| 【発明の名称】 |
液体導通材及び液体噴射装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松本 斉 【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内
【氏名】木村 仁俊 【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】液体保持部が保持している液体を液体噴射部に供給する液体導通材の耐久性を上げる。
【解決手段】長手方向に沿って所要数の第1の突条111を互いに間隔を開けて併設し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材110と、主基材110の第1の突条111の上面に接合され、第1の突条111の間隙とともに液体が流れる流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材120とを備え、覆基材120は、液体導通材を長手方向に沿って湾曲させたときに、主基材110と覆基材120の接合面の伸縮量が小さくなるように形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液体噴射領域にあるターゲットに液体を噴射する液体噴射装置に使用され、前記液体噴射装置の本体に設けられた液体保持部と、前記液体を噴射する液体噴射部とを導通し、前記液体を前記液体噴射部に供給する液体導通材であって、 一面に、長手方向に沿って所要数の第1の突条を互いに間隔を開けて併設し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材と、 前記主基材の前記一面を覆い、前記第1の突条の間隙とともに前記液体が流れる第1の流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材と を備え、 前記覆基材は、前記主基材の前記一面が長手方向に湾曲する方向に湾曲されたときに、前記主基材の前記一面の伸縮量を、前記覆基材がない場合と比べて小さくするように形成されている、液体導通材。 【請求項2】 前記主基材と前記覆基材の間に、前記主基材及び前記覆基材の双方に接合される、金属層を含み可撓性を有した平板状長尺材を更に備える、請求項1に記載の液体導通材。 【請求項3】 前記覆基材は、 一面に、長手方向に沿って併設された、所要数の第2の突条を互いに間隔を開けて有しており、 前記一面を、前記平板状長尺材に接合させて、前記第2の突条の間隙及び前記平板状長尺材により、前記液体が流れる第2の流路部を形成する、請求項2に記載の液体導通材。 【請求項4】 前記覆基材の幅方向の断面形状は、前記主基材の幅方向の断面形状と略同一であり、 更に、前記主基材と前記覆基材は、前記第1の突条及び前記第2の突条が互いに対向するように配置されている、請求項3に記載の液体導通材。 【請求項5】 液体噴射領域にあるターゲットに液体を噴射する液体噴射装置に使用され、前記液体噴射装置の本体に設けられた液体保持部と、前記液体を噴射する液体噴射部とを導通し、前記液体を前記液体噴射部に供給する液体導通材であって、 一面に長手方向に沿った第1の溝部を有し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材と、 前記第1の溝部の開口面を覆い、前記第1の溝部とともに前記液体が流れる第1の流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材と を備え、 前記覆基材は、前記主基材の前記一面が長手方向に湾曲する方向に湾曲されたときに、前記主基材の前記一面の伸縮量を、前記覆基材がない場合と比べて小さくするように形成されている、液体導通材。 【請求項6】 前記主基材と前記覆基材の間に、前記主基材及び前記覆基材の双方に接合される、金属層を含み可撓性を有した平板状長尺材を更に備える、請求項5に記載の液体導通材。 【請求項7】 前記覆基材は、 一面に、長手方向に沿って形成された第2の溝部を有しており、 前記一面を、前記平板状長尺材に接合させて、前記第2の溝部及び前記平板状長尺材により、前記液体が流れる第2の流路部を形成する、請求項6に記載の液体導通材。 【請求項8】 前記覆基材の幅方向の断面形状は、前記主基材の幅方向の断面形状と略同一であり、 更に、前記主基材と前記覆基材は、前記第1の溝部及び前記第2の溝部が互いに対向するように配置されている、請求項7に記載の液体導通材。 【請求項9】 液体噴射領域にあるターゲットに液体を噴射する液体噴射装置であって、 前記液体噴射装置の本体に設けられた液体保持部と、 前記液体を噴射する液体噴射部と、 前記液体保持部と前記液体噴射部とを導通し、前記液体を前記液体噴射部に供給する液体導通材と を備え、 前記液体導通材は、 一面に、長手方向に沿って所要数の第1の突条を互いに間隔を開けて併設し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材と、 前記主基材の前記一面を覆い、前記第1の突条の間隙とともに前記液体が流れる第1の流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材と を備え、 前記覆基材は、前記主基材の前記一面が長手方向に湾曲する方向に湾曲されたときに、前記主基材の前記一面の伸縮量を、前記覆基材がない場合と比べて小さくするように形成されている、液体噴射装置。 【請求項10】 液体噴射領域にあるターゲットに液体を噴射する液体噴射装置であって、 前記液体噴射装置の本体に設けられた液体保持部と、 前記液体を噴射する液体噴射部と、 前記液体保持部と前記液体噴射部とを導通し、前記液体を前記液体噴射部に供給する液体導通材と を備え、 前記液体導通材は、 一面に長手方向に沿った第1の溝部を有し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材と、 前記第1の溝部の開口面を覆い、前記第1の溝部とともに前記液体が流れる第1の流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材と を備え、 前記覆基材は、前記主基材の前記一面が長手方向に湾曲する方向に湾曲されたときに、前記主基材の前記一面の伸縮量を、前記覆基材がない場合と比べて小さくするように形成されている、液体噴射装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、液体導通材及び液体噴射装置に関する。特に本発明は、ターゲットに液体を噴射する液体噴射装置に使用され、液体供給部から液体噴射部に液体を導通する液体導通材及びこの液体導通材を使用した液体噴射装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 例えばインクジェット式記録装置等の液体噴射装置は、液体噴射部を往復移動させつつ液体を記録用紙などのターゲットに噴射し、記録等を行う。ターゲットに噴射される液体(例えばインク)は、液体供給部(例えばカートリッジ)から、液体噴射部(例えば記録ヘッド)に供給される。液体噴射装置には、往復移動するキャリッジに液体噴射部を搭載し、液体供給部を液体噴射装置の本体に設けるタイプがある(特許文献1参照)。 【0003】 【特許文献1】 特開2001−212974号公報 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 液体供給部が液体噴射装置の本体に設けられる場合、液体噴射装置は、液体供給部から液体噴射部に液体を導通させる液体導通材を備える必要がある。液体導通材として、エラストマなどの可撓性材料で形成された溝付きの長尺状の基材の上に、他の部材を接合し、溝と他の部材で形成された空間部を流路として用いるものが考えられる。ところで、液体供給部が液体噴射装置の本体に設けられているため、液体導通材は、キャリッジの往復移動に伴って曲げ伸びする。従って液体導通材が上記した構造を有する場合、基材と他の部材の接合部分の耐久性を上げる必要がある。 【0005】 そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる液体導通材及び液体噴射装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。 【0006】 【課題を解決するための手段】 本発明の第1の形態は、液体噴射領域にあるターゲットに液体を噴射する液体噴射装置に使用され、液体噴射装置の本体に設けられた液体保持部と、液体を噴射する液体噴射部とを導通し、液体を液体噴射部に供給する液体導通材であって、一面に、長手方向に沿って所要数の第1の突条を互いに間隔を開けて併設し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材と、主基材の一面を覆い、第1の突条の間隙とともに液体が流れる第1の流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材とを備え、 覆基材は、主基材の一面が長手方向に湾曲する方向に湾曲されたときに、主基材の一面の伸縮量を、覆基材がない場合と比べて小さくするように形成されている、液体導通材を提供する。 この液体導通材によれば、主基材の一面の伸縮量は小さくなるため、覆基材は主基材から剥がれにくくなる。 【0007】 この液体導通材において、主基材と覆基材の間に、主基材及び覆基材の双方に接合される、金属層を含み可撓性を有した平板状長尺材を更に備えてもよい。この場合、液体の溶媒が覆基材を透過して蒸発する量、及び外気が覆基材を透過して液体に溶解する量を、それぞれ少なくすることができる。 【0008】 ここで覆基材は、一面を、平板状長尺材に接合させて、第2の突条の間隙及び平板状長尺材により、液体が流れる第2の流路部を形成してもよい。このようにすると、流路部を液体導通材の肉厚方向に重ねて複数形成することができる。従って流路部を幅方向に並べて形成する場合と比べ、液体導通材の幅を小さくすることができる。 なお、覆基材の幅方向の断面形状は、主基材の幅方向の断面形状と略同一であり、更に、主基材と覆基材は、第1の突条及び第2の突条が互いに対向するように配置されてもよい。このようにすると、平板状長尺材を主基材及び覆基材に接合しやすくなる。 【0009】 本発明の第2の形態は、液体噴射領域にあるターゲットに液体を噴射する液体噴射装置に使用され、液体噴射装置の本体に設けられた液体保持部と、液体を噴射する液体噴射部とを導通し、液体を液体噴射部に供給する液体導通材であって、一面に長手方向に沿った第1の溝部を有し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材と、第1の溝部の開口面を覆い、第1の溝部とともに液体が流れる第1の流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材とを備え、覆基材は、主基材の一面が長手方向に湾曲する方向に湾曲されたときに、主基材の一面の伸縮量を、覆基材がない場合と比べて小さくするように形成されている、液体導通材を提供する。 第2の形態によれば、第1の形態と同じ効果を得ることができる。 【0010】 第2の形態において、主基材と覆基材の間に、主基材及び覆基材の双方に接合される、可撓性を有した平板状長尺材を更に備えてもよい。また覆基材は、一面を、平板状長尺材に接合させて、第2の溝部及び平板状長尺材により、液体が流れる第2の流路部を形成してもよい。 覆基材の幅方向の断面形状は、主基材の幅方向の断面形状と略同一であり、更に、主基材と覆基材は、第1の溝部又は第2の溝部が互いに対向するように配置されてもよい。これらの構成においても、第1の形態と同じ効果を得ることができる。 【0011】 本発明の第3の形態は、液体噴射領域にあるターゲットに液体を噴射する液体噴射装置であって、液体噴射装置の本体に設けられた液体保持部と、液体を噴射する液体噴射部と、液体保持部と液体噴射部とを導通し、液体を液体噴射部に供給する液体導通材とを備え、液体導通材は、一面に、長手方向に沿って所要数の第1の突条を互いに間隔を開けて併設し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材と、主基材の一面を覆い、第1の突条の間隙とともに液体が流れる第1の流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材とを備え、覆基材は、主基材の一面が長手方向に湾曲する方向に湾曲されたときに、主基材の一面の伸縮量を、覆基材がない場合と比べて小さくするように形成されている、液体噴射装置を提供する。 第3の形態によれば、第1の形態と同じ効果を得ることができる。 【0012】 本発明の第4の形態は、液体噴射領域にあるターゲットに液体を噴射する液体噴射装置であって、液体噴射装置の本体に設けられた液体保持部と、液体を噴射する液体噴射部と、液体保持部と液体噴射部とを導通し、液体を液体噴射部に供給する液体導通材とを備え、液体導通材は、一面に長手方向に沿った第1の溝部を有し、かつ可撓性材料で形成された長尺状の主基材と、第1の溝部の開口面を覆い、第1の溝部とともに液体が流れる第1の流路部を形成する、可撓性材料で形成された長尺状の覆基材とを備え、覆基材は、主基材の一面が長手方向に湾曲する方向に湾曲されたときに、主基材の一面の伸縮量を、覆基材がない場合と比べて小さくするように形成されている、液体噴射装置を提供する。 第4の形態によれば、第1の形態と同じ効果を得ることができる。 【0013】 なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。 【0014】 【発明の実施の形態】 以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。 【0015】 図1は、本発明の一実施形態であるインクジェット式記録装置10を、カバーを外した状態で示す斜視図であり、図2はインクジェット式記録装置10のインク供給系の斜視図である。図1及び図2に示すように、インクジェット式記録装置10は、ターゲットの一例である被記録物11の上を主走査方向に往復移動するキャリッジ42、キャリッジ42に載置されている記録ヘッド44、それぞれ異なる色のインクを保持する複数のカートリッジ45、及び記録ヘッド44を複数のカートリッジ45に連結する液体導通材100を備える。キャリッジ42は図示しないモータにより駆動され、ガイドシャフト48に沿って往復移動する。記録ヘッド44は、キャリッジ42とともに往復移動しつつ複数色のインクを被記録物11に対して噴射して記録を行う。カートリッジ45は、インクジェット式記録装置10の本体に脱着可能に固定されている。液体導通材100は、長尺状であり、主要部は可撓性材料(例えば熱可塑性エラストマ)で形成されている。液体導通材100は、インクが流れる流路部を複数有しており、複数のカートリッジ45のそれぞれから記録ヘッド44にインクを供給する。 【0016】 このため、一つの液体導通材100を用いるのみで、複数のカートリッジ45がそれぞれ保持する複数色のインクを、記録ヘッド44に供給することができる。従って複数のポリエチレンチューブを液体導通材として用いる場合と比べて、液体導通材100をインクジェット式記録装置10内に取り付けるときの工数は少なくなる。また液体導通材100のコストは低くなる。 【0017】 液体導通材100は、可撓性材料で形成されているため、記録ヘッド44の移動に伴って、表面が長手方向に沿って湾曲する方向に曲げ伸びする。液体導通材100の主要部を形成する可撓性材料として、SEPS(ポリスチレン−ポリエチレン−ポリプロピレン−ポリスチレン)重合体を主材料とするエラストマを用いると、液体導通材100はポリエチレンチューブと比べて撓みやすくなる。この場合、液体導通材100を小さい曲率で湾曲させることができるため、インクジェット式記録装置10を小型化することができる。またキャリッジ42を駆動するモータに加わる負荷を小さくすることができる。 【0018】 図3は、液体導通材100の平面図である。本図は液体導通材100をインクジェット式記録装置10に取り付ける前の平面形状を示す。液体導通材100は、平面形状において一部が曲がっており、記録ヘッド44に連結するヘッド側端部100a及びカートリッジ45に連結するカートリッジ側端部100bが、互いに液体導通材100の長手方向中央付近で対向している。詳細には、ヘッド側端部100aから液体導通材100の長さの略1/4ほど離れた部分、及びカートリッジ側端部100bから液体導通材100の長さの略1/4ほど離れた部分が、それぞれ略U字状に曲がっている。 【0019】 図4(A)は、図3における液体導通材100のA−A断面図である。図4(B)は、図4(A)において鎖線で囲んだ領域を拡大した図である。液体導通材100は、長尺状の主基材110の上に、主基材110と同一の材質で同一の形状に形成された覆基材120を、主基材110とは上下逆に配置し、平板状長尺材130を介して主基材110と覆基材120を接合した構造を有する。平板状長尺材130は、例えば溶着により、又は接着剤を用いた接着により、主基材110の表面に接合されている。平板状長尺材130は、主基材110に接合されていない状態において可撓性を有する。このため液体導通材100は平板状長尺材130を有していても可撓性を有する。 【0020】 主基材110は、断面形状が幅広の略長方形であり、上面に、長手方向に延伸する溝部141を、幅方向に複数(本図においては3つ)互いに離間して有する。本図において溝部141は、断面形状が長方形であり、主基材110の幅方向に複数形成された複数の突条111(本図においては4つ)の間隙として形成されている。平板状長尺材130は、溝部141の開口面を覆っており、溝部141(又は複数の突条111)とともにインクの流路部を形成している。具体的には、平板状長尺材130は、複数の突条111の肉厚方向の端面を覆いつつ主基材110の幅方向に亘って接合されつつ、溝部141の開口面を覆っている。 【0021】 また覆基材120は、下面に、突条121及び溝部142を有する。突条121及び溝部142の形状は、主基材110の突条111及び溝部141の形状と同一である。覆基材120は、液体導通材100の製造時に平板状長尺材130が主基材110及び覆基材120に接合しやすいように、突条121及び溝部142がそれぞれ突条111及び溝部141と対向するように配置されている。そして平板状長尺材130は、溝部142の開口面を覆っており、溝部142(又は複数の突条121)とともにインクの流路部を形成する。具体的には、平板状長尺材130は、複数の突条121の肉厚方向の端面を覆いつつ覆基材120の幅方向に亘って接合されつつ、溝部142の開口面を覆っている。 【0022】 このような構造にすると、複数の流路部を液体導通材100の肉厚方向に重ねて形成することができる。従って複数の流路部をすべて幅方向に並べる場合と比べて、液体導通材100の幅を小さくすることができる。 また主基材110及び覆基材120は同じ構成であるため、平板状長尺材130は液体導通材100の肉厚方向について略中央に位置している。従ってキャリッジの往復移動に伴って液体導通材100が、主基材110の一面が長手方向に湾曲する方向に曲げ伸びしても、曲げ伸びに伴う主基材110及び覆基材120の接合面の伸縮量は、覆基材120を設けない場合と比べて小さい。このため、平板状長尺材130の伸縮量は小さくなる。従って平板状長尺材130は、主基材110及び覆基材120から離れにくくなる。 【0023】 液体導通材100は、例えば、金型に可撓性材料(例えば熱可塑性エラストマ)を流し込んで主基材110及び覆基材120を射出成形し、主基材110の上面に平板状長尺材130の下面を接合させるとともに、覆基材120の下面に同じ平板状長尺材130の上面を接合させることで、製造される。このため、押し出し成形する場合と比べて、主基材110及び覆基材120を複雑な形状にすることができる。また主基材110及び覆基材120の製造コストを低く押さえることができる。なお主基材110及び覆基材120を形成する可撓性材料は、柔軟材としてパラフィンオイルを含むのが好ましい。 【0024】 また、主基材110が有する複数の突条111のうち、両端の突条111は他の突条111より幅広である。覆基材120が有する複数の突条121においても、両端の突条121は他の突条121より幅広である。このようにすると、インクの溶媒(例えば水)が主基材110及び覆基材120の側面を透過する量、及び外気が主基材110及び覆基材120の側面を透過してインクに溶解する量を、それぞれ少なくすることができる。 【0025】 図4(B)に示すように平板状長尺材130は、主基材110と接する側から順に、溶着層131、補強層132、金属層133、補強層132及び溶着層131を有する。 溶着層131は、平板状長尺材130を、溶着により主基材110又は覆基材120に接合させる。主基材110がポリプロピレンを含む場合、溶着層131は、ポリエチレンまたはポリプロピレンで形成される。 補強層132は、平板状長尺材130を補強する。また補強層132は平板状長尺材130の耐熱性を向上させる。補強層132は例えばポリアミドで形成される。 金属層133は、インクに含まれる溶媒や外気が平板状長尺材130を透過することを防ぐための層であり、例えばアルミニウム層である。なお本形態において、平板状長尺材130は、金属層133を有さなくてもよい。 【0026】 図5は、液体導通材100の第1の変形例の断面図である。本変形例において液体導通材100は、主基材110の上に直接覆基材120を接合して形成されている。本変形例において主基材110は図4に示した主基材110と同じ構成である。また本変形例において覆基材120は、溝部142を有していない点を除き、図4に示した覆基材120と同じ構成である。覆基材120は、突条111の上面に接合されており、溝部141の開口面を覆っている。 本変形例において、主基材110と覆基材120の接合面は、液体導通材100の肉厚方向において略中央に位置する。このため液体導通材100がキャリッジ42の往復移動に伴って曲げ伸びしても、曲げ伸びに伴う接合面の伸縮量は、覆基材120がない場合と比べて小さい。従って覆基材120は主基材110から離れにくい。なお、本変形例において主基材110と覆基材120が、図4に示した平板状長尺材130を介して接合する構成にすると、インクの溶媒が覆基材120を透過して蒸発する量、及び外気が覆基材120を透過してインクに溶解する量を、それぞれ少なくすることができる。 【0027】 図6は液体導通材100の第2の変形例を示す断面図である。本変形例において、覆基材120が有する溝部142及び突条121の数は、主基材110が有する溝部141及び突条111の数と異なる。例えば溝部141は3つであり、溝部142は2つである。その他の構成は、主基材110の形状も含めて図4に示した液体導通材100と同じである。このようにすると、液体導通材100に奇数個の流路部を形成することができる。なお、本変形例において溝部142及び突条121は、液体導通材100の幅方向において溝部141及び突条111と異なる位置に設けられている。 【0028】 図7は、液体導通材100の第3の変形例を示す断面図である。本変形例において覆基材120は、図4に示した覆基材120から溝部142を一つ除いた構成を有する。その他の構成は、主基材110の形状も含めて図4に示した液体導通材100と同じである。本変形例の液体導通材100によれば、突条111と突条121を互いに対向させたままで、奇数個の流路部を形成することができる。従って液体導通材100の製造時に平板状長尺材130は主基材110及び覆基材120に接合しやすい。 【0029】 図8は、カートリッジ側端部100bの端面斜視図である。カートリッジ側端部100bにおいて主基材110及び覆基材120は、それぞれ端面に、液体導通材100をカートリッジ45側の接続部と連結するための連結部材150を有する。連結部材150は、複数の流路部のそれぞれ毎に設けられる。 連結部材150の断面外径は、溝部112の配列間隔より大きくなっている。このため、主基材110及び覆基材120は、複数の連結部材150を並行に配置できるようにするために、カートリッジ側端部100bで幅方向に広がっている。 【0030】 図9は、図3のB−B断面を矢印方向から見た図である。連結部材150は、主基材110又は覆基材120とともに、主基材110又は覆基材120より強度が高い樹脂で2色成型されている。このため、液体導通材100をカートリッジ45に連結する際に、連結部材150を液体導通材100に取り付ける必要はない。また連結部材150は主基材110又は覆基材120より強度が高い樹脂で成形されているため、液体導通材100はインクジェット式記録装置10に取り付けやすい。 【0031】 上記説明から明らかなように、本実施形態の液体導通材100によれば、曲げ伸ばしに伴う主基材110と覆基材120の接合面の伸縮量は小さいため、液体導通材100の耐久性は高くなる。またインクの流路部を上下に重ねて形成することができるため、液体導通材100の幅を小さくすることができる。 【0032】 なお、インクジェット式記録装置10は、液体噴射装置の一例である。また、インクジェット式記録装置の記録ヘッド44は、液体噴射装置の液体噴射部の一例であり、カートリッジ45は液体供給部の一例である。 しかしながら、本発明はこれらに限られない。液体噴射装置の他の例は、液晶ディスプレイのカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置である。この場合、カラーフィルタ製造装置の色材噴射ヘッドが液体噴射部の一例である。液体噴射装置のさらに他の例は、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置である。この場合、電極形成装置の電極材(電導ペースト)噴射ヘッドが液体噴射部の一例である。液体噴射装置のさらに他の例は、バイオチップを製造するバイオチップ製造装置である。この場合、バイオチップ製造装置の生体有機物噴射ヘッドおよび精密ピペットとしての試料噴射ヘッドが液体噴射部の一例である。本発明の液体噴射装置は、産業用途を有するその他の液体噴射装置も含む。また被記録物11は、液体が噴射されることにより記録が行われる物であるが、ターゲットはこれに限定されず、例えば記録用紙、ディスプレイの電極等の回路パターンが記録される回路基板、ラベルが印刷されるCD−ROM、DNA回路が記録されるプレパラートが含まれる。 【0033】 以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。 【図面の簡単な説明】 【図1】液体導通材100を用いたインクジェット式記録装置10の斜視図 【図2】インクジェット式記録装置10のインク供給系の斜視図 【図3】液体導通材100の平面図 【図4】(A)は、図3における液体導通材100のA−A断面図、(B)は、(A)において鎖線で囲んだ領域を拡大した図 【図5】液体導通材100の第1の変形例の断面図 【図6】液体導通材100の第2の変形例の断面図 【図7】液体導通材100の第3の変形例の断面図 【図8】液体導通材100のカートリッジ側端部100bの斜視図 【図9】図3における液体導通材100のB−B断面図 【符号の説明】 10…インクジェット式記録装置、42…キャリッジ、44…記録ヘッド、45…カートリッジ、48…ガイドシャフト、100…液体導通材、100a…ヘッド側端部、100b…カートリッジ側端部、110…主基材、111…突条、120…覆基材、121…突条、130…平板状長尺材、131…溶着層、132…補強層、133…金属層、141…溝部、142…溝部、150…連結部材
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002369 【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社 【住所又は居所】東京都新宿区西新宿2丁目4番1号
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| 【出願日】 |
平成15年7月17日(2003.7.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100104156 【弁理士】 【氏名又は名称】龍華 明裕
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| 【公開番号】 |
特開2005−35111(P2005−35111A) |
| 【公開日】 |
平成17年2月10日(2005.2.10) |
| 【出願番号】 |
特願2003−198792(P2003−198792) |
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