トップ :: B 処理操作 運輸 :: B32 積層体




【発明の名称】 共押出二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法ならびにそれから成る包装材およびトレー用蓋材
【発明者】 【氏名】ヘルベルト・パイファー

【氏名】バルト・ヤンセンス

【氏名】マティアス・コンラッド

【氏名】アンドレアス・ストップ

【要約】 【課題】良好なヒートシール特性、剥離特性および他のポリマー層、メタル層、印刷層などに良好な接着性を示し、CPET又はCPET/APETから成るトレー用蓋材として好適に使用できる共押出二軸延伸ポリエステルフィルムを提供する。

【解決手段】ベース層Bとヒートシール性外層Aとから成る共押出二軸延伸ポリエステルフィルムであって、外層Aは、(1)CPET層又はCPET層/APET層にヒートシールした後に剥離させることが出来、(2)60〜99重量%のポリエステル(a)と、1〜10重量%の平均粒径d50が2〜8μmである粒子とから成り、ポリエステル(a)は、12〜89モル%の芳香族ジカルボン酸単位と11〜88モル%の脂肪族ジカルボン酸単位とを有するポリエステルであり、非シール性表面が接着促進処理が施されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース層Bとヒートシール性外層Aとから成る共押出二軸延伸ポリエステルフィルムであって、ヒートシール性外層Aは、(1)結晶ポリエチレンテレフタレート層または結晶ポリエチレンテレフタレート層/非晶ポリエチレンテレフタレート層にヒートシールした後に剥離させることが出来、(2)60〜99重量%のポリエステル(a)と、1〜10重量%の平均粒径d50が2〜8μmである無機および/または有機粒子とから成り、上記ポリエステル(a)は、12〜89モル%の1つ以上の芳香族ジカルボン酸から誘導される単位と11〜88モル%の1つ以上の脂肪族ジカルボン酸から誘導される単位とをジカルボン酸単位として有するポリエステルであり、非シール性表面が接着促進処理が施されていることを特徴とする共押出二軸延伸ポリエステルフィルム。
【請求項2】
ヒートシール性外層Aの厚さdが1〜7μmである請求項1に記載のポリエステルフィルム。
【請求項3】
ポリエステル(a)における芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸から選択される1つ以上である請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項4】
ポリエステル(a)における脂肪族ジカルボン酸が、琥珀酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタール酸およびアジピン酸から選択される1つ以上である請求項1〜3の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項5】
ポリエステル(a)のジカルボン酸エステル単位が、12〜89モル%のテレフタル酸エステル単位、0〜25モル%のイソフタル酸エステル単位、11〜88モル%のアゼライン酸エステル単位、0〜50モル%のセバシン酸エステル単位および0〜50モル%のアジピン酸エステル単位から成り、ポリエステル(a)のアルキレン単位が30モル%を超えるエチレン又はブチレン単位から成る請求項1〜4の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項6】
結晶ポリエチレンテレフタレート層または結晶ポリエチレンテレフタレート層/非晶ポリエチレンテレフタレート層から成るトレーに対するヒートシール性外層Aの最低シール温度が165℃以下である請求項1〜5の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項7】
結晶ポリエチレンテレフタレート層または結晶ポリエチレンテレフタレート層/非晶ポリエチレンテレフタレート層から成るトレーに対するヒートシール性外層Aのシールシーム強度が1.5N/15mm以上である請求項1〜6の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項8】
ポリエステル(a)がポリエステル(a−1)とポリエステル(a−2)の2種から成る請求項1〜7の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項9】
ポリエステル(a−1)が1つ以上の芳香族ジカルボン酸エステル単位と1つ以上の脂肪族アルキレン単位とから成る請求項8に記載のポリエステルフィルム。
【請求項10】
ポリエステル(a−1)が、テレフタル酸単位、イソフタル酸単位およびエチレン単位を有する請求項8又は9に記載のポリエステルフィルム。
【請求項11】
ヒートシール性外層A中のポリエステル(a−1)の含有量が50重量%以下である請求項8〜10の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項12】
ポリエステル(a−1)のガラス転移温度が50℃を超える請求項8〜11の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項13】
ポリエステル(a−2)が1つ以上の芳香族ジカルボン酸エステル単位と1つ以上の脂肪族ジカルボン酸エステル単位と1つ以上の脂肪族アルキレン単位とから成る請求項8〜12の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項14】
ポリエステル(a−2)が、アゼライン酸単位、テレフタル酸単位、イソフタル酸単位およびエチレン単位を有する請求項8〜13の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項15】
ヒートシール性外層A中のポリエステル(a−2)の含有量が50重量%以上である請求項8〜14の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項16】
ポリエステル(a−2)のガラス転移温度が20℃未満である請求項8〜15の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項17】
ポリエステルフィルムが、ベース層Bとヒートシール性外層Aと他の外層Cとの3層から成り、ABC構造を有する請求項1〜16の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項18】
外層Cが無機および/または有機粒子を含有する請求項17に記載のポリエステルフィルム。
【請求項19】
外層Aに含有される粒子のSPAN98法で決定される粒径分布が2.0以下である請求項1〜18の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項20】
ベース層Bが80重量%以上の熱可塑性ポリエステルから成る請求項1〜19の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項21】
ベース層Bを構成する熱可塑性ポリエステルが、テレフタル酸単位および/またはイソフタル酸単位、およびエチレン単位を有する請求項20に記載のポリエステルフィルム。
【請求項22】
接着促進処理が、コロナ処理、火炎処理および機能性塗布層の形成から選択される少なくとも1つである請求項1〜21の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項23】
機能性塗布層が、共重合ポリエステル塗布層またはアクリレート塗布層である請求項22に記載のポリエステルフィルム。
【請求項24】
接着促進処理を施した非シール性表面の接触角が64°以下である請求項1〜23の何れかに記載のポリエステルフィルム。
【請求項25】
請求項1〜24の何れかに記載のポリエステルフィルムの製造方法であって、a)共押出法により溶融体を押出、積層して平坦溶融シートを得る工程と、b)非シール性表面に接着促進処理を行う工程、c)二軸延伸する工程と、d)得られた延伸フィルムを熱固定する工程から成るポリエステルフィルムの製造方法。
【請求項26】
接着促進処理が、コロナ処理、火炎処理および機能性塗布層の形成から選択される少なくとも1つである請求項25に記載の製造方法。
【請求項27】
コロナ処理が、接着促進処理工程および/または熱固定工程後に行われる請求項26に記載の製造方法。
【請求項28】
機能性塗布層の形成が横方向の延伸前に行われる請求項26に記載の製造方法。
【請求項29】
請求項1〜24の何れかに記載のポリエステルフィルムから成る、食料または他の消費物品用包装材。
【請求項30】
請求項1〜24の何れかに記載のポリエステルフィルムから成り、結晶ポリエチレンテレフタレート又は結晶ポリエチレンテレフタレート層/非晶ポリエチレンテレフタレート層から成るトレー用の蓋材。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、共押出二軸延伸ポリエステルフィルムに関し、詳しくは、良好なヒートシール特性および剥離特性を有し、特に、CPET又はAPET/CPETから成るトレー用蓋材として好適に使用でき、製造が容易であり、非シール性表面が他のポリマー層、メタル層、印刷層などに良好な接着性を示す共押出二軸延伸ポリエステルフィルムに関する。本発明は、更に、上記ポリエステルフィルムの製造方法およびそれから成る包装材およびトレー用蓋材にも関する。
【背景技術】
【0002】
欧州において、既製食品の販売量が倍増している。既製食品は、通常トレーに移され、外部環境から保護するため蓋に、トレーの縁部分にフィルムがヒートシールされ、封が行われる。こうして出来た既製食品は、電子レンジで加熱調理する場合と、電子レンジ又はオーブンで加熱調理する場合があり、後者の場合では、通常のオーブンを使用するため、220℃までの加熱に耐えられるトレー及び蓋などの包装材が要求される。
【0003】
上記の電子レンジ/オーブンで加熱調理できるトレー及び蓋を構成する材料としては、上記の加熱温度に耐えられるだけの性質を有する必要があるため制限を受ける。トレー材料としては、結晶ポリエチレンテレフタレート(以下CPETと略記する場合がある)、アルミニウム、ポリエチレンテレフタレート(PET)で被覆またはPETフィルムで被覆された厚紙が使用されている。CPETから成るトレーにおいて、厚いCPET層は、オーブン等で加熱した際により高温となるため、粒子などを添加して安定化させる。非晶ポリエチレンテレフタレート(以下APETと略記する場合がある)/CPETから成るトレーの場合、外部にCPET層を、内容物に触れる面にAPET層をそれぞれ配置する(図1参照)。厚みのあるCPET層は、オーブン等から熱に対するトレーの安定性に寄与し、APET層はトレーとフィルムとの間の接着を改善する。
【0004】
蓋フィルム材料としては、優れた寸法安定性および220℃の温度で固体である等の理由から、通常PETが使用され、中でも諸条件を満足する二軸延伸PETフィルムが使用されている。ポリエチレンやポリプロピレン等の汎用ポリマーは融点が低いため、蓋フィルム材料として適さない。
【0005】
上記の既製食品を内蔵するトレーをオーブンで加熱する前または加熱後において、蓋フィルムであるPET等のポリエステルフィルムは、容易に剥離できる必要があり、剥離の際に必要以上の応力によってフィルムに引裂きが生じてはならない。すなわち、この種の蓋フィルムは、良好なヒートシール特性と良好な剥離特性とを合わせ持つ必要がある。フィルムの剥離特性は、フィルムの材料や厚さにも影響するが、基本的にはトレーにシールされる側の蓋フィルムの表面特性に影響を受ける。
【0006】
フィルムの剥離特性は、例えば図2に示すような応力テスター(例えばZwick等)を使用して、実験質的に容易に測定することが出来る。この測定では、15mm幅で50mm長のポリエステルフィルム試料を用意し、トレー部材にヒートシールする。ヒートシールされた試料のフィルム側とトレー側をそれぞれ治具で把持し、180°剥離試験を実施する。フィルムの剥離速度は200mm/分で行う。最も良好な剥離状態は、トレーから完全にフィルムが剥離する(ASTM−D 3330に準る)。
【0007】
上記の剥離試験を行った場合、次の2つの事例が生じ得る。第1の事例としては、図3−(a)に示すように、剥離力(応力)が急速に上昇した後、突然剥離力が0となる場合で、応力が最大となった時に、剥離する前にフィルムの引裂きが発生する。そのため、突然剥離力が0となる。この場合、トレーからフィルムを剥離させることは出来ず、フィルムは破壊される。このような場合は、蓋フィルムがトレーに溶着している。フィルムが破断する場合、フィルムをトレーから剥離する際に、はさみやナイフ等を使用しなければ容易に蓋を開けることが出来ない。
【0008】
一方、もう一つの事例は、図3−(b)に示すように、剥離力(応力)が所定値まで上昇した後、一定値となり、フィルムとトレーが分離していく場合で、この場合、フィルムの引裂きが生じず、比較的小さな剥離力でフィルムをトレーから剥離させることが出来る。
【0009】
上記の剥離力は、基本的に積層フィルムのシール性外層を構成するポリマー種に因る。さらに、ヒートシール温度にも影響を受ける。すなわち、ヒートシール温度が上昇すれば、通常剥離力が増大する。図4に示すポリマー1のような場合、ヒートシール温度を高くし過ぎると剥離が困難となるため、低い温度でヒートシールを行うことにより、剥離性が良好となる。このようなヒートシール温度と剥離力との関係を有するポリマー1は、フィルムの種々の態様に対し不利となる。一方、図4に示すポリマー2のように、ヒートシール温度の上昇に伴いゆるやかに剥離力が増大する場合、広い温度範囲においてヒートシール/剥離が可能となる。通常150〜220℃、好ましくは150〜200℃、より好ましくは150〜190℃の種々のヒートシール温度において、ヒートシール特性及び剥離特性が良好であるフィルムが望まれている。
【0010】
上記のヒートシール/剥離可能なポリエステルフィルムは、通常オフライン法により製造されている。すなわち、先ず、通常の方法でポリエステルフィルムを製造し、更に、オフライン法でヒートシール/剥離可能な層を塗布形成する。塗布層を形成する塗布剤は、ヒートシール/剥離層を形成するポリマーを予め有機溶媒に溶解させて調製する。塗布液は、ナイフコーター、パターンロール、ダイ等を使用して塗布され、次いで、オーブンで溶媒を蒸発させて乾燥し、ヒートシール/剥離層を形成する。
【0011】
しかしながら、上記のオフライン法は、(1)塗布を行うための別な装置が必要、(2)地球環境保護の観点から、有機溶媒を回収再利用する必要がある、(3)塗布層の残存有機溶媒濃度を一定以下にするために装置の制御が複雑などの問題点を有し、コスト高となる。有機溶媒を完全に除去せず、多少残存している状態でフィルムとして使用する経済的な方法もあるが、内容物が食品である場合、食品の風味を損なったり、健康被害の観点から、食品トレー用の蓋フィルムとしては使用できない。
【0012】
上記のオフライン法によって製造されたヒートシール/剥離性フィルムは、シール性外層の構成成分の違いにより、種々の剥離強度のフィルムが製造されている。一般的に、中剥離性(剥離力1〜4N/15mm幅)、中剥離性(剥離力3〜8N/15mm幅)、難剥離性(剥離力5N/15mm幅を超える)と分類される。
【0013】
ヒートシール性PETフィルムは公知である。このようなポリエステルフィルムは、共押出法、インラインコーティング法、インライン積層法およびそれらの組合せによって製造できる。インラインコーティング法とは、シール性層を形成するポリマーの分散液または溶液を塗布する方法である。インライン積層法とは、例えば2方向の延伸の間に溶融押出により、シール性層を積層する方法である。
【0014】
ポリエステルから成るベース層とポリエステル組成物から成るシール性外層とから成る共押出二軸延伸ポリエステルフィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。シール性外層は、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジオール各単位から成り、ポリエステルA及びポリエステルBの混合物から成る。少なくともポリエステルBは脂肪族ジカルボン酸および/または脂肪族ジオール各単位を有する。シール特性は、上記フィルムのシール性外層同士をシールした場合(フィンシーリング)、400gforce・cm/15mm幅(4N・cm/15mm幅)を超える。シール性外層は、それを構成するポリエステルに不要な無機粒子を0.1〜5重量%含有する。この種のフィルムでは、最大0.3重量%の添加量で有機粒子を含有する。この種のフィルムのフィルム同士のヒートシール/剥離特性は良好であるが、APET/CPET又はCPETから成るトレーに対する剥離特性は不明である。さらに、この種のフィルムでは、原料が付着しやすいため、製造・加工特性を改良する必要がある。
【0015】
さらに、インラインコーティング法により、ポリエステルフィルムにヒートシール/剥離性層を形成したヒートシール/剥離性フィルムも知られている(例えば、特許文献2参照)。製造過程において、少量の有機溶媒を使用する。ヒートシール/剥離性層を構成する共重合ポリエステルは、a)40〜90モル%の芳香族ジカルボン酸単位、b)10〜60モル%の脂肪族ジカルボン酸単位、c)0.1〜10モル%の酸性基またはその塩基を有するジカルボン酸単位、d)40〜90モル%の炭素数2〜12のグリコール単位、e)10〜60モル%のポリアルキルジオール単位とから成る。インラインコーティング法による塗布は、水または有機溶媒を10重量%以下含有する塗布液を使用して行われる。この場合、塗布液として使用できるポリマーや、ヒートシール/剥離が可能な塗布層の厚みが制限される。ヒートシール/剥離が可能な塗布層の厚みの最大値は0.5μmであり、最大のシールシーム強度は500〜600g/25mm((500〜600)/170(N/15mm幅))と低い。
【0016】
さらに、インラインコーティング法により、ポリエステルフィルムにヒートシール/剥離性層を形成したヒートシール/剥離性フィルムの製造方法も知られている(例えば、特許文献3参照)。この方法では、好ましくは長手方向延伸フィルムに対し、溶融塗布によりヒートシール/剥離性層を形成する。ヒートシール/剥離性層を構成するポリマーは、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸および脂肪族グリコール各単位を有する共重合ポリエステルから成り、そのガラス転移温度は−10℃未満である。そのため、ヒートシール/剥離性層が柔らか過ぎて、通常の延伸ロールを使用した延伸方法ではロールに付着するために延伸できない。ヒートシール/剥離性層の厚さは8μm未満である。溶融塗布による方法は溶融体の粘度に制限がある。そのため、溶融粘度が極めて低く(50Pa*秒以下)低分子の流動ポリマーでなければ使用できず、剥離特性に影響を及ぼす。さらに、溶融塗布は塗布速度に限界があり、生産性が悪い。また、フィルムの光学特性も悪く、塗布縞が視認される。さらに、均一な厚さの塗布層を形成することが出来ないため、ヒートシール/剥離性の信頼性に欠ける。
【0017】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0379190号明細書
【特許文献2】国際公開第96/19333号パンフレット
【特許文献3】国際公開第02/59186号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、上記の実情に鑑みなされたものであり、その目的は、良好なヒートシール特性および剥離特性を有し、特に、食品コンテナー(トレー、ポット等、特にCPET又はAPET/CPETから成るトレー)に対してシール性を示し、製造が容易であり、他のポリマー層、メタル層、印刷層などに良好な接着性を示す共押出二軸延伸ポリエステルフィルムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定のポリエステルおよび特定の粒子から成るヒートシール性外層を有し、非シール性表面に接着促進処理を施した積層ポリエステルフィルムにより、上記目的が達成できるとの知見を得た。
【0020】
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、その第1の要旨は、ベース層Bとヒートシール性外層Aとから成る共押出二軸延伸ポリエステルフィルムであって、ヒートシール性外層Aは、(1)結晶ポリエチレンテレフタレート層または結晶ポリエチレンテレフタレート層/非晶ポリエチレンテレフタレート層にヒートシールした後に剥離させることが出来、(2)60〜99重量%のポリエステル(a)と、1〜10重量%の平均粒径d50が2〜8μmである無機および/または有機粒子とから成り、上記ポリエステル(a)は、12〜89モル%の1つ以上の芳香族ジカルボン酸から誘導される単位と11〜88モル%の1つ以上の脂肪族ジカルボン酸から誘導される単位とをジカルボン酸単位として有するポリエステルであり、非シール性表面が接着促進処理が施されていることを特徴とする共押出二軸延伸ポリエステルフィルムに存する。
【0021】
本発明の第2の要旨は、上記のポリエステルフィルムの製造方法であって、a)共押出法により溶融体を押出、積層して平坦溶融シートを得る工程と、b)非シール性表面に接着促進処理を行う工程、c)二軸延伸する工程と、d)得られた延伸フィルムを熱固定する工程から成るポリエステルフィルムの製造方法に存する。
【0022】
本発明の第3の要旨は、上記のポリエステルフィルムから成る、食料または他の消費物品用包装材に存する。
【0023】
本発明の第4の要旨は、上記のポリエステルフィルムから成り、結晶ポリエチレンテレフタレート又は結晶ポリエチレンテレフタレート層/非晶ポリエチレンテレフタレート層から成るトレー用の蓋材に存する。
【発明の効果】
【0024】
本発明の共押出透明二軸延伸ポリエステルフィルムは、CPET又はAPET/CPETに対し良好なヒートシール特性および離特性を有し、他のポリマー層、メタル層、印刷層などに良好な接着性を示し、CPET又はAPET/CPETから成るトレー用蓋材として好適に使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の共押出二軸延伸ポリエステルフィルムは、基本的にベース層Bとヒートシール性外層Aとの2層を共押出して成るが、他の外層Cを積層したABC構造を有することが特に好ましい。また、中間層Dをベース層Bと外層A及び/又は外層Cとの間に設けた4層または5層構造を有していてもよい。
【0026】
ベース層Bは、通常80重量%以上、好ましくは90重量%以上の熱可塑性ポリエステルから成る。熱可塑性ポリエステルとしては、エチレングリコールとテレフタル酸から製造されるポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸から製造されるポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンとテレフタル酸から製造されるポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCDT)、エチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸とビフェニル−4,4’−ジカルボン酸から製造されるポリ(エチレン2,6−ナフタレートビベンゾエート)(PENBB)が例示される。中でも、エチレングリコールとテレフタル酸から成るエチレンテレフタレート単位および/またはエチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸から成るエチレン−2,6−ナフタレート単位を含有することが好ましく、これらの単位を90%以上、好ましくは95%以上含有するポリエステルが好ましい。
【0027】
上記のモノマー以外の残余のモノマー単位は、他のジオール及び/又はジカルボン酸から誘導されたモノマーである。
【0028】
共重合ジオールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、HO−(CH−OHの式で示される脂肪族グリコール(nは3〜6の整数を表す、具体的には、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが挙げられる)、炭素数6までの分岐型脂肪族グリコール、HO−C−X−C−OHで示される芳香族ジオール(式中Xは−CH−、−C(CH−、−C(CF−、−O−、−S−、−SO−を表す)、式:HO−C−C−OHで表されるビスフェノールが好ましい。
【0029】
共重合ジカルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
【0030】
脂肪族ジカルボン酸の好ましい例としては、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレン−1,4−又は−1,6−ジカルボン酸などのナフタレンジカルボン酸、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸などのビフェニル−x,x’−ジカルボン酸、ジフェニルアセチレン−4,4’−ジカルボン酸などのジフェニルアセチレン−x,x−ジカルボン酸、スチルベン−x,x−ジカルボン酸などが挙げられる。
【0031】
脂環式ジカルボン酸の好ましい例としては、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸などのシクロヘキサンジカルボン酸が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸の好ましい例としては、C−C19のアルカンジカルボン酸が挙げられ、当該アルカンは直鎖状であっても分岐状であってもよい。
【0032】
ベース層Bに共重合体を使用する場合は、テレフタル酸エステル単位に少量、好ましくは5モル%未満のイソフタル酸エステル単位を有する共重合体またはテレフタル酸エステル単位に少量、好ましくは5モル%未満のナフタレン−2,6−ジカルボン酸エステル単位を有する共重合体を使用することが、生産性や光学的特性が優れるために好ましい。特に、ベース層Bが、テレフタル酸、イソフタル酸およびエチレングリコール単位から成る共重合ポリエステル及び/又はテレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸およびエチレングリコール単位から成る共重合ポリエステルから成ることが好ましく、テレフタル酸、イソフタル酸およびエチレングリコール単位から成る共重合ポリエステルから成ることが特に好ましい。
【0033】
上記のポリエステルは、通常エステル交換反応により製造される。その出発原料は、ジカルボン酸エステルとジオール及び亜鉛塩、カルシウム塩、リチウム塩、マグネシウム、マンガン塩などの公知のエステル交換反応用触媒である。生成した中間体は、更に、三酸化アンチモンやチタニウム塩などの重縮合触媒の存在下で重縮合に供される。また、ポリエステルの製造は、出発原料のジカルボン酸とジオールに重縮合触媒を存在させて直接または連続的にエステル化反応を行う方法であってもよい。
【0034】
ベース層B上に共押出して積層されるヒートシール性外層Aは、CPET又はCPET/APETにヒートシールした後にこれらから剥離させることが出来る特性を有する。ヒートシール性外層Aは、60〜99重量%のポリエステル(a)と、1〜10重量%の平均粒径d50が2〜8μmである無機および/または有機粒子とを含有する。
【0035】
ヒートシール性外層Aを構成するポリエステル(a)は、12〜89モル%、好ましくは30〜84モル%、より好ましくは40〜82モル%の1つ以上の芳香族ジカルボン酸から誘導される単位と11〜88モル%、好ましくは16〜70モル%、より好ましくは18〜60モル%の1つ以上の脂肪族ジカルボン酸から誘導される単位とから成り、対応するジオール単位は脂肪族ジオールであることが好ましい。上記のジカルボン酸単位および好ましくは脂肪族ジオール単位を有しているのであれば、ポリエステル(a)は、共重合ポリエステル、ホモポリエステルと共重合ポリエステルの混合物、異なる2種以上の共重合ポリエステルの混合物の何れであってもよい。
【0036】
ポリエステル(a)を構成する芳香族ジカルボン酸単位としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸などが例示され、好ましくはテレフタル酸およびイソフタル酸であり、これらは2種以上組合せて使用してもよい。ポリエステル(a)を構成する脂肪族ジカルボン酸としては、琥珀酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタール酸およびアジピン酸が例示され、好ましくはアゼライン酸、セバシン酸およびアジピン酸であり、これらは2種以上組合せて使用してもよい。ポリエステル(a)を構成する脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール(ブチレングリコール)、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが例示され、好ましくはエチレングリコール、ブチレングリコール及びネオペンチルグリコールであり、これらは2種以上組合せて使用してもよい。
【0037】
好ましい態様として、ポリエステル(a)のジカルボン酸エステル単位が、12〜89モル%、好ましくは25〜79モル%、より好ましくは30〜72モル%のテレフタル酸エステル単位と、0〜25モル%、好ましくは5〜20モル%、より好ましくは10〜20モル%のイソフタル酸エステル単位と、11〜88モル%、好ましくは16〜70モル%、より好ましくは17〜58モル%のアゼライン酸エステル単位と、0〜50モル%、好ましくは0〜40モル%、より好ましくは0.2〜30モル%のセバシン酸エステル単位と、0〜50モル%、好ましくは0〜40モル%、より好ましくは0〜30モル%のアジピン酸エステル単位とから成り、ポリエステル(a)のアルキレン単位は30モル%を超える、好ましくは40モル%を超える、より好ましくは50モル%を超えるエチレン及び/又はブチレン単位から成る。
【0038】
ポリエステル(a)はポリエステル(a−1)とポリエステル(a−2)の2種から成ることが好ましい。ポリエステル(a−1)としては、1つ以上の芳香族ジカルボン酸エステル単位と1つ以上の脂肪族アルキレン単位とから成り、ヒートシール性外層A中のポリエステル(a−1)の含有量は、通常0〜50重量%、好ましくは5〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%である。
【0039】
ポリエステル(a−1)は、通常70〜100モル%、好ましくは72〜95モル%、より好ましくは74〜93モル%のテレフタル酸エステル単位と、通常0〜30モル%、好ましくは5〜28モル%、より好ましくは7〜26モル%のイソフタル酸エステル単位と、通常50モル%を超え、好ましくは65モル%を超え、より好ましくは80モル%を超えるエチレン単位とから成る。残余の構成成分としては、ベース層Bのポリエステルにおいて例示した他の芳香族ジカルボン酸成分および脂肪族ジオール成分が使用できる。
【0040】
好ましい態様として、ポリエステル(a−1)は、テレフタル酸エステル単位、イソフタル酸エステル単位およびエチレン単位とから成る共重合ポリエステルと、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ホモポリエステルとの混合物から成る。特に好ましい態様としては、ポリエステル(a−1)が74〜88モル%のテレフタル酸エステル単位、12〜26モル%のイソフタル酸エステル単位および100モル%のエチレン単位から成る。すなわちポリエチレンテレフタレート/イソフタレートから成ることが特に好ましい。
【0041】
ポリエステル(a−1)のガラス転移温度は、通常50℃以上、好ましくは55℃以上、より好ましくは60℃以上である。ポリエステル(a−1)のガラス転移温度が50℃未満の場合、ロールなどの製造装置にフィルムのヒートシール性外層A側が付着しやすくなり、フィルムの破断が起きやすく、製造安定性に劣る場合がある。特に長手方向延伸においてそれが顕著となり、破断したフィルムがロールに巻付いて装置の破損を招くことがある。また、押出においてポリエステルが金属壁に付着すると、ブロッキングが起こる。
【0042】
ヒートシール性外層A中のポリエステル(a−2)の含有量は、通常50〜100重量%、好ましくは55〜95重量%、より好ましくは60〜90重量%である。
【0043】
ポリエステル(a−2)としては、1つ以上の芳香族ジカルボン酸エステル単位と1つ以上の脂肪族ジカルボン酸エステル単位と1つ以上の脂肪族アルキレン単位とから成る共重合ポリエステルであることが好ましい。脂肪族ジカルボン酸エステル単位の含有量は、通常20〜90モル%、好ましくは30〜70モル%、より好ましくは35〜60モル%である。残余のジカルボン酸エステル単位は芳香族ジカルボン酸エステル単位であり、好ましくはテレフタル酸エステル単位および/またはイソフタル酸エステル単位である。芳香族ジカルボン酸エステル単位が10モル%以上存在することにより、共押出や長手方向延伸の際の装置への付着が低減する効果がある。脂肪族アルキレン単位および残余のアルキレン単位としては、ベース層Bのポリエステルの説明で例示したものが使用できる。
【0044】
好ましい態様として、ポリエステル(a−2)は、通常20〜90モル%、好ましくは30〜65モル%、より好ましくは35〜60モル%のアゼライン酸エステル単位と、通常0〜50モル%、好ましくは0〜45モル%、より好ましくは0〜40モル%のセバシン酸エステル単位と、通常0〜50モル%、好ましくは0〜45モル%、より好ましくは0〜40モル%のアジピン酸エステル単位と、通常10〜80モル%、好ましくは20〜70モル%、より好ましくは30〜60モル%のテレフタル酸エステル単位と、通常0〜30モル%、好ましくは3〜25モル%、より好ましくは5〜20モル%のイソフタル酸エステル単位と、通常30モル%を超え、好ましくは40モル%を超え、より好ましくは50モル%を超えるエチレンまたはブチレン単位とから成る。残余の構成成分としては、ベース層Bのポリエステルにおいて例示した他の芳香族ジカルボン酸成分および脂肪族ジオール成分が使用できる。また、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸も使用できる。
【0045】
ポリエステル(a−2)のガラス転移温度は、通常20℃以下、好ましくは15℃以下、より好ましくは10℃以下である。ポリエステル(a−2)のガラス転移温度が20℃を超える場合、CPETから成るトレーにヒートシールした後にフィルムを剥離させる際、フィルムが引裂かれやすくなり、剥離可能な状態とならない場合がある。
【0046】
ポリエステル(a)がポリエステル(a−1)とポリエステル(a−2)の2種から成ることにより、1種のポリエステルから成る場合と比較して、(1)ガラス転移温度が高いポリエステル(a−1)とガラス転移温度が低いポリエステル(a−2)とを混合することにより、両者の混合で得られるガラス転移温度と同じ1種のポリエステルと比較して装置への付着性を低減でき、押出およびフィルムの製造が容易となる、(2)原料共重合ポリエステルにおいて、モノマーの組合せの制約が無く、種々のモノマーの組合せが可能で、製造が容易となる、(3)ヒートシール性外層Aをヒートシールした後に剥離させる際の剥離特性が、1種のポリエステルから成る場合と比較して良好である、(4)ポリエステル(a−1)に容易に粒子を含有させることが出来る等の利点を有する。
【0047】
ヒートシール性外層Aは、通常2〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは7〜20重量%のポリエステルに非相溶なポリマー(アンチPETポリマー)を含有させることが好ましい。ポリエステルに非相溶なポリマーの含有量が2重量%未満の場合、トレーからの剥離特性の改良効果が得られず、剥離の際にフィルムの引裂きが生じることがある。特に、シール温度が160℃を超えるような高温の場合、ポリエステルに非相溶なポリマーの添加効果が顕著となり、引裂き等を生じることなくトレーからフィルムを剥離させることが出来る。ポリエステルに非相溶なポリマーの含有量が30重量%を超えるとフィルムの不透明度が高くなる。
【0048】
ポリエステルに非相溶なポリマーとしては、エチレン、プロピレン、シクロオレフィン、アミド及びスチレンから選択される1つ以上の構成単位から成る。具体的には、LLDPE及びHDPE等のエチレン系ポリマー、プロピレン系ポリマー、オレフィン系ポリマー、シクロオレフィン系ポリマー、アミド系ポリマー、スチレン系ポリマー等が例示され、共重合体であることが好ましい。当該共重合体としては、C2/C3及びC2/C3/C4等のエチレン系共重合体、C2/C3及びC2/C3/C4等のプロピレン系共重合体、C2/C4、C3/C4及びC2/C3/C4等のブチレン系共重合体、ノルボルネン/エチレン及びテトラシクロドデセン/エチレン等のシクロオレフィン系共重合体などが例示される。特に好ましいポリエステルに対し非相溶のポリマー(b)としては、シクロオレフィン系共重合体であり、例えば、欧州特許出願公開第1068949号明細書および特開平5−9319号公報に記載のシクロオレフィン系共重合体が使用できる。
【0049】
上記シクロオレフィン系共重合体としては、ノルボルネン構造を有する多環オレフィンを重合させた共重合体が好ましく、中でもノルボルネン及びテトラシクロドデセンの共重合体が好ましく、エチレン等の非環式モノマーとの共重合体が好ましい。特に好ましい態様としては、ノルボルネン/エチレン及びテトラシクロドデセン/エチレン共重合体であり、エチレン単位の含有量が、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜60重量%である。
【0050】
シクロオレフィン系重合体のガラス転移温度は、通常−20〜400℃と幅広いが、剥離性を向上させるためには、シクロオレフィン系共重合体のガラス転移温度が、通常160℃未満、好ましくは120℃未満、より好ましくは80℃未満である。シクロオレフィン系共重合体のガラス転移温度が80℃未満となると、気泡が発生しなくなるため、光学的な観点(低不透明度)からは80℃以上であることが好ましい。シクロオレフィン系共重合体のガラス転移温度の下限は、通常50℃より高く、好ましくは55℃より高く、より好ましくは60℃より高い。DIN53728に準じデカリン中135℃で測定した粘度数は、通常0.1〜200ml/g、好ましくは50〜150ml/gである。
【0051】
シクロオレフィン系共重合体は種々に文献に記載されている単一または複合触媒によって製造できる。混合触媒系としては、チタン化合物および/またはバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物を併用した触媒が東ドイツ特許出願公開第DD109224号明細書、東ドイツ特許出願公開第DD237070号明細書および欧州特許出願公開第0156464号明細書に記載されている。
【0052】
さらに、欧州特許出願公開第0283164号明細書、欧州特許出願公開第0407870号明細書、欧州特許出願公開第0485893号明細書および欧州特許出願公開第0503422号明細書には、可溶性メタロセン錯体を使用したシクロオレフィン系共重合体およびその製造が記載されている。シクロオレフィン系共重合体の市販品としては、Topas(登録商標、Ticona社製、フランクフルト)が例示される。
【0053】
ヒートシール性外層Aは、1〜10重量%、好ましくは2.5〜10重量%、より好ましくは4〜10重量%の平均粒径d50が2〜8μm、好ましくは2.5〜7μm、より好ましくは3〜6μmである無機および/または有機粒子を含有する。これらの粒子を含有させることにより、フィルムの取扱い性(耐ブロッキング性)が向上するとともに、トレーからのフィルムの剥離性も向上する。無機および/または有機粒子の含有量が1重量%未満の場合、トレーからの剥離性に関する粒子を添加した効果が認められず、一方、10重量%を超える場合、フィルムが不透明となる。無機および/または有機粒子の平均粒径d50が2μ未満の場合、フィルムをトレーから剥離する際の粒子を添加した効果が認められない。一方、8μmを超える場合、押出機に供給する際の不純物を取除くフィルターが目詰まりする問題が生じる。
【0054】
粒子は、2種以上組合せて使用してもよく、また、同じ種類で粒径や粒径分布が異なる2種以上を組合せて使用してもよい。粒子(顔料も含む)としては、無機および/または有機粒子が好ましく、具体的には、炭酸カルシウム、非晶シリカ、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、酸化アルミニウム、LiF、ジカルボン酸のカルシウム、バリウム、亜鉛またはマンガン塩、カーボンブラック、二酸化チタン、カオリン、架橋ポリスチレン粒子、架橋アクリレート粒子などが例示される。これらの粒子は、重縮合中のグリコール分散系または押出し中マスターバッチを介して個々の層に所定量添加することも出来る。
【0055】
上記の粒子の中でも合成非晶シリカ粒子(コロイド状シリカ粒子)が好ましい。コロイド状非晶シリカ粒子はポリマーマトリックス中に良好に分散し、気泡が出来にくい利点がある。
【0056】
合成シリカ粒子(公知のシリカゲルを含む)は、通常、反応条件を制御しながら、硫酸とナトリウムシリケートを混合することによってハイドロゾルの形態で得ることができる。最終的に、透明な塊状のハイドロゲルとなる。複生成物の硫酸ナトリウムを水洗にて除去し、乾燥した後加工する。得られたシリカゲルの重要な物性値としては、孔体積、孔径および表面積であり、これらは水洗に於けるpHや乾燥条件によって調製される。本発明で規定されるメジアン粒径d50及びSPAN98法で表される粒径分布を有する合成シリカ粒子を得るためには、シリカゲルを機械的または流体力学的に粉砕して調製することが好ましい。なお、合成シリカ粒子は、Grace社(米国)、Fuji社(日本)、Degussa社(ドイツ)およびIneos社(英国)より入手することが出来る。
【0057】
ヒートシール性外層Aに添加する粒子の粒径d50/ヒートシール性外層Aの厚さdの比は、通常1.1以上、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.5以上である。上記の範囲内において、トレーからのフィルムの剥離特性が向上する。
【0058】
ヒートシール性外層Aに添加する粒子のSPAN98法で規定される粒径分布は、通常2.0以下、好ましくは1.9以下、より好ましくは1.8以下である。SPAN98法で規定される粒径分布が2.0を超える粒子を使用した場合、光学的特性及びシール特性が悪化する。
【0059】
ヒートシール性外層Aの表面粗度Raは、通常60nmより大きく、好ましくは80nmより大きく、より好ましくは100より大きい。表面粗度Raの上限は、通常400nm、好ましくは350nm、より好ましくは300nmである。表面粗度Raは、粒子の種類、粒径、濃度およびヒートシール性外層Aの厚さによって調節することが出来る。
【0060】
本発明の共押出透明二軸延伸ポリエステルフィルムは、製造・加工特性を改良するために、ヒートシール性外層A以外にも粒子を含有させることが好ましい。フィルムがベース層Bとヒートシール性外層AとのAB構造を有する場合、ベース層Bに粒子を添加し、他の外層Cを積層したABC構造を有する場合、巻き取り特性を向上させるために、非シール性外層Cに粒子(耐ブロッキング剤)を添加することが好ましい。添加粒子は以下の特性を有することが好ましい。
【0061】
(1)粒子のメジアン粒径d50は、通常1.5〜6μm、好ましくは2〜5μm、より好ましくは2.5〜4μmである。(2)粒子の含有量は、含有される層を基準として、通常0.1〜1.0重量%、好ましくは0.12〜1.0重量%、より好ましくは0.15〜1.0重量%である。
【0062】
ABC構造を有するフィルムにおいて、優れた光学特性、シール特性および剥離特性を達成するために、ベース層Bの粒子の含有量がヒートシール性外層Aの粒子の含有量より小さいことが好ましい。この場合、ベース層Bの粒子の含有量は、通常2.0重量%以下、好ましくは1.5重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下である。ベース層Bに含有される粒子は、フィルム端材などの再生品を使用した際に、再生品から由来する粒子のみから成ることが好ましく、この場合、不透明性などの光学特性が良好となる。
【0063】
ヒートシール性外層A、ベース層B及び他の外層Cには、ポリエステルフィルムの分野で使用される耐紫外線、耐加水分解などの安定剤、難燃剤、充填剤などの公知の添加剤を含有させてもよい。ヒートシール性外層A中の添加剤の含有量は10重量%以下である。これらの添加剤は、ポリマーまたはポリマー混合物を溶融させる前に添加することが好ましい。
【0064】
本発明のフィルムの少なくとも片面は、水接触角が64°以下、好ましくは62°以下、特に好ましくは60°以下である。
【0065】
上記の水接触角を達成するために、非シール性表面に接着促進処理を施す。接着促進処理としては、コロナ処理、火炎処理および機能性塗布層の形成から選択される少なくとも1つの処理が挙げられる。コロナ処理および火炎処理は、接着促進処理工程および/または熱固定工程後に行われてもよい。また、フィルム製造工程の他の時点、例えば長手方向延伸の前後に行なってもよい。さらに、上記処理の代わりまたは上記処理に加えて、最終乾燥厚みが5〜2000nm、好ましくは20〜500nm、特に好ましくは30〜200nmとなるように非シール性表面に機能性層を塗布により設けてもよい。
【0066】
塗布は、フィルム製造工程中すなわちインラインで行なうことが好ましく、特に横方向の延伸前に行なうことが好ましい。塗布方法としては、100nmの厚さまでならば、リバースグラヴィア−ロールコーティングによって行うことが、塗布層の厚さを極めて均一にすることができて好ましい。比較的塗布層の厚さを厚くしたい場合は、メイヤーロッド法による塗布が好ましい。塗布液は溶液であっても懸濁液であっても分散液であってもよく、好ましくは水溶液、水懸濁液または水分散液である。機能層の形成により、フィルムにシール性、印刷性、メタル化性、抗菌性、帯電防止性、香気の遮断性、機能層なしでは達成できない接着性を付与することができる。
【0067】
機能性塗布層を構成する基質または組成物としては、例えば、国際公開公報94/13476号公報に開示されているアクリルエステル、欧州特許0144878号公開公報、米国特許4252885号公報または欧州特許0296620号公開公報に開示されているエチルビニルアルコール、PVDC、水ガラス(NaSiO)、親水性ポリエステル5−Na−スルホイソフタル酸含有PET/IPAポリエステル)、国際公開公報94/13481号公報に開示されている酢酸ビニル、その他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、C10−C18脂肪酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、メタクリル酸またはそのエステルとブタジエンとの共重合体などが例示される。
【0068】
上記の基質または組成物は、溶液、懸濁液または分散液、好ましくは水溶液、水懸濁液または水分散液の状態で、フィルムの片面または両面に塗布され、溶媒を蒸発させることが好ましい。横方向延伸の前にインラインで塗布を行なう場合は横方向延伸中の熱処理および引続き行われる熱固定によって溶媒が蒸発し、塗布層が乾燥する。塗布層の乾燥厚みは5〜2000nm、好ましくは20〜500nm、特に好ましくは30〜200nmである。
【0069】
好ましい実施態様として、接着性を改良するために共重合ポリエステルから成る塗布層を設ける。好ましい共重合ポリエステルは、(a)イソフタル酸単位、(b)HOOC(CHCOOHの式(nは1〜11の整数)で表される少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸単位、(c)芳香族ジカルボン酸の芳香族部分にスルホン酸アルカリ金属塩基を有するスルホモノマー単位、及び(d)ポリエステルを形成するために必要な化学量論量の炭素数は、通常2から11、好ましくは2〜8、特に好ましくは2〜6の共重合可能な脂肪族または脂環式グリコール単位の4種のモノマー単位を有する共重縮合体である。なお、総ジカルボン酸のモル量は総ジオールのモル量に等しい。
【0070】
好ましい共重合ポリエステルを製造するための上記構成成分(a)、(b)、(c)および(d)の組成比は、(a)のイソフタル酸単位が酸成分中65モル%以上、好ましくは70〜95モル%であり、(a)成分としては純粋なイソフタル酸であることが好ましい。(b)成分としては、式に示される範囲であればいずれも使用でき、好ましくはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マロン酸、琥珀酸、グルタール酸およびこれらの混合物が挙げられる。(b)成分が存在する場合、(b)成分の好ましい組成比は酸成分中1〜20モル%である。(b)成分が存在する場合、(c)成分を5モル%以上使用することが、水分散性が向上した好ましい共重合ポリエステルが得られる。(c)成分の好ましい使用量は6.5〜12モル%である。(d)成分のグリコールの使用量は化学量論的に必要な量である。
【0071】
他の実施態様として、接着性を向上させるためにアクリレート塗布層を設けることが好ましい。アクリル系共重合体は、50重量%以上のアクリル系および/またはメタクリル系モノマーから成ることが好ましく、別の樹脂の架橋剤を使用することなく1〜15重量%の加熱により内部架橋能を有するコモノマーを含有させることが好ましい。
【0072】
接着促進性共重合体中のアクリル系共重合体の含有量は、好ましくは50〜99重量%であり、アクリル系共重合体としては、好ましくはメタクリル酸エステル、特に好ましくはメタクリル酸アルキルエステルである。上記アルキルエステルとしては、炭素数10までのアルキル基が好ましく、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル及びn−オクチル基が例示される。C−Cの低級アルキルアクリレートから誘導されるアクリル系共重合体、特にエチルアクリレートを低級アルキルメタクリレートと共に使用する場合、ポリエステルフィルムと複写層(写真層)または艶消し層との接着性が特に良好である。特に、エチルアクリレートやブチルアクリレート等のアルキルアクリレートとメチルメタクリレート等のアルキルメタクリレートと併用し、それらの総量が70〜95重量%を占める接着促進性共重合体が好ましい。アクリル系共重合体中のアクリル系モノマーの使用量は好ましくは15〜65モル%、アクリル系共重合体中のメタクリル系モノマーの使用量は好ましくは35〜85モル%であり、メタクリル系モノマーの使用量がアクリル系モノマーの使用量より5〜20モル%多いことが好ましい。
【0073】
耐溶剤性を向上させるために、架橋性コモノマーを使用することが好ましく、架橋性コモノマーとしては、N−メチロールアミド、N−メチロールアクリルアミド及びそれらのエーテル化物;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;クロトン酸、イタコン酸アクリル酸等のカルボキシ基を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物;アリルアルコールヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチル又はヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基を有するモノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド等のアミド;ビニルイソシアナート、アリルイソシアナート等のイソシアナートが例示される。N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、特にN−メチロールアクリルアミドが好ましい。これらのコモノマーを共重合体分子鎖に有することにより、加熱によって他のコモノマーと縮合し、内部架橋を形成することができる。
【0074】
また、アクリレート塗布層に要求される耐溶剤性は、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物や尿素−ホルムアルデヒド縮合物等の別の架橋剤を添加しても達成することができる。耐溶剤性が要求されない場合は、架橋剤を使用しなくてもよい。
【0075】
塗布層には公知の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、帯電防止剤、濡れ剤、界面活性剤、pH調整剤、酸化防止剤、染料、含量、コロイダルシリカ等の耐ブロッキング剤が例示される。ポリエステルフイルムに濡れ性を付与し、水性塗布を良好にするために、界面活性剤を通常配合する。
【0076】
他の実施態様として、親水性層や印刷インクに対する接着性を高めるために、水溶性または親水性塗布層を設ける。親水性塗布層としては、次の3種が例示される。(1)水分散性官能基を有する芳香族ポリエステル(I−1)とポリビニルアルコール(II−1)との混合物。(2)水分散性官能基を有する芳香族ポリエステル(I−2)とポリグリセロールポリグリシジルエーテル(II−2)との混合物。(3)水性ポリウレタン(I−3)とポリビニルアルコール(II−3)との混合物。
【0077】
芳香族ポリエステル(I−1)及び(I−2)は、テレフタル酸2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、2−メチルプロパノール、2,2−ジメチルプロパノール、又は、エステル形成能を有し、水分散性官能基を有する誘導体とを縮合して製造する。上記官能基としては、水酸基、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基またはこれらの塩が例示される。中でも、スルホン酸塩およびカルボン酸塩が好ましい。
【0078】
ポリビニルアルコール(II−1)及び(II−3)としては、通常の手法で製造される水溶性ポリビニルアルコールが使用できる。このようなポリビニルアルコールは、通常ポリ酢酸ビニルの加水分解によって得られる。加水分解率は、好ましくは70%以上、特に好ましくは80〜99.9%である。ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(II−2)は、グリセロールとエピクロルヒドリンを反応させて得られ、分子量が250〜1200程度である。水性ポリウレタン(I−3)は、末端基にグリコールを有するポリエステル、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、アクリルポリオール等のポリオールと、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、トリイジンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート等のジイソシアネートとから得られる。
【0079】
上記の共重合ポリエステル塗布層、アクリレート塗布層および親水性塗布層は公知の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、帯電防止剤、濡れ剤、界面活性剤、pH調整剤、酸化防止剤、染料、含量、コロイダルシリカ等の耐ブロッキング剤が例示される(欧州特許0144948号公開公報=米国特許4571363号公報または欧州特許0144878号公開公報=米国特許4493872号公報参照)。
【0080】
本発明の共押出透明二軸延伸ポリエステルフィルムは、基本的にベース層Bとヒートシール性外層Aとの2層を共押出して成るが、他の外層Cを積層したABC構造を有することが特に好ましい。また、中間層Dをベース層Bと外層A及び/又は外層Cとの間に設けた4層または5層構造を有していてもよい。中間層はベース層の説明において記載したポリマーから成り、ベース層と同じポリマーからなることが好ましい。中間層も、ベース層Bで説明した添加剤を含有してもよい。中間層の厚さは、通常0.3μmを超え、好ましくは0.5〜15μm、より好ましくは1.0〜10μm、特に好ましくは1.0〜5μmである。
【0081】
ヒートシール性外層Aの厚さdは1.0〜7.0μm、好ましくは1.3〜6.5μm、より好ましくは1.6〜6.0μmである。ヒートシール性外層Aの厚さdが7.0μmを超える場合、剥離力Fが増大し、本願発明の好ましい範囲を超え、剥離特性が悪化する。ヒートシール性外層Aの厚さdが0.8μm未満の場合、ヒートシール性が悪化する。
【0082】
非シール性層である他の外層Cの厚さはヒートシール性外層Aの厚さと同じであっても異なっていてもよく、通常0.5〜5μmである。
【0083】
本発明のポリエステルフィルムの厚さは、広い範囲をとることができ、通常3〜200μm、好ましくは4〜150μm、より好ましくは5〜100μmである。ベース層Bの厚さがポリエステルフィルム全体の厚さの45〜97%を占めることが好ましい。
【0084】
次いで、本発明のポリエステルフィルムの製造方法を説明する。本発明のポリエステルフィルムの製造方法は、a)共押出法により溶融体を押出、積層して平坦溶融シートを得る工程と、b)非シール性表面に接着促進処理を行う工程、c)二軸延伸する工程と、d)得られた延伸フィルムを熱固定する工程から成る。本発明の製造方法は、共押出法により外層を設けるため、有機溶媒などを必要としない。
【0085】
ポリエステル(a)は上述のようにポリエステル(a−1)とポリエステル(a−2)との混合物(必要に応じてポリエステルに非相溶なポリマーも添加)であることが好ましく、必要に応じて粒子をマスターバッチ法で添加してもよい。共押出装置としては公知の装置が使用でき、脱気装置を有する二軸押出機を使用することが好ましい。押出は、通常200〜280℃で行われる。
【0086】
先ず、共押出システム内の押出し機に、ベース層B、他の外層C、中間層などの各層のポリマー又はポリマー混合物をそれぞれ供給する。各溶融体は多層ダイを介して各層の溶融フラットシートを積層し、冷却ロール及びその他のロールを使用して冷却固化して多層シートを得る。
【0087】
次いで、得られた多層シートを二軸延伸する。通常、二軸延伸は連続的に行われる。このため、初めに長手方向(長手方向)に延伸し、次いで横方向に延伸するのが好ましい。これにより分子鎖が配向する。また、同時延伸も可能ではあるが、逐次延伸が好ましい。通常、長手方向の延伸は、延伸比に対応する異なる回転速度を有する複数のロールを使用して行われ、横手方向の延伸はテンターフレームを使用し、フィルムの両端を把持して行われる。
【0088】
延伸時の温度は、所望とするポリエステルフィルムの物性によって決定され、広い範囲で選択できる。長手方向の延伸は、60〜130℃の温度(加熱温度)、2.0〜5.5、好ましくは2.3〜5.0の延伸比で行い、横方向の延伸は、90〜140℃の温度(延伸開始時〜延伸終了時)、2.4〜5.0、好ましくは2.6〜4.5の延伸比で行われる。好ましい態様として、長手方向の延伸は、60〜120℃の温度(加熱温度は60〜115℃)、2.0〜5.0、好ましくは2.3〜4.8の延伸比で行い、横方向の延伸は、90〜140℃の温度(延伸開始時〜延伸終了時)、2.4〜5.0、好ましくは2.6〜4.5の延伸比で行われる。
【0089】
さらに好ましい態様として、長手方向の延伸は、60〜110℃の温度(加熱温度は60〜105℃)、2.0〜4.8、好ましくは2.3〜4.6の延伸比で行い、横方向の延伸は、90〜140℃の温度(延伸開始時〜延伸終了時)、2.4〜5.0、好ましくは2.6〜4.5の延伸比で行われる。なお、長手方向の延伸温度は、ヒートシール性外層Aのロール(表面が金属か、セラミックか又は特別なコーティングが施されているか)への付着性を考慮して決定する。
【0090】
横方向の延伸前に、非シール性表面に公知のインラインコーティングにより塗布処理を施し、機能性塗布層を形成してもよい。機能性塗布層によって、その上に設けられるメタル層、印刷層、他のフィルムなどへの接着力を強めたり、帯電防止性、加工特性、ガスバリヤー性などを付与することが出来る。
【0091】
続いてフィルムの熱固定が150〜250℃の温度において0.1〜10秒間行われる。フィルムは冷却後、通常の方法で巻取られる。
【0092】
ABC構造を有するフィルムのC側表面のグロス(入射角を20°とし、ASTM−D 523−78及びISO 2813を参照し、DIN 67530に準じて測定)は、通常100を超え、好ましくは110を超え、より好ましくは120を超え、A側表面のグロスは、通常70を超え、好ましくは75を超え、より好ましくは80を超える。この様なフィルムは、更なる機能性層の塗布、印刷、メタル化などの処理に好適である。
【0093】
本発明のフィルムの不透明度は、通常20%未満、好ましくは16%未満、より好ましくは12%未満である。
【0094】
本発明のフィルムは、再生原料(例えば、製造工程において発生するフィルム端材)をフィルムの重量に対して、通常60重量%以下、好ましくは5〜50重量%含有させることが出来る。再生原料の添加によって、本発明のフィルムの特性に影響を受けること(例えば応力破断強度が10%を超えて低下すること等)はない。
【0095】
本発明のフィルムの機械的特性としては、弾性率が長手方向、横方向とも通常3500Nmmより大きく、好ましくは3800Nmmより大きく、より好ましくは4200Nmmより大きい。熱的性質としては、収縮率が長手方向、横方向とも通常3%以下、好ましくは2.8%以下、より好ましくは2.5%以下である。フィルムの巻取り特性や、印刷性、メタルやセラミックによる蒸着などの加工特性に優れる。
【0096】
本発明のフィルムは、CPET又はAPET/CPETから成るトレーにヒートシール性外層Aをヒートシールすることが出来る。そして、トレーから本発明のフィルムを良好に剥離させることが出来る。通常、シールジョー等で挟んで加熱するため、ベース層Bを形成するポリマーの融点はヒートシール性外層Aを形成するポリマーの融点より通常高い。ベース層BにPET(融点=254℃)を使用した場合、ヒートシール性外層Aの融点は、通常230℃未満、好ましくは210℃未満、より好ましくは190℃未満である。
【0097】
CPETから成るトレー又はAPET/CPETから成るトレーのA側に対するヒートシール性外層Aの最低シール温度は、通常165℃以下、好ましくは160℃以下、より好ましくは155℃以下である。なお、最低シール温度の測定方法は実施例に記載した。
【0098】
CPETから成るトレー又はAPET/CPETから成るトレーのA側に対するヒートシール性外層Aのシールシーム強度(剥離力)は、15mm幅のフィルムにおいて通常1.5N以上、好ましくは2.0N以上、より好ましくは2.5N以上、特に好ましくは2.5N以上であり、上限は通常8Nであり、易〜中剥離性を有する。なお、シールシーム強度の測定方法は実施例に記載した。
【0099】
CPETから成るトレー又はAPET/CPETから成るトレーのA側に対するヒートシール性外層Aの最高シール温度は、通常220℃以下、好ましくは200℃以下、より好ましくは190℃以下である。なお、最高シール温度の測定方法は実施例に記載した。
【0100】
CPET又はAPET/CPETから成るトレーに対してヒートシール性外層Aをヒートシールした後、引裂きを生じることなく剥離を行うと、通常、ヒートシール性外層AとCPET層との間の接着部分が破壊することにより、剥離が行われる(Ahlhaus、O.E、Verpackung mit Kunststoffenn(プラスチックによる包装)、Carl Hanser Verlag、271頁、1997、ISBN 3−446−17711−6参照)。この現象を、図2に示すような180°剥離試験によって、剥離力(応力)と剥離したフィルム長を測定すると、図3に示すようにほぼ一定の剥離力(例えば約4N/15mm、±20%の範囲でほぼ一定)の関係となる。
【0101】
なお、本発明のフィルムのヒートシールについては、シールジョーによって、140〜220℃のシール温度、2〜5barの圧力、0.2〜2秒の時間でフィルムのヒートシール性外層A同士を、又は熱可塑性樹脂から成る基材(特にCPET又はAPET/CPETから成るトレー)にシールすることが出来る。
【0102】
CPETから成るトレー又はAPET/CPETから成るトレーのA側に対するヒートシール性外層Aとのヒートシールにおいて、シール温度T(℃)と剥離力F(N/15mm)とが以下の(I)式を満足することが好ましい。
【0103】
【数1】


【0104】
以上説明した様に、本発明のフィルムは、ヒートシール特性、剥離特性、加工特性などに優れる。また、塗布やその他の製造工程に由来の有機溶媒などを含有していない。さらに、通常の製造装置で製造することが出来、500m/分の高速装置も使用できる。また、個々の層間の接着力は2N/15mmより大きく、実用上問題が無い。そのため、食品または他の消費物品用包装フィルム、特に、CPET又はAPET/CPETから成るトレーにヒートシールし、後で剥離することを目的とした蓋材用フィルムに好適に使用できる。
【0105】
本発明のポリエステルフィルムの特性を、表1に纏めて示す。
【0106】
【表1】


【実施例】
【0107】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。以下の記載で「%」は「重量%」を示す。以下の実施例および参考例で使用した評価方法について以下に示す。
【0108】
(1)平均粒径d50
メジアン粒径d50はMalvern Instruments社(英国)製「Malvern Master Sizer」を使用したレーザーによる一般的な方法で測定した(Horiba Europe社(ドイツ)製「Horiba LA 500」又は「Sympathec Helos」装置でも基本的に同一の測定である)。水を入れたセルにサンプルを入れ、試験装置にセットする。粒径分布は、メジアン粒径d50(平均値)とSPAN98(粒径の分布度合い)の2つのパラメータにより表現される。試験は自動的に行われ、粒径d50の数学的な計算も一緒に行われる。粒径d50の値は、累積粒径分布曲線から決定する。50%におけるd50の値を求めた。
【0109】
(2)SPAN98の測定:
粒径分布を示すSPAN98は、上記のメジアン粒径d50の測定で使用した装置を使用して測定した。SPAN98は、SPAN98=(d98−d10)/d50の式で表される。なお、d98及びd10は、それぞれ、累積粒径分布曲線の98%および10%における粒径である。
【0110】
(3)標準粘度SV:
1%ジクロロ酢酸溶液中25℃でウベローデ型粘度計を使用し、比粘度(ηrel)を測定し、SV=(ηrel−1)×1000の式より算出した。
【0111】
(4)ガラス転移温度Tg:
ガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)により測定した。DSCとしてはPerkin−Elmer社製「DSC 1090」を使用した。昇温速度は20K/分で、試料の重さは12mgであった。熱履歴を解消するために、試料を300℃で5分間加熱した後、液体窒素を使用して急冷する。再度昇温し、熱量曲線上に現れたピークの半値に達した時の温度を2ガラス転移温度とした。
【0112】
(5)シールシーム強度:
図2に示す様な方法で測定した。APET層/CPET層から成るトレーの断片のAPET側に、100×15mmの本発明のフィルムのシール性外層A側を重ね合わせ、シール温度140℃、シール時間0.5秒、シール圧3barでシールした(使用装置:ブラガー社製「HSG/ET」、ドイツ、シールジョーは両側加熱した)。以下に示す方法によってシールしたサンプルの180°シールシーム強度を求めた。図2に示す様に、フィルムのシールされていない端部を応力測定器(例えばZwick、ドイツ)の治具(6)に固定し、矢印方向に200mm/分の速度で、シール部分に対して直角方向に応力をかけ、シール部分が剥離する際の応力を測定する。標記は、応力(N)/フィルムの幅(15mm)で表す。
【0113】
(6)最低シール温度の決定:
Brugger HSG/ETシール装置を使用して熱シールした試料(シール合わせ目=15mm×100mm)を作成した。シールは、異なる温度で、2つの加熱したシール挟みを使用し、4barのシール圧で、シール時間0.5秒で行った。剥離法によりシールした試料のシール力(180°シールシーム強度)を測定し、シール力とした。シール力が1.0N/15mmに達した際の温度を最低シール温度とした。
【0114】
(7)表面粗度Ra:
フィルムの表面粗度RaはDIN 4768に準じて測定した。カットオフ値は0.25mmであった。この測定法は、ガラス板の上で行なうのではかく、リングの中で行なう。このリング法では、2つの表面が第3の表面(例えばガラス)に接する様にサンプルを固定する。
【0115】
(8)不透明度(光透過率):
光透過率とは入射光の量に対する総透過光の比率である。光透過率は、ASTM−D1003−52に準じ、「Haze gard plus(登録商標、Pausch−Messtechnik社製、Haan、ドイツ)」を使用して測定した。
【0116】
(9)グロス値:
グロス値はDIN 67530に準じて測定した。反射率を、フィルム表面の光学的特性として測定した。ASTM−D 523−78及びISO 2813を基準とし、入射角を20°とした。所定の入射角で試料の平坦な表面に光線を照射すると、反射および/または散乱が起こる。光電検知器に当った光が電気的な比率変数として表示される。得られた無次元値は入射角と共に表示される。
【0117】
(10)引張強度:
フィルムの引張強度はDIN 53455に準じて測定した。23℃、50%相対湿度において、1%/分の引張速度で測定した。
【0118】
(11)弾性率:
フィルムの弾性率はDIN 53457に準じて測定した。23℃、50%相対湿度において、1%/分の引張速度で測定した。
【0119】
(12)水接触角:
フィルム表面の極性は水接触角により決定した。試験は23℃、50%相対湿度において行われた。フィルム表面に、1〜2mmの蒸留水の液滴をシリンジから供給する。試験は、光源などからの熱が供給されるため(蒸発)、時間に影響する他、帯電や広がりにも影響を受ける。それ故、ニードルを液滴中に残し、注意深く液滴を拡大させ、直ちにゴニオメーターによって目視で接触角を読み取り(Advancing angle法)、5点の測定値の平均を水接触角とした(ASTM−D 5946−01)。
【0120】
実施例1:
ポリエチレンテレフタレートチップをベース層B用の押出機に供給した。また、ポリエチレンテレフタレートチップと粒子とを非シール性外層C用の押出機(二軸押出機)に供給した。各原料は押出機中で充分均一に混合された。
【0121】
表2に示す組成でポリエステル(a−1)、ポリエステル(a−2)および二酸化ケイ素粒子の混合物を調製し、ヒートシール性外層A用の脱気式二軸押出機に供給した。原料は押出機中で充分均一に混合された。各層の組成について以下の表に示す。
【0122】
【表2】


【0123】
各押出機において原料を溶融撹拌し、均一にした後に、3層共押出ダイを使用し、ダイリップを介して共押出した。得られたシートを冷却固化し、長手方向、横方向に延伸し、熱固定を行なった後、コロナ処理を行い(2kW/mの強度)、厚さ25μmのABC型3層透明積層フィルムを得た。外層Aの厚さは2μm、外層Cの厚さは1μmであった。
【0124】
フィルムの製造条件を以下に示す。
【0125】
【表3】


【0126】
CPET層から成るトレーに得られたフィルムのヒートシール性外層Aを160、180、200℃でヒートシール(シール圧:4bar、シール時間:0.5秒)を行った。最低シール温度は120℃であった。ヒートシールしたフィルムに対し、図2に示す方法により剥離を行った結果、すべてのシール温度において良好に剥離することが出来た。シール部分の長さL(cm)と剥離力F(N)の関係は図3(b)に示す関係となった。剥離力Fは本発明の好ましい範囲内(易剥離性)であり、過剰な剥離力を必要とせず、フィルムを引裂くことなく剥離させることが出来た。また、フィルムの不透明度は5%、外層A側表面と外層C側表面のグロス値は、それぞれ120及び130であった。フィルムは所望の接着促進性を有していた。外層C側表面の水接触角は63.7°であり、良好な製造・加工特性を有していた。フィルムの特性を表4に示す。
【0127】
【表4】


【0128】
実施例2:
コロナ処理を二軸延伸の後に行なったこと、および以下に示す塗布を行なったこと以外は実施例1と同様の操作によりフィルムを製造した。60重量%のメチルメタクリレート、35重量%のエチルアクリレート及び5重量%のN−メチロールアクリルアミドから成るラテックスを固形含量として4.5重量%と界面活性剤とを含有する接着促進性塗布層用塗布液をポリエステルフィルムに塗布した。長手方向延伸したフィルムにコロナ処理(8kW/m)を施し、さらに上記ラテックス含有塗布液をリヴァースグラビュアコーティングによって塗布した。
【0129】
230℃にて二軸延伸フィルムの熱固定を行なった。塗布層の乾燥重量は約0.035g/m、塗布層の厚さは約0.0025μmであった。得られたフィルムの複写層(写真層)への接着性は良好であった。
【0130】
実施例3:
実施例2において塗布液の組成を変更した以外は、実施例2と同様の操作によりフィルムを製造した。ポリエステルフィルムの塗布層形成に使用した塗布液は、イソフタレート単位95モル%、5−スルホイソフタレートNa塩5モル%及びエチレングリコール単位100モル%から成る共重合ポリエステル6重量%と、コロイダルシリカ0.56重量%とを含有する水分散液であった。長手方向延伸の後、上記塗布液をリヴァースグラビュアコーティングによって塗布した。230℃にて二軸延伸フィルムの熱固定を行なった後の塗布層の乾燥重量は、約0.030g/m、塗布層の厚さは約0.0025μmであった。
【0131】
上記で得られた片面に塗布層を有するフィルムを真空塗膜装置に入れ、フィルムの両面(塗布層を有する面と有しない面)に金属蒸着膜を形成した。真空チャンバー内を10torr未満に減圧し、フィルムの両面にタングステンフィラメントからアルミニウムを蒸着させ、厚さ500Åの薄膜を形成した。真空チャンバー内から金属蒸着フィルムを取出し、30秒以内に蒸着金属を擦るテストを行なった。テストは、木綿不織布で金属薄膜表面を、所定回数でほぼ一定圧力で穏やかに擦ることにより行なった。塗布層を設けた面の金属薄膜層の耐擦過性は良好であった。
【0132】
実施例4:
実施例1において、二軸延伸の後にコロナ処理を行なわず、以下の塗布を行なった以外は実施例1と同様の操作によりフィルムを製造した。ポリエステルフィルムの塗布層形成に使用した塗布液は以下の表5に示す組成物を固形分含量として7重量%含有する水分散液であった。
【0133】
【表5】


【0134】
長手方向延伸の後、上記塗布液をリヴァースグラビュアコーティングによって塗布した。塗布層の乾燥重量は、約0.040g/m、塗布層の厚さは約0.05μmであった。
【0135】
上記の塗布層の評価を行なうため、塗布層上にポリビニルアセタール水溶液(S−Lec KX−1、積水化学社製、以下KX−1と略記する)を塗布し、乾燥させた。KX−1の塗布液の濃度は8重量%であり、ベーカー型(Baker)塗布装置を使用して塗布し、127μm厚の塗布層を形成した。塗布を行なった後、乾燥機に入れ、100℃で4時間乾燥を行なった。KX−1塗布面にインクジェットプリンター(BJC−600J、キャノン社製)によって、12cm×12cmの黒い四角を印刷した。23℃、相対湿度50%の雰囲気でインクを12時間乾燥させた。乾燥後、粘着テープ(セロテープ(登録商標)、ニチバン社製、幅18mm)を印刷部分に貼付けた後、急速に引き剥がした。印刷部分が粘着テープによって剥がされた部分を目視で観察した。フィルムの塗布層は良好な接着性を示した。
【0136】
比較例1
実施例1でコロナを行なわなかった以外は実施例1と同様の操作でフィルムを作成した。フィルム表面の水接触角は65.5°であり、金属薄膜への接着性は不良だった。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】CPETトレー及びAPET/CPETトレーを示す模式図である。
【図2】シールシーム強度の測定を示す模式図である。
【図3】剥離力と剥離長の関係を示すグラフで、(A)はフィルムに引裂きが発生した場合を示し、(B)は良好な剥離が行われた場合を示す。
【図4】剥離力とヒートシール温度との関係をポリマーの種類によって異なることを示したグラフである。
【図5】本発明のフィルムにおけるシール温度 (℃)と剥離力F(N/15mm)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0138】
1:APET/CPETトレー
2:蓋
3:食品
4:CPET試料
6:治具
51:PETフィルム
52:シール性外層A
【出願人】 【識別番号】596099734
【氏名又は名称】ミツビシ ポリエステル フィルム ジーエムビーエイチ
【出願日】 平成16年11月10日(2004.11.10)
【代理人】 【識別番号】100097928
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 数彦

【公開番号】 特開2005−145068(P2005−145068A)
【公開日】 平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願番号】 特願2004−326846(P2004−326846)