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【発明の名称】 金属蒸着プラスチックフィルム
【発明者】 【氏名】田村 真一
【住所又は居所】静岡県三島市長伏33番地の1 東洋メタライジング株式会社三島工場内

【氏名】金刺 慶久
【住所又は居所】静岡県三島市長伏33番地の1 東洋メタライジング株式会社三島工場内

【氏名】太田 堅
【住所又は居所】静岡県三島市長伏33番地の1 東洋メタライジング株式会社三島工場内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックフィルムの片面にヘアライン目を有し、その上に金属蒸着膜を成膜したフィルムであって、フィルムの少なくとも片面に共重合ポリエステル樹脂層があり、かつ、ヘアライン目が該共重合ポリエステル樹脂層に形成されており、さらに金属蒸着膜上に塩化ビニル共重合体を主成分とする保護層を有する金属蒸着プラスチックフィルム。
【請求項2】
共重合ポリエステル樹脂層が、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールからなるジカルボン酸およびジオール成分から選択された共重合ポリエステル樹脂を主成分とする請求項1記載の金属蒸着プラスチックフィルム。
【請求項3】
ヘアライン目の最大深さが、0.1以上5ミクロン以下である請求項1または2記載の金属蒸着プラスチックフィルム。
【請求項4】
研磨用ヤスリ面を有するロールに接触させてフィルムを走行させることによって、ヘアライン目を得る請求項1ないし3に記載の金属蒸着プラスチックフィルム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、金属蒸着プラスチックフイルムに関し、より詳細には、鋼板、缶、プラスチック成型品等に貼り合わせて使用する表面装飾材として有用であり、金属調外観、意匠性に優れたヘアライン調金属光沢を有するプラスチックフイルムであって、特にヘアライン面と金属蒸着層の密着性に優れる金属蒸着プラスチックフィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、アルミニウム等の金属の表面に微細な平行溝を設けた、いわゆるヘアライン調金属光沢を有するものが知られているが、これらのヘアライン調金属光沢板は素材が金属単体であることから、薄い状態では強度が不足し、一方、厚く形成すると、重く、柔軟性や加工性が不足し、又、高価であるという問題がある。この様な問題点を解決する方法としては、プラスチックフィルム表面にヘアライン目と金属蒸着層を加工することによってヘアライン調金属光沢を得る方法が知られている。このような方法としては、ヘアライン目を有するインサートフィルム(特許文献1参照)、また、表面にヘアライン状のエンボスを設けた金属調化粧シート(特許文献2参照)等が知られている。
【特許文献1】特開平10−15987号公報
【特許文献2】特開平8−216334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、プラスチックフィルムを用い、表面にヘアライン加工を施し、そのヘアライン目上に金属蒸着層を形成する方法では、加工面に金属蒸着層を成膜する場合、プラスチックフィルムと金属蒸着層の密着性が劣るという問題点が指摘されている。
【0004】
したがって、本発明の目的は、ヘアライン調金属光沢を有するプラスチックフイルムであって、特にヘアライン面と金属蒸着層の密着性に優れるプラスチックフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の金属蒸着フィルムは、プラスチックフィルムの片面にヘアライン目を有し、その上に金属蒸着膜を成膜したフィルムであって、フィルムの少なくとも片面に共重合ポリエステル樹脂層があり、かつヘアライン目が該共重合ポリエステル樹脂層に形成されており、さらに金属蒸着膜上に塩化ビニル共重合体を主成分とする保護層を有する金属蒸着プラスチックフィルムである。
【発明の効果】
【0006】
本発明による金属蒸着プラスチックフィルムは、鋼板、缶、プラスチック成型品等に貼り合わせて使用する表面装飾材として有用であり、金属調外観、意匠性に優れたヘアライン調金属光沢を有するプラスチックフイルムを提供できるばかりでなく、ヘアライン面と金属蒸着層の密着性が高く、耐久性に優れるプラスチックフィルムが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の金属蒸着フィルムについて具体的に説明する。
【0008】
本発明の金属蒸着フィルムは、フィルムの少なくとも片面に共重合ポリエステル樹脂層が形成されている。
【0009】
本発明におけるプラスチックフィルムは、有機高分子材料からなるフィルムであり、有機高分子材料としては、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイドおよびポリウレタン等を挙げることができ、経済性、強度、外観および他層との密着性等の点でポリエチレンテレフタレートが特に好適に用いられる。
【0010】
本発明で用いられるプラスチックフィルムは、枚葉あるいはロール状のいずれでも用いることができ、ロール状のフィルムであれば、連続してヘアライン加工および蒸着を行なうことができ、好適である。
【0011】
プラスチックフィルムの厚さは、全構成層合わせた総厚みで8〜250μmの範囲が好ましいが、より好ましくは12〜75μmである。厚さが8μm未満では、ヘアライン目の製造時に原反強度が十分でない場合があり、また、金属蒸着時に蒸発源から発生する輻射熱によってフィルムが変形する場合があるので好ましくない。一方、厚さが250μmを超えるとフィルムに柔軟性がない場合があり、貼り合わせる基材が曲面の場合、追従性が悪い場合があるので、好ましくない。
【0012】
プラスチックフィルムの厚さを測定する方法としては、マイクロメータ等の測定装置による方法、採取したフィルムサンプルの質量からその比重を用いて算出する方法等を用いることができる。また、透過電子顕微鏡あるいは走査電子顕微鏡による断面観察に基づく測定方法も挙げられる。この手法は、多層構造フィルムの各層の厚み測定に有効である。
【0013】
本発明における共重合ポリエステル樹脂とは、2種以上のジカルボン酸成分および1種以上のジオール成分、あるいは1種以上のジカルボン酸成分および2種以上のジオール成分からなるポリエステル樹脂である。
【0014】
共重合ポリエステル樹脂におけるジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,2’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、4,4’−p−ターフェニレンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸成分、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸を例示することができる。なかでもテレフタル酸、イソフタル酸が特に好ましく用いられる。
【0015】
また、ジオール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のグリコール、ビスフェノールAあるいはビスフェノールSのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等を例示することができる。なかでも、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが特に好ましく用いられる。
【0016】
また、共重合ポリエステル樹脂としては、上記単量体成分からなる単一の共重合体でも複数の共重合体を混合したものであってもより。なお、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂を混合することができる。一例を示すと、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイドおよびポリウレタン等を挙げることができる。
【0017】
本発明における共重合ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートに比較して、低結晶性および/または低融点であることが好ましい。
【0018】
本発明における共重合ポリエステル樹脂層の厚みは、好ましくは、0.5以上10ミクロン以下であり、より好ましくは、1以上5ミクロン以下、さらにより好ましくは1以上3ミクロン以下である。0.5ミクロン未満では、ヘアライン加工によって削り落とされ消失する可能性があり、10ミクロンを超えると基材であるプラスチックフィルムを薄くする必要があり、強度等の低下したり、ロール状でフィルムの表裏がブロッキングしやすくなるため好ましくない。
【0019】
また、共重合ポリエステル樹脂層はフィルムの片面または両面にあってもよいが、ブロッキング等の発生から片面が好ましい。また、共重合ポリエステル樹脂を溶剤に溶解した後、塗布、乾燥するコーティング方式あるいは、異なる組成の樹脂2種以上を同時に製膜し、2層以上の層を形成する共押し出し製膜方式等を適宜使用できるが、共押し出し製膜方式が好適に用いられる。
【0020】
本発明における共重合ポリエステル樹脂を含むプラスチックフィルムを構成する樹脂成分には、本発明の効果を損なわない範囲で、公知の添加剤、例えば、難燃剤、帯電防止剤、界面活性剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤あるいはポリシロキサンなどの消泡剤、また滑り性などを付与する目的でクレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、湿式および乾式シリカ、さらにコロイド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナなどの無機粒子、その他の易滑剤、さらにはアクリル、スチレン、シリコンなどを構成成分とする有機粒子等を配合してもよい。
【0021】
本発明におけるプラスチックフイルムは、共重合ポリエステル樹脂層が積層された状態において、機械的、熱的特性の点から、二軸配向されているものが好ましい。
【0022】
本発明においては、該共重合ポリエステル樹脂層表面にヘアライン目を形成する。
【0023】
ヘアライン目とは、細い溝を多数平行にスジ状に形成したものであり、本発明においては、いずれの形状のヘアライン目をも範疇とするが、溝の深さが、該共重合ポリエステル樹脂層の厚さを超えると、後工程での金属蒸着膜の密着性が低下するので、好ましくない。また、ヘアライン目はプラスチックフィルムの片面あるいは両面に加工して差し支えないが、金属蒸着は共重合ポリエステル樹脂層上のヘアライン目の上であることが必須である。
【0024】
本発明におけるヘアライン目の最大深さは、共重合ポリエステル樹脂層の厚さ以下であれば問題ないが、ヘアラインの効果、加工しやすさ等を考慮すると、好ましくは、深さ0.1以上5ミクロン以下、より好ましくは0.2以上3ミクロン以下が好適である。
【0025】
ヘアライン目の形成方法としては、通常用いられる方法で問題ないが、研磨用ヤスリ面を有するロールに接触させてフィルムを走行させることにより引っ掻き加工する方法が、好適な外観を得る上で好ましく用いられる。ここで研磨用ロールは、例えばサンドペーパーを金属ロールに隙間なく貼り付け固定することによって得ることができる。また、複数本を組み合わせることも可能であり、回転もフィルム走行方向と同方向あるいは逆方向、これらの組み合わせにより一層好ましい外観を得ることができる。
【0026】
以上のとおり形成されたヘアライン目の表面に金属を蒸着させることによって本発明の金属蒸着プラスチックフィルムが形成される。
【0027】
本発明における金属膜の形成方法としては、蒸着が好適に用いられる。具体的には、例えば、誘導加熱、抵抗加熱、スパッタリング、電子ビーム(EB)、イオンプレーティング等を挙げることができるが、特に限定することなく、広く一般的な蒸着方法を適用できるが、誘導加熱、抵抗加熱による蒸着方法が、生産性と蒸着膜質の点で好適である。
【0028】
本発明における金属蒸着膜を構成する金属種としては、アルミニウム、錫、クロム、銅、ニッケル、パラジウム、白金、金および銀等が挙げられるが、輝度、コストパフォーマンスなどの点で、アルミニウムが好適に用いられる。
【0029】
本発明における金属膜の厚さは、好ましくは50以上1000オングストローム以下の範囲であり、より好ましくは100以上700オングストローム以下の範囲である。厚さが50オングストローム未満では反射による金属光沢が不十分であったり、金属膜にクラックが発生しやすくなり、好ましくなく、一方、1000オングストロームを超えると膜厚が厚くなり、逆に密着性が低下する傾向があるため好ましくない。金属膜の厚さは、透過電子顕微鏡、走査電子顕微鏡等を用いて測定することができる。
【0030】
本発明によれば、該共重合ポリエステル樹脂層の存在によってヘアライン加工後の金属蒸着膜の密着強度が向上する。共重合ポリエステル樹脂層と金属膜との接着力の指標として、塩化ビニル樹脂フィルムとをドライラミ用接着剤で貼り合わせた後、10mmの一定幅にスリットした後、引張試験機を用い、両者を引き剥がすときの剥離強度を用いることができる。
【0031】
本発明において、擦過による金属膜の欠落、高湿下での金属の酸化による変質等の物理的化学的な保護を目的に、金属蒸着膜上に保護層を設ける。該保護層として塩化ビニル共重合体を主成分とする保護層を設けることによって、金属蒸着膜との密着性および、後工程であるドライラミネート層との密着性を向上させるばかりでなく、金属蒸着膜とプラスチックフィルムとの密着性も向上させる。
【0032】
本発明において、塩化ビニル共重合体とは、塩化ビニル30重量%以上95重量%以下、酢酸ビニル5重量%以上70重量%以下、他の反応性単量体0重量%以上50重量%以下からなる塩化ビニル共重合体である。塩化ビニルが95重量%を超えると溶剤への溶解性、柔軟性、密着性が低下し、30重量%未満では層の強靭性が低下する。酢酸ビニルは、溶剤への溶解性、柔軟性に寄与する。なお、他の反応性単量体としては、ビニル基を有する単量体であれば用いることができる。他の反応性単量体の一例を挙げると、無水マレイン酸、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等である。なお、ビニルアルコール等の水酸基含有単量体を共重合し、イソシアネート系プレポリマー(硬化剤)で架橋することにより接着性をはじめ耐水性、耐油性、耐薬品性、耐熱性等の優れた皮膜を形成することも可能である。
【0033】
なお、塩化ビニル共重合体は単独又は他の樹脂を併用して使用することも可能である。塩化ビニル共重合体を他の樹脂を併用して使用する場合、塩化ビニル共重合体の特性を発現するためには、塩化ビニル共重合体を主成分とする保護層のうち、塩化ビニル共重合体が保護層の60重量%以上であることが必要であり、好ましくは塩化ビニル共重合体が保護層の70重量%以上である。
【0034】
塩化ビニル共重合体を主成分とする保護層は、溶剤に溶解した溶液として、あるいは非溶解性溶剤でエマルション状で、通常公知のコーティング装置を用いて塗布後、乾燥することによって成膜することが好ましい。
【0035】
塩化ビニル共重合体を主成分とする保護層の厚さは、好ましくは、0.3ミクロン以上10ミクロン以下であり、より好ましくは、0.5ミクロン以上5ミクロン以下、特に好ましくは1ミクロン以上5ミクロン以下の範囲である。厚さが0.3未満では、化学的な保護が不十分となり、10ミクロンを超えると柔軟性の低下が起こるため好ましくない。
【0036】
本発明の金属蒸着プラスチックフィルムは、最終製品としては、各種部材の表面装飾材として用いられるが、表面の耐擦過性、耐傷性、防眩性、耐指紋付着性を改良する目的で、ハードコート層、艶消し層等のコーティング層をヘヤライン目加工の反対面に加工することもできる。
【0037】
本発明の金属蒸着プラスチックフィルムは、例えば蒸着面側を塩化ビニル樹脂フィルム等とドライラミネート加工等によって貼り合わせた製品を、さらに鋼板、缶、プラスチック成型品等に貼り合わせることによって、金属調外観、意匠性に優れたヘアライン調金属光沢を有するため表面装飾材を提供でき、特にヘアライン面を有するにもかかわらず、プラスチックフィルムと金属蒸着層との密着性に優れる特徴を有する。
【実施例】
【0038】
本発明の金属蒸着プラスチックフィルムについて、実施例を挙げて詳細に説明する。
【0039】
プラスチクフィルムと金属蒸着膜との密着強度の測定方法
プラスチックフィルムの金属蒸着面に100ミクロンの塩化ビニル樹脂フィルムを、密着強度が500g/10mm幅以上となるように接着剤を塗布・乾燥後、貼り合わせるドライラミネート加工を行った後、幅10mmに短冊状にカットした。この試験片の塩化ビニル樹脂フィルム側を固定し、金属蒸着プラスチックフィルム側の端を角度が180度になるように引張試験機にて引き上げ、金属蒸着膜が塩化ビニル樹脂フィルム側に残る場合の引張強度を測定した。
【0040】
(実施例1)
15ミクロンのポリエチレンテレフタレート層と3ミクロンのテレフタル酸とエチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール(50/50モル%)からなる共重合ポリエステル樹脂層を共押出しにより積層成膜した総厚み18ミクロンのプラスチックフィルムを得た。この共重合ポリエステル樹脂面に、320番のサンドペーパーを金属ロールに隙間なく貼り付けた研磨ロールに接触させながらプラスチックフィルムを走行させることにより引っ掻き加工し、最大深さ1.5ミクロンのヘアライン目を施した後、真空中で誘導加熱方式により、金属アルミニウムを約500オングストロームの厚さで蒸着した。この面上にトルエン/メチルエチルケトン1:1重量比の溶剤で希釈した塩化ビニル70重量%/酢酸ビニル30重量%からなる塩化ビニル共重合体を乾燥後の膜厚が2ミクロンとなるように均一に塗布して得られた金属蒸着プラスチクフィルムの密着強度を上記の測定方法により測定した結果、450g/10mm幅であった。
【0041】
(実施例2)
テレフタル酸とエチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール(50/50モル%)からなる共重合ポリエステル樹脂層の代わりにテレフタル酸/イソフタル酸(60/40モル%)とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル樹脂層を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、金属蒸着プラスチックフィルムを得た。さらに実施例1と同様にして密着強度を測定した結果、410g/10mmであった。
【0042】
(実施例3)
実施例1と同様にして得られたアルミニウム蒸着面に、塩化ビニル60重量%/酢酸ビニル25重量%/無水マレイン酸15重量%からなる塩化ビニル共重合体を実施例1と同様にして乾燥後の膜厚2ミクロンとなるように均一に塗布して得られた金属蒸着プラスチックフィルムの密着強度を測定した結果、470g/10mmであった。
【0043】
(比較例1)
実施例1と同様にして得られた金属蒸着プラスチックフィルムにおいて、塩化ビニル共重合体からなる保護層を有しないものについて、密着強度を測定した結果、350g/10mmであった。
【0044】
(比較例2)
実施例1と同様にして得た金属蒸着プラスチックフィルムのアルミニウム蒸着面に、テレフタル酸/イソフタル酸(60/40モル%)とエチレングリコール/ネオペンチルグリコール(50/50モル%)からなる熱可塑性ポリエステル樹脂層を2.5ミクロンの厚さで塗工した。引き続き、実施例1と同様にして、密着強度を測定した結果、390g/10mmであった。
【出願人】 【識別番号】000222462
【氏名又は名称】東レフィルム加工株式会社
【住所又は居所】東京都中央区日本橋本石町3丁目3番16号
【出願日】 平成15年11月20日(2003.11.20)
【代理人】 【識別番号】100104950
【弁理士】
【氏名又は名称】岩見 知典

【公開番号】 特開2005−145030(P2005−145030A)
【公開日】 平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願番号】 特願2003−390297(P2003−390297)