて実現する。
【0050】
次に、印刷処理によって出力される印刷物の一例について、図4を用いて説明する。
【0051】
図4は本発明の実施形態1の印刷物の一例を示すである。
【0052】
図4では、印刷物の一部として、印刷物の右下隅部分を示しており、401に示す文字列が実施形態1の印刷処理(図3)によって、印刷データに組み込まれたアクセス用識別子データである。ここでは、図5に示す数字フォントで表現された文字列をアクセス用識別子データとして直接印刷を行っているが、これに限定されず、例えば、図6に示すような記号列であっても良い。あるいは、電子透かし技術を利用していも良い。
【0053】
次に、実施形態1で、アクセス用識別子(印刷データの保存先の記憶装置の機器識別子及び印刷データのファイル識別子)が記録されている原稿をスキャナ104で読み取った場合に実行する複写処理の処理手順について、図7を用いて説明する。
【0054】
図7は本発明の実施形態1のプリンタの複写処理を示すフローチャートである。
【0055】
まず、処理を開始すると、ステップS702にて、まず、原稿の表紙のみあるいは第1ページをスキャナ104で読み取る。そして、ステップS703にて、読み取った原稿画像にアクセス用識別子(識別情報)が記録されているか否かを判定する。アクセス用識別子が記録されていない場合(ステップS703でNO)、ステップS712へ進む。一方、アクセス用識別子が記録されている場合(ステップS703でYES)、ステップS704へ進む。
【0056】
ステップS704にて、ステップS703で判定されたアクセス用識別子を正確に読み取る。続く、ステップS705にて、読み出したアクセス用識別子から機器識別子とファイル識別子を取得する。続く、ステップS706にて、取得した機器識別子に基づいて、その機器識別子に対応する記憶装置にアクセス可能であるか否かをか判定する。アクセス可能である場合(ステップS706でYES)、ステップS707へ進む。一方、アクセス可能でない場合(ステップS706でNO)、ステップS712へ進む。
【0057】
ステップS707にて、ファイル識別子に対応する当該ファイルにアクセス可能であるか否かを判定する。当該ファイルにアクセス可能である場合(ステップS707でYES)、ステップS708へ進む。一方、当該ファイルにアクセス可能でない場合(ステップS707でNO)、ステップS712へ進む。
【0058】
ステップS708で、当該ファイルを読み出す。続く、ステップS709にて、正常読出の是非を判定する。正常に読み出させた場合(ステップS709でYES)、ステップS710へ進む。一方、正常に読み出せなかった場合(ステップS709でNO)、ステップS712へ進む。
【0059】
ステップS710にて、読出ファイルの内容を印刷データに設定する。そして、続く、ステップS711にて、印刷データに、ステップS705で取得した機器識別子とファイル識別子をアクセス用識別子として組み込む。その後、ステップS724へ進み、アクセス用識別子が組み込まれた印刷データをプリンタ部103によって印刷する。
【0060】
一方、ステップS703でアクセス用識別子が記録されていない場合、ステップS706で記憶装置にアクセス可能でない場合、ステップS707でファイルにアクセス可能でない場合、あるいはステップS709で当該ファイルを正常に読み出せない場合には、ステップS712へ進む。
【0061】
ステップS712にて、スキャナ104から、原稿の表紙あるいは第1ページ以降の残りの原稿全部を読み取り、そのデータを印刷データとして設定する。そして、続く、ステップS713にて、記憶装置リストを取得する。このステップS712には、図3のステップS303に対応する。
【0062】
ステップS714にて、処理対象の記憶装置である、記憶装置リストの最初のエントリにポインタをセットする。ステップS715にて、ポインタがセットされている処理対象の記憶装置が、データ保存可能(印刷データの保存先として利用可能)であるか否かを判定する。データ保存可能である場合(ステップS715でYES)、ステップS716へ進む。一方、データ保存可能でない場合(ステップS715でNO)、ステップS719へ進む。
【0063】
ステップS716にて、処理対象の記憶装置に、印刷データを保存する。そして、ステップS717にて、印刷データの正常保存の是非を判定する。正常保存された場合(ステップS717でYES)、ステップS722へ進む。一方、正常保存されない場合(ステップS717でNO)、ステップS718へ進む。
【0064】
ステップS718にて、保存に失敗した残骸データが記憶装置上に残っている可能性があるのでそれをクリアする。そして、ステップS719へ進む。ステップS719にて、処理対象の記憶装置が、記憶装置リストの最後のエントリであるか否かを判定する。最後のエントリでない場合(ステップS719でNO)、ステップS720へ進み、記憶装置リストの次のエントリにポインタをセットし、ステップS715へ戻る。一方、最後のエントリである場合(ステップS719でYES)、ステップS721へ進む。
【0065】
ステップS721にて、コントローラ101はディスプレイパネル106に「読み取った原稿のデータを保存できませんでした」旨を通知するエラー表示を実行する。その後、ステップS724へ進み、ステップS712で設定した印刷データをプリンタ部103によって印刷する。
【0066】
一方、ステップS717にて、正常保存された場合、ステップS722にて、印刷データの保存先の記憶装置を有する情報機器へ問い合わせて、その保存印刷データのファイルのファイル識別子及びその記憶装置の機器識別子を取得する。
【0067】
ステップS723にて、取得した記憶装置の機器識別子と印刷データのファイル識別子を合わせた印刷データのアクセス用識別子データ(識別情報)を、保存印刷データに組み込む。この組込は、例えば、保存印刷データに対応するページ画像群の第1ページ画像に相当する印刷データに組み込む。ステップS724へ進む。そして、ステップS724にて、アクセス用識別子データが組込まれた印刷データをプリンタ部103によって印刷する。
【0068】
以上説明したように、実施形態1によれば、ネットワークを経由してプリンタが受信した印刷データは、ネットワーク上のいずれかの使用可能な記憶装置に保存された後、プリンタから、その記憶装置の機器識別子とその印刷データのファイル識別子からなるアクセス用識別子が組み込まれた状態で印刷される。この印刷結果では、例えば、印刷原稿の表紙あるいは第1ページに、アクセス用識別子マークが記録される。
【0069】
そして、この印刷原稿の複写操作を実行する場合には、その印刷原稿の表紙あるいは第1ページをプリンタ100のスキャナ104でまず読み込み、その原稿画像中のアクセス用識別子を読み取ることで、その表紙あるいは第1ページを含む原稿全部を読み込む代わりに、そのアクセス用識別子によって特定されるファイルを取得して、これを印刷原稿の複写用印刷データとして印刷を行う。また、このようにして印刷された文書にも同様の識別子が記録される。
【0070】
従来の複写操作では、原稿の複写を行う毎に、光学的な読取とその読取画像の印刷を繰り返すので、主に読取時の画像劣化を回避することができなかった。また、読取原稿のページ数が増加すると、読取時間がかかることもさることながら、自動原稿読取装置が紙詰まり等の読取エラーを起こす確率が高くなり、目的の複写が行えないばかりか、原稿自体に傷をつけてしまうおそれもあった。
【0071】
これに対し、実施形態1によれば、上記動作を実行することで、複写操作における原稿の読取時間を短縮することができ、かつ読取エラーの発生を低減することができる。また、複写操作によって得られる複写物の画像劣化を防止することができる。
【0072】
<実施形態2>
実施形態2は、実施形態1の応用例である。実施形態1では、複写処理の際には、読取原稿に対応するファイル(印刷データ)を記憶装置から取得できる場合には、その取得した印刷データにアクセス用識別子を組み込んだ印刷データを生成して、それを読取原稿の複写物として印刷していた。この場合、記憶装置から印刷データが得られる限り、画質が良好な印刷物、つまり、記憶装置に登録時の原本原稿と同一の画品位の原稿を得ることができる。
【0073】
このような構成の場合、ユーザは、原稿の複写操作では、その原稿原本と同等の画品位の複写物を得ることができるものの、原稿原本と同等の画品位の原稿が大量に流布可能性が生じる。しかしながら、原稿原本が秘匿性や機密性の高い文書や、有価証券である場合には、原稿原本と同等の画品位の複写物が生成されることを防止した場合がある。
【0074】
そこで、実施形態2では、アクセス用識別子が記録された原稿を複写する場合には、その原稿に対応するファイル(印刷データ)を記憶装置から取得するものの、その印刷データには、アクセス用識別子を組み込まずに、それを読取原稿の複写物として印刷する構成について説明する。
【0075】
つまり、実施形態2では、複写操作時には、アクセス用識別子を取得できる環境である場合でも、アクセス用識別子の印刷データの組込を禁止して、取得した印刷データだけで、読取原稿の複写物を生成する。
【0076】
尚、実施形態2のプリンタの構成例、そのプリンタをネットワークに接続して構成するシステム例、そのプリンタの印刷処理は、それぞれ実施形態1の図1〜図3と同一である。また、複写処理時の処理対象の原稿は、実施形態1の図4〜図6と同一の構成を有する。
【0077】
以下、実施形態2の複写処理について、図8を用いて説明する。
【0078】
図8は本発明の実施形態2のプリンタの複写処理を示すフローチャートである。
【0079】
尚、図8のステップS802〜ステップS810は、実施形態1の図7のステップS702〜ステップS710に対応するので、その詳細については省略する。
【0080】
実施形態2では、ステップS810にて、読出ファイルの内容を印刷データに設定する。その後、印刷データに、ステップS805で取得した機器識別子とファイル識別子をアクセス用識別子として組み込まずに、ステップS812にて、その印刷データをプリンタ部103によって印刷する。
【0081】
一方、ステップS803でアクセス用識別子が記録されていない場合、ステップS806で記憶装置にアクセス可能でない場合、ステップS807でファイルにアクセス可能でない場合、あるいはステップS809で当該ファイルを正常に読み出せない場合には、ステップS811にて、スキャナ104から、原稿の表紙あるいは第1ページ以降の残りの原稿全部を読み取り、そのデータを印刷データとして設定する。そして、続く、ステップS812にて、その印刷データをプリンタ部103によって印刷する。
【0082】
以上説明したように、実施形態2によれば、最初に、印刷処理によって得られる印刷物にはアクセス用識別子が記録されており、このアクセス用識別子が記録された印刷物を複写する場合には、対応するファイル(印刷データ)を記憶装置から取得して、その印刷データを用いて複写処理が実行される。
【0083】
但し、この複写処理によって得られる複写物には、アクセス用識別子が記録されないため、それ以降の複写処理は、通常の複写機の複写動作、つまり、処理対象の原稿を光学的に読み取って得られるデータを用いて複写処理が実行される。
【0084】
また、複写処理の処理対象の原稿に、アクセス用識別子が記録されていなかったり、記録されているものの何らかの理由で、対応する印刷データを取得できない場合でも、その原稿を光学的に読み取って得られるデータを、ネットワーク上の記憶装置に新たに保存することはない。
【0085】
これにより、アクセス用識別子が記録された原本原稿を入手して、複写処理を行った場合のみ、原本と同等の画品位の複写物が入手可能となる。また、複写物からさらに複写処理を行おうとした場合には、通常の複写機のように、純粋に光学的複写が実行されることになる。つまり、原本原稿以降の複写物が流布することで、原本と同等の画品位の複写物が大量に作成される危険を防止することができ、原本を厳重に管理することができる。
【0086】
<実施形態3>
実施形態3は、実施形態1の応用例であり、特に、複写処理による同一の原稿の複写回数をカウントして、そのカウント値に基づいて所定処理(例えば、複写回数に応じた複写処理の制限、複写回数に応じた課金処理)を実行する構成について説明する。
【0087】
尚、実施形態3のプリンタの構成例、そのプリンタをネットワークに接続して構成するシステム例、そのプリンタの印刷処理は、それぞれ実施形態1の図1〜図3と同一である。また、複写処理時の処理対象の原稿は、実施形態1の図4〜図6と同一の構成を有する。
【0088】
実施形態3では、複写処理による同一の原稿の複写回数をカウントするために、図9に示すような、印刷データの保存ファイルを構成する。
【0089】
図9は本発明の実施形態3の保存ファイルの構成例を示す図である。
【0090】
図9において、901は保存ファイルであり、例えば、複写処理を実行するプリンタ100の記憶装置108に記憶されている。この保存ファイル901は、図3のステップS306にて、保存先の記憶装置で管理されることになる。
【0091】
保存ファイル901には、印刷データ902及びカウンタ903が内蔵されている。また、カウンタ903は、印刷データの複写回数をカウントするカウンタであり、このカウンタ値は、図3のステップS306で、印刷データ902を初めて記憶装置108に記憶する場合には、0にリセットされる。
【0092】
実施形態3では、このような保存ファイル901を利用して、複写処理を実行することになる。
【0093】
以下、実施形態3の複写処理について、図10を用いて説明する。
【0094】
図10は本発明の実施形態3のプリンタの複写処理を示すフローチャートである。
【0095】
尚、図10のステップS1002〜ステップS1024は、実施形態1の図7のステップS702〜ステップS724に対応するので、その詳細については省略する。
【0096】
特に、図10では、複写処理の複写回数をカウントして、そのカウント値に基づいて、所定処理を実行する。
【0097】
図10において、ステップS1025にて、ファイルを正常に読み出せた場合、そのファイルに対するカウンタを1インクリメントする。その後、ステップS1010及びステップS1011の処理を経て、ステップS1026にて、処理対象の印刷データに対するカウンタ値を取得する。
【0098】
ステップS1027にて、取得したカウンタ値が所定値(例えば、10回)以上であるか否かを判定する。所定値未満である場合(ステップS1027でNO)、ステップS1024に進み、アクセス用識別子データが組込まれた印刷データをプリンタ部103によって印刷する。
【0099】
一方、所定値以上である場合(ステップS1027でYES)、ステップS1028に進む。ステップS1028にて、取得したカウント値に応じた所定処理を実行する。
【0100】
例えば、この所定処理としては、複写回数が10回以上である場合には、それ以降の複写処理では、1回の処理回数毎に所定の複写料金を徴収するようにしても良い。
【0101】
あるいは、複写回数が10回以上である場合には、それ以降の複写処理を禁止するようにしても良い。この場合、ステップS1027の処理後、ステップS1024の処理はスキップされることになる。但し、この場合は、その旨をユーザに通知することが好ましいので、例えば、「複写処理が所定回数以上であるので、複写処理が中断された」旨を示すエラー表示をディスプレイパネル106に表示する。
【0102】
以上説明したように、実施形態3によれば、実施形態1で説明した効果に加えて、同一の原稿に対する複写処理の処理回数(複写回数)を管理することができるので、この処理回数に基づいて、複写処理の利用制限や、複写処理に係る対価の課金等の、用途や目的に応じた処理を実現することができる。
【0103】
<実施形態4>
実施形態4は、実施形態2の応用例であり、特に、複写処理による原稿の複写回数をカウントして、そのカウント値に基づいて所定処理(例えば、複写回数に応じた複写処理の制限、複写回数に応じた課金処理)を実行する構成について説明する。
【0104】
尚、実施形態4のプリンタの構成例、そのプリンタをネットワークに接続して構成するシステム例、そのプリンタの印刷処理は、それぞれ実施形態1の図1〜図3と同一である。また、複写処理時の処理対象の原稿は、実施形態1の図4〜図6と同一の構成を有する。更に、印刷データの保存ファイルは、実施形態3の図9と同一の構成を有する。
【0105】
以下、実施形態3の複写処理について、図11を用いて説明する。
【0106】
図11は本発明の実施形態4のプリンタの複写処理を示すフローチャートである。
【0107】
尚、図11のステップS1102〜ステップS1112は、実施形態2の図8のステップS802〜ステップS812に対応するので、その詳細については省略する。
【0108】
特に、図11では、複写処理の処理回数をカウントして、そのカウント値に基づいて、所定処理を実行する。
【0109】
図11において、ステップS1109にて、ファイルを正常に読み出させた場合、そのファイルに対するカウンタを1インクリメントする。その後、ステップS1110の処理を経て、ステップS1114にて、処理対象の印刷データに対するカウンタ値を取得する。
【0110】
ステップS1115にて、取得したカウンタ値が所定値(例えば、10回)以上であるか否かを判定する。所定値未満である場合(ステップS1115でNO)、ステップS1116に進み、印刷データをプリンタ部103によって印刷する。
【0111】
一方、所定値以上である場合(ステップS1115でYES)、ステップS1116に進む。ステップS1116にて、取得したカウント値に応じた所定処理を実行する。
【0112】
例えば、この所定処理としては、複写回数が10回以上である場合には、それ以降の複写処理では、1回の処理回数毎に所定の複写料金を徴収するようにしても良い。
【0113】
あるいは、複写回数が10回以上である場合には、それ以降の複写処理を禁止するようにしても良い。この場合、ステップS1116の処理後、ステップS1112の処理はスキップされることになる。但し、この場合は、その旨をユーザに通知することが好ましいので、例えば、「複写処理が所定回数以上であるので、複写処理が中断された」旨を示すエラー表示をディスプレイパネル106に表示する。
【0114】
以上説明したように、実施形態4によれば、実施形態2で説明した効果に加えて、アクセス用識別子が記録された同一の原稿に対する複写処理の処理回数(複写回数(第1世代の複写の複写回数))を管理することができるので、この処理回数に基づいて、アクセス用識別子が記録された同一の原稿に対する複写処理の利用制限や、複写処理に係る対価の課金等の、用途や目的に応じた処理を実現することができる。
【0115】
<実施形態5>
実施形態5は、実施形態1の応用例であり、第1印刷データと、その第1印刷データとは異なる第2印刷データを併せて印刷する場合の構成について説明する。特に、実施形態5では、この構成を実現するために、第1印刷データと、第2印刷データの記憶先の記憶装置の機器識別子及びその第2印刷データのファイルのファイル識別子からなる印刷指示データを用いて、印刷処理を実行する。
【0116】
尚、実施形態5のプリンタの構成例、そのプリンタをネットワークに接続して構成するシステム例は、実施形態1の図1及び図2と同一である。
【0117】
まず、実施形態5のプリンタの印刷処理で用いる印刷指示データについて、図12を用いて説明する。
【0118】
図12は本発明の実施形態5の印刷指示データの構成例を示す図である。
【0119】
図12において、1301は印刷指示データであり、ネットワーク209上の情報機器が生成する。この印刷指示データ1301は、第1印刷データ1302と、第1印刷データと併せて印刷する第2印刷データ(指定文書データ)を記憶する記憶装置の機器識別子1303と、その第2印刷データのファイルのファイル識別子1304が内蔵されている。
【0120】
実施形態5では、このような印刷指示データ1301を利用して、印刷処理を実行することになる。
【0121】
以下、実施形態5の印刷処理について、図13を用いて説明する。
【0122】
図13は本発明の実施形態5のプリンタの印刷処理を示すフローチャートである。
【0123】
尚、この印刷処理は、コントローラ101の制御によって実行されることを想定している。また、ここでは、プリンタ201で印刷処理を実行する場合を例に挙げて説明する。
【0124】
まず、印刷処理が開始すると、ステップS1202にて、ネットワーク209上の情報機器から印刷指示データを受信する。続く、ステップS1203にて、印刷指示データ1301に含まれている機器識別子1303によって指定される記憶装置がアクセス可能であるか否かを判定する。アクセス可能でない場合(ステップS1203でNO)、ステップS1207へ進む。一方、アクセス可能である場合(ステップS1203でYES)、ステップS1204へ進む。
【0125】
ステップS1204にて、印刷指示データ1301に含まれているファイル識別子1304によって指定されるファイルがアクセス可能であるか否かを判定する。アクセス可能でない場合(ステップS1204でNO)、ステップS1207に進む。一方、アクセス可能である場合(ステップS1204でYES)、ステップS1205へ進む。
【0126】
ステップS1205にて、ステップS1202で受信した印刷指示データ1301に含まれる印刷データ1302に対して、機器識別子1303とファイル識別子1304を組み込む。
【0127】
そして、ステップS1206にて、機器識別子1303とファイル識別子1304が組み込まれた印刷データを、プリンタ部103によって印刷する。そして、印刷処理を終了する。
【0128】
一方、ステップS1203で記憶装置にアクセス可能でない場合、あるいはステップS1204でファイルにアクセス可能でない場合には、ステップS1207へ進む。
【0129】
ステップS1207にて、印刷指示データ1301の送信元に対して、指定された機器識別子及びファイル識別子に基づく印刷データに対するアクセスが成功しなかった旨を示すエラー通知を送信する。
【0130】
尚、エラー通知は、電子メール、エラーダイアログ等の情報通知手段を用いて実現する。
【0131】
そして、続く、ステップS1208にて、ステップS1202で受信した印刷指示データ1301に含まれる印刷データ1302のみをプリンタ部103によって印刷する。そして、印刷処理を終了する。
【0132】
この印刷処理によって出力される印刷物は、実施形態1の図4〜図6と同一の構成を有する。
【0133】
また、この印刷物の複写処理は、用途や目的に応じて、実施形態1の図7の複写処理あるいは実施形態2の図8の複写処理を実行することができる。また、実施形態3の図9のような保存ファイルを構成する場合には、実施形態3の図9の複写処理あるいは実施形態4の図10の複写処理を実行することができる。
【0134】
以上説明したように、実施形態5によれば、印刷指示データに対して、印刷対象の第1印刷データとは別にすでにネットワーク上の記憶装置に保存されている第2印刷データを指定する機器識別子とファイル識別子を含めることで、第1印刷データに対する印刷物を印刷する場合には、その第1印刷データとは別の第2印刷データを関連付けて印刷することができる。
【0135】
これにより、第1印刷データを含む印刷指示データによって得られる印刷物の複写処理を実行する場合には、第1印刷データの複写物だけでなく、その印刷物によって指定される第2印刷データの複写物を得ることができる。
【0136】
これは、例えば、文書の概要を示す第1印刷データと、その詳細を示す第2印刷データを構成しておき、概要のみが印刷された印刷物(第1印刷データの内容と、第2印刷データ指定する機器識別子とファイル識別子を含む印刷物)を配布する。そして、その詳細が必要な被配布人が、上述の複写処理を実行させることによって、概要のみが印刷された印刷物(第1印刷データの内容)に加えて、詳細が印刷された印刷物(第2印刷データ)を得る。
【0137】
これにより、文書の配布の際には、その詳細文書を配布しなければならなかったり、概要文書にユーザの手で詳細文書への取得操作を別途提示する手間を省略することができ、より効率的な文書管理システムを構築することができる。
【0138】
以上説明したように、本発明によれば、電子データで構成された複数の原稿を複写する場合でも、その電子データを取得することが可能な識別情報を原稿の1ページ目に印刷させておき、この識別情報を用いて、複写対象の複数の原稿に対応する電子データを取得して、その原稿の複写物を得ることができる。これにより、複写操作において、原稿のすべてのページを読み取らせる手間と、複写画像の劣化の問題を解決することが可能になる。
【0139】
また、文書管理のために利用することで、目的の原稿が何部複写されたかをカウントしたり、その原稿の複写物一部ごとに別の識別子を与えて、複写されたものを追跡管理することが可能になる。
【0140】
更に、概要のみを印刷した印刷物を配布しておき、配布を受けたものが必要に応じて詳細を印刷した印刷物を容易に入手できるようにすることも可能になる。
【0141】
このように、本発明によれば、電子文書の複製と配布に関して、従来にない簡便さと柔軟な管理体系を導入することが可能になる。
【0142】
尚、上記実施形態では、アクセス用識別子は、記憶装置の機器識別子と印刷データのファイル識別子で構成するものとして説明したが、用途や目的に応じては、機器識別子とファイル識別子の少なくとも一方をアクセス用識別子として構成しても良い。
【0143】
例えば、ネットワークに接続されている記憶装置(情報機器内の記憶装置を含む)群全体を1つの記憶装置とみなし、この記憶装置全体で、データの記憶位置管理ができるような場合には、ファイル識別子のみをアクセス用識別子とすることができる。
【0144】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0145】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0146】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0147】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0148】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0149】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0150】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0151】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0152】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】本発明の実施形態1のプリンタの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態1のプリンタをネットワークに接続して構成する場合のシステム例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態1のプリンタの印刷処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態1の印刷物の一例を示すである。
【図5】本発明の実施形態1のアクセス用識別子の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態1のアクセス用識別子の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態1のプリンタの複写処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態2のプリンタの複写処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態3の保存ファイルの構成例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態3のプリンタの複写処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態4のプリンタの複写処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態5の印刷指示データの構成例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態5のプリンタの印刷処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0154】
101 コントローラ
102 ネットワークインターフェースl
103 プリンタ部
104 スキャナ
105 入力パネル
106 ディスプレイパネル
107 ネットワーク
108 記憶装置
201〜204、208 プリンタ
205 ワークステーション
206、207 サーバ
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
【出願日】 平成16年3月31日(2004.3.31)
【代理人】 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳

【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎

【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘

【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二

【公開番号】 特開2005−288844(P2005−288844A)
【公開日】 平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願番号】 特願2004−106351(P2004−106351)